JP2000179801A - ボイラ - Google Patents

ボイラ

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JP2000179801A
JP2000179801A JP10353229A JP35322998A JP2000179801A JP 2000179801 A JP2000179801 A JP 2000179801A JP 10353229 A JP10353229 A JP 10353229A JP 35322998 A JP35322998 A JP 35322998A JP 2000179801 A JP2000179801 A JP 2000179801A
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sleeve
plate
heat transfer
transfer tube
boiler
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Yoshiteru Abe
吉輝 阿部
Takaharu Kurumachi
隆治 車地
Tsutomu Kyo
力 姜
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天井壁貫通部の隙間からの天井室内への燃焼
灰の侵入を防止可能な簡単なシール構造のボイラを提供
する。 【解決手段】 天井管壁を貫通する伝熱管11の隣接す
る管の間隔が狭い方向(矢印S方向)に直交する方向
(矢印T方向)に各伝熱管11の中央部を通るように分
割されたプレート20aと、これら各プレート20aの
前記S方向の縁部20bの各伝熱管11に対応する位置
に立設された半割形状のスリーブ15aと、これらの半
割形状のスリーブ15aを伝熱管11の側面に嵌め込
み、前記プレート20aの前記S方向のプレート20a
の縁部20b同士と前記スリーブ15の長手方向に沿う
端面15a同士を溶接し、前記スリーブ15aの先端部
15cと前記伝熱管11の側面部とを溶接し、複数のプ
レート20aから1枚の上面シールプレート20を形成
して上面シールプレート20の上面側とボイラ火炉4内
とを隔離して燃焼灰の天井壁上面側への侵入を防止す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラ火炉外の天
井室内から火炉壁を貫通して火炉内に延びる伝熱管の火
炉壁貫通部において燃焼灰が天井室内に侵入するのを防
止するシール構造を備えたボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来から実施されている発電用大
型ボイラの代表的な構造を示す概略図、図6はボイラ火
炉内の上部の天井室内の構造を示す要部斜視図である。
このような大型ボイラでは、大きくは火炉4とボイラ火
炉上部の天井室10とからなる。火炉4は複数の伝熱管
と伝熱管相互を結合するメンブレンバー(板)を交互に
溶接することによって火炉壁(前、後、側壁)2と火炉
天井壁3を製作し、鉄骨1からハンガ9で吊り下げて両
者を支持することによって密閉した空間として形成され
る。天井壁3の上方の天井室10内には過熱器管、また
は再熱器管からなる伝熱管群7の上部と、これらの伝熱
器管群7と接続された管寄せ6とマニホールド5が設置
されている。管寄せ6に接続される伝熱管群7は図6に
も示すように天井壁3の貫通部8を通って火炉4内に至
り、熱交換器である過熱器あるいは再熱器となる。
【0003】マニホールド5、管寄せ6、伝熱管群7は
内部流体である蒸気も高温となり、マニホールド5、管
寄せ6、伝熱管群7全体が熱膨張によってそれぞれの管
軸方向(図6参照)に伸びる。例えばマニホールド5で
は中央部を基点とすると、両端で約50mm伸びる。た
だし、シールプレートにおいてマニホールド5とシール
プレート間は1〜2m高さがあり、伝熱管のたわみもあ
るのでシールプレートでは、マニプレート長手方向に数
mm程度の伸びとなる。一方、天井壁3は火炉4からの
熱伝導によって温度上昇するが、内部流体によって冷却
され、マニホールド5との間に温度差を生じる。特にボ
イラの起動、停止、あるいは負荷変動によって一時的に
大きな温度差が生じる。そこで、図7に示すように、天
