JP3445102B2 - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置およびデバイス製造方法

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JP3445102B2 JP17125997A JP17125997A JP3445102B2 JP 3445102 B2 JP3445102 B2 JP 3445102B2 JP 17125997 A JP17125997 A JP 17125997A JP 17125997 A JP17125997 A JP 17125997A JP 3445102 B2 JP3445102 B2 JP 3445102B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC、LSI等の
半導体素子を製造する際に、レチクル面上の電子回路パ
ターンを投影光学系を介し、ウェハ面上に順にステップ
&リピートして投影露光する露光装置(いわゆるステッ
パ)や、同様に、レチクル面上の電子回路パターンを投
影光学系を介し、ウェハ面上に順にステップ&スキャン
して投影露光する露光装置(いわゆるスキャナ)等の露
光装置およびそれを用いることができるデバイス製造方
法に関し、特に、あらかじめ本体構造体の変形状態とス
テージ精度との関係を把握しておき、実際の露光の際、
変形状態を的確に計測し、リアルタイムでアライメント
計測値、及びショットの位置決め補正を行うことによ
り、本体構造体の変形に左右されにくくした半導体製造
用の露光装置およびデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、IC、LSI等の半導体集積回路
のパターンが微細化するのに伴い、投影露光装置には、
像性能、重ね合わせ精度、スループット等の更なる向上
が求められている。重ね合わせ精度に関しては、ウェハ
内のショット配列のグローバル成分と、ショット内の成
分に大別できる。前者は一般的に、ウェハシフト、ウェ
ハ倍率、ウェハローテーション、直交度等の成分に微分
化できる。後者は一般的に、ショット(チップ)倍率、
ショット(チップ)ディストーション、ショット(チッ
プ)ローテーション等の成分に細分化できる。これら一
連の誤差の中でも、近年、装置性能の向上により、本体
構造体の変形によって生ずる誤差成分が次第に顕在化し
てきた。
【0003】構造体変形によって生ずる誤差成分として
は、ウェハやレチクルステージが移動する度に再現する
静的な成分と、熱、あるいはウェハステージやレチクル
ステージのステップによる反力等の再現しにくい動的な
成分とに分けられる。
【0004】これらの対策として、従来から、本体構造
体の高剛性化が計られてきた。つまり、構造体に多少の
外力が加わっても変形しないような構造、または固有振
動数を上げて外乱振動に追従してしまわないような構造
である。しかし、本体の剛性を上げれば上げるほど、そ
れに伴って重量も増えてしまい、軽量化と剛性アップを
同時に満たす設計が困難になってきた。仮に、本体の高
剛性化のみを考慮して製品化された場合は、本体の重量
が増加してしまい、装置の搬出、搬入、設置等の面で取
り扱いにくい製品になってしまうことが容易に予想され
る。
【0005】また、熱的対策としては、従来から、装置
の発熱部を冷却したり、発熱量を少なくしたり、また、
構造体に低熱膨張材料を用いる等の方法がとられてい
る。しかし、装置の発熱部は何カ所もあり、全てを冷却
することは不可能であり、さらに、伝熱メカニズムの中
で、発熱部からの熱伝導や熱伝達は対策が打てても、輻
射に関しては有効な対策が打てない場合が多く、熱的影
響の懸念が最後まで残る。また、構造体に低熱膨張材料
を採用することは、通常の材料よりもコストアップにな
る上、発熱体の熱的影響が皆無になるわけでもない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように本体変形の
要因としては、振動、力等の力学的要因と、熱的要因が
考えられる。前者に関しては、ステージステップ反力に
よる動的、静的な変形と、ステージステップによる本体
振動を制振するところの目的である制振除振装置が及ぼ
す動的、静的な変形が大きな成分を示す。この中でも、
制振除振装置が本体を制振させるために本体に加える力
によって生ずる変形成分は、アライメント計測データ、
焼きデータ等から無視できない量であることが判明し
た。この変形成分は、ステージがステップ駆動する以
上、制振除振装置の機能から不可避的なものであるた
め、構造体の変形を0にすることは不可能である。
【0007】また、後者に関して、その原因となるもの
は、環境温度変化、各種発熱源の温度変化等である。特
に、熱的要因で重要なことは、熱的平衡状態が崩れてか
ら、熱的平衡状態に達するまでの非定常のプロセスが重
要になる。装置内の個々の発熱源、エアー等の冷却源の
熱的挙動を完全に把握することは不可能なため、この非
定常のプロセスは装置を稼働し、ウェハを処理している
限り、多かれ少なかれ発生するものであり、熱膨張、熱
収縮による本体変形も0にすることは不可能である。
【0008】本発明の目的は、このような従来技術の問
題点に鑑み、本体構造体の変形にかかわらず、正確な位
置決めが行えるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明では、振動、力等の力学的な要因や、熱的要因に
よる本体構造体の歪み(変形)を0に近づけることに注
力するのではなく、構造体に変形が発生しても、それを
計測し、その結果に基づいて位置決めに対する的確な補
正を施すようにしている。
【0010】すなわち、本発明の第1の露光装置は、
板のパターンを基板上に露光する露光装置において、前
基板を保持して移動させる基板ステージと、前記基板
ステージの位置を測定する位置測定手段と、その測定位
置に基づいて前記基板を位置決めするために前記基板ス
テージの駆動制御を行う制御手段と前記位置測定手段
が固定されている構造体の歪みを測定する歪み測定手段
備え、前記制御手段は、前記基板ステージの目標位
置を前記構造体の歪みによる誤差成分で補正し、補正後
の目標位置に前記基板ステージを位置決めすることを特
徴とする。また、本発明の第2の露光装置は、原板のパ
ターンを基板上に露光する露光装置において、前記基板
を保持して移動させる基板ステージと、前記基板ステー
ジの位置を測定する位置測定手段と、その測定位置に基
づいて前記基板を位置決めするために前記基板ステージ
の駆動制御を行う制御手段と、前記基板上の所定のマー
クの位置を検出するために前記構造体に設けられたアラ
イメント計測手段と、前記位置測定手段が固定されてい
る構造体の歪みを測定する歪み測定手段とを備え、前記
制御手段は、前記アライメント計測手段による検出位置
と前記歪み測定手段による前記歪みとに基づいて前記基
板ステージの位置決めを行うことを特徴とする。
【0011】また、本発明のデバイス製造方法は、前記
露光装置でウエハを露光する工程と、前記露光されたウ
エハを現像する工程とを有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態におい
ては、基板上の所定のマークの位置を検出するために前
記構造体に設けられたアライメント計測手段による検出
位置に基づいて基板の位置決めを行う。
【0013】また、原板を位置決めするための原板ステ
ージ、および原板のパターンを基板上に、露光のために
投影する投影光学系が前記構造体上に設けられており、
前記構造体の複数箇所における歪みを測定する。
【0014】歪みを考慮した位置決めは、例えば、予め
得ておいた前記歪みとこれを考慮せずに基板の位置決め
を行った結果生じる位置決め誤差との関係、および実際
の露光に際して測定する歪みを考慮して行うことができ
る。
【0015】露光は、例えば、基板上の複数の露光位置
に対して基板の位置決めをして行うものであり、その場
合、各露光位置への位置決めに際し、基板ステージをス
テップ移動させる。その場合、基板上の所定のマークの
位置を検出するために構造体に設けられたアライメント
計測手段による検出位置に基づいて各露光位置への位置
決めをグローバルアライメントにより行うようにしても
よく、その際、そのグローバルアライメントのための位
置検出時に前記歪みの測定を行ってその測定値に基づい
て前記位置検出の結果に対する補正を行い、その補正さ
れた位置検出結果に基づいて各露光位置の座標を得、こ
れに基づいて各露光位置への移動を行うそれぞれのとき
にさらに前記歪みの測定を行い、その測定値に基づいて
各露光位置の座標を補正して各露光位置への位置決めを
行うことができる。さらにその場合、前記位置検出結果
に対する補正または各露光位置の座標の補正は、それら
の補正に係る歪みの測定値が所定値以上の場合にのみ行
うようにして、スループットを優先させるようにしても
よい。
【0016】歪みの測定は、例えば、基板ステージの位
置測定手段と投影光学系との間の前記構造体の歪みにつ
いて行う。
【0017】このような本発明に従えば、本体構造体の
歪み(変形)に的を絞り、本体構造体に複数の歪みゲー
ジを貼り付け、構造体の変形状態を計測する。そして、
変形状態を常にモニタし、あらかじめ、実験、数値シミ
ュレーションで変形状態とアライメント誤差、ステージ
格子誤差の関係を把握しておくことにより、実際のプロ
セスを処理する段階でその関係式に基づいて補正をかけ
ることができる。プロセスを処理する段階とは、具体的
には、グローバルアライメント計測時とステップ&リピ
ート時のステージ位置決め時である。本体構造体に貼る
歪みゲージは計測系で重要な箇所、即ち投影レンズとレ
ーザ干渉計(基板ステージの位置測定手段)間であった
り、投影レンズ、あるいはレーザ干渉計の根本である。
あるいは、歪みの状態とアライメント誤差や焼き誤差と
の関係がつかめれば、アライメントスコープ取り付け位
置、レチクルステージ取り付け位置等でもよい。
【0018】これにより、振動、力等の力学的な要因の
みならず、熱的要因によって生ずる構造体のトータルな
変形を計測し、それが及ぼすアライメント誤差、ステー
ジ格子誤差を予測して補正することが可能になるため、
構造体の変形に左右されない精度の高い重ね合わせ(位
置決め)精度を維持できるようになる。さらに、構造体
に要求される性能が、高剛性という観点よりも、再現性
が良いという観点に重点が置かれることになり、必要以
上の重量アップを防ぐことができるようになる。また、
材料に高価格な低熱膨張材料を用いなくても済むため、
コストアップになることもない。
【0019】
【実施例】
(第1の実施例)図1は本発明の第1の実施例に係る投
影露光装置(ステッパ)の要部を示す。同図において、
1は照明系であり、Cr蒸着された回路パターンが形成
されているレチクル2を照明している。照明系1は不図
示の超高圧水銀ランプもしくはエキシマレーザ、シャッ
タ、照明光学系等から構成されている。3は不図示のレ
チクルステージを搭載している基板であり、レチクル2
はレチクルステージ基板3に設けられたマークを基準に
して、レチクルステージの駆動機構により位置決めされ
ている。そして、その位置決め計測値は、装置全体のコ
ントロールを司るコンソールユニット16にストアされ
る。
【0020】6は照明系1によるレチクルの回路パター
ン像をウェハ18に投影する投影レンズであり、7は周
知の投影レンズの気圧や露光による結像性能変化を補正
するためのレンズ駆動ユニットである。8は投影レンズ
6、アライメント計測系、レチクルステージ、ウェハス
テージ等の主要ユニットが搭載されている本体構造体の
一部を表現したものである。9は本体構造体8に取り付
けられた歪みゲージセンサであり、本体の変形状態をリ
アルタイムで計測することができる。4はオフアクシス
でTTL(Through The Lens)方式に
よりウェハアライメント計測するためのプローブ光を折
り曲げるためのミラーであり、5はその計測系である。
計測系5から照射されたアライメント光は、ミラー4に
より90°折り曲げられ投影レンズ6に入射し、ウェハ
18上のアライメントマークを照明し、その反射光が逆
の光路を通り、再びアライメント計測系5に再入射す
る。これにより、アライメントマークと不図示の基準マ
ークとの相対変位を計測することにより、アライメント
計測を行う。
【0021】10、11は周知のフォーカス・ウェハチ
ルト検出器を構成する要素であり、ウェハ18の表面に
低角度で要素10により光ビームを照射し、その反射光
を要素11で光電検出することにより、投影レンズ6の
フォーカス位置とウェハ18の傾きを検出する。そし
て、この検出器を用いて、ショット毎、あるいはウェハ
毎に、後述するウェハステージのフォーカス・チルト駆
動機能を用いて、ウェハのz方向の位置合わせがなされ
る。
【0022】12はウェハ18をバキュームチャックす
るウェハチャック、13はチルト、θZ方向に粗、微動
可能なθZチルトステージ、15はx、y方向に粗、微
動可能なxyステージであり、ウェハステージはチルト
ステージ13とxyステージ15により構成されてい
る。そして、その位置はチルトステージ13に取り付け
られたレーザ干渉計バーミラー17およびレーザ干渉計
14によって常にモニタされている。
【0023】これら主要ユニットを含め、露光装置全体
のコントロールはコンソールユニット16が司ってい
る。
【0024】図4は、本体構造体が振動、力等による機
械的要因で変形している様子を、図5は、熱的要因で変
形している様子を示している。これらの図では、ステッ
パの構造体変形に関与する主なユニットや部材を示して
いるため、照明系、レチクルステージ、アライメント計
測系、等は図示していない。
【0025】図4は、本体構造体がウェハステージがス
テップしたことにより変形している様子を示す。同図に
おいて、6は投影レンズ、20は投影レンズ6と本体構
造体8を接合する部材、14は支柱に取り付けられたレ
ーザ干渉計、18はウェハ、12はウェハチャック、1
7はバーミラー、13はθZチルトステージ、15はx
yステージ、25はステージ定盤である。21、22は
ステージステップによる振動を制振し、かつ床からの振
動を除振するための制振除振装置(以下、マウントとい
う)であり、図では2台示しているのみであるが、通常
4台もしくは3台で本体を支持している。23はマウン
ト21、22を介し、本体を搭載する本体支持板であ
る。
【0026】図4を用いて、ウェハステージがステップ
した場合の本体構造体8aが静的、動的に変形するメカ
ニズムを説明する。ウェハステージがx方向にステップ
すると、加速、減速の反力が本体構造体8に加わり、本
体が振動する。その振動を速やかに制振するために、マ
ウント21、22のダンピング機能が働く。各々のダン
ピング機能が理想的に動作すると、ステップ後のアライ
メント計測や露光は理想的に行われるが、現実には、各
チャンネル毎のダンピング機能にばらつきがあったり、
マウント21、22の配置等により、本体構造体8が水
平方向に引っ張られたり、圧縮されたり、曲げられたり
して、本体構造体8に不必要な動的な変形が生ずる。ま
た、静的な変形としては、ステージ位置による変形が挙
げられる。ウェハステージがステップすると投影露光装
置本体の重心位置が変動し、本体が傾くが、それを抑
え、水平に保とうとして、マウント21、22の本体支
持機能が動作し、本体に鉛直方向の力を加える。する
と、本体構造体8にはステージ位置に依存する静的な変
形が生ずることになる。この静的な変形は本体構造体8
の剛性が無限大でもない限り、必ず発生するものであ
り、防ぎ様のないものである。以上のように、ウェハス
テージがステップすることにより、本体構造体8に静
的、動的な変形が図4のように生じることになる。
【0027】全く同様に、本体構造体が熱的要因により
変形する場合を図5に示す。本体構造体8の熱変形で重
要な点は、装置全体が熱的にバランスがとれるまで非定
常な膨張や収縮が発生し、バランスがとれた時点でその
定常状態を維持するということである。従って、何らか
の要因により熱バランスが崩れると、再び定常状態に達
するまで、変形状態が変化する。しかも、本体構造体8
は熱容量が大きく、定常に達するまでの時間、時定数
は、前述したステージステップにより生ずる静的、動的
変形の変化と比較すると、十分長いということである。
ここで熱的要因としては、次のようなものが考えられ
る。露光光による発熱、ステージ駆動による発熱、各種
計測機器の発熱、及びULPA(Ultra Low
Penetration Air)フィルタからの吹き
出しエアー等である。図5では、これらの要因により、
本体構造体8の上部の温度分布が変化し、熱変形が生じ
ている様子を表している。この熱変形は、本体構造体8
の材料の線膨張係数が0でもない限り必ず発生するもの
である。
【0028】以上のように、振動、力等の力学的な要
因、および熱的要因によって、構造体に変形が生ずる
と、装置性能に大きな影響を与えることになる。つま
り、構造体には投影レンズやレーザ干渉計が直接取り付
けられているため、図4、5のように本体構造体8が変
形すると、投影レンズ6の光軸と干渉計14の光軸の相
対距離が変化する。一方、ウェハステージは位置サーボ
がかかっているので、常に目標位置に位置決めされる。
従って、レーザ干渉計の計測自体は正しいにも関わら
ず、投影レンズ光軸と干渉計光軸の相対距離が変化する
ことにより、位置誤差の生じている状態でアライメント
計測や、露光がなされてしまうのである。投影レンズ6
の光軸と干渉計14の光軸の相対距離が変化することで
生ずる問題としては、ウェハステージが干渉計14の計
測値に従って形作る格子模様、即ちステージ格子が挙げ
られる。特に、問題となるのは、ステージ格子が装置の
動作状態で変動する場合である。例えば、グローバルア
ライメント時のステージ格子と、その後のステップ&リ
ピート時のステージ格子が異なる場合、あるいはレイヤ
ー毎にステージ格子が異なるような場合である。このよ
うな場合、それまでのレイヤーで焼き付けられてきたシ
ョット配置と異なる位置にショットが焼き付けられるた
め、装置としての重ね合わせ精度が低下する。
【0029】前述したが、本体構造体の力学的要因、熱
的要因による変形を常に0にすることは不可能であり、
また、それを0に近づける対策は、装置重量の増大やコ
ストアップを招くため、現実的ではなくなってきてい
る。そこで、本発明では、本体構造体の変形状態をリア
ルタイムで計測し、その計測値に基づいて、あらかじめ
実験、数値シミュレーション等で変形とステージ格子誤
差やアライメント計測誤差との関係を把握しておくこと
により、実際の露光の際、構造体の変形状態からリアル
タイムでステージ格子、アライメント精度の誤差を補正
するようにしている。
【0030】図2、3に本体構造体8の変形状態を計測
するためのセンサ、例えば歪みゲージセンサを構造体8
に張り付けた様子を示している。図2は図4、5と同様
の正面図、図3は図2のA−A′断面図である。これら
の図において、14、33はそれぞれx、y干渉計であ
り、35はステージのヨーイング制御のためのヨーイン
グ干渉計である。9、32、34は歪みゲージを示し、
本体構造体8の、x、y、ヨーイング干渉計14、3
3、35と投影レンズ6の間に取り付けられている。張
り付け箇所をこのような位置にしたのは、干渉計14、
33、35の光軸と投影レンズ6の光軸との相対距離変
化を問題にしているためである。また、歪みゲージ9
は、x干渉計14と投影レンズ6間の構造体8のx方向
の歪みを、歪みゲージ32は、y干渉計33と投影レン
ズ6間の構造体8のy方向の歪みを、歪みゲージ34は
ヨーイング干渉計35と投影レンズ6間の構造体8のy
方向の歪みをそれぞれ計測する。このように歪みゲージ
を配置することにより、本体構造体8の変形状態、特に
各干渉計と投影レンズ間の変形が的確に計測できるよう
になる。
【0031】次に、実験、数値シミュレーション等で変
形とステージ格子誤差との関係、即ち本体変形影響係数
A(Ax,Ay,Aθ)を求める方法を簡単に説明す
る。ここで、Ax,Ay,Aθはそれぞれ、本体の歪み
と、ウェハ内のx方向誤差、y方向誤差、ショット回転
誤差の関係を表す係数であり、歪みの関数となってい
る。
【0032】本体変形影響係数Aは、本体変形によって
生ずる歪みとステージ格子誤差の関係を表すので、実験
の際は本体に何らかの方法で機械的変形を与えつつ、同
時に焼きデータを取得するという方法をとる。まず、熱
的に静寂な状態で、かつウェハステージが投影レンズの
真下にあるときの各歪みゲージの出力を基準とする(以
下基準歪みという)。そして、実験で本体構造体に機械
的変形を与えた際、構造体に現れた歪みの基準歪みから
の変化量をΔεexpo. とする。
【0033】
【数1】 歪みと同時に得られた焼きデータを加工し、本体変形に
よって変動したステージ格子誤差成分Dataexpo.
(ΔXexpo. ,ΔYexpo. ,Δθexpo. )のみを抽出す
る。但し、n=3mである。
【0034】
【数2】 構造体の微小変形によって生ずる誤差を問題にしている
ので、これら2つの変数Dataexpo. とΔεexpo.
間には線形関係が成り立っていると判断できる。そし
て、その線形式の係数である本体変形影響係数A(A
x,Ay,Aθ)を用いると、次のような関係式が成り
立つ。ただし、Errexpoはランダム誤差を表す。
【0035】
【数3】 従って、この方程式から最小2乗法を用い、Errexpo
が最小になるような本体変形影響係数Aを求めることが
できる。
【0036】以上は、本体に何らかの方法で機械的変形
を与えつつ、同時に焼きデータを取得するという方法に
より影響係数を求める手法を示したが、全く同様にし
て、他の実験方法、あるいは数値シミュレーションによ
ってもこの係数を求めることができる。例えば、アライ
メントスコープ5でウェハ上のマークを観察しつつ、本
体に機械的変形を与える方法が考えられる。この観察よ
り得たデータから求めることが出来る変形による誤差成
分をDataa.s.(ΔXa.s.,ΔYa.s.,Δθa.s.)と
し、その時の本体歪みをΔεa.s.とすると、これら2つ
の変数の間には本体変形影響係数A(Ax,Ay,A
θ)を介して、次のような関係が成り立つ。
【0037】
【数4】 従って、前述の方法と同様に、この方程式から最小2乗
法を用い、Erra.s.が最小になるような本体変形影響
係数A(Ax,Ay,Aθ)を求めることができる。
【0038】また、数値シミュレーションによる方法と
しては、本体構造体のFEMモデルに仮想的な力を加え
た状態での、歪みゲージの張り付け箇所の歪みΔεsim.
と、各干渉計光軸と投影レンズ光軸の相対距離変化から
計算することができるx、y方向倍率誤差・回転Dat
sim.(ΔXsim.,ΔYsim.,Δθsim.)を求める。こ
うして得られたこれら2つの変数の間には本体変形影響
係数A(Ax,Ay,Aθ)を介して、次のような関係
が成り立つ。
【0039】
【数5】 数値シミュレーションでは、2つの変数の間には線形関
係が厳密に成り立つため、最小2乗法を用いるまでもな
く、計算の際の境界条件が現実と照らし合わせて正しい
ものであれば、直ちに本体変形影響係数A(Ax,A
y,Aθ)を求めることができる。以上が本発明で重要
な、本体変形影響係数Aの算出方法である。
【0040】次に、本発明を適用した露光シーケンスに
ついて、図6を用いて説明する。シーケンスが開始され
ると(ステップ40)、まずレチクルがレチクルステー
ジ上にロードされる。そして、レチクルはレチクルステ
ージ基板上に設けられた基準マークにアライメントされ
る(ステップ41)。次に、ウェハがステージ上に送り
込まれ(ステップ42)、まずプリアライメントが行わ
れる(ステップ43)。次に、グローバルアライメント
を行うためのウェハグローバルアライメント計測(以
下、単にアライメント計測という)と同時に本発明の特
徴である構造体歪み計測が行われる(ステップ44)。
【0041】通常、アライメント計測は、ウェハ上の特
定の数ショットを代表計測ポイントに選ぶ。計測ショッ
ト数は、プロセスにもよるが、サブ計測で4ショット、
メイン計測で8ショットの計測となったり、サブ計測が
省略されてメイン計測のみになったりする場合もある。
本実施例では、後者のメイン計測8ショットのみの場合
を考える。ここでは、熱的に静寂な状態で、かつウェハ
ステージが投影レンズの真下にあるときの各歪みゲージ
の出力を基準とし(基準歪み)、各ショットのアライメ
ント計測期間中の構造体に発生した基準歪みからの変化
量を計測する。計測された歪みをΔε(δεi1,δ
εi2,δεi3,i=1…8)とすると、前述の方法で求
めた本体変形影響係数Aを用いて直ちに、アライメント
計測値の本体変形による誤差成分Δε・Aが計算でき
る。次に、8ショットの各アライメント計測値に、この
Δε・Aの誤差成分による補正を行う(ステップ4
5)。こうして補正されたアライメント計測値につい
て、グローバルアライメントで通常行われる統計的処理
が施され、これにより、ウェハのx、yシフト成分、回
転成分、倍率成分を考慮した座標系が算出される(ステ
ップ53)。当然のことながら、この座標系は構造体変
形による成分を含んでいないことになる。
【0042】次に、各ショットへのステップ移動はこの
座標系をもとに行われる。ウェハステージはまず、第1
ショットの目標位置に位置決めされ、同時に構造体の歪
みが計測される(ステップ46)。すなわち露光の直前
で発生している本体構造体の歪みΔε′(δε' 1 ,δ
ε' 2 ,δε' 3 )を計測し、本体変形影響係数Aを用い
て直ちに、そのショット位置での本体変形による位置決
め誤差Δε′・Aを計算する。そして、この誤差に基づ
き対象とするショットの位置決め目標値の補正を行い
(ステップ47)、位置決めされる。そして、シャッタ
ーが開き、回路パターンが所定の位置に露光され(ステ
ップ48)、第1ショットの露光が完了する。次に、全
ショットの露光が完了していないので(ステップ4
9)、第2ショットの露光動作に移る(ステップ4
6)。第2ショットの動作も、第1ショットで行った動
作と全く同様にして、ステップ53で計算された第2シ
ョットの目標位置にウェハステージが一旦位置決めさ
れ、その時点での構造体の歪みを計測する(ステップ4
6)。この計測値に基づいて、本体変形による誤差成分
Δε・Aを計算し、目標値の修正を行い、第2ショット
の位置決めが行われる(ステップ47)。そして、第2
ショットの露光が行われる(ステップ48)。以上のよ
うに、ウェハ内の全ショットの露光が終了するまで、ス
テップ46〜48が繰り返される。
【0043】全ショットの露光が終了すると(ステップ
49)、ウェハが回収され(ステップ50)、処理する
ウェハが残っている場合は、再び露光動作を続け(ステ
ップ51)、シーケンスはステップ42に戻り、新たな
ウェハを再びステージ上にロードし、再び一連の処理
(ステップ42〜50)が繰り返される。全ウェハの処
理が完了すると、本発明を適用したシーケンスは終了と
なる(ステップ52)。
【0044】このように本実施例では、グローバルアラ
イメント計測の際、同時に構造体の歪み変化量を計測す
ることにより、本体変形影響係数Aから、アライメント
計測値の補正量を計算して、補正を行い、補正したアラ
イメント計測値をもとにして、統計処理により、各ショ
ット座標を計算し、各ショットへの移動をこの座標に基
づいて行うことに加え、位置決めの際にも構造体の歪み
変化量を計測することにより、本体変形影響係数Aか
ら、各ショット位置の補正量を計算し、それに補正をか
けるというように、グローバルアライメント計測の段階
と、各ショットの位置決めの段階の2段階で、本体変形
によって生ずる誤差を補正するようにしたため、ウェハ
ステージの配列精度を向上させ、良好な重ね合わせ精度
を維持することが可能になる。
【0045】(第2の実施例)本実施例では、第1の実
施例で説明した露光シーケンスについて、モニタしてい
る構造体歪みが所定の値を超えるような場合のみに、補
正動作を実施することを特徴としている。図9を用いて
説明する。
【0046】シーケンスが開始されると(ステップ8
0)、まずレチクルがレチクルステージ上にロードされ
る。そして、レチクルはレチクルステージ基板上に設け
られた基準マークにアライメントされる(ステップ8
1)。次に、ウェハがステージ上に送り込まれ、まずプ
リアライメントが行われる(ステップ82)。次に、グ
ローバルアライメントを行うためのウェハグローバルア
ライメント計測(以下、単にアライメント計測という)
と、同時に本発明の特徴である構造体歪み計測が行われ
る(ステップ83)。ここまでは、実施例1と全く同様
である。
【0047】なお、本実施例では、あらかじめアライメ
ント精度、およびステージ格子誤差に許容される本体構
造体の歪み計測箇所での、許容最大歪みΔε0 が求めて
ある。この歪みΔε0は、歪みゲージの出力がΔε0
りも大きくなると、アライメント計測精度、及びステー
ジ格子精度が装置の仕様をオーバーしてしまうという歪
みである。
【0048】ステップ84では、計測された歪みΔε
が、許容最大歪みΔε0 よりも小さいか否かが判定さ
れ、小さい場合は、アライメント計測値は補正演算され
ることなく、ステップ86の通常の統計処理が施され、
ウェハ内の各ショットの位置座標が計算される。逆に、
計測された歪みΔεが、許容最大歪みΔε0 よりも大き
い場合は、実施例1と同様に、アライメント計測値を本
体変形による誤差成分Δε・Aで補正する。そして、こ
の補正されたアライメント計測値を用いて各ショットの
座標値が統計的に計算される(ステップ86)。
【0049】次に、各ショットへのステップ移動はこの
座標系をもとに行われる。ウェハステージはまず、第1
ショットの目標位置に位置決めされ、同時に構造体の歪
みが計測される(ステップ87)。ステップ88では、
計測された歪みΔε′が、許容最大歪みΔε0 よりも小
さいか否かが判定され、小さい場合は、現時点でのステ
ージ目標位置は変更されることなく、露光が行われる
(ステップ90)。逆に、計測された歪みΔε′が、許
容最大歪みΔε0 よりも大きい場合は、実施例1と同様
に、ステージ目標位置を本体変形による誤差成分Δε′
・Aで補正し、変更された座標で露光が行われる(ステ
ップ90)。
【0050】次に、全ショットの露光が完了していない
ので(ステップ91)、第2にショットの露光動作に移
る(ステップ87)。第2ショットの動作も、第1ショ
ットで行った動作と全く同様にして行う。以上ウェハ内
の全ショットの露光が終了するまで、ステップ87〜9
0が繰り返される。
【0051】全ショットの露光が終了すると(ステップ
91)、ウェハが回収され(ステップ92)、処理する
ウェハが残っている場合は、再び露光動作を続け(ステ
ップ93)、シーケンスはステップ82に戻り、新たな
ウェハを再びステージ上にロードし、再び一連の処理
(ステップ82〜92)が繰り返される。全ウェハの処
理が完了すると、本発明を適用したシーケンスは終了と
なる(ステップ94)。
【0052】本実施例では、あらかじめアライメント精
度、およびステージ格子誤差に許容される本体構造体の
歪み計測箇所での、許容最大歪みΔε0 を求めておき、
実際の露光に当たっては、歪みゲージの出力がΔε0
りも大きい場合には補正演算をし、Δε0 よりも小さい
場合は通常通りの処理をするというシーケンスを採用し
たため、重ね合わせ精度を多少犠牲にしても、スループ
ットを優先させることができる。
【0053】(第3の実施例)本発明では、あらかじめ
本体構造体に発生する変形(歪み)とステージ格子誤差
の関係を把握することが重要なポイントとなる。従っ
て、構造体に発生する歪みとステージ格子誤差の関係が
把握できさえすれば、本体に貼り付ける歪みゲージの張
り付け場所と個数は、任意でも構わない。第3の実施例
はこのことに鑑み、歪みゲージの貼り付け場所と個数が
第1、2の実施例とは異なる。図7は、本体構造体に歪
みゲージを貼り付けた様子を示す図3と同様の断面図で
ある。第1の実施例では、各干渉計と投影レンズ間に歪
みゲージ9、32、34を貼り付け、それぞれx方向、
y方向、y方向の歪みを計測するようにしている。しか
し、3つの歪みゲージ出力でステージ格子誤差の変動を
うまく表現できない場合、あるいは、さらに精度の良い
本体変形影響係数Aを求める場合もある。そこで本実施
例では各干渉計と投影レンズ間の歪みゲージを2軸、即
ち、1カ所でx方向とy方向を計測するようにしてい
る。図7で、60、61、62はxy方向の計測が可能
な歪みゲージを表す。
【0054】全く同様にして、歪みゲージを各干渉計と
投影レンズ間に貼り付けることにこだわらず、投影レン
ズ周辺の構造体定盤に均等に8カ所貼り付けた場合を示
しているのが図8である。各歪みゲージ70〜77は、
x、yの2軸構成であり、1カ所当たり、x方向、y方
向の歪みが計測できる。このようにした理由としては、
構造体定盤全面の歪みを常にモニタして、各干渉計と投
影レンズ間以外の本体歪みが、ステージ格子誤差に与え
る影響が大きい場合にも対応できるようにするためであ
る。
【0055】このような場合の本体変形影響係数Aの算
出方法は、実施例1と全く同様で、焼きデータ、スコー
プデータ、数値シミュレーションのいずれの方法でも可
能である。こうして求められた本体変形影響係数Aを用
いて、図6もしくは図9の露光シーケンスに従い、露光
が行われる。以上のように、各歪みゲージを各々2軸に
し、投影レンズ−干渉計間の歪みを計測する、もしくは
構造体定盤全面の歪みを計測することにより、さらに精
度の良い本体変形影響係数Aを求めることが可能にな
り、良好な重ね合わせ精度を実現することができる。
【0056】前述したが、本発明は、あらかじめ本体構
造体に発生する変形(歪み)とステージ格子誤差の関係
を把握することが重要なポイントとなる。従って、構造
体に発生する歪みとステージ格子誤差の関係が把握でき
さえすれば、本体に貼り付ける歪みゲージの張り付け箇
所と個数は、任意でも構わなく、本実施例以外でも様々
なパターンが考えられるのは言うまでもない。
【0057】次に上記説明した露光装置を利用したデバ
イス製造例を説明する。図10は微小デバイス(ICや
LSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁
気ヘッド、マイクロマシン等)の製造のフローを示す。
ステップ1(回路設計)ではデバイスのパターン設計を
行なう。ステップ2(マスク製作)では設計したパター
ンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ3(ウ
エハ製造)ではシリコンやガラス等の材料を用いてウエ
ハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程
と呼ばれ、上記用意したマスクとウェハを用いて、リソ
グラフィ技術によってウェハ上に実際の回路を形成す
る。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ス
テップ4によって作製されたウェハを用いて半導体チッ
プ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、
ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等
の工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作
製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テス
ト等の検査を行なう。こうした工程を経て半導体デバイ
スが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
【0058】図11は上記ウェハプロセスの詳細なフロ
ーを示す。ステップ11(酸化)ではウエハの表面を酸
化させる。ステップ12(CVD)ではウェハ表面に絶
縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)ではウェハ
上に電極を蒸着によって形成する。ステップ14(イオ
ン打込み)ではウェハにイオンを打ち込む。ステップ1
5(レジスト処理)ではウェハに感光剤を塗布する。ス
テップ16(露光)では上記説明したアライメント装置
を有する露光装置によってマスクの回路パターンをウエ
ハに焼付露光する。ステップ17(現像)では露光した
ウエハを現像する。ステップ18(エッチング)では現
像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19
(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となった
レジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行な
うことによって、ウェハ上に多重に回路パターンが形成
される。本実施例ではこの繰り返しの各プロセスにおい
て、上記述べたようにアライメント電子ビームの加速電
圧を最適に設定することで、プロセスに影響を受けず正
確な位置合わせを可能としている。
【0059】本実施例の生産方法を用いれば、従来は製
造が難しかった高集積度のデバイスを低コストに製造す
ることができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、構
造体の歪みを考慮してステージの駆動制御による基板の
位置決めを行うようにしたため、構造体の歪みにかかわ
らず、正確な位置決めを行うことができる。
【0061】具体的には、本体構造体の複数箇所に歪み
ゲージを貼り付け、あらかじめ本体構造体に発生する変
形(歪み)とアライメント誤差あるいはステージ格子誤
差の関係を把握しておくことで、実際の露光シーケンス
の際、本体構造体の変形(歪み)をモニタし、グローバ
ルアライメント時に発生する構造体変形による計測誤差
を補正し、さらにステップ&リピート時に発生する本体
構造体によるステージ位置決め誤差を補正することによ
り、構造体の力学的な変形、熱的な変形の影響を受け
ず、高い重ね合わせ精度を実現することができる。さら
に、構造体に発生する歪みの大きさによって、補正を行
うか行わないかの判別を行うことにより、精度よりもス
ループットを優先させることができる。また、本発明を
用いることにより、構造体の高剛性化ということに重点
を置く必要性がなくなり、構造体重量の増加を抑制する
ことができる。本発明の実施に当たっては、大幅な設計
変更は不要であり、歪みゲージの貼付とシーケンスソフ
トの改良だけで対応できるため、実施は比較的簡単であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した半導体露光装置の主要なユ
ニットを模式的に表した図である。
【図2】 本発明で重要な歪みゲージを図1の装置の本
体構造体に貼り付けた様子を示す図である。
【図3】 図2のA−A′断面をzの負方向からみた図
である。
【図4】 本体構造体がステージステップにより変形し
ている様子を示す図である。
【図5】 本体構造体が熱変形している様子を示す図で
ある。
【図6】 図1の装置における本発明を適用した露光シ
ーケンスのフローチャートである。
【図7】 本発明の第3の実施例において歪みゲージを
本体構造体に貼り付けた様子を示す図である。
【図8】 本発明の第3の実施例において歪みゲージを
本体構造体に貼り付けた他の様子を示す図である。
【図9】 本発明の第2の実施例に係る露光シーケンス
のフローチャートである。
【図10】 図1の装置により製造し得る微小デバイス
の製造の流れを示すフローチャートである。
【図11】 図10におけるウエハプロセスの詳細な流
れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:照明系、2:レチクル、5:アライメントスコー
プ、6:投影レンズ、7:結像性能補正ユニット、8:
本体構造体、9,32,34:歪みゲージ、10,1
1:フォーカス・チルト計測器、12:ウェハチャッ
ク、18:ウエハ、13:チルトステージ、14,3
3,35:レーザ干渉計、15:xyステージ、16:
コンソールユニット、17:バーミラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 9/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原板のパターンを基板上に露光する露光
    装置において、前記基板を保持して移動させる基板ステ
    ージと、前記基板ステージの位置を測定する位置測定手
    段と、その測定位置に基づいて前記基板を位置決めする
    ために前記基板ステージの駆動制御を行う制御手段と
    前記位置測定手段が固定されている構造体の歪みを測定
    する歪み測定手段備え、前記制御手段は、前記基板
    ステージの目標位置を前記構造体の歪みによる誤差成分
    で補正し、補正後の目標位置に前記基板ステージを位置
    決めすることを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記基板上の所定のマークの位置を検出
    するために前記構造体に設けられたアライメント計測手
    段を有し、前記制御手段はこの検出位置に基づいて前記
    基板の位置決めを行うものであることを特徴とする請求
    項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 原板のパターンを基板上に露光する露光
    装置において、前記基板を保持して移動させる基板ステ
    ージと、前記基板ステージの位置を測定する位置測定手
    段と、その測定位置に基づいて前記基板を位置決めする
    ために前記基板ステージの駆動制御を行う制御手段と、
    前記基板上の所定のマークの位置を検出するために前記
    構造体に設けられたアライメント計測手段と、前記位置
    測定手段が固定されている構造体の歪みを測定する歪み
    測定手段とを備え、前記制御手段は、前記アライメント
    計測手段による検出位置と前記歪み測定手段による前記
    歪みとに基づいて前記基板ステージの位置決めを行うこ
    とを特徴とする露光装置。
  4. 【請求項4】 前記原板を位置決めするための原板ステ
    ージ、および前記原板のパターンを前記基板上に、前記
    露光のために投影する投影光学系を備え、前記原板ステ
    ージおよび投影光学系は前記構造体上に設けられてお
    り、前記歪み測定手段は、前記構造体の複数箇所におけ
    る歪みを測定するものであることを特徴とする請求項1
    乃至3いずれか1項に記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、予め得ておいた前記歪
    みとこれを考慮せずに前記基板の位置決めを行った結果
    生じる位置決め誤差との関係、および実際の露光に際し
    て測定する前記測定歪みを考慮して前記基板の位置決め
    を行うことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に
    記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記露光は、前記基板上の複数の露光位
    置に対して前記基板の位置決めをして行うものであり、
    前記制御手段は、各露光位置への位置決めに際し、前記
    基板ステージをステップ移動させるものであることを特
    徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の露光装
    置。
  7. 【請求項7】 前記基板上の所定のマークの位置を検出
    するために前記構造体に設けられたアライメント計測手
    段を有し、この検出位置に基づいて前記制御手段は、各
    露光位置への位置決めをグローバルアライメントにより
    行うものであり、その際、前記制御手段は、そのグロー
    バルアライメントのための位置検出時に前記歪みの測定
    を行ってその測定値に基づいて前記位置検出の結果に対
    する補正を行い、その補正された位置検出結果に基づい
    て各露光位置の座標を得、これに基づいて各露光位置へ
    の移動を行うそれぞれのときにさらに前記歪みの測定を
    行い、その測定値に基づいて各露光位置の座標を補正し
    て各露光位置への位置決めを行うものであることを特徴
    とする請求項に記載の露光装置。
  8. 【請求項8】 前記位置検出結果に対する補正または各
    露光位置の座標の補正は、それらの補正に係る歪みの測
    定値が所定値以上の場合にのみ行うことを特徴とする請
    求項に記載の露光装置。
  9. 【請求項9】 前記原板のパターンを前記基板上に、前
    記露光のために投影する投影光学系を有し、前記歪み測
    定手段は、前記投影光学系と前記位置測定手段との間の
    前記構造体の歪みを測定するものであることを特徴とす
    る請求項1乃至8いずれか1項に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9いずれか1項に記載の
    露光装置でウエハを露光する工程と、前記露光されたウ
    エハを現像する工程とを有することを特徴とするデバイ
    スの製造方法。
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