JP2000178676A - 耐熱鋳鉄材及びその鋳鉄材を利用したシリンダヘッド - Google Patents

耐熱鋳鉄材及びその鋳鉄材を利用したシリンダヘッド

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JP2000178676A
JP2000178676A JP10358785A JP35878598A JP2000178676A JP 2000178676 A JP2000178676 A JP 2000178676A JP 10358785 A JP10358785 A JP 10358785A JP 35878598 A JP35878598 A JP 35878598A JP 2000178676 A JP2000178676 A JP 2000178676A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モリブデン等の耐熱疲労特性を向上させるた
めの材料を含有した鋳鉄材に対し、モリブデン等を含む
炭化物の晶出を抑制し、モリブデン等の基地組織への固
溶を確実にして耐熱疲労特性の向上を図る。 【解決手段】 銅、クロム、モリブデンが含有され、イ
オウの含有量が0.1重量%以下の鋳鉄材に対し、希土
類金属を0.015〜0.3重量%含有させる。この鋳
鉄材により、ディーゼルエンジン用のシリンダヘッドを
作製し、エンジンの高出力化、高性能化、長寿命化を図
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱疲労特性に優
れた耐熱鋳鉄材及びその鋳鉄材を利用して作製されたシ
リンダヘッドに係る。特に、モリブデン等の耐熱疲労特
性を向上させるための元素を含有した鋳鉄材に対し、更
なる耐熱疲労特性の向上を図るための対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関、特に、ディーゼル
エンジンにおいては、高出力化、高性能化及び長寿命化
が要求されている。特に、高出力化及び高性能化に伴っ
て熱負荷が過酷になるシリンダヘッドの材料としては優
れた耐熱疲労特性が要求される。一般に、このシリンダ
ヘッドの材料としては、耐熱性及び製造コストを考慮し
て片状黒鉛鋳鉄が採用されている。このことは、例えば
「鋳鉄の500℃までの諸性質」第1部テキスト編
(社)新日本鋳鍛造協会発行の第9頁)に開示されてい
る。
【0003】この種の片状黒鉛鋳鉄としては、炭素が
2.6〜3.8重量%、ケイ素が1.1〜2.5重量
%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.3重
量%以下、イオウが0.03〜0.15重量%で、残部
が鉄である組成のものが一般に採用されている。また、
この片状黒鉛鋳鉄に、クロム、ニッケル、銅、モリブデ
ン、バナジウム、チタン、すず等の材料を含有させるこ
とも行われている。例えば、特開昭60−125351
号公報には、クロム、銅、モリブデン、バナジウムを含
有させたものが開示されている。また、特公平7−60
32号公報には、クロム、ニッケル、モリブデン、アン
チモンを含有させたものが開示されている。これら元素
を含有させることにより、鋳鉄の耐熱疲労特性等を改善
し、エンジンの高出力化及び高性能化に適した耐久性の
高いシリンダヘッドの実現を図っている。その結果、高
出力、高性能且つ長寿命のエンジンを搭載した車両の実
用化を図り、一般ユーザの要求に応える高い性能を有す
る車両が得られるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ディーゼル
エンジンの更なる高出力化、高性能化及び長寿命化の要
求に応えようとした場合、従来の鋳鉄材では、耐熱疲労
特性の向上に限界があり、この要求に応えることができ
なかった。
【0005】上記シリンダヘッドの耐熱疲労特性に関し
て説明すると、このシリンダヘッドは、エンジンの発停
が繰り返されることにより熱疲労が生じ、過酷な条件で
使用された場合には、この熱疲労が原因で部分的に亀裂
が発生することがある。
【0006】この亀裂発生のメカニズムについて図1を
用いて説明する。この図1における縦軸はシリンダヘッ
