JP2000193072A - 動力伝達装置及びデファレンシャル装置 - Google Patents

動力伝達装置及びデファレンシャル装置

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JP2000193072A
JP2000193072A JP11298814A JP29881499A JP2000193072A JP 2000193072 A JP2000193072 A JP 2000193072A JP 11298814 A JP11298814 A JP 11298814A JP 29881499 A JP29881499 A JP 29881499A JP 2000193072 A JP2000193072 A JP 2000193072A
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Japan
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clutch
oil
differential
power transmission
cam
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JP11298814A
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English (en)
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Shinji Yamazaki
伸司 山崎
Masao Teraoka
正夫 寺岡
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/048Type of gearings to be lubricated, cooled or heated
    • F16H57/0482Gearings with gears having orbital motion
    • F16H57/0483Axle or inter-axle differentials

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Retarders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パイロットクラッチとメインクラッチなどを
充分に潤滑し、高い耐久性と、安定した機能を得る。 【解決手段】 パイロットクラッチ15が連結されると
作動するカム9によってメインクラッチ7を連結させる
動力伝達装置1であって、クラッチハウジング3とクラ
ッチハブ5の相対回転によって駆動され、各部を強制潤
滑するオイルポンプ23を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パイロットクラ
ッチが連結されると作動するカムによってメインクラッ
チを連結させる動力伝達装置と、パイロットクラッチが
連結されると作動するカムによってメインクラッチを連
結させ、差動機構の差動を制限するデファレンシャル装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】「ガイア新型車解説書」(トヨタ自動車
株式会社 サ−ビス部 1998年5月29日 発行
0−22頁)に図7のような電子制御カップリング20
1が記載されている。これは4輪駆動車において、切り
離し側にしたリヤデフ(後輪側のデファレンシャル装
置)とエンジン(トランスファ)側との間に配置された
動力断続装置である。
【0003】この電子制御カップリング201は、車体
側に固定されたケ−シング203、スタッドボルト20
5によってエンジン側の動力伝達軸に連結されたフロン
トハウジング207、リヤデフ側のドライブピニオンシ
ャフト209にセレ−ションン連結されたクラッチハブ
211、メインクラッチ213、ボ−ルカム215、パ
イロットクラッチ機構217などから構成されている。
【0004】メインクラッチ213は、フロントハウジ
ング207とクラッチハブ211との間に配置された多
板クラッチであり、ボ−ルカム215は、クラッチハブ
211に移動自在に連結された押圧部材219とカムリ
ング221との間に設けられている。
【0005】パイロットクラッチ機構217は、多板ク
ラッチ223、リヤハウジング225、電磁マグネット
227、ア−マチャ229などから構成されている。
【0006】多板クラッチ223は、フロントハウジン
グ207とカムリング221との間に配置されている。
又、リヤハウジング225は、フロントハウジング20
7の後方の開口を塞ぐように取り付けられており、フロ
ントハウジング207と一体に回転する。
【0007】電磁マグネット227は、ケ−シング20
3に固定されており、適度な隙間を介してリヤハウジン
グ225の凹部に貫入している。又、ア−マチャ229
は多板クラッチ223に隣接して配置されている。
【0008】リヤハウジング225と多板クラッチ22
3とア−マチャ229によって電磁マグネット227の
磁気回路231が構成されており、電磁マグネット22
7が励磁されると、この磁気回路231を介してア−マ
チャ229が吸引され、多板クラッチ223を押圧して
締結させ、パイロットトルクを発生させる。
【0009】多板クラッチ223にパイロットトルクが
発生すると、フロントハウジング207とクラッチハブ
211との間でボ−ルカム215がエンジンの駆動力を
受けて作動し、押圧部材219を介してメインクラッチ
213を押圧し、電子制御カップリング201を連結さ
せる。
【0010】電子制御カップリング201が連結される
と、車両は4輪駆動状態になる。
【0011】又、フロントハウジング207とリヤハウ
ジング225とで形成される一体のケ−シングには、フ
ロントハウジング207のオイル孔233からオイルが
注入される。オイルを注入した後このオイル孔233は
ボ−ル235によってシ−ルされ、オイルはケ−シング
内部で密閉状態に保たれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】電子制御カップリング
201のように、密閉されたケ−シングの内部では遠心
力によるオイルの循環が生じないから、クラッチ板の狭
い隙間にオイルを送り表面を充分に潤滑する必要がある
メインクラッチ213と多板クラッチ223はオイル不
足になり易い。
【0013】又、メインクラッチ213の連結力は、多
板クラッチ223のパイロットトルクと、ボ−ルカム2
15のスラスト力によって影響を受けるから、多板クラ
ッチ223とボ−ルカム215の潤滑が不足すると、機
能が不安定になることがある。
【0014】又、このような現象は、フロントハウジン
グ207とクラッチハブ211の相対回転数の増大に伴
って上昇する摩擦熱により、顕著になる傾向がある。
【0015】そこで、この発明は、パイロットクラッチ
が連結されると作動するカムによってメインクラッチを
連結させる動力伝達装置と、パイロットクラッチが連結
されると作動するカムによってメインクラッチを連結さ
せ、差動機構の差動を制限するデファレンシャル装置で
あって、相対回転数及び差動回転数の変動に応じて所望
の循環オイル量を得ることにより、例えば、パイロット
クラッチとメインクラッチなどが充分に潤滑され、高い
耐久性と、安定した機能が得られる動力伝達装置及びデ
ファレンシャル装置の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の動力伝達装置
は、一側の動力伝達部材であるクラッチハウジングと、
他側の動力伝達部材であり、クラッチハウジングの内部
に配置されたクラッチハブと、クラッチハウジングとク
ラッチハブとの間に配置されたメインクラッチと、クラ
ッチハウジングとカム部材との間に配置されたパイロッ
トクラッチと、パイロットクラッチに隣接配置されたア
−マチャと、ア−マチャを磁気力によって移動させパイ
ロットクラッチを連結させる電磁マグネットと、クラッ
チハブに移動自在に連結された押圧部材と前記カム部材
との間に設けられ、パイロットクラッチが連結される
と、クラッチハウジングとクラッチハブ間のトルクを受
けて作動し、メインクラッチを押圧して連結させるカム
と、クラッチハウジングの内部に設けられたオイル溜り
と、クラッチハウジングとクラッチハブとの相対回転に
よって作動し、オイル溜りから吸入したオイルを前記各
要素に与えて潤滑するオイルポンプとを備えたことを特
徴とする。
【0017】電磁マグネットが励磁されると、電磁誘導
作用によってア−マチャが移動し、パイロットクラッチ
を押圧して連結させ、パイロットトルクを発生させる。
パイロットトルクが発生すると、クラッチハウジングと
クラッチハブの間のトルクがカムに掛かり、作動したカ
ムのスラスト力によってメインクラッチが押圧され連結
される。
【0018】これに加えて、請求項1の動力伝達装置
は、クラッチハウジングとクラッチハブとの相対回転に
よって作動するオイルポンプを設け、クラッチハウジン
グの内部に設けたオイル溜りから吸入したオイルをパイ
ロットクラッチ、カム、メインクラッチなどの各要素に
