JP2000182928A - 露光装置および方法ならびにデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置および方法ならびにデバイス製造方法

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JP2000182928A
JP2000182928A JP10354727A JP35472798A JP2000182928A JP 2000182928 A JP2000182928 A JP 2000182928A JP 10354727 A JP10354727 A JP 10354727A JP 35472798 A JP35472798 A JP 35472798A JP 2000182928 A JP2000182928 A JP 2000182928A
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measurement
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substrate
alignment mark
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Masami Yonekawa
雅見 米川
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロットを処理する際に、基板間でグローバル
アライメントシーケンスが異なる場合、本体支持手段が
本体に及ぼす力が基板間で異なることによるアライメン
ト誤差を補正し、アライメント精度を常に高レベルで維
持することができるようにする。 【解決手段】 本体支持手段10、11により本体構造
体9に作用する力を計測する作用力計測手段を設け、同
一ロットの基板の露光処理に際し、アライメントマーク
の位置計測の手順が基板間で異なる場合、各異なる手順
でアライメントマークの位置計測と前記作用力の計測と
を同一のタイミングで行い、この計測結果が示す前記作
用力とアライメントマークの位置計測の誤差との関係を
考慮して基板の露光位置への位置決めを行うようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC、LSI等の
半導体素子を製造する際に、レチクル面上の電子回路パ
ターンを、投影光学系を介してウエハ面上に順にステッ
プ&リピートして投影露光する露光装置(いわゆるステ
ッパ)や、レチクル面上の電子回路パターンを、投影光
学系を介してウエハ面上に順にステップ&スキャンして
投影露光する露光装置(いわゆるスキャナ)等の露光装
置ならびにこれを用いることができる露光方法およびデ
バイス製造方法に関し、特に、ロット処理の際、ウエハ
間でグローバルアライメントシーケンスが異なるような
場合、本体の制振除振装置により本体構造体に作用する
力が変動することによる本体構造体の変形が生じても、
それによるアライメント誤差をリアルタイムで算出し、
補正を行い、ウエハ間のアライメント精度を常に一定に
保つ半導体製造用等に適したものに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、IC、LSI等の半導体集積回路
のパターンが微細化するのに伴い、投影露光装置には、
像性能、重合せ精度、スループット等の更なる向上が求
められている。重合せ精度に関しては、ウエハ内のショ
ット配列のグローバル成分と、ショット内の成分に大別
することができる。前者は一般的に、ウエハシフト、ウ
エハ倍率、ウエハローテーション、直交度等の成分に細
分化できる。後者は一般的に、ショット(チップ)倍
率、ショット(チップ)ディストーション、ショット
(チップ)ローテーション等の成分に細分化できる。こ
れら一連の誤差の中でも、近年、半導体集積回路パター
ンの微細化に伴う装置性能の向上により、本体構造体の
変形によって生ずる誤差成分が次第に顕在化してきた。
【0003】構造体変形によって生ずる誤差成分は、主
に、ウエハ内のショット配列のグローバル成分である。
つまり、ウエハステージやレチクルステージが移動して
重心が移動することによる再現性のある静的な成分と、
熱あるいはウエハステージやレチクルステージの駆動に
よる反力、振動等による動的な成分に分けられる。
【0004】特に、振動、力等の力学的な外乱に対する
対策として、従来から、本体構造体の高剛性化が図られ
ている。つまり、構造体に多少の外力が加わっても変形
しないような構造、または固有振動数を上げて外乱振動
に追従してしまわないような構造とすることである。し
かし、本体の剛性を上げようとすると、それに伴って指
数関数的に重量も増えてしまい、軽量化と剛性アップを
同時に満たす設計が困難になってきている。また、ヤン
グ率の高い材料を用いることも可能であるが、剛性アッ
プにも限界があり、加工性、価格等の面で、現実的では
ない。したがって、仮に本体の高剛性化のみを考慮して
製品化された場合は、本体の重量が極端に増加してしま
い、装置の搬出、搬入、設置等の面で非常に取り扱いに
くい製品になってしまうことが容易に予想される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本体構造体の変形とし
ては、ウエハステージ駆動反力あるいはレチクルステー
ジ駆動反力が本体に直接作用することによる動的、静的
な変形がまず挙げられる。しかしこれ以外にも、これら
反力による本体振動を制振し、かつ重心移動に伴う姿勢
を制御し、かつ床からの振動を除振することを目的とす
る制振除振装置(以後、マウントという)が本体構造体
に及ぼす動的、静的な変形が大きな成分を占めるという
ことが近年明らかになってきた。つまり、マウントが本
体制振あるいは重心移動に伴う姿勢制御のために本体に
加える力によって本体構造体が変形し、アライメント計
測データ、焼きデータ等に無視できない影響を与えると
言うことである。各ステージが駆動し、本体が傾き、振
動する以上、これらを抑制するというマウント機能の目
的から、これによる構造体変形をゼロにすることは不可
能である。
【0006】本発明の目的は、露光装置および方法なら
びにデバイス製造方法において、このようなマウントが