ドに作用する荷重であり、横軸はシリンダヘッドの歪み
である。縦軸の荷重零点よりも上側は引張荷重を、下側
は圧縮荷重をそれぞれ示している。
【0007】また、図2はディーゼルエンジンのシリン
ダヘッド1周辺を示している。この図2ではシリンダヘ
ッド1を実線で示している。図3はシリンダヘッド1の
下面(シリンダブロック2に当接する側)を示してい
る。この図のように、シリンダヘッド1は、燃焼室3を
形成する部分(以下、この部分を燃焼面11と呼ぶ)
と、この燃焼面11の外側に位置して本シリンダヘッド
1をシリンダブロック2に締結するための外縁部分12
とを備えている。燃焼面11には、吸排気用のポート
4,5、燃料噴射ノズル6を装着するためのノズル装着
部7が形成されている。
【0008】エンジンが始動すると、シリンダヘッド1
の燃焼面11が燃焼室3内の熱によって加熱され熱膨張
する。これに対し、シリンダヘッド1の外縁部分12
は、比較的温度が低いためその熱膨張量は燃焼面11に
比べて小さい。また、この外縁部分12はシリンダブロ
ック2に強固に締結されている。このため、シリンダヘ
ッド1の燃焼面11及びその周辺部分の熱膨張は、外縁
部分12による拘束を受ける。その結果、燃焼面11及
びその周辺部分には圧縮荷重が作用する(図1のA)。
これにより、シリンダヘッド1は降伏して収縮する。特
に、ディーゼルエンジンにあっては、ガソリンエンジン
に比べて筒内燃焼圧力が高いため、エンジン全体の剛性
が高く設計されている。このため、シリンダヘッド1の
燃焼面11及びその周辺部分の熱膨張に対する外縁部分
12の拘束力は大きく、シリンダヘッド1の収縮量も大
きくなる傾向がある。
【0009】その後、所定時間だけエンジンが継続して
運転すると、シリンダヘッド1全体の温度上昇に伴い上
記圧縮荷重が緩和される(図1のB)。この状態からエ
ンジンを停止すると、エンジンが冷却される。完全に冷
却した状態では、上記圧縮降伏変形した部位(燃焼面1
1及びその周辺部分)に引張荷重が作用することになる
(図1のC)。このため、このエンジン始動から停止ま
での1サイクルで、図中Lの引張荷重が燃焼面11及び
その周辺部分に残留する。
【0010】このようなサイクルが繰り返されると(図
中D〜F)、その度に残留した引張荷重が蓄積されてい
き、シリンダヘッド1に次第に大きな引張荷重が作用し
ていく。
【0011】このような圧縮及び引張の繰り返しに伴う
荷重によりシリンダヘッド1に部分的に亀裂が発生す
る。特に、シリンダヘッド1では、吸排気の各ポート
4,5とノズル装着部7との間や、各ポート4,5間に
亀裂(所謂、弁間亀裂)が生じやすい。これはシリンダ
ヘッド1の形状に起因している。つまり、エンジンの空
気充填効率や燃焼ガスの排気効率を向上させるために、
各ポート4,5の径をできるだけ大きく確保するように
シリンダヘッド1は設計されている。このため、ポート
4,5とノズル装着部7との間や、各ポート4,5間の
肉厚寸法が小さくなっていて、この部分に応力が集中し
やすく、これらの部分に亀裂が生じやすい。図3は、シ
リンダヘッド1の排気ポート5とノズル装着部7との間
に亀裂8が発生した状態を示している。
【0012】このような亀裂が生じた場合、エンジンの
性能が維持できなくなるばかりでなく、エンジンの耐久
性が低下してしまう。即ち、ユーザの要求するエンジン
性能を発揮することができず、また、エンジンの寿命が
短くなってユーザの不満を招くことになってしまう。従
って、この亀裂が発生しない温度域までしか筒内燃焼温
度を上昇させることができず、エンジンの高出力化及び
高性能化には限界があった。
【0013】また、この亀裂の発生を抑制するためにシ
リンダヘッドを冷却する構成も講じられている。例え
ば、各ポート間に冷却水を流すための冷却水通路を形成
することが行われている。ところが、この冷却水通路の
加工には高い精度が要求され、シリンダヘッドの加工効
率を著しく阻害していた。
【0014】このように、シリンダヘッド1にあって
は、エンジンの大型化を招くこと無しに空気充填効率や
燃焼ガス排気効率の向上を図るといった要求と、熱疲労
による亀裂の発生を回避するといった要求とがある。し
かし、この両要求の両立は困難であり、この両要求を十
分に満たすといったシリンダヘッドに特有の課題を解決
