JP2000187175A - 光走査装置 - Google Patents

光走査装置

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JP2000187175A
JP2000187175A JP36558098A JP36558098A JP2000187175A JP 2000187175 A JP2000187175 A JP 2000187175A JP 36558098 A JP36558098 A JP 36558098A JP 36558098 A JP36558098 A JP 36558098A JP 2000187175 A JP2000187175 A JP 2000187175A
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JP36558098A
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Kimiaki Furukawa
公昭 古川
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリゴンミラーと結像面との間に配置される結
像レンズが主走査方向に長いことによる透過率の変化を
キャンセルして、結像面の変動を所定範囲内に抑え、色
むらなどのない鮮明な画質を得られる光走査装置を提供
する。 【解決手段】複数の半導体レーザ素子2ないし5と、こ
れら半導体レーザ素子からのレーザビームを偏向走査す
るポリゴンミラー6と、このポリゴンミラーを密閉する
ポリゴンカバー7と、このポリゴンカバーに取付けられ
光を透過させるとともに走査方向に対して透過率分布特
性が、光走査方向の両側端に比べて中央部の透過率が低
くなるように設定される出射窓23とを具備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばデジタル
複写機の一部を構成する光走査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル複写機や、プリンタあるいはフ
ァックスなどの印刷速度の高速化にともない、その書き
込み速度、すなわちレーザ走査速度の高速化が要求され
ている。従来、レーザ書き込み速度の高速化は、光偏向
走査手段であるポリゴンミラーを高速で回転させること
により実現してきた。
【0003】しかし、ポリゴンミラーを高回転すること
により、騒音および振動の発生があり、かつ機体内の温
度上昇などの問題がある。そこで、ポリゴンミラーをカ
バーで覆い、カバー外部と遮断した。
【0004】近時、印刷速度のさらなる高速化が要望さ
れているが、従来より用いられるポリゴンモータの高速
化には限界がある。また、走査速度の高速化による画像
書き込み周波数(ビデオ・クロック)にも限界があるた
め、次世代的手段として、複数のレーザビームを同時に
書き込む手段が選択されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】具体的には、複数の光
源である半導体レーザ素子と、ポリゴンミラーと、これ
ら半導体レーザ素子とポリゴンミラーとの間に配置され
る偏向前光学系であるレンズと、ポリゴンミラーと結像
面との間に配置される偏向後光学系である結像レンズな
どを備えている。
【0006】特に、上記結像レンズは広い偏平幅を有
し、レーザビームの主走査方向の長さ方向全域で所定の
収差特性を与え、結像面の変動を所定範囲内に抑える特
性を有している。
【0007】しかしながら、ポリゴンミラーで偏向され
たレーザービームは主走査方向に扇状に拡大して各結像
レンズを透過するので、感光体ドラム結像面上に到達す
る光量のバラツキは、走査域中央部に比べて両側端で低
くなるのが特徴である。
【0008】このような透過率分布特性のバラツキをな
くして均一化する構成を採用しようとしても、各結像レ
ンズ位置においては既にレーザビームが主走査方向に沿
って拡大した状態となっており、レンズ自体の組成を変
更することによる解決は極めて困難である。
【0009】一方、機体のさらなる小型化の要望のもと
に、ポリゴンミラーの周辺に複数の半導体レーザ素子
と、各レーザ素子に対向してポリゴンミラーにレーザビ
ームを反射する手段である複数の反射ミラーを配置しな