与えて強制潤滑するように構成した。
【0019】こうして、従来例と異なり、パイロットク
ラッチやメインクラッチなどは、充分なオイルが供給さ
れてオイル不足が防止される。
【0020】特に、パイロットクラッチとメインクラッ
チを多板クラッチで構成した場合は、各クラッチ板の表
面が充分に潤滑されるから、これらの焼き付きが防止さ
れ、耐久性が大きく向上する。
【0021】又、パイロットクラッチとカムが充分に潤
滑されることによってパイロットトルクとカムのスラス
ト力が安定すると共に、メインクラッチが充分に潤滑さ
れて連結力と滑りが安定するから、この動力伝達装置
は、断続動作が安定すると共に、連結中の滑りなどで安
定した機能が得られる。
【0022】又、クラッチハウジングとクラッチハブの
相対回転トルクを利用することによって、オイルポンプ
を駆動するためのトルク源が不要になるから、この動力
伝達装置は、それだけ構造が簡単になり、軽量で、低コ
ストに構成することができる。
【0023】又、クラッチハウジングとクラッチハブと
の相対回転は、パイロットクラッチとメインクラッチが
それぞれ滑るときに発生し、オイルポンプはこのときに
駆動されるから、パイロットクラッチとメインクラッチ
は最もオイルが必要なときにオイルが与えられて、効果
的に冷却され、潤滑される。
【0024】請求項2のデファレンシャル装置は、エン
ジンの駆動力によって回転するデフケ−スと、デフケ−
スの回転を一対の出力側差動回転部材を介して車輪側に
配分する差動機構と、デフケ−スと一方の出力側差動回
転部材との間に配置されたメインクラッチと、デフケ−
スとカム部材との間に配置されたパイロットクラッチ
と、パイロットクラッチに隣接配置されたア−マチャ
と、ア−マチャを磁気力によって移動させパイロットク
ラッチを連結させる電磁マグネットと、他方の出力側差
動回転材と前記カム部材との間に設けられ、パイロット
クラッチが連結されると、差動機構の差動回転を受けて
作動し、メインクラッチを押圧して連結させるカムと、
デフケ−スの内部に設けられたオイル溜りと、一対の差
動回転部材の間に配置され、これらの相対回転を受けて
作動し、オイル溜りから吸入したオイルを前記各要素に
与えて潤滑するオイルポンプとを備えたことを特徴とす
る。
【0025】デフケ−スを回転させるエンジンの駆動力
は、差動機構から一対の出力側差動回転部材を介して車
輪側に配分される。
【0026】又、差動機構に差動回転が生じているとき
に、電磁マグネットを励磁すると、ア−マチャが移動し
てパイロットクラッチが連結され、差動回転部材とカム
部材との間の差動回転を受けてカムが作動し、スラスト
力によってメインクラッチが連結される。こうして連結
されたメインクラッチとパイロットクラッチによって差
動機構の差動が制限される。
【0027】これに加えて、請求項2のデファレンシャ
ル装置は、差動回転部材の差動回転を受けて駆動される
オイルポンプを設け、デフケ−スの内部に設けたオイル
溜りから吸入したオイルをパイロットクラッチ、カム、
メインクラッチ、差動機構などの各要素に与えて強制潤
滑するように構成した。
【0028】こうして、パイロットクラッチやメインク
ラッチなどは、充分なオイルが供給され、オイル不足が
防止される。
【0029】特に、パイロットクラッチとメインクラッ
チを多板クラッチで構成した場合は、各クラッチ板の表
面が充分に潤滑されるから、これらの焼き付きが防止さ
れ、耐久性が大きく向上する。
【0030】又、パイロットクラッチとカムが充分に潤
滑されてパイロットトルクとカムのスラスト力が安定す
ると共に、メインクラッチが充分に潤滑されて差動制限
力と滑りが安定するから、このデファレンシャル装置
は、差動制限の開始と解除の動作が安定すると共に、安
定した差動制限力が得られる。
【0031】又、差動機構も強制潤滑されることによっ
て、差動配分機能が安定する。
【0032】又、上記のように、差動回転部材の差動回
転トルクを利用してオイルポンプを駆動するから、トル
ク源が不要であり、従って、このデファレンシャル装置
は、それだけ構造が簡単になり、軽量で、低コストに構
成することができる。
【0033】又、差動回転部材の差動回転は、パイロッ
トクラッチとメインクラッチが滑るときに発生し、この
ときにオイルポンプが駆動されるから、パイロットクラ
ッチとメインクラッチは最もオイルが必要なとき(差動
制限時)にオイルが与えられて、効果的に冷却され、潤
滑される。
【0034】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
記載の動力伝達装置又はデファレンシャル装置であっ
て、オイルポンプが、これを作動させる相対回転部材の
相対回転を受けて作動するカムと、このカムのスラスト
力によってピストンが駆動される往復動型のオイルポン
プであることを特徴とし、請求項1又は請求項2の構成
と同等の効果を得る。
【0035】請求項4の発明は、請求項3記載の動力伝
達装置又はデファレンシャル装置であって、往復動型ポ
ンプが、これを作動させる相対回転部材の一方に設けら
れたシリンダに移動自在に連結されると共にオイルの流
通孔を有するピストンと、このピストンと他方の相対回
転部材との間に設けられピストンを一方向に移動させる
カムと、カムと反対方向にピストンを付勢するリタ−ン
スプリングと、ピストンの往復移動に伴って前記流通孔
を通過するオイルを各要素の方向に導くバルブとを備え
たことを特徴とし、請求項3の構成と同等の効果を得
る。
【0036】請求項5の発明は、請求項1又は請求項2
記載の動力伝達装置又はデファレンシャル装置であっ
て、オイルポンプが、これを作動させる相対回転部材の
間に配置され、これらの相対回転を受けて駆動される回
転型のオイルポンプであることを特徴とし、請求項1又
は請求項2の構成と同等の効果を得る。
【0037】これに加えて、回転型のオイルポンプをギ
ヤポンプにした場合、請求項2のデファレンシャル装置
では、差動機構のギヤ組でギヤポンプを構成することが
可能であり、こうすることによって、デファレンシャル
装置をそれだけ小型、軽量に構成することができる。
【0038】又、往復動型のオイルポンプではワンウェ
イクラッチが必要であるが、回転型のオイルポンプでは
ワンウェイクラッチが不要であり、それだけ低コストに
構成される。
【0039】請求項6の発明は、請求項5記載の動力伝
達装置又はデファレンシャル装置であって、回転型のオ
イルポンプが、一側相対回転部材と他側相対回転部材の
各対向面間に設けられた所定の隙間と、これら対向面の
一方又は両方に設けられ、回転方向に対して傾斜角を有
する凹凸部から構成され、凹凸部が、相対回転部材の相
対回転に伴いオイルを粘性によって各要素の方向に移動
させることを特徴とする。
【0040】この構成では、回転型のオイルポンプが、
一側相対回転部材と他側相対回転部材の各対向面間に設
けられた所定の隙間と、これら対向面の一方又は両方に
設けられた凹凸部から構成されており、相対回転に伴っ
て凹凸部がオイルを各要素の方向に移動させることによ
り、請求項5の構成と同等の効果を得る。
【0041】これに加えて、相対回転部材に凹凸部を設
けて構成される回転型のオイルポンプは、構造が極めて
簡単であり、低コストで実施できる。
【0042】又、この構成の回転型オイルポンプは、配
置スペ−スが狭くてすむから、装置をそれだけコンパク
トに構成できる。
【0043】請求項7の発明は、請求項5記載の動力伝
達装置又はデファレンシャル装置であって、オイルポン
プを作動させる相対回転部材が、それぞれクラッチハウ
ジングとクラッチハブであることを特徴とし、請求項5
の構成と同等の効果を得る。
【0044】又、往復動型のオイルポンプを装置の内部
(例えば、クラッチハブの内側)に組付けた構成では、
その内圧が、クラッチハブとクラッチハウジングとの間
に形成された密閉空間に負荷されるから、例えば、クラ
ッチハウジングが分割構成である場合は、内圧によって
その構成部材の連結部に負担が掛かる。
【0045】従って、この連結部を強化しなければなら
ず、それだけコスト高になる。
【0046】しかし、クラッチハウジングとクラッチハ
ブとの間に回転型のオイルポンプを配置するこの構成で
は、内圧を遮断することが容易であり、内圧上昇の影響
から解放され、低コストに構成することができる。
【0047】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7
のいずれか一項に記載の動力伝達装置又はデファレンシ
ャル装置であって、クラッチハウジングにオイル室を設
け、このオイル室に、オイルポンプ側と連通し、オイル
中に分散した汚染物質を集積させる集積室が設けられて
いることを特徴とし、請求項1乃至請求項7の構成のい
ずれかと同等の効果を得る。
【0048】これに加えて、クラッチハウジングに、汚
染物質の集積室になるオイル室を形成し、このオイル室
をオイルポンプと連通させたことによってオイルがオイ
ル室を流動し、その間に汚染物質が集積室に集積し、オ
イルから取り除かれる。
【0049】こうして、オイルが浄化され、装置の性能
が高く保たれる。
【0050】請求項9の発明は、請求項8に記載の発明
であって、クラッチハウジングの外側にケ−シングを設
け、これらクラッチハウジングとケーシングとの間にオ