した手段は未だ実現されていない。
【0015】本発明の発明者らは、上記の点を考慮し、
鋳鉄材の耐熱疲労特性について種々の考察を行った。そ
して、以下の点に着目した。通常、鋳鉄材は、セメンタ
イトとフェライトとの層状の共析晶であるパーライト基
地組織を有している。そして、耐熱性を向上させるため
にモリブデンやクロム等を含有させた場合、これら含有
材料を含む遊離炭化物が晶出することがあり、この場
合、基地組織の黒鉛量が減少することに伴って固くて脆
い鋳鉄材になってしまう。つまり、被削性に劣り、シリ
ンダヘッドには採用し難い材料になってしまう。
【0016】また、上記モリブデンやクロムを含む遊離
炭化物の晶出に伴って、パーライト組織のセメンタイト
層の炭素が奪われることになり、このセメンタイト層の
化合炭化物が減少する。これにより、セメンタイト層の
厚さがフェライト層の厚さに比べて薄くなり、軟弱なパ
ーライト組織となってしまう。
【0017】このように、耐熱性を向上させるために含
有させたモリブデンやクロムが原因となって鋳鉄材の被
削性や強度を劣化させてしまっていることに本発明の発
明者らは着目した。そして、このモリブデンやクロムを
含有させたことによる悪影響を排除し、且つこれらの含
有による耐熱疲労特性の向上といった有益な効果を確保
するための手段について研究を重ねた。
【0018】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、モリブデン等の耐熱
疲労特性を向上させるための元素を含有した鋳鉄材に対
し、モリブデン等を含む遊離炭化物の晶出を抑制し、モ
リブデン等の基地組織への固溶を確実に行わせて耐熱疲
労特性の向上を図ることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記目的を達成するために、本発明は、モリブデン等の
耐熱疲労特性の向上を図るための元素を含有した鋳鉄材
に対し、希土類金属を所定重量だけ含有させることで、
モリブデン等を含む炭化物の生成を抑制できるようにし
た。
【0020】−解決手段− 具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、銅、クロ
ム、モリブデンが含有され、イオウの含有量が0.1重
量%以下の鋳鉄材に対し、希土類金属を0.015〜
0.3重量%含有させている。
【0021】この特定事項により、クロム及びモリブデ
ンを含む炭化物の晶出が抑制され、このクロム及びモリ
ブデンの基地組織への固溶が確実に行われる。それに伴
って鋳鉄材の耐熱疲労特性が向上する。また、銅が含有
されていることによっても炭化物の晶出が抑制される。
【0022】希土類金属の含有量を上述の如く特定した
理由を以下に述べる。クロム、モリブデンを含む炭化物
の晶出を抑制するためには0.015重量%以上の希土
類金属が必要である。つまり、希土類金属を含有させた
ことによる効果を発揮させるために最低限必要な量であ
る。一方、希土類金属が0.3重量%を超えるとチル化
傾向が増大し、鋳鉄材が脆弱化すると共に被削性が劣化
してしまう。また、イオウの含有量としては、このイオ
ウは溶解原料から不可避的に存在するが、多量に混入す
ると鋳造凝固過程で高温割れが生じ易く、その影響が無
視できる程度の0.1重量%以下としている。また、こ
のイオウの含有量と希土類金属の含有量とには相関関係
がある。具体的には、希土類金属をイオウ量の約3倍含
有させることが耐熱疲労性の向上に最も適していること
を本発明の発明者らは見出している。一般に、鋳鉄材に
は0.005〜0.1重量%のイオウが含有している。
このため、希土類金属の含有量は、このイオウ含有量に
応じて0.015〜0.3重量%含有させることが好ま
しいのである。
【0023】第2の解決手段は、銅、クロム、モリブデ
ンの含有量を特定したものである。つまり、上記第1の
解決手段において、銅を0.3〜1.2重量%、クロム
を0.1〜0.6重量%、モリブデンを0.3〜0.9
重量%含有させている。
【0024】この特定事項において、各元素の重量比率
を上述のように限定した理由を以下に説明する。
【0025】(銅)クロム、モリブデンを含む炭化物の
生成を抑制するためには0.3重量%以上の銅が必要で
ある。一方、銅の量が1.2重量%を超えると含有量に
見合った効果が得られなくなってしまう。
【0026】(クロム)基地パーライトの高温安定化、
特に500℃までのパーライトの分解を阻止するために
は0.1重量%以上のクロム量が必要である。一方、ク
ロム量が0.6重量%を超えると遊離炭化物が形成され
て脆弱化すると共に被削性が著しく劣化してしまう。
【0027】(モリブデン)耐熱疲労特性を向上させる
には、0.3重量%以上のモリブデン量が必要である。
一方、モリブデン量が0.9重量%を超えると含有量に
見合った効果が得られない。また、モリブデン含有量が
多過ぎると、引け巣等の鋳造欠陥が生じ易くなると共
に、遊離炭化物が形成されて脆弱化し、更に被削性が著
しく劣化してしまう。
【0028】第3の解決手段は、上記第1の解決手段に
おいて、銅に代えてニッケルを含有させている。
【0029】この特定事項により、銅を含有させた場合
と同様に炭化物の生成を抑制できる。また、ニッケルの
含有により耐蝕性の向上も図れる。
【0030】第4の解決手段は、ニッケル、クロム、モ
リブデンの含有量を特定したものである。つまり、上記
第3の解決手段において、ニッケルを0.3〜1.2重
量%、クロムを0.1〜0.6重量%、モリブデンを
0.3〜0.9重量%含有させている。
【0031】第5の解決手段は、上記第1の解決手段の
含有物と、第3の解決手段の含有物とを合わせ持ったも
のである。つまり、銅及びニッケルの両方を含有させて
いる。
【0032】第6の解決手段は、銅、ニッケル、クロ
ム、モリブデンの含有量を特定したものである。つま
り、上記第5の解決手段において、銅とニッケルとの合
計含有量を0.3〜1.2重量%、クロムを0.1〜
0.6重量%、モリブデンを0.3〜0.9重量%含有
させている。
【0033】これら解決手段において各元素の重量比を
上述のように限定した理由は、上述した第2の解決手段
の場合と同様である。
【0034】第7の解決手段は、上述した各含有物以外
の元素の含有量を特定したものである。つまり、上記第
1〜第6のうち1つの解決手段において、炭素を2.8
〜3.5重量%、ケイ素を1.9〜2.4重量%、マン
ガンを0.3〜0.9重量%、リンを0.1重量%以
下、アンチモンを0.01〜0.05重量%含有させて
いる。
【0035】この特定事項において各元素の重量比率を
上述のように限定した理由を以下に説明する。
【0036】(炭素)炭素量が2.8重量%未満では、
引け巣等の鋳造欠陥を生じ易くなると共に、被削性が劣
化してしまう。一方、3.5重量%を超える場合には、
黒鉛晶出量が過多となって材質が脆弱化してしまう。
【0037】(ケイ素)ケイ素量が1.9重量%未満で
は、溶湯の流動性が劣化して鋳造性が損なわれる。一
方、2.4重量%を超える場合には、基地組織中のフェ
ライトの析出量が多くなり、耐熱疲労特性が劣化する。
【0038】(マンガン)基地パーライトの高温安定化
と、不純物としてのイオウの有害性を取り除くためには
0.3重量%以上のマンガン量が必要である。一方、マ
ンガン量が0.9重量%を超えるとチル化傾向が増大し
て脆弱化してしまう。
【0039】(リン)リンは溶解原料から不可避的に存
在するが、多量に混入すると脆弱化するため、その影響
が無視できる程度の0.1重量%以下とした。
【0040】(アンチモン)基地パーライトの高温安定
化のためには0.01重量%以上のアンチモン量が必要
である。一方、アンチモン量が0.05重量%を超える
とチル化傾向が増大して脆弱化してしまう。
【0041】第8の解決手段は、上記第7の解決手段の
アンチモンに代えて、すずを0.05〜0.1重量%含
有させている。
【0042】この解決手段において、すずの重量比を上
述のように限定した理由は、上述した第7の解決手段に
おけるアンチモンの場合と同様である。
【0043】第9の解決手段は、希土類金属を具体的に
特定したものである。つまり、上記第1〜第8のうち1
つの解決手段において、希土類金属を、セリウム、ラン
タン、ネオジウムのうち少なくとも1つを含んだものと
している。
【0044】この特定事項により、本発明に係る耐熱疲
労特性に優れた鋳鉄材に含有させる希土類金属が具体化
され、鋳鉄材の実用性の向上が図れる。また、各種希土
類金属のうち、これら金属は比較的容易に精製すること
ができ、これによっても鋳鉄材の実用性の向上が図れ
る。
【0045】第10の解決手段は、上述した耐熱鋳鉄材
の適用形態を特定したものである。つまり、上記第1〜
第9のうち1つの解決手段の耐熱鋳鉄材により、ディー
ゼルエンジン用のシリンダヘッドを作製している。
【0046】この特定事項により、特に優れた耐熱疲労
特性が要求されるディーゼルエンジンのシリンダヘッド
に対して、その耐熱疲労特性の大幅な向上が図れる。こ
のため、吸排気の各ポートとノズル装着部との間や、各
ポート間における亀裂の発生を回避することができる。
その結果、高性能を長期間に亘って維持でき、且つ耐久
性の高いエンジンを実用化できる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態とし
て、本発明に係る鋳鉄材と、従来の鋳鉄材との耐熱疲労
試験及び実機耐久試験について説明する。
【0048】(第1試験例)先ず、第1試験例について
説明する。本例は、銅を含有させた本発明に係る鋳鉄材
と、同じく銅を含有させた従来の鋳鉄材とを比較するた
めに行った試験である。
【0049】表1に示す組成成分からなる各試験片(実
施例1〜3、比較例1〜3)を実験室規模で溶製した。
つまり、各組成成分の材料を70kg高周波溶解炉を用い
て大気溶解し、Fe−Si(75%)合金0.3%で接
種後、直径30mm、長さ500mmの丸棒試験材に鋳造
し、この各試験材から下記に示す標点間距離及び標点間
径を有する熱疲労試験片を製作した。この各試験片につ
いて耐熱疲労試験を行った。
【0050】この耐熱疲労試験では、電気−油圧サーボ
方式の熱疲労試験機を用い、各試験片に対する耐熱疲労
特性の評価を行った。尚、この耐熱疲労試験は、標点間
距離を15mm、標点間径を10mmとした丸棒試験片を用
い、加熱による試験片の熱膨張伸びを機械的に完全拘束
させた状態で、1サイクル10分とする加熱冷却サイク
ル(下限温度:35℃、上限温度400℃)を繰り返
し、試験片が破断するまでの繰り返し数によって、各試
験片の耐熱疲労特性を評価した。その結果を表1に合わ
せて示す。
【0051】
【表1】
【0052】この表1から明らかなように、本発明に係
る試験片(実施例1〜3)は、破断までの繰り返し数が
670回以上であり、いずれも比較例1〜3の試験片
(繰り返し回数が130〜300回程度で破断してい
る)に比べて耐熱疲労特性に優れていることが判る。
【0053】−金属組織の比較− また、本発明に係る鋳鉄材と従来の鋳鉄材との金属組織
を比較するために、上記実施例2、比較例1及び比較例
3に使用した鋳鉄材の金属組織の顕微鏡写真を図4、図
5及び図6に示す。図4は実施例2の金属組織を示し、
図5は比較例1の金属組織を示し、図6は比較例3の金
属組織を示している。
【0054】これら金属組織を比較すると、比較例3
(図6)では、パーライト基地組織のフェライト層(顕
微鏡写真において黒色の部分)に対してセメンタイト層
(顕微鏡写真において白色の部分)の厚さが薄くなって
いる。これは、モリブデンやクロムを含む遊離炭化物の
晶出に伴って、パーライト組織のセメンタイト層の炭素
が奪われることになり、このセメンタイト層の化合炭化
物が減少しているためであると考えられる。また、比較
例1(図5)では、パーライト組織を構成するセメンタ
イト層及びフェライト層が粗大となっており、高温安定
性に劣る組織となっている。これは、モリブデンやクロ
ムを含有させていないためであると考えられる。
【0055】これに対し、実施例2(図4)では、フェ
ライト層とセメンタイト層との厚さが概略等しくなって
いる。これは、希土類金属の含有により、モリブデンや
クロムを含む遊離炭化物の晶出が抑制され、セメンタイ
ト層にクロムやモリブデンが良好に固溶しているためで
あると考えられる。また、パーライト組織も微細であ
り、高温安定性に優れた組織となっている。
【0056】(第2試験例)次に、第2試験例について
説明する。本例も、銅を含有させた本発明に係る鋳鉄材
と、同じく銅を含有させた従来の鋳鉄材とを比較するた
めに行った試験である。
【0057】表2に示す組成からなる本発明の実施例4
及び比較例4、5の鋳鉄を用いて高出力ディーゼルエン
ジンのシリンダヘッドを作製し、全負荷ないしエンジン
