JP2009217045A - 撮影レンズ鏡筒 - Google Patents
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Abstract
【課題】マニュアルフォーカス操作を容易に行うために距離環による焦点調節用の光学系進退のための減速比を連続的に変化させることが可能な撮影レンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】光軸を有するズームレンズ22およびフォーカスレンズ21を備えた撮影レンズ鏡筒1において、ズーム値を変更するための回転可能なズーム環6と、上記焦点調節操作を行うための距離環5と、フォーカスレンズ21を移動させるLD枠9と、ボール15と、ボール15を三方側から挟むため、それぞれが転動面を有するMFボール受ケ13、MFロータ12、MFボール押エ14と、MFボール押エ14をMFボール受ケ13側に付勢するMFボール押エ付勢バネ17と、ズーム環6の回転位置に応じてMFロータ12を光軸方向に位置させるスラスト環8とを具備しており、スラスト環8の位置により距離環5の操作回転角度を変化させる。
【選択図】図1
【解決手段】光軸を有するズームレンズ22およびフォーカスレンズ21を備えた撮影レンズ鏡筒1において、ズーム値を変更するための回転可能なズーム環6と、上記焦点調節操作を行うための距離環5と、フォーカスレンズ21を移動させるLD枠9と、ボール15と、ボール15を三方側から挟むため、それぞれが転動面を有するMFボール受ケ13、MFロータ12、MFボール押エ14と、MFボール押エ14をMFボール受ケ13側に付勢するMFボール押エ付勢バネ17と、ズーム環6の回転位置に応じてMFロータ12を光軸方向に位置させるスラスト環8とを具備しており、スラスト環8の位置により距離環5の操作回転角度を変化させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、フォーカシングおよびズーミングが可能な撮影レンズ鏡筒に関する。
従来、フォーカシングおよびズーミングが可能な撮影レンズ鏡筒において、MF(マニュアルフォーカシング)は、距離環(マニュアルフォーカスリング)の回動操作により行われる。通常のカメラでは距離環の回転角とフォーカスレンズを進退させるフォーカス枠との回転角との回転比は一定の関係にある。これに対して距離環の操作回転比(減速比)を増減して使い勝手を改善したものが特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されたレンズ鏡筒は、距離環がローラ機構による二段切り換えの減速機構に連結されて、フォーカスキー(フォーカス枠)を回転駆動するように構成されている。例えば、モータ、マニュアルフォーカシング時には、上記差動機構の減速比を4に設定することによって、より微調整がしやすい状態になる。また、マニュアルフォーカシングのみのとき、上記減速比を2に設定することで素早いMF動作を可能にしている。
特開平6−160690号公報
ところが、上述した特許文献1によるレンズ鏡筒は、距離環とフォーカス枠との減速比が段階的な所定の値に限定されており、連続して変化させることができない。フォーカシングの操作性を考えた場合、例えば、レンズ鏡筒のズーム状態がワイド端、または、その近傍である場合、上記距離環の回転に対するピント状態の変化がなだらかであり、上記距離環をより広い範囲に回転させる必要があり、一方、テレ端、または、その近傍では、ピント状態の変化が急峻であり、上記距離環の回転範囲が狭い。従って、ワイド端からテレ端の間の各ズーム状態では、それぞれに対応した距離環の減速比を連続的に変化させることが望ましい。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、距離環による焦点調節用の光学系進退のための回転比を連続的に変化させてマニュアルフォーカス操作を容易に行うことが可能な撮影レンズ鏡筒を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の撮影レンズ鏡筒は、光軸を有するズーム値変更用光学系および焦点調節用光学系を備えた撮影レンズ鏡筒において、上記ズーム値変更用光学系のズーム値を変更するため、上記撮影レンズの上記光軸周りに回転可能なズーム環と、上記焦点調節用光学系を上記光軸方向に移動させるため、上記撮影レンズの上記光軸周りに回転可能な距離環と、上記焦点調節用光学系を上記光軸方向に移動させるため、上記光軸周りに回転する伝達枠部材と、上記光軸周りに転動して上記伝達枠部材を回転させる転動部材と、上記転動部材を上記光軸周りに転動させるため、上記光軸周りに固定され、上記転動部材が転動する径方向に変化する曲面もしくはテーパ面からなる環状の第一の転動面を有する第一の転動面部材と、上記第一の転動面とともに上記転動部材を挟むように上記光軸周方向に移動可能となっていて、上記転動部材が転動する転動面が上記光軸周りのテーパ面もしくは径方向に変化する曲面を有し、上記光軸方向の移動に伴い上記転動部材を少なくとも上記光軸と垂直な方向に進退させ、上記距離環の回動に伴って回動し、上記光軸周りに上記転動部材を転動させる環状の第二の転動面を有する第二の転動面部材と、上記第一の転動面と第二の転動面とともに上記転動部材を挟み、上記第二の転動面の上記光軸方向への移動に伴い、上記転動部材を介して上記光軸方向に移動可能となっていて、上記光軸周りに上記転動部材が上記第一の転動面を転動するときに上記転動部材が転動する転動面が径方向に変化する曲面もしくはテーパ面からなる環状の第三の転動面を有する第三の転動面部材と、上記第三の転動面を上記第一の転動面の方向に移動させるように付勢する付勢部材と、上記ズーム環の回動位置に応じて、上記第二の転動面を光軸方向に位置させる転動面位置設定手段とを具備する。
本発明の請求項2記載の撮影レンズ鏡筒は、請求項1記載の撮影レンズ鏡筒において、上記ズーム環と上記第二の転動面部材との間にはカム手段を有し、該カム手段により上記第二の転動面部材を光軸方向に位置決めする。
本発明の請求項3記載の撮影レンズ鏡筒は、請求項1記載の撮影レンズ鏡筒において、上記転動部材は、複数のボール部材からなり、上記伝達枠部材には該ボール部材間の間隔を決定するリテーナ部が設けられており、該伝達枠部材と上記焦点調節用光学系との間には上記焦点調節用光学系を位置決めするためのカム手段が設けられている。
本発明の請求項4記載の撮影レンズ鏡筒は、請求項1記載の撮影レンズ鏡筒において、上記第一の転動面部材と第三の転動面部材のそれぞれの転動面は、光軸を含む平面での断面形状が曲面である。
本発明の請求項5記載の撮影レンズ鏡筒は、請求項1記載の撮影レンズ鏡筒において、上記第三の転動面部材は上記第一の転動面部材上を上記光軸方向に移動可能に上記第一の転動面部材に嵌合している。
本発明の請求項6記載の撮影レンズ鏡筒は、請求項1記載の撮影レンズ鏡筒において、第一の転動面部材と、上記第二の転動面部材と、上記第三の転動面部材、及び、上記転動部材とで減速機構を成し、上記距離環の回転角を減じて上記伝達枠部材に伝達する。
本発明によれば、マニュアルフォーカス操作が行いやすくするために距離環による焦点調節用の光学系進退のための回転比を連続的に変化させることが可能な撮影レンズ鏡筒を提供することができる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態としての撮影レンズ鏡筒(レンズ鏡筒と記載する)のズームテレ端状態での要部のレンズ光軸に沿った断面図である。図2は、図1のA−A線上の周面に沿った部分展開図である。図3は、図1のB−B線上の周面に沿った部分展開図である。図4は、図1の撮影レンズ鏡筒のズームワイド端状態での要部のレンズ光軸に沿った断面図である。図5は、図4のC−C線上の周面に沿った部分展開図である。図6は、図4のD−D線上の周面に沿った部分展開図である。図7は、図1の撮影レンズ鏡筒に組み込まれる差動機構部の拡大断面図である。
なお、レンズ鏡筒の撮影レンズの光軸(以下、光軸と記載する)を各図中「O」で示し、該光軸と平行な方向をZ方向とし、該光軸に対する半径方向をY方向とする。また、光軸の被写体側を前方とし、結像側を後方とする。また、各枠部材の回転方向は、前方側から見たときの回転方向で示す。
図1,2に示すように本実施形態の撮影レンズ鏡筒1は、例えば、デジタル一眼レフカメラに着脱可能なズーミング、フォーカシング可能なレンズ鏡筒であり、固定枠2と、固定枠2の外方側に固定支持される外装枠4と、それぞれ外装枠4に回転操作可能に嵌入する距離環5およびズーム環6と、固定枠2と外装枠4の前端面に固着される前板3と、固定枠2の外周に回転可能に嵌入するズーム枠7および伝達枠部材であるLD枠(フォーカス駆動枠)9と、ズーム枠7,LD枠9の外周に回転規制状態で嵌入するMF(マニュアルフォーカス)スラスト環8と、距離環5の操作回転角を減じてLD枠9に伝達し回転駆動するための減速機構部と、固定枠2の内周にそれぞれレンズ光軸方向に進退可能に嵌入するフォーカスレンズ枠10およびズームレンズ枠11と、フォーカスレンズ枠10に保持される焦点調節用光学系であるフォーカスレンズ21と、ズームレンズ枠11に保持されるズーム値変更用光学系であるズームレンズ22とを有している。
固定枠2は、円筒形状の枠部材であって、固定枠2の光軸に沿った各3本の直進溝2a,2bと、外周方向に沿った凸状ガイド2cと、凸状ガイド2c上に配されるガイドピン2dとを有している。
距離環5は、フォーカスレンズ21を光軸方向に移動させてマニュアルフォーカシングを行うために回転操作されるリング状部材であって、内周側に後述する減速機構部の第二転動面部材であるMFロータ12が一体的に回転可能に係合している。
ズーム環6は、ズームレンズ22および図示しない他のレンズを光軸方向に進退させてズーム値を変更させるために回転操作されるリング状枠部材であって、内周側に突出する3本の駆動ピン18が設けられている。
ズーム枠7は、円筒形状の枠部材であって、その前端面が固定枠2の凸状ガイド2cに当接した状態で固定枠2に対して光軸方向に移動規制され、かつ、回転可能に支持されている。ズーム枠7には外周部に駆動ピン係合穴7aと、内周部に光軸方向に対して斜行する3つのカム溝7bが設けられている。
MFスラスト環8は、ズーム枠7およびLD枠9の外周に回転、進退可能に嵌入して支持されるリング状枠部材である。内周部に固定枠2のガイドピン2dに摺動可能に嵌入する光軸方向に沿ったガイド溝8bと、ズーム環6の駆動ピン18が係合し、光軸方向に斜行する3つのカム手段であるカム溝8aとを有している(図2)。
LD枠9は、段付き円筒形状の部材であって、その後端面が固定枠2の凸状ガイド2cに当接した状態で固定枠2に対して光軸方向には移動規制され、かつ、回転可能に支持されている。LD枠9には前面部に複数の転動部材であるボール15が転動可能な状態で周方向の移動が規制され、Z方向には移動可能な状態で嵌入するリテーナ部9aと、内周部に光軸方向に対して斜行する3つのカム手段であるカム溝9bが設けられている。
フォーカスレンズ枠10は、フォーカスレンズ21を保持する円筒状枠部材であり、外周部に突出する3本のカム従動ピン20が固着されている。カム従動ピン20は、固定枠2の直進溝2bに摺動可能に嵌入して貫通し、更に、LD枠9のカム溝9bに係合している。
ズームレンズ枠11は、ズームレンズ22を保持する円筒状枠部材であり、外周部に突出する3本のカム従動ピン19が固着されている。カム従動ピン19は、固定枠2の直進溝2aに摺動可能に嵌入して貫通し、更に、ズーム枠7のカム溝7bに係合している。
上記減速機構部は、第一転動面部材であるMFボール受ケ13と、第三転動面部材であるMFボール押エ14と、第二転動面部材であるMFロータ12と、転動部材である複数の球形状のボール15と、リング状板バネからなるMFロータ付勢バネ16およびMFボール押エ付勢バネ17とからなる差動機構により構成される。
MFボール受ケ13は、リング形状の部材であって、外周部前方側に光軸周方向に沿って形成され、径方向に傾斜が変化する所定の曲率の凸状曲面からなる第一転動面である転動面13aを有しており、固定枠2の外周部前方部に嵌入し、雌ねじ13bを固定枠側雄ねじ2eに螺合させて固定支持される。また、このMFボール受ケ13によりLD枠9のZ方向の前方への移動が規制されている。
MFボール押エ14は、リング形状の部材であって、外周部後方側に光軸周方向に沿って形成され、径方向に傾斜が変化する所定の曲率の凸状曲面からなる第三転動面である転動面14aを有しており、Z方向に沿ったMFボール受ケ13のガイド溝13cにガイド凸部14bを係合させた状態でZ方向に摺動可能に嵌合している。また、MFボール押エ14は、MFボール押エ付勢バネ17によって後方側、すなわち、MFボール受ケ13側に付勢されて保持されている。なお、転動面14aと転動面13aとは、Z方向に対向して配され、光軸と直交する面に関して対称形状をなす。
MFロータ12は、リング形状の部材であり、内周面に光軸周方向に沿って形成されるテーパ面からなる第二転動面である転動面12aを有しており、距離環5の内周部のZ方向に沿ったガイド溝5bにガイド凸部12bを係合させた状態でZ方向に摺動可能に支持されている。また、MFロータ12は、MFロータ付勢バネ16によって後方側に付勢され、MFスラスト環8の前端面に当接し、摺動可能な状態で保持されている。
ボール15は、LD枠9のリテーナ部9aに嵌入した状態で保持され、外周の3箇所がMFボール受ケ13の転動面13aと、MFボール押エ14の転動面14aと、MFロータ12の転動面12aとて挟まれた状態で保持される。その挟持力は、MFボール押エ14を介して作用するMFボール押エ付勢バネ17により後方側(MFボール受ケ13側)に向けた付勢力による。
上記減速機構部にてフォーカシング操作時に距離環5が回転操作されると、MFロータ12が一体で回転移動するが、その回転にともなってボール15が固定状態にある転動面13a,14a上を転動し、転動面12aに沿って固定枠2の中心軸(光軸)まわりに公転する。その公転によってLD枠9が距離環5の回転量が減速された状態で固定枠2の外周を回転する。このLD枠9の回転により後述するようにフォーカスレンズ枠10が進退移動し、フォーカスレンズ21のフォーカシングが実行される。
なお、MFボール押エ付勢バネ17の付勢力は、LD枠9を回転駆動する駆動力の大きさに影響する。
また、後述するようにMFロータ12は、ズーム環6の回転操作にともなって変化するズーム値に連動してスラスト環8を介してZ方向に進退移動するが、そのMFロータ12のZ方向の移動位置によってLD枠9の距離環5に対する減速比は定まる。いま、MFロータ12がMFボール受ケ13に対して図7の減速機構部の拡大断面図に示す相対位置にあるとして、ボール15中心と転動面12aの接触点とY方向距離をH1 とし、同じくボール15中心と転動面13aおよび14aの接触点とY方向距離をH2 としたとき、LD枠9の距離環5に対する減速比Krは、ボール転動時の滑りがなく、また、ボール公転半径がボールの半径より十分大きいとして、
Kr=(H1 +H2 )/H2 …(1)
で示され、MFロータ12(言い換えるとスラスト環8)とMFボール受け13とのZ方向の相対位置によって連続的に変化する。
Kr=(H1 +H2 )/H2 …(1)
で示され、MFロータ12(言い換えるとスラスト環8)とMFボール受け13とのZ方向の相対位置によって連続的に変化する。
例えば、スラスト環8が図1の状態から図4の状態に向けて後退した場合、H1 は、変化せず、H2 のみが大きくなる。(1)式により減速比Krは小さくなり、距離環5の回転に対するLD枠の回転比が増える。
上述した構成を有する本実施形態のレンズ鏡筒1のズーミング、および、フォーカシング動作について説明する。
ズーム環6を回転操作することにより駆動ピン18を介してズーム枠7が回転する。ズーム枠7の回転にともなってカム従動ピン19が周方向に移動するのでズームレンズ枠11がカム溝7bに沿って、例えば、図1の状態の位置から図4の状態の位置まで光軸方向に移動し、ズームレンズ22が対応するズーム位置に移動する。
ズーム環6の回転操作によりカム従動ピン19が周方向に移動した場合、スラスト環8がカム溝8aによって光軸方向に移動する。スラスト環8に押圧されてMFロータ12が、それぞれのズーム状態に対応して、例えば、図1の位置から図4の位置にMFロータ付勢バネ16の付勢されながら後退移動する。上記MFロータ12の移動にともなってボール15の径方向の転動位置(公転半径)が変化する。このボール15の位置の変化によりそれぞれのズーム状態に対応した上記減速機構部の減速比Krが設定される。
そこで、距離環5を回転操作してLD枠9を回転させてカム溝9bによりフォーカスレンズ枠10を進退させてフォーカシングを行うが、そのとき、上述のようにズーム状態に対応した状態の上記減速機構部の減速比でLD枠9が回転駆動される。具体的には、ズームワイド側では、減速比Krをより小さくしてLD枠9の回転角度(速度)を増やし、合焦点を見つけやすくする。一方、ズームテレ側では、減速比Krをより大きくして距離環5の操作量を増やして操作しやすくする。また、ワイドとテレの間の各ズーミング状態で上記減速比Krが連続的に変化し、それぞれのズーム状態に対応した減速比Krが選択される。
以上、説明したように本実施形態のレンズ鏡筒1によれば、ズーム環6の回転操作により設定された各ズーム状態に対応して距離環5からLD枠9の間の上記減速機構部の減速比Krが連続的に変化するようになっている。従って、ズームワイド状態からテレ状態にかけてそれぞれの状態に応じた適切な距離環5、LD枠9の回転量(回転速度)が自動的に設定され、距離環5によるフォーカシング操作が容易になる。また、上記減速機構部の構成が簡単であり、レンズ鏡筒のコンパクト化も可能となる。
次に、上記レンズ鏡筒1に適用した距離環とLD枠間の上記減速機構部に対する2,3の変形例について説明する。
図8は、図1のレンズ鏡筒に適用した減速機構部に対してMFロータの変形例を適用したレンズ鏡筒の要部断面図である。
本変形例の減速機構部においては、図1に示したMFロータ12に替えて図8の要部断面図に示されるMFロータ12Aを適用する。
第二の転動面部材としてのMFロータ12Aは、スラスト環8Aに対してガイドピン23Aにより光軸回りに回転可能、かつ、光軸方向には位置規制状態で支持される。詳しくは、MFロータ12Aのスラスト環8Aとの嵌合部の外周に周方向に沿ったガイド溝12Acを設ける。スラスト環8A側には、嵌合状態のMFロータ12Aのガイド溝12Acに係合する先端ガイドピン23Aaを有するガイドピンネジ23Aを外周側から螺着し、固定する。従って、MFロータ12Aは、MFロータ付勢バネ16で付勢することなくスラスト環8Aとともに一体の状態で光軸方向に進退し、かつ、相対回転可能に支持される。その他のMFロータ12Aの形状は、MFロータ12同一とする。
本変形例のMFロータ12Aを適用した場合、MFロータ付勢バネ16が不要になり、構成が簡単になる。また、上記付勢バネの付勢力が作用しないことから距離環5の回転抵抗が少なくなり、操作しやすくなる。その他は、第一の実施形態の場合と同様の効果を奏する。
