JP2006147989A - 計測装置、及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 振動による計測誤差及びステージ制御誤差を少なくすることができる計測装置及び、それを搭載した露光装置を提供する。
【解決手段】 露光動作中のステージの移動に伴う振動が取り付け部を介して計測装置の筐体13aに伝達される場合であっても、計測装置の筐体13aに振動を抑制する弾性体52と質量体53を有するマスダンパ50を設けることにより、振動のエネルギーがマスダンパ50に消費されて計測装置に生ずる振動が抑制され、マーク計測時に計測誤差が小さくなり高精度の計測が可能になる。
【選択図】 図4
【解決手段】 露光動作中のステージの移動に伴う振動が取り付け部を介して計測装置の筐体13aに伝達される場合であっても、計測装置の筐体13aに振動を抑制する弾性体52と質量体53を有するマスダンパ50を設けることにより、振動のエネルギーがマスダンパ50に消費されて計測装置に生ずる振動が抑制され、マーク計測時に計測誤差が小さくなり高精度の計測が可能になる。
【選択図】 図4
Description
本発明は、デバイス製造等に用いられる露光装置、及び該露光装置に用いて好適な計測装置に関する。
露光装置を用いて半導体素子や液晶表示素子等のデバイスを製造する際には、微細なパターンが形成されたマスク又はレチクル(以下、これらを総称するときは、マスクという)と、ウエハ又はガラスプレート等の基板(物体)上に既に形成されているパターンとを高精度に位置合わせした状態で、マスクのパターンを基板上に転写する必要がある。マスク及び基板の正確な位置合わせを行うためには、これらの位置情報を高精度に計測した上で精密にマスク及び基板を位置決めしなければならない。このため、露光装置は位置合わせ用のアライメントマークの位置を計測するアライメントセンサを備えている。
アライメントセンサの主なものとしては、LSA(Laser Step Alignment)方式、FIA(Field Image Alignment)方式、LIA(Laser Interferometric Alignment)方式等があるが、近年においては、アライメントマークの計測に要する時間を短縮する等の観点からFIA方式のものが多く用いられるようになってきている。FIA方式は、ハロゲンランプ等の波長帯域幅の広い光源を用いてアライメントマークを照明し、アライメントマークの像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像装置で撮像して得られる画像情報(画素情報)に対して画像処理を行って位置計測を行うものである。
このようなアライメントセンサは、アライメントマークに検出光を照射するための照射系やアライメントマークの像を撮像装置に結像するための結像系等の各種の光学部材(対物レンズ、リレーレンズ、全反射ミラー、ハーフミラー、ビームスプリッタ等)を備えており、これらの光学部材は一般に鏡筒等に保持した状態で、撮像装置とともに、支持部材(フレームや筐体等を含む)に支持・収容されている。
マスクのパターンをウエハ等の基板上に投影するための投影光学系は、水平天板を複数の支柱で支持してなるベース構造体(コラム)の該天板を貫通するように配置した状態で該天板に支持・固定されている。FIA方式のアライメントセンサは、該投影光学系に隣接するとともに、該天板を同様に貫通するように配置した状態で、支持部材としてのアライメントボディに支持・固定されている。従って、アライメントセンサは、上下方向(Z方向)に細長く形成されており、その中間部分にてアライメントボディに固定されている。撮像装置としての例えばCCDはアライメントセンサの上端近傍に配置され、対物レンズは下端側(基板側)に配置されている。このようにアライメントセンサを上下に細長く構成して、ベース構造体の天板を貫通するように配置するとともに、撮像装置を上端側に配置するのは、発熱体としての撮像装置を対物レンズからなるべく遠ざけることにより、該撮像装置の発熱による投影光学系と基板との間の空間に生じる温度揺らぎ等を防止し、計測精度、露光精度の劣化を抑制するためである。また、アライメント系の本体上調整やメンテナンスをやりやすい位置にする為でもある。
