JP2000178875A - 抗菌性繊維とその製造法 - Google Patents
抗菌性繊維とその製造法Info
- Publication number
- JP2000178875A JP2000178875A JP10377953A JP37795398A JP2000178875A JP 2000178875 A JP2000178875 A JP 2000178875A JP 10377953 A JP10377953 A JP 10377953A JP 37795398 A JP37795398 A JP 37795398A JP 2000178875 A JP2000178875 A JP 2000178875A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antibacterial
- fiber
- copper
- phosphonic acid
- salt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
Abstract
て、繰り返し洗濯後も十分な抗菌性を保持する抗菌性繊
維を提供する。 【解決手段】繊維の表面に、抗菌性を有するカチオン系
化合物から選ばれる少なくとも一種と有機フォスフォン
酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸塩と銅イ
オン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれる少な
くとも一種を成分とするコンプレックスを吸着させた抗
菌性繊維およびその製造方法である。
Description
が十分保持される抗菌性繊維とその製造法に関するもの
である。
性を付与する方法として、セルロースに対して反応性の
ある有機シリコン系四級アンモニウム塩を用いる方法が
よく知られている。この有機シリコン系四級アンモニウ
ム塩はセルロースの第一級水酸基に化学結合することが
出来る為、セルロース繊維に対して耐洗濯性のある抗菌
性を付与することが可能である。しかしながら水酸基の
無い合成繊維などに対しては耐洗濯性のある抗菌性を付
与することは極めて困難である。また該薬剤を用いて処
理した繊維は一般に撥水性が大きくなり、その為水分を
吸収する能力(吸水性)が低下する欠点も指摘されてい
る。
グアニジン塩酸塩やクロルヘキシジングルコン酸塩など
が知られている。ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸
塩やクロルヘキシジングルコン酸塩を用いて繊維を処理
した場合、被処理物に対して吸水性を低下させることは
無いが、耐洗濯性のある抗菌性を被処理物に付与するこ
とは、通常の方法では困難である。その他の抗菌性を有
するカチオン系あるいは両性系の化合物を用いて繊維に
抗菌処理をしても、やはり耐洗濯性のある抗菌性を合成
繊維などに付与することは困難である。
るために種々検討を加えた結果、抗菌性を有するカチオ
ン系化合物等と有機フォスフォン酸またはその塩を成分
とする水不溶性のアニオン、カチオンコンプレックスを
繊維表面に吸着せしめてなる抗菌性繊維材料を特願平8
−32583、特願平8−89853、特願平8−89
854として特許出願した。
能評価協議会(以下JAFETと略称する)が定めた統
一試験方法で抗菌試験を行なうと、確かに繰り返し洗濯
後もグラム陽性細菌である黄色ブドウ球菌に対しては十
分な抗菌性を保持していることがわかる。しかし、グラ
ム陰性細菌である大腸菌や肺炎桿菌に対しては、統一試
験方法で抗菌試験をすると抗菌性が十分現われないこと
が指摘されている。JAFETが以前に定めた試験方法
には菌数測定法とシェークフラスコ法がある。この内シ
ェークフラスコ法を用いて抗菌試験を行なうと、上記発
明による抗菌性繊維は肺炎桿菌に対しても良好な抗菌性
能を発揮する事が認められる。それにも拘らず統一試験
方法では十分な抗菌性能が認められないのは、試験条件
がシェークフラスコ法に比べて統一試験方法の方がより
厳しいものと考えられる。したがって、カチオン系抗菌
剤に比較的感受性が小さいとみられるグラム陰性菌に対
しては、グラム陽性菌に対するような強い抗菌性が現わ
れないものと推定される。
でも一応目的は達せられるが、より強い抗菌性能が要求
される場合は、グラム陰性細菌である肺炎桿菌等にも統
一試験方法で十分な抗菌性能が示される事が不可欠であ
る。実際、JAFETが制定した新規格に於いては、抗
菌効果の評価方法を抗菌防臭加工と制菌加工の二種類に
分けている。すなわち抗菌防臭加工に於いては、試験菌
として黄色ブドウ球菌を用いる統一試験方法により、こ
の試験菌に対し一定以上の抗菌効果を有する抗菌加工繊