ければならない。
【0010】しかるに、機体面積を拡大することなく実
装可能なスペースでは、ポリゴンミラーへ一方向からレ
ーザビームを入射させることができず、必然的に、ポリ
ゴンミラーを間にして二方向から入射することになっ
た。
【0011】しかしながら、1枚の光透過部材で二方向
からの入射を実現すると、ポリゴンミラーへの光の入射
角度が小さくなって光学的に全反射を生じることとな
り、劣悪画像しか得られない。
【0012】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その第1の目的とするところは、偏向走査手段
と結像面との間に配置される偏向後光学系が、主走査方
向に長いことによる透過率の変化をキャンセルして、結
像面の変動を所定範囲内に抑え、色むらなどのない鮮明
な画質を得られる光走査装置を提供しようとするもので
ある。
【0013】第2の目的とするところは、複数の光源
や、これら光源に対応する複数の反射手段を備えるにあ
たって、機体の外形を拡大することがなく重量バランス
をとるとともに、光学的な全反射を防止した入射をなし
て鮮明な画質を得られる光走査装置を提供しようとする
ものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を満足す
るために第1の発明の光走査装置は、請求項1として、
光源と、この光源からの光を偏向走査する光偏向走査手
段と、この光偏向走査手段を密閉するカバーと、このカ
バーに取付けられ光を透過させるとともに走査方向に対
して透過率の異なるコーティングが施される光透過部材
とを具備したことを特徴とする。
【0015】上記第2の目的を満足するために第2の発
明の光走査装置は、請求項5として、複数の光源と、こ
れら光源からの光を偏向走査する一つの光偏向走査手段
と、この光偏向走査手段を密閉するカバーと、このカバ
ーにそれぞれ独立して設けられ複数の光源からの光をカ
バー内側へ光を導く入射窓および上記光偏向走査手段に
よって偏向された光をカバー外側へ導く出射窓とを具備
し、上記出射窓は1つ設けられ、この出射窓の両側に上
記入射窓が設けられることを特徴とする。
【0016】このように、第1の発明の構成を採用する
ことにより、光偏向走査手段で偏向された光が走査方向
に透過率が相違しても、これをキャンセルして色むらな
どのない鮮明画像を得られる光走査をなす。
【0017】また、第2の発明の構成を採用することに
より、機体の外形を拡大することがなく複数の光源を備
えられ、しかも異なる方向から光偏向走査手段への入射
角度を大きくとれて光学的な全反射を防止し鮮明画像を
得る。
【0018】
【発明の実施の態様】以下、図面を参照して本発明の一
実施例を説明する。図1および図2は、たとえばデジタ
ルカラー複写機に採用される光走査装置を示す。
【0019】この機体1内には、Black画像用と、
Cyan画像用と、Magenta画像用およびYel
low画像用など、各色成分ごとの画像データに対応す
るレーザビームを発生する複数の光源である半導体レー
ザ素子2ないし5が配置される。
【0020】ここでは、後述する理由により、Blac
k画像用の半導体レーザ素子2のみが機体1内の一側部
に配置され、Cyan画像用と、Magenta画像用
およびYellow画像用の半導体レーザ素子3ないし
5が機体1内の他側部に、互いの所定間隔を存して配置
される。
【0021】機体1内には、それぞれの半導体レーザ素
子2ないし5から出射されたレーザビームを被走査対象
物である感光体ドラム結像面Sに対して所定の線速度で
偏向する、一つの光偏向走査手段であるポリゴンミラー
6が配置される。
【0022】上記ポリゴンミラー6の位置として、Bl
ack画像用の半導体レーザ素子2と、ほぼ一列に並ん
で配置されるCyan,Magenta,Yellow
画像用の半導体レーザ素子3ないし5との中間部に設定
される。
【0023】換言すれば、ポリゴンミラー6に対する入
射光線を、この両側から導くよう構成することで、装置
全体の重量バランスがとれて安定した部品配置になり、
さらなる高密度実装が可能となる。
【0024】上記ポリゴンミラー6は、その周囲をポリ
ゴンカバー7によって囲まれていて、完全な密閉状態に
ある。後述するように、半導体レーザ素子2ないし5か
ら導かれたレーザビームがポリゴンカバー7内側に入射