図9は、図1のレンズ鏡筒に適用した減速機構部の転動面形状に対する変形例の要部拡大断面図である。
本変形例における減速機構部のMFボール受ケ13B,MFボール押エ14Bの転動面は、上述した図1のレンズ鏡筒に適用した減速機構部におけるMFボール受ケ13,MFボール押エ14の所定の曲率の凸状曲面の転動面13a,14aに対して、前後に対向する外周面にて極めて大きい曲率の略エッジ状の先端部13Ba,14Baで形成され、ボール15は、この先端部13Ba,14Baに当接する。なお、先端部13Ba,14Baは、上記大きい曲率のボール当接部分が第一、第三の転動面となるが、該大きい曲率は、該減速機構部の耐久性上、許容される大きさの曲率とする。MFボール受ケ13B,MFボール押エ14Bの他の形状は同一とする。
本変形例の減速機構部のMFボール受ケ13B,MFボール押エ14Bを適用した場合、ボール15が略エッジ状の先端部13Ba,14Baに当接することから減速機構部の減速比Krが安定して得られ、操作性が向上する。
さらに、減速機構部のMFボール受ケ13,MFボール押エ14の転動面の別の変形例として、径方向に傾斜が変化する所定の曲率の凹形状曲面からなる転動面を採用することも可能である。さらに、減速機構部のMFロータ12側の転動面についてもテーパ面に限らず、径方向に傾斜が変化する大きい曲率の凹形状、または、凸形状の転動面を採用することも可能である。
上述した一実施形態のレンズ鏡筒1においては、リテーナ部9aを有するLD枠9を介して直接的にフォーカスレンズ枠10を回転操作するマニュアルフォーカシング専用のものであった。これに対してリテーナ部とLD枠の間にフォーカシングアクチュエータ、例えば、超音波モータを介在させることによって、距離環によりマニュアルフォーカシングを行う場合と、超音波モータによりフォーカシングを行う場合とに切り換え可能なレンズ鏡筒に対しても上述した減速機構部を組み込むことが可能である。
なお、上記実施形態およびその変形例では、フォーカスレンズとズームレンズとを分けて説明したがフォーカスレンズがズーム光学系の一部を構成していてもよいことは勿論である。
この発明は、上記各実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
本発明による撮影レンズ鏡筒は、マニュアルフォーカス操作を容易に行うために距離環による焦点調節用の光学系進退のための駆動回転減速比を連続的に変化させることが可能な撮影レンズ鏡筒として利用することができる。
5 …距離環
6 …ズーム環
8 …MFスラスト環(転動面位置設定手段)
8a…カム溝(カム手段)
9 …LD枠(伝達枠部材)
9a…リテーナ部
9b…カム溝(カム手段)
12,12A…MFロータ(第二の転動面部材,減速機構)
12a…転動面(第二の転動面)
13,13B…MFボール受ケ(第一の転動面部材,減速機構)
13a…転動面(第一の転動面)
13Ba…先端部(第一の転動面)
14,14B…MFボール押エ(第三の転動面部材,減速機構)
14a…転動面(第三の転動面)
14Ba…先端部(第三の転動面)
15 …ボール(転動部材,減速機構)
17 …MFボール押エ付勢バネ(付勢部材,減速機構)
21 …フォーカスレンズ(撮影レンズ,焦点調節用光学系)
22 …ズームレンズ(撮影レンズ,ズーム値変更用光学系)
6 …ズーム環
8 …MFスラスト環(転動面位置設定手段)
8a…カム溝(カム手段)
9 …LD枠(伝達枠部材)
9a…リテーナ部
9b…カム溝(カム手段)
12,12A…MFロータ(第二の転動面部材,減速機構)
12a…転動面(第二の転動面)
13,13B…MFボール受ケ(第一の転動面部材,減速機構)
13a…転動面(第一の転動面)
13Ba…先端部(第一の転動面)
14,14B…MFボール押エ(第三の転動面部材,減速機構)
14a…転動面(第三の転動面)
14Ba…先端部(第三の転動面)
