JP2000186786A - 管の敷設構造およびその敷設方法ならびに同敷設構造にて用いられるインバート部材 - Google Patents

管の敷設構造およびその敷設方法ならびに同敷設構造にて用いられるインバート部材

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JP2000186786A
JP2000186786A JP10364946A JP36494698A JP2000186786A JP 2000186786 A JP2000186786 A JP 2000186786A JP 10364946 A JP10364946 A JP 10364946A JP 36494698 A JP36494698 A JP 36494698A JP 2000186786 A JP2000186786 A JP 2000186786A
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pipe
small
diameter pipe
diameter
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JP10364946A
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English (en)
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Koichi Kishiya
孝市 志喜屋
Shunji Azuma
俊司 東
Nobuyuki Ozawa
延行 小澤
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Komatsu Plastics Industry Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Komatsu Plastics Industry Co Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/20Hydro energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】固定用の支持梁を用いずに、モルタルを注入で
きる管の敷設構造とその敷設方法ならびにインバート部
材を提供すること。 【解決手段】大口径管12内の底部に管載置用の凹部2
3を有する管枕材2を長手方向に所定間隔をおいて配置
し、管枕材2の凹部23にて小口径管3を支持し、下面
側に小口径管3の口径方向に沿って設けられた複数の突
起体73の挿通孔731にあらかじめ締め付け用の番線
74が挿通して係止されているFRP製のインバート部
材7にて小口径管3の周りを覆い、番線74にて小口径
管3の周りを取り巻いて締め付け、インバート部材7と
小口径管3の外面と大口径管12の内面とで形成される
空間内にエアモルタル8を注入する管の敷設方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大口径管内に小口
径管が敷設された管の敷設構造およびその敷設方法なら
びに同敷設構造にて用いられるインバート部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、既設あるいは一次覆工の大口径管
内に小口径管を敷設する方法として、たとえば特開平4
−157271号公報において、大口径管の底部中央に
載置ベースを設置し、このベース上に小口径管を載置
し、小口径管の外周をU字状の鋼製バンドにて固定する
方法が記載されている。
【0003】ところで、上記方法にて得られた管の敷設
構造において、大口径管の内面と小口径管の外面とで形
成される空間部をたとえば汚水用あるいは中水用の管路
として使用することを考慮した場合、小口径管には上向
きの浮力が作用することになる。このため、この浮力に
打ち勝つ以上の固定力をもって、より多くのU字状の鋼
製バンドにて大口径管の底部に強固に固定しなければな
らない。また、鋼製バンドが汚水に曝されることになる
ので、ステンレスなどの耐蝕性にすぐれた材質のものと
する必要もある。
【0004】このため、ステンレス鋼製バンドそのもの
が比較的高価であるため、施工費用が割高となるという
問題が生じてくる。しかも、鋼製バンドの両端部は大口
径管の底部に固定されているので、大口径管の底部に局
部的な引っ張り荷重が作用することになるので、大口径
管の強度が損なわれるという問題も生じてくる。
【0005】さらに、小口径管同士の接続は、小口径管
の受け口に、隣接する小口径管の差し口が挿入して接続
されているので、管路全長にわたって受け口が張り出し