し、かつポリゴンミラー6からカバー7外側へ出射する
ようになっている。
【0025】それぞれの半導体レーザ素子2ないし5と
ポリゴンミラー6との間のレーザビーム光路上には、半
導体レーザ素子2ないし5からのレーザビームの断面ビ
ームスポット形状を所定の形状に整える偏向前光学系8
が配置されている。
【0026】また、上記ポリゴンミラー6と感光体ドラ
ム結像面Sとの間のレーザビーム光路上には、ポリゴン
ミラー6で偏向されたレーザビームを結像面Sに、おお
むね等速直線状に結像させる偏向後光学系9が配置され
ている。
【0027】つぎに、以上述べた光走査装置の各構成部
品について、詳細に説明する。(なお、一部の部品にお
いては図面上煩雑になるところから、符号の付与を省略
している) 上記半導体レーザ素子2ないし5は、自己発熱する特性
を有しており、また機体1内部の温度上昇がレーザ寿命
と発振効率の低下に影響することから、たとえばアルミ
ニウム材のごとき放熱性のよい素材からなる支持部材に
支持される。
【0028】上記偏向前光学系8は、有限焦点レンズ1
0を備えている。この有限焦点レンズ10は、非球面ガ
ラスレンズもしくは球面ガラスレンズにUV硬化プラス
チックで非球面を貼りあわせて形成される。
【0029】そして有限焦点レンズ10は、たとえばア
ルミダイキャスト(ADC12)と実質的に熱膨張率の
等しい素材によって形成される鏡筒もしくはリングを介
して有限レンズ保持部材11上に光軸方向に焦点調整可
能に取付けられている。
【0030】上記鏡筒もしくはリングは、弾性部材にて
有限レンズ保持部材11に設けられた基準平面に弾性的
に押し付けられ、取付け調整後の固定を確実にし、かつ
焦点の径時変化の少ないUV硬化接着材にて固定され
る。
【0031】さらに上記偏向前光学系8は、ハイブリッ
トシリンダレンズ12を備えている。このハイブリット
シリンダレンズ12は、プラスチックシリンダレンズと
ガラスシリンダレンズとを組み合せてなる。
【0032】これらプラスチックシリンダレンズとガラ
スシリンダレンズは、副走査方向に関して実質的に同一
の曲率が与えられている。また、プラスチックシリンダ
レンズは、たとえばPMMA(ポリメチルメタクリル)
材により形成される。
【0033】上記ガラスシリンダレンズは、有限レンズ
保持部材11と実質的に熱膨張係数の等しい材質によっ
て形成されたシリンダレンズ保持部材13に、弾性部材
もしくはUV接着材にて固定されている。
【0034】上記シリンダレンズ保持部材13は、ガラ
スシリンダレンズの光軸方向にガイドがあり、移動調整
可能であって前記ガイドを軸として回転調整可能な構造
となっている。調整後は、弾性部材付き止めネジにて固
定される。
【0035】それぞれの色に対応した半導体レーザ素子
2ないし5は、その発光特性から主走査方向と、副走査
方向に別々の発光角をもって発光し、同軸上に配置され
た上記有限焦点レンズ10を通過して、主走査方向と副
走査方向に別々の断面形状を有した集束光となる。
【0036】さらに、ハイブリットシリンダレンズ12
を構成するガラスシリンダレンズによって副走査方向に
収束性を増し、ポリゴンミラー6へ導かれる。それぞれ
の色に対応したレーザビームは、各々副走査方向に別々
の角度で、かつ副走査方向に別々の位置でポリゴンミラ
ー6反射面へ入射される。
【0037】有限焦点レンズ10とハイブリットシリン
ダレンズ12との間には、レーザビームを所定の形状に
整えるアパーチャ14が設けられている。このアパーチ
ャ14は、たとえば厚さ0.1の薄板からなり、レーザ
ビーム通過部の窓形状が主走査方向に11mm、副走査
方向に3.4mmの長方形穴形状となっている。
【0038】また、このアパーチャ14には位置決め用
の突部が設けられ、有限レンズ保持部材11に設けられ
た位置決め凹部に嵌合され、主走査方向、副走査方向に
位置決め固定されている。窓の外側へ入射した光はアパ
ーチャ14によって遮光され、所定形状のレーザビーム
だけが通過して先に述べたハイブリットシリンダレンズ
12に導かれるようになっている。
【0039】上記ポリゴンミラー6は、複数(たとえば
8面)の平面反射鏡が正多角形状に配置された多面鏡本
体と、多面鏡本体を一定の速度で所定の方向に等速回転
させるモータとから構成される。
【0040】この多面鏡本体は、たとえばアルミニウム
