JP2000188388A - 半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents
半導体装置の製造方法及び半導体装置Info
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Abstract
その錐体の製造方法の提供。 【解決手段】 シリコン基板或いはシリコン層中に不純
物、例えば酸素を導入し、熱処理することにより不純物
析出領域を形成し、この析出領域をマイクロマスクとし
て高選択比異方性エッチングを行う。これにより、マイ
クロマスクを頂点とし、アスペクト比が10程度で、先
端付近の直径が10nm〜30nm程度の非常に鋭く細
い針状の円錐等の錐体が得られる。錐体の周囲に絶縁層
やゲート電極等の駆動電極を形成すれば、この錐体を電
界電子放出素子や、高周波スイッチ素子、走査型顕微鏡
の探針などに利用できる。
Description
で微細な錐体であり、例えば電界電子放出素子(FE
D:field emission device(display))、量子効果デバ
イス、高周波デバイス、走査型顕微鏡の探針等に利用可
能な錐体に関する。
な突起を形成し、この突起を電子放出源等に用いること
が従来より提案されている。この微小突起の作製方法と
して、従来、シリコン基板の特定結晶面をウエットエッ
チングによってエッチングすることで、図2(a)に示
すような円錐を形成することが知られていた。また、
『低電圧化シリコン微構造電子源』(堀和義他、信学技
報;ED94−95、P1−6)には、図2(b)に示
されるようなタワー状突起の作製方法が示されている。
図2(b)に示すこのタワー状突起は、シリコン基板上
にフォトリソグラフィによってマスクを形成し、このマ
スクを用いて、まず該シリコン基板を異方性ドライエッ
チングし柱状構造を形成する。次に、得られた柱状構造
に対して異方性ウエットエッチングを施すことで、柱状
構造の先端部分を円錐形状として尖らせて構成してい
る。
iconductor Field-Effect-Transistor-Structured Sili
con Field Emitters with a Polysilicon Dual Gate』
(Jpn. J. Appl. Phys. Vol.36 (1997) pp. 7736 - 774
0)等には、シリコン基板上にフォトリソグラフィによ
りマスクを形成し、これを用いて基板を等方性ドライエ
ッチングすることで、図2(c)のような突起を基板上
に形成することが記載されている。
起を例えばデバイスの電子放出源等に適用する場合、良
好なデバイス特性を得るためには、突起先端の曲率半径
が小さくかつアスペクト比が大きいことが好ましい。先
端曲率半径が大きいと電子放出抵抗が高く、その上ゲー
トなどの駆動電極との間の寄生容量が大きくなり、低電
圧動作が困難であるためである。また、突起先端のみの
曲率半径が小さくても、突起のアスペクト比が小さい
と、突起底面積が大きくなり、半導体デバイスとしての
集積度向上が図れず、また上述のような寄生容量を増大
させる原因ともなる。従ってアスペクト比が大きい突起
が望まれる。
(c)等に示す突起では、突起の先端直径は100nm
〜300nm、突起の底角は30゜程度であり、アスペ
クト比で1程度の突起しか作製することができなかっ
た。また、図2(b)の突起は、突起先端の曲率半径を
5nm以下とできることが上記文献中に記載されている
が、突起の底角は図示するように30゜程度であり、図
2(a)に示す突起の底面積と同程度を占有してしま
う。
くかつ底面積の小さな高アスペクト比の突起を形成する
ことができなかった。
ような錐体に適した製造方法を提案することを目的とす
る。
に、本発明に係る半導体装置の製造方法では、半導体材
料基板又は半導体材料層の所定位置に不純物を導入して
不純物析出領域を形成し、前記不純物析出領域をマイク
ロマスクとして前記材料基板又は前記材料層に対して高
選択比異方性エッチングを行い、前記材料基板又は前記
材料層のエッチング露出面にマイクロマスク部分を頂点
とする錐体を形成することを特徴とする。
造方法において、前記析出領域は、前記材料基板又は材
料層の主成分材料と異なるエッチングレートを備え、前
記材料基板又は前記材料層の所定位置に導入した不純物
を熱処理によって前記材料基板又は前記材料層の結晶中
に析出させて形成することである。
体材料基板又は半導体材料層の所定位置に形成された不
純物析出領域をマイクロマスクとして該材料基板又は材
料層を高選択比異方性エッチングして形成した錐体が、
前記不純物析出領域を頂点とし、かつ、先端付近の曲率
半径が数nm〜十数nm又は先端付近の直径が概ね10
nm〜30nmで、アスペクト比がおよそ10又はそれ
以上の錐体形状を備えることを特徴とする。
ば円錐)は以下のような原理に基づき形成される。図1
は、錐体形成原理を示している。半導体材料基板(以下
の説明ではシリコン基板を例にする)には、不純物とし
て例えば酸素が導入されている。なお、本発明において
不純物とは、材料基板又は材料層の主成分と異なる元素
を意味する。但し該主成分が複数の元素を有する場合に
は、その内の一部のみの元素も本発明で不純物を意味す
る。
に対し熱処理を行うと、酸素が導入されていた領域には
不純物析出領域として酸素析出領域(言い換えると、酸
素析出欠陥SiO2)が形成される(図1(a)→
(b)参照)。熱処理後、このシリコン基板に対しSi
O2 選択比の大きい条件で異方性エッチングを施す
と、Si結晶とエッチングレートの異なる(ここでは、
Si結晶よりもエッチングされ難い)酸素析出物がマイ
クロマスクとなり、このマスクを頂点としてSi錐体が
エッチング露出面に形成される(図1(c))。
板又はシリコン膜中の酸素析出領域をマイクロマスクと
する場合、ハロゲン系(Br、Cl、F)ガスを含むガ
スを用いてドライエッチング(例えば反応性イオンエッ
チング)により行うことができる。この様な条件でエッ
チングすれば、図1(c)のような酸素析出領域を頂点
とした錐体が得られる。
る錐体は、上述のようにその先端付近の曲率半径が数n
m〜十数nmで、アスペクト比が10程度の非常に細長
い針状の錐体である。また、錐体の底角は、例えば80
゜程度或いはそれ以上と極めて大きくすることができ、
更に錐体の高さを数μm程度とすることも可能である。
例えば上記異方性エッチングに用いる混合ガスの混合比
などを制御することによって10以上とできる。但し、
必要に応じて10より小さくすることも可能である。
であれば、複数の不純物析出領域をそれぞれマイクロマ
スクとして得られる複数の錐体の底角は一定となり、各
錐体は相似形状となる。そこで、例えば、不純物析出領
域の平面位置及び深さ位置が所望位置となるように該領
域を形成することで、半導体材料基板又は半導体材料層
中の所定位置に、鋭くかつ同じ形状・大きさの複数の錐
体を形成することができる。
料基板又は層に対して所定量の酸素を導入するととも
に、シリコンより酸素と結合しやすいボロンイオンなど
を導入する方法も適用でき、これによりマイクロマスク
をより確実に形成することが可能となる。
の形態(以下、実施形態という)について図面を参照し
て説明する。
料基板内又は所定半導体材料層内の特定領域に不純物析
出領域を作製し、これをマイクロマスクとして高選択比
異方性エッチングを施すことで、エッチング露出面にマ
イクロマスクを頂点として形成することができる。この
錐体は、円錐の他、楕円錐や多角錐としても作成される
ものである。
を示している。なお、以下においては、半導体材料基板
としてシリコン基板を用い、このシリコン基板中に、不
純物として酸素を導入し酸素析出領域(析出欠陥)を形
成する場合を例に挙げて説明する。
に含有していると、その酸素自身が析出してマイクロマ
スクとなってしまう。従って、本実施形態においては、
低酸素濃度基板(例えば、酸素濃度1010/cm3)
を用いている。
を洗浄した後(図3(a))、シリコン基板10の表面
にフォトリソグラフィによりレジストパターンを形成
し、レジスト12の開口部に例えばイオン注入法によっ
て不純物として酸素イオンを基板10の所定深さに注入
する(図3(b))。
し、基板10に対し、所定条件下で(例えば、600℃
〜1100℃の温度、酸化性又は非酸化性雰囲気)、熱
処理を行う。これにより、レジスト12の開口領域の所
定深さに、酸素析出欠陥(SiO2)、つまり酸素析出
領域14が形成される(図3(c))。
囲気で熱処理を行った場合にはSiO2膜が形成され、
また非酸化性雰囲気で熱処理を行った場合にも、その表
面に酸化膜が形成されており、酸化膜があるとこれがマ
スクになって異方性エッチングが進まない。そこで、ま
ずこの酸化膜を除去する。そして、その後、高選択比の
異方性エッチング、例えばRIE(reactive ion etchi
ng)を行う。この異方性エッチングを所定深さまで行う
ことにより、シリコン基板10のエッチング露出面に
は、図3(d)に示すように、エッチング量に応じた高
さの円錐16が酸素析出領域14を頂点として形成され
る。なお、マイクロマスクの形状等の条件によって円錐
に限らず、錐体として、楕円錐やその他多角錐も同じよ
うにして形成することが可能である。
チング装置内に、別途ガス供給装置からエッチングガス
を供給してエッチングを行うが、エッチングガスとして
は、例えば、シリコン基板中の酸素析出物に対し、一般
的なマグネトロンRIE装置を用いてエッチングを行う
場合に、ハロゲン系混合ガス(例えば、HBr/NF
3 /He+O2 混合ガス)を用いることが好適であ
る。このハロゲン系のエッチングガスは、シリコン中の
酸素析出領域(析出欠陥)に対し、そのエッチング選択
比がF、Cl、Brの順で選択比が高くなる。従って、
この異方性エッチングによって円錐を確実に形成するた
めには、Br系ガスが最も好ましく、以下Cl、Fの順
となる。なお、RIEを施すことによって円錐の側壁に
は反応生成物などからなる保護膜が付着し、円錐形状維
持に寄与すると考えられているが、この保護膜は異方性
エッチング実行後、基板10を例えば希フッ酸に浸すこ
とで除去することができる。但し、この側壁保護膜除去
工程は必ずしも必要ではなく、省略しても良い。
れる円錐は、例えば、アスペクト比は10程度或いはそ
れ以上で、先端の直径10nm〜30nm(曲率半径数
nm〜十数nm程度)、円錐の底角が80゜以上、例え
ば85゜などの値を示し、また高さが数μmの鋭く高ア
スペクト比の円錐を得ることができる。また、円錐の底
面付近の直径は例えば0.5μm程度と非常に小さい。
出領域をマイクロマスクとして異方性エッチングして得
られた円錐のSEM写真である。なお、図4の円錐は、
具体的には、以下のような条件で形成している。まず、
シリコン基板としては含有酸素濃度が1.6×1018
cm−3のCZ基板を用い、このCZ基板を1000
℃、酸素雰囲気で220分間熱処理して、CZ基板中に
マイクロマスクとなる酸素析出領域(SiO2)を形成
している。更に、この基板に対し、一般的なマグネトロ
ンRIE装置を用い、HBr/NF3 /He+O2
混合ガスを用いてシリコン基板を高選択比異方性エッチ
ングした。マイクロマスクを頂点として基板上には複数
の円錐が形成されるがその一つが図4(a)に示す円錐
であり、図よりその円錐底角は約85゜、円錐のアスペ
クト比(円錐の底面直径と円錐高さの比)は10以上で
あることがわかる。また、図4(b)は、図4(a)の
円錐先端を拡大した写真であるが、この写真から円錐の
先端曲率半径が十数nm程度であることが分かる。
出領域をマイクロマスクとして異方性エッチングを行う
ことで、従来提案されていた方法では実現できない先端
曲率が小さくかつアスペクト比の大きい円錐を実際に形
成できることがわかる。
うな円錐16を形成するための条件について説明する。
きさ制御 図5は、シリコン基板の含有酸素濃度と形成されるSi
円錐密度との関係を示している。なお、図5は、含有酸
素濃度の異なるCZシリコン基板に対し、上記図4の説
明で示した条件と同じ条件で高選択比異方性エッチング
を行った場合に得られたSi円錐の密度の測定結果であ
る。この測定結果から、マイクロマスクの原料となる酸
素の量が多いと、基板内に形成されるSi円錐の密度が
高くなり、基板に導入する酸素量を制御することでSi
円錐の元となるマイクロマスク(酸素析出物:Si
O2)の密度を制御できることがわかる。
m−3のCZ基板に対し、酸素析出のための熱処理を行
う前に、Bイオン注入を行った場合に得られるSi円錐
密度のBイオン注入依存性を示す光学顕微鏡写真であ
る。
濃度を7×1013cm−2とした場合に得られた異方
性エッチング後のCZ基板表面を示している。エッチン
グ後、得られた基板表面にはSi円錐の存在は認められ
ない。また、Bイオンの注入を行わなかった場合も同じ
結果が得られた。従って、Bイオンの注入濃度が7×1
013cm−2以下の場合には、酸素含有濃度が1.1
×1018cm−3のCZ基板であってもSi円錐が形
成されないことが分かる。
014cm−2とした場合には、図6(b)において示
す異方性エッチング後のCZ基板表面から分かるよう
に、表面には黒い点としてSi円錐の存在が認められ
る。このことから、酸素を基板に導入するだけでなく、
熱処理前に少なくとも7×1013cm−2より多くB
イオンを注入して熱処理することが好適なことが分か
る。なお、上述の図5の測定結果は、Bイオンを1×1
014cm−2注入した場合の結果である。
ロマスクが発生しやすくなるのは、BはSiよりOと結
合しやすく、このBイオンがシリコン結晶中に供給され
るとB−O結合がシリコン結晶中に形成され、このB−
O結合の微小クラスタが核となって、Si−O結合が形
成されるためであると考えている。
出領域の大きさは、熱処理条件と上記のような導入酸素
量(Bイオン注入量も含む)条件を調整することにより
制御することができる。ここで、熱処理条件は、例えば
温度600℃〜1100℃、10分〜5時間程度で、酸
化性又は非酸化性雰囲気で処理することが好適である
が、同一処理時間で、処理温度を高く設定すればマイク
ロマスク面積、つまり酸素析出領域面積は大きくなり、
反対に同一処理温度でより処理時間を長くすると酸素析
出領域面積は大きくなる。
めに用いるマイクロマスクとなる不純物析出領域は、そ
の密度について、半導体材料中に導入する不純物濃度
と、Bイオン導入によって制御できる。また該不純物析
出領域の大きさは、不純物濃度及びBイオン濃度の制御
と、熱処理条件との組合せによって制御することができ
ることがわかる。
について説明する。本発明に係る錐体は、異方性エッチ
ング条件を同じに設定すると、複数のマイクロマスクを
頂点として複数の錐体(例えば円錐)を形成した場合、
各円錐は相似形で、円錐の高さは、マイクロマスクの形
成位置からエッチング露出面までの距離にほぼ一致す
る。よって、均一で高さの等しい同一形状の円錐を複数
同一半導体基板又は半導体層中に形成するためには、こ
れら基板又は層中に形成するマイクロマスクの深さを制
御する必要がある。
は、以下のような2つの方法が考えられる。第1の方法
は、上記図3のSi円錐形成工程において例示したよう
に、例えばイオン注入法によって不純物を導入する方法
である。イオン注入法では、その注入エネルギー等を制
御することで、導入される不純物の深さを制御できるか
らである。第2の方法は、錐体(例えば円錐)を形成す
る部分のシリコン結晶領域をエピタキシャル成長させ、
マイクロマスクとなるSiO2を形成したい位置で、雰
囲気ガスに不純物ガス(例えば酸素ガス)等を導入しな
がらエピタキシャル成長を行う方法である。
は、例えばフォトリソグラフィにより、錐体形成領域の
み開口したマスク(例えばレジストマスク)を半導体基
板又は半導体層上に形成し、マスク開口部にイオン注入
等により不純物を導入すれば、所定平面位置にマイクロ
マスクを形成できる。また、エピタキシャル成長の際に
不純物を導入する場合にも、錐体形成領域にのみ選択的
にエピタキシャル成長による半導体材料層を形成すれば
よい。これは、例えば円錐形成領域以外の領域は予めマ
スクで覆う方法により実現できる。また、基板全面にエ
ピタキシャル成長層(不純物ガス導入工程有り)を形成
した後、熱処理する前に上記錐体形成領域以外の領域を
エッチング除去する、或いは熱処理後であれば、上記錐
体形成領域以外の領域を異方性エッチング以外のエッチ
ング方法で除去するなどの方法によって実現できる。
導体材料をRIEによって異方性エッチングすると、形
成される錐体の側面には、反応生成物が付着する。異方
性エッチング中においては、錐体側面に付着する反応生
成物が保護膜となって錐体(例えば円錐)形状維持に寄
与し、更に、この側壁に付着する保護膜量に応じて錐体
の形状(錐体のアスペクト比)が制御される。そして、
この側壁保護膜量は、上記エッチング混合ガスのうち、
エッチングガス(例えばNF3)と、堆積用ガス(例え
ばHBrガス)の混合比を変更することで制御できる。
具体的にはエッチングガス比率を増やせば、錐体はより
細く尖った高アスペクト比となり、反対に堆積用ガス比
率を増やせば錐体のアスペクト比は低くなる。
スの割合を調整して、反応生成物の量の制御や反応生成
物の錐体への吸着量を制御することで、錐体のアスペク
ト比を制御することができる。
板としてシリコン基板を用いた場合を例に挙げている
が、これに限らずシリコン以外の他の材料基板でもよ
い。また、半導体材料層としては、半導体或いは絶縁体
基板上に形成された単結晶シリコン層又はその他の材料
層でもよい。また、マイクロマスクは、Si材料中の酸
素析出物(SiO2)に限らず、エッチングガス及びエ
ッチング条件を材料に応じて適切なものとすることで、
Si材料中の窒素析出物(SiN)、炭素析出物(Si
C)であってもよい。なお、この場合、析出物SiN、
SiCに対するエッチング材料としては、上記SiO2
の場合と同様に異方性エッチングのエッチングガスとし
てフッ素系のガスを用いることが可能である。そして、
これらSiN、SiCに対して例えばフッ素系ガス材料
を用いて異方性エッチングすることで、これら頂点とし
た錐体(例えば円錐)を形成することができる。また、
SiO 2材料中のSiは、主成分SiO2と異なるエッ
チングレートを有する不純物と考えることができ、これ
をマイクロマスクとして錐体を形成することもできる。
更に、SiN材料中のSi、或いはSiC材料中のSi
をそれぞれマイクロマスクとして錐体を形成することも
可能である。
よって得られた本発明に係る錐体(例えば円錐)を半導
体デバイス、例えば電界電子放出素子或いは電子銃に利
用する場合の製造工程について図7を用いて説明する。
なお、図7に示す工程は、上記図3の工程に続いて行わ
れるものである。
上に円錐16を形成しかつ側壁保護膜を除去した後(図
3(d))、図7(a)のように絶縁層としてSi円錐
16を埋めるようにSiO2層18を形成する。本実施
形態2では、次工程でこのSiO2層18上に例えばゲ
ート電極として多結晶シリコン(poly−Si)膜を
形成するため、このpoly−Siをパターニングする
際にSi円錐16の先端がエッチングされてしまわない
ように、積層するSiO2層18の厚さは、Si円錐1
6の高さより厚く、例えばSi円錐16の厚さ+10n
m程度の厚さに形成する。
厚さに形成した後、SiO2層18上にpoly−Si
膜を形成する。更にこのpoly−Si膜の全面にレジ
ストを形成し、フォトリソグラフィによりSi円錐16
の形成領域上が開口したレジストパターンを形成する。
このレジストパターンをマスクとしてRIEを行うこと
で、レジスト開口部、つまりSi円錐形成領域上にある
poly−Si膜が除去され、ゲート電極20が得られ
る(図7(b))。
いたレジストを除去し、ゲート電極20の開口部に露出
したSiO2層18をRIEによってエッチングする。
これにより、ゲート電極20の開口部には、基板と同一
材質のSi単結晶からなるSi円錐16が露出する。
程において(図3(b)参照)、基板10内の複数箇所
の一定深さに複数の酸素析出領域を形成しておくこと
で、基板10上には、複数箇所に同一形状の円錐16が
形成される。そして、このような複数の円錐16が形成
された基板に対して、上記図7に示すような工程処理が
施されることで、図8(a)に示されるような複数のゲ
ート電極開口領域においてSi円錐16が露出した構造
体30が得られる。
うに、例えばRGBの蛍光材料層40の形成されたガラ
スなどからなる基板42を配置すれば、構造体30を電
界電子放出素子又は微細電子銃等として用いた装置、例
えばカラー平面ディスプレイ(FED)などを構成する
ことができる。なお、このような構成において、所定位
置のゲート電極20に所定の駆動電圧を印加してSi円
錐16の先端より電子(e−)を放出させれば、対応す
る領域の蛍光材料層40を発光させることができ、所望
の表示が行われることとなる。
うな構造に限られず、図8(b)に示すように1つのゲ
ート電極開口部領域に複数のSi円錐16が形成されて
いてもよい。図8(b)に示すような構造体30は、析
出領域形成時に導入する不純物濃度や、熱処理条件等を
することで、単位面積当たりに形成されるマイクロマス
ク数を制御することで実現され、各ゲート電極開口領域
に形成される円錐数をを等しくできる。
例示したようなフィールドエミッタ等に限らず、その他
高周波のスイッチングデバイスや、量子効果デバイス、
或いは走査型顕微鏡の探針等などとして利用することも
可能である。
又はその製造方法によれば、極めて鋭く細い錐体を形成
することが可能となる。この錐体は、基板中などにマイ
クロマスクとなる析出領域を形成し異方性エッチングを
行うことでこのマイクロマスクを頂点として形成される
ため、例えばフォトリソグラフィなどの露光解像度の限
界よりさらに小さいサイズの円錐等の錐体も容易に作製
することが可能となる。
置に利用すれば、例えば錐体の先端と所定の駆動電極な
どとの間の寄生容量を小さくでき、高周波スイッチング
デバイス等に利用した場合には、スイッチングの高速化
を図ることができる。また本発明の錐体は先端が細いだ
けでなくアスペクト比が大きく錐体の底面を非常に小さ
く形成できるため、より多くの錐体を単位面積中に形成
することができ、デバイスの高集積化にも非常に有利で
ある。更に、錐体の先端より電子を放出させる場合に
は、錐体先端が非常に細いことから電子の放出が起こり
やすく、電子放出素子として利用する際に、駆動電圧を
低くすることも可能となる。
る。
図である。
法を説明するための図である。
て得られる円錐の顕微鏡写真を示す図である。
と基板酸素濃度との関係を示す図である。
高選択異方性エッチングによって得られるSi円錐の密
度との関係を説明するための顕微鏡写真を示す図であ
る。
を説明するための図である。
説明するための図である。
析出物、16 円錐、18 SiO2層、20 ゲート
電極、30 構造体、40 蛍光材料層、42基板(ガ
ラス基板)。
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体材料基板又は半導体材料層の所定
位置に不純物を導入して不純物析出領域を形成し、 前記不純物析出領域をマイクロマスクとして前記材料基
板又は前記材料層に対して高選択比異方性エッチングを
行い、前記材料基板又は前記材料層のエッチング露出面
にマイクロマスク部分を頂点とする錐体を形成すること
を特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の半導体装置の製造方法
において、 前記析出領域は、 前記材料基板又は材料層の主成分材料と異なるエッチン
グレートを備え、 前記材料基板又は前記材料層の所定位置に導入した不純
物を熱処理によって前記材料基板又は前記材料層の結晶
中に析出させて形成したことを特徴とする半導体装置の
製造方法。 - 【請求項3】 半導体材料基板又は半導体材料層の所定
位置に形成された不純物析出領域をマイクロマスクとし
て該材料基板又は材料層を高選択比異方性エッチングし
て形成した錐体が、 前記不純物析出領域を頂点とし、かつ、先端付近の曲率
半径が数nm〜十数nm又は先端付近の直径が概ね10
nm〜30nmで、アスペクト比がおよそ10又はそれ
以上の錐体形状を備えることを特徴とする半導体装置。
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JP31397698 | 1998-10-16 | ||
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