維製品が、抗菌防臭加工繊維製品としてJAFETより
認定を受ける事ができる。一方、制菌加工に於いては、
この統一試験方法により、黄色ブドウ球菌および肺炎桿
菌を試験菌として使用し、この両試験菌に対して一定以
上の抗菌効果を有する抗菌加工繊維製品のみが、制菌加
工繊維製品としてJAFETより認定を受ける事ができ
る。
況のもとで、グラム陽性細菌およびグラム陰性細菌に対
して、繰り返し洗濯後も十分な抗菌性を有する抗菌性繊
維とその製造法を提供するものである。
ン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸銅また
は亜鉛キレート化合物が、各々の有機フォスフォン酸
や、そのアルカリ金属塩あるいは銀、銅、亜鉛イオン単
独物からは予想出来ない程度の強力な抗菌性を有してい
る事実および、抗菌性を有するカチオン系化合物から選
ばれる少なくとも一種と有機フォスフォン酸の銀、銅、
亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩と銅
イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれる少
なくとも一種を成分とする水不溶性のコンプレックス
(複合体)の水系分散液が比較的安定で、このまま処理
液として用いて簡単に繊維に吸着処理する事ができると
いう事実、ならびに、このコンプレックスが特異的に天
然繊維や合成繊維に対して極めて大きな親和性を有し、
容易に繊維表面に吸着固定され、繰り返し洗濯によって
も脱落せず、処理された繊維はグラム陽性細菌およびグ
ラム陰性細菌に対して優れた抗菌性能を十分保持する事
実を見出し完成した。
ち
選ばれる少なくとも一種と有機フォスフォン酸の銀、
銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩
と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれ
る少なくとも一種を成分とするコンプレックスを吸着さ
せた抗菌性繊維である。
選ばれる少なくとも一種と、有機フォスフォン酸の銀、
銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩
と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれ
る少なくとも一種を含有する処理剤で繊維を処理する事
を特徴とする抗菌性繊維の製造法である。
選ばれる少なくとも一種と有機フォスフォン酸の銀、
銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩
と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれ
る少なくとも一種ならびに、炭酸アンモニウムまたは重
炭酸アンモニウムを含有する処理剤で繊維を処理する事
を特徴とする抗菌性繊維の製造法である。
は、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、アル
キルトリメチルアンモニウム塩、アルキルキノリニウム
塩、アルキルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニ
ウム塩、アルキルピリジニウム塩、ジアルキルジメチル
アンモニウム塩、ポリオキシアルキレントリアルキルア
ンモニウム塩、アルキルフェノキシエチルジメチルベン
ジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ア
ルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ポリオキシエ
チレントリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルフ
ェノキシエチルアンモニウム塩、アルキルイミダゾリウ
ム塩、ポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩、クロル
ヘキシジングルコン酸塩、シアノグアニジンとポリアル
キレンポリアミンの縮合反応物、ポリジアリルジメチル
アンモニム塩、ポリ[(ジメチルイミノ)−2−ヒドロ
キシプロピレンクロライド]、ポリ[オキシエチレン
(ジメチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)エチレ
ンジクロライド]、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイ
ミノ)ヒドロキシプロピレン(ジメチルイミノ)エチレ
ンジクロライド]、ポリ[2−ヒドロキシエチレン(ジ