ており、しかも、大口径管の底部内面は管路全長にわた
って平坦でない。このため、汚水の流れ特性が低下する
という問題も生じてくる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、小口径管3の周りをFRP樹脂製の曲面状のインバ
ート部材7にて管全長にわたって覆い、このインバート
部材7と小口径管3の外面と大口径管12の内面とで形
成される空間S内にモルタルなどのグラウト材8を注入
して硬化させることを検討した。
【0007】ところで、空間S内にモルタル8を注入た
めにはある程度の注入圧が必要となる。このため、注入
圧によるインバート部材7の歪みや変形を防止するため
に、図6に示すように、大口径管12の全長にわたって
所定の間隔をおいて、固定用の支持柱121や支持梁1
22を上下・左右に配置して取り付けなければならなか
った。また、モルタル8が硬化した後で、上記固定用の
支持柱121や支持梁122を取り外さなければならな
い。このため、固定用の支持柱や支持梁の取り付け・取
り外しに多くの工数を要し、作業性が悪く、しかも、施
工費用が高くつくという問題があった。
【0008】本発明の目的は、固定用の支持柱や支持梁
を必要とすることなく、インバート部材と小口径管との
間にモルタルなどのグラウト材を注入することが可能な
管の敷設構造とその敷設方法ならびに同敷設構造を形成
するために用いられるインバート部材を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
大口径管内の底部にその長手方向に管枕材が配置され、
この管枕材の上面に設けられた凹部に小口径管が載置さ
れ、この小口径管が載置されている部分を除いた大口径
管内の底部に、その長手方向に沿って足場板が配置さ
れ、前記小口径管の周りに、曲面を有するインバート部
材が管の全長にわたって配置され、このインバート部材
と小口径管の外面と大口径管の内面とで形成される空間
内にグラウト材が注入・硬化されている管の敷設構造で
あって、前記インバート部材のグラウト材と当接する側
に、小口径管の口径方向に沿って複数の係止部が突設さ
れ、この係止部に係止された線材にて小口径管が取り巻
かれてインバート部材と仮固定されている管の敷設構造
である。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の管
の敷設構造において、係止部に設けられた挿通孔に番線
が挿通され、この番線にて小口径管が取り巻かれてイン
バート部材と仮固定されているものである。
【0011】請求項3記載の発明は、大口径管内の底部
に小口径管が固定されて敷設されている管の敷設構造に
おいて用いられるインバート部材であって、小口径管の
外面と対向する片面に、小口径管の口径方向に沿って、
複数の係止部が突設され、この係止部の近傍に作業用の
開口が設けられているインバート部材である。
【0012】請求項4記載の発明は、大口径管内の底部
に、上面の一端側に偏って設けられた管載置用の凹部を
有する管枕材を大口径管の長手方向に配置し、この管枕
材の凹部にて小口径管を支持し、小口径管の外面と対向
する片面側の小口径管の口径方向に沿って設けられた複
数の係止部にあらかじめ締め付け用の線材が係止されて
いる曲面状のFRP製のインバート部材にて小口径管の
周りを囲繞し、前記線材にて小口径管の周りを取り巻い
て締め付け、このインバート部材と小口径管の外面と大
口径管の内面とで形成される空間内にグラウト材を注入
する管の敷設方法である。
【0013】本発明における管枕材の材質は、天然木製
のものやコンクリート製のものであってもよいが、取扱
いなどの作業性を考慮すると、ガラスロービングなどの
長尺繊維にて補強した硬質発泡ウレタン樹脂製の合成樹
脂製のものが望ましい。この合成樹脂製のものはたとえ
ば合成樹脂製枕木として鉄道分野でも用いられており、
軽量性、機械的強度面、耐蝕性などの面ですぐれてい
る。
【0014】本発明におけるインバート部材の材質は、
ガラス繊維などの補強繊維にて補強されたFRP製のも
の、FRP製のパネル部材と熱可塑性樹脂製のパネル部
材とから構成された積層タイプのものを用いることがで
きる。そして、インバート部材のグラウト材と当接する
側に、複数の係止部が小口径管の口径方向に沿って突設
されておればよい。この係止部の形態は後述の線材を係
止できるようになっておれば特に限定されず、鉤状のも
のや挿通孔を有する突起でもよい。
【0015】本発明における線材としては、番線などの
金属線、樹脂製の紐やロープを用いることができる。 (作用)
【0016】請求項1記載の管の敷設構造においては、
管の全長にわたって配置されているインバート部材のグ
ラウト材と当接する側に、小口径管の口径方向に沿って
複数の係止部が突設され、この係止部に係止された線材
にて小口径管が取り巻かれてインバート部材と仮固定さ
れているので、注入圧によるインバート部材の歪みや変
形が生じることなく、インバート部材と小口径管の外面
と大口径管の内面とで形成される空間内に、所定の注入
圧をかけてグラウト材を注入することができる。そし
て、インバート部材の係止部に係止されるとともに、小
口径管を取り巻いている線材がグラウト材中に埋設され
ることにより、インバート部材はグラウト材に対して強
固に密着することになる。
【0017】請求項2記載の管の敷設構造においては、
係止部に設けられた挿通孔に番線が挿通され、この番線
にて小口径管が取り巻かれてインバート部材と仮固定さ
れているので、インバート部材はより強固に小口径管と
仮固定される。
【0018】請求項3記載のインバート部材において
は、小口径管の外面と対向する片面に小口径管の口径方
向に沿って複数の係止部が突設され、この係止部の近傍
に作業用の開口が設けられているので、インバート部材
を小口径管の周りに配置する前に、あらかじめ係止部に
番線などの線材を係止あるいは挿通しておくことで、係
止部の近傍に存在している作業用の開口を通じて、作業
者が線材にて小口径管を取り巻いてインバート部材と仮
固定することができる。
【0019】請求項4記載の管の敷設方法においては、
大口径管内の底部に長手方向に管枕材を配置し、この管
枕材の凹部にて小口径管を支持し、係止部にあらかじめ
締め付け用の線材を係止した曲面状のFRP製のインバ
ート部材にて小口径管の周りを囲繞し、線材にて小口径
管の周りを取り巻いて締め付け、このインバート部材と
小口径管の外面と大口径管の内面とで形成される空間内
にグラウト材を注入する方法であるので、インバート部
材の係止部の近傍に設けられた作業用の開口を通じて、
作業者が線材にて小口径管を取り巻いてインバート部材
と仮固定することができる。
【0020】この結果、グラウト材の注入圧によってイ
ンバート部材の歪みや変形が生じることなく、空間内に
グラウト材を注入することができる。そして、小口径管
を取り巻いている線材がグラウト材中に埋設されること
で、インバート部材がグラウト材に対して強固に密着し
た管の敷設構造を得ることができる。
【0021】このように、グラウト材が注入される内部
空間内にて、インバート部材を締め付け用の線材にて小
口径管に対して仮固定することができ、しかも、線材は
そのままグラウト材中に埋設されるので、固定用の支持
柱や支持梁を用いる方法に比べて著しく作業性や施工性
が良好である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の管の敷設構造の第
1実施例を示す縦断面図、図2は図1の要部拡大断面
図、図3は番線による小口径管の取り巻き状態を示す拡
大断面図、図4は図3のA−A断面図である。
【0023】図1において、1はシールド工法にて地山
に二次覆工されて築造されたトンネルであり、鋼製型枠
セグメントリング11と、大口径管であるFRPM管
(呼び径1650mm)12と、この大口径管12とセ
グメントリング11との隙間に注入・固化された裏込め
材であるモルタル13とで構成されている。
【0024】2は管枕材であり、大口径管12内の底部
にその長手方向に所定間隔をおいて配置され、ボルト2
5とナット26にて固定されている。ボルト25の上端
にはターンバックル42が螺合されている。管枕材2は
ガラスロービングにて補強された硬質発泡ウレタン樹脂
製の角柱状のものであり、その下面21は大口径管12
の内面に符合した円弧状の曲面を有している。この曲面
部には、図2に示すように、管軸方向に連通した断面半
円形状の溝27が設けられている。また、管枕材2の一
端部側の上面22には円弧状の内面を有する管載置用の
凹部23が一端部側(右側)に偏って設けられている。
この凹部23の内面は後述の小口径管の内面に符合した
円弧状の曲面を有している。
【0025】凹部23と反対側に位置する管枕材2の上
面には、その幅方向の全長にわたって、断面ほぼ台形状
のあり溝24が設けられている。このあり溝24は、管
枕材2同士を管の長手方向に沿って連結する後述の梁材
の一部が嵌合されるものである。なお、あり溝24の深
さは、梁材を面一に嵌合できるように、梁材の厚みとほ
ぼ同一とされている。
【0026】3は小口径管である鋳鉄管(呼び径800
mm)であり、管枕材2の凹部23内に載置され、帯状
の固定バンド4にて固定されている。すなわち、図に示
すように、固定バンド4の両端部上面にはボルト41、
41の一端部が溶接固定され、この両ボルト41の他端
部が管枕材2側のターンバックル42、大口径管12の
