JP2000193062A - ねじ軸の軸方向変位制御方法 - Google Patents

ねじ軸の軸方向変位制御方法

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JP2000193062A
JP2000193062A JP10368933A JP36893398A JP2000193062A JP 2000193062 A JP2000193062 A JP 2000193062A JP 10368933 A JP10368933 A JP 10368933A JP 36893398 A JP36893398 A JP 36893398A JP 2000193062 A JP2000193062 A JP 2000193062A
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Japan
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screw shaft
amount
rotation
axial displacement
nut
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JP10368933A
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English (en)
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Katsunori Matsuzawa
勝範 松澤
Akihiko Takahashi
昭彦 高橋
Hideki Sadaoka
秀樹 定岡
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ねじ軸およびナットで構成される機構を用い
て、物体の姿勢を制御する際に物体を正確に位置決めす
ることができるねじ軸の軸方向変位制御方法を提供す
る。 【解決手段】 ボールスプライン機構21は、軸心回り
のねじ軸14の回転を規制しながら軸心に沿ったねじ軸
14の移動を許容する。ボールねじ機構22は、ねじ軸
14との相対回転に応じて、軸心に沿ってねじ軸14を
移動させる。ねじ軸14を回転させるにあたって、コン
トローラ29は、ボールねじ機構22に対して相対回転
するねじ軸14の軸方向変位量を算出する。算出された
軸方向変位量を打ち消すことによって、ねじ軸14の回
転にも拘わらずねじ軸14は正確に位置決めされること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナットに案内され
ながら軸心回りで回転するねじ軸の軸方向変位制御方法
に関する。
【0002】なお、本明細書中、「ナット」には、ねじ
軸にかみ合って、ねじ軸との相対回転を通じてねじ軸の
軸方向移動を生起させるあらゆる部材が含まれる。
【0003】
【従来の技術】任意の物体にねじ軸を形成し、ねじ軸に
かみ合うナットの回転を通じて物体の位置を制御するこ
とは広く行われている。ねじ軸とナットとの間に相対回
転が生じると、ねじ軸とナットとの間にねじ軸の軸方向
に沿った相対移動が生じる。ねじ軸の軸心回りの回転が
拘束され、ねじ軸の軸方向にナットの移動が拘束される
と、両者の相対回転によってねじ軸だけが軸方向に移動
するようになる。したがって、ナットの回転量を制御す
れば、ねじ軸の移動を通じて物体の位置を制御すること
ができるのである。一般に、ねじ軸とナットとの間には
ボールねじが構成されることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうしたねじ軸および
ナットで構成される機構を用いれば、ねじ軸が形成され
た物体の姿勢変化を制御することもできる。軸心回りで
ねじ軸を回転させれば、物体は軸心回りで回転し、その
結果、物体の姿勢は変化する。しかしながら、こうして
ねじ軸を回転させると、ナットとの間に相対回転が生じ
てしまい、ねじ軸が軸方向に移動してしまう。その結
果、物体の位置は変動してしまう。
【0005】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、ねじ軸およびナットで構成される機構を用いて、物
体の姿勢を制御する際に物体を正確に位置決めすること
ができるねじ軸の軸方向変位制御方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、ナットに案内されながら軸心回り
で回転するねじ軸の回転量を取得する工程と、取得され
た回転量に基づき、ナットに対して相対回転するねじ軸
の軸方向変位量を算出する工程と、算出された軸方向変
位量を打ち消す軸方向補正変位量を生成する工程とを備
えることを特徴とするねじ軸の軸方向変位制御方法が提
供される。
【0007】ナットに案内されるねじ軸が回転すると、
ねじ軸とナットとの間に必然的に相対回転が生じる。こ
の相対回転はナットに対してねじ軸の軸方向変位を生
む。この軸方向変位によってねじ軸の位置はずれてしま
う。この位置ずれを打ち消すことができれば、ねじ軸の
回転時にねじ軸は正確に位置決めされることができる。
本発明に係る軸方向変位制御方法で得られる軸方向補正
変位量を用いれば、ナットの回転を利用して簡単にねじ
軸の位置ずれを解消させることができる。したがって、
例えば任意の物体に形成されるねじ軸の回転を通じて物
体の姿勢を制御する場合には、軸心回りのねじ軸の回転
によって物体の姿勢を制御しつつ、ナットの回転によっ
て正確に物体を位置決めすることができる。
【0008】前記軸方向変位量を算出するにあたって、
ねじ軸の軸方向変位制御方法は、ねじ軸の単位回転量当
たりの軸方向移動量を取得する工程を備えればよい。こ
うした単位回転量当たりの軸方向移動量が特定されれ
ば、ねじ軸の回転によって生じる軸方向変位量を簡単に
算出することができる。この算出にあたっては、ねじ軸
の回転量に単位回転当たりの軸方向移動量が掛け合わさ
れればよい。
【0009】ねじ軸の位置ずれを解消させるにあたっ
て、ねじ軸の軸方向変位制御方法は、前記軸方向補正変
位量に基づき、ねじ軸の軸心回りでナットを回転駆動す
る駆動モータの回転制御量を算出すればよい。こうして
算出される回転制御量を用いて駆動モータを作動させれ
ば、ナットの回転を通じて軸方向補正変位量でねじ軸を
移動させることができる。
【0010】ねじ軸の軸方向変位制御方法は、さらに、
前記ナットに対する前記ねじ軸の相対軸方向移動量を取
得する工程と、取得された相対軸方向移動量に基づき、
ねじ軸に対するナットの相対回転量を算出する工程とを
備えてもよい。ねじ軸に対してナットが回転すると、ね
じ軸とナットとの間に相対回転が生じる。この相対回転
はナットに対してねじ軸の相対軸方向移動を生む。した
がって、この相対軸方向移動を利用すれば、ねじ軸の回
転を規制したままねじ軸を位置決めすることができる。
算出された相対回転量でナットを回転させれば、相対軸
方向移動量で特定される位置にねじ軸を位置決めするこ
とができるのである。
【0011】こうした相対回転量を算出するにあたって
は、前記相対軸方向移動量に加え、前記軸方向補正変位
量が用いられてもよい。ねじ軸の回転を生じさせながら
ねじ軸を位置決めする場合には、ナットの意図的な回転
によって生じる相対軸方向移動量に加え、ねじ軸の意図
的な回転によって生じる軸方向変位量でねじ軸は移動す
ることとなる。したがって、相対軸方向移動量および軸
方向変位量に基づき相対回転量が算出されれば、ねじ軸
の回転を制御すると同時にねじ軸の位置を正確に制御す
ることが可能となる。例えば任意の物体にねじ軸を形成
し、このねじ軸にナットをかませれば、ねじ軸の軸心回
りの回転によって物体の姿勢を制御することができ、同
時に、ナットの回転によって物体の位置を正確に制御す
ることができる。
【0012】ねじ軸を位置決めするにあたって、ねじ軸
の軸方向変位制御方法は、前記相対回転量に基づき前記
駆動モータの回転制御量を算出すればよい。こうして算
出される回転制御量を用いて駆動モータを作動させれ
ば、ナットの回転を通じて、軸方向補正変位量で補正さ
れた相対軸方向移動量でねじ軸を移動させることができ
る。
【0013】以上のようなねじ軸の軸方向変位制御方法
は、さらに、スプライン結合によって前記ねじ軸に接続
され、前記軸心回りで回転する環状部材の駆動回転量を
生成する工程を備えてもよい。ナットとねじ軸との相対
回転量は、ナットの回転量とねじ軸の回転量とによって
規定されることができる。ナットの回転量が特定されれ
ば、ねじ軸の回転量を特定することによってナットとね
じ軸との相対回転量を特定することができる。こうした
ねじ軸の回転量は、スプライン結合によってねじ軸に接
続される環状部材の駆動回転量によって特定されること
ができる。こうした駆動回転量を用いれば、ねじ軸の回
転量を正確に制御することが可能となる。
【0014】このようにねじ軸の回転を制御するにあた
って、ねじ軸の軸方向変位制御方法は、前記駆動回転量
に基づき、ねじ軸の軸心回りで環状部材を回転駆動する
制御モータの回転制御量を算出すればよい。こうして算
出される回転制御量を用いて制御モータを作動させれ
ば、環状部材の回転を通じて所望の回転量でねじ軸を軸
心回りで回転させることができる。
【0015】前述のようにねじ軸の位置ずれを打ち消す
にあたって、本発明に係るねじ軸の軸方向変位制御方法
は、ナットに案内されながら軸心回りで回転するねじ軸
の回転量を取得する工程と、取得された回転量に基づ
き、ナットに対して相対回転するねじ軸の軸方向変位量
を打ち消すナットの補正回転量を生成する工程とを備え
てもよい。
【0016】前述したように、ナットに案内されるねじ
軸が回転すると、ねじ軸の位置はずれてしまう。本発明
に係る軸方向変位制御方法で得られる補正回転量でナッ
トを回転させれば、簡単にねじ軸の位置ずれを解消させ
ることができる。したがって、例えば任意の物体に形成
されるねじ軸の回転を通じて物体の姿勢を制御する場合
には、軸心回りのねじ軸の回転によって物体の姿勢を制
御しつつ、ナットの回転によって正確に物体を位置決め
することができる。しかも、ねじ軸の回転量に基づいて
わざわざ軸方向変位量を算出する手間を省くことができ
る。
【0017】この場合には、ねじ軸の位置ずれを解消さ
せるにあたって、ねじ軸の軸方向変位制御方法は、前記
補正回転量に基づき、ねじ軸の軸心回りでナットを回転
駆動する駆動モータの回転制御量を算出すればよい。こ
うして算出される回転制御量を用いて駆動モータを作動
させれば、ナットの回転を通じてねじ軸を移動させ、前
述のねじ軸の位置ずれを解消させることができる。
【0018】ねじ軸の軸方向変位制御方法は、さらに、
前記ナットに対する前記ねじ軸の相対軸方向移動量を取
得する工程と、取得された相対軸方向移動量に基づき、
ねじ軸に対するナットの相対回転量を算出する工程とを
備えてもよい。こうした工程によれば、前述したよう
に、ねじ軸とナットとの相対回転を利用して、ねじ軸の
回転を規制したままねじ軸を位置決めすることができ
る。算出された相対回転量でナットを回転させれば、相
対軸方向移動量で特定される位置にねじ軸を位置決めす
ることができるのである。
【0019】こうした相対回転量を算出するにあたっ
て、ねじ軸の軸方向変位制御方法は前記補正回転量を用
いればよい。前述の補正回転量を考慮して相対回転量が
算出されれば、ねじ軸の回転を制御すると同時にねじ軸
の位置を正確に制御することが可能となる。例えば任意
の物体にねじ軸を形成し、このねじ軸にナットをかませ
れば、ねじ軸の軸心回りの回転によって物体の姿勢を制
御することができ、同時に、ナットの回転によって物体
の位置を正確に制御することができる。
【0020】こうしてねじ軸を位置決めするにあたっ
て、ねじ軸の軸方向変位制御方法は、前記相対回転量に
基づき前記駆動モータの回転制御量を算出すればよい。
こうして算出される回転制御量を用いて駆動モータを作
動させれば、ナットの回転を通じてねじ軸の位置ずれを
解消させることができる。
【0021】以上のようなねじ軸の軸方向変位制御方法
は、ねじ軸の先端に取り付けられて、軸心が直交する平
面内で軸心回りに回転する工具交換アームを備える自動
工具交換機に適用されることができる。この場合には、
前記回転量は、工具交換アームの回転角度に基づいて特
定されればよい。加えて、前記相対軸方向移動量は、工
具交換アームの軸方向座標値に基づいて特定されればよ
い。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しつつ本発
明の一実施形態を説明する。
【0023】図1は、本発明に係るねじ軸の軸方向変位
制御方法が適用される自動工具交換機(ATC)10を
備える工作機11を示す。工作機11のスピンドル12
には、自動工具交換機10の働きによって、予めツール
ストッカ13に準備された多種多様な工具の中から用途
に適した工具が装着される。
【0024】自動工具交換機10は、図2に示されるよ
うに、駆動軸14の先端に取り付けられて、駆動軸14
の軸心が直交する平面内で軸心回りに回転する工具交換
アーム15を備える。工具交換アーム15の両端には、
工具を把持する2つのフック16a、16bが形成され
る。こうした2つのフック16a、16bによれば、一
方のフック16aで使用後の工具17aを把持させる一
方で、他方のフック16bで次作業用の工具17bを把
持させることができる。2つのフック16a、16bで
使用後の工具17aおよび次作業用の工具17bを同時
に保持した後、工具交換アーム15が180度回転する
と、2つのフック16a、16bの位置は入れ替わる。
その結果、使用後の工具17aはツールストッカ13の
工具ポットに対向し、次作業用の工具17bはスピンド
ル12のチャックに対向する。
【0025】例えばスピンドル12のチャックやツール
ストッカ13の工具ポットから工具17a、17bを引
き抜く場合には、駆動軸回りR1に工具交換アーム15
を回転させて、工具17a、17bの外周に形成された
環状溝18にフック16a、16bを結合する。続いて
工具交換アーム15が軸方向D1に移動すると、スピン
ドル12のチャックやツールストッカ13の工具ポット
から工具17a、17bは引き抜かれる。反対に、スピ
ンドル12のチャックやツールストッカ13の工具ポッ
トに工具17a、17bを挿入する場合には、軸方向D
2に工具交換アーム15を移動させて、スピンドル12
のチャックやツールストッカ13の工具ポットに工具1
7a、17bを差し込む。工具17a、17bが差し込
まれたら、駆動軸回りR2に工具交換アーム15を回転
させると、フック16a、16bは工具17a、17b
から外れることができる。
【0026】図3に示されるように、駆動軸14は、ボ
ールスプライン機構21とボールねじ機構22とによっ
て支持される。ボールスプライン機構21は、スプライ
ン結合によって駆動軸14に接続される環状部材23を
備える。この環状部材23は、駆動軸14の軸心が直交
する平面内で駆動軸14の軸心回りに回転することがで
きる。環状部材23の回転は、駆動ベルト24を通じて
伝達される制御モータ25の回転力によって引き起こさ
れる。一方、ボールねじ機構22は、ねじ結合によって
駆動軸14に接続されるナット26を備える。このナッ
ト26は、駆動軸14の軸心に直交する平面内で駆動軸
14の軸心回りに回転することができる。ナット26の
回転は、駆動ベルト27を通じて伝達される駆動モータ
28の回転力によって引き起こされる。制御モータ25
の回転制御量や駆動モータ28の回転制御量はコントロ
ーラ29の働きを通じて決定される。
【0027】ボールスプライン機構21とボールねじ機
構22とは単一の支持部材30に固定される。こうして
ボールスプライン機構21およびボールねじ機構22が
支持部材30に固定されると、支持部材30上では、駆
動軸14の軸方向に沿った環状部材23およびナット2
6の移動は規制されることとなる。支持部材30は、図
1に示されるように、例えば工作機11の上方に固定さ
れればよい。
【0028】図4に示されるように、駆動軸14の外面
には、軸心に平行に刻まれる複数筋のスプライン溝31
と、軸心回りに螺旋状に刻まれる1筋のねじ溝32とが
形成される。各スプライン溝31には、周知のとおり、
軸心に平行に1列に配列され環状部材の内周面に保持さ
れるボール33が案内される。こうしたスプライン溝3
1およびボール33の働きによって、駆動軸14と環状
部材23との間では、軸心回りの相対回転は阻止され、
軸方向の相対移動は許容される。一方、ねじ溝32に
は、周知のとおり、ナット26の内周面に螺旋配列で保
持される複数のボール34が案内される。こうしたねじ
溝32およびボール34の働きによれば、駆動軸14と
ナット26との間に相対回転が生じると、駆動軸14と
ナット26との間では軸方向に沿った相対変位が生じ
る。こうしてねじ軸14はナット26に案内される。
【0029】次に工具交換アーム15の姿勢制御および
位置決め制御を詳述する。いま、工具交換アーム15の
姿勢を維持しつつ工具交換アーム15を所定位置に位置
決めする場面を想定する。この位置決めにあたって、コ
ントローラ29には、駆動軸14の先端に取り付けられ
る工具交換アーム15の軸方向座標値が入力される。コ
ントローラ29は、入力された軸方向座標値に基づき、
ナット26に対する駆動軸14の相対軸方向移動量を算
出する。ナット26は軸方向に固定されていることか
ら、こうした相対軸方向移動量によって軸方向に沿った
工具交換アーム15の位置が特定されることができる。
【0030】コントローラ29は、こうして取得した相
対軸方向移動量に基づき、駆動軸14に対するナット2
6の相対回転量を算出する。この相対回転量を算出する
にあたって、コントローラ29には、周知のとおり、ナ
ット26の単位回転量当たり例えば1回転当たりの軸方
向移動量が取り込まれればよい。相対回転量が算出され
ると、コントローラ29では、その相対回転量を引き起
こす駆動モータ28の回転制御量が算出される。コント
ローラ29は、その回転制御量を含む指令を駆動モータ
28に供給する。
【0031】指令に含まれる回転制御量で駆動モータ2
8が作動すると、ナット26は、そういった回転制御量
で特定される相対回転量で回転する。このとき、スプラ
イン機構21の働きによって駆動軸14の回転は阻止さ
れることから、駆動軸14は、相対回転量によって特定
される相対軸方向移動量で変位する。その結果、工具交
換アーム15は所定位置に位置決めされる。
【0032】いま、工具交換アーム15の姿勢を変化さ
せる場面を想定する。この姿勢変化にあたって、コント
ローラ29には、駆動軸14の先端に取り付けられる工
具交換アーム15の回転角度が入力される。コントロー
ラ29は、入力された回転角度に基づき、駆動軸14の
軸心回りで回転する環状部材23の駆動回転量を算出す
る。こうして駆動回転量が生成されると、コントローラ
29では、その駆動回転量を引き起こす制御モータ25
の回転制御量が算出される。コントローラ29は、その
回転制御量を示す指令を制御モータ25に供給する。
【0033】指令に含まれる回転制御量で制御モータ2
5が作動すると、環状部材23は、そういった回転制御
量で特定される駆動回転量で回転する。その結果、工具
交換アーム15は所定の姿勢に移行する。
【0034】こうして工具交換アーム15の姿勢が変化
すると、コントローラ29は、ナット26に案内されな
がら軸心回りで回転する駆動軸14の回転量を取得す
る。この回転量は、例えば制御モータ25に取り付けら
れるエンコーダから入力されればよい。すると、コント
ローラ29は、取得された回転量に基づき、ナット26
に対して相対回転する駆動軸14の軸方向変位量を算出
する。この軸方向変位量を算出するにあたって、コント
ローラ29には、駆動軸14の単位回転量当たり例えば
1回転当たりの軸方向移動量が取り込まれる。コントロ
ーラ29は、単位回転量当たりの軸方向移動量と前述の
回転量とを掛け合わせ、駆動軸14の軸方向変位量を算
出する。
【0035】続いてコントローラ29は、算出された軸
方向変位量を打ち消す軸方向補正変位量を算出する。こ
うして算出された軸方向補正変位量に基づいて、コント
ローラ29では、駆動モータ28の回転制御量が算出さ
れる。コントローラ29は、その回転制御量を含む指令
を駆動モータ28に供給する。
【0036】指令に含まれる回転制御量で駆動モータ2
8が作動すると、スプライン機構21の働きによって駆
動軸14の回転は阻止されることから、駆動軸14は、
工具交換アーム14の姿勢を変化させることなく回転制
御量で特定される軸方向補正変位量で変位する。その結
果、工具交換アーム15の姿勢変化時に駆動軸14の回
転によって工具交換アーム15に生じる軸方向の位置ず
れは解消される。したがって、工具交換アーム15の姿
勢および位置は正確に制御されることができる。
【0037】以上のように工具交換アーム15の姿勢を
変化させるにあたって、コントローラ29は、姿勢変化
に必要とされる制御モータ25の回転制御量と、位置補
正に必要とされる駆動モータ28の回転制御量とを並行
して算出してもよい。
【0038】この場合には、コントローラ29は、前述
のように環状部材23の駆動回転量が算出された時点
で、この駆動回転量に基づき駆動軸14の回転量を算出
する。続いてコントローラ29は、算出された回転量で
引き起こされる駆動軸14の軸方向変位量を算出する。
こうして算出された軸方向変位量に基づいて、コントロ
ーラ29では前述の軸方向補正変位量が算出される。こ
の軸方向補正変位量に基づいて駆動モータ28の回転制
御量は決定される。こうして制御モータ25の回転制御
量と駆動モータ28の回転制御量とが並行して算出され
れば、制御モータ25と駆動モータ28とを同時に作動
させることによって、工具交換アーム15の姿勢変化を
制御しながら工具交換アーム15の位置を同時に制御す
ることができる。
【0039】以上のような姿勢制御および位置決め制御
によれば、工具交換アーム15の姿勢を変化させながら
同時に工具交換アーム15を位置決めすることができ
る。この場合には、前述と同様に、制御モータ25の回
転制御量と駆動モータ28の回転制御量とが同時に算出
されればよい。駆動モータ28の回転制御量を算出する
にあたって、コントローラ29は、工具交換アーム15
の軸方向座標値に基づいてナット26に対する駆動軸1
4の相対軸方向移動量を算出すると同時に、駆動軸14
の回転で生じる軸方向変位量を打ち消す軸方向補正変位
量を算出する。相対軸方向移動量とともに軸方向補正変
位量を用いて相対回転量が算出されれば、駆動軸14の
回転に伴う工具交換アーム15の位置ずれを予め考慮し
た上で駆動モータ28の回転制御量は特定されることが
できる。その結果、工具交換アーム15は、所定位置に
位置決めされた時点で、所定の姿勢に移行し終えること
ができる。
【0040】以上のように工具交換アーム15の位置ず
れを補正するにあたって、コントローラ29は、駆動軸
14の回転量に基づき駆動軸14の軸方向変位量を打ち
消すナット26の補正回転量を生成してもよい。駆動軸
14とナット26との相対変位は駆動軸14とナット2
6との相対回転によって生じる。したがって、駆動軸1
4の回転量が特定されれば、その回転量によって生じる
駆動軸14の軸方向変位を打ち消すナット26の補正回
転量は簡単に算出されることができる。その結果、駆動
軸14の回転量に応じてわざわざ軸方向変位量を算出す
る手間を省くことができる。算出された補正回転量に基
づき駆動モータ28の回転制御量は算出されればよい。
【0041】こうした場合には、前述の相対回転量を算
出するあたってナット26の補正回転量が用いられるこ
とができる。補正回転量を考慮してナット26の相対回
転量が算出されれば、工具交換アーム15の姿勢を制御
すると同時に工具交換アーム15の位置を制御すること
が可能となる。
【0042】なお、本発明は、以上のような駆動軸14
すなわちねじ軸を利用した自動工具交換機10に適用さ
れることができるだけでなく、その他の様々な用途に用
いられることができる。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ナットに
案内されるねじ軸の回転によって生じるねじ軸の位置ず
れを簡単に補正することができ、その結果、ねじ軸の回
転時にねじ軸の位置を正確に制御することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自動工具交換機(ATC)を備える工作機の
全体構成を概略的に示す正面図である。
【図2】 工具交換アームを示す拡大斜視図である。
【図3】 自動工具交換機の全体構成を概略的に示す平
面図である。
【図4】 駆動軸(ねじ軸)外周のスプライン溝および
ねじ溝を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 自動工具交換機(ATC)、14 ねじ軸として
の駆動軸、15 工具交換アーム、24 環状部材、2
5 制御モータ、26 ナット、28 駆動モータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 定岡 秀樹 埼玉県狭山市新狭山1−10−1 ホンダエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 3C002 FF03 FF05 GG02 5H607 BB01 CC03 DD03 EE52 FF01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナットに案内されながら軸心回りで回転
    するねじ軸の回転量を取得する工程と、取得された回転
    量に基づき、ナットに対して相対回転するねじ軸の軸方
    向変位量を算出する工程と、算出された軸方向変位量を
    打ち消す軸方向補正変位量を生成する工程とを備えるこ
    とを特徴とするねじ軸の軸方向変位制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のねじ軸の軸方向変位制
    御方法において、前記軸方向変位量を算出するにあたっ
    て、ねじ軸の単位回転量当たりの軸方向移動量を取得す
    る工程をさらに備えることを特徴とするねじ軸の軸方向
    変位制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のねじ軸の軸方
    向変位制御方法において、前記軸方向補正変位量に基づ
    き、ねじ軸の軸心回りでナットを回転駆動する駆動モー
    タの回転制御量を算出する工程をさらに備えることを特
    徴とするねじ軸の軸方向変位制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載のねじ軸の
    軸方向変位制御方法において、前記ナットに対する前記
    ねじ軸の相対軸方向移動量を取得する工程と、取得され
    た相対軸方向移動量に基づき、ねじ軸に対するナットの
    相対回転量を算出する工程とをさらに備えることを特徴
    とするねじ軸の軸方向変位制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のねじ軸の軸方向変位制
    御方法において、前記相対回転量を算出するにあたっ
    て、前記相対軸方向移動量に加え、前記軸方向補正変位
    量を用いることを特徴とするねじ軸の軸方向変位制御方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載のねじ軸の軸方
    向変位制御方法において、前記相対回転量に基づき前記
    駆動モータの回転制御量を算出する工程をさらに備える
    ことを特徴とするねじ軸の軸方向変位制御方法。
  7. 【請求項7】 ナットに案内されながら軸心回りで回転
    するねじ軸の回転量を取得する工程と、取得された回転
    量に基づき、ナットに対して相対回転するねじ軸の軸方
    向変位量を打ち消すナットの補正回転量を生成する工程
    とを備えることを特徴とするねじ軸の軸方向変位制御方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のねじ軸の軸方向変位制
    御方法において、前記補正回転量に基づき、ねじ軸の軸
    心回りでナットを回転駆動する駆動モータの回転制御量
    を算出する工程をさらに備えることを特徴とするねじ軸
    の軸方向変位制御方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載のねじ軸の軸方
    向変位制御方法において、前記ナットに対する前記ねじ
    軸の相対軸方向移動量を取得する工程と、取得された相
    対軸方向移動量に基づき、ねじ軸に対するナットの相対
    回転量を算出する工程とをさらに備えることを特徴とす
    るねじ軸の軸方向変位制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のねじ軸の軸方向変位
    制御方法において、前記相対回転量を算出するにあたっ
    て前記補正回転量を用いることを特徴とするねじ軸の軸
    方向変位制御方法。
  11. 【請求項11】 請求項9または10に記載のねじ軸の
    軸方向変位制御方法において、前記相対回転量に基づき
    前記駆動モータの回転制御量を算出する工程をさらに備
    えることを特徴とするねじ軸の軸方向変位制御方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載のね
    じ軸の軸方向変位制御方法において、スプライン結合に
    よって前記ねじ軸に接続され、前記軸心回りで回転する
    環状部材の駆動回転量を生成する工程をさらに備えるこ
    とを特徴とするねじ軸の軸方向変位制御方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のねじ軸の軸方向変
    位制御方法において、前記駆動回転量に基づき、ねじ軸
    の軸心回りで環状部材を回転駆動する制御モータの回転
    制御量を算出する工程をさらに備えることを特徴とする
    ねじ軸の軸方向変位制御方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載のね
    じ軸の軸方向変位制御方法において、前記ねじ軸の先端
    に取り付けられて、軸心が直交する平面内で軸心回りに
    回転する工具交換アームの回転角度に基づいて前記回転
    量は特定されることを特徴とするねじ軸の軸方向変位制
    御方法。
  15. 【請求項15】 請求項13に記載のねじ軸の軸方向変
    位制御方法において、前記ねじ軸の先端に取り付けられ
    る工具交換アームの軸方向座標値に基づいて前記相対軸
    方向移動量は特定されることを特徴とするねじ軸の軸方
    向変位制御方法。
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