材から成形される。多面鏡本体の各反射面は、多面鏡本
体が回転される方向を含む面と直交する面に沿って切り
出されたあとの切断面に、たとえばSiO2 等の表面保
護層が蒸着される。
【0041】図3および図4に示すように、各半導体レ
ーザ素子2ないし5から導かれるレーザビームは、それ
ぞれ対向する位置に配置される反射手段である反射ミラ
ー15aないし15dで反射してポリゴンミラー6に入
射するようになっている。
【0042】各反射ミラー15aないし15dは、後述
する位置決め手段をなす位置決め部材16に支持され、
互いに走査平面に垂直な方向にそれぞれ独立した高さで
ポリゴンミラー6へ入射するよう位置決めされている。
【0043】したがって、ポリゴンミラー6に複数の近
接した光線(レーザビーム)が異なった方向から、かつ
異なった高さで入射し、その中で所定の光線だけを分離
して反射させるため、反射させる光線以外の光線に影響
を与えることがない。
【0044】図5に、各反射ミラー15aないし15d
を位置決めする位置決め部材16を示す。この位置決め
部材16は、機体1を構成する光学フレームに一体成形
され反射ミラー15aないし15dを収容する収容部1
7と、この反射ミラー15aないし15dを弾性的に支
持する支持部材18とから構成される。
【0045】上記収容部17は、反射ミラー15aない
し15dの反射面aを一部露出させるとともに、ミラー
15aないし15d上端面に突出する突出部19が形成
される。上記支持部材18は、反射ミラー12の下端部
を弾性的に支持し、かつ反射ミラー15aないし15d
のミラー面aを開口部側へ弾性的に押圧するよう屈曲形
成される。
【0046】このことにより、各反射ミラー15aない
し15dは、その上端面が突起部19に当接して上下方
向の位置決めがなされるとともに、開口部側へ密着する
ことで水平方向の位置決めがなされている。
【0047】なお、支持部材18によって弾性的に押圧
されて機体1を構成する光学フレームに密着するミラー
面aの上下方向長さを可能な限り長くとることにより、
反射ミラー15aないし15dの直角度精度を高く保持
できる。
【0048】図6に示すように、各反射ミラー15aな
いし15dを位置決めする位置決め部材16Aとして、
反射ミラー15aないし15dを収容部17に位置決め
したあと、接着剤20を用いて互いに接着固定してもよ
い。
【0049】あるいは、先に説明した支持部材18で反
射ミラー15aないし15dを位置決めした状態で、接
着剤20を用いてミラー15aないし15dの位置を固
定するようにしてもよい。
【0050】いずれにしても、上記位置決め部材16,
16Aとして、これら反射ミラー15aないし15dの
位置決め固定が確実になされており、互いにレーザビー
ムを遮らないようにして対応する光路を確保している。
【0051】図7に示すように、ポリゴンミラー6の周
りは上記ポリゴンカバー7で覆われており密閉構造とな
っていることは上述した通りである。このような構成で
は、反射ミラー15aないし15dとポリゴンカバー7
が非常に近接しており、レーザビームを通過させる経路
を確保することが困難である。
【0052】そこで、特にBlack用半導体レーザ素
子2から導かれるレーザビームを反射する反射ミラー1
5aはポリゴンカバー7内に配置することにした。なお
説明すれば、特にBlack用半導体レーザ素子2のレ
ーザビーム反射ミラー15aは、他のレーザ素子3ない
し5用の反射ミラー15bないし15dと同じ側に配置
しなければならず、ポリゴンカバー7に非常に近接して
レーザビームを通過させる経路の確保が難しくなる。
【0053】そのため、ポリゴンミラー6周囲を密閉す
るポリゴンカバー7空間内に上記反射ミラー15aを配
置することで、レーザビームを通過させる経路を確保す
ることができるようになった。
【0054】また、上記ポリゴンカバー7には、Bla
ck用半導体レーザ素子2から導かれるレーザビームが
入射する部位に第1の入射窓21が嵌め込まれ、この第
1の入射窓21とは所定間隔を存した位置に他の3個の
半導体レーザ素子3ないし5から導かれたレーザビーム
が入射する第2の入射窓22が嵌め込まれている。
【0055】そして、これら第1,第2の入射窓21,
22相互間のポリゴンカバー7部位には、ポリゴンミラ
ー6によって偏向され出射する部位に出射窓23が嵌め
