JP2000180692A - 光学式観察装置 - Google Patents

光学式観察装置

Info

Publication number
JP2000180692A
JP2000180692A JP10357761A JP35776198A JP2000180692A JP 2000180692 A JP2000180692 A JP 2000180692A JP 10357761 A JP10357761 A JP 10357761A JP 35776198 A JP35776198 A JP 35776198A JP 2000180692 A JP2000180692 A JP 2000180692A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
moving
focus ring
barrel
optical axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10357761A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Iso
康洋 磯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tochigi Nikon Corp
Nikon Corp
Original Assignee
Tochigi Nikon Corp
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tochigi Nikon Corp, Nikon Corp filed Critical Tochigi Nikon Corp
Priority to JP10357761A priority Critical patent/JP2000180692A/ja
Publication of JP2000180692A publication Critical patent/JP2000180692A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Telescopes (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 合焦操作の迅速化や高精度化を図った光学式
観察装置を提供する。 【解決手段】 中間筒9の外周部には複数の凹部33が
等角度間隔で形成されており、これら凹部33に弾性体
たる摺動ブロック35が圧縮された状態で嵌着されてい
る。本実施形態の場合、摺動ブロック35は矩形のシリ
コンゴムにPTFEを素材とするシートを貼着したもの
であり、固定筒1の内周面にシートの表面が当接してい
る。これにより、摺動ブロック35が固定筒1の内周面
に圧接し、固定筒1と中間筒9とが相対移動する際に摺
動抵抗が発生する。したがって、焦点距離の微調整を行
う際においては、多少の軸方向操作力が作用してもフォ
ーカス環7が光軸方向に移動し難くなり、焦点距離の狂
いが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焦点距離を広範囲
に調整できる光学式観察装置に関し、詳しくは、合焦操
作の迅速化と高精度化とを図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光学式観察装置は、接眼レンズ群や対物
レンズ群によって被観察体の像を拡大する装置であり、
遠景等を観察する場合には比較的低倍率の望遠鏡が用い
られ、昆虫や鉱物標本等を観察する場合には比較的高倍
率の顕微鏡が用いられる。ところが、近年、比較的小型
の単眼鏡でありながら、焦点距離(拡大倍率)を広範囲
に変化させることで、望遠鏡としても顕微鏡としても用
いることのできる光学式観察装置が開発されている。こ
の種の光学式観察装置では、接眼レンズ群を保持する固
定筒と対物レンズ群を保持する移動筒とがヘリコイドね
じにより螺合しており、固定筒に対して移動筒を回転さ
せることにより、接眼レンズ群と対物レンズ群との間隔
(すなわち、焦点距離)が変化する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の光学式
観察装置では、固定筒と移動筒とがヘリコイドねじによ
り螺合しているため、焦点距離を大幅に調整する場合に
は移動筒も大きく回転させなければならず、操作が煩雑
になる問題があった。通常、この種の光学式観察装置