下部壁に一端部が固定されたボルト121の他端に螺合
されたターンバックル42とそれぞれ螺合されることで
締め付けられて固定されている。この場合、小口径管3
の管中心が大口径管12の管中心よりも約230mm大
口径管12内の底部右側に偏位して敷設されている。
【0027】5は足場板であり、小口径管3が載置され
ている部分を除いた大口径管12内の底部左側にその長
手方向に沿って配置され、管枕材2の上面および梁材6
の上面に釘などにて固定されている。つまり、足場板5
の下面と大口径管12の底部内面との間には、管枕材2
が存在している部分を除いて、隙間が形成されているこ
とになる。
【0028】7は片側半分がほぼ円弧状に屈曲されたF
RP製のインバート部材であり、小口径管3の周りに所
定の間隔をおいて、小口径管3の全長にわたって配置さ
れている。小口径管3の外面と対向するインバート部材
7の下面側の5箇所には、図3に示すように、小口径管
3の口径方向に沿って、断面矩形状の突起体73が間隔
をおいて接着されて一体化されている。突起体71のほ
ぼ中央には、図4に示すように、小円形の挿通孔731
が設けられている。なお、突起体73もFRP製のもの
である。インバート部材7の下面には、後述のエアモル
タルとの接着性を高めるために砂付け処理が施されてい
る。
【0029】74は番線であり、図3および図4に示す
ように、各突起体73に設けられた挿通孔731に右上
側から左下側に反時計まわり方向に順番に挿通され、そ
して、小口径管3の下側を潜って小口径管3を取り巻い
た状態でその端部同士が右上側にて締結されている。こ
のようにして、インバート部材7は番線74にて小口径
管3と仮固定されている。75は作業用の開口部であ
り、インバート部材7の右上側に位置する突起体73の
近傍に設けられている。
【0030】そして、インバート部材7の下端部71が
足場板5側に、インバート部材7の上端部72が大口径
管12の壁面側にそれぞれ水密状に固定されている。イ
ンバート部材7の両側端側(小口径管3の長さ方向側)
も、隣接する他のインバート部材の側端側と水密状に固
定されている。
【0031】インバート部材7と、小口径管3の外面
と、大口径管12の下半部内面とで形成される空間S内
に、グラウト材であるエアモルタル8が注入口(図示せ
ず)から注入されて固化されることで、大口径管12内
の底部に小口径管3が敷設された敷設構造とされてい
る。
【0032】上記図1に示した管の敷設構造を敷設する
にはつぎのようにして行う。まず、シールド工法にて二
次覆工されたトンネル1を構成している大口径管12内
の底部に、その長手方向に所定間隔をおいて複数の管枕
材2を配置し、ボルト25・ナット26にて固定する。
なお、各管枕材2が配置される大口径管12内の底部に
はあらかじめボルト25が固定されている。一方、管枕
材2側にはボルト25が挿通されるボルト挿通孔があら
かじめ穿孔されている。
【0033】管枕材2の配置・固定と同時に、管枕材2
のあり溝24を利用して、梁材6にて管枕材2同士を管
の長手方向に沿って連結する。そして、この梁材6より
も図面上左側に位置する管枕材2の上面および梁材6の
上面に、大口径管12の長手方向に沿って足場板5を配
置し、釘などにて管枕材2および梁材6に固定する。な
お、管枕材2にて小口径管3を支持したあとに、足場板
5を敷いてもよい。
【0034】そして、この足場板5を敷いた部分を作業
用の通路として利用しながら、台車などを用いて大口径
管12内に小口径管3を搬送し、管枕材2の管載置用の
凹部23に小口径管3を載置し、隣接する小口径管3同
士を接続しながら敷設していく。小口径管3の敷設が終
了したのち、固定バンド4の両端部のボルト41、41
をターンバックル42、42と螺合し、小口径管3を固
定バンド4で締め付けて固定する。なお、足場板5の設
置は、管枕材2にて小口径管3を支持したのちに行なっ
てもよい。
【0035】小口径管3をその全長にわたって複数の固
定バンド4で締め付けてしっかりと固定したのち、小口
径管3の周りをインバート部材7にて管の全長にわたっ
て囲繞する。その際、あらかじめ所定長さの締め付け用
の番線74を突起体73の挿通孔731に挿通してお
き、番線74の下端側を小口径管3の下側を潜らせて小
口径管3の右側部側に突き出した状態としておく。そし
て、作業用の開口部75を通じて、作業者が手で番線7
4の先端を引き上げ、開口部75の下方近傍にて番線7
4の端部同士を締め付けて緊張状態とすることで、イン
バート部材7を小口径管3と仮固定する。
【0036】なお、番線74の締め付け作業が完了した
のち、開口部75はキャップなどにて閉塞する。また、
隣接するインバート部材7同士の両側端部同士をあらか