込まれている。
【0056】換言すれば、この出射窓23を挟んで両側
に第1の入射窓21と第2の入射窓22が配置されてい
る。(なお、第1,第2の入射窓21,22について
は、図3と図4にも描いてある) 各入射窓21,22には、レーザビームを透過させる光
透過部材が接着により取付けられている。ここでは、光
透過部材として、光量を減衰させるための光減衰NDフ
ィルタが施されている。
【0057】すなわち、感光体ドラム結像面Sを露光す
るレーザビームを所定の出力で安定供給する手段とし
て、レーザ発光出力を直接制御する手段や、光路の途中
で光減衰させて制御する手段などがあるが、レーザ発光
出力を定格発光出力に対して極端に小さくすると、発光
出力が不安定となって画像濃度が安定しなくなる。
【0058】ここでは、ポリゴンカバー7の各入射窓2
1,22を光減衰フィルタとすることで、レーザ出力を
定格発光出力に保ちつつ光量を減衰させることができ、
入射角に依存する光減衰特性が一定となって、上述した
問題を解決している。
【0059】さらに、光減衰フィルタを小さな面積の部
品である各入射窓21,22の光透過部材にコーティン
グすることで、コーティングコストを小さく抑えること
ができる。
【0060】一方、上記感光体ドラム結像面Sへの露光
は主副走査方向に一定の出力で露光することが望まれる
が、ポリゴンミラー6で偏向したあとのレーザビームは
所定範囲の角度で傾いた光透過部材や、上記偏向後光学
系9などへ入射するため、入射角に依存する透過率およ
び反射率は一定ではなく、したがって光出力も一定では
ない。
【0061】具体的には、図8に実線変化Aで示すよう
に、感光体ドラム結像面S上へ到達する光量のバラツキ
は、各光学部品への入射角が異なることから走査域中央
部が高く、これに比べて両側端で低くなる。
【0062】ここでは、上記光出力差をあらかじめ補い
感光体ドラム結像面Sで一定になるように透過率特性を
設定した部材を光路途中に設けることで、走査方向に安
定した出力で感光体ドラム結像面Sへ供給できるように
なる。
【0063】透過率特性を設定する部材は、光走査する
ポリゴンミラー6の偏向後の部材に設ける必要があり、
さらに限定すれば偏向後の走査距離が最も小さい部材に
設けることでコーティングコストを小さく抑えられる。
【0064】すなわち、上記ポリゴンミラー6によって
偏向されたレーザビームは主走査方向に扇状に拡大する
ので、この根元側が走査距離が小さくてすむ。上記ポリ
ゴンカバー7に設けられる出射窓23が上記条件を満足
する最適位置に配置されていることになる。
【0065】そこで、出射窓23を光透過部材で覆い、
この光透過部材に走査方向に光量のバラツキをキャンセ
ルする透過率特性を設定する。具体的には、図8に破線
変化Bで示すように、両側端が高く、これに比べて中央
部が低い透過率特性の透過率分布特性をもつコーティン
グを施してある。
【0066】このことにより、感光体ドラム結像面S上
での露光量のバラツキを相殺させて均一な露光となる。
結果として、結像面の変動を一定の範囲に抑えて、色む
らなどのない鮮明な画像を得られるまた、ポリゴンミラ
ー6によって反射された光の一部が、他の部材によって
反射し再びポリゴンミラー6に入射すると、画像の意図
しないところへ結像して劣悪画像の原因となる。
【0067】ここでは、偏向後のレーザビームが透過す
るポリゴンカバー7部位、すなわち出射窓7の光透過部
材に防反射コーティング(ARコートとも言う)を施し
てある。このことで、ポリゴンカバー7内での内部反射
によるゴーストレーザビームの発生を防止し、よって劣
悪画像の発生がない。
【0068】一方、上記偏向後光学系9は、図1および
図2に示すように、互いに所定間隔を存して対向する第
1の結像レンズ25および第2の結像レンズ26を有し
ている。(なお、第1の結像レンズ25は図7にも示
す) これら第1の結像レンズ25と第2の結像レンズ26
は、ポリゴンミラー6により感光体ドラム結像面Sへ偏
向されたレーザビームの主走査方向の長さ方向全域で、
かつポリゴンミラー6の各反射面により偏向された4本
のレーザビームに所定の収差特性を与えるとともに、そ
れぞれ結像面Sでの変動を一定の範囲に抑えるためのも
のである。
【0069】各結像レンズ25,26は、PMMA材に
より形成されていて、レンズ光軸のレンズ長手方向セン
ターを基準面とする突部がレンズ短手方向の下面にあ
り、この突部が光学フレーム1に設けられた凹部に嵌合
され、主走査方向の位置決めがなされている。
【0070】このような第1,第2の結像レンズ25,
26のようなプラスチックレンズを成形するにあたっ
て、金型の構造上、成形後の型開き時にレンズ成形品が
金型からスムーズに取り出せるように成形品押し出し機
構が用いられる。
【0071】しかるに、その押し出し機構による押し出
しタイミングが成形品が完全に固まる前であるため、押
し出しピンの跡が成形レンズに付いてしまう。また、成
形ゲートがレンズ長手方向端部にある場合、レンズ長手
方向の両端で樹脂の固まる時間に差が生じ、成形したレ
ンズに反りが発生することがある。このような反りは走
査レーザビームの等速性の補正に大きく影響し、均一な
カラー画像が得られない、いわゆる色むらの原因とな
る。
【0072】そこで、光学フレーム1の基準面に対して
各レンズを均一に押し付けることにより、レンズの反り
の矯正をなす。具体的には、図9に示すように、平面視
で台形枠状の押し付け部材27を製作し、これを各レン
ズ25,26相互間に介在させる。押し付け部材27
は、第1の結像レンズ25の出射面側と第2の結像レン
ズ26の入射面側を同時に押し付けて、レンズの反りを
矯正している。
【0073】また、この構成によれば、第1の結像レン
ズ25の出射面側と、第2のレンズ26の入射面側との
間の距離を一定に保つことができる。当然、押し付け部
材27には、上記押し出しピンの跡を押し付けないよう
に逃げが施されている。
【0074】再び図1および図2に示すように、上記ポ
リゴンミラー6によって偏向されたレーザビームは、そ
れぞれの色ごとに副走査方向に角度をもつとともに、副
走査方向に所定の間隔をもって第1の結像レンズ25
と、第2の結像レンズ26へ入射するようになってい
る。
【0075】すなわち、これはレーザービームが第2の
結像レンズ26を通過したあとに、各々のレーザビーム
を色ごとに分離し、それぞれ所定の感光体ドラム結像面
S位置へ導くために必要である。
【0076】第2の結像レンズ26と結像面Sとの間に
は、第2の結像レンズ26を透過したレーザビームを結
像面Sに正確に折り曲げて導く第1の折り返しミラー2
8と、この第1の折り返しミラー28によって折り曲げ
られたレーザビームをさらに折り返す第2、第3の折り
返しミラー29,30が配置されている。
【0077】ここで、第2、第3の折り返しミラー2
9,30は、Black画像用にはなく、Black画
像用のレーザビームは、単に第1の折り返しミラー28
によってのみ結像面Sへ導かれるようになっている。
【0078】第1の折り返しミラー28および第2の折
り返しミラー29は、先に説明した反射ミラー15aな
いし15dに対する位置決め部材16と同一の位置決め
部材によって位置決めされている。したがって、互いに
レーザビームを遮ることなく、対応する光路を確保する
ことは、ここでも変わりがない。
【0079】なお、上記第3の折り返しミラー30は、
ミラー長手方向の片側の反射面を支点として、もう一方
の片側反射面を反射面に垂直方向に精密に移動可能な構
造となっている。
【0080】この精密な移動は、ステッピングモータ、
ウォームギア、ホイールギア、さらに直動方向のネジの
組み合わせにより実現されている。これによって基準と
なるBlack画像用レーザビームに対する他のレーザ
ビームとの平行度の調整が可能である。
【0081】それぞれのレーザビームの最終段の折り返
しミラー、すなわち、Black画像用の第1の折り返
しミラー28および、Magenta、Cyan、Ye
llow画像用の第3の折り返しミラー30と結像面S
との間には、機体1を密閉し防塵するためのガラス板3
1が取り付けられている。これらのガラス板31のレー
ザビームに対する角度は、その光学特性、特に走査レー
ザビームの直進性が最適になるように各々個別の角度を
もって固定されている。
【0082】なお、上述の実施の形態では上記ポリゴン
カバー7に第1,第2の入射窓21,22と出射窓23
を備えたが、これに限定されるものではなく、図10に
示すように、レーザビームの入射部分と出射部分との全
面に亘って一体のカバーガラス70を備えたポリゴンカ
バー7Aとなしてもよい。
【0083】ここでも、カバーガラス70のレーザビー
ム入射部位における光透過率は走査方向に均一に設定さ
れるが、出射部位における光透過率は走査域の両側端に
比べて中央部の透過率が低く設定されており、先に述べ
たような不具合の発生がなく鮮明画像が得られる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明によれ
ば、偏向後光学系において透過率の変化をキャンセルす
ることにより、結像面の変動を一定の範囲に抑えて、色
むらなどのない鮮明な画像を得られるという効果を奏す
る。
【0085】第2の発明によれば、機体の外形を拡大す
ることがなく、複数の光源を備えられ、しかも異なる方
向から入射角度を大きくとれて光学的な全反射を防止し
鮮明画像を得るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す、光走査装置の概
略の平面図。
【図2】同実施の形態を示す、光走査装置の概略の断面
図。
【図3】同実施の形態を示す、ポリゴンミラー入射側の
構成を表す斜視図。
【図4】同実施の形態を示す、ポリゴンミラー入射側の
構成を表す正面図。
【図5】同実施の形態を示す、反射ミラーの位置決め部
材の断面図。
【図6】他の実施の形態を示す、反射ミラーの位置決め
部材の斜視図。
【図7】一実施の形態を示す、ポリゴンミラーとその周
辺部を表す平面図。
【図8】同実施の形態を示す、走査域方向に対する光透
過率分布の特性図。
【図9】同実施の形態を示す、第1の結像レンズと第2
の結像レンズに対する位置決めを表す平面図。
【図10】他の実施の形態を示す、ポリゴンカバーの平
面図。
【符号の説明】
2,3,4,5…光源(半導体レーザ素子)、 6…光偏向走査手段(ポリゴンミラー)、 7…ポリゴンカバー、 8…偏向前光学系、 9…偏向後光学系、 21…第1の入射窓、 22…第2の入射窓、 23…出射窓、 S…感光体ドラム結像面、 16…位置決め部材。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源と、この光源からの光を偏向走査する
    光偏向走査手段と、この光偏向走査手段を密閉するカバ
    ーと、このカバーに取付けられ光を透過させるとともに
    走査方向に対して透過率の異なるコーティングが施され
    る光透過部材と、を具備したことを特徴とする光走査装
    置。
  2. 【請求項2】上記光源からの光がカバー内側へ入射する
    部位の上記光透過部材は、透過率が一定の分布特性であ
    り、カバーから外側へ出射する部位の上記光透過部材
    は、透過率が所定の分布特性に設定されることを特徴と
    する請求項1記載の光走査装置。
  3. 【請求項3】カバーから外側へ出射する部位の上記光透
    過部材は、その透過率分布特性が、光走査方向の両側端
    に比べて中央部の透過率が低くなるように設定されるこ
    とを特徴とする請求項2記載の光走査装置。
  4. 【請求項4】光源からの光がカバー内側へ入射する部位
    の上記光透過部材は、光透過量を減衰させる手段を兼ね
    ていることを特徴とする請求項2記載の光走査装置。
  5. 【請求項5】複数の光源と、これら光源からの光を偏向
    走査する一つの光偏向走査手段と、この光偏向走査手段
    を密閉するカバーと、このカバーにそれぞれ独立して設
    けられ複数の光源からの光をカバー内側へ光を導く入射
    窓および上記光偏向走査手段によって偏向された光をカ
    バー外側へ導く出射窓とを具備し、 上記出射窓は1つ設けられ、この出射窓の両側に上記入
    射窓が設けられることを特徴とする光走査装置。
  6. 【請求項6】上記光源から発せられた光は、それぞれ対
    応する反射手段を介して上記光偏向走査手段へ導かれ、
    これら反射手段の少なくとも1つは上記カバーの内側に
    配置されることを特徴とする請求項5記載の光走査装
    置。
  7. 【請求項7】複数の上記反射手段は、それぞれ位置決め
    手段により走査平面に垂直な方向で、かつ光を遮らない
    方向に位置決めされることを特徴とする請求項6記載の
    光走査装置。
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