イル室を形成したことを特徴とし、請求項8と同等の効
果を得る。
【0051】これに加えて、ケ−シングをクラッチハウ
ジングの外側に配置したことにより、遠心力を受けて多
量のオイルがオイル室に流入する。
【0052】従って、オイル室のオイル流動量が増加
し、これに伴って汚染物質の集積量も増加するから、オ
イルの浄化機能が大幅に向上する。
【0053】又、ケ−シングによってオイル室を設けた
ことにより、装置に封入されるオイルの量が増加し、潤
滑・冷却効果がそれだけ向上すると共に、オイルの増加
分だけ汚染物質が希薄化されるから、オイルの汚染度が
軽減される。
【0054】請求項10の発明は、請求項8に記載の発
明であって、クラッチハウジングの内側に凹部を形成
し、クラッチハウジングとクラッチハブとで形成される
密閉空間内にオイル室を形成したことを特徴とし、請求
項8と同等の効果を得る。
【0055】これに加えて、クラッチハウジングの内側
にオイル室を形成したことにより、径方向の寸法を抑え
ることができ、車両搭載性等の面で有利に得ることがで
きる。
【0056】請求項11の発明は、請求項8乃至請求項
10のいずれか一項に記載の動力伝達装置又はデファレ
ンシャル装置であって、集積室に、汚染物質を捕獲し
て、オイル中への再分散を防止する捕獲手段を設けたこ
とを特徴とし、請求項8乃至請求項10の構成のいずれ
かと同等の効果を得る。
【0057】これに加えて、汚染物質の捕獲手段を集積
室に設けたから、汚染物質の捕獲量(集積量)が増加
し、オイルの浄化機能が大幅に向上する。
【0058】又、捕獲手段が、汚染物質のオイル中への
再分散を防止するから、オイルの浄化機能が高く保たれ
る。
【0059】請求項12の発明は、請求項11記載の動
力伝達装置又はデファレンシャル装置であって、汚染物
質が、磁性を帯びた物質であり、捕獲手段が、これを吸
引するマグネットであることを特徴とし、請求項11の
構成と同等の効果を得る。
【0060】これに加えて、捕獲手段にマグネットを用
いたことにより、装置の摺動部(例えば、ギヤの噛み合
い部やクラッチ)で発生する金属の摩耗粉(汚染物質)
がオイルから効果的に吸引されて取り除かれ、オイルが
浄化される。
【0061】請求項13の発明は、請求項11記載の動
力伝達装置又はデファレンシャル装置であって、オイル
ポンプの吐出圧により、ケ−シングのオイル室中でオイ
ルが一方向に流動するように構成されており、捕獲手段
が、この流動オイルを濾過して汚染物質を取り除くフィ
ルターであることを特徴とし、請求項11の構成と同等
の効果を得る。
【0062】この構成では、捕獲手段のフィルターが、
オイル室中を流動するオイルを濾過して汚染物質を取り
除き、オイルを浄化する。
【0063】又、捕獲手段にフィルターを用いたことに
より、例えば、プラスチック性の摩耗粉や磁性金属以外
の金属粉のように磁性を帯びていない汚染物質でも取り
除くことができる。
【0064】
【発明の実施の形態】図1と図2によって本発明の第1
実施形態を説明する。
【0065】この実施形態の動力伝達装置1は、4輪駆
動車において、切り離し側にしたリヤデフとエンジン
(トランスファ)側との間に配置されており、請求項
1,3,4の特徴を備えている。又、図1の左方はこの
車両の前方(エンジン側)に相当する。なお、符号を与
えていない部材等は図示されていない。
【0066】動力伝達装置1は、車体側に固定されたケ
−シングに収容されており、クラッチハウジング3(他
方の相対回転部材)、クラッチハブ5(一方の相対回転
部材)、メインクラッチ7、ボ−ルカム9(カム)、押
圧部材11、カムリング13(カム部材)、パイロット
クラッチ15、電磁マグネット17、ア−マチャ19、
オイル溜り21、往復動型のオイルポンプ23などから
構成されている。
【0067】クラッチハウジング3の前方には、軸部2
5が一体に形成されており、後方には開口部27が設け
られている。又、クラッチハウジング3はアルミニウム
材で作られている。
【0068】軸部25にはコンパニオンフランジがセレ
−ション連結されており、ナットで固定されている。こ
のコンパニオンフランジはプロペラシャフト側のフラン
ジに連結されており、こうして、クラッチハウジング3
はエンジン(トランスファ)側に連結されている。
【0069】クラッチハウジング3の開口部27には、
磁性体のリング状ロ−タ29が取り付けられ、止め輪3
1で位置決めされている。更に、ロ−タ29は、凸部3
3をクラッチハウジング3の溝35に係合することによ
って、クラッチハウジング3と一体に回転する。
【0070】こうして一体にされたクラッチハウジング
3とロ−タ29は、クラッチハウジング3上のベアリン
グ37とロ−タ29上のベアリング39によって上記の
車体側ケ−シングに支承されている。
【0071】クラッチハブ5は、クラッチハウジング3
の内部に配置されており、前端部をボ−ルベアリング4
1によってクラッチハウジング3に支承され、後端部を
メタルベアリング43によってロ−タ29に支承されて
いる。
【0072】又、クラッチハブ5は、リヤデフ側のドラ
イブピニオンシャフトにセレ−ション連結されている。
【0073】メインクラッチ7は多板クラッチであり、
クラッチハウジング3とクラッチハブ5との間に配置さ
れている。
【0074】ボ−ルカム9は、押圧部材11とカムリン
グ13との間に配置されている。
【0075】この押圧部材11は、クラッチハブ5に軸
方向移動可能にスプライン連結されており、ボ−ルカム
9のスラスト力によってメインクラッチ7を押圧し、締
結させる。
【0076】カムリング13は、クラッチハブ5の外周
に配置されており、カムリング13とロ−タ29との間
には、ボ−ルカム9のカム反力を受けるスラストベアリ
ング45が配置されている。
【0077】パイロットクラッチ15は多板クラッチで
あり、クラッチハウジング3とカムリング13との間に
配置されている。
【0078】電磁マグネット17は、電磁ソレノイド4
7とヨ−ク49から構成されている。ヨ−ク49は車体
側ケ−シングに固定されており、適度な隙間を介してロ
−タ29の凹部51に貫入している。又、ロ−タ29は
シ−ルベアリング53によりヨ−ク49を介して車体側
ケ−シングに支承されている。
【0079】又、電磁ソレノイド47はコントロ−ラを
介してバッテリに接続されており、電磁マグネット17
の励磁と、励磁電流の調整と、励磁停止の各操作はこの
コントロ−ラによって行われる。
【0080】ア−マチャ19はパイロットクラッチ15
の前方に隣接して配置されている。
【0081】ロ−タ29とパイロットクラッチ15とア
−マチャ19によって、電磁マグネット17の磁気回路
55が構成されている。
【0082】又、ロ−タ29には非磁性体であるステン
レススチ−ルのリング57が、ロ−タ29を分断して配
置され、磁気回路55の磁力のバイパスを防止してい
る。又、パイロットクラッチ15の各クラッチ板にはリ
ング57と対応する位置に切り欠き59が設けられ、磁
気回路55の磁力のバイパスを防止している。
【0083】電磁マグネット17が励磁されると、この
磁気回路55を介してア−マチャ19が吸引され、パイ
ロットクラッチ15を押圧して締結させ、パイロットト
ルクを発生させる。
【0084】パイロットクラッチ15にパイロットトル
クが発生すると、クラッチハウジング3からパイロット
クラッチ15とカムリング13とを介してボ−ルカム9
にエンジンの駆動力が掛かり、そのスラスト力により押
圧部材11を介してメインクラッチ7が押圧されて締結
し、動力伝達装置1が連結される。
【0085】動力伝達装置1が連結されると、リヤデフ
がエンジン側に連結され、車両は4輪駆動状態になる。
【0086】このとき、コントロ−ラが励磁電流を調整
し、電磁マグネット17の磁力の強さを変えると、クラ
ッチ板の滑りによってパイロットクラッチ15のパイロ
ットトルクが変わり、ボ−ルカム9のスラスト力が変化
するから、メインクラッチ7と動力伝達装置1の連結力
を調整することができる。
【0087】このように、動力伝達装置1の連結力を調
整することによって、4輪駆動状態の車両の前輪と後輪
との間でトルク配分比を任意に調整することができる。
【0088】又、電磁マグネット17の励磁を停止する
と、パイロットクラッチ15のパイロットトルクが消失
してメインクラッチ7が開放され、動力伝達装置1の連
結が解除される。
【0089】動力伝達装置1の連結が解除されると、リ
ヤデフが切り離されて、車両は前輪駆動の2輪駆動状態
になる。
【0090】このとき、トランスファでは、2−4切り
換え装置によって後輪側の動力伝達系がエンジンから切
り離されて回転を停止する。
【0091】こうして、エンジンの燃費が向上し、騒音
が低減されると共に、後輪側動力伝達系に配置されてい
る各ベアリングの耐久性が向上する。
【0092】又、クラッチハウジング3がアルミニウム
材で作られており、電磁マグネット17が励磁されたと
き、磁力がクラッチハウジング3を介して他の部材側に
漏洩することが防止されるから、磁力がア−マチャ19
に効率良く導かれ、パイロットクラッチ15による所定
の強さのパイロットトルクが得られる。
【0093】一体の容器を形成しているクラッチハウジ
ング3とロ−タ29の内部には、クラッチハウジング3
