JP2000191741A - ポリウレタンフォームの製造法 - Google Patents

ポリウレタンフォームの製造法

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JP2000191741A
JP2000191741A JP10366908A JP36690898A JP2000191741A JP 2000191741 A JP2000191741 A JP 2000191741A JP 10366908 A JP10366908 A JP 10366908A JP 36690898 A JP36690898 A JP 36690898A JP 2000191741 A JP2000191741 A JP 2000191741A
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孝行 野村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低密度であっても十分な強度が保持され、脱型
性に優れたポリウレタンフォームの製造法を提供するこ
と。 【解決手段】不飽和度が0.06meq/g以下である
ポリオキシプロピレン系ポリオールを含有するポリオー
ル成分、触媒及び水を含むポリオール組成物と、ポリイ
ソシアネート化合物とを、ポリオール成分100重量部
に対して0.1〜0.9重量部の尿素の存在下で反応さ
せるポリウレタンフォームの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタンフォ
ームの製造法に関する。更に詳しくは、靴底用ポリウレ
タンフォーム等として好適に使用しうるポリウレタンフ
ォームの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエーテル系ポリウレタンは、ポリエ
ステル系ポリウレタンと比較して耐加水分解性に優れて
いるので、長期間使用される紳士靴の靴底に用いられて
いるが、耐摩耗性、常温屈曲性等の機械的特性に劣る。
【0003】ポリエーテル系ポリウレタンの機械的特性
等を向上させるために、ポリオール成分としてポリオキ
シプロピレン系ポリオールの全部又は一部をポリオキシ
テトラメチレングリコールに代替することが提案されて
いる。しかし、一般に、ポリエーテル系ポリウレタン、
特に低密度のソールにあっては、発泡成形時のみならず
最終製品の強度が不十分であるため、実用化が困難とな
っている。
【0004】特開昭61−268716号公報には、低
分子量ポリオールと高分子量ポリオールを併用し、ポリ
オール100重量部あたり1重量部以上の尿素と2重量
部以上の水を同時に用いて、通気性及び寸法安定性に優
れた非可撓性ポリウレタンフォームの製造方法が開示さ
れている。しかしながら、特定量の尿素を用いることに
よりポリウレタンフォームの強度を向上させる方法につ
いては、何ら示唆されていない。
【0005】特表平4−502926号公報には、改善
された難燃性のポリウレタンフォームの製造の際に、ポ
リエーテルポリオールもしくはポリエステルポリオール
と、スクロース又はラクトースのような糖との混合物中
に尿素を溶解させたものをアルキレンオキシドでアルコ
キシル化させて得られた、約5重量%ないし約15重量
%の尿素を含むアルコキシル化ポリオールを用いること
が開示されている。しかしながら、用いられる尿素の量
が比較的多く、特定量の尿素を用いることによりポリウ
レタンフォームの強度を向上させる方法については、何
ら示唆されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低密度であ
っても十分な強度が保持され、脱型性に優れたポリウレ
タンフォームの製造法を提供することを目的とする。特
に、本発明は、靴底用ポリウレタンフォームとして好適
に使用しうるポリウレタンフォームの製造法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、不飽和度が
0.06meq/g以下であるポリオキシプロピレン系
ポリオール(以下、PPGという)を含有するポリオー
ル成分、触媒及び水を含むポリオール組成物と、ポリイ
ソシアネート化合物とを、ポリオール成分100重量部
に対して0.1〜0.9重量部の尿素の存在下で反応さ
せるポリウレタンフォームの製造法に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、ポリオール成
分に不飽和度が0.06meq/g以下であるPPGが
含有されている点に1つの大きな特徴がある。このよう
に、本発明の製造法では、不飽和度が0.06meq/
g以下であるPPGを含有するポリオール成分が用いら
れているので、フォーム強度、コア強度等の強度に優れ
たポリウレタンフォームを得ることができる。
【0009】PPGは、オキシプロピレン鎖の繰り返し
単位の数が多いため、得られるポリウレタンフォーム中
でソフトセグメントとして有効に働き、伸び特性や屈曲
特性を良好にする役割を果たす。PPGの水酸基1個あ
たりの分子量は、オキシプロピレン鎖のソフトセグメン
トとして十分な弾性を発揮させる観点及び取り扱い作業
性の点から、好ましくは1500〜20000、更に好
ましくは1800〜10000である。
【0010】PPGは、2以上の活性水素を有する化合
物を出発原料とし、これに通常のアルキレンオキシドの
開環付加反応を行い、更にエチレンオキシドを分子末端
にブロック的に付加する方法等によって製造できる。
【0011】前記出発原料としては、多価アルコール、
多価フェノール、ポリアミン、アルカノールアミン等が
挙げられる。例として、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセ
リン、デキストロース、シュークロース、ビスフェノー
ルA、エチレンジアミン、それらの変性物等が挙げら
れ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して
用いることができる。これらの中では、耐屈曲性及び耐
摩耗性の観点から2価アルコールが好ましい。
【0012】前記出発原料に開環付加反応されるアルキ
レンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレン
オキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレ
ンオキシド、スチレンオキシド等が挙げられる。これら
の中では、プロピレンオキシドを単独で使用するか、又
はプロピレンオキシドを主成分(50重量%以上)と
し、これと他のアルキレンオキシドとをランダム共重合
体又はブロック共重合体となるように併用することが好
ましい。
【0013】前記出発原料とアルキレンオキシドとの反
応後には、ポリウレタンフォームを製造する際のウレタ
ン化の反応性を高めるため、末端水酸基が1級化するよ
うにエチレンオキシドのブロック的な付加反応を行なう
ことが好ましい。エチレンオキシドによる末端水酸基の
1級化率〔(1級水酸基数/全水酸基数)×100
(%)〕は、ポリウレタンフォームを製造する際のウレ
タン化の反応性を高め、脱型時間を短縮させ、樹脂化速
度と泡化速度のバランスを向上させてポリウレタンフォ
ームに収縮が発生しないようにする観点から、50%以
上が好ましく、80%以上が更に好ましい。
【0014】ところで、PPGの内部及び末端に存在す
るオキシエチレン基の含有率が高くなると、親水性が増
加し、水分が引きつけられてしまい、ポリエーテル系ポ
リウレタンフォームの特徴である耐加水分解性が低下す
るので、PPG中のオキシエチレン基の含有量は35%
以下であることが好ましく、末端水酸基の1級化率の観
点から、PPG中のオキシエチレン基の含有量は5%以
上が好ましい。なお、PPGは、ポリエーテルポリオー
ル全体としての水酸基1個当たりの分子量、オキシエチ
レン基の含有量及び末端水酸基の1級化率が前記範囲内
にあれば数種のポリオキシアルキレンポリオールを混合
して調製してもよい。
【0015】ポリオール成分におけるPPGの含有量
は、離型性を向上させるとともに、強度に優れたポリウ
レタンフォームを得る観点から、好ましくは15〜10
0重量%、より好ましくは20〜100重量%、特に好
ましくは50〜100重量%である。
【0016】ポリオール成分としてPPGを単独で使用
しうるが、ポリオール成分には、PPGのほか、フォー
ム強度、コア強度等の強度をより一層向上させる観点か
ら、ポリオキシテトラメチレングリコール(以下、PT
MGという)又はε−カプロラクトンで変性させたPT
MGを含有させることが好ましい。
【0017】PTMGの分子量は、オキシテトラメチレ
ン鎖のソフトセグメントとして十分な弾性を発揮させる
観点及び取り扱い作業性の点から、好ましくは1000
〜3000、更に好ましくは1400〜2300であ
る。
【0018】ポリオール成分におけるPTMGの含有量
は、フォーム強度、コア強度等の強度をより一層向上さ
せる観点及び製造コストの観点から、好ましくは10〜
80重量%、更に好ましくは20〜50重量%である。
【0019】ポリオール成分をPPGとPTMGとで構
成させる場合、フォームの強度、コスト等を考慮して、
PPGの含有量を15〜95重量%、好ましくは20〜
90重量%、更に好ましくは50〜90重量%とし、P
TMGの含有量を5〜85重量%、好ましくは10〜8
0重量%、更に好ましくは10〜50重量%とすること
が望ましい。
【0020】また、ポリオール成分としてPPGを基剤
とするポリマーポリオールも使用できる。その代表例と
しては、重合性不飽和含有モノマーを重合させて得られ
たポリマー微粒子がPPG中に分散した状態にあるもの
等が挙げられる。
【0021】ポリオール組成物には、反応速度の向上の
観点から、触媒が含有される。触媒としては、3級アミ
ンが好適である。例として、1,4−ジアザビシクロ−
(2,2,2)−オクタン〕(以下、TEDAとい
う)、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレ
ンジアミン、 N,N,N’,N’−テトラメチルプロ
ピレンジアミン、 N,N,N’,N’,N”−ペンタ
メチルジエチレントリアミン、トリメチルアミノエチル
ピペラジン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、
N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモホリ
ン、 N−エチルモホリン、トリエチルアミン、トリブ
チルアミン、ビス(ジメチルアミノアルキル)ピペラジ
ン、 N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジア
ミン、 N,N−ジエチルベンジルアミン、ビス(N,
N−ジエチルアミノエチル)アジペート、 N,N,
N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、
N,N−ジメチル−β−フェニルエチルアミン、1,
2−ジメチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール等
が挙げられ、これらの触媒は単独で又は2種以上を混合
して用いることができる。尚、3級アミン以外の触媒と
して、ジブチルチンジラウレート、オレイン酸第1錫、
ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛等の有機金属化合物
を用いることもできる。触媒の量は、ポリオール成分1
00重量部に対して好ましくは0.1〜10重量部、更
に好ましくは1〜5重量部である。
【0022】ポリオール組成物に用いられる水は、発泡
剤として使用されるものである。水の量は、ポリオール
成分100重量部に対して0.1〜1.8重量部が好ま
しく、0.3〜1.5重量部がより好ましい。
【0023】なお、必要により、炭化水素、クロロフル
オロカーボン、水素化フルオロカーボン等の発泡剤を水
とともに用いることができる。しかし、環境保護の観点
から、水を単独で使用することが好ましい。
【0024】ポリオール組成物に使用される架橋剤とし
ては、水酸基、1級アミノ基、2級アミノ基、その他イ
ソシアネート基と反応可能な活性水素含有基を2個以上
有する低分子化合物等が挙げられる。例として、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタ
ノールアミン、ビスフェノールAのアルキレンオキシド
付加物等の多価アルコール、ジエチルトルエンジアミ
ン、クロロジアミノベンゼン、エチレンジアミン、1,
6−ヘキサンジアミン等のポリアミン等が挙げられる。
架橋剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることが
できる。架橋剤の量は、ポリオール成分100重量部に
対して0.1〜20重量部が好ましく、特に0.5〜1
0重量部が好ましい。
【0025】ポリオール組成物には、必要により、シリ
コーン系整泡剤、顔料、酸化防止剤、黄変防止剤等の添
加剤を適量で含有させることができる。
【0026】ポリイソシアネート化合物としては、イソ
シアネート基を2個以上有する芳香族系、脂環族系、脂
肪族系のポリイソシアネート、それらの混合物、それら
を変性して得られる変性ポリイソシアネート等が挙げら
れる。例として、トリレンジイソシアネート、メチレン
ジフェニルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネ
ート、キシリレンジイシシアネート、ポリメチレンポリ
フェニレンイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネー
ト、水添メチレンジフェニルジイソシアネート、水添ト
リレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
等の脂環族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族系ポリ
イソシアネート、それらの混合物、それらの変性体等が
挙げられる。前記変性体としては、ポリオールとの反応
生成物であるプレポリマー型変性体、ヌレート変性体、
ウレア変性体、カルボジイミド変性体、アロファネート
変性体、ビュレット変性体等が挙げられる。これらの中
では、芳香族ポリイソシアネート及びその変性体が好ま
しい。
【0027】特にポリオキシアルキレングリコールとメ
チレンジフェニルジイソシアネート及び/又はその変性
体とからなるプレポリマー型変性体は、ポリオキシアル
キレングリコールからなるソフトセグメントを含んだ構
造を有し、低密度ポリウレタンフォームの機械的特性の
向上に有効である。
【0028】ポリオキシアルキレングリコールは、PP
Gを調製する手法と同様の手法で製造できる。ポリオキ
シアルキレングリコールの中では、水酸基1個当たりの
分子量が1000以上であるポリオキシプロピレン系グ
リコールは、好適に使用しうるものであり、オキシアル
キレン鎖が長いため、ウレタンフォームでのソフトセグ
メントとしての役割が有効に働き、伸びや屈曲特性が良
好となる。前記ポリオキシアルキレングリコールは、あ
らかじめポリイソシアネートと反応させるため、必ずし
も水酸基の1級化が必要ではなく、末端にエチレンオキ
シドが付加されていてもよく、又、付加されていなくて
もよい。プレポリマー型変性体中には、メチレンジフェ
ニルジイソシアネート又はその変性物と架橋剤との反応
生成物を含有してもよい。
【0029】ポリオール組成物とポリイソシアネート化
合物とを反応させる際には、ポリオール成分とポリイソ
シアネート化合物との割合が、イソシアネートインデッ
クス90〜110、好ましくは95〜105、更に好ま
しくは99〜101となるように調整することが望まし
い。
【0030】なお、ポリオール組成物とイソシアネート
化合物とを反応させる際には、尿素が用いられる。
【0031】本発明においては、PPGを含有するポリ
オール成分と、特定量の尿素とが併用されている点に
も、1つの大きな特徴がある。このように両者が併用さ
れていることにより、その相乗効果として、脱型性に優
れるのみならず、フォーム強度、コア強度等に優れると
いう格別顕著な効果が発現される。
【0032】尿素の量は、ポリオール成分100重量部
に対して、ポリウレタンフォームの強度を高める観点か
ら、0.1重量部以上、好ましくは0.2重量部以上、
更に好ましくは0.4重量部以上であり、尿素が強度向
上に悪影響を及ぼさないようにし、発泡成形時に十分な
強度が得られるようにする観点から、0.9重量部以
下、好ましくは0.8重量部以下、更に好ましくは0.
7重量部以下である。なお、高い強度を有するポリウレ
タンフォームを得る観点から、尿素の量は、ポリオール
成分100重量部に対して0.1〜0.9重量部、好ま
しくは0.2〜0.8重量部、更に好ましくは0.4〜
0.7重量部である。
【0033】尿素は、通常、ポリオール組成物に含有さ
せることにより、使用できる。
【0034】一般に、PPGを用いてポリウレタンフォ
ームを製造する場合には、生産性を重要視するため、ポ
リオール成分とポリイソシアネート化合物との割合がイ
ソシアネートインデックス90〜95というポリオール
が過剰である系で発泡する方法が実用化されている。
【0035】一方、本発明においては、尿素が特定量で
用いられていることにより、ポリウレタンフォームの製
造時に十分な初期強度を発現させることができ、最終物
性が最もよくなるといわれているポリオール成分とポリ
イソシアネート化合物との割合がイソシアネートインデ
ックス100での成形が可能となる。このことは初期物
性及び最終製品の物性がともに改良されたポリウレタン
フォームが得られることを意味し、特に靴底用ポリウレ
タンフォームに対して好適である。
【0036】本発明においては、尿素を用いることによ
って発現される強度等の向上効果は、ポリオール成分に
おけるPPGの含有量が20重量%以上で顕著であり、
特に50重量%以上で更に顕著である。高価なPTMG
の含量を減少させて安価なPPGの含量を増加させるこ
とが尿素添加によってもたらされることは、安価なポリ
ウレタンフォームの製造の点から経済的にも重要であ
る。
【0037】なお、本発明において、尿素の添加による
強度等の向上効果は、ポリオール成分とポリイソシアネ
ート化合物との割合がイソシアネートインデックス95
〜105であるときに特に顕著である。
【0038】本発明のポリウレタンフォームを製造する
方法としては、ポリオール成分、触媒、水、尿素及びそ
の他の添加剤をあらかじめ混合、攪拌したポリオール組
成物と、ポリイソシアネート化合物とを成形機により、
混合、攪拌し、成形型内に注入し、発泡させる方法等が
挙げられる。より具体的には、前記ポリオール組成物を
タンク等を用いて、混合、攪拌し、通常、40℃程度に
調温した後、自動混合注入型発泡機、自動混合型射出発
泡機等の発泡機を用いてポリイソシアネート化合物と反
応、発泡させる方法等が挙げられる。
【0039】以上のようにしてポリウレタンフォームが
得られるが、該ポリウレタンフォームは、脱型性に優れ
るのみならず、フォーム強度、コア強度等に優れるとい
う格別顕著な効果を発現する。従って、該ポリウレタン
フォームは、例えば、靴底用ポリウレタンフォーム等と
して好適に使用しうるものである。
【0040】
【実施例】実施例1〜3及び比較例1〜5 表1に示す組成からなるポリオール成分100重量部に
対して、触媒〔TEDA〕、水、架橋剤〔エチレングリ
コール〕及び整泡剤〔ポリアルキルシロキサン:東レ・
ダウコーニング・シリコーン(株)製、商品名:SRX
253〕が表1に示す量となるように調整し、攪拌して
液状のポリオール組成物を調製した。
【0041】尚、PPGとして、3官能アルコールにプ
ロピレンオキシド及びエチレンオキシドを順次付加させ
た分子量7000、不飽和度0.067meq/gのポ
リオキシプロピレントリオール〔旭硝子ウレタン(株)
製、商品名:エクセノール850〕(以下、PPG1と
いう)、2官能アルコールにプロピレンオキシド及びエ
チレンオキシドを順次付加させた分子量4000、不飽
和度0.024meq/gのポリオキシプロピレングリ
コール〔旭硝子ウレタン(株)製、商品名:プレミノー
ル5005〕(以下、PPG2という)又はPTMG
〔分子量2000のポリオキシテトラメチレングリコー
ル、保土谷化学工業(株)製、商品名:PTG−200
0SNW〕を用いた。
【0042】ポリイソシアネート化合物として、ポリオ
ール変性ジフェニルメタンジイソシアネート〔花王
(株)製、商品名:エディフォームB−6106M、N
CO%:16%〕を用いた。
【0043】ポリオール組成物とポリイソシアネート化
合物との配合割合は、発泡反応でのフリーフォーム状態
をみて決定し、〔(実際に使用されたイソシアネート
量)/(化学量論的にポリオール成分と当量とされるイ
ソシアネート量)〕×100で表されるイソシアネート
インデックスが表1に示される値となるように、調整し
た。
【0044】ポアリング型の低圧発泡機の一方のタンク
内に、ポリオール組成物を入れ、その液温を35〜45
℃に調節し、他方のタンク内にポリイソシアネート化合
物を入れ、同様に液温を35〜45℃に調節した。
【0045】この発泡機を用いてポリオール溶液とポリ
イソシアネート化合物とを混合、攪拌して、モールド中
に注入し、発泡させ、100mm×300mm×10m
mのポリウレタンフォームを得た。
【0046】得られたポリウレタンフォームのフォーム
特性を以下の方法に従って調べた。その結果を表1に示
す。
【0047】1.脱型試験 所定のアルミニウム製モールドを50℃に加熱する。目
標密度となるように原料をモールド内に注入した後、密
閉する。4.5分間経過後、モールドを開放し、成形体
を脱型する。
【0048】脱型の際には、成形体の長軸方向の端に手
を掛けて一気に引き出す。成形体の長軸方向の中央付近
にある切れ込み部分の外観を観察する。
【0049】外観に異常がない場合を「○」、微少な割
れ目が観察されるが実用上問題ない場合を「△」、明ら
かな裂け目ができた場合を「×」とする。
【0050】2.フォーム特性 (成形体密度)100mm×300mm×10mmのポ
リウレタンフォームの重量を測定し、体積300cm3
で除して測定する。 (硬度)Asker C硬度計にて測定する。 (フォーム強度及びコア強度)フォーム強度は、厚さ1
0mmのポリウレタンフォーム全体の強度をJISK
6251に記載の方法により測定する。
【0051】コア強度は、厚さ10mmのポリウレタン
フォームの上面及び下面のスキン層を3.3mmそぎ落
とした中心部分の強度をJIS K 6251に記載の
方法により測定する。
【0052】
【表1】
【0053】表1に示された結果から、実施例1〜3で
得られたポリウレタンフォームは、実用上、外観に問題
がなく、高フォーム強度及び高コア強度を有することが
わかる。
【0054】実施例1と比較例1〜3との対比結果か
ら、比較例1〜3で得られたポリウレタンフォームは、
尿素の量が0.1〜0.9の範囲外であるため、外観に
問題があるか、あるいは強度に劣るものであるのに対
し、実施例1で得られたポリウレタンフォームは、外観
に優れ、しかも優れた強度を有するものであることがわ
かる。
【0055】また、実施例1と比較例4との対比結果か
ら、比較例4で得られたポリウレタンフォームは、不飽
和度が0.06meq/gよりも大きいPPG1が用い
られているため、強度に劣るものであるのに対し、実施
例1で得られたポリウレタンフォームは、優れた強度を
有するものであることがわかる。
【0056】実施例2で得られたポリウレタンフォーム
は、外観に問題がなく、高フォーム強度及び高コア強度
を有することがわかる。
【0057】実施例2と比較例5との対比結果から、比
較例5で得られたポリウレタンフォームは、尿素の量が
0.1〜0.9の範囲外であるため、強度に劣るのに対
し、実施例2で得られたポリウレタンフォームは、外観
に優れ、しかも優れた強度を有するものであることがわ
かる。
【0058】更に、実施例2で得られたポリウレタンフ
ォームは、実施例1で得られたポリウレタンフォームと
対比しても、PTMGが用いられていることにより、高
フォーム強度及び高コア強度を有することがわかる。
【0059】また、実施例3で得られたポリウレタンフ
ォームは、外観に問題がなく、しかも実施例1で得られ
たポリウレタンフォームと対比しても、PTMGがより
多く用いられていることにより、より一層高フォーム強
度及び高コア強度を有することがわかる。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、低密度であっても十分
な強度が保持され、脱型性に優れたポリウレタンフォー
ムを高い生産性で製造でき、得られたポリウレタンフォ
ームは、耐屈曲性及び耐摩耗性に優れ、特に靴底用ポリ
ウレタンフォームとして好適に使用しうるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 CA04 CA05 CA15 CC03 CC07 CC08 CC12 CC67 CE01 DF12 DG03 DG04 DG05 DG14 HA01 HA07 HB06 HB07 HB08 HB09 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC64 HC67 HC71 HC73 KB02 NA03 QA01 QC01 RA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和度が0.06meq/g以下であ
    るポリオキシプロピレン系ポリオールを含有するポリオ
    ール成分、触媒及び水を含むポリオール組成物と、ポリ
    イソシアネート化合物とを、ポリオール成分100重量
    部に対して0.1〜0.9重量部の尿素の存在下で反応
    させるポリウレタンフォームの製造法。
  2. 【請求項2】 ポリオール成分が更にポリオキシテトラ
    メチレングリコールを含有するものである請求項1記載
    の製造法。
  3. 【請求項3】 ポリオール成分とポリイソシアネート化
    合物との割合がイソシアネートインデックス90〜11
    0である請求項1又は2記載の製造法。
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