ところで、露光対象としての基板は基板ステージ上に保持されており、露光装置の運転中には、ステージのステップ移動、スキャン方式の露光装置の場合には更に露光中の走査移動という動作が行われる。露光装置の各部には、これらの動作に伴う振動を抑制するための各種の機構(防振装置、免震装置、制振装置等)が組み込まれてはいるが、完全に抑制することは困難であり、特にアライメントセンサを上述したように細長く構成したこともあって、アライメントセンサが振動の影響を受けて、計測誤差の原因となる場合があるという問題があった。これは、ステージの移動から計測の開始までに十分に時間をおいて、アライメントセンサの静止を待ってから計測動作を行うことも考えられるが、その分だけ計測に要する時間が長くなり、スループット(単位時間当たりの処理量)の低下を生じるので得策ではない。また、このアライメント系の振動がまわりまわってステージの制御に悪影響を及ぼすという問題もあった。
よって、本発明の目的は、振動による計測誤差及びステージ制御誤差を少なくすることができる計測装置、及び該計測装置を搭載した露光装置を提供することである。
以下、この項に示す説明では、本発明を、実施形態を表す図面に示す部材符号に対応付けて説明するが、本発明の各構成要件は、これら部材符号を付した図面に示す部材に限定されるものではない。
本発明の第1の観点によると、物体(W)に形成されたマーク(AM)を計測する計測装置(13)であって、撮像手段(34,36)と、前記マークの像を前記撮像手段に結像させる複数の光学部材(20〜33,35,37〜39)と、前記撮像手段及び前記光学部材を一体的に支持するとともに、該撮像手段と該光学部材のうちの前記マークに最も近い側の光学部材(29)との間の部分に他の構造体(18,19)に支持されるための非支持部(19a)を有する支持部材(13a)と、前記支持部材の前記撮像手段を挟んで前記非支持部と反対側に設けられた振動を抑制するためのダンパ手段(50)と、を備える計測装置が提供される。
この発明では、振動を抑制するためのダンパ手段を上記所定の場所に備えているので、当該他の構造体から非支持部を介して振動が伝達された場合であっても、撮像装置が存在する部分の振幅を小さくすることができ、計測に伴う誤差を低減できるとともに、計測に要する時間も短縮することができる。
本発明の第2の観点によると、マスク(R)のパターンの投影光学系(PL)を介した像を基板(W)に露光転写する露光装置であって、本発明の第1の観点に係る計測装置(13)を備える露光装置が提供される。この発明では、計測精度が高く、計測時間の短い本発明の第1の観点に係る計測装置を備えているので、高品質、高性能、高集積なデバイス等を高いスループットで製造することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る露光装置の概略構成を示す図である。本実施形態においては、FIA方式でオフアクシス方式のアライメントセンサを備えるステップ・アンド・リピート方式の露光装置を例に挙げて説明する。
尚、以下の説明においては、図中に示したXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びZ軸が紙面に対して平行となるように設定され、Y軸が紙面に対して垂直となる方向に設定されている。図中のXYZ直交座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直上方向に設定される。
図1において、照明光学系1は後述する主制御系12から露光光の射出を指示する制御信号が出力された場合に、ほぼ均一の照度を有する露光光ELを射出してレチクルRを照明する。露光光ELの光軸はZ方向に対して平行に設定されている。露光光ELとしては、例えばg線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ(波長157nm)等が用いることができる。
レチクル(マスク)Rは、フォトレジストが塗布されたウエハ(基板、物体)W上に転写するための微細なパターンを有し、レチクルステージ2上に保持される。レチクルステージ2はベース3上のXY平面内で移動及び微小回転ができるように支持されている。装置全体の動作を制御する主制御系12が、不図示の駆動装置を介してレチクルステージ2の動作を制御して、レチクルRの位置を設定する。
露光光ELが照明光学系1から射出されると、レチクルRのパターン像が投影光学系PLを介してウエハW上のショット領域に投影される。ウエハWはウエハホルダ5を介してZステージ6上に載置されている。Zステージ6は、ウエハWのZ方向の位置を微調整させるステージである。また、Zステージ6はXYステージ7上に載置されている。XYステージ7は、XY平面内でウエハWを移動させるステージである。尚、図示は省略しているが、ウエハWをXY平面内で微小回転させるステージ及びZ軸に対する角度を変化させてXY平面に対するウエハWの傾きを調整するステージも設けられている。
ウエハホルダ5上の一端には、ベースライン計測等で使用する基準マークが形成された基準部材8が設けられている。ここで、ベースラインとは、例えばレチクルRに形成されたパターン像が投影される露光領域の中心と、後述するアライメントセンサ13の計測視野中心との距離である。
ウエハホルダ5の上面の一端にはL字型の移動鏡9が取り付けられており、移動鏡9の鏡面に対向した位置にレーザ干渉計10が配置されている。図1では図示を簡略化しているが、移動鏡9はX軸に垂直な鏡面を有する平面鏡及びY軸に垂直な鏡面を有する平面鏡から構成されている。また、レーザ干渉計10は、X軸に沿って移動鏡9にレーザビームを照射する2個のX軸用のレーザ干渉計及びY軸に沿って移動鏡9にレーザビームを照射するY軸用のレーザ干渉計より構成され、X軸用の1個のレーザ干渉計及びY軸用の1個のレーザ干渉計により、ウエハステージ7のX座標及びY座標が計測される。
また、X軸用の2個のレーザ干渉計の計測値の差により、ウエハホルダ5のXY平面内における回転角が計測される。レーザ干渉計10により計測されたX座標、Y座標、及び回転角の情報はステージ駆動系11に供給される。これらの情報は位置情報としてステージ駆動系11から主制御系12へ出力される。主制御系12は、供給された位置情報をモニターしつつステージ駆動系11を介して、ウエハホルダ5の位置決め動作を制御する。尚、図1には示していないが、レチクルステージ2にもウエハホルダ5に設けられた移動鏡9及びレーザ干渉計10と同様のものが設けられており、レチクルステージ2のXYZ位置等の情報が主制御系12に入力される。
投影光学系PLは、不図示の防振装置等を介して設置されたベース構造体(コラム)18に支持固定されている。ベース構造体18は4本の支柱に支持された天板を備えて構成されており、ベース構造体18の天板の下側には、アライメントボディ19が固定されている。投影光学系PLの側方には、オフ・アクシス方式で、FIA(Field Image Alignment)方式のアライメントセンサ13が設けられており、アライメントセンサ13は、ベース構造体18の天板を貫通した状態で、アライメントボディ19に被支持部としての取付部19aを介して支持固定されている。アライメントセンサ13には、ハロゲンランプ14から光ファイバ15を介してウエハWを照明するための照射光が入射される。
アライメントセンサ13から射出された照明光は、ウエハW上面を照射する。アライメントセンサ13は、ウエハW上面の反射光を取り入れ、検出結果を電気信号に変換して画像情報としてアライメント信号処理系17に出力する。また、アライメントセンサ13からアライメント信号処理系17へはアライメントセンサ13の焦点位置に対するウエハWの位置ずれ量(デフォーカス量)を示すデフォーカス信号が出力される。アライメント信号処理系17は、アライメントセンサ13からの画像情報及びデフォーカス信号に基づいて、アライメントマーク(AM)のXY平面内における位置情報及びアライメントセンサ13の焦点位置に対するウエハWの位置ずれ量(デフォーカス量)を求め、これらをウエハ位置情報として主制御系12へ出力する。
主制御系12は、ステージ駆動系11から出力される位置情報及びアライメント信号処理系17から出力されるウエハ位置情報に基づき露光装置の全体動作を制御する。具体的に説明すると、主制御系12は、アライメント信号処理系17から出力されるウエハ位置情報に基づいてステージ駆動系11に対して駆動制御信号を出力する。ステージ駆動系11はこの駆動制御信号に基づき、XYステージ7やZステージ6を駆動する。
また、主制御系12はベースライン計測を行う。ベースライン計測を行うときには、主制御系12は、まずウエハホルダ5上に設けられた基準部材8に形成された基準マークがアライメントセンサ13の計測視野内に配置されるようにステージ駆動系11に対して駆動制御信号を出力する。ステージ駆動系11がXYステージ7を駆動するとアライメントセンサ13から画像情報及びデフォーカス信号がアライメント信号処理系17へ出力される。この画像情報から、例えばアライメントセンサ13の計測視野中心とレチクルRの投影像の中心(投影光学系PLの光軸AX)とのずれ量であるベースライン量が計測される。
ウエハWに形成されたアライメントマーク(AM)をアライメントセンサ13で計測して得られる位置情報に上記ベースライン量を加算して得た値に基づいて、主制御系12がステージ駆動系11を制御することにより、ウエハW上に設定された各ショット領域をそれぞれ正確に露光領域に合わせ込む。ショット領域を露光領域に合わせ込んだ後、主制御系12が照明光学系1に対して露光光ELを射出させる制御信号を出力することにより、露光光ELがレチクルR上に照射され、レチクルRに形成されたパターンが投影光学系PLを介して露光領域に合わせ込まれたショット領域に一括転写される。
次に、アライメントセンサ13について詳細に説明する。図2は、アライメントセンサ13の構成を示す図である。尚、図2においては図1に示した部材と同一の部材には同一の符号を付してある。図2に示す通り、アライメントセンサ13には光ファイバ15を介して図1中のハロゲンランプ14から波長域が500〜800nmの照明光IL1が導かれている。
この照明光IL1は、レンズ系20を介して視野分割絞り21に入射する。視野分割絞り21は、ウエハWに照射する照明光IL2の像の形状を規定するものである。視野分割絞り21には、詳細図示は省略するが、その中央に幅広矩形状の開口よりなるマーク照明用絞りと、マーク照明用絞りを挟むように配置された一対の幅狭矩形状の開口よりなる焦点検出用スリットとが形成されている。
照明光IL1は、視野分割絞り21によってウエハW上のアライメントマーク領域を照明するマーク照明用の第1光束と、アライメントに先立つ焦点検出用の第2光束とに分割される。このように視野分割された照明光IL2は、レンズ系22を透過し、ハーフミラー23で反射されて、レンズ系24,25、ミラー26、レンズ系27、ミラー28、レンズ系29を介して、ウエハW上のストリートライン内に形成されたアライメントマークAMを含むマーク領域とその近傍に照射される。
照明光IL2を照射したときのウエハWの表面での反射光は、レンズ系29、ミラー28、レンズ系27、ミラー26、レンズ系25,24を介して送られ、ハーフミラー23を透過して、ビームスプリッタ30に至り、2方向に分岐される。ビームスプリッタ30を透過した第1の分岐光は、指標板31上にアライメントマークAMの像を結像する。そして、この像及び指標板31上の指標マークからの光はビームスプリッタ32に入射して2方向に分岐される。ビームスプリッタ32を透過した光は、レンズ系33を介して、二次元CCDよりなる撮像素子34(Xカメラ)に入射し、ビームスプリッタ32で反射された光は、レンズ系35を介して、二次元CCDよりなる撮像素子36(Yカメラ)に入射する。撮像素子34,36各々の撮像面にはアライメントマークAM及び指標マークの像が結像される。
ビームスプリッタ30で反射された第2の分岐光は、遮光板37に入射する。遮光板37は、中央部に形成された矩形領域に入射した光を遮光し、矩形領域以外の領域に入射した光を透過させる。よって、遮光板37は前述したマーク照明用の第1光束に対応する分岐光を遮光し、焦点検出用の第2光束に対応する分岐光を透過させる。遮光板37を透過した分岐光は、瞳分割ミラー38によりテレセントリック性が崩された状態で、一次元CCDよりなるラインセンサ39に入射し、ラインセンサ39の受光面に焦点検出用スリットの像が結像される。
ここで、ウエハWと撮像素子34,36との間はテレセントリック性が確保されているため、ウエハWが照明光IL2及びその反射光の光軸に沿う方向に変位すると、撮像素子34,36の撮像面上に結像されたアライメントマークAMの像は、撮像素子34,36の撮像面上における位置が変化することなくデフォーカスされる。これに対して、ラインセンサ39に入射する反射光は、そのテレセントリック性が崩されているため、ウエハWが照明光IL2及びその反射光の光軸に沿う方向に変位すると、ラインセンサ39の受光面上に結像された焦点検出用スリットの像は第2の分岐光の光軸に対して交差する方向に位置ずれする。このような性質を利用して、ラインセンサ39上における像の基準位置に対するずれ量を計測すればウエハWの照明光IL2及びその反射光の光軸方向の位置(焦点位置)が検出される。撮像素子34,36で撮像された画像情報及びラインセンサ39で検出された検出信号は、図1のアライメント信号処理系17に出力される。
なお、レンズ系20,22,24,25,27,29,33,35は、単一又は複数のレンズ及び必要に応じてその他の光学部材を備えて構成され、レンズ系27,29により第1対物レンズ群が構成され、レンズ系24,25により第2対物レンズ群が構成され、レンズ系33により第3対物レンズ群が構成され、レンズ系35により第4対物レンズ群が構成されている。
アライメント信号処理系17は、図示は省略するが、増幅器、アナログ・ディジタル変換器(以下、A/D変換器という)、画像メモリ、位置情報算出部、焦点位置検出部、位置情報演算部、及び制御部を含んで構成される。
増幅器は制御部から出力される制御信号によって設定されるゲインで得られた画像情報(撮像素子34,36から出力される画像情報)をそれぞれ増幅する。増幅器は必要に応じてラインセンサ39から出力される検出信号を所定のゲインで増幅する。A/D変換器は、増幅器で増幅された画像情報に対してそれぞれサンプリング処理及び量子化処理を行って画像情報をディジタル化する。A/D変換器は増幅器で増幅された検出信号をディジタル化する。画像メモリは、A/D変換器でディジタル化された各画素に係る画素情報の集合としての画像情報を一時的に記憶する。
位置情報算出部は、画像メモリに一時的に記憶された画像情報に対して画像処理(信号処理)を行って、アライメントマークAMの位置情報を算出する。位置情報算出部は、画像メモリ内に格納された画像情報(撮像素子34,36の走査線の各々を走査して得られた各画素に係る画素情報の集合)を読み出し、読み出した画素情報を、所定の計測方向に直交する非計測方向に積算して一次元信号を求め、例えば折り返し自己相関処理、所定のテンプレートを用いたテンプレートマッチング処理又はエッジ位置計測処理(マークの輪郭を求める処理、得られた輪郭からマーク要素各々のエッジ位置を検出する処理、検出したエッジ位置からマーク中心を求める処理)等を行って、アライメントマークAMの位置情報(ここでは、X座標値、Y座標値)を求め、補正処理や必要な演算処理を行った後、これらを最終的なアライメントマークAMの位置情報として制御部に送る。
焦点位置検出部は、アライメントセンサ13に設けられたラインセンサ39から出力されるデフォーカス信号に基づいて、アライメントセンサ13の焦点位置に対するウエハWのデフォーカス量を検出する。
上述したレンズ、ミラー、その他の光学部材は、必要に応じて鏡筒、その他の保持部材に保持された上で、筐体13a内に収容され、外部雰囲気から隔離されている。筐体13aは、詳細図示は省略しているが、剛体からなるフレームやパネル等から構成され、各光学部材又はその保持部材は互いの位置関係が厳密に調整されて、当該フレームに支持されている。図1に示されているように、筐体13aのフレームの中間部分には、被支持部として取付部19aが一体的に設けられており、アライメントセンサ13は、その取付部19aにてベース構造体18の天板の下側に設けられたアライメントボディ19に取り付けられている。
アライメントセンサ13の筐体13aは、CCD34,36、その他の光学部材の主要部が収容された上部収容部61、対物レンズ29を収容するとともに略X方向に延在する下部収容部62、及びZ方向に延在する中間収容部63を有しており、中間収容部63がベース構造体18の天板を貫通するように配置され、上部収容部61がベース構造体18の天板の上部に位置し、下部収容部62が該天板の下部に位置するようになっている。このように構成したのは、CCD34,36は発熱体であることから、投影光学系PLとウエハWとの間の空間及びその近傍の空間(以下、ウエハ空間ということがある)から遠ざけることにより、当該熱による該ウエハ空間に対する悪影響を回避するためである。即ち、当該ウエハ空間に温度揺らぎが生じると、レーザ干渉計10やその他の計測系による計測誤差の要因となり、高精度な位置決め、露光を行えない場合があるからである。
ところで、アライメントセンサ13を上述のようにZ方向にその寸法を長く形成し、その中間部分で固定する構成を採用した場合には、ウエハステージ6,7のステップ移動等に伴う振動がアライメントボディ19、取付部19aを介して、アライメントセンサ13に伝達され、アライメントセンサ13の特に光学系の主要部を収容している上部収容部61が振動することにより、計測精度に悪影響を与えるおそれがある。また、この振動がまわりまわってステージの制御に悪影響を及ぼすおそれもある。そこで、本実施形態では、以下のような、制振対策を講じている。