じめビスにて水密状に接続しておく。そして、インバー
ト部材7の下端部71を足場板5側に、上端部72を大
口径管12の壁面側にそれぞれ水密状に固定する。
【0037】つぎに、インバート部材7と、小口径管3
の外面と、大口径管12の下半部内面とで形成された空
間S内にエアモルタル8を注入孔76を通じて加圧注入
して硬化させる。このようにして、図1に示す管の敷設
構造が得られる。この場合、足場板5の下面と大口径管
12の底部内面との間にも隙間が存在しているので、こ
の隙間内にも注入したエアモルタル8が充填されること
になる。
【0038】また、管枕材2の下面21側に管軸方向に
連通した断面半円形状の溝27が設けられているので、
この溝27を通じてエアモルタル8は隣接する空間S内
に隙間なく充填されることになる。
【0039】なお、上記注入孔76はエアモルタル8の
注入後、キャップ76にて閉塞すればよい。9はエアモ
ルタル8を注入する際のエア抜きホースであり、その下
端が足場板5の所定部分に固定されて上記空間Sと連通
している。
【0040】上記実施例では、インバート部材7の下面
側に断面矩形状の突起体73を設けたが、図5に示すよ
うに、インバート部材7の下面側に管軸方向に沿って複
数の補強リブ73Aを一体に設け、この各補強リブ73
Aに番線74を挿通するための小径の挿通孔731Aを
設けてもよい。
【0041】このように、インバート部材7の下面側に
複数の補強リブ73Aを設けることにより、インバート
部材7の剛性が著しく大きくなり、上記番線74の巻き
締め効果と相まって、エアモルタル8の注入圧によるイ
ンバート部材の歪みや変形の防止効果がさらに向上す
る。
【0042】また、インバート部材7の突起体73をそ
の先端が小口径管3の外面により接近するように長くし
てもよい。このようにすると、インバート部材7側の締
め付け用の番線74がより小口径管3の外面側に近接す
るので、周方向の番線74の緊張状態がほぼ均一となっ
て、小口径管3の仮固定状態が良好となる。
【0043】
【発明の効果】請求項1または2記載の管の敷設構造に
おいては、インバート部材と小口径管の外面と大口径管
の内面とで形成される空間内に、注入圧によるインバー
ト部材の歪みや変形が生じることなく、所定の注入圧を
かけてグラウト材が注入された敷設構造となる。そし
て、インバート部材の係止部に係止されるとともに、小
口径管を取り巻いている線材がグラウト材中に埋設され
ることにより、インバート部材はグラウト材に対して強
固に密着した構造となる。
【0044】また、インバート部材の外面と大口径管の
内面とで形成される空間部分を排水用、中水用、汚水用
などの管路として利用することができる。
【0045】また、請求項2記載の管の敷設構造におい
ては、係止部の挿通孔に挿通されている番線にて小口径
管が取り巻かれてインバート部材と仮固定されているの
で、インバート部材が小口径管に対して強固に固定され
た敷設構造となる。
【0046】請求項3記載のインバート部材において
は、インバート部材を小口径管の周りに配置する前に、
あらかじめ係止部に番線などの線材を係止あるいは挿通
しておくことで、係止部の近傍に位置する作業用の開口
を通じて、作業者が施工性よく線材にて小口径管を取り
巻いてインバート部材と仮固定することができる。
【0047】請求項4記載の管の敷設方法は、上面の一
端側に偏って設けられた管載置用の凹部を有する管枕材
を大口径管内の底部にその長手方向に配置し、この管枕
材の凹部にて小口径管を支持するとともに、この小口径
管の周りを、係止部にあらかじめ締め付け用の線材を係
止した曲面状のFRP製のインバート部材にて囲繞し、
この線材にて小口径管の周りを取り巻いて締め付けたの
ち、このインバート部材と小口径管の外面と大口径管の
内面とで形成される空間内にグラウト材を注入する方法
であるので、大口径管の底部の片側に小口径管が偏って
敷設された敷設構造を得ることができる。このため、小
口径管と大口径管との間で幅広い通路を得ることがで
き、この通路を利用して管内作業を安全に行なえる。
【0048】そして、管枕材の凹部にて小口径管を支持
したのち、この小口径管を載置した部分を除いた大口径
管の底部にその長手方向に沿って足場板を配置すると、
この足場板を配置した部分を作業用の通路として利用し
て管内作業を安全に行なうことができる。
【0049】作業用の開口を通じて、作業者が線材にて
小口径管を取り巻いてインバート部材と仮固定し、グラ
ウト材の注入圧によってインバート部材の歪みや変形が
生じることなく、空間内にグラウト材を注入することが
できる。
【0050】また、小口径管を取り巻いて仮固定してい
る締め付け用の線材がグラウト材中に埋設されるので、
グラウト材に対してインバート部材が強固に密着した管
