JP2000180514A - タイミング校正方法、タイミング校正装置及びこのタイミング校正装置を備えたic試験装置 - Google Patents

タイミング校正方法、タイミング校正装置及びこのタイミング校正装置を備えたic試験装置

Info

Publication number
JP2000180514A
JP2000180514A JP10362211A JP36221198A JP2000180514A JP 2000180514 A JP2000180514 A JP 2000180514A JP 10362211 A JP10362211 A JP 10362211A JP 36221198 A JP36221198 A JP 36221198A JP 2000180514 A JP2000180514 A JP 2000180514A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
delay time
phase
circuit
total delay
setting circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10362211A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4249831B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Nagai
弘幸 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advantest Corp
Original Assignee
Advantest Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advantest Corp filed Critical Advantest Corp
Priority to JP36221198A priority Critical patent/JP4249831B2/ja
Publication of JP2000180514A publication Critical patent/JP2000180514A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4249831B2 publication Critical patent/JP4249831B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送される信号の位相を位相設定器によって
設定する機能を持つ信号伝送路において、位相設定器が
持つリニアリティ誤差を除去し、正しい位相設定を可能
とするタイミング校正方法を提案する。 【解決手段】 位相設定回路を含む信号伝送路の遅延時
間のリニアリティ誤差を位相補正回路によって基準値に
校正し、この校正された状態の信号伝送路の全遅延時間
を測定して校正値として記憶すると共に、位相設定回路
の設定値を他の設定値に変更する場合は、変更したい新
たな設定値と現設定値との差を求め、その差の値を校正
値に加減算して目標とする信号伝送路の全遅延時間を算
出し、この目標とする遅延時間に信号伝送路の全遅延時
間を位相補正回路を使って合わせ込むタイミング校正方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えばIC試験装
置に適用した好適なタイミング校正方法、タイミング校
正装置及びこのタイミング校正装置を具備したIC試験
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4にIC試験装置の概略構成を示す。
図中TESはIC試験装置の全体を示す。IC試験装置
TESは主制御器111と、パターン発生器112,タ
イミング発生器113,波形フォーマッタ114,論理
比較器115,ドライバ116,アナログ比較器11
7,不良解析メモリ118,論理振幅基準電圧源12
1,比較基準電圧源122,デバイス電源123等によ
り構成される。
【0003】主制御器111は一般にコンピュータシス
テムによって構成され、利用者が作成した試験プログラ
ムに従って主にパターン発生器112とタイミング発生
器113を制御し、パターン発生器112から試験パタ
ーンデータを発生させ、この試験パターンデータを波形
フォーマッタ114で実波形を持つ試験パターン信号に
変換し、この試験パターン信号を論理振幅基準電圧源1
21で設定した振幅値を持った波形に電圧増幅するドラ
イバ116を通じて被試験IC119に印加し記憶させ
る。
【0004】被試験IC119から読み出した応答信号
はアナログ比較器117で比較基準電圧源122から与
えられる基準電圧と比較し、所定の論理レベル(H論理
の電圧、L論理の電圧)を持っているか否かを判定し、
所定の論理レベルを持っていると判定した信号は論理比
較器115でパターン発生器112から出力される期待
値と比較し、期待値と不一致が発生した場合は、その読
み出したアドレスのメモリセルに不良があるものと判定
し、不良発生ごとに不良解析メモリ118に不良アドレ
スを記憶し、試験終了時点で例えば不良セルの救済が可
能か否かを判定する。
【0005】ここで、タイミング発生器113は被試験
IC119に与える試験パターン信号の波形の立上がり
のタイミング及び立下りのタイミングを規定するタイミ
ングと、論理比較器115で論理比較のタイミングを規
定するストローブパルスのタイミングを発生する。これ
らの各タイミングは利用者が作成した試験プロクラムに
記載され、利用者が意図したタイミングで被試験IC1
19を動作させ、またその動きが正常か否かを試験でき
るように構成されている。
【0006】つまり、被試験IC119の各入力端子に
与える試験パターン信号の位相は、通常は同一位相に揃
えた状態で試験を行うが、動作の限界を試験する場合に
は、各入力端子に与える試験パターン信号のそれぞれに
位相差を与え、その位相差を限界まで拡げた状態でも被
試験IC119が正常に動作するか否かを試験する。各
試験パターン信号に位相差を持たせたり、同一の位相に
揃えたりするために波形フォーマッタ114内には試験
パターン信号の位相を例えば2ns程度のピッチで位相設
定を行う位相設定回路と、この位相設定回路のリニアリ
ティ誤差を補正する位相補正回路とが設けられる。
【0007】図5はその様子を示す。波形フォーマッタ
114に位相設定回路114Aと位相補正回路114B
とが縦続接続されて設けられ、位相設定回路114Aに
適当な遅延時間を設定することにより、ドライバ116
からICソケットSKに供給される試験パターン信号の
位相が設定される。タイミング発生器113にはクロッ
ク発生器113Aとテスト周期発生器113Bと、コン
トローラ113Cとが設けられ、テスト周期発生器11
3Bがテスト周期を発生し、このテスト周期に従ってク
ロック発生器113AがクロックCLKを発生する。
【0008】波形フォーマッタ114は、このクロック
CLKのタイミングから位相設定回路114Aと位相補
正回路114Bに設定される遅延時間に従って試験パタ
ーン信号の立上がりのタイミング及び立下りのタイミン
グが規定され、試験パターン信号の実波形を生成する。
ここで、従来のIC試験装置で行われているタイミング
校正方法を図6を用いて説明する。
【0009】図6に示す例では、3つのチャンネルCH
1,CH2,CH3のタイミングを校正する場合を示
す。 各波形フォーマッタ114に設けた位相設定回路1
14Aに基準となる或る設定値B1,B2,B3を設定
した状態で他の測定基準系(例えばオシロスコープ)を
用いて各ドライバ116が出力する試験パターン信号の
位相差が理想的にOPSとなるように、各チャンネルCH
1,CH2,CH3の位相補正回路114Bを用いて調
整する。
【0010】このときの位相補正回路114Bの遅延時
間はC1,C2,C3である。各チャンネルCH1,C
H2,CH3のタイミング発生器113から位相設定回
路114Aまでの遅延時間A1,A2,A3と、各ドラ
イバ116からICソケットSKの端子までの遅延時間
D1,D2,D3は各チャンネルごとに固有値である。
【0011】 全てのドライバ116の出力がICソ
ケットSKの各端子部分において位相が揃えられた状態
で、各ドライバ116の出力をリレーマトリクス124
を通じて選択的にタイミング発生器113に帰還させ、
閉ループ125を形成し、閉ループ発振回路を形成す
る。閉ループ125にはそれぞれに位相設定回路114
Aと位相補正回路114Bの各遅延時間B1,B2,B
3及びC1,C2,C3と、タイミング発生器113か
ら波形フォーマッタ114までの回路の遅延時間A1,
A2,A3と、ドライバ116の出力端子からリレーマ
トリクス124を通じてタイミング発生器113までの
信号伝送路の遅延時間E1,E2,E3の全遅延時間A
1+B1+C1+E1,A2+B2+C2+E2,A3
+B3+C3+E3で決まる周期のループ発振が開始さ
れる。このループ発振周波数を周波数測定手段113D
で測定し、各ドライバ116の出力が同一位相に合致し
た条件下にある各閉ループの基準となる全遅延時間TP
D1,TPD2,TPD3を計測し、この計測した全遅
延時間TPD1,TPD2,TPD3を校正値として記
憶する。
【0012】 環境温度の変化等により、例えばタイ
ミング発生器113から位相設定回路114Aまでの信
号伝送路の遅延時間A1,A2,A3が、図6Cに示す
ようにA1からA1′に、A2からA2′に、A3から
A3′に変動する等してタイミング校正が必要とされる
場合に、と同様に閉ループを構成し、閉ループの発振
周波数がで測定した状態と同じ周波数、つまり全遅延
時間TPD1,TPD2,TPD3になるように位相補
正回路114Bを用いて校正する。つまり、A1がA
1′に変化したのに対し、位相補正回路114Bでは遅
延時間をC1からC1′に変化させてA1からA1′に
変化した遅延時間の変動を吸収し、で測定したループ
発振回路の周波数、つまり全遅延時間TPD1,TPD
2,TPD3を再現する。図6Dはその状態を示す。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のタイミング校正は位相設定回路114Aで設定する或
る基準と定めた設定値B1,B2,B3を用いてタイミ
ング校正を行っている。しかしながら、位相設定回路1
14Aの設定値に対する実際の遅延時間は図7に示すよ
うに、リニアリティ誤差(設定値に対して実際の遅延時
間が異なる値を示す誤差)を持つ、しかもこのリニアリ
ティ誤差は図8に示すように、各チャンネルごとに異な
るため、このリニアリティ誤差によって基準とした設定
値B1,B2,B3以外の設定値を位相設定回路114
Aに設定した場合は、各チャンネルCH1,CH2,C
H3の位相は同一位相に揃わないことになる。
【0014】図6Eはその様子を示す。図6Eでは位相
設定回路114Aに先に基準とした設定値B1,B2,
B3とは異なる設定値B1′,B2′,B3′を設定し
た状態を示す。この設定値B1′,B2′,B3′を設
定した場合、位相設定回路114Aの実際の遅延時間は
それぞれにリニアリティ誤差±β1,±β2,±β3を
含むため、このリニアリティ誤差±β1,±β2,±β
3の分がICソケットSKの各端子に供給される信号の
位相差θ1,θ2として現れる。
【0015】従来のタイミング校正方法の欠点を図9を
用いて更に詳細に説明する。図9に示す直線Aは理想値
を示す。折れ線Bは位相設定回路114Aの設定値S
1,S2,S3……に対する実際の遅延時間TPDの変
化する様子を示す。各設定値S1,S2……に対し実際
の遅延時間はリニアリティ誤差Δ1,Δ2,Δ3,Δ4
……を持っている。
【0016】ここで、例えば設定値S4において理想値
に合致するように位相補正回路114Bの遅延時間をΔ
4だけずらして実際の遅延時間をTPD4からTPD
4′に校正したとすると、設定値S1,S4,S7の位
置では理想値に合致しても、他の設定値、図の例ではS
2,S3,S5,S6では理想値から大きく外れてしま
う欠点が生じる。
【0017】この発明の目的は位相設定回路114Aに
ループ発振動作によりタイミング校正した設定値以外の
設定値を設定しても、各チャンネルごとに信号の位相差
が発生しないタイミング校正方法と、このタイミング校
正方法を用いたタイミング校正装置及びタイミング校正
装置を備えたIC試験装置を提案するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明では位相設定器
の一つの設定値を基準設定値と定め、この基準設定値を
各チャンネルの位相設定回路に設定し、その設定した設
定値の設定状態を利用して信号伝送線路の終端、IC試
験装置の場合はICソケットの各端子部分で、例えばオ
ロスコープ等の他の測定系を用いて同一位相となるよう
に各チャンネルに設けてある位相補正回路の遅延時間を
調整する。
【0019】各チャンネルの終端の信号の位相が同一位
相になる状態に調整した状態で、終端側から始端側に帰
還ループを接続し、ループ発振回路を構成し、ループ発
振周波数を測定する。このループ発振周波数により位相
設定回路と位相補正回路を含む系の全体の全遅延時間を
求め、その全遅延時間を基準とする全遅延時間として記
憶する。
【0020】位相設定回路に基準とした設定値以外の設
定値を設定する場合は、その設定しようとする新たな設
定値と基準となる設定値との時間差を算出し、その時間
差分を基準とする全遅延時間に加減算して目標とする全
遅延時間を各チャンネルごとに求め、この状態で閉ルー
プを構成しループ発振させる。各チャンネルのループ発
振周波数が先に求めた目標とする全遅延時間を与える周
波数に合致するように、各チャンネルの位相補正回路の
遅延時間を調整すれば、各チャンネルの終端における信
号の位相は新たな設定値において同一位相の状態に揃え
られる。
【0021】従って、この発明によるタイミング校正方
法によれば、基準となる設定値以外のあらゆる設定値を
位相設定回路に設定しても、全ての設定状態で各チャン
ネルの信号の位相が合致した状態を再現することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】図1を用いてこの発明の請求項1
で提案するタイミング校正方法を説明する。図1では校
正すべき信号伝送路が3チャンネル存在する場合を示す
が、この発明では必ずしも信号伝送路が複数存在するこ
とを要件としない。つまり、単一の信号伝送路に図3に
示すように位相設定回路114Aと位相補正回路114
Bが縦続接続されて配置されていればよいものとする。
【0023】図1Aは信号伝送路を本来の信号伝送路と
して機能させ、始端側から供給した信号が終端まで伝送
される状態において、終端に伝送される信号の位相を位
相設定回路114Aと位相補正回路114Bを調整して
所望の位相に設定する第1校正動作を実行した様子を示
す。つまり、具体的にIC試験装置を例示して説明する
と、各信号伝送チャンネルCH1,CH2,CH3のタ
イミング発生器113から位相設定回路114Aまでの
信号伝送路の遅延時間がA1,A2,A3で、各位相設
定回路114Aに設定した遅延時間がB1,B2,B3
であり、ドライバ116からICソケットSKの各端子
までの伝搬遅延時間がD1,D2,D3であった場合
に、このICソケットSKの各端子に供給される信号の
位相を所望の位相、つまり、この例では同一位相に揃え
るには位相補正回路114Bの各遅延時間がC1,C
2,C3でなければならない状態を示す。従って、位相
補正回路114Bの遅延時間をC1,C2,C3に調整
して第1校正動作を終了する。
【0024】第1校正動作によりICソケットの各端子
に供給される信号の位相が同一位相に揃えられる。この
設定状態のまま、リレーマトリクス124を操作して各
信号伝送路の終端側、この例ではドライバ116の出力
側から信号を取り出し、信号伝送路の始端側に帰還さ
せ、位相設定回路114Aと位相補正回路114Bを含
む閉ループを構成し、閉ループ発振回路を形成する。
【0025】タイミング発生器113には、例えば周波
数カウンタのような周波数測定手段113Dを設け、こ
の周波数測定手段113Dにより、各ループ発振周波数
F1,F2,F3を測定する。各ループのループ発振周
波数F1,F2,F3が測定されることにより、そのル
ープ発振周波数F1,F2,F3からループの全遅延時
間TPD1,TPD2,TPD3が次式で求められる。
【0026】 TPD1=1/F1 TPD2=1/F2 TPD3=1/F3 図1Bはこのループ発振時の各部の遅延時間の様子を示
す。図1Bに示す遅延時間E1,E2,E3はリレーマ
トリクス125を含む帰還回路の遅延時間を示す。E
1,E2,E3が異なる時間長になる理由は、リレーマ
トリックス124の接続ルートの違い等により発生す
る。
【0027】計測して求めた各閉ループの伝搬遅延時間
TPD1,TPD2,TPD3を校正値として記憶さ
せ、第2校正動作を終了する。この第2校正動作の終了
により実用可能な状態になる。つまり、実用中に例えば
タイミング発生器113から位相設定回路114Aまで
の各チャンネルの遅延時間A1,A2,A3が図1Cに
示すように、A1からA1′に、A2からA2′に、A
3からA3′に変化した場合、または位相設定回路11
4Aに設定する設定時間をB1からB1′,B2からB
2′,B3からB3′に変化した場合には以下に説明す
る第3校正動作を実行する。
【0028】位相設定回路114Aの設定値に変更がな
く、タイミング発生器113から位相設定回路114A
までの遅延時間A1,A2,A3がA1′,A2′,A
3′に変動しただけの場合は、各チャンネルCH1,C
H2,CH3を選択的に閉ループに接続し、各ループ発
振周波数が第2校正動作で測定した発振周波数F1,F
2,F3に合致するように位相補正回路114Bの遅延
時間を設定すれば、ICソケットSKの各端子に供給さ
れる信号の位相は図1Aに示す状態を再現することがで
きる。
【0029】一方、位相設定回路114Aに設定する設
定値を図1Dに示すようにB1からB1′に、B2から
B2′に、B3からB3′に変更する場合には、先ずこ
れらの設定値の変更量(設定値の差)を演算により求め
る。例えば設定値B1=B2=B3=4ns(B1,B
2,B3は位相設定回路114Aに設定したはずの値で
あり、リニアリティ誤差を含むものではない)であった
ものを、B1′=B2′=B3′=6nsに変更した場合
には2nsの増加量が得られる。この設定値の増加量を先
に校正値として求めた各ループの伝搬遅延時間TPD
1,TPD2,TPD3に加算し、全遅延時間の目標値
TPD1′,TPD2′,TPD3′を TPD1′=TPD1+2ns TPD2′=TPD2+2ns TPD3′=TPD3+2ns 算出し、各チャンネルの閉ループの発振周波数F1′,
F2′,F3′が伝搬遅延時間TPD1′,TPD
2′,TPD3′を満たす周波数 F1′=1/TPD1′=1/(TPD1+2ns) F2′=1/TPD2′=1/(TPD2+2ns) F3′=1/TPD3′=1/(TPD3+2ns) になるように位相補正回路114Bの遅延時間C1,C
2,C3をC1をC1′に、C2をC2′,C3をC
3′に微調整して第3校正動作を終了する。
【0030】第3校正動作において、位相設定回路11
4Aの実際の遅延時間が2nsの増加分に対してリニアリ
ティ誤差を含んで変更されても、そのリニアリティ誤差
分は閉ループの発振周波数がF1′,F2′,F3′と
なるように位相補正回路114Bの設定値をC1からC
1′,C2からC2′,C3からC3′に変更すること
により吸収され、結局、信号伝送路の伝搬遅延時間は加
算した2nsの増加分だけが真の増加量となる。
【0031】従って、この第3校正動作後に各閉ループ
を解けば、ICソケットSKには図1Dに示すように、
第1校正動作時の同相条件を維持したまま、信号の位相
が2ns遅れ位相に設定される。上述では位相設定回路1
14Aに設定する変更量を2nsとして説明したが、その
変更量を任意に選定することによりICソケットSKに
与えられる信号の位相を第1校正動作で設定した初期条
件を維持したまま自由に変更することができる。しか
も、その変更される位相には位相設定回路114Aのリ
ニアリティ誤差を含むものでなく、正確なタイミングの
設定を行うことができる。
【0032】位相設定回路114Aの設定値を自由に変
更しても、第3校正動作により正しいタイミングに校正
される理由を図2を用いて更に詳細に説明する。図2に
示す直線Aは位相設定回路114Aの設定値を変更した
場合にループ発振回路の全遅延時間が変化する理想直線
を示す。折れ線Bは位相設定回路114Aの設定値を変
更した場合に実際の閉ループ内の全遅延時間が変化する
様子を示す。図2では位相設定回路114Aに設定する
値を2ns,4ns,6ns,8ns…と具体的な数値で示す。
【0033】第1校正動作及び校正動作によって閉ルー
プ内の全遅延時間が理想直線A上に位置するTPD1に
校正されたとする。この状態から位相設定回路114A
の設定値を4nsから6nsに変更した場合には、この発明
によればその設定値の差2nsを算出し、この2nsを校正
値TPD1に加算して目標値TPD1′を算出する。こ
の目標値TPD1′は必然的に理想直線A上に位置して
いる。この目標値TPD1′に合致するように位置補正
回路114Bを調整して閉ループの発振周波数を校正す
れば、系の全遅延時間は理想値に校正されたことにな
る。
【0034】位相設定回路114Aの設定値を8nsに変
更した場合も同様に校正値TPD1に設定値の差4nsを
校正値TPD1に加えて目標値TPD1″を算出し、こ
の目標値TPD1″に合致するように閉ループの発振周
波数を調整すればよい。また設定値を2nsに設定した場
合は、校正値TPD1から2nsを減算し、目標値TPD
1°を算出し、この目標値TPD1°を満たす発振周波
数に調整すればよい。
【0035】図3は上述したタイミング校正方法を用い
たタイミング校正手段の実施例を示す。この実施例では
IC試験装置にタイミング校正手段を付設した実施例を
示す。更に、タイミングの設定を行う信号伝送路はIC
ソケットSKに試験パターン信号を供給する信号伝送路
である場合を示す。図3において、図5と対応する部分
には同一符号を付して示す。図2に示す130はこの出
願の請求項3で提案するタイミング校正手段を示す。こ
の発明によるタイミング校正手段130は位相設定回路
114Aに設定する遅延時間と、位相補正回路114B
に設定する遅延時間を入力する入力手段131と、第1
校正動作制御手段132と、第2校正動作制御手段13
3と、第3校正動作制御手段134と、記憶器135
と、演算手段136とを具備して構成される。
【0036】第1校正動作制御手段132は各チャンネ
ルの位相設定回路114Aに基準となる遅延設定値、例
えば4nsを入力し、位相設定回路114Aの各遅延時間
を4nsに設定する。位相設定回路114Aの実際の遅延
時間は4ns±βとするリニアリティ誤差±βを含んでい
るから、この状態ではICソケットSKの各端子に供給
される信号(タイミング発生器113から与えられる)
の位相は同一の位相に揃えられていない。このためIC
ソケットSKの各端子に、例えばオシロスコープのよう
な他の測定器を接続し、各ICソケットSKの端子部分
で信号の位相が同一位相になるように位相補正回路11
4Bの遅延時間を調整する。この調整は入力手段131
から位相補正回路114Bに設定値を入力して位相補正
回路114Bの遅延時間を調整する。
【0037】第1校正動作を終了した時点で第2校正動
作制御手段133を起動させる。この起動も入力手段1
31から入力して起動させる。第2校正動作制御手段1
33が起動されると、リレーマトリクス124が制御さ
れて、各チャンネルのドライバ116の出力をタイミン
グ発生器113に帰還させ、各チャンネルにおいて選択
的にループ発振回路を構成する。
【0038】各チャンネルの信号伝送路がループ発振す
るごとに、各ループ発振周波数を周波数測定手段113
Dで測定し、その測定された周波数からループの伝搬遅
延時間TPD1,TPD2,TPD3を算出する。この
算出した伝搬遅延時間TPD1,TPD2,TPD3を
校正値として記憶器135に記憶させ、第2校正動作制
御手段133の制御動作は終了する。
【0039】第3校正動作制御手段134の起動は操作
員の判断により必要に応じて実行される。つまり、信号
伝送路のタイミング発生器113から位相設定回路11
4Aまでの遅延時間A1,A2,A3が温度変化、環境
の変化により変動した場合、或いは位相設定回路114
Aの設定値を変更してICソケットSKに印加する試験
パターン信号の印加タイミングを変更する場合に、入力
手段131からの入力によって第3校正動作制御手段1
34を起動する。
【0040】第3校正動作制御手段134を起動させる
目的が各信号伝送路のタイミング発生器113から位相
設定回路114Aまでの遅延時間A1,A2,A3が第
1校正動作時点の遅延時間A1,A2,A3から変動し
たことを修正する場合には、第3校正動作制御手段13
4はリレーマトリクス124を制御し、信号伝送路を閉
ループの状態に制御する。各チャンネルのループ発振周
波数で求められる伝搬遅延時間が記憶器135に記憶し
た各チャンネルの校正値に等しくなるように入力手段1
31から位相補正回路114Bに設定値を入力し、位相
補正回路114Bの設定値を制御して終了する。
【0041】次に、ICソケットSKの各端子に供給す
る信号の位相を変更するために、位相設定回路114A
の設定値を変更する場合には、その変更を指定するコマ
ンドを入力手段131から入力し、タイミング校正手段
130を位相設定回路114Aの設定値変更モードに設
定する。タイミング校正手段130が位相設定回路11
4Aの設定値変更モードに設定されると、先ず入力手段
131から新しく設定する遅延時間を入力する。入力さ
れた新しい遅延時間設定値は、先に位相設定回路114
Aに設定している設定値との差を演算手段136で算出
する。
【0042】この算出した差の遅延時間を記憶器135
に記憶している各チャンネルの校正値に加算すると共
に、位相設定回路114Aの設定値にも加算する。な
お、新しい設定値が既に設定されている設定値より小さ
い場合は、差の遅延時間値は負の値となり、この場合に
は差の遅延時間を記憶器135から読み出した校正値及
び位相設定回路114Aの設定値から引算することにな
る。
【0043】位相設定回路114Aに新しい設定値が設
定されると、第3校正動作制御手段134はリレーマト
リックス124を制御し、各信号伝送路を閉ループに切
替え、各閉ループの発振周波数を周波数測定手段113
Dで測定する。この発振周波数で求められる閉ループの
伝搬遅延時間が校正値と演算手段136で算出した差の
遅延時間を加えた値に合致するように、第3校正動作制
御手段134が位相補正回路114Bの遅延時間を調整
し、位相設定回路114Aの設定値変更モードを終了す
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
位相設定回路114Aが持つリニアリティ誤差を吸収
し、位相設定回路114Aの設定値をどの設定値に設定
してもリニアリティ誤差を除去した正しい遅延時間を設
定することができる。この結果、例えばIC試験装置に
利用した場合には、被試験ICに与える試験パターン信
号の位相を正確に設定できるため、試験の精度を高める
ことができる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるタイミング校正方法を説明する
ための図。
【図2】この発明によるタイミング校正方法を更に詳細
に説明するための図。
【図3】この発明によるタイミング校正方法を用いたタ
イミング校正装置をIC試験装置に付設した実施例を説
明するためのブロック図。
【図4】IC試験装置の概要を説明するためのブロック
図。
【図5】従来のIC試験装置に用いられているタイミン
グ校正方法を説明するためのブロック図。
【図6】従来のタイミング校正方法を説明するための
図。
【図7】位相設定回路が持つリニアリティ誤差を説明す
るための図。
【図8】位相設定回路が持つリニアリティ誤差の差を説
明するための図。
【図9】従来のタイミング校正方法の欠点を説明するた
めのグラフ。
【符号の説明】 113 タイミング発生器 114A 位相設定回路 114B 位相補正回路 125 閉ループ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号伝送路に位相の調整を行う位相設定
    回路と、この位相設定回路のリニアリティ誤差を補正す
    る位相補正回路とが縦続接続されて設けられ、上記信号
    伝送路の終端に出力される信号を始端側に帰還させ、こ
    の帰還によって閉ループ発振回路を構成し、この閉ルー
    プ発振回路の発振周波数から上記信号伝送路の全遅延時
    間を計測し、基準となる全遅延時間を定め、環境変化に
    より上記信号伝送路の全遅延時間が変動した場合は、上
    記閉ループ発振回路を構成して上記全遅延時間を上記基
    準となる全遅延時間に上記位相補正回路を調整して校正
    し、常に正しい全遅延時間に維持できるようにしたタイ
    ミング校正方法において、 上記位相設定回路の設定値を変更する場合は、新たに設
    定する設定値と、上記基準となる設定値との差を求め、
    この設定値の差を上記基準となる全遅延時間に加減算し
    て目標となる全遅延時間を算出し、上記閉ループ発振回
    路の発振周波数を上記目標となる全遅延時間に基づく発
    振周波数になるように上記位相補正回路を調整して校正
    することを特徴とするタイミング校正方法。
  2. 【請求項2】 A.信号伝送路に縦続接続された位相設
    定回路及び位相補正回路と、 B.上記位相設定回路に基準となる遅延時間を設定した
    状態で、上記信号伝送路の終端側から始端側に信号を帰
    還させ、上記信号伝送路と、位相設定回路、位相補正回
    路とを含む閉ループ発振回路を校正する帰還回路と、 C.この帰還回路により、上記閉ループ発振回路が形成
    された状態で基準となるループ発振周波数を測定し、上
    記信号伝送路の基準となる全遅延時間を測定する周波数
    測定手段と、 D.上記基準遅延時間以外の遅延時間を上記位相設定回
    路に設定する場合は、上記基準設定値と新たに設定しよ
    うとする設定値との差を求める演算手段と、 E.この演算手段で算出した差の時間を上記基準となる
    全遅延時間に加減算して目標となる全遅延時間を算出す
    る加減算手段と、 F.この加減算手段が算出した目標となる全遅延時間
    に、上記閉ループ発振回路の発振周波数で決まる全遅延
    時間が合致するように、上記位相補正回路の遅延時間を
    調整する制御器と、 を具備して構成したことを特徴とするタイミング校正装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のタイミング校正装置を被
    試験ICに試験パターン信号を与える信号伝送路に適用
    したことを特徴とするIC試験装置。
JP36221198A 1998-12-21 1998-12-21 タイミング校正方法、タイミング校正装置及びこのタイミング校正装置を備えたic試験装置 Expired - Fee Related JP4249831B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36221198A JP4249831B2 (ja) 1998-12-21 1998-12-21 タイミング校正方法、タイミング校正装置及びこのタイミング校正装置を備えたic試験装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36221198A JP4249831B2 (ja) 1998-12-21 1998-12-21 タイミング校正方法、タイミング校正装置及びこのタイミング校正装置を備えたic試験装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000180514A true JP2000180514A (ja) 2000-06-30
JP4249831B2 JP4249831B2 (ja) 2009-04-08

Family

ID=18476278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36221198A Expired - Fee Related JP4249831B2 (ja) 1998-12-21 1998-12-21 タイミング校正方法、タイミング校正装置及びこのタイミング校正装置を備えたic試験装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4249831B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9291671B2 (en) 2009-09-28 2016-03-22 Hitachi, Ltd. Semiconductor integrated circuit
CN114201072A (zh) * 2021-11-29 2022-03-18 深圳市德明利技术股份有限公司 触控芯片的校准方法、装置、设备及存储介质

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9291671B2 (en) 2009-09-28 2016-03-22 Hitachi, Ltd. Semiconductor integrated circuit
CN114201072A (zh) * 2021-11-29 2022-03-18 深圳市德明利技术股份有限公司 触控芯片的校准方法、装置、设备及存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP4249831B2 (ja) 2009-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3453133B2 (ja) Ic試験装置のタイミング校正方法及びその校正方法を用いた校正機能を有するic試験装置
US7782064B2 (en) Test apparatus and test module
CN101095059A (zh) 用于控制电子电路中可变延迟的装置和方法
KR20090002643A (ko) 비트 에러율 측정을 수행 할 수 있는 클럭 발생 장치
US7768255B2 (en) Interconnection substrate, skew measurement method, and test apparatus
JP4477450B2 (ja) タイミング発生器、試験装置、及びスキュー調整方法
JP4249831B2 (ja) タイミング校正方法、タイミング校正装置及びこのタイミング校正装置を備えたic試験装置
JP4162810B2 (ja) 半導体デバイス試験装置のタイミング位相校正方法・装置
JP2002139556A (ja) 半導体試験装置
JPH1172538A (ja) Ic試験装置、ic試験装置における測定方法及び記憶媒体
JP2001305197A (ja) 半導体集積回路試験におけるパルス幅タイミング誤差補正のための較正方法および装置
JPH02198375A (ja) Ic試験装置
US7567470B2 (en) Automatic regulation method for the reference sources in a non-volatile memory device and corresponding memory device
JP2000035461A (ja) 半導体試験装置
JP4866514B2 (ja) 遅延回路、及び試験装置
JP2008045879A (ja) コンパレータのスキュー測定方法
JP4412775B2 (ja) 遅延信号生成装置およびその遅延量を調整する方法
JP2004212291A (ja) 調整装置及び試験装置
JP2002156414A (ja) タイミング校正機能を具備した半導体デバイス試験装置
JPH09325174A (ja) 半導体検査装置
JPS58201121A (ja) 遅延時間補正方式
JPH0961503A (ja) 半導体試験装置における試験信号のタイミング校正装置
JPH09304482A (ja) Ic試験装置
JP2002228720A (ja) タイミングキャリブレーション装置および方法
JP2011095079A (ja) 半導体試験装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050928

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20051121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090106

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090116

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120123

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120123

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130123

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees