JP2000184496A - 圧電音響装置とその製造方法 - Google Patents

圧電音響装置とその製造方法

Info

Publication number
JP2000184496A
JP2000184496A JP10354461A JP35446198A JP2000184496A JP 2000184496 A JP2000184496 A JP 2000184496A JP 10354461 A JP10354461 A JP 10354461A JP 35446198 A JP35446198 A JP 35446198A JP 2000184496 A JP2000184496 A JP 2000184496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diaphragm
metal sheet
peripheral wall
acoustic device
piezoelectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10354461A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiromi Kakinuma
博美 柿沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiyo Yuden Co Ltd filed Critical Taiyo Yuden Co Ltd
Priority to JP10354461A priority Critical patent/JP2000184496A/ja
Publication of JP2000184496A publication Critical patent/JP2000184496A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Transducers For Audible Bands (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて薄い振動板11でも、これを容易に取
り扱うことが出来ると共に、この振動板11をケース本
体2に貼り付けて、圧電要素1をケース2に容易に組み
込むことが出来、それによって小形でも音響特性が良好
な圧電音響装置を得る。 【解決手段】 圧電音響装置は、音響箱としてのケース
の内部に、電気信号を音声に変換するかまたは音声信号
を電気信号に変換する素子を収納したものである。この
圧電音響装置は、周辺部に円周状に起立した周壁3を有
するケース本体2と、前記周壁3の端面に周辺部が貼り
付けられた金属薄板からなる振動板11と、この振動板
11の少なくとも片主面に貼り付けられた圧電素子12
と、前記ケース本体2の周壁3の端面に貼り付けられた
振動板11の周辺部に形成され、金属シート21から切
り離された切断部13とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話器やその
他の携帯端末器等に使用され、円板状のケース本体を有
する小形のスピーカ、レシーバ、マイクロホン等の圧電
音響装置とそれを製造する方法に関し、より具体的に
は、ケース本体に圧電要素を収納し、圧電要素の電歪に
より音声や電気信号を発生する形式の圧電音響装置とそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話器やいわゆるコードレスホンに
使用される圧電音響装置は、円盤形のケース本体の内部
に、振動板に圧電素子を設けた圧電要素を内装したもの
である。携帯電話器の小形化に伴い、そのハウジングの
内部に装着される圧電音響装置の小形化が進んでおり、
現在φ20程度の小形のケース本体を有する圧電音響装
置が使用されている。このように極端に小形化された音
響装置においては、良好な音圧特性を得るため、数十ミ
クロンかそれ以下の厚みを有する金属箔を振動板として
使用することが検討されている。
【0003】このような圧電音響装置を製造するには、
金属板からなる振動板の片面または両面に圧電素子を貼
り付け、振動板をケースに収納し、振動板の周辺部をケ
ースに貼り付け、さらに振動板と圧電素子の電極に端子
やリード線を接続するという工程が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】前記のような極め
て薄い金属箔を振動板として使用する場合、その取り扱
い中に振動板に接着された圧電素子にクラックが発生し
やすくなる。圧電素子にクラックが発生すると、圧電素
子の両主面にそれぞれ形成された電極どうしの間にショ
ートが発生し、動作不良となる。また、圧電素子にクラ
ックが発生しない場合でも、振動板に皺等が生じやす
く、音響特性の低下等を招くことになる。
【0005】本発明は、前記圧電音響装置における従来
の課題に鑑み、極めて薄い振動板でも、これを容易に取
り扱うことが出来ると共に、この振動板をケース本体に
貼り付けて、圧電要素をケースに容易に組み込むことが
出来、これによって小形でも音響特性が良好な圧電音響
装置を容易に且つ効率的に製造することが出来るように
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明では、薄い金属シート21に圧電素子12を
貼り付け、さらにこの金属シート21の圧電素子12の
周囲の部分にケース本体2の周壁3の端面を貼り付け、
その後金属シート12のケース本体2の周壁3の端面に
貼り付けた部分を切断して振動板11として金属シート
21を切り出すようにしたものである。これにより、薄
い振動板11の周囲がケース本体2の周壁3に支持され
た状態でケースに組み込まれた圧電音響装置を容易に且
つ効率的に製造することが出来るようにしたものであ
る。
【0007】本発明による圧電音響装置は、音響箱とし
てのケースの内部に、電気信号を音声に変換するかまた
は音声信号を電気信号に変換する素子を収納したもので
あって、周辺部に円周状に起立した周壁3を有するケー
ス本体2と、前記周壁3の端面に周辺部が貼り付けられ
た金属薄板からなる振動板11と、この振動板11の少
なくとも片主面に貼り付けられた圧電素子12と、前記
ケース本体2の周壁3の端面に貼り付けられた振動板1
1の周辺部に形成され、金属シート21から切り離され
た切断部13とを有する。
【0008】振動板11の周辺部の切断部13は、同振
動板11の円周方向に複数個設けられている。ケース本
体2は、その周壁3の外周側に連なって端子部5を有
し、この端子部5に振動板11と圧電素子12の電極に
それぞれ電気的に導通する引出端子6、7を有する。こ
の引出端子6、7は、振動板11を切り出した金属シー
ト21から切り出された金属片からなる。
【0009】このような圧電音響装置を製造する方法
は、複数の振動板部22がその円周方向の複数個所の支
持片28で支持され、それ以外の部分が分離部37で切
り離されている金属シート21を作る工程と、この金属
シート21の振動板部22の片主面または両主面に圧電
素子12を貼り付ける工程と、この振動板部22の周辺
部をケース本体2の周囲に立ち上がった周壁3の端面に
貼り付ける工程と、前記支持片28をケース本体2の周
壁3の端面で切断し、振動板部22を振動板11として
金属シート21から切り離す工程とを有する。
【0010】ケース本体2は、その周壁3の外周側に連
なって端子部5を有し、振動板部22がケース本体2の
周壁3の端面に貼り付けられる時に、同振動板部22と
共に金属シート21の一部に形成された引出端子部2
4、25が貼り付けられる。この金属シート21の一部
の引出端子部24、25は、振動板部22が支持片28
で金属シート21から切り離される時に、引出端子6、
7として前記金属シート21から切り離される。
【0011】このような圧電音響装置とその製造方法で
は、複数の振動板11を薄い金属シート21の状態で取
り扱い、この金属シート21の振動板部22の周辺部を
ケース本体2の周壁3の端面に貼り付けた後、振動板部
22を金属シート21から切り取り、振動板11とする
ため、個々の薄い振動板11を個別的に取り扱う必要が
なくなる。これにより、薄い振動板11でも破損するこ
となく容易に取り扱うことができ、薄い振動板11を使
用した圧電音響装置を効率よく製造することが可能とな
る。
【0012】さらに、ケース本体2の周壁3の外周側に
連なって端子部5を設け、振動板部22がケース本体2
の周壁3の端面に貼り付けられる時に、同振動板部22
と共に金属シート21の一部に形成された引出端子部2
4、25を貼り付け、さらにこの金属シート21の一部
の引出端子部24、25を、振動板部22が支持片28
で金属シート21から切り離されるときに、引出端子
6、7として前記金属シート21から切り離すことによ
り、引出端子6、7も容易に形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1〜図3に示すように、圧電音響装置は、ケース本体
2に圧電要素1とその引出電極6、7を取り付け、ケー
ス本体2に蓋体9を被せたものである。
【0014】ケース本体2は、円形状の周壁3を有して
おり、図3に示したようにその内部は空洞となってい
る。ケース本体2の周壁3の底面側から外周側にフラン
ジ部4が突出している。さらに周壁3に囲まれたケース
本体2の底壁中心部には、放音孔14が穿孔されてい