は、全長を最も短縮させ(接眼レンズ群と対物レンズ群
とを最接近させ)た状態で保護ケース等に収納され、望
遠鏡としてはそのままの状態で用いられる。しかるに、
顕微鏡として用いる際には、接眼レンズ群と対物レンズ
群との距離を大きくする必要があるため、移動筒を数回
転させる必要が生じる。そのため、観察を開始するまで
に時間を要し、移動している昆虫等の観察が困難になる
等の問題があった。このような不具合を解消するには、
ヘリコイドねじのピッチを大きくし、移動筒の一回転あ
たりの進退量を大きくすることも考えられるが、このよ
うにした場合、合焦精度が低下することが避けられなか
った。本発明は上記状況に鑑みなされたもので、合焦操
作の迅速化と高精度化とを図った光学式観察装置を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明では、接眼レンズ群を保持する固定
筒と、対物レンズ群を保持すると共に、前記固定筒に対
して光軸方向に進退する移動筒と、前記移動筒を前記固
定筒に対して直進移動させる粗動手段と、前記移動筒を
前記固定筒に対して螺進させる微動手段と、前記粗動手
段の操作力を前記微動手段の操作力より大きくする操作
力増大手段とを備えた光学式観察装置を提案する。この
発明によれば、例えば、観察者が、固定筒に外嵌したフ
ォーカス環を把持して前後に移動させると、フォーカス
環に連結した移動筒が固定筒に対して速やかに直進移動
する。しかる後、観察者が、フォーカス環を適宜回動さ
せると、フォーカス環にヘリコイドねじを介して螺合し
た移動筒が螺進し、高精度の合焦が実現される。この
際、粗動手段の操作力が微動手段の操作力より大きいた
め、フォーカス環を回動させる際には、観察者がフォー
カス環を誤って前後動させ難くなる。
【0005】また、請求項2の発明では、請求項1の光
学式観察装置において、前記操作力増大手段が、光軸方
向に相対摺動する部材間に介装された弾性体であるもの
を提案する。この発明によれば、例えば、移動筒が他部
材に取り付けられた合成樹脂等に摺接するものにあって
は、フォーカス環を前後動させる際に所定の引摺トルク
が発生し、粗動手段の操作力が微動手段の操作力より大
きくなる。
【0006】また、請求項3の発明では、請求項1の光
学式観察装置において、前記操作力増大手段が、光軸方
向に相対摺動する部材間に介装された摩擦力発生体であ
るものを提案する。この発明によれば、例えば、移動筒
が他部材に取り付けられたフェルト等に摺接するものに
あっては、フォーカス環を前後動させる際に所定の摩擦
トルクが発生し、粗動手段の操作力が微動手段の操作力
より大きくなる。
【0007】また、請求項4の発明では、接眼レンズ群
を保持する固定筒と、対物レンズ群を保持すると共に、
前記固定筒に対して光軸方向に進退する移動筒と、前記
移動筒を前記固定筒に対して直進移動させる粗動手段
と、前記移動筒を前記固定筒に対して螺進させる微動手
段と、前記粗動手段の作動を停止させる粗動停止手段と
を備えた光学式観察装置を提案する。この発明によれ
ば、例えば、観察者は、粗動停止手段を作動させない状
態でフォーカス環を前後動させた後、粗動停止手段を作
動させて移動筒が前後動しないようにする。これによ
り、フォーカス環等を回動させる際には、観察者がフォ
ーカス環を誤って前後動させることがなくなる。
【0008】また、請求項5の発明では、請求項4の光
学式観察装置において、前記移動筒の直進移動に伴って
前記光軸を中心に回転する回転筒を更に備え、前記粗動
停止手段が、当該回転筒を係止するものを提案する。こ
の発明によれば、例えば、観察者が粗動停止手段を操作
すると、係止爪等により回転筒が係止され、移動筒が直
進移動しなくなる。
【0009】また、請求項6の発明では、請求項4の光
学式観察装置において、前記粗動停止手段が、固定筒に
対して光軸方向に相対摺動する部材を係止するものを提
案する。この発明によれば、例えば、観察者が粗動停止
手段を操作すると、移動筒あるいは移動筒と一体に前後
動する部材が係止爪等に係止され、移動筒が直進移動し
なくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る
光学式観察装置の縦断面図である。図1において、符号
1で示した部材は固定筒であり、その後部には接眼レン
ズ群3が内装された接眼レンズ群保持枠5がビス止めさ
れている。固定筒1には、外周側にフォーカス環7が遊
嵌する一方、内周面に粗動手段を構成する中間筒9が嵌
合している。中間筒9には、その先端に複数本のピン1
1が植設されたフランジ13が突設されており、これら
ピン11がフォーカス環7の先端側内周面に形成された
環状溝15に嵌合することにより、フォーカス環7と中
間筒9とが一体に前後動する。また、中間筒9には、そ
の後端側外周面に直進ピン17が植設されており、この
直進ピン17が固定筒1の内周面に形成された直進溝1
9に嵌合することにより、固定筒1に対する中間筒9の
相対回転と脱落とが防止されている。尚、図中の符号L
は光軸を示す。
【0011】一方、中間筒9には、その内周面に対物レ
ンズ群21が内装された移動筒23が嵌合している。移
動筒23には、その先端に微動手段を構成する多条の雄
ヘリコイドねじ25が形成され、この雄ヘリコイドねじ
25がフォーカス環7の先端に形成された雌ヘリコイド
ねじ27に螺合しており、観察者がフォーカス環7を回
動させることによってフォーカス環7に対して移動筒2
3が進退する。また、移動筒23には、その後端側外周
面に直進ピン29が植設されており、この直進ピン29
が中間筒9の内周面に形成された直進溝31に嵌合して
いる。これにより、中間筒9に対する移動筒23の相対
回転(フォーカス環7と移動筒23との連れ回り)が防
止されると共に、ヘリコイドねじ25,27の螺進作用
による移動筒23の光軸方向の移動範囲が規制される。
尚、本実施形態の場合、フォーカス環7の回動角度は略
90゜に設定されている。
【0012】図2(図1中のA部拡大図)に示したよう
に、中間筒9の外周部には複数(本実施形態では、3箇
所)の矩形の凹部33が等角度間隔で形成されており、
これら凹部33に弾性体たる摺動ブロック35が圧縮さ
れた状態で嵌着されている。本実施形態の場合、摺動ブ
ロック35は矩形断面のシリコンゴム37にPTFE
(四沸化エチレン樹脂)を素材とするシート39を貼着
したものであり、固定筒1の内周面にシート39の表面
が当接している。これにより、摺動ブロック35が固定
筒1の内周面に圧接し、固定筒1と中間筒9とが相対移
動する際に摺動抵抗が発生する。
【0013】以下、第1実施形態の作用を述べる。観察
者は、この光学式観察装置を用いて比較的近距離の被観
察物を観察する場合、先ず固定筒1とフォーカス環7と
を把持し、図3に示したように、固定筒1とフォーカス
環7とを離間させる。すると、フォーカス環7と一体に
中間筒9および移動筒23が光軸方向に移動し、固定筒
1に保持された接眼レンズ群3と移動筒23に保持され
た対物レンズ群21との距離が速やかに変化し、焦点距
離の粗調整が行われる。次に、観察者は、接眼レンズ群
3を介して被観察物を覗きながら、図4に示したよう
に、フォーカス環7を正逆いずれかの方向に回動させ
る。すると、前述したヘリコイドねじ25,27の螺進
作用により、フォーカス環7に対して移動筒23が徐々
に進退し、焦点距離の微調整が行われる。
【0014】さて、観察者は、フォーカス環7を回動さ
せて焦点距離の微調整を行う際に、誤ってフォーカス環
7(すなわち、移動筒23)を光軸方向に移動させ、焦
点距離を大幅に狂わせることがある。ところが、本実施
形態では、粗動手段の構成部材たる中間筒9に弾性体で
ある摺動ブロック35が装着され、この摺動ブロック3
5が固定筒1の内周面に圧接して摺動抵抗を生じさせて
いる。そのため、多少の軸方向操作力が作用した場合に
もフォーカス環7が光軸方向に移動し難くなり、上述し
た焦点距離の狂いが防止されるのである。また、摺動ブ
ロック35による摺動抵抗は固定筒1と中間筒9との間
にのみ作用するため、フォーカス環7と移動筒23とを
作動させる微調整は比較的小さな操作力で行える。尚、
本実施形態では、摺動ブロック35にPTFE製のシー
ト39が貼着されているため、粗調整の際にフォーカス
環7を前後動させる操作が不必要に大きくなったり、摺
動ブロック35と摺接する固定筒1の内周面が摩耗する
等の虞はない。
【0015】図5は、第1実施形態の第1変形例を示す
要部断面図であり、前述した図2に対応している。この
変形例は、中間筒9の凹部33内に弾性体として金属
(黄銅や燐青銅等)を素材とするスプリング41を収納
したものであり、その他の構成は第1実施形態と全く同
一である。第1変形例においても、スプリング41が固
定筒1の内周面に圧接することによって摺動抵抗が生
じ、多少の軸方向操作力が作用した場合にもフォーカス
環7が光軸方向に移動し難くなり、第1実施形態と同様
に焦点距離の狂いが防止される。
【0016】図6は、第1実施形態の第2変形例を示す
要部断面図であり、前述した図2に対応している。この
変形例は、中間筒9の外周面に環状溝43を形成し、こ
の環状溝43内に摩擦力発生体たるフェルトリング45
を収納したものであり、その他の構成は第1実施形態と
全く同一である。第2変形例では、フェルトリング45
が固定筒1の内周面に摺接することによって摺動抵抗が
生じ、多少の軸方向操作力が作用した場合にもフォーカ
ス環7が光軸方向に移動し難くなり、第1実施形態と同
様に焦点距離の狂いが防止される。
【0017】図7は、本発明の第2実施形態に係る光学
式観察装置の縦断面図である。図7において、符号1で
示した部材は固定筒であり、その後部には接眼レンズ群
3が内装された接眼レンズ群保持枠5がビス止めされて
いる。固定筒1には、外周側にフォーカス環7が遊嵌す
る一方、内周面に粗動手段を構成する回転筒51が嵌合
している。回転筒51には、図8の展開図に示したよう
に、所定の傾斜をもって形成された螺旋状のカム溝53
と、後端側外周面に等角度間隔で形成された多数個の係
止凹部55と、これら係止凹部55の後方に形成された
環状溝57とを有している。図中、符号59で示した部
材は回転筒51の後端側外周面に植設されたピンであ
り、固定筒1の内周面に形成された環状溝60に嵌合し
ている。
【0018】また、回転筒51には、その内周面にこれ
も粗動手段を構成する中間筒9が嵌合している。中間筒
9には、その先端に複数本のピン11が植設されたフラ
ンジ13が突設されており、これらピン11がフォーカ
ス環7の先端側内周面に形成された環状溝15に嵌合す
ることにより、フォーカス環7と中間筒9とが一体に前
後動する。また、中間筒9には、その後端側外周面に直
進ピン17が植設されており、この直進ピン17が回転
筒51のカム溝53を貫通した後、固定筒1の内周面に
形成された直進溝19に嵌合している。これにより、中
間筒9は、その前後動により回転筒51を回動させる一
方で、第1実施形態と同様に固定筒1に対する相対回転
と脱落とが防止されている。
【0019】一方、中間筒9には、その内周面に対物レ
ンズ群21が内装された移動筒23が嵌合している。移
動筒23には、第1実施形態と同様に、その先端に微動
手段を構成する多条の雄ヘリコイドねじ25が形成さ
れ、この雄ヘリコイドねじ25がフォーカス環7の先端
に形成された雌ヘリコイドねじ27に螺合しており、観
察者がフォーカス環7を回動させることによってフォー
カス環7に対して移動筒23が進退する。また、移動筒
23には、その後端側外周面に直進ピン29が植設され
ており、この直進ピン29が中間筒9の内周面に形成さ
れた直進溝31に嵌合している。これにより、中間筒9
に対する移動筒23の相対回転(フォーカス環7と移動
筒23との連れ回り)が防止されると共に、ヘリコイド
ねじ25,27の螺進作用による移動筒23の光軸方向
の移動範囲が規制される。
【0020】また一方、固定筒1の後端部には、スライ
ドスイッチ61と係止スプリング63とからなる粗動停
止機構65が設けられている。係止スプリング63は金
属(ばね鋼や燐青銅等)を素材とする板ばねであり、そ
の先端が、スライドスイッチ61の後退時には図9に示
したように回転筒51の環状溝57に係合し、スライド
スイッチ61の前進時には図10に示したように回転筒
51の係止凹部55に嵌り込む。
【0021】以下、第2実施形態の作用を述べる。観察
者は、この光学式観察装置を用いて比較的近距離の被観
察物を観察する場合、先ず固定筒1とフォーカス環7と
を把持し、第1実施形態と同様に、固定筒1とフォーカ
ス環7とを離間させる。すると、フォーカス環7と一体
に中間筒9および移動筒23が光軸方向に移動し、固定
筒1に保持された接眼レンズ群3と移動筒23に保持さ
れた対物レンズ群21との距離が速やかに変化し、焦点
距離の粗調整が行われる。この際、観察者は、図7,図
9に示したように、粗動停止機構65のスライドスイッ
チ61を後退させ、係止スプリング63を回転筒51の
環状溝57に係合させ、中間筒9の前後動に伴う回転筒
51の回動が円滑に行われるようにする。
【0022】次に、観察者は、接眼レンズ群3を介して
被観察物を覗きながら、第1実施形態と同様に、フォー
カス環7を正逆いずれかの方向に回動させる。すると、
前述したヘリコイドねじ25,27の螺進作用により、
フォーカス環7に対して移動筒23が徐々に進退し、焦
点距離の微調整が行われる。この際、観察者は、粗動停
止機構65のスライドスイッチ61を前進させ、図10
に示したように、係止スプリング63を回転筒51の係
止凹部55の一つに嵌り込ませる。これにより、回転筒
51の回動が係止スプリング63により阻止されること
になり、回転筒51のカム溝53を貫通した直進ピン1
7(すなわち、中間筒9)が前後動しなくなる。したが
って、観察者が、フォーカス環7に対して軸方向操作力
を与えても、フォーカス環7や移動筒23が前後動する
ことがなくなり、微調整時における焦点距離の狂いが生
じなくなる。
【0023】図11は、本発明の第3実施形態に係る光
学式観察装置の縦断面図であり、図12は図11中のB
−B断面図である。図11において、符号1で示した部
材は固定筒であり、その後部には接眼レンズ群3が内装
された接眼レンズ群保持枠5がビス止めされている。固
定筒1には、外周側にフォーカス環7が遊嵌する一方、
内周面に粗動手段を構成する中間筒9が嵌合している。
中間筒9には、その先端に複数本のピン11が植設され
たフランジ13が突設されており、これらピン11がフ
ォーカス環7の先端側内周面に形成された環状溝15に
嵌合することにより、フォーカス環7と中間筒9とが一
体に前後動する。また、中間筒9には、その後端側外周
面に直進ピン17が植設されており、この直進ピン17
が固定筒1の内周面に形成された直進溝19に嵌合する
ことにより、固定筒1に対する中間筒9の相対回転と脱
落とが防止されている。
【0024】一方、中間筒9には、その内周面に対物レ
ンズ群21が内装された移動筒23が嵌合している。移
動筒23には、その先端に微動手段を構成する17条の
雄ヘリコイドねじ25が形成され、この雄ヘリコイドね
じ25がフォーカス環7の先端に形成された雌ヘリコイ
ドねじ27に螺合しており、観察者がフォーカス環7を
回動させることによってフォーカス環7に対して移動筒
23が進退する。また、移動筒23には、その後端側外
周面に直進ピン29が植設されており、この直進ピン2
9が中間筒9の内周面に形成された直進溝31に嵌合し
ている。これにより、中間筒9に対する移動筒23の相
対回転(フォーカス環7と移動筒23との連れ回り)が
防止されると共に、ヘリコイドねじ25,27の螺進作
用による移動筒23の光軸方向の移動範囲が規制され
る。
【0025】また一方、固定筒1には、図11,図13
に示したように、粗動停止機構85を構成するロックレ
バー71が支持ピン73を介して揺動自在に保持されて
いる。ロックレバー71は、その先端がL字形状の係止
爪75を形成しており、この係止爪75が中間筒9に光
軸方向に沿って形成された多数のノッチ77の一つに嵌
入している。また、ロックレバー71は、図11,図1
2に示したように、その後端が接眼レンズ群保持枠5に
保持されたスライドスイッチ79に連結されており、観
察者がスライドスイッチ79を操作することにより支持
ピン73を軸に揺動する。図中、81はロックレバー7
1の係止爪75が中間筒9のノッチ77に嵌入する方向
にスライドスイッチ79を付勢するリターンスプリング
である。
【0026】以下、第3実施形態の作用を述べる。観察
者は、この光学式観察装置を用いて比較的近距離の被観
察物を観察する場合、先ず固定筒1とフォーカス環7と
を把持し、第1実施形態と同様に、固定筒1とフォーカ
ス環7とを離間させる。すると、フォーカス環7と一体
に中間筒9および移動筒23が光軸方向に移動し、固定
筒1に保持された接眼レンズ群3と移動筒23に保持さ
れた対物レンズ群21との距離が速やかに変化し、焦点
距離の粗調整が行われる。この際、観察者は、図12,
図14に示したように、粗動停止機構85のスライドス
イッチ79をリターンスプリング81の付勢力に抗して
反時計回りに回動させ、ロックレバー71の係止爪75
を中間筒9のノッチ77から離脱させ、中間筒9(すな
わち、フォーカス環7や移動筒23)の前後動の回動が
円滑に行われるようにする。
【0027】次に、観察者は、接眼レンズ群3を介して
被観察物を覗きながら、第1実施形態と同様に、フォー
カス環7を正逆いずれかの方向に回動させる。すると、
前述したヘリコイドねじ25,27の螺進作用により、
フォーカス環7に対して移動筒23が徐々に進退し、焦
点距離の微調整が行われる。この際、観察者は、粗動停
止機構85のスライドスイッチ61から指を離し、図1
5に示したように、リターンスプリング81の付勢力に
よってロックレバー79の係止爪75を中間筒9のノッ
チ77に嵌入させる。これにより、中間筒9の前後動が
係止爪75により阻止されることになり、観察者が、フ
ォーカス環7に対して軸方向操作力を与えても、フォー
カス環7や移動筒23が前後動することがなくなり、微
調整時における焦点距離の狂いが生じなくなる。
【0028】以上で具体的実施形態の説明を終えるが、
本発明の態様はこの実施形態に限られるものではない。
例えば、第1実施形態では、弾性体にシリコンゴムや金
属スプリングを用い、摩擦力発生体にフェルトリングを
用いたが、弾性体として樹脂ばね等を用いてもよいし、
摩擦力発生体としてスエード等を用いてもよい。また、
粗動停止機構の具体的構造やその操作形態等について
も、第2実施形態や第3実施形態で挙げたものに限られ
るものではなく、カムや楔等を用いて移動筒の前後動を
無段階に停止させたり、その操作を押しボタンによって
行うようにしてもよい。更に、光学式観察装置の具体的
構成についても、上記実施形態に限られるものではな
く、設計上の都合等により適宜変更可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明の光学式観察装置によれば、接眼
レンズ群を保持する固定筒と、対物レンズ群を保持する
と共に、前記固定筒に対して光軸方向に進退する移動筒
と、前記移動筒を前記固定筒に対して直進移動させる粗
動手段と、前記移動筒を前記固定筒に対して螺進させる
微動手段と、前記粗動手段の操作力を前記微動手段の操
作力より大きくする操作力増大手段とを備えたため、例
えば、観察者が、固定筒に外嵌したフォーカス環を把持
して前後に移動させると、フォーカス環に連結した移動
筒が固定筒に対して速やかに直進移動する。しかる後、
観察者が、フォーカス環を適宜回動させると、フォーカ
ス環にヘリコイドねじを介して螺合した移動筒が螺進
し、高精度の合焦が実現される。この際、粗動手段の操
作力が微動手段の操作力より大きいため、フォーカス環
を回動させる際には、観察者がフォーカス環を誤って前
後動させ難くなる。
【0030】また、接眼レンズ群を保持する固定筒と、
対物レンズ群を保持すると共に、前記固定筒に対して光
軸方向に進退する移動筒と、前記移動筒を前記固定筒に
対して直進移動させる粗動手段と、前記移動筒を前記固
定筒に対して螺進させる微動手段と、前記粗動手段の作
動を停止させる粗動停止手段とを備えたものにあって
は、粗動停止手段を作動させない状態でフォーカス環を
前後動させた後、粗動停止手段を作動させて移動筒が前
後動しないようにする。これにより、フォーカス環等を
回動させる際には、観察者がフォーカス環を誤って前後
動させることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る光学式観察装置の
縦断面図である。
【図2】図1中のA部拡大図である。
【図3】光学式観察装置の粗動操作を示す説明図であ
る。
【図4】光学式観察装置の微動操作を示す説明図であ
る。
【図5】第1実施形態の第1変形例を示す要部断面図で
ある。
【図6】第1実施形態の第2変形例を示す要部断面図で
ある。
【図7】本発明の第2実施形態に係る光学式観察装置の
縦断面図である。
【図8】第2実施形態における回転筒の展開図である。
【図9】第2実施形態における粗動停止機構の作動を示
す説明図である。
【図10】第2実施形態における粗動停止機構の作動を
示す説明図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係る光学式観察装置
の縦断面図である。
【図12】図11中のB−B断面図である。
【図13】第3実施形態における粗動停止機構の説明図
である。
【図14】第3実施形態における粗動停止機構の作動を
示す説明図である。
【図15】第3実施形態における粗動停止機構の作動を
示す説明図である。
【符号の説明】
1‥‥固定筒 3‥‥接眼レンズ群 5‥‥接眼レンズ群保持枠 7‥‥フォーカス環 9‥‥中間筒 11‥‥ピン 13‥‥フランジ 15‥‥環状溝 17‥‥直進ピン 19‥‥直進溝 21‥‥対物レンズ群 23‥‥移動筒 25,27‥‥ヘリコイドねじ 29‥‥直進ピン 31‥‥直進溝 33‥‥凹部 35‥‥摺動ブロック 37‥‥シリコンゴム 39‥‥シート 41‥‥スプリング 43‥‥環状溝 45‥‥フェルトリング 51‥‥回転筒 53‥‥カム溝 55‥‥係止凹部 57‥‥環状溝 59‥‥ピン 60‥‥環状溝 61‥‥スライドスイッチ 63‥‥係止スプリング 65‥‥粗動停止機構 71‥‥ロックレバー 73‥‥支持ピン 75‥‥係止爪 77‥‥ノッチ 79‥‥スライドスイッチ 81‥‥リターンスプリング 85‥‥粗動停止機構 L‥‥光軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 7/04 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接眼レンズ群を保持する固定筒と、 対物レンズ群を保持すると共に、前記固定筒に対して光
    軸方向に進退する移動筒と、 前記移動筒を前記固定筒に対して直進移動させる粗動手
    段と、 前記移動筒を前記固定筒に対して螺進させる微動手段
    と、 前記粗動手段の操作力を前記微動手段の操作力より大き
    くする操作力増大手段とを備えたことを特徴とする光学
    式観察装置。
  2. 【請求項2】前記操作力増大手段が、光軸方向に相対摺
    動する部材間に介装された弾性体であることを特徴とす
    る、請求項1記載の光学式観察装置。
  3. 【請求項3】前記操作力増大手段が、光軸方向に相対摺
    動する部材間に介装された摩擦力発生体であることを特
    徴とする、請求項1記載の光学式観察装置。
  4. 【請求項4】接眼レンズ群を保持する固定筒と、 対物レンズ群を保持すると共に、前記固定筒に対して光
    軸方向に進退する移動筒と、 前記移動筒を前記固定筒に対して直進移動させる粗動手
    段と、 前記移動筒を前記固定筒に対して螺進させる微動手段
    と、 前記粗動手段の作動を停止させる粗動停止手段とを備え
    たことを特徴とする光学式観察装置。
  5. 【請求項5】前記移動筒の直進移動に伴って前記光軸を
    中心に回転する回転筒を更に備え、 前記粗動停止手段が、当該回転筒を係止するものである
    ことを特徴とする、請求項4記載の光学式観察装置。
  6. 【請求項6】前記粗動停止手段が、固定筒に対して光軸
    方向に相対摺動する部材を係止するものであることを特
    徴とする、請求項4記載の光学式観察装置。
JP10357761A 1998-12-16 1998-12-16 光学式観察装置 Withdrawn JP2000180692A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10357761A JP2000180692A (ja) 1998-12-16 1998-12-16 光学式観察装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10357761A JP2000180692A (ja) 1998-12-16 1998-12-16 光学式観察装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000180692A true JP2000180692A (ja) 2000-06-30

Family

ID=18455798

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10357761A Withdrawn JP2000180692A (ja) 1998-12-16 1998-12-16 光学式観察装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000180692A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005090A (ja) * 2001-06-25 2003-01-08 Takashi Yoshimine 撮像システム
JP2004212884A (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Fuji Photo Optical Co Ltd レンズ鏡筒
JP2008541845A (ja) * 2005-05-25 2008-11-27 ゴルフ・スイング・コンセプツ・エル・エル・シー ゴルフ練習用補助具
CN104204888A (zh) * 2012-03-13 2014-12-10 莱卡地球系统公开股份有限公司 包括变焦镜头和线性编码器的相机系统
JP2015022277A (ja) * 2013-07-23 2015-02-02 株式会社 ニコンビジョン 光学機器
CN105974590A (zh) * 2016-07-09 2016-09-28 华勤通讯技术有限公司 头戴式显示装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003005090A (ja) * 2001-06-25 2003-01-08 Takashi Yoshimine 撮像システム
JP2004212884A (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Fuji Photo Optical Co Ltd レンズ鏡筒
JP4495911B2 (ja) * 2003-01-08 2010-07-07 フジノン株式会社 レンズ鏡筒
JP2008541845A (ja) * 2005-05-25 2008-11-27 ゴルフ・スイング・コンセプツ・エル・エル・シー ゴルフ練習用補助具
CN104204888A (zh) * 2012-03-13 2014-12-10 莱卡地球系统公开股份有限公司 包括变焦镜头和线性编码器的相机系统
JP2015513120A (ja) * 2012-03-13 2015-04-30 ライカ ジオシステムズ アクチエンゲゼルシャフトLeica Geosystems AG ズームレンズとリニアエンコーダとを含むカメラシステム
US10509192B2 (en) 2012-03-13 2019-12-17 Leica Geosystems Ag Camera system comprising a zoom lens and a linear encoder
JP2015022277A (ja) * 2013-07-23 2015-02-02 株式会社 ニコンビジョン 光学機器
CN105974590A (zh) * 2016-07-09 2016-09-28 华勤通讯技术有限公司 头戴式显示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6741401B2 (en) Lens barrel
US7507040B2 (en) Retractable lens system
US6853500B2 (en) Retracting mechanism of a zoom lens barrel
JP2001194593A (ja) 回転繰り出し式目当てを備えた双眼鏡および光学機器
JP2000180692A (ja) 光学式観察装置
JP3765697B2 (ja) レンズ移動装置
US6888685B2 (en) Retracting mechanism of a zoom lens barrel
CN101203788B (zh) 凸轮驱动机构、镜筒和照相机
US6519096B2 (en) Lens barrel
US20040156181A1 (en) Light shielding structure of a retractable lens barrel
US7864458B2 (en) Lens barrel
JPH09243895A (ja) レンズ保持枠の付勢装置
US20150355434A1 (en) Lens apparatus and optical apparatus
WO2006136490A1 (en) Fine adjustment for a lens system in conjunction with translational displacement
JP4144943B2 (ja) 絞り装置
JP2011237546A (ja) レンズ鏡筒
US6956705B2 (en) Structure of a lens barrel
JP2008003258A (ja) レンズ鏡筒
US6795252B2 (en) Lens barrel
JP2001324681A (ja) 光学機器の目当て機構
JPS6041532Y2 (ja) 視度補正付接眼レンズ
JP2009217045A (ja) 撮影レンズ鏡筒
JPH0868929A (ja) ズームレンズ鏡筒
JP2561380Y2 (ja) ズームレンズ光学系のフォーカス機構
JP3269227B2 (ja) フォーカス調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060307