井壁貫通部8に僅かな隙間を設けて伝熱管群7が自由に
スライドできるような構造が採用される。図7はこのよ
うなスライド構造を示す要部拡大断面図、図8は上面シ
ールプレートと伝熱管との関係を示す斜視図であり、図
7とは一部が異なる従来例を示す。
【0004】図7から分かるように、天井壁管12はメ
ンブレンバー19によって隣接した管同士が溶接され、
固定されている。また天井壁3の貫通部8ではメンブレ
ンバー19は溶接されておらず、貫通部8から火炉内か
らの燃焼灰が天井室内に侵入するのを防止するため、図
7に示すように断熱材(キャスタブル)21を充填し、
さらに上面シールプレート20に対してスリーブ22が
溶接される。図7においては伝熱管11とスリーブ22
は溶接されておらず、非完全シールとなっている。ま
た、図8は、伝熱管11とスリーブ22とを溶接し、完
全シールしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年火力発
電プラントの主力となっている石炭焚きボイラにおい
て、前述の図7に示すような構造をとると、伝熱管11
とスリーブ22とが溶接されていないので、完全にシー
ルされておらず、天井室10に石炭燃焼灰が侵入すると
いう問題が生じる。通常、ボイラ運転時は火炉内がわず
かに負圧になるように制御されているが、バーナの着火
や消化時などの過渡的な運転状態においては、一時的に
火炉4内が1kg/cm2以下ではあるが、正圧になる場合
があり、その期間は火炉4内の石炭燃焼灰が伝熱管11
とスリーブ22との隙間25から天井室10側に侵入
し、天井室10の上面シールプレート20上に堆積す
る。石炭燃焼灰の侵入防止策として、当該隙間25にガ
ラス繊維などの断熱材を詰込み、灰の吹き上がりを防止
するようにすることも行なわれているが、運転中に脱落
することが多い。このように脱落すると、結局、天井室
10内への灰の侵入防止効果を維持することができず、
天井室10内への灰の堆積は増加する一方で、天井室1
0内に大量の燃焼灰が堆積することになる。このように
天井室10に大量の燃焼灰が堆積すると、管寄せ6や配
管類の点検が不可能であるため、定期検査時に灰の除去
作業を行なう必要がある。しかし、この灰の除去作業に
は多大な労力と時間を要し、そのためのコストもばかに
ならない。
【0006】そこで、図8に示すように前記隙間25を
溶接し、この溶接16によって隙間をなくすことによっ
て灰の侵入を防止することも考えられる。このようにス
リーブ22と伝熱管11間の隙間を溶接し、灰の侵入を
防止できるようにした場合、スリーブ22と伝熱管11
間の上下方向の変位についてはシールボックス14の側
面にベローを設けることによって対応することができる
が、曲げ応力が加わった場合は、スリーブ22と伝熱管
11の溶接部16、およびシールボックス14とスリー
ブ22との溶接部に大きな応力が発生する。この応力に
対向するには、スリーブ22を長くし、スリーブ22に
発生する応力を分散させることが有効である。しかし、
スリーブ22のボイラ前後方向(図8において管寄せ6
の軸線方向すなわち矢印S方向、図7において紙面に垂
直方向。)の間隔が狭いために、スリーブ22が長くな
るとスリーブ22と上面シールプレート20の溶接部1
6の施工が非常に困難なものとなる。このことは、たと
えシール構造を既設缶に適用するときの困難さをも意味
している。なお、上面シールプレート20は複数の幅狭
のプレート20aを溶接したものであるが、図8の例で
は、各プレート20aを伝熱管11の間隔が狭い方向
(矢印S方向)に沿って設け、この方向と直交する伝熱
管11の間隔が広い方向(マニホールド5の軸線に平行
な方向すなわち矢印T方向)において隣接したプレート
20a同士を溶接して1枚のシールプレート20を構成
している。
【0007】天井壁貫通部8で伸びの差や曲げ応力を吸
収しつつ隙間25を密閉する溶接構造としては、例えば
特開平6−137506号公報、特開平8−5004号
公報、及び特開平7−32309号公報などに開示され
た発明が公知であるが、いずれも構造が複雑な上、疲労
破壊に対する危険性が完全に回避されているとは言い難
い。
【0008】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その第1の目的は、天井壁貫通部