る。ケース本体2の周壁3の一部から、それと一体に矩
形の端子部5が突出しており、この端子部5にも前記フ
ランジ部4に連なるフランジ状の突起部がある。ケース
本体2の周壁3と端子部5の上面は面一となっている。
【0015】蓋体9は、前記ケース本体2の周壁3の外
径とほぼ同じ内径を有し、ケース本体2のフランジ部4
と同じ外径を有し、且つケース本体2の周壁3の高さよ
り深い内部空間を有する円板箱形のものである。またこ
の蓋体9には、ケース本体2の端子部5と対応する矩形
箱形の突起部がある。この蓋体9の上面中心には、放音
孔10が穿設されている。
【0016】圧電要素1は、金属薄板からなる円形薄板
状の振動板11と、この振動板11の片面に貼り付けら
れた圧電素子12とからなる。この圧電素子12は、薄
いセラミックシートの両面に金属膜からなる電極を設
け、この片方の電極側を振動板11に貼り付け、同電極
と振動板11とを電気的に導通させたものである。振動
板11の径は、前記ケース本体2の周壁3の外径より僅
かに小さく、同周壁3の内径より大きい。
【0017】この振動板11の周辺部には、90゜間隔
で後述する金属シート21から切り離した切断部13が
あり、図1と図2では、この切断部13を突起状のもの
と示してある。図4は、この切断部13の各種形状を示
してあるが、これについては後述する。図1〜図3に示
すように、この振動板11の周辺部は、シリコーン系等
の弾性を有する接着剤により、前記ケース本体2の周壁
3の上面に貼り付けられ、振動板11の中心寄りの大半
の部分が周壁3の間に張られた状態となっている。圧電
素子12は、ケース本体2の外側に向いている。
【0018】さらに、ケース本体2の端子部5の上面に
は、前記振動板11と同じ金属板からなる一対の引出端
子6、7がやはりシリコーン系等の接着剤で接着されて
いる。これら一対の引出端子6、7からはそれぞれリー
ド41、42が連なって導出しており、これらリード4
1、42の先端側はケース本体2の端子部5の外に引き
出されている。
【0019】この引出端子6、7のうち、その一方の引
出端子6は振動板11と一体に連なっている。また、他
方の引出端子7は、振動板11とは切り離されていると
共に、絶縁層を設けた細い接続導体8を介して圧電素子
12の電極に導電固着されている。この接続導体8は、
引出端子7と一体に連なっており、接続導体8の引出端
子7と連なった基部を180゜折り返し、その先端を圧
電素子12の電極に導電性接着剤や半田等の手段で導電
固着されている。
【0020】さらにこの状態で、ケース本体2の周壁3
及び端子部5の外側に図1に示す蓋体9を嵌め込み、ケ
ース本体2の内部を蓋体9で覆う。図1及び図2では、
蓋体2を取り外した状態を示しているが、実際の完成し
た状態では、図3に示すように、蓋体2でケース本体2
が閉じられることになる。蓋体2の周壁端面は、フラン
ジ部4に突き合わせられる。
【0021】なお、前記の圧電音響装置では、後述する
金属シート21から切り出されたリード41、42をケ
ース本体2と蓋体9との間から引き出しているが、この
ようなリード41、42を使用せず、引出端子6、7に
金属板状の端子や可撓性を有するリード線を半田付け
し、この端子やリード線をケース本体2と蓋体9との間
から引き出すこともできる。
【0022】次に、この圧電音響装置を製造する方法に
ついて説明する。まず、図5及び図6に示すような金属
シート21を用意する。図5に示すように、この金属シ
ート21は、矩形であって、その4隅に位置決め用の位
置決孔30が穿孔されている。この位置決孔30の内側
には円形の振動板部22とそれに隣接して端子リード部
23との組が縦横に配列されて複数組設けられている。
【0023】図6は、1組分の振動板部22と端子リー
ド部23とを示している。この図6に示すように、振動
板部22は円形のもので、その周囲は90゜間隔で4個
所設けられた支持片28を残してスリット状の分離部3
7の円形部分によって金属シート21の他の部分と分離
され、島状となっている。図6において斜線を施したの
がスリット状の分離部37である。支持片28の振動板
部22側に寄った位置に括れた部分があって、その部分
で分離部37が部分的に狭くなっている。
【0024】端子リード部23は、振動板部22に近い
側の一対の引出端子部24、25とこれら引出端子部2
4、25にそれぞれ連なったリード部26、27及び一
方の引出端子部25に連なった接続導体部36とからな
っている。この端子リード部23の各部分は、前記スリ
ット状の分離部37の円形部分から図6において左下方
に延びた筋状の分離部37の一部により金属シート21
の他の部分から分離されている。
【0025】一方の引出端子部24は前記振動板部22
と連なっており、他方の引出端部25は、分離部37の
円形部分により分離されている。引出端子部24、25
にそれぞれ連なったリード部26、27と、これらリー
ド部26、27の間にあって、一方の引出端子部25に
連なった接続導体部36は、前記振動板部22の外側に
互いに平行に連なっており、それらの先端位置の間に切
断部28’が設けられている。この切断部28’の位置
でリード部26、27と引出端子部25の幅が部分的に
広くなっており、その分だけリード部26、27と接続
導体部36の先端部が括れている。また、接続導体部3
6の引出端子部25に連なる基部も同様にして括れてい
る。
【0026】このような金属シート21は、例えば、金
属薄板をエッチングやレーザカッティング等の手段で加
工し、前記位置決孔30や分離部37を形成することに
より製作される。この金属シート21はごく薄いので、
図8に示すようなホルダパレット31に貼り付けて取り
扱う。その際、図5に示す金属シート21の位置決孔3
0を、ホルダパレット31の位置決穴32に位置合わせ
して貼り付ける。
【0027】ホルダパレット31に金属シート21を貼
り付けた状態で、金属シート21の振動板部22に圧電
素子12を貼る。そのために、まずスクリーン印刷法等
の手段で金属シート21の振動板部22の圧電素子12
を貼り付ける部分に接着剤を印刷する。その後、この接
着剤を印刷した部分に圧電素子12を貼り付ける。図7
(a)、(b)は、前述の図6と同様に、振動板部22
と端子リード部23の1組分を示しており、図7(a)
は、振動板部22に圧電素子12を貼り付けた状態を示
す。もちろん、金属シート21の全ての振動板部22に
圧電素子12を貼り付ける。圧電素子12の振動板部2
2への貼り付けは、1つずつ行ってよいし、1列ずつ行
ってもよいし、また金属シート21の全体について同時
に行ってもよい。
【0028】次に、金属シート21をホルダパレット3
1から取り外し、金属シート21を反転して再びホルダ
パレット31に貼り付ける。この状態で、図7(b)に
示すように、振動板部22の周辺部と引出端子部24、
25にシリコーン接着剤等の接着剤29を印刷する。例
えば、スクリーン印刷法等の手段で金属シート21の振
動板部22の周辺部に接着剤を印刷する。図7(b)で
は、金属シート21を反転しているため、既に接着した
圧電要素12は破線で示してある。
【0029】他方、図8に示すような治具33を使用
し、その凹部にケース本体2を収納する。ケース本体2
はその周壁3の端面が凹部の外側に向くように収納され
る。この治具33の凹部は、金属シート21の振動板部
21の配列位置に対応して設けられており、治具33の
隅に設けた位置決めピン34をホルダパレット31の位
置決穴32に嵌合することにより、金属シート21の振
動板部21と治具33の凹部に収納されたケース本体2
とがそれぞれ一致するように位置決めされる。そして、
金属シート21を治具33の凹部に収納したケース本体
2の周壁3の端面に重ね合わせることにより、ケース本
体2の周壁3の端面が金属シート21の振動板部22の
周辺部に接着される。
【0030】その後、金属シート21をホルダパレット
31から取り外す。その後、図9に示すように、レーザ
カッタ35等の切断工具を使用し、金属シート21の支
持片28と切断部28’の部分を切断し、振動板部22
と端子リード部23を金属シート21から切り離す。こ
の分離部28と切断部28’の切断個所を図10におい
て二点鎖線aで示す。これにより、振動板部22と引出
端子部24、25がそれぞれケース本体2の周壁3の端
面と端子部5に接着された状態で金属シート21が切り
離される。この状態では、図1と図2に示すように、前
記振動板部22が振動板11として、引出端子部24、
25が引出端子6、7として、リード部26、27がリ
ード41、42として、接続導体部36が接続導体8と
してそれぞれ分離される。
【0031】前記の支持片28をレーザカッタ35で切
断した後の切断部13の形状の例を図4に示してある。
図4(a)は、振動板11の周面と面一の位置で支持片
28が切断された状態の切断部13である。図4(b)
は、支持片28の括れの位置で同支持片28が切断され
た状態の切断部13である。図4(c)は、支持片28
の括れより若干外側の位置で同支持片28が切断された
状態の切断部13である。図4(c)は、支持片28の
括れからさらに離れた位置で同支持片28が切断された
状態の切断部13である。
【0032】次に、図1と図2に示すように、前記の接
続導体8、すなわち接続導体部36であった部分をその
基部から折り返し、この接続導体8の先端を圧電素子1
2の電極にロウ付け等の手段で導電固着する。接続導体
8、すなわち接続導体部36であった部分を折り返す位
置を図10に二点鎖線bで示す。最後に、図1に示す蓋
体9を図3に示すように、ケース本体2の周壁3と端子
部5とに嵌め込み、圧電要素をケース本体2と蓋体9と
の間に収納することにより、圧電音響装置が完成する。
【0033】前述の例は、図5に示すように、金属シー
ト21に縦横に振動板部22と端子リード部23との組
を配列し、金属シート21を1枚単位で取り扱う、いわ
ばバッチ方式の製造工程である。これに対し、図11に
示すように、長手方向に振動板部22と端子リード部2
3との組を配列した長尺な金属シート21を使用し、こ
の金属シート21をその長手方向に送りながら、1個ま
たは複数個単位で連続して圧電音響装置を製造する、い
わば連続方式の製造工程により圧電音響装置を製造する
こともできる。
【0034】図11に示した金属シート21は、その長
手方向に1列に振動板部22と端子リード部23との組
を配列しているが、これらは複数列配列してもよいこと
はもちろんである。金属シート21の両側には、トラッ
クフィーダで送るための送り孔52が配列され、その内
側に個々の振動板部22と端子リード部23との組を位
置決めする位置決孔30が設けられている。
【0035】このような長尺な金属シートをその長手方
向に間欠的に送りながら、まず図12(a)に示すよう
に、スクリーン印刷法等の手段で金属シート21の振動
板部22の圧電素子12を貼り付ける部分に接着剤を印
刷する。図12(a)において符号53で示したのは、
接着剤を印刷するための印刷用スクリーンを示す。その
後、図12(b)に示すように、接着剤を印刷した部分
に圧電素子12を貼り付ける。図12(b)において符
号55で示したのは、圧電素子12を保持し、金属シー
ト21の振動板部22に貼り付ける貼付ヘッドである。
【0036】次に、金属シート21を反転し、振動板部
22の周辺部と引出端子部24、25にシリコーン接着
剤等の接着剤を印刷する。この接着剤の印刷は、前述の
圧電素子12を貼り付けるための接着剤の印刷と同様
に、スクリーン印刷法等により行われる。次に、図12
(c)に示すように、金属シート21の振動板部22の
周辺部にケース本体2の周壁3の端面を接着する。図1
2(c)において、符号56で示したのは、ケース本体
2を保持し、貼り付ける貼付ヘッドである。
【0037】その後、図12(d)に示すように、切断
ポンチ59により金属シート21の振動板部22と端子
リード部23を金属シート21から切り離す。この切断
個所は、図10に切断個所aとして二点鎖線で示した前
述の例と同じである。その後、図1と図2に示すよう
に、前記の接続導体8、すなわち接続導体部36であっ
た部分をその基部から折り返し、この接続導体8の先端
を圧電素子12の電極にロウ付け等の手段で導電固着す
る。最後に、図1に示す蓋体9を図3に示すように、ケ
ース本体2の周壁3と端子部5とに嵌め込み、圧電要素
をケース本体2と蓋体9との間に収納することにより、
圧電音響装置が完成する。
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明による圧電音
響装置とその製造方法では、複数の振動板11を薄い金
属シート21の状態で取り扱うので、個々の薄い振動板
11を取り扱う必要がなくなる。これにより、薄い振動
板11を破損することなく、それを使用した圧電音響装
置を効率よく製造することが可能となる。従って、薄い
振動板11を使用した圧電音響装置を歩留まりよく、高
い生産性で製造することが可能である。また、振動板1
1と圧電素子12に接続される引出端子6、7も前記金
属シート21から切り離すことにより、容易に形成する
ことができるので、この点でも効率的な生産が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である圧電音響装置のケー
ス本体から蓋体を取り外した状態の一部分解斜視図であ
る。
【図2】同実施形態である圧電音響装置のケース本体か
ら蓋体を取り外した状態の平面図である。
【図3】同実施形態である圧電音響装置の縦断側面図で
ある。
【図4】同実施形態である圧電音響装置の切断部の各種
形状を示す平面図である。
【図5】同実施形態である圧電音響装置を製造する際に
使用される金属シートを示す平面図である。
【図6】同金属シートの1組の振動板部と端子部を示す
要部拡大平面図である。
【図7】同金属シートの振動板部に圧電要素を貼り付け
た状態とその裏面に接着剤を印刷した状態とを示す要部
拡大平面図である。
【図8】接着剤を印刷した金属シートにケース本体を貼
り付ける工程を示す縦断側面図である。
【図9】振動板と端子部を金属シートから切り離す工程
を示す縦断側面図である。
【図10】振動板と端子部を金属ケースから切り離す位
置を示す要部平面図である。
【図11】圧電音響装置を製造する際に使用される金属
シートの他の例を示す要部平面図である。
【図12】同金属シートを使用して圧電音響装置を製造
する工程の一部を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 圧電要素 2 ケース本体 3 ケース本体の周壁 6 引出端子 7 引出端子 11 振動板 12 圧電素子 13 切断部 21 金属シート 22 金属シートの振動板部 24 金属シートの引出端子部 25 金属シートの引出端子部 28 金属シートの支持片 37 金属シートの分離部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響箱としてのケースの内部に、電気信
    号を音声に変換するかまたは音声信号を電気信号に変換
    する圧電要素(1)を収納した圧電音響装置において、
    周辺部に円周状に起立した周壁(3)を有するケース本
    体(2)と、前記周壁(3)の端面に周辺部が貼り付け
    られた金属薄板からなる振動板(11)と、この振動板
    (11)の少なくとも片主面に貼り付けられた圧電素子
    (12)と、前記ケース本体(2)の周壁(3)の端面
    に貼り付けられた振動板(11)の周辺部に形成され、
    金属シート(21)から切り離された切断部(13)と
    を有することを特徴とする圧電音響装置。
  2. 【請求項2】 振動板(11)の周辺部の切断部(1
    3)は、同振動板(11)の円周方向に複数個設けられ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の圧電音響装
    置。
  3. 【請求項3】 ケース本体(2)は、その周壁(3)の
    外周側に連なった端子部(5)を有し、この端子部
    (5)に振動板(11)と圧電素子(12)の電極にそ
    れぞれ電気的に導通した引出端子(6)、(7)を有す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の圧電音響
    装置。
  4. 【請求項4】 引出端子(6)、(7)は、振動板(1
    1)を切り出した金属シート(21)から切り出された
    金属片からなることを特徴とする請求項3に記載の圧電
    音響装置。
  5. 【請求項5】 音響箱としてのケースの内部に、電気信
    号を音声に変換するかまたは音声信号を電気信号に変換
    する圧電要素(1)を収納した圧電音響装置を製造する
    方法において、複数の振動板部(22)がその円周方向
    の複数個所の支持片(28)で支持され、それ以外の部
    分が分離部(37)で切り離されている金属シート(2
    1)を作る工程と、この金属シート(21)の振動板部
    (22)の少なくとも片主面に圧電素子(12)を貼り
    付ける工程と、この振動板部(22)の周辺部をケース
    本体(2)の周囲に立ち上がった周壁(3)の端面に貼
    り付ける工程と、前記支持片(28)をケース本体
    (2)の周壁(3)の端面上で切断し、振動板部(2
    2)を振動板(11)として金属シート(21)から切
    り離す工程とを有することを特徴とする圧電音響装置の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 ケース本体(2)は、その周壁(3)の
    外周側に連なった端子部(5)を有し、振動板部(2
    2)がケース本体(2)の周壁(3)の端面に貼り付け
    られる時に、同振動板部(22)と共に金属シート(2
    1)の一部に形成された引出端子部(24)、(25)
    が貼り付けられることを特徴とする請求項5に記載の圧
    電音響装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 金属シート(21)の一部の引出端子部
    (24)、(25)は、振動板部(22)が支持片(2
    8)で金属シート(21)から切り離される時に、引出
    端子(6)、(7)として前記金属シート(21)から
    切り離されることを特徴とする請求項6に記載の圧電音
    響装置の製造方法。
JP10354461A 1998-12-14 1998-12-14 圧電音響装置とその製造方法 Withdrawn JP2000184496A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10354461A JP2000184496A (ja) 1998-12-14 1998-12-14 圧電音響装置とその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10354461A JP2000184496A (ja) 1998-12-14 1998-12-14 圧電音響装置とその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000184496A true JP2000184496A (ja) 2000-06-30

Family

ID=18437720

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10354461A Withdrawn JP2000184496A (ja) 1998-12-14 1998-12-14 圧電音響装置とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000184496A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101057105B1 (ko) 2009-09-01 2011-08-17 주식회사 이노칩테크놀로지 진동부재 및 이를 이용한 압전 스피커
KR101501848B1 (ko) 2013-11-20 2015-03-18 정병운 저역 보상용 압전 스피커
WO2021186860A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 株式会社村田製作所 アクチュエータ、流体制御装置、および、アクチュエータの製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101057105B1 (ko) 2009-09-01 2011-08-17 주식회사 이노칩테크놀로지 진동부재 및 이를 이용한 압전 스피커
KR101501848B1 (ko) 2013-11-20 2015-03-18 정병운 저역 보상용 압전 스피커
WO2021186860A1 (ja) * 2020-03-18 2021-09-23 株式会社村田製作所 アクチュエータ、流体制御装置、および、アクチュエータの製造方法
JP7351407B2 (ja) 2020-03-18 2023-09-27 株式会社村田製作所 アクチュエータ、流体制御装置、および、アクチュエータの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3134844B2 (ja) 圧電音響部品
US6445108B1 (en) Piezoelectric acoustic component
EP1603114A2 (en) Packaged piezoelectric exciter module
JP3966352B2 (ja) インサート端子付きケースおよびこのケースを用いた圧電型電気音響変換器、インサート端子付きケースの製造方法
JP2000350293A (ja) 圧電振動体、圧電音響装置及びその製造方法
EP1699258A1 (en) Electro-acoustic transducer with holder
US20090274324A1 (en) Microphone unit and method of manufacturing the same
JPH0946793A (ja) 圧電要素及び圧電音響装置
JP2000184496A (ja) 圧電音響装置とその製造方法
JP2006033053A (ja) 表面弾性波装置の製造方法
JP2000184495A (ja) 圧電音響装置
JPH10313499A (ja) 圧電音響装置
JP2001309491A (ja) 圧電音響装置とその製造方法
JP2009302350A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置
CN220511233U (zh) 耳机
JP3875508B2 (ja) バッテリーホルダー用部品及びバッテリーホルダーの実装方法
JP3043347U (ja) 圧電音響装置
JP2000305573A (ja) 圧電音響部品
JPH07107593A (ja) 電気音響変換器
KR200363186Y1 (ko) 패키지된 압전 기진기 모듈
JP2006279942A (ja) ホルダ付き電気音響変換器
JPH09307996A (ja) 圧電スピーカ
JPH10224894A (ja) 圧電音響装置
JP3044460U (ja) 圧電音響部品及び装置
JP2003198310A (ja) 圧電振動子収納用パッケージ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060307