に設けられたオイル孔61からオイルが注入される。ク
ラッチハブ5には、後述のように、オイルポンプ23の
一部を構成するシリンダ63が形成されており、注入さ
れたオイルはこのシリンダ63に保持される。なお、オ
イル孔61はオイルを注入した後ボ−ル65を加締めて
シ−ルされる。
【0094】又、クラッチハウジング3とロ−タ29と
の間にはOリング67が配置され、ロ−タ29とクラッ
チハブ5との間にはシールリング(Xリング)69が配
置されており、それぞれ外部へのオイル洩れを防止して
いる。
【0095】又、クラッチハブ5のシリンダ63には径
方向のオイル流路71,71,71が設けられている。
【0096】往復動型のオイルポンプ23は、上記のシ
リンダ63、ピストン73、コイルスプリング75(リ
タ−ンスプリング)、板状のリ−ドバルブ77、カム7
9などから構成されている。
【0097】ピストン73は、シリンダ63の内周に移
動可能に配置されており、オイル溜り21は、ピストン
73に設けられた円筒部81とクラッチハウジング3に
設けられた円筒部83との間に形成されている。
【0098】又、ピストン73にはオイル溜り21とオ
イル流路71,71,71側とを連通するオイル流通孔
85及びバルブシ−ト部87が設けられている。
【0099】コイルスプリング75は、一側の端部89
をシリンダ63の底部に係合し、他側の端部91をピス
トン73に係合することによって、ピストン73を前方
に付勢すると共に回転方向に付勢している。
【0100】カム79は、ピストン73の円筒部81に
設けられた凸部93及び凹部95と、クラッチハウジン
グ3の円筒部83に設けられた凸部97及び凹部99と
で構成されている。
【0101】これらの凸部93と凹部99、凸部97と
凹部95はクラッチハウジング3とピストン73(クラ
ッチハブ5)の相対回転に伴って互いに噛み合いと噛み
合い解除とを繰り返し、凸部93と凹部99及び凸部9
7と凹部95が噛み合った状態から凸部93と凸部97
とが接触する状態に移行する過程で、ピストン73を後
方(オイル流路71,71,71の方向)に移動させ
る。
【0102】又、凸部93と凸部97との接触から凸部
93と凹部99及び凸部97と凹部95の噛み合いに移
行する過程では、コイルスプリング75の軸方向および
回転方向(ねじり方向)の付勢力によってピストン73
は前方(オイル溜り21の方向)に戻る。
【0103】カム79は、クラッチハウジング3とクラ
ッチハブ5がいずれの方向に相対回転しても、同様に作
動する。
【0104】リ−ドバルブ77は、バルブシ−ト部87
付近に配置され、止め輪101で位置決めされており、
バルブシ−ト部87と止め輪101との間を移動可能に
されている。又、図2に示すように、リ−ドバルブ77
には周囲に4箇所の切り欠き103が設けられており、
止め輪101の内周と各切り欠き103との間にはオイ
ル流通路105が形成される。
【0105】リ−ドバルブ77は、ピストン73がカム
79によって後方(図1の右方)へ移動すると、バルブ
シ−ト部87を閉塞し、シリンダ63のオイルをオイル
流路71,71,71から径方向外側に押し出す。
【0106】又、ピストン73がコイルスプリング75
の付勢力によって前方(図1の左方)に移動すると、オ
イル流通孔85を流れるオイルによってリ−ドバルブ7
7が止め輪101に押し付けられてバルブシ−ト部87
が開放され、オイル流通孔85とオイル流通路105と
を介してオイル溜り21からシリンダ63にオイルが充
填される。
【0107】このように、ピストン73が繰り返して前
後移動することにより、オイル流路71,71,71か
らのオイル供給が継続される。
【0108】動力伝達装置1が連結される4輪駆動状態
で、電磁マグネット17の磁力を調整し、パイロットク
ラッチ15とメインクラッチ7のクラッチ板を滑らせる
と、クラッチハウジング3とクラッチハブ5とが相対回
転してオイルポンプ23が駆動され、上記のように、オ
イル流路71,71,71から径方向外側にオイルが押
し出される。
【0109】押し出されたオイルは、メインクラッチ7
やボ−ルベアリング41に与えられてこれらを強制潤滑
し、更に、パイロットクラッチ15、ボ−ルカム9、ス
ラストベアリング45、シールリング(Xリング)69
などに与えられてこれらを充分に潤滑する。
【0110】又、各部を潤滑したオイルは、ベアリング
41からオイル流路107を通ってオイル溜り21に戻
る。
【0111】又、上記のように、クラッチハウジング3
とクラッチハブ5がいずれの方向に相対回転してもカム
79が作動するから、クラッチハウジング3とクラッチ
ハブ5の相対回転方向に関わらず、オイルポンプ23に
よる強制潤滑作用が得られる。
【0112】上記のように、オイルポンプ23は、メイ
ンクラッチ7とパイロットクラッチ15のクラッチ板を
滑らせると駆動されるから、メインクラッチ7とパイロ
ットクラッチ15は、滑りによってクラッチ板が発熱
し、最もオイルが必要になるときにオイルが与えられ、
効果的に冷却され、潤滑される。
【0113】こうして、メインクラッチ7とパイロット
クラッチ15は、焼き付きが防止され、耐久性が大きく
向上する。
【0114】又、パイロットクラッチ15とメインクラ
ッチ7の連結が解除され、動力伝達装置1の連結が解除
される2輪駆動状態では、2−4切り換え装置の切り離
しによって回転を停止する後輪側動力伝達系のクラッチ
ハウジング3と、後輪の連れ回りによって回転するクラ
ッチハブ5との相対回転によってオイルポンプ23が駆
動され、上記のように、各部が潤滑される。
【0115】更に、4輪駆動状態で、メインクラッチ7
とパイロットクラッチ15がタイトに締結され、オイル
ポンプ23が作動しない場合でも、シリンダ63が回転
中心部に配置されているから、従来例と異なって、クラ
ッチハブ5の回転に伴う遠心力により、シリンダ63の
オイルがオイル流路71,71,71から径方向外側に
吐き出され、上記の各部を潤滑する。
【0116】又、遠心力によるこのようなオイルの移動
は、オイルポンプ23の作動中にも生じるから、オイル
ポンプ23による潤滑効果は、遠心力によって更に強化
される。
【0117】こうして、動力伝達装置1が構成されてい
る。
【0118】上記のように、動力伝達装置1は、クラッ
チハウジング3とクラッチハブ5の相対回転によって駆
動されるオイルポンプ23を設けて強制潤滑を行うか
ら、従来例と異なり、パイロットクラッチ15、ボ−ル
カム9、メインクラッチ7などの各要素が充分に潤滑さ
れる。
【0119】特に、各クラッチ板の表面を充分に潤滑す
る必要がある多板クラッチのメインクラッチ7とパイロ
ットクラッチ15は、オイルポンプ23によって各クラ
ッチ板の間に充分なオイルが与えられるから、これらの
焼き付きが防止され、耐久性が大きく向上する。
【0120】又、このように、パイロットクラッチ15
とボ−ルカム9が充分に潤滑されるから、パイロットト
ルクとボ−ルカム9のスラスト力が安定すると共に、メ
インクラッチ7も充分に潤滑されて連結力と滑りが安定
するから、動力伝達装置1は、断続動作や、連結中の滑
りなどで安定した機能が得られる。
【0121】又、クラッチハウジング3とクラッチハブ
5の相対回転トルクを利用してオイルポンプ23を駆動
するから、駆動用のトルク源が不要である。
【0122】従って、動力伝達装置1は、それだけ構造
が簡単になり、軽量で、低コストに構成することができ
る。
【0123】又、クラッチハウジング3とクラッチハブ
5との相対回転は、上記のように、パイロットクラッチ
15とメインクラッチ7をそれぞれ滑らせたときに発生
し、このときにオイルポンプ23が駆動されるから、メ
インクラッチ7とパイロットクラッチ15はクラッチ板
が発熱する最もオイルが必要なときにオイルが与えられ
て、効果的な冷却と潤滑とが行われる。
【0124】次に、図3によって第2実施形態の説明を
する。
【0125】この実施形態の動力伝達装置109は、第
1実施形態の動力伝達装置1と同様に、4輪駆動車にお
いて、切り離し側のリヤデフとエンジン(トランスフ
ァ)側との間に配置されており、請求項1,5,6の特
徴を備えている。又、図3の左方はこの車両の前方(エ
ンジン側)に相当し、符号を与えていない部材等は図示
されていない。
【0126】以下、動力伝達装置1と同一の機能及び部
材などの重複説明は省略する。
【0127】動力伝達装置109は、車体側のケ−シン
グに収容されており、クラッチハウジング3、クラッチ
ハブ5、メインクラッチ7、ボ−ルカム9、押圧部材1
1、カムリング13、パイロットクラッチ15、電磁マ
グネット17、ア−マチャ19、オイル溜り111、回
転型のオイルポンプ113などから構成されている。
【0128】回転型のオイルポンプ113は、クラッチ
ハブ5に設けられた穴部であるシリンダ63、クラッチ
ハウジング3に設けられ、所定の隙間115を介してシ
リンダ63に貫入した軸部117、軸部117に設けら
れた螺旋溝119(回転方向に対して傾斜角を有する凹
凸部)などから構成されている。
【0129】螺旋溝119は、クラッチハウジング3と
クラッチハブ5とが相対回転すると、隙間115を満た
すオイルをその粘性によって前方又は後方に移動させ
る。
【0130】オイルポンプ113によるオイルの移動方
向は、クラッチハウジング3とクラッチハブ5の相対回
転方向によって決まる。
【0131】後方に移動するとき、オイルはオイル溜り
111を介してオイル流路71,71,71からメイン
クラッチ7側に押し出され、下記のように、各部を潤滑
する。
【0132】又、前方に移動するとき、オイルはオイル
流路107からベアリング41を通ってメインクラッチ
7側に押し出され、各部を潤滑した後、オイル流路7
1,71,71からオイル溜り111に戻る。
【0133】動力伝達装置109が連結される4輪駆動
状態で、電磁マグネット17の磁力を調整し、パイロッ
トクラッチ15とメインクラッチ7のクラッチ板を滑ら
せると、クラッチハウジング3とクラッチハブ5とが相
対回転してオイルポンプ113が駆動され、上記のよう
に、オイルがメインクラッチ7側に押し出される。
【0134】押し出されたオイルは、メインクラッチ7
やボ−ルベアリング41に与えられてこれらを強制潤滑
し、更に、パイロットクラッチ15、ボ−ルカム9、ス
ラストベアリング45、シールリング(Xリング)69
などに与えられてこれらを充分に潤滑する。
【0135】このように、オイルポンプ113は、メイ
ンクラッチ7とパイロットクラッチ15のクラッチ板を
滑らせると駆動されるから、メインクラッチ7とパイロ
ットクラッチ15は、滑りによってクラッチ板が発熱
し、最もオイルが必要になるときにオイルが与えられ、
効果的に冷却され、潤滑される。
【0136】こうして、メインクラッチ7とパイロット
クラッチ15は、焼き付きが防止され、耐久性が大きく
向上する。
【0137】又、パイロットクラッチ15とメインクラ
ッチ7の連結が解除され、動力伝達装置109の連結が
解除される2輪駆動状態では、2−4切り換え装置の切
り離しによって回転を停止する後輪側動力伝達系のクラ
ッチハウジング3と、後輪の連れ回りによって回転する
クラッチハブ5との相対回転によってオイルポンプ11
3が駆動され、上記のように、各部が潤滑される。
【0138】更に、4輪駆動状態で、メインクラッチ7
とパイロットクラッチ15がタイトに締結され、オイル
ポンプ113が作動しない場合でも、シリンダ63が回
転中心部に配置されているから、従来例と異なって、ク
ラッチハブ5の回転に伴う遠心力により、シリンダ63
のオイルがオイル流路71,71,71からメインクラ
ッチ7側に吐き出され、上記の各部を潤滑する。
【0139】又、遠心力によるこのようなオイルの移動
は、オイルポンプ113の作動中にも生じるから、オイ
ルポンプ113による潤滑効果は、遠心力によって更に
強化される。
【0140】こうして、動力伝達装置109が構成され
ている。
【0141】上記のように、動力伝達装置109は、ク
ラッチハウジング3とクラッチハブ5の相対回転によっ
て駆動されるオイルポンプ113を設けて強制潤滑を行
うから、従来例と異なり、パイロットクラッチ15、ボ
−ルカム9、メインクラッチ7などの各要素が充分に潤
滑される。
【0142】特に、多板クラッチのメインクラッチ7と
パイロットクラッチ15は、オイルポンプ113によっ
て各クラッチ板の間に充分なオイルが与えられるから、
これらの焼き付きが防止され、耐久性が大きく向上す
る。
【0143】又、このように、パイロットクラッチ15
とボ−ルカム9が充分に潤滑されるから、パイロットト
ルクとボ−ルカム9のスラスト力が安定すると共に、メ
インクラッチ7も充分に潤滑されて連結力と滑りが安定
するから、動力伝達装置109は、断続動作や、連結中
の滑りなどで安定した機能が得られる。
【0144】又、クラッチハウジング3とクラッチハブ
5の相対回転トルクを利用してオイルポンプ113を駆
動するから、駆動用のトルク源が不要である。
【0145】従って、動力伝達装置109は、それだけ
構造が簡単になり、軽量で、低コストに構成することが
できる。
【0146】又、クラッチハウジング3とクラッチハブ
5との相対回転は、上記のように、パイロットクラッチ
15とメインクラッチ7をそれぞれ滑らせたときに発生
し、このときにオイルポンプ113が駆動されるから、
メインクラッチ7とパイロットクラッチ15はクラッチ
板が発熱する最もオイルが必要なときにオイルが与えら
れて、効果的に冷却され、潤滑される。
【0147】又、クラッチハウジング3の軸部117に
螺旋溝119を設けて構成されるオイルポンプ113
は、構造が極めて簡単であり、低コストで実施できる。
【0148】又、オイルポンプ113は配置スペ−スが
狭くてすむから、動力伝達装置109はそれだけコンパ
クトに構成できる。
【0149】又、往復動型のオイルポンプではワンウェ
イクラッチが必要であるが、回転型のオイルポンプ11
3ではワンウェイクラッチが不要であるから、動力伝達
装置109はそれだけ低コストに構成されている。
【0150】次に、図4によって第3実施形態の説明を
する。
【0151】この実施形態の動力伝達装置121は、第
1,2実施形態の動力伝達装置1,109と同様に、4
輪駆動車において、切り離し側のリヤデフとエンジン
(トランスファ)側との間に配置されており、請求項
1,5,7,8,9,11,12の特徴を備えている。
又、図4の左方はこの車両の前方(エンジン側)に相当
し、符号を与えていない部材等は図示されていない。
【0152】以下、動力伝達装置1,109と同一の機
能及び部材などの重複説明は省略する。
【0153】動力伝達装置121は、車体側のケ−シン
グに収容されており、クラッチハウジング3、クラッチ
ハブ5、メインクラッチ7、ボ−ルカム9、押圧部材1
1、カムリング13、パイロットクラッチ15、電磁マ
グネット17、ア−マチャ19、トロコイドポンプ12
3(回転型のオイルポンプ)、外側のケ−シング12
5、オイル室127(集積室)、マグネット129(捕
獲手段)などから構成されている。
【0154】クラッチハウジング3は、前部に設けられ
たボルト孔131に螺着されるボルトによってコンパニ
オンフランジが連結されており、このコンパニオンフラ
ンジはプロペラシャフト側のフランジに連結され、クラ
ッチハウジング3をエンジン(トランスファ)側に連結
している。
【0155】ロ−タ29は凸部33をクラッチハウジン
グ3の溝35に係合してクラッチハウジング3の開口部
27に取り付けられた後、開口部27のねじ部132に
螺着されたリング状のねじ133によって軸方向に位置
決めされている。
【0156】クラッチハブ5は、セレ−ション部134
でリヤデフ側のドライブピニオンシャフトに連結されて
いると共に、前端部を両側シ−ルのボ−ルベアリング1
35によってクラッチハウジング3に支承され、後端部
をニ−ドルベアリング137によってロ−タ29に支承
されている。
【0157】又、クラッチハウジング3とクラッチハブ
5との間には、シールリング(Xリング)69,139
が配置されており、クラッチハウジング3とクラッチハ
ブ5との間に密閉空間を形成している。この密閉空間に
はオイルが封入されている。
【0158】電磁マグネット17のヨ−ク49は支持部
材141を介して車体側ケ−シングに固定されている。
【0159】押圧部材11にはオイルの流路になる開口
143が設けられており、メインクラッチ7を押圧する
際に受けるオイルの抵抗を軽減して、レスポンスを向上
させている。
【0160】ア−マチャ19と押圧部材11との間に
は、止め輪144がクラッチハウジング3の内周に装着
されており、ア−マチャ19を軸方向に位置決めし、パ
イロットクラッチ15の各クラッチ板に所定の隙間を与
えている。
【0161】トロコイドポンプ123は、メインクラッ
チ7の前方で、クラッチハウジング3とクラッチハブ5
との間に配置されている。
【0162】ポンプケ−シング145は外周をメインク
ラッチ7の外側クラッチ板が係合したスプライン部14
7に連結されており、外側ギヤ149は外周をポンプケ
−シング145に摺動自在に支承され、内側ギヤ151
はクラッチハブ5の外周に固定されている。
【0163】ポンプケ−シング145にはメインクラッ
チ7側に吸入口153が設けられている。又、クラッチ
ハウジング3の壁部154には、トロコイドポンプ12
3の吐出口に連通する軸方向のオイル流路155と、こ
れと連通する径方向のオイル流路157が設けられてい
る。このオイル流路157は、下記のオイル室127に
開口している。
【0164】トロコイドポンプ123は、クラッチハウ
ジング3とクラッチハブ5の相対回転によって駆動され
る。その内圧は、ポンプケ−シング145とクラッチハ
ウジング3の壁部154に掛かり、上記の密閉空間から
遮断される。
【0165】ケ−シング125は、Oリング159,1
61を介してクラッチハウジング3の外周に配置されて
いる。
【0166】なお、このケ−シング125は、車体側ケ
−シングに固定してもよいし、クラッチハウジング3に
固定してもよい。
【0167】オイル室127は、クラッチハウジング3
とケ−シング125との間に形成されており、オイル中
の汚染物質を集積する集積室になっている。
【0168】マグネット129は、このオイル室127
の後部に配置されており、ケ−シング125に固定され
ている。
【0169】クラッチハウジング3には、オイル室12
7と連通する径方向のオイル流路163,163,16
5が、それぞれメインクラッチ7とパイロットクラッチ
15の外周に設けられている。
【0170】トロコイドポンプ123は、吸入口153
を介してメインクラッチ7側からオイルを吸入し、吐出
口からオイル流路155,157を介してオイル室12
7に吐出する。オイル室127に吐出されたオイルは、
その圧力によってオイル流路163,163,165か
らクラッチハウジング3の内部に流入する。
【0171】オイル流路163,163から流入したオ
イルは、メインクラッチ7に与えられ、更に、押圧部材
11の開口143からボ−ルカム9に与えられ、これら
を潤滑し冷却する。
【0172】又、オイル流路165から流入したオイル
は、パイロットクラッチ15、ボ−ルカム9、スラスト
ベアリング45、ニ−ドルベアリング137に与えら
れ、これらを潤滑し冷却する。
【0173】このように、オイルはクラッチハウジング
3の内部(密閉空間)とオイル室127との間を循環
し、この循環に伴って、矢印のようにオイル室127を
一方向に移動する。
【0174】この循環中にオイルは、メインクラッチ
7、ボ−ルカム9、パイロットクラッチ15、その他の
摺動部から発生した金属の摩耗粉(汚染物質)によって
次第に汚染されるが、オイル室127をオイルが移動す
る間に、マグネット129はこのような摩耗粉を吸引し
捕獲して取り除き、オイルを浄化する。
【0175】又、マグネット129に捕獲された摩耗粉
は、再びオイル中に分散することはない。
【0176】又、ケ−シング125をクラッチハウジン
グ3に固定する構成では、摩耗粉が遠心力によってケ−
シング125の内壁に保持されるから、摩耗粉の再分散
防止機能が更に向上する。
【0177】又、ケ−シング125によってオイル室1
27を設けたことにより、動力伝達装置121の封入オ
イル量が増加し、潤滑・冷却効果がそれだけ向上すると
共に、オイルの増加分だけ摩耗粉が希薄化され、オイル
の汚染度が軽減される。
【0178】こうして、動力伝達装置121が構成され
ている。
【0179】分割構成のクラッチハウジング3では、往
復動型のオイルポンプを、例えば、クラッチハブ5の内
側に組付けると、その内圧によってクラッチハウジング
3とロ−タ29の連結部に負担が掛かるから、この連結
部を強化する必要があり、それだけコスト高になる。
【0180】しかし、動力伝達装置121では、上記の
ように、トロコイドポンプ123の内圧はポンプケ−シ
ング145とクラッチハウジング3の壁部154によっ
て遮断されるから、クラッチハウジング3とロ−タ29
とを軸方向に連結するねじ部132とねじ133には内
圧が掛からない。
【0181】従って、ねじ部132とねじ133を特に
強化する必要がなくなるから、それだけ低コストに構成
することができる。
【0182】又、クラッチハウジング3の外側にケ−シ
ング125を配置してオイル室127を形成し、このオ
イル室127をオイルの循環路にしたことにより、オイ
ル中に分散している摩耗粉がこの集積室に効果的に集積
してオイルが浄化される。
【0183】又、ケ−シングをクラッチハウジングの外
側に配置したことにより、遠心力を受けて多量のオイル
がオイル室に流入し、これに伴って摩耗粉の集積量も増
加するから、オイルの浄化機能が向上する。
【0184】又、捕獲手段にマグネット129を用いた
ことにより、各摺動部で発生する金属の摩耗粉がオイル
から効果的に取り除かれてオイルが浄化されると共に、
マグネット129が摩耗粉の再分散を防止する。
【0185】又、オイル室127を設けたことによって
封入オイル量が増加し、潤滑・冷却効果が向上すると共
に、摩耗粉が希薄化されてオイルの汚染度が軽減され
る。
【0186】このように、大きなオイル浄化機能と潤滑
・冷却効果が得られるから、動力伝達装置121は性能
が常時高く保たれる。
【0187】これに加えて、動力伝達装置121は、互
いに共通の特徴点において、前述の第1,第2実施形態
の動力伝達装置1,109と同等の効果を得る。
【0188】次に、図5,6によって第4実施形態の説
明をする。
【0189】この実施形態の動力伝達装置171は、第
1乃至第3実施形態の動力伝達装置1,109,121
と同様に、4輪駆動車において、切り離し側のリヤデフ
とエンジン(トランスファ)側との間に配置されてお
り、請求項1,5,7,8,10,11,12の特徴を
備えている。又、図5の右方はこの車両の前方(エンジ
ン側)に相当し、符号を与えていない部材等は図示され
ていない。
【0190】以下、動力伝達装置1,109,121と
同一の機能及び部材については、同一符号を付与する。
【0191】動力伝達装置171は、車両床下で外気に
露出するように配置されており、クラッチハウジング
3、クラッチハブ5、メインクラッチ7、ボ−ルカム
9、押圧部材11、カムリング13、パイロットクラッ
チ15、電磁マグネット17、ア−マチャ19、トロコ
イドポンプ123(回転型のオイルポンプ)、オイル室
127(集積室)などから構成されている。
【0192】クラッチハウジング3は、前部に設けられ
たボルト孔131に螺着されるボルトによってコンパニ
オンフランジが連結されており、このコンパニオンフラ
ンジはプロペラシャフト側のフランジに連結され、クラ
ッチハウジング3をエンジン(トランスファ)側に連結
している。
【0193】ロ−タ29は凸部33をクラッチハウジン
グ3の溝35に係合してクラッチハウジング3の開口部
27に取り付けられた後、開口部27のねじ部132に
螺着されたリング状のねじ133によって軸方向に位置
決めされている。
【0194】クラッチハブ5は、セレ−ション部134
でリヤデフ側のドライブピニオンシャフトに連結されて
いると共に、前端部を両側シ−ルのボ−ルベアリング1
35によってクラッチハウジング3に支承され、後端部
をニ−ドルベアリング137によってロ−タ29に支承
されている。
【0195】又、クラッチハウジング3とクラッチハブ
5との間には、シールリング(Xリング)69,139
が配置されており、クラッチハウジング3とクラッチハ
ブ5との間に密閉空間を形成している。この密閉空間に
は所定量のオイルが封入されている。
【0196】電磁マグネット17のヨ−ク49は支持部
材141を介して車体側に固定されている。
【0197】押圧部材11にはオイルの流路になる開口
143が設けられており、メインクラッチ7を押圧する
際に受けるオイルの抵抗を軽減して、レスポンスを向上
させている。
【0198】ア−マチャ19と押圧部材11との間に
は、止め輪144がクラッチハウジング3の内周に装着
されており、ア−マチャ19を軸方向に位置決めし、パ
イロットクラッチ15の各クラッチ板に所定の隙間を与
えている。
【0199】トロコイドポンプ123は、メインクラッ
チ7の前方で、クラッチハウジング3とクラッチハブ5
との間に配置されている。
【0200】ポンプケ−シング145は外周をメインク
ラッチ7の外側クラッチ板が係合したスプライン部14
7に連結されており、外側ギヤ149は外周をポンプケ
−シング145に摺動自在に支承され、内側ギヤ151
はクラッチハブ5の外周に固定されている。
【0201】つまり、トロコイドポンプ123は、クラ
ッチハウジング3とクラッチハブ5の相対回転によって
駆動され、その内圧は、ポンプケ−シング145とクラ
ッチハウジング3の壁部154に掛かり、上記の密閉空
間から遮断される。
【0202】ポンプケ−シング145にはメインクラッ
チ7側の吐出空間172に連通した吐出口153’が設
けられている。又、クラッチハウジング3の壁部154
には、トロコイドポンプ123の吸入口と後述するオイ
ル流通路147aとに連通するオイル流路157’が設
けられている。このオイル流路157’は、クラッチハ
ウジング3に設けられた下記のオイル室127に開口し
ている。
【0203】オイル室127は、クラッチハウジング3
の前方に形成されており、オイル中の汚染物質を集積す
る集積室になっている。また、このオイル室127は図
6に破線で示すように、周方向に複数箇所(本実施形態
では4箇所)形成された円筒状の集積室127aと、こ
れら集積室127aを周方向で互いに連通している溝部
127bとからなっている。
【0204】又、マグネット129は、このオイル室1
27の集積室127aの前部に配置されており、クラッ
チハウジング3に固定されて、オイル中に混在する摩耗
粉等の異物を集積している。特に、この実施形態ではマ
グネット129は、複数ある集積室127aのうち、ト
ロコイドポンプ123の吸入口と連通する集積室127
aにのみ設けられている。
【0205】又、トロコイドポンプ123の吸入口の配
設相当部分に対応するスプライン147には欠歯が設け
られており、前述のように軸方向のオイル流通路147
aとなっている。
【0206】従って、トロコイドポンプ123は、オイ
ル室127から吸入したオイルを吐出口153’からメ
インクラッチ7側の吐出空間172に吐出し、吐出空間
172からメインクラッチ7の各内側クラッチ板に形成
した孔部174を介してオイルをメインクラッチ7に与
え、メインクラッチ7を潤滑し冷却する。
【0207】更に、メインクラッチ7を通ったオイル
は、その圧力により押圧部材11の開口143からパイ
ロットクラッチ15、ボ−ルカム9、スラストベアリン
グ45、ニ−ドルベアリング137に与えられ、これら
を潤滑し冷却する。
【0208】その後、オイルはスプライン147に設け
たオイル流路147aを通り、オイル流路157’を介
してオイル室127に戻される。
【0209】このように、オイルはクラッチハウジング
3の内部(密閉空間)とオイル室127との間を循環
し、この循環に伴って、矢印のように一方向に移動す
る。
【0210】この循環中にオイルは、メインクラッチ
7、ボ−ルカム9、パイロットクラッチ15、その他の
摺動部から発生した金属の摩耗粉(汚染物質)によって
次第に汚染されるが、オイル室127をオイルが移動す
る間に、マグネット129はこのような摩耗粉を吸引し
捕獲して取り除き、オイルを浄化する。
【0211】しかも、マグネット129に捕獲された摩
耗粉は、再びオイル中に分散することはない。
【0212】こうして、動力伝達装置121が構成され
ている。
【0213】なお、軸方向のオイル流路は、クラッチハ
ウジング3のスプライン147に設けた欠歯に限られる
ものではなく、例えば、メインクラッチ7の各外側プレ
ートに形成した欠歯や孔部、クラッチハウジング3の肉
厚部に形成した溝部や孔部でもよい。さらには、クラッ
チハウジング3の内周側とメインクラッチ7やパイロッ
トクラッチ15の各外側プレートとの係合部(本実施形
態ではスプライン係合部)の係合隙間をオイル流路とす
ることも可能であり、特にこの構成によれば、オイル流
路を容易に形成することができる。
【0214】又、内周側の軸方向のオイル流路としてメ
インクラッチ7の各内側クラッチ板に孔部174を形成
した例を示したが、メインクラッチ7の内側クラッチ板
とクラッチハブ5との間の係合部にオイル流路を設けて
も良い。さらには、従来からこのような多板式のメイン
クラッチ7にはクラッチ締結時等にこれらクラッチ板の
間の油抜けを考慮して複数の孔が設けてあるのが一般的
で、本実施形態のように改めて孔部174を設けなくて
も、この孔をオイル流路として利用することも可能であ
る。
【0215】又、オイル室127はクラッチハウジング
3の内周空間に設けても良い。
【0216】以上のような構成により、動力伝達装置1
71は、互いに共通の特徴点において、前述の第1乃至
第3実施形態の動力伝達装置1,109,121と同等
の効果を得ることができる。
【0217】すなわち、オイル劣化が防止され、動力伝
達装置のクラッチ締結特性が長期に亘って安定すること
ができ、十分な耐久性を得ることができる。
【0218】なお、上記第3,第4実施形態では、捕獲
手段としてマグネット129を用いて、各摺動部で発生
する金属の摩耗粉がオイルから効果的に取り除く例を示
したが、捕獲手段として請求項13に記載のようにフィ
ルターを用いてもよい。
【0219】この構成では、捕獲手段にマグネットを用
いたときと同様、フィルターがオイル室中を流動するオ
イルを濾過して汚染物質を取り除き、オイルを浄化す
る。
【0220】しかも、捕獲手段にフィルターを用いたこ
とにより、例えば、プラスチック性の摩耗粉や磁性金属
以外の金属粉のように磁性を帯びていない汚染物質でも
取り除くことができる。
【0221】なお、第2乃至第4実施形態において、請
求項2記載のデファレンシャル装置のように、メインク
ラッチによって差動機構の差動を制限するように構成し
てもよい。
【0222】このデファレンシャル装置では、オイルポ
ンプが差動回転部材の差動回転によって駆動され、パイ
ロットクラッチ、カム、メインクラッチ、差動機構など
の各要素を強制潤滑することによって、これらのオイル
不足が防止され、焼き付きが防止されて耐久性が大きく
向上する。
【0223】さらに、この強制潤滑によってパイロット
トルクとカムスラスト力が安定し、メインクラッチの滑
りが安定するから、差動制限の開始と解除の動作が安定
すると共に、安定した差動制限力が得られ、差動機構も
差動配分機能が安定する。
【0224】しかも、オイルポンプ用のトルク源が不要
であるから、デファレンシャル装置は、それだけ構造簡
単、軽量、低コストに構成できる。
【0225】その上、パイロットクラッチとメインクラ
ッチは、最もオイルが必要なときにオイルが与えられ、
効果的に冷却され、潤滑される。
【0226】又、請求項2記載のデファレンシャル装置
では、差動機構のギヤ組で強制潤滑用のギヤポンプを構
成することが可能であり、こうすることによって、デフ
ァレンシャル装置を更に小型、軽量に構成することがで
きる。
【0227】又、上記第1乃至第4実施形態において、
メインクラッチとパイロットクラッチは多板クラッチに
限らず、例えば、コ−ンクラッチのような、他の形式の
摩擦クラッチでもよい。
【0228】さらに、カムは、ロ−ラのようなボ−ル以
外の転動体を用いたカムでもよく、あるいは、転動体を
用いないカムでもよい。
【0229】又、請求項6記載の発明において、オイル
ポンプを構成する凹凸部は、第2実施形態と異なって、
一側相対回転部材と他側相対回転部材の両方に設けても
よい。
【0230】こうすれば、オイルの吐出量が増加し、潤
滑効果が向上する。
【0231】又、凹凸部が設けられる相対回転部材の対
向面は、第2実施形態と異なって、径方向に設けてもよ
い。
【0232】こうすれば、遠心力を利用してオイルの吐
出量を増大させることが可能になり、潤滑効果を更に向
上させることができる。
【0233】又、往復動型のオイルポンプは、第1実施
形態のオイルポンプ23に限らず、例えば、プランジャ
−型やピストン型のような、他の形式のオイルポンプで
もよい。
【0234】又、回転型のオイルポンプは、第2実施形
態のオイルポンプ113や第3,第4実施形態のトロコ
イドポンプ123に限らず、他の形式のギヤポンプ、ベ
−ンポンプ、遠心ポンプなどのような、他の形式のオイ
ルポンプでもよい。
【0235】
【発明の効果】請求項1の動力伝達装置は、クラッチハ
ウジングとクラッチハブとの相対回転によってオイルポ
ンプを駆動し、パイロットクラッチ、カム、メインクラ
ッチなどを強制潤滑するから、従来例と異なって、これ
らの潤滑箇所には充分なオイルが供給され、焼き付きが
防止され、耐久性が大きく向上する。
【0236】又、充分な潤滑によってパイロットトルク
とカムスラスト力が安定し、メインクラッチの滑りが安
定するから、断続動作や、連結中の滑りなどが安定す
る。
【0237】又、オイルポンプ駆動用のトルク源が不要
であるから、それだけ構造が簡単になり、軽量で、低コ
ストに構成することができる。
【0238】又、パイロットクラッチとメインクラッチ
は最もオイルが必要なときにオイルが与えられ、効果的
に冷却され、潤滑される。
【0239】請求項2のデファレンシャル装置は、差動
回転部材の差動回転によってオイルポンプを駆動し、パ
イロットクラッチ、カム、メインクラッチ、差動機構な
どを強制潤滑するから、これらの潤滑箇所には充分なオ
イルが供給され、焼き付きが防止され、耐久性が大きく
向上する。
【0240】又、充分な潤滑によって差動制限の開始と
解除の動作が安定すると共に、安定した差動制限力が得
られる。
【0241】又、充分な潤滑によって差動機構の差動配
分機能も安定する。
【0242】又、オイルポンプ駆動用のトルク源が不要
であるから、構造が簡単であり、軽量で、低コストに構
成することができる。
【0243】又、パイロットクラッチとメインクラッチ
は最もオイルが必要な差動制限時にオイルが与えられ、
効果的に冷却され、潤滑される。
【0244】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の構成と同等の効果を得る。
【0245】請求項4の発明は、請求項3の構成と同等
の効果を得る。
【0246】請求項5の発明は、請求項1又は請求項2
の構成と同等の効果を得ると共に、請求項2の構成で
は、差動機構のギヤ組でギヤポンプを構成することが可
能であり、こうすることによってデファレンシャル装置
をそれだけ小型、軽量にすることができる。
【0247】請求項6の発明は、請求項5の構成と同等
の効果を得ると共に、相対回転部材に凹凸部を設けて構
成される回転型のオイルポンプは、構造が極めて簡単で
あり、低コストで実施できる。
【0248】又、この構成の回転型オイルポンプは配置
スペ−スが狭くてすむから、装置をそれだけコンパクト
に構成できる。
【0249】請求項7の発明は、請求項5の構成と同等
の効果を得ると共に、クラッチハウジングを構成する部
材の連結部を強化する必要がなく、これに伴うコストの
上昇が避けられる。
【0250】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7
の構成のいずれかと同等の効果を得ると共に、クラッチ
ハウジングに形成した集積室に汚染物質が集積されてオ
イルが浄化され、装置の性能が高く保たれる。
【0251】請求項9の発明は、請求項8の構成と同等
の効果を得ると共に、ケ−シングとクラッチハウジング
との間にオイル室を形成してあるため、汚染物質の集積
機能と再分散防止機能が遠心力によって向上し、オイル
の浄化機能が向上する。
【0252】又、ケ−シングのオイル室によって装置の
封入オイル量が増加し、潤滑・冷却効果が向上すると共
に、汚染物質がそれだけ希薄化される。
【0253】請求項10の発明は、請求項8の構成と同
等の効果を得ると共に、クラッチハウジングの内側にオ
イル室を形成したことにより、径方向の寸法を抑えるこ
とができ、車両搭載性等の面で有利に得ることができ
る。
【0254】請求項11の発明は、請求項8乃至請求項
10の構成のいずれかと同等の効果を得ると共に、捕獲
手段によって、汚染物質の捕獲量(集積量)が増加する
と共に、汚染物質の再分散が防止され、オイルの浄化機
能が大幅に向上する。
【0255】請求項12の発明は、請求項11の構成と
同等の効果を得ると共に、マグネットによって、磁性の
汚染物質が効果的に取り除かれ、オイルが浄化される。
【0256】請求項13の発明は、請求項11の構成と
同等の効果を得ると共に、フィルターにより、磁性の汚
染物質に加えて、磁性を帯びていない汚染物質も効果的
に取り除かれ、オイルが浄化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】第1実施形態のオイルポンプに用いられたリ−
ドバルブを示す平面図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示す断面図である。
【図6】図5の矢視A図である。
【図7】従来例の断面図である。
【符号の説明】 1,109,121,171 動力伝達装置 3 クラッチハウジング 5 クラッチハブ 7 メインクラッチ 9 ボ−ルカム(カム) 11 押圧部材 13 カムリング(カム部材) 15 パイロットクラッチ 17 電磁マグネット 19 ア−マチャ 21,111 オイル溜り 23 往復動型のオイルポンプ 63 シリンダ(クラッチハブ5の穴部:対向面) 73 ピストン 75 コイルスプリング(リタ−ンスプリング) 77 リ−ドバルブ 79 カム 81 オイル流通孔 113 回転型のオイルポンプ 115 隙間 117 クラッチハウジング3の軸部(対向面) 119 螺旋溝(回転方向に対して傾斜角を有する凹凸
部) 123 トロコイドポンプ(回転型のオイルポンプ) 125 外側のケ−シング 127,127a オイル室(集積室) 129 マグネット(捕獲手段)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側の動力伝達部材であるクラッチハウ
    ジングと、他側の動力伝達部材であり、クラッチハウジ
    ングの内部に配置されたクラッチハブと、クラッチハウ
    ジングとクラッチハブとの間に配置されたメインクラッ
    チと、クラッチハウジングとカム部材との間に配置され
    たパイロットクラッチと、パイロットクラッチに隣接配
    置されたア−マチャと、ア−マチャを磁気力によって移
    動させパイロットクラッチを連結させる電磁マグネット
    と、クラッチハブに移動自在に連結された押圧部材と前
    記カム部材との間に設けられ、パイロットクラッチが連
    結されると、クラッチハウジングとクラッチハブ間のト
    ルクを受けて作動し、メインクラッチを押圧して連結さ
    せるカムと、クラッチハウジングの内部に設けられたオ
    イル溜りと、クラッチハウジングとクラッチハブとの相
    対回転によって作動し、オイル溜りから吸入したオイル
    を前記各要素に与えて潤滑するオイルポンプとを備えた
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの駆動力によって回転するデフ
    ケ−スと、デフケ−スの回転を一対の出力側差動回転部
    材を介して車輪側に配分する差動機構と、デフケ−スと
    一方の出力側差動回転部材との間に配置されたメインク
    ラッチと、デフケ−スとカム部材との間に配置されたパ
    イロットクラッチと、パイロットクラッチに隣接配置さ
    れたア−マチャと、ア−マチャを磁気力によって移動さ
    せパイロットクラッチを連結させる電磁マグネットと、
    他方の出力側差動回転材と前記カム部材との間に設けら
    れ、パイロットクラッチが連結されると、差動機構の差
    動回転を受けて作動し、メインクラッチを押圧して連結
    させるカムと、デフケ−スの内部に設けられたオイル溜
    りと、一対の差動回転部材の間に配置され、これらの相
    対回転を受けて作動し、オイル溜りから吸入したオイル
    を前記各要素に与えて潤滑するオイルポンプとを備えた
    ことを特徴とするデファレンシャル装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の発明であっ
    て、オイルポンプが、これを作動させる相対回転部材の
    相対回転を受けて作動するカムと、このカムのスラスト
    力によってピストンが駆動される往復動型のオイルポン
    プであることを特徴とする動力伝達装置又はデファレン
    シャル装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の発明であって、往復動型
    ポンプが、これを作動させる相対回転部材の一方に設け
    られたシリンダに移動自在に連結されると共にオイルの
    流通孔を有するピストンと、このピストンと他方の相対
    回転部材との間に設けられピストンを一方向に移動させ
    るカムと、カムと反対方向にピストンを付勢するリタ−
    ンスプリングと、ピストンの往復移動に伴って前記流通
    孔を通過するオイルを各要素の方向に導くバルブとを備
    えたことを特徴とする動力伝達装置又はデファレンシャ
    ル装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の発明であっ
    て、オイルポンプが、これを作動させる相対回転部材の
    間に配置され、これらの相対回転を受けて駆動される回
    転型のオイルポンプであることを特徴とする動力伝達装
    置又はデファレンシャル装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の発明であって、一側相対
    回転部材と他側相対回転部材の各対向面間に所定の隙間
    が設けられており、回転型のオイルポンプが、これら対
    向面の一方又は両方に設けられ、回転方向に対して傾斜
    角を有する凹凸部から構成され、凹凸部が、相対回転部
    材の相対回転に伴いオイルを粘性によって各要素の方向
    に移動させることを特徴とする動力伝達装置又はデファ
    レンシャル装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の発明であって、オイルポ
    ンプを作動させる相対回転部材が、それぞれクラッチハ
    ウジングとクラッチハブであることを特徴とする動力伝
    達装置又はデファレンシャル装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に
    記載の発明であって、クラッチハウジングにオイル室を
    設け、このオイル室に、オイルポンプ側と連通し、オイ
    ル中に分散した汚染物質を集積させる集積室が設けられ
    ていることを特徴とする動力伝達装置又はデファレンシ
    ャル装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の発明であって、クラッ
    チハウジングの外側にケ−シングを設け、これらクラッ
    チハウジングとケーシングとの間にオイル室を形成した
    ことを特徴とする動力伝達装置又はデファレンシャル装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の発明であって、クラ
    ッチハウジングの内側に凹部を形成し、クラッチハウジ
    ングとクラッチハブとで形成される密閉空間内にオイル
    室を形成したことを特徴とする動力伝達装置又はデファ
    レンシャル装置。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至請求項10のいずれか一
    項に記載の発明であって、集積室に、汚染物質を捕獲し
    て、オイル中への再分散を防止する捕獲手段を設けたこ
    とを特徴とする動力伝達装置又はデファレンシャル装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の発明であって、汚染
    物質が、磁性を帯びた物質であり、捕獲手段が、これを
    吸引するマグネットであることを特徴とする動力伝達装
    置又はデファレンシャル装置。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の発明であって、オイ
    ルポンプの吐出圧により、ケ−シングのオイル室中でオ
    イルが一方向に流動するように構成されており、捕獲手
    段が、この流動オイルを濾過して汚染物質を取り除くフ
    ィルターであることを特徴とする動力伝達装置又はデフ
    ァレンシャル装置。
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