JP2813732B2 - 積層型熱交換器 - Google Patents
積層型熱交換器Info
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- JP2813732B2 JP2813732B2 JP1206995A JP20699589A JP2813732B2 JP 2813732 B2 JP2813732 B2 JP 2813732B2 JP 1206995 A JP1206995 A JP 1206995A JP 20699589 A JP20699589 A JP 20699589A JP 2813732 B2 JP2813732 B2 JP 2813732B2
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- flow
- tube
- cooled
- heat exchanger
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28D—HEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
- F28D1/00—Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators
- F28D1/02—Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid
- F28D1/03—Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits
- F28D1/0308—Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits the conduits being formed by paired plates touching each other
- F28D1/0325—Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits the conduits being formed by paired plates touching each other the plates having lateral openings therein for circulation of the heat-exchange medium from one conduit to another
- F28D1/0333—Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with plate-like or laminated conduits the conduits being formed by paired plates touching each other the plates having lateral openings therein for circulation of the heat-exchange medium from one conduit to another the plates having integrated connecting members
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- Details Of Heat-Exchange And Heat-Transfer (AREA)
- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は車両の空調装置等に組み込まれて使用される
積層型熱交換器に関する。
積層型熱交換器に関する。
[従来技術] 一般に車両の空調装置等に組み込まれて使用される積
層型熱交換器(エバポレータ)には,冷媒流入口及び冷
媒流出口と該冷媒流入口と冷媒流出口の間に配される偏
平な冷媒流域部とを備え相互に並列且つ複数段に連通さ
れる多数の冷媒チューブと,被冷却空気がその間を通過
する多数のフィンと,を積層状に配してなる形式のもの
がある。
層型熱交換器(エバポレータ)には,冷媒流入口及び冷
媒流出口と該冷媒流入口と冷媒流出口の間に配される偏
平な冷媒流域部とを備え相互に並列且つ複数段に連通さ
れる多数の冷媒チューブと,被冷却空気がその間を通過
する多数のフィンと,を積層状に配してなる形式のもの
がある。
従来の積層型熱交換器について図面を参照して説明す
る。第7図は従来例の積層型熱交換器の全体姿図であ
り,第8図はこの熱交換器における冷媒の流れを示して
いる。
る。第7図は従来例の積層型熱交換器の全体姿図であ
り,第8図はこの熱交換器における冷媒の流れを示して
いる。
第7図及び8図において,図示しないコンデンサ側か
ら冷媒導入管18を経由し圧縮機動力により送られてきた
気液混合状態の冷媒は,膨張弁通過後まず冷媒流入口と
なる各チューブ付属のタンク部より前段のチューブ内部
の冷媒流路を第8図に示す如く矢印の向きに流れる。次
に冷媒は,順次多段に接続されたチューブを貫流し,こ
の貫流の間に各チューブと交互に配されたコルゲートフ
ィンの間を通過して流れる被冷却空気を冷却する。即ち
冷媒は,このチューブ内を流れる間に被冷却空気から熱
を奪い,自身は蒸発気化すると共に冷媒排出管17より蒸
気となって再びコンプレッサ側へ還流する。この後冷媒
はコンプレッサ及びコンデンサにより再び圧縮液化され
気液混合状態となり,膨張弁を経てまた熱交換器側に戻
ることを繰り返す。
ら冷媒導入管18を経由し圧縮機動力により送られてきた
気液混合状態の冷媒は,膨張弁通過後まず冷媒流入口と
なる各チューブ付属のタンク部より前段のチューブ内部
の冷媒流路を第8図に示す如く矢印の向きに流れる。次
に冷媒は,順次多段に接続されたチューブを貫流し,こ
の貫流の間に各チューブと交互に配されたコルゲートフ
ィンの間を通過して流れる被冷却空気を冷却する。即ち
冷媒は,このチューブ内を流れる間に被冷却空気から熱
を奪い,自身は蒸発気化すると共に冷媒排出管17より蒸
気となって再びコンプレッサ側へ還流する。この後冷媒
はコンプレッサ及びコンデンサにより再び圧縮液化され
気液混合状態となり,膨張弁を経てまた熱交換器側に戻
ることを繰り返す。
[発明が解決しようとする課題] 積層型熱交換器においては冷媒流の方向は被冷却空気
流の方向と直交するいわゆる直交流として構成されてい
るが,かかる直交流によっては原理的にあまり大きな熱
交換効率が期待できない。
流の方向と直交するいわゆる直交流として構成されてい
るが,かかる直交流によっては原理的にあまり大きな熱
交換効率が期待できない。
更に,熱交換器において冷媒が冷媒排出管に到達する
直前の冷媒流域部はいわゆるスーパーヒート領域といわ
れる部分であり,冷媒は既にこれ以前に完全に気化して
おり,このスーパーヒート領域においては冷媒は気化状
態のまま被冷却空気の熱により約5〜10℃程度の温度上
昇を与えられる。この温度上昇の制御は熱交換器の冷媒
導入管側に設置されている膨張弁において冷媒の流量を
制御することによって行われているものであるが,この
スーパーヒート領域によって冷却される被冷却空気の温
度はこの冷媒の高温度のため他の蒸発冷却領域にて冷却
される空気よりも必然的に高くなる。従って,被冷却空
気の温度分布を均一にし,快適な空調を得るためにはス
ーパーヒート領域はできるだけ短くすることが望まし
い。一方このスーパーヒート領域において所定の熱量の
交換が行なわれず,これに起因して冷媒が液状のままコ
ンプレッサ側に流入することがあるといわゆるコンプレ
ッサの液圧縮という事態が生じ,これはコンプレッサに
大きな障害を与える。
直前の冷媒流域部はいわゆるスーパーヒート領域といわ
れる部分であり,冷媒は既にこれ以前に完全に気化して
おり,このスーパーヒート領域においては冷媒は気化状
態のまま被冷却空気の熱により約5〜10℃程度の温度上
昇を与えられる。この温度上昇の制御は熱交換器の冷媒
導入管側に設置されている膨張弁において冷媒の流量を
制御することによって行われているものであるが,この
スーパーヒート領域によって冷却される被冷却空気の温
度はこの冷媒の高温度のため他の蒸発冷却領域にて冷却
される空気よりも必然的に高くなる。従って,被冷却空
気の温度分布を均一にし,快適な空調を得るためにはス
ーパーヒート領域はできるだけ短くすることが望まし
い。一方このスーパーヒート領域において所定の熱量の
交換が行なわれず,これに起因して冷媒が液状のままコ
ンプレッサ側に流入することがあるといわゆるコンプレ
ッサの液圧縮という事態が生じ,これはコンプレッサに
大きな障害を与える。
従ってこのスーパーヒート領域においては,できるだ
け短かい区間において所定量の熱交換が行なわれるとい
う,特に熱交換効率を高くできる熱交換器が望まれてい
た。
け短かい区間において所定量の熱交換が行なわれるとい
う,特に熱交換効率を高くできる熱交換器が望まれてい
た。
本発明は上述の問題点に鑑み,最終段の冷媒チューブ
の冷媒出口近傍において被冷却流の方向に対する冷媒の
流れ方向に着目して,少くとも最終段の熱交換効率を高
くした積層型熱交換器を提供することを目的とする。
の冷媒出口近傍において被冷却流の方向に対する冷媒の
流れ方向に着目して,少くとも最終段の熱交換効率を高
くした積層型熱交換器を提供することを目的とする。
[課題を達成するための手段] 本発明の前記目的は,冒頭に述べた形式の積層型熱交
換器を,少くとも最終段の冷媒チューブは,被冷却空気
流の上流側に配される冷媒流出口と,冷媒流域部に被冷
却空気流と略平行に配され一方の側に冷媒主通路を他方
の側に該冷媒主通路よりも小さな冷媒補助通路を夫々有
する少くとも一つの流路仕切壁と,を備えるものであ
り, 前記冷媒流出口に対向する前記流路仕切壁は,その冷
媒主通路を被冷却空気流の下流側に有するものであると
することによって達成される。
換器を,少くとも最終段の冷媒チューブは,被冷却空気
流の上流側に配される冷媒流出口と,冷媒流域部に被冷
却空気流と略平行に配され一方の側に冷媒主通路を他方
の側に該冷媒主通路よりも小さな冷媒補助通路を夫々有
する少くとも一つの流路仕切壁と,を備えるものであ
り, 前記冷媒流出口に対向する前記流路仕切壁は,その冷
媒主通路を被冷却空気流の下流側に有するものであると
することによって達成される。
流路仕切壁は2個所に設け,相互に逆の側に冷媒主通
路を設けると共に冷媒流入口を被冷却空気流の下流側に
設けることが好ましい。
路を設けると共に冷媒流入口を被冷却空気流の下流側に
設けることが好ましい。
[作用] 最終段の冷媒チューブの冷媒流出口を被冷却空気流の
上流側に,冷媒流出口と対向する流路仕切壁の冷媒主通
路を被冷却空気流の下流側に設けることにより,熱交換
器の出口近傍即ちスーパーヒート流域における冷媒の主
流の方向が被冷却空気流の方向と対向することとなる。
更に冷媒補助通路を通る冷媒の補助流により冷媒流域部
の側壁と流路仕切壁とによって形成される隅(コーナ
ー)部における冷媒のよどみが防止できる。その結果冷
媒チューブ内における冷媒の滞溜を防止し,一層熱交換
効率を高める。
上流側に,冷媒流出口と対向する流路仕切壁の冷媒主通
路を被冷却空気流の下流側に設けることにより,熱交換
器の出口近傍即ちスーパーヒート流域における冷媒の主
流の方向が被冷却空気流の方向と対向することとなる。
更に冷媒補助通路を通る冷媒の補助流により冷媒流域部
の側壁と流路仕切壁とによって形成される隅(コーナ
ー)部における冷媒のよどみが防止できる。その結果冷
媒チューブ内における冷媒の滞溜を防止し,一層熱交換
効率を高める。
[実施例] 本発明の構成について更に図面を参照して説明する。
第1図は,本発明の一実施例に係る積層型熱交換器のチ
ューブの全体構成を,矢印で示した冷媒の流れと共に示
す透視図である。
第1図は,本発明の一実施例に係る積層型熱交換器のチ
ューブの全体構成を,矢印で示した冷媒の流れと共に示
す透視図である。
この熱交換器の各チューブは夫々4つのタンク部を備
えると共に,前後に配される各チューブとは付属する当
該タンク部において相互に連通している。
えると共に,前後に配される各チューブとは付属する当
該タンク部において相互に連通している。
冷媒導入管18及び冷媒排出管17の側から見て手前から
半分まで(前半部)のチューブであって且つ手前から奇
数番目に配されている各チューブは,冷媒流入口となる
手前から見て右上にあるタンク部において冷媒導入管18
に連通されると共にその内部にこの右上タンク部と左下
タンク部とを連通させる冷媒流路を夫々備えている。前
半部のチューブであって且つ手前から偶数番目の各チュ
ーブは冷媒流出口となる手前から見て左上にあるタンク
部において冷媒排出管17に連通されると共にその内部に
この左上タンク部と右下タンク部とを連通させる冷媒流
路を夫々備えている。
半分まで(前半部)のチューブであって且つ手前から奇
数番目に配されている各チューブは,冷媒流入口となる
手前から見て右上にあるタンク部において冷媒導入管18
に連通されると共にその内部にこの右上タンク部と左下
タンク部とを連通させる冷媒流路を夫々備えている。前
半部のチューブであって且つ手前から偶数番目の各チュ
ーブは冷媒流出口となる手前から見て左上にあるタンク
部において冷媒排出管17に連通されると共にその内部に
この左上タンク部と右下タンク部とを連通させる冷媒流
路を夫々備えている。
前半部とそれ以降(後半部)のタンク部は上側のタン
ク部において互いにその連通が阻止されており,下側の
タンク部においては互いに連通している。後半部のチュ
ーブであって且つその最前部から数えて奇数番目の各チ
ューブはその内部に左下タンク部と右上タンク部とを連
通させる冷媒流路を備え,後半部で且つその最前部から
数えて偶数番目の各チューブは左上タンク部と右下タン
ク部とを連通させる冷媒流路をその内部に有している。
更に後半部の全てのチューブは上側の左右双方のタンク
部相互間においても夫々冷媒流路を備えている。前半部
及び後半部のチューブの数は夫々偶数個となっている。
なお図示されていないが,大きな矢印で示した被冷却空
気流がその間を通過するコルゲートフィンは各チューブ
の間に夫々配されており,各チューブ及び各コルゲート
フィンとが積層状態に交互に配されて一つの熱交換器が
構成されている。
ク部において互いにその連通が阻止されており,下側の
タンク部においては互いに連通している。後半部のチュ
ーブであって且つその最前部から数えて奇数番目の各チ
ューブはその内部に左下タンク部と右上タンク部とを連
通させる冷媒流路を備え,後半部で且つその最前部から
数えて偶数番目の各チューブは左上タンク部と右下タン
ク部とを連通させる冷媒流路をその内部に有している。
更に後半部の全てのチューブは上側の左右双方のタンク
部相互間においても夫々冷媒流路を備えている。前半部
及び後半部のチューブの数は夫々偶数個となっている。
なお図示されていないが,大きな矢印で示した被冷却空
気流がその間を通過するコルゲートフィンは各チューブ
の間に夫々配されており,各チューブ及び各コルゲート
フィンとが積層状態に交互に配されて一つの熱交換器が
構成されている。
第3図〜第5図に基いて各チューブの構造を説明す
る。第3図は理解を容易にするために,第1図の熱交換
器の前半部に配されている各チューブを2枚のパネル状
のチューブエレメントに分解して示したものである。奥
側に示したチューブエレメント1はほぼ長方形のパネル
状部分を有しており,夫々5〜8と符号を付された4つ
のタンク部(A)〜(D)をその上端及び下端に備え,
更にそのパネル状部分には他方のチューブエレメントと
の間において冷媒流路となる冷媒流域部26を備える。タ
ンク部(A)〜(D)は夫々のチューブの前後に配され
る他のチューブの各隣接するタンク部と連通する連通孔
20〜23を夫々備えている。
る。第3図は理解を容易にするために,第1図の熱交換
器の前半部に配されている各チューブを2枚のパネル状
のチューブエレメントに分解して示したものである。奥
側に示したチューブエレメント1はほぼ長方形のパネル
状部分を有しており,夫々5〜8と符号を付された4つ
のタンク部(A)〜(D)をその上端及び下端に備え,
更にそのパネル状部分には他方のチューブエレメントと
の間において冷媒流路となる冷媒流域部26を備える。タ
ンク部(A)〜(D)は夫々のチューブの前後に配され
る他のチューブの各隣接するタンク部と連通する連通孔
20〜23を夫々備えている。
2つのタンク部(B)6及び(C)7は夫々,冷媒流
入口又は冷媒流出口となるよう冷媒流域部26に直接連通
されているが,他の2つのタンク部(A)5及び(D)
8はこの冷媒流域部との連通を阻止されており,従って
熱交換器として組立てた場合には単に前後のチューブの
タンク部と連通する役目を有するのみである。チューブ
内において冷媒流域部26となるチューブエレメントの凹
部には,両端に夫々冷媒主通路30A,30Bおよび冷媒補助
通路31A,31Bを残して冷媒流をその部分において阻止す
る二つの直線状の仕切壁9A,9Bが冷媒流域部の幅1/2程度
の長さだけ水平に形成されており,この2つの仕切り壁
9A,9B相互は図示の如く左右互い違いに冷媒主通路30A,3
0B及び冷媒補助通路31A,31Bを備えて配されている。冷
媒流域部26内部のチューブ内の冷媒を攪拌し冷媒の熱交
換効率を向上させる目的で多数の直線状のリブ10がチュ
ーブエレメントのパネル状部分全体に渡って斜めに且つ
相互に平行して形成されている。なお第3図においては
簡単のためリブ10は単に一部のみを示している。符号2
で示した手前側のチューブエレメントはリブ10′が奥側
のチューブエレメント1のリブ10とクロスして当接する
ように形成されている点を除けば奥側チューブ1と対称
形に製作されている。双方のチューブエレメント1及び
2を重ね合わせることにより一つの偏平な袋状のチュー
ブが形成される。第1図の熱交換器の前半部のチューブ
は,第3図に示したチューブエレメントで構成されるチ
ューブを手前から奇数番目と偶数番目とにおいてその表
裏の向きを互い違いにして配されている。
入口又は冷媒流出口となるよう冷媒流域部26に直接連通
されているが,他の2つのタンク部(A)5及び(D)
8はこの冷媒流域部との連通を阻止されており,従って
熱交換器として組立てた場合には単に前後のチューブの
タンク部と連通する役目を有するのみである。チューブ
内において冷媒流域部26となるチューブエレメントの凹
部には,両端に夫々冷媒主通路30A,30Bおよび冷媒補助
通路31A,31Bを残して冷媒流をその部分において阻止す
る二つの直線状の仕切壁9A,9Bが冷媒流域部の幅1/2程度
の長さだけ水平に形成されており,この2つの仕切り壁
9A,9B相互は図示の如く左右互い違いに冷媒主通路30A,3
0B及び冷媒補助通路31A,31Bを備えて配されている。冷
媒流域部26内部のチューブ内の冷媒を攪拌し冷媒の熱交
換効率を向上させる目的で多数の直線状のリブ10がチュ
ーブエレメントのパネル状部分全体に渡って斜めに且つ
相互に平行して形成されている。なお第3図においては
簡単のためリブ10は単に一部のみを示している。符号2
で示した手前側のチューブエレメントはリブ10′が奥側
のチューブエレメント1のリブ10とクロスして当接する
ように形成されている点を除けば奥側チューブ1と対称
形に製作されている。双方のチューブエレメント1及び
2を重ね合わせることにより一つの偏平な袋状のチュー
ブが形成される。第1図の熱交換器の前半部のチューブ
は,第3図に示したチューブエレメントで構成されるチ
ューブを手前から奇数番目と偶数番目とにおいてその表
裏の向きを互い違いにして配されている。
第1図に示されているように本実施例の熱交換器の最
終段の冷媒チューブは,冷媒流出口となるタンク部6が
被冷却空気流の上流側に配されており,この流出口に対
向する流路仕切壁9Aはその冷媒主通路30Aを被冷却空気
の下流側に備えている。
終段の冷媒チューブは,冷媒流出口となるタンク部6が
被冷却空気流の上流側に配されており,この流出口に対
向する流路仕切壁9Aはその冷媒主通路30Aを被冷却空気
の下流側に備えている。
第4図には第1図の熱交換器の後半部に配されている
各チューブが第3図同様各エレメント毎に分解して示さ
れている。第3図との相違点はその上側の左右のタンク
部がチューブ内において連通部12を介して連通している
点である。なお第4図ではリブ10は省略のため表示して
いないが第3図同様に形成されている。前半部の最後列
及び後半部の最前列に位置するチューブエレメント19は
例として第5図に示す如くその上部タンク部に連通孔を
備えていない。なお,第1図の熱交換器における冷媒流
を模式的に示した第2図においては,前半部と後半部の
上部タンク部間に配した冷媒流路壁24でこの連通孔を有
しないタンク部を模式的に示している。
各チューブが第3図同様各エレメント毎に分解して示さ
れている。第3図との相違点はその上側の左右のタンク
部がチューブ内において連通部12を介して連通している
点である。なお第4図ではリブ10は省略のため表示して
いないが第3図同様に形成されている。前半部の最後列
及び後半部の最前列に位置するチューブエレメント19は
例として第5図に示す如くその上部タンク部に連通孔を
備えていない。なお,第1図の熱交換器における冷媒流
を模式的に示した第2図においては,前半部と後半部の
上部タンク部間に配した冷媒流路壁24でこの連通孔を有
しないタンク部を模式的に示している。
このように構成した熱交換器の冷媒の流れについて説
明する。
明する。
第1図において図示しないコンプレッサにより圧縮さ
れ,コンデンサで液化し,その後膨張弁を通過して冷媒
導入管18より流入した気液混合状態の冷媒は,冷媒導入
管18側から見て前半部で且つ手前から奇数番目にあるチ
ューブのその右上タンク部よりチューブ内に流入し,冷
媒流域部を主として矢印の如く仕切壁9A,9Bに従ってコ
の字状に流れる。
れ,コンデンサで液化し,その後膨張弁を通過して冷媒
導入管18より流入した気液混合状態の冷媒は,冷媒導入
管18側から見て前半部で且つ手前から奇数番目にあるチ
ューブのその右上タンク部よりチューブ内に流入し,冷
媒流域部を主として矢印の如く仕切壁9A,9Bに従ってコ
の字状に流れる。
これらのチューブを通った冷媒は更に,後半部でその
手前側から奇数番目の各チューブの左下側のタンク部よ
り夫々のチューブ内の冷媒流路中に流入しこの冷媒流路
を経由して右上側,及びこれを経由して左上側の双方の
タンク部に至る。次に冷媒は,この後半部の各奇数番目
のチューブに後続して隣接する偶数番目のチューブの夫
々の右上及び左上タンク部よりチューブ内に流入し,冷
媒流路を経由して夫々の右下のタンク部に至り,奥から
順次手前側のタンク部を貫流して前半部のチューブ側に
還る。
手前側から奇数番目の各チューブの左下側のタンク部よ
り夫々のチューブ内の冷媒流路中に流入しこの冷媒流路
を経由して右上側,及びこれを経由して左上側の双方の
タンク部に至る。次に冷媒は,この後半部の各奇数番目
のチューブに後続して隣接する偶数番目のチューブの夫
々の右上及び左上タンク部よりチューブ内に流入し,冷
媒流路を経由して夫々の右下のタンク部に至り,奥から
順次手前側のタンク部を貫流して前半部のチューブ側に
還る。
次にこの冷媒は,前半部で且つ手前から偶数番目のチ
ューブの夫々の右下タンク部7からチューブ内の冷媒流
路26に流入し,この冷媒流路を経由して夫々の左上タン
ク部6に至り,更に図示の如く矢印に沿って順次手前側
のタンク部を経由して流れ,冷媒排出管17より再びコン
プレッサ側に還流することとなる。大きな矢印で示した
被冷却空気流は各チューブの間に配されているコルゲー
トフィンの間を通過し,冷媒により冷却されると共に冷
媒を気化する。この冷媒流の系統図は第2図に模式的に
示されている。
ューブの夫々の右下タンク部7からチューブ内の冷媒流
路26に流入し,この冷媒流路を経由して夫々の左上タン
ク部6に至り,更に図示の如く矢印に沿って順次手前側
のタンク部を経由して流れ,冷媒排出管17より再びコン
プレッサ側に還流することとなる。大きな矢印で示した
被冷却空気流は各チューブの間に配されているコルゲー
トフィンの間を通過し,冷媒により冷却されると共に冷
媒を気化する。この冷媒流の系統図は第2図に模式的に
示されている。
各チューブ内においての冷媒の流れ方向は第6図の冷
媒流の説明図に一例として示されている。この例の場
合,冷媒流入側のタンク部6より流入した冷媒は流路仕
切壁9Aによってまずその流れ方向が定められる。即ち流
入口6と対向する仕切壁9Aは流入口と遠い側に冷媒主通
路30Aを有しており,従ってこの冷媒主通路30Aを流れる
冷媒の主流は蛇行する。次の流路仕切壁9Bは逆の側に冷
媒主通路30Bを有しており,この流路仕切壁によって冷
媒は更に蛇行する。2番目の流路仕切壁9Bの冷媒主通路
30Bを通過して冷媒流出口7に向かう場合にも冷媒はそ
の方向が曲げられ,この流線の長さにより冷媒と被冷却
空気との充分な熱交換が得られる。更に双方の冷媒補助
通路31A,31Bは冷媒が流路仕切壁9A,9Bとチューブ側壁3
2,33とで形成されるコーナー部において滞溜することの
ないように冷媒を補助的に流通させる役目を有し,これ
により熱交換効率を上昇させている。
媒流の説明図に一例として示されている。この例の場
合,冷媒流入側のタンク部6より流入した冷媒は流路仕
切壁9Aによってまずその流れ方向が定められる。即ち流
入口6と対向する仕切壁9Aは流入口と遠い側に冷媒主通
路30Aを有しており,従ってこの冷媒主通路30Aを流れる
冷媒の主流は蛇行する。次の流路仕切壁9Bは逆の側に冷
媒主通路30Bを有しており,この流路仕切壁によって冷
媒は更に蛇行する。2番目の流路仕切壁9Bの冷媒主通路
30Bを通過して冷媒流出口7に向かう場合にも冷媒はそ
の方向が曲げられ,この流線の長さにより冷媒と被冷却
空気との充分な熱交換が得られる。更に双方の冷媒補助
通路31A,31Bは冷媒が流路仕切壁9A,9Bとチューブ側壁3
2,33とで形成されるコーナー部において滞溜することの
ないように冷媒を補助的に流通させる役目を有し,これ
により熱交換効率を上昇させている。
第1図を参照すると熱交換器の最終段のチューブの出
口付近にあるスーパーヒート領域25においては冷媒の主
流の方向が被冷却空気流の方向と対向するように冷媒流
出口6及び冷媒主通路30Aが配されている。これによ
り,前記冷媒補助通路と相まって,この部分における高
い熱交換効率が得られる。このため冷媒がコンプレッサ
側に液状のまま流入することが確実に防止されている。
またこの対向流により,熱交換器内に占めるスーパーヒ
ート領域の割合が従来品に比べて小さくできる。この結
果蒸発冷却領域の割合が大きくできるので,空調装置の
能力を大きくすることが可能となる。
口付近にあるスーパーヒート領域25においては冷媒の主
流の方向が被冷却空気流の方向と対向するように冷媒流
出口6及び冷媒主通路30Aが配されている。これによ
り,前記冷媒補助通路と相まって,この部分における高
い熱交換効率が得られる。このため冷媒がコンプレッサ
側に液状のまま流入することが確実に防止されている。
またこの対向流により,熱交換器内に占めるスーパーヒ
ート領域の割合が従来品に比べて小さくできる。この結
果蒸発冷却領域の割合が大きくできるので,空調装置の
能力を大きくすることが可能となる。
本実施例においては,冷媒チューブの全てが冷媒主通
路及び冷媒補助通路を有する流路仕切壁を備えるものを
示したが,少くともスーパーヒート領域を有するチュー
ブにおいて,冷媒主通路及び冷媒補助流路を備える流路
仕切壁を有し,且つスーパーヒート領域において冷媒の
主流が被冷却空気流と対向する方向に流れることにより
本発明の目的が達成されるものであり,必ずしもチュー
ブ全体がかかる構成を有することを要しない。
路及び冷媒補助通路を有する流路仕切壁を備えるものを
示したが,少くともスーパーヒート領域を有するチュー
ブにおいて,冷媒主通路及び冷媒補助流路を備える流路
仕切壁を有し,且つスーパーヒート領域において冷媒の
主流が被冷却空気流と対向する方向に流れることにより
本発明の目的が達成されるものであり,必ずしもチュー
ブ全体がかかる構成を有することを要しない。
[発明の効果] 本発明において,少くとも最終段の冷媒チューブは被
冷却空気流の上流側に配される冷媒流出口と,冷媒流域
部に配され一方の側に冷媒主通路を他方の側に冷媒補助
通路を有する流路仕切壁と,を備えており,且つ,冷媒
流出口に対向する流路仕切壁はその冷媒主通路を被冷却
空気流の下流側に配した構成により,最終段の冷媒チュ
ーブのスーパーヒート領域において冷媒の主流が被冷却
空気流と対向し,且つ冷媒補助通路によりコーナー部の
冷媒の滞溜の恐れを除いたので,少くとも最終段のスー
パーヒート領域において熱交換効率の高い熱交換器を提
供でき,更にこれにより後続するコンプレッサが液圧縮
により故障するという恐れを除いた熱交換器を提供でき
ることとなった。
冷却空気流の上流側に配される冷媒流出口と,冷媒流域
部に配され一方の側に冷媒主通路を他方の側に冷媒補助
通路を有する流路仕切壁と,を備えており,且つ,冷媒
流出口に対向する流路仕切壁はその冷媒主通路を被冷却
空気流の下流側に配した構成により,最終段の冷媒チュ
ーブのスーパーヒート領域において冷媒の主流が被冷却
空気流と対向し,且つ冷媒補助通路によりコーナー部の
冷媒の滞溜の恐れを除いたので,少くとも最終段のスー
パーヒート領域において熱交換効率の高い熱交換器を提
供でき,更にこれにより後続するコンプレッサが液圧縮
により故障するという恐れを除いた熱交換器を提供でき
ることとなった。
第1図は本発明の一実施例に係る積層型熱交換器のチュ
ーブ配列を熱交換器における冷媒流の向きと共に示す斜
視図, 第2図は第1図の熱交換器の冷媒流を模式的に示す線
図, 第3図〜第5図は第1図の熱交換器の各チューブのチュ
ーブエレメントの構造説明図, 第6図は冷媒チューブ内の冷媒の流れを示す説明図, 第7図は従来例の積層型熱交換器の構造を示す斜視図, 第8図は第7図の熱交換器における冷媒流を模式的に示
す線図, である [符号の説明] 1〜4,19…チューブエレメント 5〜8…タンク部 9A,9B…流路仕切壁 10,10′…リブ、17冷媒排出管 18…冷媒導入管 20〜23,20′〜23′…連通孔 25…スーパーヒート領域 26…冷媒流域部 30A,30B…冷媒主通路 31A,31B…冷媒補助通路
ーブ配列を熱交換器における冷媒流の向きと共に示す斜
視図, 第2図は第1図の熱交換器の冷媒流を模式的に示す線
図, 第3図〜第5図は第1図の熱交換器の各チューブのチュ
ーブエレメントの構造説明図, 第6図は冷媒チューブ内の冷媒の流れを示す説明図, 第7図は従来例の積層型熱交換器の構造を示す斜視図, 第8図は第7図の熱交換器における冷媒流を模式的に示
す線図, である [符号の説明] 1〜4,19…チューブエレメント 5〜8…タンク部 9A,9B…流路仕切壁 10,10′…リブ、17冷媒排出管 18…冷媒導入管 20〜23,20′〜23′…連通孔 25…スーパーヒート領域 26…冷媒流域部 30A,30B…冷媒主通路 31A,31B…冷媒補助通路
Claims (1)
- 【請求項1】冷媒流入口及び冷媒流出口と該冷媒流入口
と冷媒流出口の間に配される偏平な冷媒流域部とを備え
相互に並列且つ複数段に連通される多数の冷媒チューブ
と,被冷却空気がその間を通過する多数のフィンと,を
積層状に配してなる積層型熱交換器において, 少くとも最終段の冷媒チューブは,被冷却空気流の上流
側に配される冷媒流出口と,冷媒流域部に被冷却空気流
と略平行に配され一方の側に冷媒主通路を他方の側に該
冷媒主通路よりも小さな冷媒補助通路を夫々有する少く
とも一つの流路仕切壁と,を備えるものであり, 前記冷媒流出口に対向する前記流路仕切壁は,その冷媒
主通路を被冷却空気流の下流側に有するものであるこ
と, を特徴とする積層型熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1206995A JP2813732B2 (ja) | 1989-08-11 | 1989-08-11 | 積層型熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1206995A JP2813732B2 (ja) | 1989-08-11 | 1989-08-11 | 積層型熱交換器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0370947A JPH0370947A (ja) | 1991-03-26 |
JP2813732B2 true JP2813732B2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=16532444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1206995A Expired - Lifetime JP2813732B2 (ja) | 1989-08-11 | 1989-08-11 | 積層型熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2813732B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100358838B1 (ko) * | 2000-03-31 | 2002-10-30 | 만도공조 주식회사 | 적층형 2단 팽창 증발기 |
CN106052463B (zh) * | 2015-04-23 | 2018-03-13 | 山东大学 | 一种波纹换热板片 |
CN106091785B (zh) * | 2015-04-23 | 2018-05-15 | 山东大学 | 一种板片结构优化的板式换热器 |
-
1989
- 1989-08-11 JP JP1206995A patent/JP2813732B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0370947A (ja) | 1991-03-26 |
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