15 …ボール(転動部材,減速機構)
17 …MFボール押エ付勢バネ(付勢部材,減速機構)
21 …フォーカスレンズ(撮影レンズ,焦点調節用光学系)
22 …ズームレンズ(撮影レンズ,ズーム値変更用光学系)
Claims (6)
- 光軸を有するズーム値変更用光学系および焦点調節用光学系を備えた撮影レンズ鏡筒において、
上記ズーム値変更用光学系のズーム値を変更するため、上記撮影レンズの上記光軸周りに回転可能なズーム環と、
上記焦点調節用光学系を上記光軸方向に移動させるため、上記撮影レンズの上記光軸周りに回転可能な距離環と、
上記焦点調節用光学系を上記光軸方向に移動させるため、上記光軸周りに回転する伝達枠部材と、
上記光軸周りに転動して上記伝達枠部材を回転させる転動部材と、
上記転動部材を上記光軸周りに転動させるため、上記光軸周りに固定され、上記転動部材が転動する径方向に変化する曲面もしくはテーパ面を有する環状の第一の転動面を有する第一の転動面部材と、
上記第一の転動面とともに上記転動部材を挟むように上記光軸方向に移動可能となっていて、上記転動部材が転動する転動面が上記光軸周りのテーパ面もしくは径方向に変化する曲面を有し、上記光軸方向の移動に伴い上記転動部材を少なくとも上記光軸と垂直な方向に進退させ、上記距離環の回動に伴って回動し、上記光軸周りに上記転動部材を転動させる環状の第二の転動面を有する第二の転動面部材と、
上記第一の転動面と第二の転動面とともに上記転動部材を挟み、上記第二の転動面の上記光軸方向への移動に伴い、上記転動部材を介して上記光軸周方向に移動可能となっていて、上記光軸周りに上記転動部材が上記第一の転動面を転動するときに上記転動部材が転動する転動面が径方向に変化する曲面もしくはテーパ面を有する環状の第三の転動面をもつ第三の転動面部材と、
上記第三の転動面を上記第一の転動面の方向に移動させるように付勢する付勢部材と、
上記ズーム環の回動位置に応じて、上記第二の転動面を光軸方向に位置させる転動面位置設定手段と、
を具備することを特徴とした撮影レンズ鏡筒。 - 上記ズーム環と上記第二の転動面部材との間にはカム手段を有し、該カム手段により上記第二の転動面部材を光軸方向に位置決めすることを特徴とする請求項1記載の撮影レンズ鏡筒。
- 上記転動部材は、複数のボール部材からなり、上記伝達枠部材には該ボール部材間の間隔を決定するリテーナ部が設けられており、該伝達枠部材と上記焦点調節用光学系との間には上記焦点調節用光学系を位置決めするためのカム手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の撮影レンズ鏡筒。
- 上記第一の転動面部材と第三の転動面部材のそれぞれの転動面は、光軸を含む平面での断面形状が曲面であることを特徴とする請求項1記載の撮影レンズ鏡筒。
- 上記第三の転動面部材は、上記第一の転動面部材上を上記光軸方向に移動可能に上記第一の転動面部材に嵌合していることを特徴とする請求項1記載の撮影レンズ鏡筒。
- 第一の転動面部材と、上記第二の転動面部材と、上記第三の転動面部材、及び、上記転動部材とで減速機構を成し、上記距離環の回転角を減じて上記伝達枠部材に伝達することを特徴とする請求項1記載の撮影レンズ鏡筒。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008061522A JP2009217045A (ja) | 2008-03-11 | 2008-03-11 | 撮影レンズ鏡筒 |
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- 2008-03-11 JP JP2008061522A patent/JP2009217045A/ja active Pending
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