の敷設構造を得ることができる。
【0051】さらに、仮固定用の線材は取り外す必要が
なく、そのままグラウト材中に埋設されるので、固定用
の支持柱や支持梁を用いる方法に比べて著しく作業性や
施工性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管の敷設構造の第1実施例を示す縦断
面図である。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】番線による小口径管の取り巻き状態を示す拡大
断面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】インバート部材の変形例を示す部分斜視図であ
る。
【図6】従来のインバート部材の固定方法を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 トンネル 12 FRPM管(大口径管) 2 管枕材 22 上面 23 管載置用の凹部 3 鋳鉄管(小口径管) 4 帯状の固定バンド 41 ボルト 5 足場板 7 インバート部材 73 突起体 73A 補強リブ 731 挿通孔 74 番線(線材) 75 開口部 8 エアモルタル S 空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 俊司 滋賀県栗太郡栗東町野尻75 積水化学工業 株式会社内 (72)発明者 小澤 延行 千葉県市原市潤井戸2082番地 小松化成株 式会社内 Fターム(参考) 2D047 AC06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大口径管内の底部にその長手方向に管枕
    材が配置され、この管枕材の上面に設けられた凹部に小
    口径管が載置され、この小口径管が載置されている部分
    を除いた大口径管内の底部に、その長手方向に沿って足
    場板が配置され、前記小口径管の周りに、曲面を有する
    インバート部材が管の全長にわたって配置され、このイ
    ンバート部材と小口径管の外面と大口径管の内面とで形
    成される空間内にグラウト材が注入・硬化されている管
    の敷設構造であって、 前記インバート部材のグラウト材と当接する側に、小口
    径管の口径方向に沿って複数の係止部が突設され、この
    係止部に係止された線材にて小口径管が取り巻かれてイ
    ンバート部材と仮固定されていることを特徴とする管の
    敷設構造。
  2. 【請求項2】 係止部に挿通孔が設けられ、この挿通孔
    に番線が挿通され、この番線にて小口径管が取り巻かれ
    てインバート部材と仮固定されている請求項1記載の管
    の敷設構造。
  3. 【請求項3】 大口径管内の底部に小口径管が固定され
    て敷設されている管の敷設構造において用いられるイン
    バート部材であって、 小口径管の外面と対向する片面に、小口径管の口径方向
    に沿って、複数の係止部が突設され、この係止部の近傍
    に作業用の開口が設けられていることを特徴とするイン
    バート部材。
  4. 【請求項4】 大口径管内の底部に、上面の一端側に偏
    って設けられた管載置用の凹部を有する管枕材を大口径
    管の長手方向に配置し、この管枕材の凹部にて小口径管
    を支持し、小口径管の外面と対向する片面側の小口径管
    の口径方向に沿って設けられた複数の係止部にあらかじ
    め締め付け用の線材が係止されている曲面状のFRP製
    のインバート部材にて小口径管の周りを囲繞し、前記線
    材にて小口径管の周りを取り巻いて締め付け、このイン
    バート部材と小口径管の外面と大口径管の内面とで形成
    される空間内にグラウト材を注入することを特徴とする
    管の敷設方法。
JP10364946A 1998-12-22 1998-12-22 管の敷設構造およびその敷設方法ならびに同敷設構造にて用いられるインバート部材 Pending JP2000186786A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004517766A (ja) * 2000-09-08 2004-06-17 インテリジエント・エンジニアリング(バハマズ)リミテツド 既存の金属構造体の補強方法、パイプ補強方法、パイプラインに対するスプールラインの付設方法
CN106838461A (zh) * 2017-03-08 2017-06-13 济南黄河路桥建设集团有限公司 一种城镇柔性管道快速施工方法

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