メチルイミノ)エチレン(ジメチルイミノ)メチレンジ
クロライド]、ポリ(N−メタクリロイルオキシエチル
−N,N,N−トリアルキルアンモニウムクロライ
ド)、ポリ(N−アクリロイルオキシエチル−N,N,
N−トリアルキルアンモニウムクロライド)、ポリジア
リルアミン塩、ポリアリルアミン塩、ポリビニルアミン
塩、ポリエチレンイミン、アルキルアミノアルキル系ジ
アンモニウム塩等が挙げられる。
(メチレンフォスフォン酸)、エチレンジアミンテトラ
(メチレンフォスフォン酸)、ジエチレントリアミンペ
ンタ(メチレンフォスフォン酸)、1−ヒドロキシエチ
リデン−1,1−ジフォスフォン酸などが挙げられる。
また、そのアルカリ金属塩としてはソーダ塩(ナトリウ
ム塩)およびカリウム塩が挙げられる。
鉛塩および銅イオン、亜鉛イオンのキレート化合物は、
例えば有機フォスフォン酸または、そのアルキル金属塩
の水溶液に、銀塩、銅塩、亜鉛塩または、その水溶液を
加えることにより得られる。
の他の陰イオン界面活性剤、例えばラウリル硫酸ナトリ
ウム、高級アルコール硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン
酸ナトリウム、ジアルキルスルホ琥珀酸ナトリウム、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、
ポリカルボン酸ナトリウムなどを用いた場合は所期の効
果を発現させる事は出来ない。
銅、または亜鉛塩と、本発明のカチオン系化合物を混合
して得られるコンプレックスの水系分散液は、このコン
プレックスの粒子が粗く直ちに沈殿してしまうので、本
発明の目的には使用出来ない。更にこのコンプレックス
は繊維に対する親和性が殆ど無いので、繊維に吸着固定
させる事は不可能である。
に、カルボン酸系のキレート化剤、例えばエチレンジア
ミン四酢酸やニトリロ三酢酸を用いても、所期の効果を
発現させる事は出来ない。すなわち、これらのキレート
化剤の銅、亜鉛イオンのキレート化合物は、本発明で用
いられるカチオン系化合物と水不溶性のコンプレックス
を生成しないからである。
ース繊維、天然ポリアミド繊維などの天然繊維、ポリエ
ステル繊維、合成ポリアミド繊維、アクリル系繊維およ
びポリオレフィン系繊維などの合成繊維が挙げられる。
しては、例えば本発明におけるカチオン系化合物から選
ばれる少なくとも一種、またはその水溶液と、有機フォ
スフォン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸
の銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれ
る少なくとも一種またはその水溶液を混合するか、ある
いは混合後水で希釈することで得られる。
続法)、吸尽法またはスプレー法などの従来の方法が採
用される。吸尽法に於いては合成繊維に対して高い吸尽
率が得られるので、容易に優れた抗菌性繊維が製造出来
る。浸漬法(連続法)で繊維を処理する場合は、本発明
のコンプレックスを含有する処理液に、炭酸アンモニウ
ムまたは重炭酸アンモニウムを加えると処理液の安定性
が向上して、長時間の安定した、処理斑の無い浸漬(連
続)処理が可能になる。炭酸アンモニウムまたは炭酸水
素アンモニウムの含有量は通常0.05〜5.0%であ
る。吸尽法に於いては、処理液中に炭酸アンモニウムま
たは炭酸水素アンモニウムが含有されていると、処理液
が透明になるのでチーズ型に巻き取った糸を処理する場
合でも、内部まで処理液が浸透し易くなる。そして徐々
に処理温度を上げていくと、処理液中の炭酸アンモニウ
ムまたは炭酸水素アンモニウムが徐々に分解を始め、本
発明における水不溶性のコンプレックスが生成し、これ
が繊維表面に効率良く吸着される。
明におけるカチオン系化合物から選ばれる少なくとも一
種と、本発明における有機フォスフォン酸の銀、銅、亜
鉛塩または有機フォスフォン酸の銅、亜鉛キレート化合
物とのコンプレックスを0.005〜10%、好ましく
は0.005〜5.0%含有する水系分散液を用いて繊
維を浸漬法、吸尽法あるいはスプレー法などで処理し必
要に応じて水洗し乾燥する。吸尽法で処理する場合は、
処理液の温度は通常、常温〜130℃で、処理時間は通
常5分〜60分間で十分である。処理液のpHは通常3
〜10の範囲であるがpHが低い時は、コンプレックス
やキレート化合物が生成し難いので通常pH5以上が望
ましい。乾燥温度は通常50〜150℃で格別制限は無
い。必要に応じてその後熱処理しても良い。熱処理温度
は通常120〜180℃で処理時間は30秒〜30分間
である。
から選ばれる少なくとも一種と、本発明における有機フ
ォスフォン酸の銀、銅、亜鉛塩または有機フォスフォン
酸の銅、亜鉛キレート化合物とのコンプレックスを0.