即ち、アライメントセンサ13の筐体13a(フレーム)の上部収容部61の上面に、マスダンパ50を設置している。ここで用いるマスダンパとしては、比重の大きい金属が適当であり、設置スペースが十分にあれば真鍮が好ましく、そのスペースが十分にとれないような場合にはタングステンを用いるのが好ましい。このマスダンパ50は、図3に示すように、アライメントセンサ13の筐体13aの上面に取り付けられる基部51と、基部51に対してZ軸方向の両側にそれぞれ取り付けられる防振部材(弾性体)52、52と、基部51との間に各防振部材52を介在させた状態で基部51に配設される質量体53、53とを備えている。
基部51は両側の脚部51a間に平板部51bが架設された門形の形状を有しており、平板部51bをZ方向に対して垂直な状態として脚部51aの基端が筐体13aの上面に取り付けられている。
防振部材52は平板部51bの上下面にそれぞれ取り付けられている。防振部材52は水平断面が正方形状でZ方向に比較的厚くかつその厚みが均一に形成されている。防振部材52の素材としては、ここではゴムを用いている。
質量体53は平板部51bとの間に防振部材52を介在させた状態で平板部51bの上下にそれぞれ配設されて防振部材52に取り付けられている。質量体53は防振部材52の水平断面よりも比較的広い正方形状でZ方向に均一な厚みを有する板状に形成されている。両質量体53、53には双方を連結するスペーサ54が架設されることでスペーサ54の質量を含めて一体の質量体55が構成されている。また、基部51にはスペーサ54と干渉しないように切欠部51cが形成されている。
なお、マスダンパとしては、図3に示したものの他に、図4(A)又は図4(B)に示すような構成のものを採用してもよい。即ち、図4(A)に示すマスダンパ50は、アライメントセンサ13の筐体13aの上面に防振部材52を介して質量体53を取り付けた簡略なものである。また、図4(B)に示すマスダンパ50は、アライメントセンサ13の筐体13aの上面に、脚部51a及び平板部51bを有する基部51を取り付け、平板部51bの下面と筐体13aの上面との間に、それぞれ防振部材52,52を介して質量対53を取り付けて構成されている。
上述した各マスダンパ50において、防振部材52の粘性係数や形状、質量体53又は55の重さや形状、マスダンパ50のアライメントセンサ13における設置場所は、取付部19aを介して伝達される振動の性質(周波数、振幅、方向)、アライメントセンサ13の固有振動数等に基づいて設定される。マスダンパ50は、全ての振動に対して効果的であることが勿論望ましいが、アライメントセンサ13の計測誤差に最も影響する振動を主として防振するものであってもよい。
なお、防振部材52及び質量体53又は55の形状は、上記説明では水平面で切った断面が矩形状のものを採用しているが、円形や楕円形、その他の形状であってもよい。これらも同様に、制振の対象とする振動の性質に基づいて適宜に選択される。また、マスダンパ50の個数も、1個に限定されず、複数個設けてもよい。この場合、例えば、特定の方向(並進方向(たとえばX軸方向、Y軸方向、Z軸方向等の各軸方向)のみならず、その各軸周りの回転方向も含む)に防振効果の高いマスダンパを複数個組合わせて、全体として各方向の防振を行うようにしてもよい。さらに、防振部材52としては、ゴムに限定されず、板バネやコイルバネ等のバネ、或いはゴムとバネの組み合わたものを採用してもよい。また、マスダンパ50の設置場所は、アライメントセンサ13の筐体13aの上面のみならず、側面であってもよい。
本実施形態の露光装置が備えるアライメントセンサ13には、上述したようなマスダンパ50を用いた制振対策が講じられているため、露光動作中のステージの移動等に伴う振動がアライメントセンサ13にその取付部19aを介して伝達される場合であっても、そのエネルギがマスダンパ50により有効に消費され、アライメントセンサ13に生じる振動が抑制されるので、マーク計測時の計測誤差が小さくなり、高精度なアライメントを実現することができるとともに、生じた振動の自然減衰を待つ場合であってもその待ち時間が少なくなり、より高速な計測が可能となる。従って、高精度で高密度なマイクロデバイス等を高いスループットで製造することができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述した実施形態では、FIA方式のアライメントセンサ13に防振対策を講じているが、LSA方式、LIA方式、その他の方式のアライメントセンサに適用してもよい。
尚、上述した実施形態では、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置に本発明を適用した場合について説明したが、マスクと基板とを同期移動してマスクのパターンを逐次転写する走査型の露光装置にも適用することができる。また、本実施形態の露光装置として、投影光学系を用いることなくマスクと基板とを密接させてマスクのパターンを露光するプロキシミティ露光装置にも適用することができる。更に、露光装置の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることはなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを露光転写する液晶用の露光装置や薄膜磁気ヘッドを製造するための露光装置にも広く適当できる。本実施形態の露光装置の光源としては、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ(波長157nm)のみならず、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。
投影光学系は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良い。投影光学系としては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし(レチクルも反射型タイプのものを用いる)、また、電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いる。
13…アライメントセンサ
13a…筐体
18…ベース構造体
19…アライメントボディ
19a…取付部
50…マスダンパ
52…防振部材
53…質量体
R…レチクル
W…ウエハ
13a…筐体
18…ベース構造体
19…アライメントボディ
19a…取付部
50…マスダンパ
52…防振部材
53…質量体
R…レチクル
W…ウエハ
Claims (3)
- 物体に形成されたマークを計測する計測装置であって、
撮像手段と、
前記マークの像を前記撮像手段に結像させる複数の光学部材と、
前記撮像手段及び前記光学部材を一体的に支持するとともに、該撮像手段と該光学部材のうちの前記マークに最も近い側の光学部材との間の部分に他の構造体に支持されるための非支持部を有する支持部材と、
前記支持部材の前記撮像手段を挟んで前記非支持部と反対側に設けられた振動を抑制するためのダンパ手段と、
を備えることを特徴とする計測装置。 - 前記ダンパ手段は、前記支持部材に取り付けられる弾性体と、該弾性体に取り付けられた質量体とを有するマスダンパであることを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
- マスクのパターンの投影光学系を介した像を基板に露光転写する露光装置であって、
請求項1又は2に記載の計測装置を備えることを特徴とする露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004338677A JP2006147989A (ja) | 2004-11-24 | 2004-11-24 | 計測装置、及び露光装置 |
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JP2004338677A JP2006147989A (ja) | 2004-11-24 | 2004-11-24 | 計測装置、及び露光装置 |
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ID=36627296
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- 2004-11-24 JP JP2004338677A patent/JP2006147989A/ja active Pending
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