JP2000192224A - 蒸着用マスクおよび選択的蒸着方法 - Google Patents
蒸着用マスクおよび選択的蒸着方法Info
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Landscapes
- Electroluminescent Light Sources (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 被蒸着部材に高い精度で容易に信頼性の高い
選択的蒸着を行なうことのできる蒸着用マスクおよび選
択的蒸着方法を提供する。 【解決手段】 シャドーマスク2がアノードANOおよ
び赤色発光層Rに接触しない状態で、シャドーマスク2
の概略的な位置合わせを行なう。その後、シャドーマス
ク2の当接部2cをアノードANOに押しつける。この
状態で、シャドーマスク2の精密な位置合わせを行な
う。逃げ部2bが設けられているため、精密な位置合わ
せに際し、赤色発光層Rがシャドーマスク2に接触する
ことはない。精密な位置合わせが終了すると、そのまま
の状態で、緑色発光層Gの材料となる有機材料を、シャ
ドーマスク2をマスクとして選択的に蒸着させる。該有
機材料は、シャドーマスク2に設けられた蒸着用貫通穴
2aを透過して蒸着される。これにより、ストライプ状
の緑色発光層Gが形成される。
選択的蒸着を行なうことのできる蒸着用マスクおよび選
択的蒸着方法を提供する。 【解決手段】 シャドーマスク2がアノードANOおよ
び赤色発光層Rに接触しない状態で、シャドーマスク2
の概略的な位置合わせを行なう。その後、シャドーマス
ク2の当接部2cをアノードANOに押しつける。この
状態で、シャドーマスク2の精密な位置合わせを行な
う。逃げ部2bが設けられているため、精密な位置合わ
せに際し、赤色発光層Rがシャドーマスク2に接触する
ことはない。精密な位置合わせが終了すると、そのまま
の状態で、緑色発光層Gの材料となる有機材料を、シャ
ドーマスク2をマスクとして選択的に蒸着させる。該有
機材料は、シャドーマスク2に設けられた蒸着用貫通穴
2aを透過して蒸着される。これにより、ストライプ状
の緑色発光層Gが形成される。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は蒸着用マスクおよ
び選択的蒸着方法に関し、特に、当接禁止部分を有する
被蒸着部材に選択的に蒸着を行なう技術に関する。
び選択的蒸着方法に関し、特に、当接禁止部分を有する
被蒸着部材に選択的に蒸着を行なう技術に関する。
【0002】
【従来の技術】画像表示装置のひとつとして、有機EL
(エレクトロルミネッセンス)を利用したフルカラー画
像表示装置が提案されている。図12に、このような画
像表示装置に用いられる表示パネルDPの構成を模式的
に示す。
(エレクトロルミネッセンス)を利用したフルカラー画
像表示装置が提案されている。図12に、このような画
像表示装置に用いられる表示パネルDPの構成を模式的
に示す。
【0003】表示パネルDPはガラス基板GLを備えて
いる。ガラス基板GLの上に、多数のアノードANOが
ストライプ状に配置されている。アノードANOの上
に、アノードANOと直交する方向にストライプ状に、
赤色発光層R、緑色発光層G、青色発光層Bが、この順
に繰り返し配置されている。赤色発光層R、緑色発光層
G、青色発光層Bの上に、これら各発光層に沿うように
カソードCR,CG,CBが配置されている。
いる。ガラス基板GLの上に、多数のアノードANOが
ストライプ状に配置されている。アノードANOの上
に、アノードANOと直交する方向にストライプ状に、
赤色発光層R、緑色発光層G、青色発光層Bが、この順
に繰り返し配置されている。赤色発光層R、緑色発光層
G、青色発光層Bの上に、これら各発光層に沿うように
カソードCR,CG,CBが配置されている。
【0004】一本のアノードANOと1組のカソードC
R,CG,CBとに挟まれた1組の赤色発光層R、緑色
発光層G、青色発光層Bが、単位発光素子ULを構成し
ている。すなわち、表示パネルDPは、多数の単位発光
素子ULを行列配置したものである。
R,CG,CBとに挟まれた1組の赤色発光層R、緑色
発光層G、青色発光層Bが、単位発光素子ULを構成し
ている。すなわち、表示パネルDPは、多数の単位発光
素子ULを行列配置したものである。
【0005】単位発光素子ULを構成する赤色発光層
R、緑色発光層G、青色発光層Bの各輝度を調整するこ
とにより、単位発光素子ULを任意の色で発光させるこ
とができる。行列配置された多数の単位発光素子UL
を、それぞれ任意の色で発光させることにより、所望の
フルカラー画像を表示することができる。
R、緑色発光層G、青色発光層Bの各輝度を調整するこ
とにより、単位発光素子ULを任意の色で発光させるこ
とができる。行列配置された多数の単位発光素子UL
を、それぞれ任意の色で発光させることにより、所望の
フルカラー画像を表示することができる。
【0006】このような表示パネルDPを製造する従来
の手順の一部を、図13Aないし図13Dに示す。ま
ず、図13Aに示すように、ガラス基板GLの下に多数
のアノードANOをストライプ状に形成したものを用意
し、アノードANOに押しつけるように金属製のシャド
ーマスクM1を配置する。赤色発光層Rの材料となる有
機材料を、シャドーマスクM1を用いて選択的に蒸着さ
せることにより、図13Bに示すように、ストライプ状
の赤色発光層Rを形成する。
の手順の一部を、図13Aないし図13Dに示す。ま
ず、図13Aに示すように、ガラス基板GLの下に多数
のアノードANOをストライプ状に形成したものを用意
し、アノードANOに押しつけるように金属製のシャド
ーマスクM1を配置する。赤色発光層Rの材料となる有
機材料を、シャドーマスクM1を用いて選択的に蒸着さ
せることにより、図13Bに示すように、ストライプ状
の赤色発光層Rを形成する。
【0007】つぎに、図13Cに示すように、赤色発光
層Rに押しつけるように別のシャドーマスクM2を配置
する。緑色発光層Gの材料となる有機材料を、シャドー
マスクM2を用いて選択的に蒸着させることにより、図
13Dに示すように、ストライプ状の緑色発光層Gを形
成する。同様にして、さらに別のシャドーマスク(図示
せず)を用いてストライプ状の青色発光層Bを形成す
る。このようにして、アノードANOと直交する方向に
ストライプ状に、赤色発光層R、緑色発光層G、青色発
光層Bが、この順に繰り返し配置されるよう形成され
る。
層Rに押しつけるように別のシャドーマスクM2を配置
する。緑色発光層Gの材料となる有機材料を、シャドー
マスクM2を用いて選択的に蒸着させることにより、図
13Dに示すように、ストライプ状の緑色発光層Gを形
成する。同様にして、さらに別のシャドーマスク(図示
せず)を用いてストライプ状の青色発光層Bを形成す
る。このようにして、アノードANOと直交する方向に
ストライプ状に、赤色発光層R、緑色発光層G、青色発
光層Bが、この順に繰り返し配置されるよう形成され
る。
【0008】この後、カソードの材料を、さらに別のシ
ャドーマスク(図示せず)を用いて選択的に蒸着させる
ことにより、図12に示すように、赤色発光層R、緑色
発光層G、青色発光層Bに沿うように、カソードCR,
CG,CBを形成する。
ャドーマスク(図示せず)を用いて選択的に蒸着させる
ことにより、図12に示すように、赤色発光層R、緑色
発光層G、青色発光層Bに沿うように、カソードCR,
CG,CBを形成する。
【0009】このように、各発光層およびカソードを形
成する際シャドーマスクを用いて選択的に蒸着すること
で、フォトレジストを用いたエッチングの困難な有機材
料を用いた各発光層、および当該発光層形成後に形成さ
れるカソードを、容易に形成することができる。
成する際シャドーマスクを用いて選択的に蒸着すること
で、フォトレジストを用いたエッチングの困難な有機材
料を用いた各発光層、および当該発光層形成後に形成さ
れるカソードを、容易に形成することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような表示パネルDPの従来の製造方法には、次のよう
な問題点があった。蒸着により形成される素子の精度を
確保するためには、位置合わせ精度およびパタニング精
度を確保することが要求される。すなわち、下地に対す
るシャドーマスクの位置をできるだけ正確に調整すると
ともに、蒸着の際シャドーマスクを下地にできるだけ近
接させておく必要がある。
ような表示パネルDPの従来の製造方法には、次のよう
な問題点があった。蒸着により形成される素子の精度を
確保するためには、位置合わせ精度およびパタニング精
度を確保することが要求される。すなわち、下地に対す
るシャドーマスクの位置をできるだけ正確に調整すると
ともに、蒸着の際シャドーマスクを下地にできるだけ近
接させておく必要がある。
【0011】一方、シャドーマスクの面積はかなり大き
いため、シャドーマスクと下地との距離を一定に保つの
は困難である。そこで、蒸着の際、シャドーマスクを下
地に密着させるようにしている。したがって、シャドー
マスクを下地に密着させたまま位置調整を行ないそのま
ま蒸着処理を実施すれば、容易に、蒸着により形成され
る素子の精度を確保することができる。
いため、シャドーマスクと下地との距離を一定に保つの
は困難である。そこで、蒸着の際、シャドーマスクを下
地に密着させるようにしている。したがって、シャドー
マスクを下地に密着させたまま位置調整を行ないそのま
ま蒸着処理を実施すれば、容易に、蒸着により形成され
る素子の精度を確保することができる。
【0012】しかし、これでは位置調整の際、下地に傷
をつけてしまうおそれがある。たとえば、図13Cに示
すように、シャドーマスクM2の位置調整を行なう場
合、既に形成した赤色発光層Rに傷をつけてしまうおそ
れがある。これでは、製品の信頼性を確保することはで
きない。
をつけてしまうおそれがある。たとえば、図13Cに示
すように、シャドーマスクM2の位置調整を行なう場
合、既に形成した赤色発光層Rに傷をつけてしまうおそ
れがある。これでは、製品の信頼性を確保することはで
きない。
【0013】このような事態を避けるために、位置調整
の際にはシャドーマスクと下地とを離しておき、蒸着の
際シャドーマスクを下地に密着させるよう構成すること
もできる。しかし、シャドーマスクと下地とを離したま
ま正確な位置調整を行なうのは困難である。また、製造
装置の構造や動作が複雑となり製品のコストが高くなっ
てしまう。
の際にはシャドーマスクと下地とを離しておき、蒸着の
際シャドーマスクを下地に密着させるよう構成すること
もできる。しかし、シャドーマスクと下地とを離したま
ま正確な位置調整を行なうのは困難である。また、製造
装置の構造や動作が複雑となり製品のコストが高くなっ
てしまう。
【0014】この発明は、このような問題点を解決し、
被蒸着部材に高い精度で容易に信頼性の高い選択的蒸着
を行なうことのできる蒸着用マスクおよび選択的蒸着方
法を提供することを目的とする。
被蒸着部材に高い精度で容易に信頼性の高い選択的蒸着
を行なうことのできる蒸着用マスクおよび選択的蒸着方
法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段、発明の作用および効果】
請求項1の蒸着用マスクは、被蒸着部材に選択的に蒸着
を行なうための蒸着用マスクにおいて、被蒸着部材の当
接可能部分に当接する当接部と、被蒸着部材の当接禁止
部分に当接しないように形成された逃げ部と、被蒸着部
材の被蒸着部に対応する部分に設けられた蒸着用貫通穴
とを備えたことを特徴とする。
請求項1の蒸着用マスクは、被蒸着部材に選択的に蒸着
を行なうための蒸着用マスクにおいて、被蒸着部材の当
接可能部分に当接する当接部と、被蒸着部材の当接禁止
部分に当接しないように形成された逃げ部と、被蒸着部
材の被蒸着部に対応する部分に設けられた蒸着用貫通穴
とを備えたことを特徴とする。
【0016】したがって、蒸着用マスクの当接部を被蒸
着部材の当接可能部分に密着させたまま、被蒸着部材と
蒸着マスクとの位置調整を行なっても、被蒸着部材の当
接禁止部分に蒸着マスクが当接することはない。このた
め、被蒸着部材の当接禁止部分に傷をつけることなく正
確な位置合わせを行なうことができる。また、該位置合
わせ後にそのまま蒸着をおこなえば、被蒸着部材に蒸着
用マスクを密着させた状態で蒸着を行なうことができ
る。このため、製造装置の構造や動作を複雑にすること
なく、高精度のパタニングを行なうことができる。すな
わち、被蒸着部材に高い精度で容易に信頼性の高い選択
的蒸着を行なうことができる。
着部材の当接可能部分に密着させたまま、被蒸着部材と
蒸着マスクとの位置調整を行なっても、被蒸着部材の当
接禁止部分に蒸着マスクが当接することはない。このた
め、被蒸着部材の当接禁止部分に傷をつけることなく正
確な位置合わせを行なうことができる。また、該位置合
わせ後にそのまま蒸着をおこなえば、被蒸着部材に蒸着
用マスクを密着させた状態で蒸着を行なうことができ
る。このため、製造装置の構造や動作を複雑にすること
なく、高精度のパタニングを行なうことができる。すな
わち、被蒸着部材に高い精度で容易に信頼性の高い選択
的蒸着を行なうことができる。
【0017】請求項2の蒸着用マスクは、当該蒸着用マ
スクを平板材料を用いて構成し、逃げ部は、当該平板材
料の一方の面に凹部を形成したものであることを特徴と
する。
スクを平板材料を用いて構成し、逃げ部は、当該平板材
料の一方の面に凹部を形成したものであることを特徴と
する。
【0018】したがって、たとえば、金属材料で構成さ
れた平板材料の一方の面にエッチングで凹部を形成する
等、平板材料の一方の面に凹部を形成するだけで、容易
に、被蒸着部材に高い精度で容易に信頼性の高い選択的
蒸着を行なうことができる蒸着用マスクを形成すること
ができる。
れた平板材料の一方の面にエッチングで凹部を形成する
等、平板材料の一方の面に凹部を形成するだけで、容易
に、被蒸着部材に高い精度で容易に信頼性の高い選択的
蒸着を行なうことができる蒸着用マスクを形成すること
ができる。
【0019】請求項3の蒸着用マスクは、逃げ部の少な
くとも一部を貫通させて蒸着用貫通穴とすることによ
り、当該蒸着用貫通穴を介して被蒸着部材の当接禁止部
分の少なくとも一部に蒸着を行なうことができるよう構
成したことを特徴とする。
くとも一部を貫通させて蒸着用貫通穴とすることによ
り、当該蒸着用貫通穴を介して被蒸着部材の当接禁止部
分の少なくとも一部に蒸着を行なうことができるよう構
成したことを特徴とする。
【0020】したがって、たとえば、同一部分に重ねて
蒸着を行なう等、当接禁止部分の少なくとも一部に蒸着
を行なう場合であっても、高い精度で容易に信頼性の高
い選択的蒸着を行なうことができる。
蒸着を行なう等、当接禁止部分の少なくとも一部に蒸着
を行なう場合であっても、高い精度で容易に信頼性の高
い選択的蒸着を行なうことができる。
【0021】請求項4の蒸着用マスクは、逃げ部の有効
逃げ高さを、要求されるパタニング精度および蒸発源か
らの最大傾斜角度に基づいて決定したことを特徴とす
る。
逃げ高さを、要求されるパタニング精度および蒸発源か
らの最大傾斜角度に基づいて決定したことを特徴とす
る。
【0022】したがって、蒸発源からの最大傾斜角度が
既知であれば、逃げ部の有効逃げ高さを調整すること
で、所望のパタニング精度を容易に実現することができ
る。
既知であれば、逃げ部の有効逃げ高さを調整すること
で、所望のパタニング精度を容易に実現することができ
る。
【0023】請求項5の蒸着用マスクは、蒸着用貫通穴
の蒸発源側の開口寸法を、当該蒸着用貫通穴の投影寸法
より大きくしたことを特徴とする。
の蒸発源側の開口寸法を、当該蒸着用貫通穴の投影寸法
より大きくしたことを特徴とする。
【0024】したがって、蒸発源からの最大傾斜角度が
大きい場合であっても、蒸着用マスクの厚さの影響を低
減し、高精度のパタニングを行なうことが可能となる。
大きい場合であっても、蒸着用マスクの厚さの影響を低
減し、高精度のパタニングを行なうことが可能となる。
【0025】請求項6の選択的蒸着方法は、被蒸着部材
に選択的に蒸着を行なう方法であって、当接部と、被蒸
着部材の当接禁止部分に当接しないように形成された逃
げ部と、被蒸着部材の被蒸着部に対応する部分に設けら
れた蒸着用貫通穴と、を備えた蒸着用マスクを用意し、
当該蒸着用マスクの当接部を被蒸着部材の当接可能部分
に当接させた状態で、被蒸着部材に対する蒸着用マスク
の位置合わせおよび蒸着を行なうことを特徴とする。
に選択的に蒸着を行なう方法であって、当接部と、被蒸
着部材の当接禁止部分に当接しないように形成された逃
げ部と、被蒸着部材の被蒸着部に対応する部分に設けら
れた蒸着用貫通穴と、を備えた蒸着用マスクを用意し、
当該蒸着用マスクの当接部を被蒸着部材の当接可能部分
に当接させた状態で、被蒸着部材に対する蒸着用マスク
の位置合わせおよび蒸着を行なうことを特徴とする。
【0026】したがって、蒸着用マスクの当接部を被蒸
着部材の当接可能部分に密着させたまま、被蒸着部材と
蒸着マスクとの位置調整を行なっても、被蒸着部材の当
接禁止部分に蒸着マスクが当接することはない。このた
め、被蒸着部材の当接禁止部分に傷をつけることなく正
確な位置合わせを行なうことができる。また、該位置合
わせ後にそのまま蒸着をおこなうので、被蒸着部材に蒸
着用マスクを密着させた状態で蒸着を行なうことができ
る。このため、製造装置の構造や動作を複雑にすること
なく、高精度のパタニングを行なうことができる。すな
わち、被蒸着部材に高い精度で容易に信頼性の高い選択
的蒸着を行なうことができる。
着部材の当接可能部分に密着させたまま、被蒸着部材と
蒸着マスクとの位置調整を行なっても、被蒸着部材の当
接禁止部分に蒸着マスクが当接することはない。このた
め、被蒸着部材の当接禁止部分に傷をつけることなく正
確な位置合わせを行なうことができる。また、該位置合
わせ後にそのまま蒸着をおこなうので、被蒸着部材に蒸
着用マスクを密着させた状態で蒸着を行なうことができ
る。このため、製造装置の構造や動作を複雑にすること
なく、高精度のパタニングを行なうことができる。すな
わち、被蒸着部材に高い精度で容易に信頼性の高い選択
的蒸着を行なうことができる。
【0027】請求項7の選択的蒸着方法は、被蒸着部材
に対する蒸着用マスクの位置合わせを行なう際、被蒸着
部材と蒸着用マスクとが接触しない状態で概略位置合わ
せを行ない、その後、蒸着用マスクの当接部を被蒸着部
材の当接可能部分に当接させた状態で精密位置合わせを
行なうことを特徴とする。
に対する蒸着用マスクの位置合わせを行なう際、被蒸着
部材と蒸着用マスクとが接触しない状態で概略位置合わ
せを行ない、その後、蒸着用マスクの当接部を被蒸着部
材の当接可能部分に当接させた状態で精密位置合わせを
行なうことを特徴とする。
【0028】したがって、被蒸着部材の当接禁止部分が
蒸着用マスクの逃げ部内に収まる位置にくるように概略
位置合わせを行ない、その後精密位置合わせを行なうこ
とで、高精度の位置合わせを実現することができる。ま
た、非接触で行なう概略位置合わせは高速化することが
できるので、位置合わせに要する総時間を短縮すること
が可能となる。このため、高速で高精度の位置合わせを
実現することが可能となる。
蒸着用マスクの逃げ部内に収まる位置にくるように概略
位置合わせを行ない、その後精密位置合わせを行なうこ
とで、高精度の位置合わせを実現することができる。ま
た、非接触で行なう概略位置合わせは高速化することが
できるので、位置合わせに要する総時間を短縮すること
が可能となる。このため、高速で高精度の位置合わせを
実現することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1Aは、この発明の一実施形態
による蒸着用マスクであるシャドーマスク2の要部断面
を示す図面である。図1Bは、図1Aのシャドーマスク
2をV1から見た平面構成を示す図面である。シャドー
マスク2は、後述する緑色発光層Gの材料となる有機材
料を選択的に蒸着させるためのマスクである(図6C参
照)。
による蒸着用マスクであるシャドーマスク2の要部断面
を示す図面である。図1Bは、図1Aのシャドーマスク
2をV1から見た平面構成を示す図面である。シャドー
マスク2は、後述する緑色発光層Gの材料となる有機材
料を選択的に蒸着させるためのマスクである(図6C参
照)。
【0030】シャドーマスク2は、平板材料である金属
製の平板、たとえばステンレス薄板を用いて形成されて
いる。シャドーマスク2には、板厚方向(図1Aの上下
方向)に貫通するように、緑色発光層Gの材料となる有
機材料の蒸発粒子を通すための蒸着用貫通穴2aが複数
個設けられている。つまり、蒸着用貫通穴2aは、緑色
発光層Gの配置パターンに合わせて形成されている。蒸
着用貫通穴2aは、たとえば、エッチングにより形成さ
れる。
製の平板、たとえばステンレス薄板を用いて形成されて
いる。シャドーマスク2には、板厚方向(図1Aの上下
方向)に貫通するように、緑色発光層Gの材料となる有
機材料の蒸発粒子を通すための蒸着用貫通穴2aが複数
個設けられている。つまり、蒸着用貫通穴2aは、緑色
発光層Gの配置パターンに合わせて形成されている。蒸
着用貫通穴2aは、たとえば、エッチングにより形成さ
れる。
【0031】シャドーマスク2の上面(図1Aにおける
上側面)には、凹状に形成された逃げ部2bが複数個設
けられている。逃げ部2bは、後述する赤色発光層Rの
配置パターンに合わせて形成されている。逃げ部2bの
深さは、赤色発光層Rの厚さより若干程度、たとえば1
0μm程度、深くなるように形成されている。逃げ部2
bの平面寸法、たとえば、幅WRは、赤色発光層Rの幅
より若干程度、たとえば60μm程度、広くなるように
形成されている。逃げ部2bは、たとえば、エッチング
により形成される。
上側面)には、凹状に形成された逃げ部2bが複数個設
けられている。逃げ部2bは、後述する赤色発光層Rの
配置パターンに合わせて形成されている。逃げ部2bの
深さは、赤色発光層Rの厚さより若干程度、たとえば1
0μm程度、深くなるように形成されている。逃げ部2
bの平面寸法、たとえば、幅WRは、赤色発光層Rの幅
より若干程度、たとえば60μm程度、広くなるように
形成されている。逃げ部2bは、たとえば、エッチング
により形成される。
【0032】シャドーマスク2の上面のうち、逃げ部2
bおよび蒸着用貫通穴2aが設けられている部分以外の
部分が、当接部2cである。
bおよび蒸着用貫通穴2aが設けられている部分以外の
部分が、当接部2cである。
【0033】図2Aは、この発明の他の実施形態による
蒸着用マスクであるシャドーマスク4の要部断面を示す
図面である。図2Bは、図2Aのシャドーマスク4をV
1から見た平面構成を示す図面である。シャドーマスク
4は、後述する青色発光層Bの材料となる有機材料を選
択的に蒸着させるためのマスクである(図7A参照)。
蒸着用マスクであるシャドーマスク4の要部断面を示す
図面である。図2Bは、図2Aのシャドーマスク4をV
1から見た平面構成を示す図面である。シャドーマスク
4は、後述する青色発光層Bの材料となる有機材料を選
択的に蒸着させるためのマスクである(図7A参照)。
【0034】シャドーマスク4は、上述のシャドーマス
ク2と同様に、金属製の平板、たとえばステンレス薄板
を用いて形成されている。シャドーマスク4には、板厚
方向(図2Aの上下方向)に貫通するように、青色発光
層Bの材料となる有機材料の蒸発粒子を通すための蒸着
用貫通穴4aが複数個設けられている。つまり、蒸着用
貫通穴4aは、青色発光層Bの配置パターンに合わせて
形成されている。蒸着用貫通穴4aは、たとえば、エッ
チングにより形成される。
ク2と同様に、金属製の平板、たとえばステンレス薄板
を用いて形成されている。シャドーマスク4には、板厚
方向(図2Aの上下方向)に貫通するように、青色発光
層Bの材料となる有機材料の蒸発粒子を通すための蒸着
用貫通穴4aが複数個設けられている。つまり、蒸着用
貫通穴4aは、青色発光層Bの配置パターンに合わせて
形成されている。蒸着用貫通穴4aは、たとえば、エッ
チングにより形成される。
【0035】シャドーマスク4の上面(図2Aにおける
上側面)には、凹状に形成された逃げ部4b、4cが、
それぞれ複数個設けられている。逃げ部4bは、赤色発
光層Rの配置パターンに合わせて形成されている。逃げ
部4bの深さは、赤色発光層Rの厚さより若干程度、た
とえば10μm程度、深くなるように形成されている。
逃げ部4bの平面寸法、たとえば、幅WRは、赤色発光
層Rの幅より若干程度、たとえば60μm程度、広くな
るように形成されている。
上側面)には、凹状に形成された逃げ部4b、4cが、
それぞれ複数個設けられている。逃げ部4bは、赤色発
光層Rの配置パターンに合わせて形成されている。逃げ
部4bの深さは、赤色発光層Rの厚さより若干程度、た
とえば10μm程度、深くなるように形成されている。
逃げ部4bの平面寸法、たとえば、幅WRは、赤色発光
層Rの幅より若干程度、たとえば60μm程度、広くな
るように形成されている。
【0036】逃げ部4cは、緑色発光層Gの配置パター
ンに合わせて形成されている。逃げ部4cの深さは、緑
色発光層Gの厚さより若干程度、たとえば10μm程
度、深くなるように形成されている。逃げ部4cの平面
寸法、たとえば、幅WGは、緑色発光層Gの幅より若干
程度、たとえば60μm程度、広くなるように形成され
ている。
ンに合わせて形成されている。逃げ部4cの深さは、緑
色発光層Gの厚さより若干程度、たとえば10μm程
度、深くなるように形成されている。逃げ部4cの平面
寸法、たとえば、幅WGは、緑色発光層Gの幅より若干
程度、たとえば60μm程度、広くなるように形成され
ている。
【0037】逃げ部4b、4cは、たとえば、エッチン
グにより形成される。なお、この実施形態においては、
逃げ部4b、4cを同一工程でエッチングするよう構成
している。したがって、逃げ部4b、4cを同一深さと
している。
グにより形成される。なお、この実施形態においては、
逃げ部4b、4cを同一工程でエッチングするよう構成
している。したがって、逃げ部4b、4cを同一深さと
している。
【0038】シャドーマスク4の上面のうち、逃げ部4
b、4cおよび蒸着用貫通穴4aが設けられている部分
以外の部分が、当接部4dである。
b、4cおよび蒸着用貫通穴4aが設けられている部分
以外の部分が、当接部4dである。
【0039】図3Aは、この発明のさらに他の実施形態
による蒸着用マスクであるシャドーマスク6の要部断面
を示す図面である。図3Bは、図3Aのシャドーマスク
6をV1から見た平面構成を示す図面である。シャドー
マスク6は、後述するカソードCR,CG,CBの材料
となる配線材料を選択的に蒸着させるためのマスクであ
る(図7C参照)。
による蒸着用マスクであるシャドーマスク6の要部断面
を示す図面である。図3Bは、図3Aのシャドーマスク
6をV1から見た平面構成を示す図面である。シャドー
マスク6は、後述するカソードCR,CG,CBの材料
となる配線材料を選択的に蒸着させるためのマスクであ
る(図7C参照)。
【0040】シャドーマスク6は、上述のシャドーマス
ク2、4と同様に、金属製の平板、たとえばステンレス
薄板を用いて形成されている。シャドーマスク6の上面
(図3Aにおける上側面)には、凹状に形成された逃げ
部6d、6e、6fが、それぞれ複数個設けられてい
る。
ク2、4と同様に、金属製の平板、たとえばステンレス
薄板を用いて形成されている。シャドーマスク6の上面
(図3Aにおける上側面)には、凹状に形成された逃げ
部6d、6e、6fが、それぞれ複数個設けられてい
る。
【0041】逃げ部6dは、赤色発光層Rの配置パター
ンに合わせて形成されている。逃げ部6dの深さは、後
述するように、赤色発光層Rの厚さよりも有効逃げ高さ
c1程度だけ深くなるように形成されている。逃げ部6
dの平面寸法、たとえば、幅WRは、赤色発光層Rの幅
より若干程度、たとえば60μm程度、広くなるように
形成されている。
ンに合わせて形成されている。逃げ部6dの深さは、後
述するように、赤色発光層Rの厚さよりも有効逃げ高さ
c1程度だけ深くなるように形成されている。逃げ部6
dの平面寸法、たとえば、幅WRは、赤色発光層Rの幅
より若干程度、たとえば60μm程度、広くなるように
形成されている。
【0042】逃げ部6e、6fは、それぞれ、緑色発光
層G、青色発光層Bの配置パターンに合わせて形成され
ている。逃げ部6e、6fの深さは、それぞれ、緑色発
光層G、青色発光層Bの厚さよりも有効逃げ高さc1程
度だけ深くなるように形成されている。逃げ部6e、6
fの平面寸法、たとえば、幅WG、WBは、それぞれ、
緑色発光層G、青色発光層Bの幅より若干程度、たとえ
ば60μm程度、広くなるように形成されている。
層G、青色発光層Bの配置パターンに合わせて形成され
ている。逃げ部6e、6fの深さは、それぞれ、緑色発
光層G、青色発光層Bの厚さよりも有効逃げ高さc1程
度だけ深くなるように形成されている。逃げ部6e、6
fの平面寸法、たとえば、幅WG、WBは、それぞれ、
緑色発光層G、青色発光層Bの幅より若干程度、たとえ
ば60μm程度、広くなるように形成されている。
【0043】逃げ部6d、6e、6fは、たとえば、エ
ッチングにより形成される。なお、この実施形態におい
ては、逃げ部6d、6e、6fを同一工程でエッチング
するよう構成している。したがって、逃げ部6d、6
e、6fを同一深さとしている。
ッチングにより形成される。なお、この実施形態におい
ては、逃げ部6d、6e、6fを同一工程でエッチング
するよう構成している。したがって、逃げ部6d、6
e、6fを同一深さとしている。
【0044】シャドーマスク6の上面のうち、逃げ部6
d、6e、6fが設けられている部分以外の部分が、当
接部6gである。
d、6e、6fが設けられている部分以外の部分が、当
接部6gである。
【0045】シャドーマスク6の逃げ部6d、6e、6
fの一部を、それぞれ板厚方向(図3Aの上下方向)に
貫通させて、カソードCR,CG,CBの材料となる配
線材料の蒸発粒子を通すための蒸着用貫通穴6a、6
b、6cが、複数個設けられている。つまり、蒸着用貫
通穴6a、6b、6cは、カソードCR,CG,CBの
配置パターンに合わせて形成されている。
fの一部を、それぞれ板厚方向(図3Aの上下方向)に
貫通させて、カソードCR,CG,CBの材料となる配
線材料の蒸発粒子を通すための蒸着用貫通穴6a、6
b、6cが、複数個設けられている。つまり、蒸着用貫
通穴6a、6b、6cは、カソードCR,CG,CBの
配置パターンに合わせて形成されている。
【0046】蒸着用貫通穴6a、6b、6cは、たとえ
ば、エッチングにより形成される。なお、この実施形態
においては、蒸着用貫通穴6a、6b、6cを同一工程
でエッチングするよう構成している。
ば、エッチングにより形成される。なお、この実施形態
においては、蒸着用貫通穴6a、6b、6cを同一工程
でエッチングするよう構成している。
【0047】上述のように、シャドーマスク6の逃げ部
6dの深さは、赤色発光層Rの厚さよりも有効逃げ高さ
c1程度だけ深くなるように形成されている。図4は、
シャドーマスク6の逃げ部6d近傍の拡大図である。図
5は、図4に示す最大傾斜角度θを説明するための図面
である。
6dの深さは、赤色発光層Rの厚さよりも有効逃げ高さ
c1程度だけ深くなるように形成されている。図4は、
シャドーマスク6の逃げ部6d近傍の拡大図である。図
5は、図4に示す最大傾斜角度θを説明するための図面
である。
【0048】後述するように(図7C参照)、カソード
CR,CG,CBの材料となる配線材料を蒸着する際に
は、ガラス基板GLの下面にアノードANO、赤色発光
層R、緑色発光層G、青色発光層Bを蒸着したもの(便
宜上、これを基板8と呼ぶ。)にシャドーマスク6を下
方から所定位置に密着させて固定しておく。
CR,CG,CBの材料となる配線材料を蒸着する際に
は、ガラス基板GLの下面にアノードANO、赤色発光
層R、緑色発光層G、青色発光層Bを蒸着したもの(便
宜上、これを基板8と呼ぶ。)にシャドーマスク6を下
方から所定位置に密着させて固定しておく。
【0049】図5に示すように、基板8に垂直な回転軸
RAが設定され、基板8は、この回転軸RAの回りに回
転するよう構成されている。基板8の最大回転半径はr
である。カソードCR,CG,CBの材料となる配線材
料の蒸発源10と基板8との、回転軸RA方向の距離は
hである。蒸発源10と回転軸RAとの距離はdであ
る。なお、この実施形態においては、回転軸RAを、鉛
直方向に伸びる軸としている。
RAが設定され、基板8は、この回転軸RAの回りに回
転するよう構成されている。基板8の最大回転半径はr
である。カソードCR,CG,CBの材料となる配線材
料の蒸発源10と基板8との、回転軸RA方向の距離は
hである。蒸発源10と回転軸RAとの距離はdであ
る。なお、この実施形態においては、回転軸RAを、鉛
直方向に伸びる軸としている。
【0050】最大傾斜角度θとは、蒸発源10から蒸発
した粒子が基板8に到達するとき、回転軸RAに対し最
大限どの程度傾いて到達するかを表わす角度である。図
5の場合、最大傾斜角度θは、次式、 θ=tan-1((r+d)/h) で表わされる。
した粒子が基板8に到達するとき、回転軸RAに対し最
大限どの程度傾いて到達するかを表わす角度である。図
5の場合、最大傾斜角度θは、次式、 θ=tan-1((r+d)/h) で表わされる。
【0051】たとえば、 最大回転半径r=15cm 距離d=10cm 距離h=50cm とすれば、 最大傾斜角度θ≒26.6 となる。
【0052】図4に示すように、要求されるパタニング
精度をδとすれば、逃げ部6dの有効逃げ高さc1は、
要求されるパタニング精度δ、および上述の最大傾斜角
度θに基づいて、次式、 c1=δ/tanθ にしたがって、求めることができる。
精度をδとすれば、逃げ部6dの有効逃げ高さc1は、
要求されるパタニング精度δ、および上述の最大傾斜角
度θに基づいて、次式、 c1=δ/tanθ にしたがって、求めることができる。
【0053】たとえば、上述(最大傾斜角度θ≒26.
6)の場合、 パタニング精度δ=5μm とすれば、 有効逃げ高さc1=10μm となる。したがって、この場合、有効逃げ高さc1を1
0μm程度に設定すれば、5μm程度の精度でパタニン
グできることになる。
6)の場合、 パタニング精度δ=5μm とすれば、 有効逃げ高さc1=10μm となる。したがって、この場合、有効逃げ高さc1を1
0μm程度に設定すれば、5μm程度の精度でパタニン
グできることになる。
【0054】つぎに、上述のシャドーマスク2、4、6
を使用して図12に示す表示パネルDPを製造する手順
を、図6Aないし図7Dを用いて説明する。まず、図6
Aに示すように、ガラス基板GLの下に多数のアノード
ANOを、X方向を長手方向とするストライプ状に形成
したものを用意し、アノードANOに押しつけるように
金属製のシャドーマスクM1を配置する。なお、この実
施形態においては、説明の便宜上、金属製のシャドーマ
スクが押しつけられても、アノードANOには傷がつか
ないものとする。
を使用して図12に示す表示パネルDPを製造する手順
を、図6Aないし図7Dを用いて説明する。まず、図6
Aに示すように、ガラス基板GLの下に多数のアノード
ANOを、X方向を長手方向とするストライプ状に形成
したものを用意し、アノードANOに押しつけるように
金属製のシャドーマスクM1を配置する。なお、この実
施形態においては、説明の便宜上、金属製のシャドーマ
スクが押しつけられても、アノードANOには傷がつか
ないものとする。
【0055】赤色発光層Rの材料となる有機材料を、シ
ャドーマスクM1を用いて選択的に蒸着させる。該有機
材料は、シャドーマスクM1に設けられた蒸着用貫通穴
M1aを透過して蒸着される。これにより、図6Bに示
すように、紙面に直交する方向を長手方向とするストラ
イプ状の赤色発光層Rが形成される。
ャドーマスクM1を用いて選択的に蒸着させる。該有機
材料は、シャドーマスクM1に設けられた蒸着用貫通穴
M1aを透過して蒸着される。これにより、図6Bに示
すように、紙面に直交する方向を長手方向とするストラ
イプ状の赤色発光層Rが形成される。
【0056】つぎに、緑色発光層Gの材料となる有機材
料を選択的に蒸着させるためのシャドーマスク2を用意
し、シャドーマスク2がアノードANOおよび赤色発光
層Rに接触しない状態で、シャドーマスク2の概略的な
位置合わせを行なう。
料を選択的に蒸着させるためのシャドーマスク2を用意
し、シャドーマスク2がアノードANOおよび赤色発光
層Rに接触しない状態で、シャドーマスク2の概略的な
位置合わせを行なう。
【0057】概略位置合わせの後、図6Cに示すよう
に、シャドーマスク2の当接部2cを、被蒸着部材の当
接可能部分であるアノードANOに押しつける。この状
態で、シャドーマスク2の精密な位置合わせを行なう。
適当な大きさの逃げ部2bが設けられているため、精密
な位置合わせに際し、被蒸着部材の当接禁止部分である
赤色発光層Rがシャドーマスク2に接触することはな
い。
に、シャドーマスク2の当接部2cを、被蒸着部材の当
接可能部分であるアノードANOに押しつける。この状
態で、シャドーマスク2の精密な位置合わせを行なう。
適当な大きさの逃げ部2bが設けられているため、精密
な位置合わせに際し、被蒸着部材の当接禁止部分である
赤色発光層Rがシャドーマスク2に接触することはな
い。
【0058】精密な位置合わせが終了すると、そのまま
の状態で、緑色発光層Gの材料となる有機材料を、シャ
ドーマスク2を用いて選択的に蒸着させる。該有機材料
は、シャドーマスク2に設けられた蒸着用貫通穴2aを
透過して被蒸着部材の被蒸着部に蒸着される。これによ
り、図6Dに示すように、赤色発光層Rに平行なストラ
イプ状の緑色発光層Gが形成される。
の状態で、緑色発光層Gの材料となる有機材料を、シャ
ドーマスク2を用いて選択的に蒸着させる。該有機材料
は、シャドーマスク2に設けられた蒸着用貫通穴2aを
透過して被蒸着部材の被蒸着部に蒸着される。これによ
り、図6Dに示すように、赤色発光層Rに平行なストラ
イプ状の緑色発光層Gが形成される。
【0059】つぎに、青色発光層Bの材料となる有機材
料を選択的に蒸着させるためのシャドーマスク4を用意
し、シャドーマスク4がアノードANO、赤色発光層R
および緑色発光層Gに接触しない状態で、シャドーマス
ク4の概略的な位置合わせを行なう。
料を選択的に蒸着させるためのシャドーマスク4を用意
し、シャドーマスク4がアノードANO、赤色発光層R
および緑色発光層Gに接触しない状態で、シャドーマス
ク4の概略的な位置合わせを行なう。
【0060】概略位置合わせの後、図7Aに示すよう
に、シャドーマスク4の当接部4dをアノードANOに
押しつける。この状態で、シャドーマスク4の精密な位
置合わせを行なう。適当な大きさの逃げ部4b、4cが
設けられているため、精密な位置合わせに際し、被蒸着
部材の当接禁止部分である赤色発光層Rおよび緑色発光
層Gがシャドーマスク4に接触することはない。
に、シャドーマスク4の当接部4dをアノードANOに
押しつける。この状態で、シャドーマスク4の精密な位
置合わせを行なう。適当な大きさの逃げ部4b、4cが
設けられているため、精密な位置合わせに際し、被蒸着
部材の当接禁止部分である赤色発光層Rおよび緑色発光
層Gがシャドーマスク4に接触することはない。
【0061】精密な位置合わせが終了すると、そのまま
の状態で、青色発光層Bの材料となる有機材料を、シャ
ドーマスク4を用いて選択的に蒸着させる。該有機材料
は、シャドーマスク4に設けられた蒸着用貫通穴4aを
透過して被蒸着部材の被蒸着部に蒸着される。これによ
り、図7Bに示すように、赤色発光層Rおよび緑色発光
層Gに平行なストライプ状の青色発光層Bが形成され
る。
の状態で、青色発光層Bの材料となる有機材料を、シャ
ドーマスク4を用いて選択的に蒸着させる。該有機材料
は、シャドーマスク4に設けられた蒸着用貫通穴4aを
透過して被蒸着部材の被蒸着部に蒸着される。これによ
り、図7Bに示すように、赤色発光層Rおよび緑色発光
層Gに平行なストライプ状の青色発光層Bが形成され
る。
【0062】このようにして、アノードANOと直交す
る方向にストライプ状に、赤色発光層R、緑色発光層
G、青色発光層Bが、この順に繰り返し配置されるよう
形成される。
る方向にストライプ状に、赤色発光層R、緑色発光層
G、青色発光層Bが、この順に繰り返し配置されるよう
形成される。
【0063】つぎに、カソードCR,CG,CBの材料
を選択的に蒸着させるためのシャドーマスク6を用意
し、シャドーマスク6がアノードANO、赤色発光層
R、緑色発光層Gおよび青色発光層Bに接触しない状態
で、シャドーマスク6の概略的な位置合わせを行なう。
を選択的に蒸着させるためのシャドーマスク6を用意
し、シャドーマスク6がアノードANO、赤色発光層
R、緑色発光層Gおよび青色発光層Bに接触しない状態
で、シャドーマスク6の概略的な位置合わせを行なう。
【0064】概略位置合わせの後、図7Cに示すよう
に、シャドーマスク6の当接部6gをアノードANOに
押しつける。この状態で、シャドーマスク6の精密な位
置合わせを行なう。適当な大きさの逃げ部6d、6e、
6fが設けられているため、精密な位置合わせに際し、
被蒸着部材の当接禁止部分である赤色発光層R、緑色発
光層Gおよび青色発光層Bがシャドーマスク6に接触す
ることはない。
に、シャドーマスク6の当接部6gをアノードANOに
押しつける。この状態で、シャドーマスク6の精密な位
置合わせを行なう。適当な大きさの逃げ部6d、6e、
6fが設けられているため、精密な位置合わせに際し、
被蒸着部材の当接禁止部分である赤色発光層R、緑色発
光層Gおよび青色発光層Bがシャドーマスク6に接触す
ることはない。
【0065】精密な位置合わせが終了すると、そのまま
の状態で、カソードCR,CG,CBの材料を、シャド
ーマスク6を用いて選択的に蒸着させる。該材料は、シ
ャドーマスク6に設けられた蒸着用貫通穴6a、6b、
6cを透過して被蒸着部材の被蒸着部に蒸着される。こ
れにより、図7Dに示すように、赤色発光層R、緑色発
光層G、青色発光層Bに沿ってこれらの直下に、カソー
ドCR,CG,CBがストライプ状に形成される。
の状態で、カソードCR,CG,CBの材料を、シャド
ーマスク6を用いて選択的に蒸着させる。該材料は、シ
ャドーマスク6に設けられた蒸着用貫通穴6a、6b、
6cを透過して被蒸着部材の被蒸着部に蒸着される。こ
れにより、図7Dに示すように、赤色発光層R、緑色発
光層G、青色発光層Bに沿ってこれらの直下に、カソー
ドCR,CG,CBがストライプ状に形成される。
【0066】この後、絶縁膜形成工程、配線層形成工
程、シーリング工程等を経て、表示パネルDPが製造さ
れる。
程、シーリング工程等を経て、表示パネルDPが製造さ
れる。
【0067】このように、上述の実施形態においては、
たとえば、シャドーマスク2は、アノードANOに当接
する当接部2cと、赤色発光層Rに当接しないように形
成された逃げ部2bと、蒸着用貫通穴2aとを備えてい
る。
たとえば、シャドーマスク2は、アノードANOに当接
する当接部2cと、赤色発光層Rに当接しないように形
成された逃げ部2bと、蒸着用貫通穴2aとを備えてい
る。
【0068】したがって、シャドーマスク2の当接部2
cをアノードANOに密着させたまま、ガラス基板GL
とシャドーマスク2との位置調整を行なっても、赤色発
光層Rにシャドーマスク2が当接することはない。この
ため、赤色発光層Rに傷をつけることなく正確な位置合
わせを行なうことができる。また、該位置合わせ後にそ
のまま蒸着をおこなえば、アノードANOにシャドーマ
スク2を密着させた状態で蒸着を行なうことができる。
このため、表示パネルの製造装置の構造や動作を複雑に
することなく、高精度のパタニングを行なうことができ
る。すなわち、ガラス基板GLに高い精度で容易に信頼
性の高い選択的蒸着を行なうことができる。
cをアノードANOに密着させたまま、ガラス基板GL
とシャドーマスク2との位置調整を行なっても、赤色発
光層Rにシャドーマスク2が当接することはない。この
ため、赤色発光層Rに傷をつけることなく正確な位置合
わせを行なうことができる。また、該位置合わせ後にそ
のまま蒸着をおこなえば、アノードANOにシャドーマ
スク2を密着させた状態で蒸着を行なうことができる。
このため、表示パネルの製造装置の構造や動作を複雑に
することなく、高精度のパタニングを行なうことができ
る。すなわち、ガラス基板GLに高い精度で容易に信頼
性の高い選択的蒸着を行なうことができる。
【0069】また、たとえば、シャドーマスク2は、ス
テンレス薄板を用いて構成されており、逃げ部2bは、
当該ステンレス薄板の上面に凹部を形成したものであ
る。したがって、ステンレス薄板の上面に、たとえばエ
ッチングで凹部を形成するだけで、容易に、逃げ部2b
を形成することができる。
テンレス薄板を用いて構成されており、逃げ部2bは、
当該ステンレス薄板の上面に凹部を形成したものであ
る。したがって、ステンレス薄板の上面に、たとえばエ
ッチングで凹部を形成するだけで、容易に、逃げ部2b
を形成することができる。
【0070】また、上述の実施形態においては、たとえ
ば、ガラス基板GLに対するシャドーマスク2の位置合
わせを行なう際、アノードANOおよび赤色発光層Rと
シャドーマスク2とが接触しない状態で概略位置合わせ
を行ない、その後、シャドーマスク2の当接部2cをア
ノードANOに当接させた状態で精密位置合わせを行な
うようにしている。
ば、ガラス基板GLに対するシャドーマスク2の位置合
わせを行なう際、アノードANOおよび赤色発光層Rと
シャドーマスク2とが接触しない状態で概略位置合わせ
を行ない、その後、シャドーマスク2の当接部2cをア
ノードANOに当接させた状態で精密位置合わせを行な
うようにしている。
【0071】したがって、赤色発光層Rがシャドーマス
ク2の逃げ部2b内に収まる位置にくるように概略位置
合わせを行ない、その後精密位置合わせを行なうこと
で、高精度の位置合わせを実現することができる。ま
た、非接触で行なう概略位置合わせは高速化することが
できるので、位置合わせに要する総時間を短縮すること
が可能となる。このため、高速で高精度の位置合わせを
実現することが可能となる。
ク2の逃げ部2b内に収まる位置にくるように概略位置
合わせを行ない、その後精密位置合わせを行なうこと
で、高精度の位置合わせを実現することができる。ま
た、非接触で行なう概略位置合わせは高速化することが
できるので、位置合わせに要する総時間を短縮すること
が可能となる。このため、高速で高精度の位置合わせを
実現することが可能となる。
【0072】これら種々の特徴は、シャドーマスク4、
6についても、同様である。
6についても、同様である。
【0073】さらに、シャドーマスク6は、たとえば、
逃げ部6dの少なくとも一部を貫通させて蒸着用貫通穴
6aとすることにより、当該蒸着用貫通穴6aを介し
て、赤色発光層Rを覆うようにカソードCRの蒸着を行
なうことができるよう構成されている。
逃げ部6dの少なくとも一部を貫通させて蒸着用貫通穴
6aとすることにより、当該蒸着用貫通穴6aを介し
て、赤色発光層Rを覆うようにカソードCRの蒸着を行
なうことができるよう構成されている。
【0074】したがって、このように、赤色発光層Rに
重ねてカソードCRを蒸着するような場合であっても、
高い精度で容易に信頼性の高い選択的蒸着を行なうこと
ができる。
重ねてカソードCRを蒸着するような場合であっても、
高い精度で容易に信頼性の高い選択的蒸着を行なうこと
ができる。
【0075】また、逃げ部6dの有効逃げ高さc1を、
要求されるパタニング精度δおよび蒸発源10からの最
大傾斜角度θに基づいて決定するようにしている。
要求されるパタニング精度δおよび蒸発源10からの最
大傾斜角度θに基づいて決定するようにしている。
【0076】したがって、蒸発源10からの最大傾斜角
度θが既知であれば、逃げ部6dの有効逃げ高さc1を
調整することで、所望のパタニング精度δを容易に実現
することができる。
度θが既知であれば、逃げ部6dの有効逃げ高さc1を
調整することで、所望のパタニング精度δを容易に実現
することができる。
【0077】これらの特徴は、逃げ部6e、6fについ
ても同様である。
ても同様である。
【0078】つぎに、図8Aに、この発明のさらに他の
実施形態による蒸着用マスクであるシャドーマスク12
の要部断面を示す。図8Bは、図8Aのシャドーマスク
12をV1から見た平面構成を示す図面である。シャド
ーマスク12は、上述のシャドーマスク2(図1A、図
1B参照)と同様に、緑色発光層Gの材料となる有機材
料を選択的に蒸着させるためのマスクであり、該シャド
ーマスク2とほぼ同様の構成を有する。
実施形態による蒸着用マスクであるシャドーマスク12
の要部断面を示す。図8Bは、図8Aのシャドーマスク
12をV1から見た平面構成を示す図面である。シャド
ーマスク12は、上述のシャドーマスク2(図1A、図
1B参照)と同様に、緑色発光層Gの材料となる有機材
料を選択的に蒸着させるためのマスクであり、該シャド
ーマスク2とほぼ同様の構成を有する。
【0079】ただし、シャドーマスク2と異なり、シャ
ドーマスク12においては、蒸着用貫通穴12aが段付
き状になっている。つまり、蒸着用貫通穴12aの蒸発
源10(図5参照)側(図8Aにおける下側面)の開口
寸法を、当該蒸着用貫通穴12aの投影寸法より大きく
なるようにしている。
ドーマスク12においては、蒸着用貫通穴12aが段付
き状になっている。つまり、蒸着用貫通穴12aの蒸発
源10(図5参照)側(図8Aにおける下側面)の開口
寸法を、当該蒸着用貫通穴12aの投影寸法より大きく
なるようにしている。
【0080】図11Aは、このようなシャドーマスク1
2を用いて蒸着を行なう場合における最大傾斜角度θの
影響を説明するための図面である。図11Bは、上述の
シャドーマスク2を用いて蒸着を行なう場合における最
大傾斜角度θの影響を説明するための図面である。
2を用いて蒸着を行なう場合における最大傾斜角度θの
影響を説明するための図面である。図11Bは、上述の
シャドーマスク2を用いて蒸着を行なう場合における最
大傾斜角度θの影響を説明するための図面である。
【0081】図11Aおよび図11Bから、シャドーマ
スク12を用いて蒸着を行なう場合、蒸発粒子の付着し
にくい部分の寸法e2が、シャドーマスク2を用いて蒸
着を行なう場合の当該寸法e1に比し、小さくなってい
ることが分かる。これは、蒸発粒子の付着の妨げとなる
有効厚さが、シャドーマスク2においてはt1であるの
に対し、シャドーマスク12においてはt2(<t1)
となっているからである。
スク12を用いて蒸着を行なう場合、蒸発粒子の付着し
にくい部分の寸法e2が、シャドーマスク2を用いて蒸
着を行なう場合の当該寸法e1に比し、小さくなってい
ることが分かる。これは、蒸発粒子の付着の妨げとなる
有効厚さが、シャドーマスク2においてはt1であるの
に対し、シャドーマスク12においてはt2(<t1)
となっているからである。
【0082】したがって、蒸発源10からの最大傾斜角
度θ(図5参照)が大きい場合であっても、蒸着用マス
ク12の厚さの影響を低減し、高精度のパタニングを行
なうことが可能となる。
度θ(図5参照)が大きい場合であっても、蒸着用マス
ク12の厚さの影響を低減し、高精度のパタニングを行
なうことが可能となる。
【0083】上述のシャドーマスク4(図2A、図2B
参照)およびシャドーマスク6(図3A、図3B参照)
についても、シャドーマスク2の場合と同様に、蒸着用
貫通穴の蒸発源10側の開口寸法を、当該蒸着用貫通穴
の投影寸法より大きくなるよう構成することができる。
参照)およびシャドーマスク6(図3A、図3B参照)
についても、シャドーマスク2の場合と同様に、蒸着用
貫通穴の蒸発源10側の開口寸法を、当該蒸着用貫通穴
の投影寸法より大きくなるよう構成することができる。
【0084】シャドーマスク4の蒸着用貫通穴4aの蒸
発源10側の開口寸法を、当該蒸着用貫通穴4aの投影
寸法より大きくなるよう構成したシャドーマスク14の
構造を、図9Aおよび図9Bに示す。
発源10側の開口寸法を、当該蒸着用貫通穴4aの投影
寸法より大きくなるよう構成したシャドーマスク14の
構造を、図9Aおよび図9Bに示す。
【0085】シャドーマスク14においては、蒸着用貫
通穴14aが段付き状になっており、蒸着用貫通穴14
aの蒸発源10側(図9Aにおける下側面)の開口寸法
が、当該蒸着用貫通穴14aの投影寸法より大きくなっ
ていることが分かる。
通穴14aが段付き状になっており、蒸着用貫通穴14
aの蒸発源10側(図9Aにおける下側面)の開口寸法
が、当該蒸着用貫通穴14aの投影寸法より大きくなっ
ていることが分かる。
【0086】また、シャドーマスク6の蒸着用貫通穴6
a、6b、6cの蒸発源10側の開口寸法を、当該蒸着
用貫通穴6a、6b、6cの投影寸法より大きくなるよ
う構成したシャドーマスク16の構造を、図10Aおよ
び図10Bに示す。
a、6b、6cの蒸発源10側の開口寸法を、当該蒸着
用貫通穴6a、6b、6cの投影寸法より大きくなるよ
う構成したシャドーマスク16の構造を、図10Aおよ
び図10Bに示す。
【0087】シャドーマスク16においては、蒸着用貫
通穴16a、16b、16cが段付き状になっており、
蒸着用貫通穴16a、16b、16cの蒸発源10側
(図10Aにおける下側面)の開口寸法が、当該蒸着用
貫通穴16a、16b、16cの投影寸法より大きくな
っていることが分かる。
通穴16a、16b、16cが段付き状になっており、
蒸着用貫通穴16a、16b、16cの蒸発源10側
(図10Aにおける下側面)の開口寸法が、当該蒸着用
貫通穴16a、16b、16cの投影寸法より大きくな
っていることが分かる。
【0088】なお、上述の各実施形態においては、説明
の便宜のため、フルカラー画像表示装置に用いられる表
示パネルDPを構成する有機EL(エレクトロルミネッ
センス)発光素子として、アノードとカソードとの間に
発光層のみを挟み込んだ構成の有機EL発光素子を例に
説明したが、有機EL発光素子としては、実際には、ア
ノードとカソードとの間に、正孔輸送層および発光素子
を挟み込んだ構成のもの、正孔輸送層、発光素子および
電子輸送層を挟み込んだ構成のもの、正孔注入層、正孔
輸送層、発光素子および電子輸送層を挟み込んだ構成の
もの等が多く用いられる。これらのいかなる場合にも、
本発明を適用することができる。
の便宜のため、フルカラー画像表示装置に用いられる表
示パネルDPを構成する有機EL(エレクトロルミネッ
センス)発光素子として、アノードとカソードとの間に
発光層のみを挟み込んだ構成の有機EL発光素子を例に
説明したが、有機EL発光素子としては、実際には、ア
ノードとカソードとの間に、正孔輸送層および発光素子
を挟み込んだ構成のもの、正孔輸送層、発光素子および
電子輸送層を挟み込んだ構成のもの、正孔注入層、正孔
輸送層、発光素子および電子輸送層を挟み込んだ構成の
もの等が多く用いられる。これらのいかなる場合にも、
本発明を適用することができる。
【0089】また、上述の各実施形態においては、有機
ELを利用したフルカラー画像表示装置に用いられる表
示パネルDPとして、アノードANOと直交する方向に
ストライプ状に、赤色発光層R、緑色発光層G、青色発
光層Bが、この順に繰り返し配置されるような構成の表
示パネルDPを製造する場合を例に説明したが、この発
明は、このような表示パネルDPの製造に限定されるも
のではない。
ELを利用したフルカラー画像表示装置に用いられる表
示パネルDPとして、アノードANOと直交する方向に
ストライプ状に、赤色発光層R、緑色発光層G、青色発
光層Bが、この順に繰り返し配置されるような構成の表
示パネルDPを製造する場合を例に説明したが、この発
明は、このような表示パネルDPの製造に限定されるも
のではない。
【0090】有機ELを利用したフルカラー画像表示装
置に用いられる表示パネルDPとして、たとえば、赤色
発光層R、緑色発光層G、青色発光層Bを積層した表示
パネルを製造する場合にも、にも本発明を適用すること
ができる。
置に用いられる表示パネルDPとして、たとえば、赤色
発光層R、緑色発光層G、青色発光層Bを積層した表示
パネルを製造する場合にも、にも本発明を適用すること
ができる。
【0091】また、この発明は、有機ELを利用したフ
ルカラー画像表示装置に用いられる表示パネルの製造に
限定されるものではなく、被蒸着部材に選択的に蒸着を
行なう作業全般に適用することができる。
ルカラー画像表示装置に用いられる表示パネルの製造に
限定されるものではなく、被蒸着部材に選択的に蒸着を
行なう作業全般に適用することができる。
【0092】なお、上述の各実施形態においては、蒸着
用マスクとしてステンレス薄板を用いたが、蒸着用マス
クはこれに限定されるものではない。蒸着用マスクとし
てステンレス薄板以外の金属製の平板を用いることもで
きる。また、蒸着用マスクとして金属製の平板以外の平
板材料を用いることができる。さらに、蒸着用マスクと
して平板材料以外の材料を用いることもできる。
用マスクとしてステンレス薄板を用いたが、蒸着用マス
クはこれに限定されるものではない。蒸着用マスクとし
てステンレス薄板以外の金属製の平板を用いることもで
きる。また、蒸着用マスクとして金属製の平板以外の平
板材料を用いることができる。さらに、蒸着用マスクと
して平板材料以外の材料を用いることもできる。
【0093】また、上述の各実施形態においては、被蒸
着部材に対する蒸着用マスクの位置合わせを行なう際、
被蒸着部材と蒸着用マスクとが接触しない状態で概略位
置合わせを行ない、その後、蒸着用マスクの当接部を被
蒸着部材の当接可能部分に当接させた状態で精密位置合
わせを行なうよう構成したが、この発明はこれに限定さ
れるものではない。たとえば、蒸着用マスクの当接部を
被蒸着部材の当接可能部分に当接させた状態で概略位置
合わせおよび精密位置合わせを行なうよう構成すること
もできる。
着部材に対する蒸着用マスクの位置合わせを行なう際、
被蒸着部材と蒸着用マスクとが接触しない状態で概略位
置合わせを行ない、その後、蒸着用マスクの当接部を被
蒸着部材の当接可能部分に当接させた状態で精密位置合
わせを行なうよう構成したが、この発明はこれに限定さ
れるものではない。たとえば、蒸着用マスクの当接部を
被蒸着部材の当接可能部分に当接させた状態で概略位置
合わせおよび精密位置合わせを行なうよう構成すること
もできる。
【図1】図1Aは、この発明の一実施形態による蒸着用
マスクであるシャドーマスク2の要部断面を示す図面で
ある。図1Bは、図1Aのシャドーマスク2をV1から
見た平面構成を示す図面である。
マスクであるシャドーマスク2の要部断面を示す図面で
ある。図1Bは、図1Aのシャドーマスク2をV1から
見た平面構成を示す図面である。
【図2】図2Aは、この発明の他の実施形態による蒸着
用マスクであるシャドーマスク4の要部断面を示す図面
である。図2Bは、図2Aのシャドーマスク4をV1か
ら見た平面構成を示す図面である。
用マスクであるシャドーマスク4の要部断面を示す図面
である。図2Bは、図2Aのシャドーマスク4をV1か
ら見た平面構成を示す図面である。
【図3】図3Aは、この発明のさらに他の実施形態によ
る蒸着用マスクであるシャドーマスク6の要部断面を示
す図面である。図3Bは、図3Aのシャドーマスク6を
V1から見た平面構成を示す図面である。
る蒸着用マスクであるシャドーマスク6の要部断面を示
す図面である。図3Bは、図3Aのシャドーマスク6を
V1から見た平面構成を示す図面である。
【図4】シャドーマスク6の逃げ部6d近傍の拡大図で
ある。
ある。
【図5】図4に示す最大傾斜角度θを説明するための図
面である。
面である。
【図6】図6A〜Dは、シャドーマスク2、4、6を使
用して図12に示す表示パネルDPを製造する手順を説
明するための要部断面図である。
用して図12に示す表示パネルDPを製造する手順を説
明するための要部断面図である。
【図7】図7A〜Dは、シャドーマスク2、4、6を使
用して図12に示す表示パネルDPを製造する手順を説
明するための要部断面図である。
用して図12に示す表示パネルDPを製造する手順を説
明するための要部断面図である。
【図8】図8Aは、この発明のさらに他の実施形態によ
る蒸着用マスクであるシャドーマスク12の要部断面を
示す図面である。図8Bは、図8Aのシャドーマスク1
2をV1から見た平面構成を示す図面である。
る蒸着用マスクであるシャドーマスク12の要部断面を
示す図面である。図8Bは、図8Aのシャドーマスク1
2をV1から見た平面構成を示す図面である。
【図9】図9Aは、この発明のさらに他の実施形態によ
る蒸着用マスクであるシャドーマスク14の要部断面を
示す図面である。図9Bは、図9Aのシャドーマスク1
4をV1から見た平面構成を示す図面である。
る蒸着用マスクであるシャドーマスク14の要部断面を
示す図面である。図9Bは、図9Aのシャドーマスク1
4をV1から見た平面構成を示す図面である。
【図10】図10Aは、この発明のさらに他の実施形態
による蒸着用マスクであるシャドーマスク16の要部断
面を示す図面である。図10Bは、図10Aのシャドー
マスク16をV1から見た平面構成を示す図面である。
による蒸着用マスクであるシャドーマスク16の要部断
面を示す図面である。図10Bは、図10Aのシャドー
マスク16をV1から見た平面構成を示す図面である。
【図11】図11Aは、シャドーマスク12を用いて蒸
着を行なう場合における最大傾斜角度θの影響を説明す
るための図面である。図11Bは、シャドーマスク2を
用いて蒸着を行なう場合における最大傾斜角度θの影響
を説明するための図面である。
着を行なう場合における最大傾斜角度θの影響を説明す
るための図面である。図11Bは、シャドーマスク2を
用いて蒸着を行なう場合における最大傾斜角度θの影響
を説明するための図面である。
【図12】画像表示装置に用いられる表示パネルDPの
構成を模式的に示した図面である。
構成を模式的に示した図面である。
【図13】図13A〜Dは、表示パネルDPを製造する
従来の手順を説明するための要部断面図である。
従来の手順を説明するための要部断面図である。
2・・・・・シャドーマスク 2a・・・・蒸着用貫通穴 2b・・・・逃げ部 2c・・・・当接部 ANO・・・アノード G・・・・・緑色発光層 R・・・・・赤色発光層
Claims (7)
- 【請求項1】被蒸着部材に選択的に蒸着を行なうための
蒸着用マスクにおいて、 被蒸着部材の当接可能部分に当接する当接部と、 被蒸着部材の当接禁止部分に当接しないように形成され
た逃げ部と、 被蒸着部材の被蒸着部に対応する部分に設けられた蒸着
用貫通穴と、 を備えたこと、 を特徴とする蒸着用マスク。 - 【請求項2】請求項1の蒸着用マスクにおいて、 当該蒸着用マスクを、平板材料を用いて構成し、 前記逃げ部は、当該平板材料の一方の面に凹部を形成し
たものであること、 を特徴とするもの。 - 【請求項3】請求項1ないし請求項2のいずれかの蒸着
用マスクにおいて、 前記逃げ部の少なくとも一部を貫通させて前記蒸着用貫
通穴とすることにより、当該蒸着用貫通穴を介して前記
被蒸着部材の当接禁止部分の少なくとも一部に蒸着を行
なうことができるよう構成したこと、 を特徴とするもの。 - 【請求項4】請求項3の蒸着用マスクにおいて、 前記逃げ部の有効逃げ高さを、要求されるパタニング精
度および蒸発源からの最大傾斜角度に基づいて決定した
こと、 を特徴とするもの。 - 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかの蒸着
用マスクにおいて、 前記蒸着用貫通穴の蒸発源側の開口寸法を、当該蒸着用
貫通穴の投影寸法より大きくしたこと、 を特徴とするもの。 - 【請求項6】被蒸着部材に選択的に蒸着を行なう方法で
あって、 当接部と、被蒸着部材の当接禁止部分に当接しないよう
に形成された逃げ部と、被蒸着部材の被蒸着部に対応す
る部分に設けられた蒸着用貫通穴と、を備えた蒸着用マ
スクを用意し、 当該蒸着用マスクの当接部を被蒸着部材の当接可能部分
に当接させた状態で、被蒸着部材に対する蒸着用マスク
の位置合わせおよび蒸着を行なうこと、 を特徴とする選択的蒸着方法。 - 【請求項7】請求項6の選択的蒸着方法において、 前記被蒸着部材に対する前記蒸着用マスクの位置合わせ
を行なう際、被蒸着部材と蒸着用マスクとが接触しない
状態で概略位置合わせを行ない、その後、蒸着用マスク
の当接部を被蒸着部材の当接可能部分に当接させた状態
で精密位置合わせを行なうこと、 を特徴とするもの。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10367826A JP2000192224A (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | 蒸着用マスクおよび選択的蒸着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10367826A JP2000192224A (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | 蒸着用マスクおよび選択的蒸着方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000192224A true JP2000192224A (ja) | 2000-07-11 |
Family
ID=18490295
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10367826A Pending JP2000192224A (ja) | 1998-12-24 | 1998-12-24 | 蒸着用マスクおよび選択的蒸着方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000192224A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003323980A (ja) * | 2002-04-26 | 2003-11-14 | Kyushu Hitachi Maxell Ltd | 有機el素子用蒸着マスクとその製造方法 |
WO2004088764A2 (en) * | 2003-04-03 | 2004-10-14 | Microemissive Displays Limited | Ion beam method for removing an organic light emitting material |
JP2005298971A (ja) * | 2004-03-18 | 2005-10-27 | Nippon Seiki Co Ltd | 蒸着用マスク及びこのマスクを用いた蒸着方法 |
JP2006012597A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Kyocera Corp | マスクアライメント法を用いたディスプレイの製造方法 |
US7544414B2 (en) | 2002-05-17 | 2009-06-09 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Oriented syndiotactic polystyrene-base film |
JP2020109211A (ja) * | 2016-04-01 | 2020-07-16 | エルジー イノテック カンパニー リミテッド | 蒸着用マスク及びこれを用いたoledパネル |
-
1998
- 1998-12-24 JP JP10367826A patent/JP2000192224A/ja active Pending
Cited By (12)
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JP2020109211A (ja) * | 2016-04-01 | 2020-07-16 | エルジー イノテック カンパニー リミテッド | 蒸着用マスク及びこれを用いたoledパネル |
JP7005672B2 (ja) | 2016-04-01 | 2022-01-21 | エルジー イノテック カンパニー リミテッド | 蒸着用マスク及びこれを用いたoledパネル |
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