本体構造体に及ぼす変形に的を絞り、特に、ロットを処
理する際、基板間でグローバルアライメントシーケンス
が異なる場合、マウントが本体に及ぼす力がウエハ間で
異なることによるアライメント誤差を補正し、アライメ
ント精度を常に高レベルで維持することができるように
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明の露光装置は、原版のパターンを所定の露光位置
に位置する基板上の各露光領域に投影露光するための投
影光学系と、前記基板を搭載して前記投影光学系の光軸
に垂直な方向に移動可能な基板ステージと、この基板ス
テージ上に搭載された前記基板上のアライメントマーク
の位置を計測するアライメント計測手段と、前記投影光
学系、基板ステージおよびアライメント計測手段を支持
する本体構造体と、この本体構造体を支持し、その振動
を制振しまたは姿勢の変化を制御する本体支持手段と、
前記基板ステージにより前記基板を複数の計測位置に順
次位置させて前記基板上のアライメントマークの位置計
測を行い、この結果に基づいて前記基板上の各露光領域
を前記基板ステージにより順次前記露光位置に位置決め
して前記投影露光を行うように装置各部を制御する制御
手段とを備えた露光装置において、前記本体支持手段に
より前記本体構造体に作用する力を計測する作用力計測
手段を備え、前記制御手段は、同一ロットの基板の露光
処理に際し、前記アライメントマークの位置計測の手順
が基板間で異なる場合、各異なる手順で前記アライメン
トマークの位置計測と前記作用力の計測とを同一のタイ
ミングで行い、この計測結果が示す前記作用力とアライ
メントマークの位置計測の誤差との関係を考慮して前記
露光位置への位置決めを行うように制御するものである
ことを特徴とする。
【0008】また、本発明の露光方法では、このような
露光装置を用い、前記制御手段によって、前記基板ステ
ージにより前記基板を複数の計測位置に順次位置させて
前記基板上のアライメントマークの位置計測を行い、こ
の結果に基づいて、前記基板上の各露光領域を前記基板
ステージにより順次前記露光位置に位置決めして前記投
影露光を行うように装置各部を制御する露光方法におい
て、前記本体支持手段により前記本体構造体に作用する
力を計測する作用力計測手段を設け、前記制御手段によ
り、同一ロットの基板の露光処理に際し、前記アライメ
ントマークの位置計測の手順が基板間で異なる場合、各
異なる手順で前記アライメントマークの位置計測と前記
作用力の計測とを同一のタイミングで行い、この計測結
果が示す前記作用力とアライメントマークの位置計測の
誤差との関係を考慮して前記露光位置への位置決めを行
うように制御することを特徴とする。
【0009】また、本発明のデバイス製造方法は、この
露光方法によって基板を露光することによりデバイスを
製造することを特徴とする。これによれば、アライメン
トマークの位置計測における本体構造体への作用力と位
置計測誤差との関係を考慮して露光位置への位置決めが
行われるため、アライメントマークの位置計測の手順が
異なる基板間で本体支持手段による本体構造体への作用
力が異なることによって本体構造体が変形することに起
因するアライメントマークの位置計測の誤差が排除され
た位置計測値により位置決めが行われる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態におい
ては、前記制御手段は、あらかじめ装置に組み込まれた
所定の補正係数算出シーケンスにより求められた補正係
数、および、前記異なる手順の一方である第1の手順に
より前記アライメントマークの位置計測を実行したとき
に計測した前記作用力である基準作用力に対する、前記
異なる手順の他方である第2の手順により前記アライメ
ントマークの位置計測を実行したときに計測した前記作
用力の差分から、前記第2の手順による位置計測値に含
まれる計測誤差のうちの前記作用力の差分に起因する成
分を算出し、これを用いて前記第2の手順による位置計
測値を補正し、この補正した位置計測値に基づいて、前
記第2の手順によりアライメントマークの位置計測を実
行した基板について前記露光位置への位置決めを行うよ
うに装置各部を制御するものである。
【0011】また、前記制御手段は、あらかじめ装置に
組み込まれた所定の別の補正係数算出シーケンスにより
求められた別の補正係数、および、前記第1の手順によ
り前記アライメントマークの位置計測を実行したときに
計測した前記作用力の、前記第2の手順により前記アラ
イメントマークの位置計測を実行したときに計測した前
記作用力を基準とする差分から、前記第1の手順による
位置計測値に含まれる計測誤差のうちの前記作用力の差
分に起因する成分を算出し、これを用いて前記第1の手
順による位置計測値を補正し、この補正した位置計測値
に基づいて、前記第1の手順によりアライメントマーク
の位置計測を実行した基板について前記露光位置への位
置決めを行うように装置各部を制御することも可能なも
のである。
【0012】さらに、前記補正係数算出シーケンスは、
実際の露光に先立ち、あらかじめ前記第1の手順および
第2の手順のそれぞれにより前記アライメントマークの
位置計測およびこれと同一タイミングの前記作用力の計
測を実行し、その結果に基づいて前記補正係数を求める
ものである。前記制御手段は、前記補正係数算出シーケ
ンスにおいて前記あらかじめ実行する作用力の計測の結
果を、実際の露光時に前記基準作用力として用いること
もできる。
【0013】前記補正係数算出シーケンスは、あらかじ
め装置にコマンドとして組み込まれており、このコマン
ドの投入時に自動的に実行される。
【0014】作用力計測手段は、本体支持手段としての
マウントが本体構造体に加える作用力が計測できるよう
なセンサであり、本体支持手段がアクチュエータとして
空気バネを用いる場合は、圧力計であったり、その他の
アクチュエータ、例えばリニアモータではロードセルで
あったりする。そして、その作用力を前記アライメント
マークの位置計測時すなわちグローバルアライメント計
測時(以後、AGA(Advanced Global
Alignment)計測時という)に同期したタイ
ミングで計測する。基板間で前記アライメントマークの
位置計測の手順すなわちアライメントシーケンスが異な
る場合、例えば、ロットの1枚目のウエハのAGA計測
時だけアライメントスコープの調光動作が入るような場
合は、1枚目と2枚目以降のAGA計測時のマウント作
用力が異なり、それに伴いアライメント精度も異なって
くる。そこで、あらかじめ実際のプロセスと同様なショ
ットレイアウトをもつウエハを用いて、1枚目と2枚目
以降のアライメントシーケンスを実行し、その際の差分
作用力と差分AGA計測値から、作用力−AGA計測誤
差の関係式(以後、マウント作用力補正係数という)を
算出しておく。係数算出は、自動的に行えるように、コ
マンドとして装置に組み込んでおく。実際の露光の際
は、1枚目のAGA計測時のマウント作用力を基準とし
た2枚目以降のマウント作用力をモニタし、マウント作
用力補正係数を用いて、作用力差によるAGA計測誤差
を算出し、AGAの補正係数に反映する。ウエハはマウ
ント作用力差が反映された座標系に従い、位置決めさ
れ、露光が行われる。
【0015】このように本発明では、ウエハ間のマウン
ト作用力変化とアライメント誤差の関係を把握しておく
ことにより、ウエハ間のアライメントシーケンスに左右
されず、アライメント精度を常に高いレベルで維持する
ことができるため、高い重合せ精度を実現できる。ま
た、本発明を用いることにより、構造体に要求される性
能が、高剛性という観点よりも、再現性が良いという観
点に重点が置かれることになり、必要以上の重量アップ
を防ぐことができるようにもなる。
【0016】
【実施例】[第1の実施例]図3は本発明の第1の実施
例に係る投影露光装置(スキャナの場合)の主要なユニ
ットを模式的に示す図である。同図において、1は照明
系であり、Cr蒸着された回路パターンが形成されてい
るレチクル2を照明している。照明系1は不図示の超高
圧水銀ランプもしくはエキシマレーザ、シャッタ(光源
が水銀ランプの場合)、照明光学系、マスキングブレー
ド(照明範囲を限定する遮光板)、スリット等から構成
されている。3はレチクル2を保持してy方向にスキャ
ン移動可能なスキャンステージであり、その位置はレー
ザ干渉計5とステージ3上の移動鏡4により、常にモニ
タされている。
【0017】6は照明系1によるレチクル2の回路パタ
ーン像をウエハ14に投影する投影レンズ、7は投影レ
ンズ6の気圧および露光による結像性能変化を補正する
ための周知のレンズ駆動ユニットである。8はアライメ
ント計測系であり、投影レンズ6から一定距離離れて本
体構造体9に固定されたオフアクシスによるスコープで
ある。AGAの際には、各サンプルショットの座標がオ
フアクシススコープ8により計測され、統計処理が施さ
れ、補正座標系が決定される。この後に、ウエハ14は
レンズ6直下に送り込まれ、露光がなされる。
【0018】本体構造体9はマウント10および11に
支えられている。マウント10の水平および垂直方向の
アクチュエータとして空気バネを用い、空気バネのサー
ボバルブを本体構造体9の加速度および変位信号等でフ
ィードバック制御することにより制振除振機能を実現し
ている。マウント10内部には、空気バネが本体構造体
9に与える力を計測すべく、不図示の圧力センサが組み
込まれている。マウント10は図では2台示しているの
みであるが、通常4台もしくは3台で本体構造体9を支
持している。
【0019】12および13は周知のフォーカス・ウエ
ハチルト検出器であり、ウエハ14の表面に低角度で光
ビームを照射し(12)、その反射光を光電検出するこ
とにより(13)、投影レンズ6のフォーカス位置とウ
エハ14の傾きを検出する。そして、この検出器を用い
て、ショット毎あるいはウエハ毎に、後述するウエハス
テージのフォーカス・チルト駆動機能を用いて、ウエハ
14のz方向の位置合せがなされる。
【0020】15はウエハ14をバキュームチャックす
るウエハチャック、16はチルトおよびθZ方向に粗動
および微動可能なθZチルトステージ、19はxおよび
y方向に粗動および微動可能なxyステージである。ウ
エハステージはチルトステージ16とxyステージ19
により構成されている。そして、その位置はチルトステ
ージ16に取り付けられたバーミラー17および本体構
造体9に取り付けられたレーザ干渉計18によって常に
モニタされている。この露光装置はスキャナタイプであ
るため、投影レンズ6の縮小倍率が1/4の場合は、レ
チクルステージ3とxyステージ19は4対1の速度比
で同期走査される。
【0021】これら主要ユニットを含め、露光装置全体
のコントロールはメインコントロールユニット20が司
っている。以上が本実施例の投影露光装置の概要であ
る。
【0022】次に、より具体的に説明する。図2は、本
体構造体9が、ウエハステージがステップしたことによ
り変形している様子を示す。この図では、ウエハステー
ジのステップによる構造体9の変形に関与する主なユニ
ットおよび部材を示しているため、照明系、レチクルス
テージ等は図示していない。この図を用いて、ウエハス
テージがステップ&スキャンした場合に本体構造体9が
動的・静的に変形するメカニズムを説明する。
【0023】ウエハステージがx方向にステップする
と、加速・減速の反力が本体構造体9に加わり、本体が
変形し、かつ振動する。その振動を速やかに制振するた
めに、マウント10、11のダンピング機能が働く。し
かし、各々マウント毎のダンピング機能にばらつきがあ
ったり、マウント10、11の空間的配置、空気バネの
特性上応答性が悪い等により、本体構造体9が水平方向
に引っ張られたり、圧縮されたり、曲げられたりして、
本体構造体9に不必要な動的な変形が生ずる。
【0024】また、静的な変形としては、ステージ位置
に依存する変形が挙げられる。ウエハステージがステッ
プすると、投影露光装置本体の重心位置が変動して本体
が傾くが、その姿勢変化を制御するために、マウント1
0、11のアクチュエータが動作し、本体に鉛直方向の
力を加える。すると、本体構造体9にはステージ位置に
依存する静的な変形が生ずることになる。この静変形は
本体構造体9の剛性が無限大でもない限り、必ず発生す
るものであり、防ぎようのないものである。
【0025】以上のように、マウント10、11の圧力
変動によって構造体9に変形が生ずると、装置性能に大
きな影響を与えることになる。つまり、構造体9には投
影レンズ6やレーザ干渉計18が直接取り付けられてい
るため、図2のように本体構造体9が変形すると、投影
レンズ6の光軸と干渉計18の光軸の相対距離が変化す
る。一方、ウエハステージは位置サーボがかかっている
ので、常に目標位置に位置決めされる。したがって、レ
ーザ干渉計18の計測自体は正しいにも関わらず、投影
レンズ6の光軸と干渉計18の光軸の相対距離が変化す
ることにより、位置誤差の生じている状態でアライメン
ト計測や、露光がなされてしまうのである。また、アラ
イメント計測系にオフアクシス系を用いている場合は、
構造体9の変形が直接ベースラインの変化になって現れ
るため、アライメント精度が劣化することは容易に理解
できる。
【0026】特に、AGA計測時のシーケンスがロット
の1枚目とそれ以降で異なる場合、ウエハ間でマウント
圧力が異なる。図4および図5にそれぞれ1枚目および
2枚目以降のAGA計測時のマウント圧力変動の例を示
す。矢印はアライメントマークの計測タイミングを示
す。図4からも分かるように、1枚目のAGAの際、ス
コープの調光動作等の1枚目特有のシーケンスがある
と、各サンプルショットを計測する際、ステージ移動に
よるマウント圧力が十分に静定した後にショットの計測
が行われる。しかし、2枚目以降のAGAでは、通常、
スループットを稼ぐ意味から、スコープの調光動作等は
行われず、ステージ移動によるマウント圧力が静定しな
いままショットの計測が行われる。このように1枚目と
2枚目以降のAGA計測ではマウント圧力状態が明らか
に異るため、2枚目以降では、計測値にマウント圧力の
動的な成分による誤差が多く載ってしまう。
【0027】前述したように、本体構造体9の力学的要
因による変形を常にゼロにすることは不可能であり、ま
た、それをゼロに近づける対策は、装置重量の増大とコ
ストアップを招くため、現実的ではなくなってきてい
る。そこで、本実施例では、1枚目と2枚目以降のAG
Aシーケンスが異なる場合に的を絞り、1枚目のAGA
計測時のマウント圧力を基準に、2枚目以降のマウント
圧力をモニタし、その計測値に基づいて、あらかじめ圧
力−アライメント計測誤差の関係を把握しておくことに
より、実際の露光の際、2枚目以降のアライメント誤差
を補正するようにしている。
【0028】次に、本実施例で重要になる、マウント圧
力−アライメント計測誤差の関係を表す係数A(Ax,
Ay)(以下、マウント作用力補正係数という)を求め
る方法を図6を用いて説明する。
【0029】まず、実際のプロセスと同じショットレイ
アウトのウエハを準備し、ウエハロードおよびプリアラ
イメントを行う(ステップ31)。その後、実際のプロ
セスジョブの1枚目と同じシーケンスでAGA計測を行
う。その時のマーク座標計測値を(X1(i),Y1
(i))とし、その計測タイミングに同期してマウント
圧力(Px1(i),Py1(i))を計測する(ステ
ップ32)。添字iはサンプルショットナンバを表す。
【0030】次に、実際のプロセスジョブの2枚目と同
じシーケンスでAGA計測を行う。その時のマーク座標
計測値を(X2(i),Y2(i))とし、その計測タ
イミングに同期してマウント圧力(Px2(i),Py
2(i))を計測する(ステップ33)。ステップ32
とステップ33で計測されたマーク座標値の差分(ΔX
(i),ΔY(i))とマウント圧力の差分値(ΔPx
(i),ΔPy(i))を次式により計算する(ステッ
プ34)。
【0031】
【数1】 マウント作用力補正係数の確度を高めるために、ステッ
プ32〜34を何度か繰り返す。この繰り返し回数は、
係数の精度と計測時間の兼ね合いで装置によって異なっ
ても良く、例えば3回繰り返し計測したら(ステップ3
5)、ステップ36へ進み、マウント作用力補正係数を
算出する。算出方法は、次の方程式から、最小2乗法を
用いて計測エラーErrが最小になるような係数A(A
x,Ay)を計算することで求めることができる。
【0032】
【数2】 以上が本実施例で重要な、マウント作用力補正係数Aの
算出方法である。このステップ31〜36の処理は、装
置にコマンドとして組み込まれ、コンソールからコマン
ドが投入されると、装置が自動的に実行し、マウント作
用力補正係数Aを算出する。算出されたこの係数Aは、
記憶装置に記憶されて、実際の露光の際に読み出され、
用いられる。
【0033】図7は露光シーケンスを示すフローチャー
トである。同図に示すように、露光シーケンスが開始さ
れると、レチクル2がレチクルチェンジャによりレチク
ルステージ3上にロードされる。そして、レチクル2は
レチクルステージ基板上に設けられた基準マークにアラ
イメントされる(ステップ41)。次に、ウエハがウエ
ハ搬送系により、ウエハステージ上に送り込まれ(ステ
ップ42)、まずプリアライメントが行われる(ステッ
プ43)。次に、本実施例ではAGA計測時のシーケン
スが1枚目の処理の場合と2枚目以降とで異なるので、
シーケンスが分かれる(ステップ44)。
【0034】図1(a)は1枚目の場合のAGAシーケ
ンス(ステップ45)のフローチャートである。1枚目
のAGAシーケンスには1枚目特有の動作が含まれてい
る。例えば、各サンプルショットの計測時におけるスコ
ープの調光動作等のシーケンスである。通常、アライメ
ント計測では、ウエハ上の特定の数ショットを代表計測
ポイントに選ぶ。計測ショット数は、プロセスにもよる
が、サブ計測で4ショット、メイン計測で8ショットの
計測となったり、サブ計測が省略されてメインの8ショ
ットの計測のみになったりする。本実施例では、後者の
メイン計測8ショットのみの場合を考え、各サンプルシ
ョットの計測値を(X1(i),Y1(i))とし、そ
れに同期したタイミングでのマウント圧力の計測値を
(Px1(i),Py1(i))とする(ステップ6
0)。計測された圧力は、2枚目以降のマウント圧力の
基準となるため、メモリに保存される(ステップ6
1)。各サンプルショットの計測値については、通常グ
ローバルアライメントで行われる統計的処理が施され、
ウエハのシフト成分、回転成分、倍率成分を補正した座
標系が算出される(ステップ62)。この座標系はウエ
ハステージ位置に依存する構造体の静的な変形成分を含
んでいることになる。
【0035】次に、再び図7のメインのシーケンスに戻
り、この座標系をもとに各ショットヘのステップ移動が
行われ(ステップ47)、スキャン露光がなされる(ス
テップ48)。ウエハ全面の露光が終了するまで、これ
らのステップ47と48は繰り返され、全ショットが終
了すると(ステップ49)、ウエハが回収される(ステ
ップ50)。
【0036】次に、2枚目のウエハがステージにロード
され、プリアライメントされる(ステップ42、4
3)。今度は2枚目の処理なので、ステップ46のAG
Aシーケンスに移る。図1(b)はこの2枚目の処理に
おけるAGAシーケンスを示すフローチャートである。
このAGAシーケンスに移ると、2枚目以降のAGA計
測なので、各サンプルショットの計測は1枚目に比較し
て高速に計測される。この時のサンプルショットの計測
値を(X2(i),Y2(i))、それに同期したタイ
ミングでのマウント圧力の計測値を(Px2(i),P
y2(i))とする(ステップ64)。8ショットの計
測が終了すると、直ちに1枚目のAGA計測時のマウン
ト圧力を基準にした2枚目AGA計測時のマウント圧力
の差分値(ΔPx(i),ΔPy(i))が次式により
計算される(ステップ65)。
【0037】
【数3】 この差分圧力値から、前もって装置のマウント作用力補
正係数算出コマンドによって求められていた補正係数
(Ax,Ay)を用いて、1枚目のマウント圧力を基準
にした計測誤差(Xerr(i),Yerr(i))を
次式により算出する(ステップ66)。
【0038】
【数4】 そして、既に計測されているAGA計測値(X2
(i),Y2(i))に対し、次式により補正を施す
(ステップ67)。
【0039】
【数5】 そして、この補正値(X2(i)’,Y2(i)’)を
用いて、グローバルアライメントで行われる統計的処理
が施され、ウエハのシフト成分、回転成分、倍率成分を
考慮した補正座標系が算出される(ステップ68)。こ
の座標系は、2枚目以降の素早いステージ動作に伴う、
マウントの動的な圧力状態による本体変形成分をキャン
セルしたものに相当する。
【0040】次に、再び図7のメインのシーケンスに戻
り、各ショットヘのステップ移動はこの座標系をもとに
行われ(ステップ47)、スキャン露光がなされる(ス
テップ48)。そして、ウエハ全面の露光が終了するま
で、これらのステップ47と48は繰り返され、全ショ
ットが終了すると(ステップ49)、ウエハが回収され
る(ステップ50)。
【0041】3枚目以降のアライメントおよび露光動作
は、2枚目とまったく同様に行われ、全てのウエハが露
光済みとなるまで、以上の動作が繰り返される(ステッ
プ51)。
【0042】以上のように本実施例では、ロットの1枚
目のAGA計測に1枚目特有のシーケンスが含まれてい
る場合、1枚目のAGA計測時のマウント圧力を計測
し、それを基準圧力として、2枚目以降のAGA計測時
のマウント圧力との差分圧力を求める。このマウント差
分圧力に、前もって算出されているマウント作用力補正
係数を掛け合わせることにより、2枚目以降のマウント
の動的な圧力変動により生ずる誤差を計算することがで
きる。そして、既に計測されているサンプルショットの
計測値を補正することにより、2枚目以降のマウントの
動的な圧力変動によらない補正座標系を算出することが
できる。したがって、ウエハ間でアライメント精度を一
定に、かつ高精度に保つことができるため、良好な重合
せ精度を維持することが可能となる。
【0043】なお、本実施例では、実際の露光の際に1
枚目のAGA計測時のマウント圧力を計測して保存し、
2枚目以降のマウント圧力の基準にしている。しかし、
マウント作用力補正係数算出の段階で、1枚目のAGA
シーケンスが実行されるので、その際にマウント圧力を
記憶し、実際の露光では、このマウント圧力を基準とし
て用いても構わない。
【0044】また、本実施例の応用として、スループッ
ト向上を目的としたウエハステージのスピードアップが
考えられる。ウエハステージの加減速が大きくなると、
当然のことながらステージが本体に作用する反力も大き
くなり、本体を制振するためにマウントが本体に作用さ
せる力も大きくなることから、本体構造体の変形が予想
される。このような場合、本実施例では、前述のように
1枚目のAGA計測時のマウント圧力を基準にした2枚
目以降のマウント圧力を計測することで、それによる誤
差成分を予測することができる。これにより、装置の重
合せ精度を維持しつつ、スループットを大幅に向上させ
ることも可能である。
【0045】[第2の実施例]第1の実施例では、1枚
目のAGA計測時のマウント圧力を基準にして、2枚目
以降のAGA計測時の差分圧力を対象にして補正を行っ
ている。これに対し本実施例では、マウントの圧力状態
が原因で、1枚目のアライメント精度が2枚目以降のア
ライメント精度よりも悪い装置の場合に、既に計測済み
の2枚目以降のAGA計測時のマウント圧力を基準にし
て、1枚目のAGA計測時との差分圧力から、1枚目の
AGA計測値のみに補正を施すことを特徴としている。
【0046】まず、マウント圧力補正係数算出シーケン
スを図8を用いて説明する。ステップ31〜33は第1
実施例と全く同様に行われる。ステップ70では、2枚
目のAGA計測値とマウント圧力を基準にするため、差
分計算は次式のように、第1実施例とちょうど反対にな
り、差分座標値と差分圧力値は符号が反対になったもの
になる。
【0047】
【数6】 ステップ32、33、70を何回が繰り返し、例えば3
回繰り返し、データのN数を増やす。ステップ71で
は、例えば3回計測した2枚目のAGA計測シーケンス
実行時のマウント圧力の平均を算出し、これを記憶装置
に保存する。この平均マウント圧力は、実プロセスで1
枚目のAGA時に必要となる基準圧力となる。ステップ
72では、次式を用い、得られた各差分データから最小
2乗法を用いて、残差Errが最小になるようなマウン
ト作用力補正係数(Ax’,Ay’)を算出する。
【0048】
【数7】 この係数(Ax’、Ay’)は、第1実施例の場合と丁
度符号が反対になったものになる。以上のシーケンス
は、第1実施例と同様に装置が自動的に実行するよう
に、コンソール上でコマンドとして実現されている。
【0049】実際の露光シーケンスを図7および図9を
用いて説明する。メインの露光シーケンスとしては、第
1実施例の場合と同様に図7のシーケンスが適用され
る。したがってメインのシーケンスの開始後、ステップ
41〜44までは、第1実施例とまったく同様であり、
1枚目の処理の場合は1枚目のAGAシーケンスに移る
(ステップ45)。
【0050】図9(a)はこの1枚目のAGAシーケン
スを示すフローチャートである。同図に示すように、こ
の1枚目のAGAシーケンスに入ると、ステップ60に
おいて、ウエハライメント計測(X1(i),T1
(i))と同時にマウント圧力(Px1(i),Py1
(i))を計測する。ここまでは第1実施例と同様であ
る。次に、前もって上述のマウント作用力補正係数算出
コマンド実行時に保存されている平均圧力
【0051】
【外1】 を基準にして、差分圧力(ΔPx(i),ΔPy
(i))を次式により計算する(ステップ81)。
【0052】
【数8】 次に、この差分圧力と前もって算出したマウント圧力補
正係数(Ax’,Ay’)を掛け合わせて、2枚目のA
GA時におけるマウント圧力を基準にした差分計測誤差
(Xerr(i),Yerr(i))を次のように計算
する(ステップ82)。
【0053】
【数9】 そして、既に計測済みのAGA計測値からこの誤差を引
いて補正値(X1(i)’,Y1(i)’)を次のよう
に算出する。
【0054】
【数10】 この補正AGA計測値を用いて、グローバルアライメン
トで行われる統計的処理が施され、ウエハのシフト成
分、回転成分、倍率成分を考慮した補正座標系が算出さ
れる(ステップ62)。この後、再び、図7メインのシ
ーケンスに戻り、この補正座標系に従って露光がなされ
る。ステップ47〜51は実施例1とまったく同様であ
る。
【0055】次に2枚目のウエハの処理を行う。ステッ
プ42〜44を経て2枚目以降のAGAシーケンス(ス
テップ46)に進む。図9(b)はこの2枚目以降のA
GAシーケンスを示すフローチャートである。この2枚
目以降のAGAシーケンスに入ると、第1実施例と同様
に、まず、各サンプルショットのx,y座標(X2
(i),Y2(i))と、このショット計測時のマウン
ト圧力(Px2(i),Py2(i))を計測する。本
実施例では、2枚目以降のAGA計測値には何の補正も
かけないため、圧力計測は意味がないが、AGA計測時
は常にマウント圧力をモニタするとしているため、自動
的に計測される。このAGA計測値を用いて、通常のグ
ローバルアライメントで行われる統計的処理が施され、
ウエハのシフト成分、回転成分、倍率成分を考慮した補
正座標系が算出される(ステップ68)。再び、図7の
メインシーケンスに戻り、ステップ47〜51を経て、
新たなウエハを再びステージ上にロードし、再び一連の
処理(ステップ42〜51)が繰り返される。全ウエハ
の処理が完了すると、シーケンスは終了する。
【0056】以上のように、本実施例によれば、マウン
トの圧力状態が原因で、1枚目のアライメント精度が2
枚目以降のアライメント精度よりも悪い装置の場合に、
1枚目のAGA計測値に2枚目基準の補正をかけること
によって、ウエハ間のアライメント精度差をなくし、高
精度なアライメント精度を維持することができる。ま
た、補正が1枚目のみに適用されるだけなので、補正シ
ーケンスを簡略化することができる。
【0057】また、本実施例のようにマウント圧力補正
係数算出コマンド実行時に、基準とするマウント圧力を
記憶することによって、第1実施例のように1枚目処理
時にマウント圧力を記憶する必要はなくなる。この機能
を用いれば、第1実施例および第2実施例のような、ア
ライメントシーケンスが1枚目と2枚目で異なる場合の
マウント圧力補正方法以外にも、ロット処理途中の任意
の部分でアライメントシーケンスが異なる場合でも、ウ
エハ間のアライメントシーケンス差による誤差成分を無
くすことができる。さらに言えば、ロット処理の途中で
様々にアライメントシーケンスが異なる場合でも本発明
を用いれば、シーケンス差による誤差を低減することで
きる。
【0058】<デバイス製造方法の実施例>次に上記説
明した露光装置を利用したデバイス製造方法の実施例を
説明する。図10は微小デバイス(ICやLSI等の半
導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マ
イクロマシン等)の製造のフローを示す。ステップ1
(回路設計)ではデバイスのパターン設計を行なう。ス
テップ2(マスク製作)では設計したパターンを形成し
たマスクを製作する。一方、ステップ3(ウエハ製造)
ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエハを製造す
る。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、
上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィ技
術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次のステ
ップ5(組立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によっ
て作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程で
あり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディン
グ)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含
む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半
導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査
を行なう。こうした工程を経て、半導体デバイスが完成
し、これが出荷(ステップ7)される。
【0059】図11は上記ウエハプロセス(ステップ
4)の詳細なフローを示す。ステップ11(酸化)では
ウエハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)で
はウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極
形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ス
テップ14(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち
込む。ステップ15(レジスト処理)ではウエハにレジ
ストを塗布する。ステップ16(露光)では上記説明し
た露光装置または露光方法によってマスクの回路パター
ンをウエハの複数のショット領域に並べて焼付露光す
る。ステップ17(現像)では露光したウエハを現像す
る。ステップ18(エッチング)では現像したレジスト
像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥
離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取
り除く。これらのステップを繰り返し行なうことによっ
て、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0060】本実施例の生産方法を用いれば、従来は製
造が難しかった大型のデバイスを低コストに製造するこ
とができる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
ライメントマークの位置計測における本体構造体への作
用力と位置計測誤差との関係を考慮して露光位置への位
置決めを行うようにしたため、アライメントマークの位
置計測の手順(アライメントシーケンス)が異なる基板
間で本体支持手段による本体構造体への作用力が異なる
ことによって本体構造体が変形することに起因するアラ
イメントマークの位置計測の誤差を排除した位置計測値
により位置決めを行うことができる。
【0062】また、ロットの処理で、アライメントシー
ケンスが異なる場合、あらかじめ第1および第2の手順
でアライメントマークの位置計測と作用力の計測を実行
して補正係数を求めておき、実際の露光シーケンスで
は、アライメントマークの位置計測と作用力の計測とを
行い、基準作用力(あらかじめ測定した第1または第2
の手順による位置計測時の作用力)からの差分圧力とこ
の補正係数とから、基準作用力からの誤差成分を見積も
ることができる。そして、アライメントマークの位置計
測値にこの誤差成分による補正を施して算出することが
できる、基板の位置決めのための補正座標系は、基準作
用力の状態での座標系であるため、基板間でアライメン
トシーケンスが異なっても、常に高精度なアライメント
精度を確保することができる。
【0063】また、本発明は、本体支持手段が本体構造
体に作用する力を計測できさえすれば、本体支持手段に
用いるアクチュエータが空気バネである場合以外でも適
用可能である。また、本発明を用いることにより、本体
構造体の高剛性化に重点を置く必要性がなくなり、本体
構造体の重量の増加を抑制することができる。また、本
発明の実施に当たっては、大幅な設計変更は不要であ
り、センサの取り付けとシーケンスソフトの改良だけで
対応できるため、実施は比較的簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図3の装置における1枚目のAGAシーケン
スと2枚目のAGAシーケンスのフローチャートであ
る。
【図2】 図3の装置の本体構造体がステージステップ
により変形している様子を示す図である。
【図3】 本発明の第1の実施例に係る投影露光装置の
主要なユニットを模式的に示す図である。
【図4】 図3の装置における1枚目のAGA計測時の
マウント圧力変動の例を示すグラフである。
【図5】 図3の装置における2枚目のAGA計測時の
マウント圧力変動の例を示すグラフである。
【図6】 図3の装置におけるマウント作用力補正係数
の算出シーケンスを示すフローチャートである。
【図7】 図3の装置における露光シーケンスを示すフ
ローチャートである。
【図8】 本発明の第2の実施例に係るマウント作用力
補正係数の算出シーケンスを示すフローチャートであ
る。
【図9】 本発明の第2の実施例における1枚目のAG
Aシーケンスと2枚目のAGAシーケンスを示すフロー
チャートである。
【図10】 本発明の露光装置を利用できるデバイス製
造方法を示すフローチャートである。
【図11】 図10中のウエハプロセスの詳細なフロー
チャートである。
【符号の説明】
1:照明系、2:レチクル、3:スキャンステージ、
4:移動鏡、5:レーザ干渉計、6:投影レンズ、7:
結像性能補正ユニット、8:オフアクシスアライメント
スコープ、9:本体構造体、10,11:マウント、1
2、13:フォーカス・チルト計測器、14:ウエハ、
15:ウエハチャック、16:チルトステージ、17:
バーミラー、18:レーザ干渉計、19:xyステー
ジ、20:メインコントロールユニット。
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA03 AA20 AA31 BB01 CC17 CC19 CC25 EE00 EE05 FF04 FF43 FF51 FF63 FF67 GG04 HH04 HH12 JJ01 JJ03 JJ08 LL12 NN20 PP01 PP11 PP12 PP13 QQ13 QQ18 QQ23 QQ41 TT00 TT01 UU03 UU04 2H097 KA13 KA20 LA10 5F046 AA23 BA03 CC01 CC03 DB05 DB10 EB01 EB03 FC04 FC06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原版のパターンを所定の露光位置に位置
    する基板上の各露光領域に投影露光するための投影光学
    系と、前記基板を搭載して前記投影光学系の光軸に垂直
    な方向に移動可能な基板ステージと、この基板ステージ
    上に搭載された前記基板上のアライメントマークの位置
    を計測するアライメント計測手段と、前記投影光学系、
    基板ステージおよびアライメント計測手段を支持する本
    体構造体と、この本体構造体を支持し、その振動を制振
    しまたは姿勢の変化を制御する本体支持手段と、前記基
    板ステージにより前記基板を複数の計測位置に順次位置
    させて前記基板上のアライメントマークの位置計測を行
    い、この結果に基づいて前記基板上の各露光領域を前記
    基板ステージにより順次前記露光位置に位置決めして前
    記投影露光を行うように装置各部を制御する制御手段と
    を備えた露光装置において、前記本体支持手段により前
    記本体構造体に作用する力を計測する作用力計測手段を
    備え、前記制御手段は、同一ロットの基板の露光処理に
    際し、前記アライメントマークの位置計測の手順が基板
    間で異なる場合、各異なる手順で前記アライメントマー
    クの位置計測と前記作用力の計測とを同一のタイミング
    で行い、この計測結果が示す前記作用力とアライメント
    マークの位置計測の誤差との関係を考慮して前記露光位
    置への位置決めを行うように制御するものであることを
    特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、あらかじめ装置に組み
    込まれた所定の補正係数算出シーケンスにより求められ
    た補正係数、および、前記異なる手順の一方である第1
    の手順により前記アライメントマークの位置計測を実行
    したときに計測した前記作用力である基準作用力に対す
    る、前記異なる手順の他方である第2の手順により前記
    アライメントマークの位置計測を実行したときに計測し
    た前記作用力の差分から、前記第2の手順による位置計
    測値に含まれる計測誤差のうちの前記作用力の差分に起
    因する成分を算出し、これを用いて前記第2の手順によ
    る位置計測値を補正し、この補正した位置計測値に基づ
    いて、前記第2の手順によりアライメントマークの位置
    計測を実行した基板について前記露光位置への位置決め
    を行うように装置各部を制御するものであることを特徴
    とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、あらかじめ装置に組み
    込まれた所定の別の補正係数算出シーケンスにより求め
    られた別の補正係数、および、前記第1の手順により前
    記アライメントマークの位置計測を実行したときに計測
    した前記作用力の、前記第2の手順により前記アライメ
    ントマークの位置計測を実行したときに計測した前記作
    用力を基準とする差分から、前記第1の手順による位置
    計測値に含まれる計測誤差のうちの前記作用力の差分に
    起因する成分を算出し、これを用いて前記第1の手順に
    よる位置計測値を補正し、この補正した位置計測値に基
    づいて、前記第1の手順によりアライメントマークの位
    置計測を実行した基板について前記露光位置への位置決
    めを行うように装置各部を制御することも可能なもので
    あることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記補正係数算出シーケンスは、実際の
    露光に先立ち、あらかじめ前記第1の手順および第2の
    手順のそれぞれにより前記アライメントマークの位置計
    測およびこれと同一タイミングの前記作用力の計測を実
    行し、その結果に基づいて前記補正係数を求めるもので
    あることを特徴とする請求項2または3に記載の露光装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記補正係数算出シー
    ケンスにおいて前記あらかじめ実行する作用力の計測の
    結果を、実際の露光時に前記基準作用力として用いるも
    のであることを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記補正係数算出シーケンスは、あらか
    じめ装置にコマンドとして組み込まれており、このコマ
    ンドの投入時に自動的に実行されることを特徴とする請
    求項2〜5のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 原版のパターンを所定の露光位置に位置
    する基板上の各露光領域に投影露光するための投影光学
    系と、前記基板を搭載して前記投影光学系の光軸に垂直
    な方向に移動可能な基板ステージと、この基板ステージ
    上に搭載された前記基板上のアライメントマークの位置
    を計測するアライメント計測手段と、前記投影光学系、
    基板ステージおよびアライメント計測手段を支持する本
    体構造体と、この本体構造体を支持し、その振動を制振
    しまたは姿勢の変化を制御する本体支持手段と、装置各
    部を制御する制御手段とを備えた露光装置を用い、前記
    制御手段によって、前記基板ステージにより前記基板を
    複数の計測位置に順次位置させて前記基板上のアライメ
    ントマークの位置計測を行い、この結果に基づいて、前
    記基板上の各露光領域を前記基板ステージにより順次前
    記露光位置に位置決めして前記投影露光を行うように装
    置各部を制御する露光方法において、前記本体支持手段
    により前記本体構造体に作用する力を計測する作用力計
    測手段を設け、前記制御手段により、同一ロットの基板
    の露光処理に際し、前記アライメントマークの位置計測
    の手順が基板間で異なる場合、各異なる手順で前記アラ
    イメントマークの位置計測と前記作用力の計測とを同一
    のタイミングで行い、この計測結果が示す前記作用力と
    アライメントマークの位置計測の誤差との関係を考慮し
    て前記露光位置への位置決めを行うように制御すること
    を特徴とする露光方法。
  8. 【請求項8】 請求項7の露光方法によって基板を露光
    することによりデバイスを製造することを特徴とするデ
    バイス製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20140009032A (ko) * 2012-07-13 2014-01-22 캐논 가부시끼가이샤 노광 장치, 교정 방법 및 물품 제조 방법

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