005〜10%好ましくは、0.005〜5.0%およ
び炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムを0.
05〜5%含有する透明処理液を用いて繊維を浸漬法、
吸尽法、スプレー法で処理した後、必要に応じて水洗し
乾燥する。吸尽法で処理する場合は、処理液の温度は通
常、炭酸アンモニウムおよび炭酸水素アンモニウムが分
解し始める温度すなわち50℃以上130℃が望まし
い。徐々に炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウ
ムが分解しはじめると、処理液中に上記コンプレックス
が少しずつ生成し繊維表面に吸着される。
通常、繊維重量部に対して0.01〜10%で、好まし
いのは通常0.05〜5.0%の範囲である。この範囲
より少ないと十分な抗菌効力は発揮されないし、過剰に
使用しても格別の益はない。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
に準じて、統一試験方法で実施した。試験菌として黄色
ブドウ球菌(IFO12732)および肺炎桿菌(AT
CC4352)を用いた。評価基準値は抗菌防臭加工に
於いては、黄色ブドウ球菌を用いた試験で静菌活性値が
2.2以上で合格とされている。 静菌活性値=LogB−LogC 殺菌活性値=LogA−LogC 制菌加工に於いては、黄色ブドウ球菌および肺炎桿菌を
用いた試験でA≧Cが評価基準になる。すなわち殺菌活
性値が0以上で合格とされる。 A:標準布の接種直後に回収した菌数の平均値を示す。 B:標準布の18時間培養後回収した菌数の平均値を示
す。 C:加工布の18時間培養後回収した菌数の平均値を示
す。
1.33グラム/リットル含有する約40℃の湯、30
リットルを使用して5分間洗濯後、2分間すすぎを行
い、脱水する。これを1回として同様の操作を10回繰
り返し行なった
接種し20時間、37℃で培養した。これを乾燥ブイヨ
ンで100倍希釈したものを試験菌液として、各試験管
に1ミリリットルずつ加え、乾燥ブイヨンを各8ミリリ
ットルずつ加える。さらに、この上から所定濃度に調製
した各薬剤を1ミリリットルずつ加え、37℃で18時
間培養する。培養前と培養後の生菌数を測定して抗菌力
を判定した。結果を表1に示す。用いた薬剤は、ジエチ
レントリアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7
ソーダ塩、硫酸銅の5水和物およびジエチレントリアミ
ンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ塩と硫
酸銅の5水和物を3:1の割合で混合して得られたキレ
ート化合物。薬剤濃度は硫酸銅以外は各々150および
600ppm、硫酸銅は50および200ppmで行な
った。結果を表1にに示す。この結果よりジエチレント
リアミンペンタ(メチレンフォスフォン酸)・7ソーダ
塩と硫酸銅の5水和物を3:1で混合して得られたキレ
ート化合物は、各々単独で用いるよりもはるかに強力な
抗菌力を有している事がわかる。
酸)・7ソーダ塩の0.3%水溶液に硫酸銅5水和物
0.1%添加すると青色透明液となりフォスフォン酸の
銅キレートが生成する。ここへ塩化ベンザルコニウムを
0.5%加えるとコンプレックスが生成して液は濁る。
ここへ更に重炭酸アンモニウム1.5%を加えると、濁
りは消え青色透明で安定な抗菌処理液が得られる。この
処理液にポリエステルジャージおよびナイロンジャージ
を浸漬して、絞り率100%で絞り120℃で2分間乾
燥し、更に140℃で90秒間熱処理し、水洗、乾燥し
て抗菌性繊維を得た。この繊維を抗菌性試験布として用
いて抗菌性試験を実施した。結果を表2および表3に示
す。
1と同様にして抗菌性繊維を得た。これを用いて実施例
1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表2および表
3に示す。
にした。但し、ジエチレントリアミンペンタ(メチレン
フォスフォン酸)・7ソーダ塩に、硝酸銀を添加すると
半透明の安定な液になる。ここへ塩化ベンザルコニウム
を加えると液は白濁する。この処理液で実施例1と同様
に処理して得られた抗菌性繊維を用いて実施例1と同様
に抗菌性試験を行なった。結果を表2および表3に示
す。
トリアミン反応縮合物に替える他は実施例1と同様にし
て抗菌性繊維を得た。これを用いて実施例1と同様に抗
菌性試験を行なった。結果を表4および表5に示す。シ
アノグアニジンとジエチレントリアミン反応縮合物は以
下のように合成した。反応釜にシアノグアニジン700
部、ジエチレントリアミン600部、エチレングリコー
ル400部、塩化アンモニウム100部を仕込み、14
0℃に加熱し4時間反応させる。アンモニアの発生が収
まったら加熱を止め、水を600部加え更に塩酸を27
部加えて反応物を中和すると、反応縮合物の水溶液が得
られる。この水溶液の水分を加熱蒸発させ粉砕すると目
的の反応縮合物の粉体が得られる。
ン塩酸塩に替える他は実施例1と同様にして抗菌性繊維
を得た。これを用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行
なった。結果を表4および表5に示す。
える他は実施例1と同様にして抗菌性繊維を得た。これ
を用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果
を表4および表5に示す。
ンペンタ(メチレンフォスフォン酸)の7ソーダ塩を
0.3%、水に加えると液は白濁して微粒子の分散液が
得られる。この液に重炭酸アンモニウムを1.5%添加
すると液の濁りが消えて殆ど無色透明な処理液が得られ
る。この処理液にポリエステルジャージをを浸漬して、
絞り率100%で絞り120℃で2分間乾燥し、更に1
40℃で90秒間熱処理し、水洗、乾燥して抗菌性繊維
を得た。この繊維を比較例の抗菌試験用試験布として用
いて抗菌性試験を行なった。結果を表2および表3に示
す。
トリアミン反応縮合物に替える他は比較例1と同様にし
て抗菌性繊維を得た。これを用いて比較例1と同様に抗
菌性試験を行なった。結果を表4および表5に示す。
ン塩酸塩に替える他は比較例1と同様にして抗菌性繊維
を得た。これを用いて比較例1と同様に抗菌性試験を行
なった。結果を表4および表5に示す。
える他は比較例1と同様にして抗菌性繊維を得た。これ
を用いて比較例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果
を表4および表5に示す。
酸)・7ソーダ塩の0.3%水溶液に硫酸銅5水和物を
0.1%添加すると、青色透明液となりフォスフォン酸
の銅キレートが生成する。ここへ塩化ベンザルコニウム
を0.5%加えるとコンプレックスが生成して液は濁
る。この液を水で20倍希釈して抗菌処理液とし、ポリ
エステルジャージおよびナイロンジャージをそれぞれ吸
尽法で処理した。浴比は1:20、処理温度は室温で処
理時間は20分間。処理後水洗し120℃で2分間乾燥
して抗菌性繊維を得た。この繊維を抗菌性試験布として
用いて実施例1と同様に抗菌性試験を実施した。結果を
表6および表7に示す。
酸)・7ソーダ塩の0.3%水溶液に硫酸銅5水和物を
0.1%添加すると、青色透明液となりフォスフォン酸
の銅キレートが生成する。ここへシアノグアニジンとジ
エチレントリアミンの反応縮合物を0.5%加えるとコ
ンプレックスが生成して液は濁る。この液を水で20倍
希釈して抗菌処理液とし、ポリエステルジャージおよび
ナイロンジャージをそれぞれ吸尽法で処理した。浴比は
1:20、処理温度は室温で処理時間は20分間。処理
後水洗し120℃で2分間乾燥して抗菌性繊維を得た。
この繊維を用いて抗菌試験布として用いて実施例1と同
様に抗菌性試験を実施した。結果を表6および7に示
す。
7と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用
いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表
6および表7に示す。
8と同様にして抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用
いて実施例1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表
6および表7に示す。
ン塩酸塩に替える他は実施例7と同様にして抗菌性繊維
を得た。この抗菌性繊維を用いて実施例1と同様に抗菌
性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
える他は、実施例7と同様にして抗菌性繊維を得た。こ
の抗菌性繊維を用いて実施例1と同様に抗菌性試験を行
なった。結果を表6および表7に示す。
ウムクロライドに替える他は実施例7と同様にして抗菌
性繊維を得た。この抗菌性繊維を用いて実施例1と同様
に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表7に示
す。
酸)・7ソーダ塩の0.3%水溶液に、塩化ベンザルコ
ニウムを0.5%加えるとコンプレックスが生成して液
は濁る。この液を水で20倍希釈して抗菌処理液とし、
ポリエステルジャージおよびナイロンジャージを吸尽処
理した。浴比は1:20で処理温度、処理時間は室温
下、20分間。処理後水洗し120℃で2分間乾燥して
抗菌性繊維を得た。この繊維を抗菌試験用試験布として
用いて抗菌性試験を実施した。結果を表6および表7に
示す。
トリアミンの反応縮合物に替える他は比較例5と同様に
して抗菌性繊維を得た。この抗菌性繊維を用いて比較例
1と同様に抗菌性試験を行なった。結果を表6および表
7に示す。
ン塩酸塩に替える他は比較例5と同様にして抗菌性繊維
を得た。この抗菌性繊維を用い比較例1と同様に抗菌性
試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
える他は比較例5と同様にして抗菌性繊維を得た。この
抗菌性繊維を用い比較例1と同様に抗菌性試験を行なっ
た。結果を表6および表7に示す。
ウムクロライドに替える他は比較例5と同様に抗菌性繊
維を得た。この抗菌性繊維を用い比較例1と同様に抗菌
性試験を行なった。結果を表6および表7に示す。
るいは、硫酸銅単独では、いずれも肺炎桿菌に対して抗
菌性が認められないのに対して、有機フォスフォン酸・
銅キレート化合物には肺炎桿菌に対して強い抗菌性が認
められる事が確認される。
7の結果より、本発明におけるカチオン系化合物から選
ばれる少なくとも一種と、有機フォスフォン酸の銀、
銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のソーダ塩と銅イ
オン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれる少な
くとも一種を成分とするコンプレックスを吸着した抗菌
性繊維は、黄色ブドウ球菌および肺炎桿菌に対して抗菌
性が優れており、繰り返し洗濯後も抗菌性能は保持され
る。これに対して、銀、銅、あるいは亜鉛イオンを含ま
ないコンプレックスを吸着した抗菌性繊維は、グラム陽
性細菌である黄色ブドウ球菌については、繰り返し洗濯
後も十分抗菌性を保持している。しかし、グラム陰性細
菌である肺炎桿菌については、統一試験方法では抗菌性
が十分現われない事がわかる。
細菌である黄色ブドウ球菌およびグラム陰性細菌である
肺炎桿菌に対して優れた抗菌性能を有しており、しかも
繰り返し洗濯後も抗菌性能は保持される。また、本発明
の抗菌性繊維の製造方法は極めて容易で、しかも処理斑
の少ない優れた抗菌性繊維が製造できる。
Claims (3)
- 【請求項1】 繊維の表面に、抗菌性を有するカチオン
系化合物から選ばれる少なくとも一種と、有機フォスフ
ォン酸の銀、銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のア
ルカリ金属塩と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合
物から選ばれる少なくとも一種を成分とするコンプレッ
クスを吸着させた抗菌性繊維。 - 【請求項2】 抗菌性を有するカチオン系化合物から選
ばれる少なくとも一種と、有機フォスフォン酸の銀、
銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩
と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれ
る少なくとも一種を含有する処理剤で繊維を処理する事
を特徴とする抗菌性繊維の製造法。 - 【請求項3】 抗菌性を有するカチオン系化合物から選
ばれる少なくとも一種と、有機フォスフォン酸の銀、
銅、亜鉛塩および有機フォスフォン酸のアルカリ金属塩
と銅イオン、亜鉛イオンとのキレート化合物から選ばれ
る少なくとも一種並びに炭酸アンモニムまたは重炭酸ア
ンモニウムを含有する処理剤で繊維を処理する事を特徴
とする抗菌性繊維の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37795398A JP4074925B2 (ja) | 1998-12-14 | 1998-12-14 | 抗菌性繊維とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37795398A JP4074925B2 (ja) | 1998-12-14 | 1998-12-14 | 抗菌性繊維とその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000178875A true JP2000178875A (ja) | 2000-06-27 |
JP4074925B2 JP4074925B2 (ja) | 2008-04-16 |
Family
ID=18509279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP37795398A Expired - Lifetime JP4074925B2 (ja) | 1998-12-14 | 1998-12-14 | 抗菌性繊維とその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4074925B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6835311B2 (en) | 2002-01-31 | 2004-12-28 | Koslow Technologies Corporation | Microporous filter media, filtration systems containing same, and methods of making and using |
JP2012001868A (ja) * | 2010-06-15 | 2012-01-05 | Daiwa Kagaku Kogyo Kk | 繊維用処理剤、この処理剤を用いた繊維の処理方法、ならびにこの処理方法で処理された繊維からなる繊維製品 |
KR20120078696A (ko) * | 2009-09-07 | 2012-07-10 | 라이온 가부시키가이샤 | 제균제 조성물 및 제균 방법 |
JP2019528172A (ja) * | 2016-08-26 | 2019-10-10 | リヴィンガード エージー | 洗浄耐久性があり、抗細菌特性及び/又は改善された耐洗浄性を有するフェイスマスク |
JP2020128619A (ja) * | 2015-02-27 | 2020-08-27 | リヴィンガード エージー | 抗菌特性を有する布地 |
CN112796160A (zh) * | 2021-02-05 | 2021-05-14 | 上海万戈工贸发展有限公司 | 螯合铜离子聚合物的制备方法及其抗菌阻隔复合纸/纸板 |
CN114907916A (zh) * | 2022-04-27 | 2022-08-16 | 创灵科研发展有限公司 | 一种金属离子铋结合功能性抗菌洗涤液 |
CN115161841A (zh) * | 2022-08-15 | 2022-10-11 | 罗莱生活科技股份有限公司 | 一种氧化锌改性纤维混纺面料及其制备方法 |
-
1998
- 1998-12-14 JP JP37795398A patent/JP4074925B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6959820B2 (en) * | 2002-01-31 | 2005-11-01 | Koslow Evan E | Microporous filter media, filtration systems containing same, and methods of making and using |
US6998058B2 (en) * | 2002-01-31 | 2006-02-14 | Koslow Evan E | Microporous filter media, filtration systems containing same, and methods of making and using |
US7008537B2 (en) * | 2002-01-31 | 2006-03-07 | Koslow Technologies Corporation | Microporous filter media, filtration systems containing same, and methods of making and using |
US7011753B2 (en) * | 2002-01-31 | 2006-03-14 | Koslow Evan E | Microporous filter media, filtration systems containing same, and methods of making and using |
US7144533B2 (en) * | 2002-01-31 | 2006-12-05 | Koslow Technologies Corporation | Microporous filter media, filtration systems containing same, and methods of making and using |
US6835311B2 (en) | 2002-01-31 | 2004-12-28 | Koslow Technologies Corporation | Microporous filter media, filtration systems containing same, and methods of making and using |
KR101652559B1 (ko) * | 2009-09-07 | 2016-08-30 | 라이온 가부시키가이샤 | 제균제 조성물 및 제균 방법 |
KR20120078696A (ko) * | 2009-09-07 | 2012-07-10 | 라이온 가부시키가이샤 | 제균제 조성물 및 제균 방법 |
JP2012001868A (ja) * | 2010-06-15 | 2012-01-05 | Daiwa Kagaku Kogyo Kk | 繊維用処理剤、この処理剤を用いた繊維の処理方法、ならびにこの処理方法で処理された繊維からなる繊維製品 |
JP2020128619A (ja) * | 2015-02-27 | 2020-08-27 | リヴィンガード エージー | 抗菌特性を有する布地 |
JP2021050461A (ja) * | 2015-02-27 | 2021-04-01 | リヴィンガード エージー | 抗菌特性を有する布地 |
JP2019528172A (ja) * | 2016-08-26 | 2019-10-10 | リヴィンガード エージー | 洗浄耐久性があり、抗細菌特性及び/又は改善された耐洗浄性を有するフェイスマスク |
CN112796160A (zh) * | 2021-02-05 | 2021-05-14 | 上海万戈工贸发展有限公司 | 螯合铜离子聚合物的制备方法及其抗菌阻隔复合纸/纸板 |
CN114907916A (zh) * | 2022-04-27 | 2022-08-16 | 创灵科研发展有限公司 | 一种金属离子铋结合功能性抗菌洗涤液 |
CN115161841A (zh) * | 2022-08-15 | 2022-10-11 | 罗莱生活科技股份有限公司 | 一种氧化锌改性纤维混纺面料及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4074925B2 (ja) | 2008-04-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5036962B2 (ja) | 自動洗浄機用殺菌剤組成物 | |
CN110810434A (zh) | 一种除味杀菌ab剂 | |
JP2000178875A (ja) | 抗菌性繊維とその製造法 | |
CN103710993B (zh) | 一种具有永久抗菌作用的银硅复合抗菌剂的制备工艺 | |
CA1334162C (en) | Biocidal composition | |
JP5500835B2 (ja) | 除菌・抗菌剤組成物 | |
CN111733021B (zh) | 一种含有pcmx的除菌洗衣粉及其制备方法 | |
CN105980539A (zh) | 衣料用液体洗衣清洁剂组合物 | |
JP2007039820A (ja) | イオン性液体並びにそれを用いた抗菌剤及び抗菌性繊維 | |
CN115216957A (zh) | 具有抗菌和抗病毒特性的耐洗生物活性纤维素纤维 | |
Chen et al. | Silver nanoparticles deposited on a cotton fabric surface via an in situ method using reactive hyperbranched polymers and their antibacterial properties | |
JP2004137615A (ja) | 殺菌性繊維材料及びその製造方法 | |
JP3688040B2 (ja) | 抗菌剤 | |
JP2024524423A (ja) | 繊維上の臭気低減及び細菌制御のための組成物及び方法 | |
CN114437878A (zh) | 一种银离子抗菌洗衣液 | |
JPH09195171A (ja) | 抗菌性繊維材料 | |
KR20240032200A (ko) | 인체에 무해한 친환경 항균제 조성물, 이의 제조방법 및 이를 이용한 원단 | |
JPH09228242A (ja) | 抗菌性繊維材料 | |
JP3874863B2 (ja) | 繊維製品の抗菌性能付与方法 | |
CN1112101C (zh) | 含无机银配盐的抗菌防霉溶液及其制造方法 | |
JP2000119959A (ja) | 繊維用抗菌処理剤 | |
JP4215328B2 (ja) | 繊維または繊維製品用抗菌組成物 | |
CN111592946A (zh) | 一种抗菌洗衣液及其制备方法 | |
JP7259150B2 (ja) | 抗菌及び抗ウイルス加工剤及びそれによる加工品 | |
JPH09228243A (ja) | 抗菌性繊維材料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051213 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070801 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070828 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071026 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071225 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080115 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140208 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |