JP2000179987A - ヒートポンプ用プレート式熱交換器 - Google Patents
ヒートポンプ用プレート式熱交換器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 凝縮器としても蒸発器としても使用できるヒ
ートポンプ用プレート式熱交換器を提供する。 【解決手段】 中空の冷媒用プレート１１Ａと熱交換媒
体用プレート１１Ｂを備えた縦配置タイプのヒートポン
プ用プレート式熱交換器であって、プレート１１Ａ，１
１Ｂの下部を貫通し、上方から液状態の冷媒液を絞り作
用を加えることなく流入させる第１開口部４を介してプ
レート１１Ａの下部同志を連通させる第１連通管１と、
一端が外部流路２に接続され、他端が第１連通管１内に
位置させられ、外部流路２から流入してきたガス・液体
混合状態の冷媒を第１連通管１内に第１開口部４よりも
小さい開口面積の第２開口部５を介して絞り作用を加え
つつ流出させる第２連通管３と、この第２連通管３を介
することなく第１連通管１と外部流路２とに接続し、こ
の外部流路２に向かう流れのみを許容するバイパス流路
７とを設けた構成としてある。
ートポンプ用プレート式熱交換器を提供する。 【解決手段】 中空の冷媒用プレート１１Ａと熱交換媒
体用プレート１１Ｂを備えた縦配置タイプのヒートポン
プ用プレート式熱交換器であって、プレート１１Ａ，１
１Ｂの下部を貫通し、上方から液状態の冷媒液を絞り作
用を加えることなく流入させる第１開口部４を介してプ
レート１１Ａの下部同志を連通させる第１連通管１と、
一端が外部流路２に接続され、他端が第１連通管１内に
位置させられ、外部流路２から流入してきたガス・液体
混合状態の冷媒を第１連通管１内に第１開口部４よりも
小さい開口面積の第２開口部５を介して絞り作用を加え
つつ流出させる第２連通管３と、この第２連通管３を介
することなく第１連通管１と外部流路２とに接続し、こ
の外部流路２に向かう流れのみを許容するバイパス流路
７とを設けた構成としてある。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦配置タイプのヒ
ートポンプ用プレート式熱交換器に関するものである。
ートポンプ用プレート式熱交換器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、プレート式熱交換器およびこのプ
レート式熱交換器を用いたヒートポンプが周知である。
この他、熱交換器にはシェルアンドチューブタイプのも
のがあるが、このシェルアンドチューブタイプの熱交換
器をヒートポンプに用いた場合は、熱交換器内で冷媒と
この冷媒と熱交換する熱交換媒体、例えば被冷却水との
間で良好な熱交換を維持するために、両者の温度差を小
さくするには熱交換器が大きくなり過ぎて難しい。した
がって、この両者の平均温度差が大きくなってしまい、
ヒートポンプの成績係数（ＣＯＰ）を改善することがで
きなくなる。このため、多くのヒートポンプにおいてプ
レート式熱交換器が用いられている。
レート式熱交換器を用いたヒートポンプが周知である。
この他、熱交換器にはシェルアンドチューブタイプのも
のがあるが、このシェルアンドチューブタイプの熱交換
器をヒートポンプに用いた場合は、熱交換器内で冷媒と
この冷媒と熱交換する熱交換媒体、例えば被冷却水との
間で良好な熱交換を維持するために、両者の温度差を小
さくするには熱交換器が大きくなり過ぎて難しい。した
がって、この両者の平均温度差が大きくなってしまい、
ヒートポンプの成績係数（ＣＯＰ）を改善することがで
きなくなる。このため、多くのヒートポンプにおいてプ
レート式熱交換器が用いられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】周知のようにヒートポ
ンプでは、凝縮器用の熱交換器および蒸発器用の熱交換
器の少なくとも２種類の熱交換器が必要である。ここ
で、凝縮器はガス状態で流入してきた冷媒を液状態或い
は１００％近く液状態に変化させて送り出す一方、蒸発
器は気液混合状態で流入してきた冷媒を蒸発させてガス
状態になった冷媒を送り出す働きをする。したがって、
凝縮器内での冷媒流路は狭くする意味がないのに対し
て、蒸発器の場合は、気液混合冷媒を均一に各プレート
に分流するために、流速を上げる必要がある。そのた
め、冷媒の流入部の流路断面を狭くして流入する冷媒に
対して絞り作用を及ぼすことが必要となる。
ンプでは、凝縮器用の熱交換器および蒸発器用の熱交換
器の少なくとも２種類の熱交換器が必要である。ここ
で、凝縮器はガス状態で流入してきた冷媒を液状態或い
は１００％近く液状態に変化させて送り出す一方、蒸発
器は気液混合状態で流入してきた冷媒を蒸発させてガス
状態になった冷媒を送り出す働きをする。したがって、
凝縮器内での冷媒流路は狭くする意味がないのに対し
て、蒸発器の場合は、気液混合冷媒を均一に各プレート
に分流するために、流速を上げる必要がある。そのた
め、冷媒の流入部の流路断面を狭くして流入する冷媒に
対して絞り作用を及ぼすことが必要となる。
【０００４】このため、凝縮器および蒸発器として図７
に示す従来のプレート式熱交換器Ｐ２を用いた場合、不
具合が生じる。このプレート式熱交換器Ｐ２は内部に流
体を通すように中空に形成されたプレート１１Ａ，１１
Ｂを縦方向に配置し、流体を上下方向に流す縦形のもの
で、その下部のみが示されている。プレート１１Ａ、１
１Ｂはそれぞれ複数、かつ交互に設けられている。そし
て、一群のプレート１１Ａ，１１Ｂは両側には耐圧部材
である端面板１２，１３が当接しており、締付け用のボ
ルト・ナット１４により端面板１２，１３間にこの一群
のプレート１１Ａ，１１Ｂが挟着されている。
に示す従来のプレート式熱交換器Ｐ２を用いた場合、不
具合が生じる。このプレート式熱交換器Ｐ２は内部に流
体を通すように中空に形成されたプレート１１Ａ，１１
Ｂを縦方向に配置し、流体を上下方向に流す縦形のもの
で、その下部のみが示されている。プレート１１Ａ、１
１Ｂはそれぞれ複数、かつ交互に設けられている。そし
て、一群のプレート１１Ａ，１１Ｂは両側には耐圧部材
である端面板１２，１３が当接しており、締付け用のボ
ルト・ナット１４により端面板１２，１３間にこの一群
のプレート１１Ａ，１１Ｂが挟着されている。
【０００５】プレート１１Ａ，１１Ｂはそれぞれ別の流
体が流れるようになっており、ここではプレート１１Ａ
は冷媒を流すための第１流路の一部をなし、プレート１
１Ｂは上記冷媒と熱交換させる熱交換媒体、例えば水を
流がすための第２流路の一部をなしている。また、プレ
ート１１Ａ，１１Ｂを貫通し、プレート１１Ａにのみ連
通する冷媒用連通管１５および図面上この連通管１５の
背後に位置する故、表れていないが、プレート１１Ａ，
１１Ｂを貫通し、プレート１１Ｂにのみ連通する熱交換
媒体用連通管が設けられている。つまり、プレート１１
Ａは冷媒用連通管１５により下端部同志が互いに連通す
るように構成されている。また、図７では示されていな
いが、プレート１１Ａは上記とは別の冷媒用連通管によ
り、上端部同志が互いに連通するように構成されてお
り、両端の同一端部同志が互いに連通している。プレー
ト１１Ｂも同様に、下端部のみならず、上端部において
も、その上端部同志が互いに連通するよう、下端部のも
のとは別の熱交換媒体用連通管が設けられている。
体が流れるようになっており、ここではプレート１１Ａ
は冷媒を流すための第１流路の一部をなし、プレート１
１Ｂは上記冷媒と熱交換させる熱交換媒体、例えば水を
流がすための第２流路の一部をなしている。また、プレ
ート１１Ａ，１１Ｂを貫通し、プレート１１Ａにのみ連
通する冷媒用連通管１５および図面上この連通管１５の
背後に位置する故、表れていないが、プレート１１Ａ，
１１Ｂを貫通し、プレート１１Ｂにのみ連通する熱交換
媒体用連通管が設けられている。つまり、プレート１１
Ａは冷媒用連通管１５により下端部同志が互いに連通す
るように構成されている。また、図７では示されていな
いが、プレート１１Ａは上記とは別の冷媒用連通管によ
り、上端部同志が互いに連通するように構成されてお
り、両端の同一端部同志が互いに連通している。プレー
ト１１Ｂも同様に、下端部のみならず、上端部において
も、その上端部同志が互いに連通するよう、下端部のも
のとは別の熱交換媒体用連通管が設けられている。
【０００６】そして、凝縮器の場合、冷媒は実線の矢印
Ｘで示すように冷媒はプレート１１Ａ内を上から下に向
かって流れ、連通管１５を経て外部へと流れ、蒸発器の
場合は、冷媒は連通管１５からプレート１１Ａ内に流入
して、二点鎖線の矢印Ｙで示すように冷媒はプレート１
１Ａ内を下から上に向かって流れるように用いられる。
Ｘで示すように冷媒はプレート１１Ａ内を上から下に向
かって流れ、連通管１５を経て外部へと流れ、蒸発器の
場合は、冷媒は連通管１５からプレート１１Ａ内に流入
して、二点鎖線の矢印Ｙで示すように冷媒はプレート１
１Ａ内を下から上に向かって流れるように用いられる。
【０００７】ところで、蒸発器の場合、連通管１５内の
冷媒はガス・液体混合状態にあり、プレート１１Ａ内に
逆流することなく上向きに流すために、図７において二
点鎖線で示すように、プレート１１Ａへの流入部を閉じ
る端板に小孔１６を形成し、冷媒に対して絞り作用を加
えるようになっている。これに対して、凝縮器の場合、
連通管１５へは液状態或いは１００％近く液状態となっ
て流入するため、この流入部における流路断面が狭いと
この部分に冷媒液が滞留して、プレート１１Ａ，１１Ｂ
間の伝熱面積が狭くなり、凝縮器としての性能が低下す
る。したがって、凝縮器の場合は、図７において二点鎖
線で示す部分をなくして、プレート１１Ａと連通管１５
との連通部である冷媒流出用開口部が広くなるように形
成する必要がある。
冷媒はガス・液体混合状態にあり、プレート１１Ａ内に
逆流することなく上向きに流すために、図７において二
点鎖線で示すように、プレート１１Ａへの流入部を閉じ
る端板に小孔１６を形成し、冷媒に対して絞り作用を加
えるようになっている。これに対して、凝縮器の場合、
連通管１５へは液状態或いは１００％近く液状態となっ
て流入するため、この流入部における流路断面が狭いと
この部分に冷媒液が滞留して、プレート１１Ａ，１１Ｂ
間の伝熱面積が狭くなり、凝縮器としての性能が低下す
る。したがって、凝縮器の場合は、図７において二点鎖
線で示す部分をなくして、プレート１１Ａと連通管１５
との連通部である冷媒流出用開口部が広くなるように形
成する必要がある。
【０００８】他のタイプの熱交換器をヒートポンプに使
用する場合、凝縮器と蒸発器とを同一の熱交換器で併用
することが可能であるのが、従来のプレート式熱交換器
では、この併用ができないという問題がある。本発明
は、斯る従来の問題をなくすことを課題としてなされた
もので、凝縮器としても蒸発器としても使用できるヒー
トポンプ用プレート式熱交換器を提供しようとするもの
である。
用する場合、凝縮器と蒸発器とを同一の熱交換器で併用
することが可能であるのが、従来のプレート式熱交換器
では、この併用ができないという問題がある。本発明
は、斯る従来の問題をなくすことを課題としてなされた
もので、凝縮器としても蒸発器としても使用できるヒー
トポンプ用プレート式熱交換器を提供しようとするもの
である。
【０００９】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、冷媒用の第１流路の一部となり、両端の
同一端部同志が互いに連通する複数の中空の冷媒用プレ
ートと，この冷媒用プレートと交互に配置され、熱交換
媒体用の第２流路の一部となり、両端の同一端部同志が
互いに連通する複数の中空の熱交換媒体用プレートとを
備えたヒートポンプ用プレート式熱交換器において、上
記冷媒用プレートおよび上記熱交換媒体用プレートの一
端部を貫通し、冷媒を絞り作用を加えることなく流出入
させる第１開口部を介して上記冷媒用プレートの同一端
部同志を連通させる第１連通管と、一端が外部流路に接
続され、他端が上記第１連通管内に位置させられ、上記
外部流路から流入してきた冷媒を上記第１連通管内に上
記第１開口部よりも小さい開口面積の第２開口部を介し
て絞り作用を加えつつ流出させる第２連通管と、この第
２連通管を介することなく上記第１連通管と上記外部流
路とに接続し、この外部流路に向かう流れのみを許容す
るバイパス流路とを設けた構成とした。
に、本発明は、冷媒用の第１流路の一部となり、両端の
同一端部同志が互いに連通する複数の中空の冷媒用プレ
ートと，この冷媒用プレートと交互に配置され、熱交換
媒体用の第２流路の一部となり、両端の同一端部同志が
互いに連通する複数の中空の熱交換媒体用プレートとを
備えたヒートポンプ用プレート式熱交換器において、上
記冷媒用プレートおよび上記熱交換媒体用プレートの一
端部を貫通し、冷媒を絞り作用を加えることなく流出入
させる第１開口部を介して上記冷媒用プレートの同一端
部同志を連通させる第１連通管と、一端が外部流路に接
続され、他端が上記第１連通管内に位置させられ、上記
外部流路から流入してきた冷媒を上記第１連通管内に上
記第１開口部よりも小さい開口面積の第２開口部を介し
て絞り作用を加えつつ流出させる第２連通管と、この第
２連通管を介することなく上記第１連通管と上記外部流
路とに接続し、この外部流路に向かう流れのみを許容す
るバイパス流路とを設けた構成とした。
【００１０】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図面
にしたがって説明する。図１〜６は、本発明に係るヒー
トポンプ用プレート式熱交換器Ｐ１を示し、図８に示す
プレート式熱交換器Ｐ２と共通する部分については、互
いに同一番号を付して説明を省略する。なお、図１にお
いて、実線の矢印Ｘはこの熱交換器Ｐ１を凝縮器として
用いた場合の冷媒の流れ、二点鎖線の矢印Ｙはこの熱交
換器Ｐ１を蒸発器として用いた場合の冷媒の流れ、一点
鎖線の矢印Ｚは冷媒と熱交換する熱交換媒体の流れを示
している。また、図２から５において、実線の矢印は冷
媒の流れ、一点鎖線の矢印は熱交換媒体の流れを示して
いる。
にしたがって説明する。図１〜６は、本発明に係るヒー
トポンプ用プレート式熱交換器Ｐ１を示し、図８に示す
プレート式熱交換器Ｐ２と共通する部分については、互
いに同一番号を付して説明を省略する。なお、図１にお
いて、実線の矢印Ｘはこの熱交換器Ｐ１を凝縮器として
用いた場合の冷媒の流れ、二点鎖線の矢印Ｙはこの熱交
換器Ｐ１を蒸発器として用いた場合の冷媒の流れ、一点
鎖線の矢印Ｚは冷媒と熱交換する熱交換媒体の流れを示
している。また、図２から５において、実線の矢印は冷
媒の流れ、一点鎖線の矢印は熱交換媒体の流れを示して
いる。
【００１１】このプレート式熱交換器Ｐ１は、図７に示
す熱交換器Ｐ２と同様に、冷媒用第１流路ＦＣ１の一部
をなすプレート１１Ａおよび熱交換媒体用第２流路ＦＣ
２の一部をなす１１Ｂを有している。このプレート１１
Ａ，１１Ｂの下部には、これらを貫通し、プレート１１
Ａにのみ連通する第１連通管１が設けてあり、この第１
連通管１の内部には、外部流路２に接続される第２連通
管３が設けてある。第１連通管１と各プレート１１Ａと
の連通部には、絞り作用を加えることなく冷媒を流すよ
うに形成した第１開口部４が形成してあり、第１連通管
１と第２連通管３とは、第２連通管３の管壁を貫いて形
成した複数の第２開口部５により連通している。この第
２開口部５はここを通過する冷媒に対して絞り作用を加
えるように第１開口部４よりも開口面積を小さくしてあ
る。
す熱交換器Ｐ２と同様に、冷媒用第１流路ＦＣ１の一部
をなすプレート１１Ａおよび熱交換媒体用第２流路ＦＣ
２の一部をなす１１Ｂを有している。このプレート１１
Ａ，１１Ｂの下部には、これらを貫通し、プレート１１
Ａにのみ連通する第１連通管１が設けてあり、この第１
連通管１の内部には、外部流路２に接続される第２連通
管３が設けてある。第１連通管１と各プレート１１Ａと
の連通部には、絞り作用を加えることなく冷媒を流すよ
うに形成した第１開口部４が形成してあり、第１連通管
１と第２連通管３とは、第２連通管３の管壁を貫いて形
成した複数の第２開口部５により連通している。この第
２開口部５はここを通過する冷媒に対して絞り作用を加
えるように第１開口部４よりも開口面積を小さくしてあ
る。
【００１２】また、第１連通管１は図１において左端部
が閉じられており、右端部から逆止弁６を経て外部流路
２に合流するバイパス流路７が延びている。この逆止弁
６は上記右端部から外部流路２への合流部に向かう方向
の流体の流れのみを許容するものである。なお、この第
１連通管１、第２連通管３およびバイパス流路７の部
分、即ち熱交換器Ｐ１の下部における冷媒の流路の部分
を除く他の構造については、上述した熱交換器Ｐ２の構
造と実質的に同一である。
が閉じられており、右端部から逆止弁６を経て外部流路
２に合流するバイパス流路７が延びている。この逆止弁
６は上記右端部から外部流路２への合流部に向かう方向
の流体の流れのみを許容するものである。なお、この第
１連通管１、第２連通管３およびバイパス流路７の部
分、即ち熱交換器Ｐ１の下部における冷媒の流路の部分
を除く他の構造については、上述した熱交換器Ｐ２の構
造と実質的に同一である。
【００１３】そして、上記構成により、ガス状態で流入
してきた冷媒を液状態に変化させて流出させる場合に
は、図示しない外部流路から熱交換器Ｐ１の上部にガス
状態の冷媒を導き、この冷媒を、図１において実線の矢
印Ｘで示すように、プレート１１Ａ内にて上から下に向
けて流すようにすると、プレート１１Ａの下部に近づく
程、冷媒中の液成分が多くなり、この液成分の多い冷媒
に対しては第２開口部５は流路抵抗が大き過ぎる。しか
しながら、このように冷媒中の液成分が多くなっても、
この熱交換器Ｐ１では第２開口部５を経ることなく、第
１連通管１からバイパス流路７により逆止弁６を介して
外部流路２に円滑に液体が流れ得るようになっており、
冷媒が液体状態に変化してもこのルートで冷媒を流出さ
せることができるようになっている。したがって、この
熱交換器Ｐ１を凝縮器として使用することができる。
してきた冷媒を液状態に変化させて流出させる場合に
は、図示しない外部流路から熱交換器Ｐ１の上部にガス
状態の冷媒を導き、この冷媒を、図１において実線の矢
印Ｘで示すように、プレート１１Ａ内にて上から下に向
けて流すようにすると、プレート１１Ａの下部に近づく
程、冷媒中の液成分が多くなり、この液成分の多い冷媒
に対しては第２開口部５は流路抵抗が大き過ぎる。しか
しながら、このように冷媒中の液成分が多くなっても、
この熱交換器Ｐ１では第２開口部５を経ることなく、第
１連通管１からバイパス流路７により逆止弁６を介して
外部流路２に円滑に液体が流れ得るようになっており、
冷媒が液体状態に変化してもこのルートで冷媒を流出さ
せることができるようになっている。したがって、この
熱交換器Ｐ１を凝縮器として使用することができる。
【００１４】一方、冷媒がガス・液体混合状態にある場
合には、この冷媒を外部流路２から第２連通管３に導
き、さらにこの冷媒をこれに対して絞り作用を加えつつ
第２開口部５を通過させてガス状態にしてプレート１１
Ａ内を二点鎖線の矢印Ｙで示すように下から上に向けて
流すようにすれば熱交換器Ｐ１を蒸発器として使用する
ことができる。この場合、冷媒は、逆止弁６によりバイ
パス流路７を流れるのを阻止される。ところで、図示す
る例の場合、縦配置タイプのプレート式熱交換器とし、
その上で蒸発器としての効率を良くするように熱交換媒
体をプレート１１Ｂ内を上から下に向けて流すようにし
てある。ただし、本発明は、この縦配置タイプのものに
限定するものではなく、冷媒、熱交換媒体の充分な流量
が望めるのであれば、横配置タイプのものであってもよ
い。
合には、この冷媒を外部流路２から第２連通管３に導
き、さらにこの冷媒をこれに対して絞り作用を加えつつ
第２開口部５を通過させてガス状態にしてプレート１１
Ａ内を二点鎖線の矢印Ｙで示すように下から上に向けて
流すようにすれば熱交換器Ｐ１を蒸発器として使用する
ことができる。この場合、冷媒は、逆止弁６によりバイ
パス流路７を流れるのを阻止される。ところで、図示す
る例の場合、縦配置タイプのプレート式熱交換器とし、
その上で蒸発器としての効率を良くするように熱交換媒
体をプレート１１Ｂ内を上から下に向けて流すようにし
てある。ただし、本発明は、この縦配置タイプのものに
限定するものではなく、冷媒、熱交換媒体の充分な流量
が望めるのであれば、横配置タイプのものであってもよ
い。
【００１５】なお、図２，４では、この第１連通管１、
第２連通管３の部分は表れておらず、図３，５では各プ
レート１１Ａ，１１Ｂを貫通して各プレート１１Ａ，１
１Ｂに冷媒或いは熱交換媒体を導き、各プレート１１
Ａ，１１Ｂから冷媒或いは熱交換媒体を外部に導く上下
各２本設けられる連通管およびバイパス流路６の図示は
省略してある。上述した実施形態ではバイパス流路７に
逆止弁６を設けたが、これに代えて熱交換器Ｐ１を凝縮
器として使用する場合にのみ開状態にする開閉弁を設け
てもよい。
第２連通管３の部分は表れておらず、図３，５では各プ
レート１１Ａ，１１Ｂを貫通して各プレート１１Ａ，１
１Ｂに冷媒或いは熱交換媒体を導き、各プレート１１
Ａ，１１Ｂから冷媒或いは熱交換媒体を外部に導く上下
各２本設けられる連通管およびバイパス流路６の図示は
省略してある。上述した実施形態ではバイパス流路７に
逆止弁６を設けたが、これに代えて熱交換器Ｐ１を凝縮
器として使用する場合にのみ開状態にする開閉弁を設け
てもよい。
【００１６】図６は、この熱交換器Ｐ１を適用したヒー
トポンプの一例を示したものである。このヒートポンプ
は、暖房運転時には実線の矢印で示すように冷媒を流
し、冷房運転時には二点鎖線の矢印で示すように冷媒を
流すようになっている。そして暖房運転時には、圧縮機
Ｃ、第１四方切換弁Ｖ１、熱交換器Ｐ１、第２四方切換
弁Ｖ２、受液器Ｒ、膨張弁Ｖｅ、第２四方切換弁Ｖ２、
空冷式熱交換器Ａｃ、第１四方切換弁Ｖ１の順番でこれ
らを経て圧縮機Ｃに戻るように冷媒の閉じた循環流路が
形成される。この場合、冷媒は熱交換器Ｐ１内にて上か
ら下に向かって流れ、かつバイパス流路７を流れる。
トポンプの一例を示したものである。このヒートポンプ
は、暖房運転時には実線の矢印で示すように冷媒を流
し、冷房運転時には二点鎖線の矢印で示すように冷媒を
流すようになっている。そして暖房運転時には、圧縮機
Ｃ、第１四方切換弁Ｖ１、熱交換器Ｐ１、第２四方切換
弁Ｖ２、受液器Ｒ、膨張弁Ｖｅ、第２四方切換弁Ｖ２、
空冷式熱交換器Ａｃ、第１四方切換弁Ｖ１の順番でこれ
らを経て圧縮機Ｃに戻るように冷媒の閉じた循環流路が
形成される。この場合、冷媒は熱交換器Ｐ１内にて上か
ら下に向かって流れ、かつバイパス流路７を流れる。
【００１７】一方、冷房運転時には、第１四方切換弁Ｖ
１および第２四方切換弁Ｖ２にて流路切換えすることに
より、二点鎖線の矢印で示すように、圧縮機Ｃ、第１四
方切換弁Ｖ１、空冷式熱交換器Ａｃ、第２四方切換弁Ｖ
２、受液器Ｒ、膨張弁Ｖｅ、第２四方切換弁Ｖ２、熱交
換器Ｐ１、第１四方切換弁Ｖ１の順番でこれらを経て圧
縮機Ｃに戻るように冷媒の閉じた循環流路が形成され
る。この場合、冷媒は熱交換器Ｐ１内にてバイパス流路
７を流れることなく下から上に向かって流れる。このよ
うに、従来のプレート式熱交換器の場合、凝縮器用と蒸
発器用として別個に２台必要であったのに対して、この
熱交換器Ｐ１は凝縮器としても蒸発器としても使用する
ことができ、熱交換器を１台減少させることができる。
１および第２四方切換弁Ｖ２にて流路切換えすることに
より、二点鎖線の矢印で示すように、圧縮機Ｃ、第１四
方切換弁Ｖ１、空冷式熱交換器Ａｃ、第２四方切換弁Ｖ
２、受液器Ｒ、膨張弁Ｖｅ、第２四方切換弁Ｖ２、熱交
換器Ｐ１、第１四方切換弁Ｖ１の順番でこれらを経て圧
縮機Ｃに戻るように冷媒の閉じた循環流路が形成され
る。この場合、冷媒は熱交換器Ｐ１内にてバイパス流路
７を流れることなく下から上に向かって流れる。このよ
うに、従来のプレート式熱交換器の場合、凝縮器用と蒸
発器用として別個に２台必要であったのに対して、この
熱交換器Ｐ１は凝縮器としても蒸発器としても使用する
ことができ、熱交換器を１台減少させることができる。
【００１８】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、冷媒用の第１流路の一部となり、両端の同一
端部同志が互いに連通する複数の中空の冷媒用プレート
と，この冷媒用プレートと交互に配置され、熱交換媒体
用の第２流路の一部となり、両端の同一端部同志が互い
に連通する複数の中空の熱交換媒体用プレートとを備え
たヒートポンプ用プレート式熱交換器において、上記冷
媒用プレートおよび上記熱交換媒体用プレートの一端部
を貫通し、冷媒を絞り作用を加えることなく流出入させ
る第１開口部を介して上記冷媒用プレートの同一端部同
志を連通させる第１連通管と、一端が外部流路に接続さ
れ、他端が上記第１連通管内に位置させられ、上記外部
流路から流入してきた冷媒を上記第１連通管内に上記第
１開口部よりも小さい開口面積の第２開口部を介して絞
り作用を加えつつ流出させる第２連通管と、この第２連
通管を介することなく上記第１連通管と上記外部流路と
に接続し、この外部流路に向かう流れのみを許容するバ
イパス流路とを設けた構成としてある。このため、本発
明に係るプレート式熱交換器はヒートポンプ凝縮器とし
ても蒸発器としても使用できるという効果を奏する。
によれば、冷媒用の第１流路の一部となり、両端の同一
端部同志が互いに連通する複数の中空の冷媒用プレート
と，この冷媒用プレートと交互に配置され、熱交換媒体
用の第２流路の一部となり、両端の同一端部同志が互い
に連通する複数の中空の熱交換媒体用プレートとを備え
たヒートポンプ用プレート式熱交換器において、上記冷
媒用プレートおよび上記熱交換媒体用プレートの一端部
を貫通し、冷媒を絞り作用を加えることなく流出入させ
る第１開口部を介して上記冷媒用プレートの同一端部同
志を連通させる第１連通管と、一端が外部流路に接続さ
れ、他端が上記第１連通管内に位置させられ、上記外部
流路から流入してきた冷媒を上記第１連通管内に上記第
１開口部よりも小さい開口面積の第２開口部を介して絞
り作用を加えつつ流出させる第２連通管と、この第２連
通管を介することなく上記第１連通管と上記外部流路と
に接続し、この外部流路に向かう流れのみを許容するバ
イパス流路とを設けた構成としてある。このため、本発
明に係るプレート式熱交換器はヒートポンプ凝縮器とし
ても蒸発器としても使用できるという効果を奏する。
【図１】 本発明に係るプレート式熱交換器の下部を示
す部分断面図である。
す部分断面図である。
【図２】 図１に示す熱交換器を凝縮器として用いた場
合の流体の流れを示す概略側面図である。
合の流体の流れを示す概略側面図である。
【図３】 図１に示す熱交換器を凝縮器として用いた場
合の流体の流れを示す分解斜視図である。
合の流体の流れを示す分解斜視図である。
【図４】 図１に示す熱交換器を蒸発器として用いた場
合の流体の流れを示す概略側面図である。
合の流体の流れを示す概略側面図である。
【図５】 図１に示す熱交換器を蒸発器として用いた場
合の流体の流れを示す分解斜視図である。
合の流体の流れを示す分解斜視図である。
【図６】 図１に示す熱交換器を適用したヒートポンプ
の全体構成を示す図である。
の全体構成を示す図である。
【図７】 従来のプレート式熱交換器の下部を示す部分
断面図である。
断面図である。
１ 第１連通管 ２ 外部流路 ３ 第２連通管 ４ 第１開口部 ５ 第２開口部 ６ 逆止弁 ７ バイパス流路 １１Ａ，１１Ｂ プレ
ート Ｐ１ プレート式熱交換器 ＦＣ１ 第１流路 ＦＣ２ 第２流路
ート Ｐ１ プレート式熱交換器 ＦＣ１ 第１流路 ＦＣ２ 第２流路
Claims (1)
- 【請求項１】 冷媒用の第１流路の一部となり、両端の
同一端部同志が互いに連通する複数の中空の冷媒用プレ
ートと，この冷媒用プレートと交互に配置され、熱交換
媒体用の第２流路の一部となり、両端の同一端部同志が
互いに連通する複数の中空の熱交換媒体用プレートとを
備えたヒートポンプ用プレート式熱交換器において、上
記冷媒用プレートおよび上記熱交換媒体用プレートの一
端部を貫通し、冷媒を絞り作用を加えることなく流出入
させる第１開口部を介して上記冷媒用プレートの同一端
部同志を連通させる第１連通管と、一端が外部流路に接
続され、他端が上記第１連通管内に位置させられ、上記
外部流路から流入してきた冷媒を上記第１連通管内に上
記第１開口部よりも小さい開口面積の第２開口部を介し
て絞り作用を加えつつ流出させる第２連通管と、この第
２連通管を介することなく上記第１連通管と上記外部流
路とに接続し、この外部流路に向かう流れのみを許容す
るバイパス流路とを設けたことを特徴とするヒートポン
プ用プレート式熱交換器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10351329A JP2000179987A (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | ヒートポンプ用プレート式熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10351329A JP2000179987A (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | ヒートポンプ用プレート式熱交換器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000179987A true JP2000179987A (ja) | 2000-06-30 |
Family
ID=18416569
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10351329A Pending JP2000179987A (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | ヒートポンプ用プレート式熱交換器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000179987A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003287321A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-10 | Daikin Ind Ltd | プレート式熱交換器及び該熱交換器を備えた冷凍装置 |
| JP2008528935A (ja) * | 2005-02-02 | 2008-07-31 | キャリア コーポレイション | ヒートポンプヘッダ用管状挿入物及び双方向流装置 |
| CN105074358A (zh) * | 2013-01-25 | 2015-11-18 | 特灵国际有限公司 | 调节hvac系统的膨胀装置的容量 |
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-
1998
- 1998-12-10 JP JP10351329A patent/JP2000179987A/ja active Pending
Cited By (13)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN109564070A (zh) * | 2016-12-15 | 2019-04-02 | 松下知识产权经营株式会社 | 热交换器和使用它的制冷系统 |
| WO2018110187A1 (ja) * | 2016-12-15 | 2018-06-21 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | 熱交換器およびそれを用いた冷凍システム |
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