JP2000189275A - 車両用シ―ト及び車両用シ―トの製造方法 - Google Patents

車両用シ―ト及び車両用シ―トの製造方法

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JP2000189275A
JP2000189275A JP10374535A JP37453598A JP2000189275A JP 2000189275 A JP2000189275 A JP 2000189275A JP 10374535 A JP10374535 A JP 10374535A JP 37453598 A JP37453598 A JP 37453598A JP 2000189275 A JP2000189275 A JP 2000189275A
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skin material
cushion material
cushion
vehicle seat
seat
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JP10374535A
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Nobukatsu Ashida
信勝 芦田
Iwao Miyajima
巌 宮嶋
Akira Sugimoto
昭 杉本
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TS Tech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、仕上がりが良好で、高い耐
久性を有し、且つ効率よく製造することが可能な車両用
シート及び車両用シートの製造方法を提供する。 【解決手段】 クッション材20を表皮材10で被覆し
てなる車両用シートSにおいて、表皮材10とクッショ
ン材20とは、シート先端部側を除き、クッション材座
面部の稜線23の内側領域50に塗布された接着剤によ
り接合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用シート、特に
屋外で使用される車両用シート及び車両用シートの製造
方法に係り、仕上がりが良好で、高い耐久性を有し、且
つ効率よく製造することが可能な車両用シート及び車両
用シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から車両用シートは、例えばボトム
プレート上にクッション材を配置して表皮で被覆して形
成されている。車両用シートは、特に意匠性や乗り心地
等を考慮して凹凸部形状をしたシートが提案されてい
る。例えば凹凸部形状をしたシートを製造する技術とし
ては、凹凸部を形成するために吊り込みを用いる技術、
縫製による表皮材でクッション材を被覆する技術等が知
られている。
【0003】吊り込みの場合には、図10に示すよう
に、クッション材120に凹部ラインを形成し、吊り込
み具(吊り込み紐)140でボトムプレート130側へ
表皮材110を吊り込んでいた。
【0004】上記吊り込みシートでは、凹部ラインが複
雑な曲線(S字曲線等を描く場合)や3次元曲線を描く
場合は、吊り込み個所を曲線の曲げポイント毎に多くの
吊り込みポイントを設定しなければ、凸凹形状のメリハ
リ感が出にくいという問題があった。
【0005】上記問題を解決するため、吊り込みポイン
トを増加させると、局部的(吊り込んだポイントのみ)
に「エクボ」のような状態が外観面に現われて外観に支
障をきたすと共に、組み付け作業性の効率も悪化すると
いう不都合があった。さらに吊り込み部分に強度がかか
るため、表皮材と吊り込み具とが離脱することがあっ
た。
【0006】また縫製により凹凸形状が形成された表皮
材110でクッション材120を被覆する方法では、図
11に示すように、凹凸部、特に凹部において表皮材1
10とクッション材120との間で浮きが発生するとい
う不都合があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決する
ために、クッション材の座面部に接着剤を塗布し、表皮
材を貼着させて形成した車両用シートが知られている。
この車両用シートでは、クッション材の稜線部を含む所
定箇所に接着剤が塗布されていた。しかしクッション材
の稜線部は、ライダーが乗車したときに荷重が最もかか
る部分であり、この稜線部でクッション材に表皮材が固
着されていると、表皮材に無理な力がかかり、シートに
折れやしわが生じてしまうという不都合があった。
【0008】本発明の目的は、仕上がりが良好で、高い
耐久性を有し、且つ効率よく製造することが可能な車両
用シート及び車両用シートの製造方法を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、クッション
材を表皮材で被覆してなる車両用シートにおいて、前記
表皮材と前記クッション材とは、シート先端部側を除
き、前記クッション材座面部の稜線の内側領域に塗布さ
れた接着剤により接合されることにより、解決される。
【0010】このように、前記表皮材と前記クッション
材は接着剤により接合させると、クッション材と表皮材
との組み付け作業が容易になり好適である。
【0011】また、接着剤の塗布範囲をクッション材の
稜線の内側領域とすることにより、最も荷重のかかる稜
線部で表皮材が固着されないため、表皮材に無理な力が
かからず、折れやしわの発生を防ぎ、外観上良好な車両
用シートを得ることができる。なお前記接着剤は前記表
皮材と前記クッション材の両方または少なくとも一方に
塗布されていると良い。
【0012】さらに前記表皮材は、合成樹脂シートと、
基布と、合成樹脂発泡体を順次積層して形成してなると
好適である。より具体的には、前記表皮材は、表面処理
材が施されたPVCと、ナイロン糸による編み物からな
る基布と、合成樹脂発泡体を順次積層して形成される。
なお合成樹脂発泡体を独立気泡の発泡体とし、例えばP
VC発泡体とすると好適である。
【0013】上記のように構成されているので、合成樹
脂発泡体により合成樹脂に含まれる可塑剤がクッション
材側に移行することを防止でき、表皮材側の部分的な硬
化により着座感が悪化するという不都合が防止できると
いう作用を奏する。さらに合成樹脂発泡体が配設されて
いることにより、クッション材に含まれるアミン触媒が
表皮材側へ移行して、合成樹脂を変色させたり、退色さ
せたりして、シートの美観を損ねるという不都合を防止
できるという作用を奏する。
【0014】また表皮材に表面処理材が施されているの
で表面の光沢を抑えて外観上重厚感を持たせることが可
能であり、また表皮材に絞付けを施すことにより、シー
ト表面をレザータッチとして、高級感のある良好な二輪
三輪車用シートとすることができる。さらに表面処理材
を塩化ビニルアクリル酸エステル共重合樹脂或いは塩化
ビニルメタクリル酸エステル共重合樹脂とすることによ
り、高周波溶着が可能となり、表皮材同士の接合や、表
皮端末のボトムプレート或いはフレームへの固着を確実
且つ効率良く行うことが可能となる。
【0015】車両用シートの製造方法は、クッション材
を表皮材で被覆してなる車両用シートの製造方法におい
て、前記クッション材座面部の稜線の内側領域に接着剤
を塗布する工程と、前記表皮材の、前記クッション材座
面部の稜線の内側領域との当接面に接着剤を塗布する工
程と、前記表皮材と前記クッション材とを圧着させる工
程と、前記表皮材で前記クッション材を被覆する工程
と、を備えていることを特徴とする。
【0016】或いは車両用シートの製造方法は、クッシ
ョン材を表皮材で被覆してなる車両用シートの製造方法
において、前記表皮材を真空成形する工程と、前記表皮
材の、前記クッション材座面部の稜線の内側領域との当
接面に接着剤を塗布する工程と、前記表皮材と前記クッ
ション材とを一体に成形する工程と、前記表皮材で前記
クッション材を被覆する工程と、を備えていることを特
徴とする。
【0017】上記のように表皮材を真空成形することに
より、凹凸形状の激しいクッション材にも対応すること
が可能となり、デザインの自由性,機能性等を確保する
ことが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の車両用シートとして、例
えば二輪車用シートSは、ボトムプレート30上にクッ
ション材20を配設し、クッション材20を表皮材10
で被覆した構成とされている。表皮材10と、クッショ
ン材20とは、シート先端部側を除き、クッション材2
0座面部の稜線12の内側領域50に塗布された接着剤
40により接合されている。なおこのとき接着剤40は
表皮材10とクッション材20の両方または少なくとも
一方に塗布されている。
【0019】なお表皮材10は、合成樹脂シートと、基
布と、独立気泡の発泡体である合成樹脂発泡体を順次積
層して形成されている。より具体的には、表皮材10
は、表面処理材11が施されたPVC12と、ナイロン
糸による編み物からなる基布13と、PVC発泡体14
を順次積層して形成されている。また表面処理材11
は、例えば塩化ビニルアクリル酸エステル共重合樹脂或
いは塩化ビニルメタクリル酸エステル共重合樹脂から構
成されている。
【0020】車両用シートの製造方法は、次の工程から
なる。先ずクッション材20材座面部の稜線23の内側
領域に接着剤40を塗布する。さらに表皮材10の、ク
ッション材20座面部の稜線23の内側領域との当接面
に接着剤40を塗布する。
【0021】次いで表皮材10とクッション材20とを
圧着させ、表皮材10でクッション材20を被覆する。
【0022】或いは表皮材10を真空成形しておき、ク
ッション材20座面部の稜線23の内側領域と、表皮材
10の、クッション材20座面部の稜線23の内側領域
との当接面に接着剤40を塗布し、次いで表皮材10と
クッション材20とを圧着させ、表皮材10でクッショ
ン材20を被覆する方法としても良い。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。
【0024】図1乃至図6は本発明の一実施例を示すも
のであり、図1は本発明の車両用シートを示す斜視図、
図2は図1のA−A線断面図であり、表皮材の構成を示
す断面図、図3はクッション材を示す斜視図、図4は図
3のB−B線断面図、図5は車両用シートの要部断面
図、図6は溝部の拡大断面図である。
【0025】本実施例では車両用シートとしての二輪車
用シートSについて説明する。なお本明細書において、
車両用シートとは、陸上のオートバイ,スクーターだけ
でなく、スノーモービル,水上バイクを含み、また三輪
バギー車等や跨座式乗物、或いは建機シートに関する乗
物用シートを含むものとする。
【0026】本例の二輪車用シートSは、ボトムプレー
ト30上にクッション材20を配設し、該クッション材
20を表皮材10で被覆してなる二輪車用シートであ
る。つまりボトムプレート30上にクッション材20を
載置して、このクッション材20を表皮材10で被覆
し、表皮材10の端末をボトムプレート30の裏面側で
固着させて形成している。
【0027】表皮材10は、座面部領域を含む表皮材1
0aと、座面部領域を含まない表皮材10bとを縫合す
ることにより、クッション材20の立体形状に合わせて
形成され、クッション材20を被覆可能に構成されてい
る。なお座面部領域を含む表皮材10aと、座面部領域
を含まない表皮材10bとの接合部を接合ライン10c
とする。
【0028】次に表皮材10の素材の構成について説明
する。図2は図1におけるA−A線断面図である。図2
に示すように、表皮材10は、表面側の合成樹脂12
と、基布13と、合成樹脂発泡体14が積層されて構成
されている。つまり基布13を挟んで合成樹脂12と合
成樹脂発泡体14が積層されている。このように合成樹
脂12及び基布13とクッション材20との間に合成樹
脂発泡体14が存在している。合成樹脂発泡体は独立気
泡の発泡体である。
【0029】そしてより具体的な実施例として、表皮材
10は、表面処理材11が施された合成樹脂としてのP
VC12と、基布13と,合成樹脂発泡体としてのPV
C発泡体14を順次積層して構成されている。また表皮
材10の外側面には任意のエンボス(絞付け)が施され
ており、レザータッチに形成されている。エンボスとし
ては、例えば平版プレス機、ロールエンボス機等の公知
のプレス機、エンボス機を用いることができ、熱及び圧
力によりエンボス版の凹凸形状がシート上に賦形され
る。
【0030】本例の表面処理材11は、塩化ビニルアク
リル酸エステル共重合樹脂或いは塩化ビニルメタクリル
酸エステル共重合樹脂から構成されている。
【0031】PVC12として、PVCと粒径1乃至4
0μのプロテイン粉末(例えば天然タンパク繊維の微粉
末)とを複合化させたものを用いても良い。プロテイン
粉末は、上記粒径のうち3乃至8ミクロン、好ましくは
4乃至7ミクロンのものを用いる。これは表皮材10の
表面層を形成するPVC11の厚さにおいて均一な分散
を確保するためである。
【0032】本例の基布13は、ナイロン糸による編み
物から形成されている。本例では、基布13のPVC1
2及びPVC発泡体14との当接面に、それぞれ接着剤
13aが塗布され、PVC12及びPVC発泡体14と
一体に成形されている。
【0033】本例のPVC発泡体14は、架橋させたも
ので、独立発泡体を用いている。なお本実施例では合成
樹脂発泡体としてPVCを用いた例を示しているが、発
泡体としてはPVCのほかに、PEフォーム(ポリエチ
レンフォーム)、PPフォーム(ポリプロピレンフォー
ム)を用いることも可能である。この場合にも、独立気
泡発泡体で構成したり、独立気泡を含む発泡体とするこ
とも可能である。
【0034】また本例では基布13に接着剤13aが塗
布され、PVC12と基布13とPVC発泡体14とを
積層しているが、基布13に接着剤13aを塗布する方
法に限らず、PVC12と、基布13と,PVC発泡体
14の積層技術としては、他の公知技術を用いることも
可能である。さらに積層するときに、上記各部材を高周
波ウェルダ加工により互いに接合させることも可能であ
る。このように高周波ウエルダ加工をすることによって
所定の加工ラインを形成することもできる。
【0035】また表皮材10は、塩化ビニルアクリル酸
エステル共重合樹脂或いは塩化ビニルメタクリル酸エス
テル共重合樹脂からなる表皮材11や、PVC12等の
高周波溶着可能な素材から構成されているので、複数枚
の表皮材合わせ部分において高周波溶着を行いやすくな
り、効率よく、且つ確実に接合部に強度を持たせること
が可能となる。
【0036】また本実施例の表皮材10では、合成樹脂
及び基布と,クッション材20との間に発泡体が存在し
ているので、合成樹脂に含まれる可塑剤がクッション材
側に移行することがなくなり、シートが硬化して着座感
が悪化したり、クッション材が劣化することなく、良好
な二輪車用シートとすることができる。
【0037】更に、表皮材10において、合成樹脂とク
ッション材との間に独立気泡の発泡体が存在することに
より、クッション材に含まれるアミン触媒が合成樹脂と
直接接触しないため、合成樹脂を変色、退色させ、シー
トの美観を損ねるという従来からの問題点を解決するこ
とができる。
【0038】また上記構成の二輪車用シートの表皮材
は、発泡体が存在することにより、レザー質感を充分保
持する。また、クッション材の上にクッション性を有す
る発泡体を重ねて積載することにより、衝撃を和らげる
性質が生じるため、ライダーの底付感を和らげ、シート
の風雨等に対する対候性が高くなるという効果を有す
る。
【0039】次に本例のクッション材20について説明
する。本例のクッション材20はウレタンフォームから
形成されている。本例のクッション材20は、図3に示
すように、表皮材の接合部に相当する位置に防水フィル
ム21が貼着されている。
【0040】図4は図3におけるB−B線断面図であ
り、図中b−b線よりも右側のクッション材20の断面
を示すものである。図4及び図5に示すように、クッシ
ョン材20の稜線23側で、表皮材10aと表皮材10
bとが接合された接合ライン10cを含む所定位置に
は、接合ライン10cより座面部領域側に凹溝22が形
成されている。
【0041】そして上記凹溝22をガイドラインとして
防水フィルム21が配設されている。即ち防水フィルム
21は図6に示すように、凹溝22の位置でカットされ
る。これにより防水フィルム21は、クッション材20
の座席面上において、後述する表皮材10とクッション
材20との接着面50まで延出したりすることなく、適
切な位置に配設される。
【0042】なお本例では、防水フィルム21をカット
するときに、鋏等の切断手段が入り込みやすいように、
凹溝22の形状を断面略V字状に形成した例を示した
が、これに限らず、断面矩形の溝や略U字状の溝等他の
形状としても良いことは勿論である。
【0043】本例では、上記クッション材20に表皮材
10を被覆するときに、接着剤40により接合される。
接着剤40は表皮材10とクッション材20の両方また
は少なくとも一方に塗布されており、各種のタイプのも
のを用いることができる。
【0044】例えば接着剤40としては、接着フィルム
状のホットメルト型接着剤があり、この接着剤はホット
メルト接着中に活性二重結合を有して、紫外線、電子線
によって硬化するもの、エポキシ基及び潜在性硬化剤を
有して熱硬化するもの、NCO基、Si(OR)3基を
有して水分によって硬化するもの、SH基及び金属酸化
物触媒を有し酸素によって硬化するもの等がある。特に
ウレタン系の湿式硬化剤の接着剤は好ましい。ウレタン
系の湿式硬化剤の接着剤の具体例としては、ポリエステ
ル系イソシアネートプレポリマーを主成分とする湿気硬
化型ホットメルト接着剤であり、上市されているものを
用いることが出来る。
【0045】また表皮材10とクッション材20との接
着について、本例の二輪車用シートSでは、図1に示す
ように、接着範囲50を、クッション材20の稜線23
の内側領域としている。
【0046】次にボトムプレート30について説明す
る。ボトムプレート30は、本例では合成樹脂により成
形され、この合成樹脂のボトムプレート上にクッション
材20を載置して、このクッション材20を表皮材10
で被覆し、表皮材10の端末をボトムプレート30の裏
面側で固着させて形成している。なおボトムプレート3
0は、上記実施例では合成樹脂としているが、それに限
らず各種の材質を用いることも可能である。
【0047】表皮材10の端末をボトムプレート30に
固着させるときには、ステイプル等の固着具で表皮端末
を固着する他、高周波溶着による処理を行うことが可能
である。すなわち本発明の表皮材10は、塩化ビニルア
クリル酸エステル共重合樹脂或いは塩化ビニルメタクリ
ル酸エステル共重合樹脂からなる表面処理材11や、P
VC等の高周波溶着可能な材質から構成されているた
め、超音波溶着や高周波溶着等の高周波溶着等の手段を
用いることができる。高周波溶着を採用することによ
り、確実且つ効率良く端末処理を行うことが可能とな
る。
【0048】なお本例では二輪車用シートSを例として
説明しているため、ボトムプレート30上にクッション
材20が載置され、表皮端末はボトムプレート30に固
着されているが、他の構成からなるシート、例えば建機
シートでは、クッション材はフレーム上に載置されてお
り、表皮材10の端末はフレームに固着される。
【0049】次に本発明の二輪車用シートSの製造方法
について説明する。先ず、クッション材20へ防水フィ
ルム21接着用の接着剤を塗布し、クッション材20へ
防水フィルム21を貼り付ける。
【0050】本実施例では、クッション材20に凹溝2
2が形成されているので、防水フィルム21はこの凹溝
22をガイドラインとして、凹溝22の形成箇所で切断
される。
【0051】さらにクッション材20座面部の稜線23
の内側領域50へ接着剤を塗布する。接着剤40は、表
皮材10とクッション材20の両方、或いは少なくとも
一方に塗布する。
【0052】最後に、表皮材10とクッション材20と
を圧着し、表皮材10をクッション材20に被覆させ、
端末部を熱処理或いはタッカー処理して、二輪車用シー
トSが完成する。
【0053】なお上記製造方法の他、表皮材10を真空
成形により凹凸形状に成形しておき、クッション材20
と接合させる方法としても良い。表皮材10を真空成形
することにより、表皮材10に凹凸形状を簡単に持たせ
ることができる。
【0054】従来では、複雑な凹凸形状を有する二輪車
用シートSを形成するときには、シート形状に合わせて
表皮材10に凹凸を持たせるため、図12乃至図14に
示すように、複数枚の表皮材110を縫合することによ
り立体形状を形成していた。しかし、真空成形を採用す
ることにより、例えば図9に示すように複雑な凹凸形状
を有する二輪車用シートSであっても、シート形状に合
わせた凹凸形状を、表皮材10に簡単に持たせることが
可能となる。
【0055】図7は真空成形により成形された表皮材1
0を使用した二輪車用シートSを示すものであり、図8
は図7のC−C断面図であり、図中c−c線よりも右側
の二輪車用シートSの断面を示すものである。図8に示
すように、真空成形により凹凸形状に成形された表皮材
10に接着剤40を塗布し、クッション材20とボトム
プレート30からなるクッション部材を型枠内に圧入し
て固着させる。
【0056】或いは型枠内で凹凸形状に成形された表皮
材10に接着剤40を塗布した後、ウレタンフォームの
原料を注入し、発泡させて成形する方法としても良い。
このように表皮材10を真空成形することにより、凹凸
形状の激しいクッション材にも対応することが可能とな
り、デザインの自由性,機能性等を確保することが可能
となる。
【0057】なお上記実施例では二輪車用シートSとし
て、一人乗り用の二輪車用シートSについて説明した
が、図9に示すような二人乗用のシートでも良く、シー
トの形状は特に限定されない。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両用シ
ートを構成する表皮材とクッション材とが、シート先端
部側を除き、前記座面部の稜線の内側領域に塗布された
接着剤により接合されているので、最も荷重のかかる稜
線部で表皮材が固着されないため、表皮材に無理な力が
かからず、折れやしわの発生を防ぎ、外観上良好な車両
用シートを得ることができる。
【0059】また本発明によれば、クッション材の座面
部領域を含む表皮材に面する側に、座面部領域を含む表
皮材と座面部領域を含まない表皮材の接合ラインから所
定距離離間した位置に、接合ラインに沿った凹溝が形成
されているので、この凹溝をガイドラインとして、座面
部領域を含まない表皮剤側から凹溝の位置まで防水フィ
ルムを配設することにより、防水フィルムを適切な位置
に簡単に配設することができる。
【0060】さらに表皮材は、クッション材の稜線付近
から端末部まで接着されずに自由になっているため、ク
ッション材への被覆や、タッカー処理等の組付け作業を
容易に行うことができ、作業性の向上を図ることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図 1】本発明の車両用シートを示す斜視図である。
【図 2】図1のA−A線断面図である。
【図 3】クッション材を示す斜視図である。
【図 4】図3のB−B線断面図である。
【図 5】車両用シートの要部断面図である。
【図 6】溝部の拡大断面図である。
【図 7】真空成形された表皮材を使用した車両用シート
を示す説明図である。
【図 8】図7のC−C断面図である。
【図 9】車両用シート形状の他の実施例を示す斜視図で
ある。
【図 10】従来例を示す説明図である。
【図 11】従来例を示す説明図である。
【図 12】従来例を示す説明図である。
【図 13】従来例を示す説明図である。
【図 14】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 表皮材 20 クッション材 21 防水フィルム 22 凹溝 23 稜線 30 ボトムプレート 40 接着剤 50 接着面 S 車両用シート

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クッション材を表皮材で被覆してなる車
    両用シートにおいて、 前記表皮材と前記クッション材とは、シート先端部側を
    除き、前記クッション材座面部の稜線の内側領域に塗布
    された接着剤により接合されることを特徴とする車両用
    シート。
  2. 【請求項2】 前記接着剤は前記表皮材と前記クッシ
    ョン材の両方または少なくとも一方に塗布されたことを
    特徴とする請求項1記載の車両用シート。
  3. 【請求項3】 前記表皮材は、合成樹脂シートと、基布
    と、合成樹脂発泡体を順次積層して形成してなることを
    特徴とする請求項1記載の車両用シート。
  4. 【請求項4】 前記表皮材は、表面処理材が施されたP
    VCと、ナイロン糸による編み物からなる基布と、合成
    樹脂発泡体を順次積層して形成してなることを特徴とす
    る請求項1記載の車両用シート。
  5. 【請求項5】 前記合成樹脂発泡体は独立気泡の発泡体
    であることを特徴とする請求項3または4記載の車両用
    シート。
  6. 【請求項6】 前記合成樹脂発泡体はPVC発泡体であ
    ることを特徴とする請求項3乃至5いずれか記載の車両
    用シート。
  7. 【請求項7】 前記表面処理材は塩化ビニルアクリル酸
    エステル共重合樹脂或いは塩化ビニルメタクリル酸エス
    テル共重合樹脂からなることを特徴とする請求項4記載
    の車両用シート。
  8. 【請求項8】 クッション材を表皮材で被覆してなる
    車両用シートの製造方法において、 前記クッション材座面部の稜線の内側領域に接着剤を塗
    布する工程と、 前記表皮材の、前記クッション材座面部の稜線の内側領
    域との当接面に接着剤を塗布する工程と、 前記表皮材と前記クッション材とを圧着させる工程と、 前記表皮材で前記クッション材を被覆する工程と、 を備えてなることを特徴とする車両用シートの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 クッション材を表皮材で被覆してなる
    車両用シートの製造方法において、 前記表皮材を真空成形する工程と、 前記クッション材座面部の稜線の内側領域に接着剤を塗
    布する工程と、 前記表皮材の、前記クッション材座面部の稜線の内側領
    域との当接面に接着剤を塗布する工程と、 前記表皮材と前記クッション材とを一体に成形する工程
    と、 前記表皮材で前記クッション材を被覆する工程と、を備
    えてなることを特徴とする車両用シートの製造方法。
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