の隙間からの天井室内への燃焼灰の侵入を防止可能な簡
単なシール構造のボイラを提供することにある。
【0009】また、第2の目的は、新設缶のみならず既
設缶に対しても容易に施工できるシール構造を有するボ
イラを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、第1の手段は、ボイラ火炉外の天井室内から火炉壁
を貫通して火炉内に延びる伝熱管の火炉壁貫通部から上
面シールプレートによって離隔された天井室内への燃焼
灰の侵入を防止するシール構造を有するボイラにおい
て、前記天井室内に設けられ、前記伝熱管と接続された
管寄せまたはマニホールドのうち、その熱膨張が前記伝
熱管の貫通する火炉壁を構成する天井管の管軸または管
軸に直交する方向に対して最も大きくなる方向にプレー
トを分割すると共に、エキスパンションを設け、さらに
隣接するプレート同士を溶接により接合したことを特徴
とする。
【0011】第2の手段は、ボイラ火炉外の天井室内か
ら火炉壁を貫通して火炉内に延びる伝熱管の火炉壁貫通
部から上面シールプレートによって離隔された天井室内
への燃焼灰の侵入を防止するシール構造を有するボイラ
において、前記火炉壁を貫通する伝熱管の隣接する管の
間隔が狭い方向に直交する方向に各伝熱管の中央部を通
るように分割されたプレートと、この各プレートの前記
管の間隔が狭い方向の縁部の前記各伝熱管に対応する位
置に立設された半割形状のスリーブと、前記半割形状の
スリーブを伝熱管の側面に嵌め込み、前記プレートの前
記隣接する管の間隔が狭い方向のプレートの縁部同士と
前記スリーブの長手方向に沿う端面同士を溶接する第1
の溶接部と、前記スリーブの先端部と前記伝熱管の側面
部とを溶接する第2の溶接部とを備え、前記第1の溶接
部における溶接によって複数のプレートから1枚の上面
シールプレートを形成するとともに、前記第2の溶接部
における溶接によって上面シールプレートの上面側とボ
イラ火炉内とを隔離することを特徴とする。
【0012】第3の手段は、第2の手段において、前記
スリーブが前記プレートに対して一体に形成されている
ことを特徴とする。
【0013】第4の手段は、第2の手段において、前記
スリーブが前記プレートに対して半割形状の筒体の内側
から溶接して立設されていることを特徴とする。
【0014】第5の手段は、第2ないし第4の手段にお
いて、前記スリーブが複数段に形成されていることを特
徴とする。
【0015】第6の手段は第2または第4の手段におい
て、前記スリーブと前記プレートが異材で形成されてい
ることを特徴とする。
【0016】第7の主段は、第5の手段において、少な
くともプレートに溶接されるスリーブと伝熱管に溶接さ
れるスリーブとが異材で形成されていることを特徴とす
る。
【0017】第8の手段は、第2ないし第4の手段にお
いて、前記プレートに応力を吸収するための折曲部を設
けたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、本発明の実
施の形態について説明する。なお、以下の説明におい
て、前述の従来例と同等な各部には同一の参照符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0019】<第1の実施形態>図1は、本発明の第1
の実施形態に係る火炉4の天井壁20のシール構造を示
す斜視図、図2は本実施形態に係る上面シールプレート
20の1枚のプレート20aの要部斜視図である。
【0020】この実施形態では、図1及び図2に示すよ
うにプレート20aを伝熱管11の間隔が広い方向(矢
印T方向)に平行に各伝熱管列の中心で分割したような
形状に、言い換えれば、各管列毎に隣接する伝熱管11
の中央部を中心にし、両側に半割のスリーブ部15aを
立設したような形状に形成したものである。この例で
は、矢印T方向に隣接する半割のスリーブ部15aの中
央部にエクスパンション17を設け、矢印T方向の曲げ
荷重を考慮し、言い換えれば熱による収縮を吸収できる
ように構成している。
【0021】半割のスリーブ15aが立設されたプレー
ト20aは、1枚板をプレス成型及び切断によって加工
され、製作される。シールプレート20は伝熱管11の
材質によってオーステナイト鋼、低合金鋼及び炭素鋼を
使い分ける必要がある。これは伝熱管11とスリーブ部
15が異材の組み合わせとなると、線膨張係数の差によ
って熱応力が発生するので、これを回避するためであ
る。
【0022】図2のように上面シールプレート20の部
品としての半割のスリーブ部15aを一体成型したプレ
ート20aは図1に示すように管同士の間隔が狭い方向
と直交する方向(矢印T方向)に並べ、隣接するプレー
ト20aの縁部(長手方向の端部)20bで互いに溶接
する。この場合、溶接部16aは管同士の間隔が狭い方
向と直交するが、母材の拘束によって保護されるため管
同士の間隔が狭い方向に直交する方向(矢印T方向)へ
曲げ荷重を受けても溶接部16aの強度が問題になるこ
とはない。エキスパンション17においても同様であ
る。また、伝熱管11同士の間隔が狭い方向(矢印S方
向)への曲げ荷重については、前述の図6に示したヘッ
ダ6、マニホールド5を使用した構造の場合、直交する
方向(矢印T方向)に比べて荷重自体が小さいため、大
きな問題とはならない。
【0023】図1及び図2に示したような構造にする
と、上面シールプレート20のプレート20aを一体成
型された半割のスリーブ15aの長さは一枚板の大きさ
によって調整できるので、上面シールプレート20とス
リーブ部15aの取り合い部分に発生する曲げ荷重を低
減できるように十分長くすることが可能となる。また、
上面シールプレート20(プレート20a)とスリーブ
部15(半割のスリーブ部15a)とを一体成型として
いるので不連続な形状となることを回避することができ
る。これにより、さらに取り合い部に発生する荷重を低
減することができる。
【0024】このように、伝熱管11の密集した方向と
直交する方向(矢印T方向)と平行に縁部20bが伝熱
管11の中心とほぼ一致するように分割されたプレート
20aを溶接して一体にするとともに、各プレート20
aの縁部20bを溶接してつなぎ合わせ、一枚の上面シ
ールプレート20を構成するので、新缶だけでなく完全
なシール構造となっていない既設缶に対してもシールプ
レート20を取りかえれば良く、容易に施工することが
可能である。これにより、伝熱管11とスリーブ15a
の上端部間の隙間25から焼却灰が上面シールプレート
20の上面側に侵入して堆積することはない。その際、
前述のように熱応力に対しても十分な強度を保証するこ
とができる。
【0025】<第2の実施形態>図3は第2の実施形態
に係る上面シールプレート20の1枚のプレート20c
の斜視図である。このプレート20cは第1の実施形態
におけるプレート20aのようにエキスパンション17
やスリーブ15aを一体に設けることなく一枚板とし、
チューブを半割にした形状のスリーブ22をチューブの
内側に相当する側からプレート20cに溶接してプレー
ト20cに立設したもので、溶接部を16cで示す。そ
して、図1に示した第1の実施形態と同様に伝熱管11
の間隔が狭い方向に対して直交する方向(矢印T方向)
に並べて縁部20dを互いに溶接し、一枚の上面シール
プレート20としたものである。したがって、スリーブ
が長くなっても基端部で溶接すればよいので、溶接の作
業性が損なわれることはない。なお、特に説明しない各
部は前述の第1の実施形態と同様に構成されている。
【0026】このように構成すると、スリーブ22とシ
ールプレート20を材質の異なる材料によって形成する
ことができる。例えば、伝熱管11がオーステナイト鋼
の場合、スリーブ22をオーステナイト鋼と、上面シー
ルプレート20を低合金鋼製として異材溶接部をスリー
ブ22とプレート22cの取り合い部とすることができ
る。これによりスリーブ22と伝熱管11とは同材同士
で溶接することが可能になり、線膨張係数の差による溶
接部16cにおける熱応力を低減することができる。さ
らに、シールプレート20(プレート20c)にはオー
ステナイト鋼よりも安価な低合金鋼を使用することがで
きるので、上面シールプレート20のコストを低減する
ことが可能になる。
【0027】<第3の実施形態>図4は第3の実施形態
に係る上面シールプレート20の1枚のプレート20e
の斜視図である。この実施形態は、第2の実施形態にお
けるスリーブ22を下側スリーブ23と上側スリーブ2
4の2つのスリーブから構成したもので、その他の構成
は第2の実施形態と同等に構成されている。この実施形
態では、下側スリーブ23とプレート20e、上側スリ
ーブ24と伝熱管11とをそれぞれ同材溶接とし、下側
スリーブ23と上側スリーブ24を異材溶接としたもの
である。例えば、伝熱管11と上側スリーブ24をオー
ステナイト鋼、下側スリーブ23と上面シールプレート
20(プレート20e)を低合金鋼とする。伝熱管11
と上面シールプレート20とが異材となる場合に、上側
スリーブ24と下側スリーブ23間で異材溶接を行う
と、言い換えれば上側スリーブ24と下側スリーブ23
を異材溶接部とすることによって、伝熱管11と上側ス
リーブ24の溶接部16b、及び下側スリーブ23とプ
レート20eの溶接部16cに発生する熱応力を低減す
ることができる。
【0028】なお、この第3の実施形態の変形例とし
て、第1の実施形態のようにプレート20aと半割の下
側のスリーブ23とを一体に成形し、上側スリーブ24
を下側スリーブ23に対して溶接するように構成しても
同様の効果を得ることができる。
【0029】この第3の実施形態では、第1及び第2の
実施形態に比べて部品点数が増えるという欠点はある
が、形状が不連続な部位での異材溶接を回避することが
できるので、信頼性が高くなるという点では大きな利点
となる。
【0030】
【発明の効果】このように請求項1記載の発明によれ
ば、天井室内に設けられ、伝熱管と接続された管寄せま
たはマニホールドのうち、その熱膨張が前記伝熱管の貫
通する火炉壁を構成する天井管の管軸または管軸に直交
する方向に対して最も大きくなる方向にプレートを分割
すると共に、エキスパンションを設け、さらに隣接する
プレート同士を溶接により接合したので、天井壁貫通部
の隙間からの天井室内への燃焼灰の侵入を防止可能な簡
単なシール構造のボイラを提供できる。
【0031】請求項2記載の発明によれば、火炉壁を貫
通する伝熱管の隣接する管の間隔が狭い方向に直交する
方向に各伝熱管の中央部を通るように分割されたプレー
トと、この各プレートの前記管の間隔が狭い方向の縁部
の前記各伝熱管に対応する位置に立設された半割形状の
スリーブと、前記半割形状のスリーブを伝熱管の側面に
嵌め込み、前記プレートの前記隣接する管の間隔が狭い
方向のプレートの縁部同士と前記スリーブの長手方向に
沿う端面同士を溶接する第1の溶接部と、前記スリーブ
の先端部と前記伝熱管の側面部とを溶接する第2の溶接
部とを備え、前記第1の溶接部における溶接によって複
数のプレートから1枚の上面シールプレートを形成する
とともに、前記第2の溶接部における溶接によって上面
シールプレートの上面側とボイラ火炉内とを隔離するの
で、燃焼灰の天井室内への侵入を確実に防止することが
できる。また、溶接作業が伝熱管の管間隔が広い方で行
われるので、溶接作業が容易に行える。さらに、この溶
接作業の容易性から既設缶に対しても容易に施工するこ
とが可能になる。
【0032】また、請求項3記載の発明によれば、スリ
ーブをプレートに対して一体に形成したので、製造工程
が最小で済み、低コストで製造することができる。
【0033】また、請求項4記載の発明によれば、スリ
ーブをプレートに対して半割形状の筒体の内側から溶接
したので、スリーブの長さに影響されることなく溶接を
行うことができる。
【0034】また、請求項5記載の発明によれば、スリ
ーブを複数段に形成したので、溶接する対象と線膨張係
数を合わせた材質を使用したり、低コストの材質のもの
を適宜選択して使用することができる。これにより熱応
力を低く抑えることも可能となり、信頼性の向上を図る
ことができる。
【0035】また、請求項6記載の発明によれば、スリ
ーブと前記プレートを異材で形成したので、スリーブを
伝熱管と同じ材質で、プレートを低コストの材質のもの
で製造することが可能となり、低コスト化と熱応力の抑
制を同時に図ることができる。
【0036】また、請求項7記載の発明によれば、少な
くともプレートに溶接されるスリーブと伝熱管に溶接さ
れるスリーブとが異材で形成されているので、スリーブ
に生じる熱応力の小さなものとすることが可能になる。
【0037】さらに、請求項8記載の発明によれば、プ
レートに応力を吸収するための折曲部を設けたので、プ
レート部分で応力が過大になることがなくなり、これに
よって信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る火炉の天井壁の
シール構造を示す斜視図である。
【図2】第1の実施形態に係る上面シールプレートの1
枚のプレートの要部斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る上面シールプレ
ートの1枚のプレートの斜視図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る上面シールプレ
ートの1枚のプレートの斜視図である。
【図5】従来から実施されている発電用大型ボイラの代
表的な構造を示す概略図である。
【図6】図5におけるボイラ内の上部の構造を示す要部
斜視図である。
【図7】伝熱管群と上面シールプレート間のスライド構
造を示す要部拡大断面図である。
【図8】図7の上面シールプレートと伝熱管との関係を
示す斜視図である。
【符号の説明】
2 火炉側壁 3 ハンガ 4 火炉 7 伝熱管群 10 天井室 11 伝熱管 12 天井壁管 13 シールプレート 14 シールボックス 15,15a,15b スリーブ 16,16a,16b 溶接部 17 エキスパンション 20 上面シールプレート 20a,20b,20c プレート 22,23,24 スリーブ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラ火炉外の天井室内から火炉壁を貫
    通して火炉内に延びる伝熱管の火炉壁貫通部から上面シ
    ールプレートによって離隔された天井室内への燃焼灰の
    侵入を防止するシール構造を有するボイラにおいて、 前記天井室内に設けられ、前記伝熱管と接続された管寄
    せまたはマニホールドのうち、その熱膨張が前記伝熱管
    の貫通する火炉壁を構成する天井管の管軸または管軸に
    直交する方向に対して最も大きくなる方向にプレートを
    分割すると共に、エキスパンションを設け、さらに隣接
    するプレート同士を溶接により接合したことを特徴とす
    るボイラ。
  2. 【請求項2】 ボイラ火炉外の天井室内から火炉壁を貫
    通して火炉内に延びる伝熱管の火炉壁貫通部から上面シ
    ールプレートによって離隔された天井室内への燃焼灰の
    侵入を防止するシール構造を有するボイラにおいて、 前記火炉壁を貫通する伝熱管の隣接する管の間隔が狭い
    方向に直交する方向に各伝熱管の中央部を通るように分
    割されたプレートと、 この各プレートの前記管の間隔が狭い方向の縁部の前記
    各伝熱管に対応する位置に立設された半割形状のスリー
    ブと、 前記半割形状のスリーブを伝熱管の側面に嵌め込み、前
    記プレートの前記隣接する管の間隔が狭い方向のプレー
    トの縁部同士と前記スリーブの長手方向に沿う端面同士
    を溶接する第1の溶接部と、 前記スリーブの先端部と前記伝熱管の側面部とを溶接す
    る第2の溶接部と、を備え、前記第1の溶接部における
    溶接によって複数のプレートから1枚の上面シールプレ
    ートを形成するとともに、前記第2の溶接部における溶
    接によって上面シールプレートの上面側とボイラ火炉内
    とを隔離することを特徴とするボイラ。
  3. 【請求項3】 前記スリーブが前記プレートに対して一
    体に形成されていることを特徴とする請求項2記載のボ
    イラ。
  4. 【請求項4】 前記スリーブが前記プレートに対して半
    割形状の筒体の内側から溶接して立設されていることを
    特徴とする請求項2記載のボイラ。
  5. 【請求項5】 前記スリーブが複数段に形成されている
    ことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記
    載のボイラ。
  6. 【請求項6】 前記スリーブと前記プレートが異材で形
    成されていることを特徴とする請求項2または4記載の
    ボイラ。
  7. 【請求項7】 少なくともプレートに溶接されるスリー
    ブと伝熱管に溶接されるスリーブとが異材で形成されて
    いることを特徴とする請求項5記載のボイラ。
  8. 【請求項8】 前記プレートに応力を吸収するための折
    曲部を設けたことを特徴とする請求項2ないし4のいず
    れか1項に記載のボイラ。
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