JP3090255B2 - マシニングセンタ - Google Patents

マシニングセンタ

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JP3090255B2
JP3090255B2 JP08295960A JP29596096A JP3090255B2 JP 3090255 B2 JP3090255 B2 JP 3090255B2 JP 08295960 A JP08295960 A JP 08295960A JP 29596096 A JP29596096 A JP 29596096A JP 3090255 B2 JP3090255 B2 JP 3090255B2
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彰浩 北村
勝二 谷口
耕筰 北村
滋 山田
隆志 斉藤
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Kitamura Machinery Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主軸を支持する
コラムと、被加工物を設定するテーブルを有し、主軸と
テーブルの相対位置を第1〜第6アクチュエータを用い
て制御する構成のマシニングセンタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のマシニングセンタの主軸とテーブ
ルは、いわゆるシリアルメカニズムを用いて相対移動す
る構成になっていた。すなわち、主軸やテーブルをX、
Y、Z軸に移動し、また直交する2軸の回りに回転させ
ることにより、位置決め動作を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者逹は、シリア
ル方式とは全く異なるパラレルメカニズムを利用して工
作機械を構成することを試みた。
【0004】本発明は、コンパクトで自由度が大きく、
汎用性のあるパラレル型のマシニングセンタを提供する
ことを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願第1発明は、主軸を
支持するコラムと、被加工物を設定するテーブルを備
え、主軸とテーブルの相対位置を第1〜第6アクチュエ
ータを用いて制御する構成のマシニングセンタにおい
て、コラム(12、112)に支持アーム(14、11
4)を設け、リニア型の第6アクチュエータ(36、1
36)によって支持アーム(14、114)をコラム
(12、112)に沿って第6軸方向に移動できるよう
にし、支持アーム(14、114)に、ユニバーサルジ
ョイント(18〜20、118〜120)を介してリニ
ア型の第1〜第3アクチュエータ(31〜33、131
〜133)を取り付け、それらの出力部に主軸ヘッド
(28)を設けてパラレルメカニズムを構成し、主軸ヘ
ッド(28、128)にモータ組込み型の主軸(16、
116)を配置し、回転型の第4・第5アクチュエータ
(34・35、134・135)によって主軸(16、
116)の向きを主軸ヘッド内で第4・第5軸の回りに
回転できるようにし、第1〜第6アクチュエータ(31
〜36、131〜136)を制御するためのサーボコン
トローラ(41〜46)を設け、パラレルメカニズムの
原理を利用して主軸(16,116)の位置・姿勢を制
御する構成にしたことを特徴とするマシニングセンタを
要旨としている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のマシニングセンタは、主
軸を支持するコラムと、被加工物を設定するテーブルを
備え、主軸とテーブルの相対位置を第1〜第6アクチュ
エータを用いて制御する構成のマシニングセンタにおい
て、コラムに支持アームを設け、リニア型の第6アクチ
ュエータによって支持アームをコラムに沿って第6軸方
向に移動できるようにし、支持アームに、ユニバーサル
ジョイントを介してリニア型の第1〜第3アクチュエー
タを取り付け、それらの出力部に主軸ヘッドを設けてパ
ラレルメカニズムを構成し、主軸ヘッドにモータ組込み
型の主軸を配置し、回転型の第4・第5アクチュエータ
によって主軸の向きを主軸ヘッド内で第4・第5軸の回
りに回転できるようにし、第1〜第6アクチュエータを
制御するためのサーボコントローラを設け、パラレルメ
カニズムの原理を利用して主軸の位置・姿勢を制御する
構成にしたことを特徴とする。
【0007】パラレルメカニズムの原理を利用する点か
ら、本発明のマシニングセンタは、パラレル型マシニン
グセンタと呼ぶことができる。
【0008】サーボコントローラに計算部を接続し、計
算部が主軸の目標軌道(目標位置・姿勢)を各アクチュ
エータの目標軌道に分解するための逆運動学計算を行う
構成にすることができる。
【0009】すなわち、計算部では、逆運動学計算によ
って、主軸の目標軌道(目標位置・姿勢)を各アクチュ
エータの目標軌道(変位)に分解する。そして、得られ
たアクチュエータの目標軌道を各アクチュエータのサー
ボコントローラに目標値として送る。これにより各アク
チュエータは、それぞれのサーボ系で目標軌道に追従す
るように制御される。
【0010】このような制御は、いわゆるセミクローズ
ドループ制御である。主軸の位置・姿勢は直接フィード
バックされないが、パラレルメカニズムでは各アクチュ
エータの運動誤差が累積しないため、大きな位置決め誤
差は生じない。
【0011】マシニングセンタが自動工具交換マガジン
を有し、第1〜第6アクチュエータの少なくとも一部の
動作を利用して、主軸と自動工具交換マガジンとの間
で、自動工具交換を行う構成にすることができる。勿
論、自動工具交換アームを設けて、アームを利用してA
TCを行うこともできる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1〜図3は、本発明によるマシニングセンタを
示す正面図、側面図、上面図である。
【0013】マシニングセンタ10は、ベース11と、
ベース上に設定されたテーブル13とコラム12を有し
ている。
【0014】コラム12には、支持アーム14が上下移
動可能に設けられている。支持アーム14は、リニアタ
イプの第6アクチュエータ36によって移動する。図2
では、第6アクチュエータ36の動作方向が矢印D6で
示されている。
【0015】第6アクチュエータ36は、例えば送りネ
ジとナットを利用して構成できる。好適にはボールネジ
が用いられる。
【0016】支持アーム材14は、上から見ると屈曲し
たC字形の腕である。両腕の先端及び腕の股部には、リ
ニアタイプの第1〜第3アクチュエータ31〜33がユ
ニバーサルジョイント18を介して支持されている。
【0017】第1アクチュエータ18とユニバーサルジ
ョイント18の様子が図4〜図6に示されている。ユニ
バーサルジョイント18は回転軸52と53を有してい
る。第1アクチュエータは、図5及び図6の矢印で示す
ように、回転軸52と53の回りに回転可能である。
【0018】第1アクチュエータは、伸縮自在な外筒5
6と内筒57、互いに係合する送りネジ54とナット5
5、送りネジ54を駆動するサーボモータから形成され
ている。ナット55と内筒57は固定されており、内筒
先端が出力部となる。サーボモータを駆動することによ
って、内筒は第1軸方向D1に移動する。
【0019】第2及び第3アクチュエータ32,33
も、第1アクチュエータ31と同様の構成になってい
る。
【0020】第1〜第3アクチュエータ31〜33の出
力部は一体的に支持され、そこに主軸ヘッド28が設け
られており、いわゆるパラレルメカニズムが形成されて
いる。
【0021】主軸ヘッド28は、モータ組込み型の主軸
16、主軸ステージ15、ロータリータイプの第4・第
5アクチュエータ34、35から構成されている。
【0022】主軸ステージ15は断面コの字形であり、
その後部には第4アクチュエータ34が接続されてい
る。第1〜第3アクチュエータ31〜33の出力端は、
主軸ステージ15の後部に固定されている。
【0023】第4アクチュエータ34は、長尺のガイド
バー21を有する。ガイドバー21は、第1〜第3アク
チュエータ31〜33の間に位置している。図1〜図3
に示すニュートラル状態では、第4軸は鉛直方向を向い
ている。
【0024】ガイドバー21の長手方向には案内溝58
が形成され、案内溝58には案内ピン59が係合してい
る。ピン59はガイドバー案内部材29に支持されてい
る。ガイドバー案内部材29も、支持アーム14に対し
て自在継手式で支持されている。それゆえ、ガイドバー
29は、第1〜第3アクチュエータの動作に合わせて、
上下移動しながら回転移動を行うことができる。
【0025】ガイドバー29の上部には、サーボモータ
が配置されている。このサーボモータの出力軸は、ガイ
ドバー29を貫通して主軸ステージ15に接続されてい
る。サーボモータを駆動すると、主軸ステージ15が図
1の矢印Bのように、第4軸回りに回転する。
【0026】主軸ステージ15には、ロータリータイプ
の第5アクチュエータが配置されている。第5アクチュ
エータはサーボモータを有し、その出力軸が主軸16の
側部に接続されている。このサーボモータを駆動する
と、主軸16は図1の矢印Aのように第5軸回りに回転
して向きを変える。
【0027】この実施例では、第4軸と第5軸は主軸ヘ
ッド内で直交している。
【0028】主軸16は、前述のようにモータ組込みタ
イプであり、工具Tを回転させるための駆動モータを備
えている。工具T(ツールホルダ)は、通常のやり方で
主軸16に着脱自在に取付けることができる。
【0029】第1〜第3アクチュエータ31〜33の動
作方向D1〜D3、及び第4〜第5アクチュエータ34
〜35の回転軸の方向は、第1〜第5アクチュエータ自
体の動作に応じて変化する。一方、第6アクチュエータ
36の動作方向D6は、常に上下方向である。
【0030】図7に示すように、第1〜第6アクチュエ
ータ31〜36はサーボコントローラ41〜46を備え
ている。
【0031】サーボコントローラ41〜46には、計算
部50が接続されている。計算部50では、逆運動学計
算によって、主軸の目標軌道(目標位置・姿勢)から各
アクチュエータの目標軌道(変位)を求める。
【0032】各サーボコントローラ41〜46は、計算
部50から送られた目標軌道に基づいて各アクチュエー
タ41〜46を制御する。
【0033】このような制御は、いわゆるセミクローズ
ドループ制御である。主軸の位置・姿勢は直接フィード
バックされないが、パラレルメカニズムでは各アクチュ
エータの運動誤差が累積しないため、大きな位置決め誤
差は生じない。
【0034】テーブル11の側方には、ATCマガジン
51が配置されている。ATCマガジン51は、多数の
工具(ツールホルダ)をインデックス可能に収容するこ
とができる。
【0035】ATCマガジン51の側方には、必要に応
じて自動交換アームが配置されるが、図面には示されて
いない。
【0036】自動交換アームを用いて、ATCマガジン
51と主軸16との間で、工具を交換することができ
る。主軸16の位置・姿勢を制御するパラレルメカニズ
ムの自由度を大きくした場合には、主軸16の移動で直
接工具交換を行うことも可能である。
【0037】次に図8〜図10を参照して、本実施例の
マシニングセンタを用いた加工例を簡単に説明する。
【0038】図8は、主軸16がテーブル面と垂直な方
向に移動する加工例を示している。テーブル13には、
治具47で被加工物Wが固定されている。この状態で、
第6アクチュエータを下方に駆動することにより、ワー
クWにテーブル面と垂直方向に穴を形成できる。
【0039】図9は、第5アクチュエータによって、主
軸16を90度回転した状態で行う加工例を示してい
る。この場合の計算部50に入力する目標軌道は、水平
軌道である。計算結果に基いてサーボコントローラ41
〜46から指令が送られ、第1〜第6アクチュエータ3
1〜36が適宜作動して、テーブル面と水平方向の穴が
加工される。
【0040】図10は、5軸加工の例を示している。こ
の場合の目標軌道は、所定の曲面を走査するような軌道
である。計算部50で行った逆運動学計算の結果に基い
てサーボコントローラ41〜46から指令が送られ、第
1〜第6アクチュエータ31〜36が適宜作動して、所
定の曲面加工が行われる。
【0041】次に、図11と図12を参照して本発明の
他の実施例を説明する。
【0042】この実施例では、支持アーム114の向き
が前述の実施例と異なっている。すなわち、本実施例の
支持アーム114は、ニュートラル位置で第4アクチュ
エータが水平になるように配置されている。
【0043】他方、支持アーム自体の向きを自由に設定
できるような構成にすることも可能である。
【0044】また、図11と図12の実施例では、ベー
ス111にリニアタイプの第7アクチュエータが設けら
れており、コラム(又はテーブル、又はATCマガジ
ン)を第7軸方向に移動できる構成になっている。
【0045】
【発明の効果】本発明のマシニングセンタによれば、各
アクチュエータの運動誤差が累積しないというパラレル
メカニズムの長所を生かし、コンパクトで自由度が大き
く、汎用性のある高精度のマシニングセンタを提供でき
る。
【0046】なお、本発明は前述の実施例に限定されな
い。例えば、ATCマガジンに収容する工具の向きは、
上下方向でなく横向きにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のマシニングセンタを示す正面
図。
【図2】図1のマシニングセンタの側面図。
【図3】図1のマシニングセンタの上面図。
【図4】図1の第1アクチュエータとユニバーサルジョ
イントを示す断面図。
【図5】図4の縦方向断面図。
【図6】図4の側面図。
【図7】図1の第1〜第6アクチュエータの制御系を示
す図。
【図8】図1のマシニングセンタを用いた加工例を示す
図。
【図9】別の加工例を示す図。
【図10】さらに別の加工例を示す図。
【図11】本発明のマシニングセンタの別の実施例を示
す正面図。
【図12】図11のマシニングセンタの側面図。
【符号の説明】
11、111 ベース 12、112 コラム 13、113 テーブル 14、114 支持アーム 15、115 主軸ステージ 16、116 主軸 18〜20、118〜120 ユニバーサルジョイント 31〜36、131〜136 アクチュエータ 41〜46 サーボコントローラ 50 計算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 耕筰 富山県高岡市戸出光明寺1870番地 キタ ムラ機械株式会社内 (72)発明者 山田 滋 富山県高岡市戸出光明寺1870番地 キタ ムラ機械株式会社内 (72)発明者 斉藤 隆志 富山県高岡市戸出光明寺1870番地 キタ ムラ機械株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−136286(JP,A) 特開 平9−150333(JP,A) 特開 平6−190667(JP,A) 特表 平5−500337(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 1/00 - 1/76 B23Q 3/155,3/157 B23Q 15/00 - 15/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸を支持するコラムと、被加工物を設
    定するテーブルを備え、主軸とテーブルの相対位置を第
    1〜第6アクチュエータを用いて制御する構成のマシニ
    ングセンタにおいて、 コラム(12、112)に支持アーム(14、114)
    を設け、リニア型の第6アクチュエータ(36、13
    6)によって支持アーム(14、114)をコラム(1
    2、112)に沿って第6軸方向に移動できるように
    し、 支持アーム(14、114)に、ユニバーサルジョイン
    ト(18〜20、118〜120)を介してリニア型の
    第1〜第3アクチュエータ(31〜33、131〜13
    3)を取り付け、それらの出力部に主軸ヘッド(28)
    を設けてパラレルメカニズムを構成し、 主軸ヘッド(28、128)にモータ組込み型の主軸
    (16、116)を配置し、回転型の第4・第5アクチ
    ュエータ(34・35、134・135)によって主軸
    (16、116)の向きを主軸ヘッド内で第4・第5軸
    の回りに回転できるようにし、 第1〜第6アクチュエータ(31〜36、131〜13
    6)を制御するためのサーボコントローラ(41〜4
    6)を設け、パラレルメカニズムの原理を利用して主軸
    (16,116)の位置・姿勢を制御する構成にしたこ
    とを特徴とするマシニングセンタ。
  2. 【請求項2】 サーボコントローラ(41〜46)に計
    算部(50)を接続し、計算部(50)が主軸の目標軌
    道(目標位置・姿勢)を各アクチュエータの目標軌道に
    分解するための逆運動学計算を行う構成になっているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のマシニングセンタ。
  3. 【請求項3】 マシニングセンタが自動工具交換マガジ
    ン(51、151)を有し、第1〜第6アクチュエータ
    (31〜36、131〜136)の少なくとも一部の動
    作を利用して、主軸(16、116)と自動工具交換マ
    ガジン(51、151)との間で、自動工具交換を行う
    構成にしたことを特徴とする請求項1に記載のマシニン
    グセンタ。
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