停止の繰り返しからなる実機耐久試験を実施した。そし
て、600時間終了後のシリンダヘッドの熱疲労亀裂状
況を表2に合わせて示す。
【0058】
【表2】
【0059】この表2から明らかなように、本発明に係
る鋳鉄材を用いて製作したシリンダヘッドは熱疲労によ
る亀裂の発生は認められなかった。一方、比較例4、5
の鋳鉄を用いて製作したシリンダヘッドは、いずれも熱
疲労による亀裂(弁間亀裂等)の発生が認められた。
【0060】この結果から、実施例4の鋳鉄材は、耐熱
疲労特性に優れており、本実施例の鋳鉄を高出力のディ
ーゼルエンジンのシリンダヘッドに適用すれば、耐久性
に優れた製品を得ることができることが判る。
【0061】(第3試験例)次に、第3試験例について
説明する。本例は、上述した第1試験例の銅に代えてニ
ッケルを含有させた本発明に係る鋳鉄材と、同じくニッ
ケルを含有させた従来の鋳鉄材とを比較するために行っ
た試験である。
【0062】表3に示す組成成分からなる各試験片(実
施例5〜7、上記と同様の比較例1〜3)に対し、上述
した第1試験例の場合と同様にして耐熱疲労試験を行
い、各試験片の耐熱疲労特性を評価した。その結果を表
3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】この表3から明らかなように、本発明に係
る試験片(実施例5〜7)は、破断までの繰り返し数が
690回以上であり、第1試験例の場合と同様に、いず
れも比較例1〜3の試験片に比べて耐熱疲労特性に優れ
ていることが判る。
【0065】(第4試験例)次に、第4試験例について
説明する。本例も、ニッケルを含有させた本発明に係る
鋳鉄材と、同じくニッケルを含有させた従来の鋳鉄材と
を比較するために行った試験である。
【0066】表4に示す組成からなる本発明の実施例8
及び上記と同様の比較例4、5の鋳鉄を用いて高出力デ
ィーゼルエンジンのシリンダヘッドを作製し、上述した
第2試験例の場合と同様にして実機耐久試験を行った。
シリンダヘッドの熱疲労亀裂状況を表4に示す。
【0067】
【表4】
【0068】この表4から明らかなように、本例の場合
も、上述した第2試験例の場合と同様に、本発明に係る
鋳鉄材を用いて製作したシリンダヘッドは熱疲労による
亀裂の発生は認められなかった。一方、比較例4、5の
鋳鉄を用いて製作したシリンダヘッドは、いずれも熱疲
労による亀裂の発生が認められた。
【0069】以上の結果から、実施例8の鋳鉄材も、耐
熱疲労特性に優れており、本実施例の鋳鉄を高出力のデ
ィーゼルエンジンのシリンダヘッドに適用すれば、耐久
性に優れた製品を得ることができることが判る。
【0070】(第5試験例)次に、第5試験例について
説明する。本例は、上述した銅及びニッケルを共に含有
させた本発明に係る鋳鉄材と、同じく銅及びニッケルを
含有させた従来の鋳鉄材とを比較するために行った試験
である。
【0071】表5に示す組成成分からなる各試験片(実
施例9〜11、比較例1〜3)に対し、上述した第1試
験例の場合と同様にして耐熱疲労試験を行い、各試験片
の耐熱疲労特性を評価した。その結果を表5に示す。
【0072】
【表5】
【0073】この表5から明らかなように、本発明に係
る試験片(実施例9〜11)は、破断までの繰り返し数
が670回以上であり、第1及び第3試験例の場合と同
様に、いずれも比較例1〜3の試験片に比べて耐熱疲労
特性に優れていることが判る。
【0074】(第6試験例)次に、第6試験例について
説明する。本例も、銅及びニッケルを共に含有させた本
発明に係る鋳鉄材と、同じく銅及びニッケルを含有させ
た従来の鋳鉄材とを比較するために行った試験である。
【0075】表6に示す組成からなる本発明の実施例1
2及び比較例4、5の鋳鉄材を用いて高出力ディーゼル
エンジンのシリンダヘッドを作製し、上述した第2試験
例の場合と同様にして実機耐久試験を行った。シリンダ
ヘッドの熱疲労亀裂状況を表6に示す。
【0076】
【表6】
【0077】この表6から明らかなように、本例の場合
も、上述した第2及び第4試験例の場合と同様に、本発
明に係る鋳鉄材を用いて製作したシリンダヘッドは熱疲
労による亀裂の発生は認められなかった。一方、比較例
4、5の鋳鉄を用いて製作したシリンダヘッドは、いず
れも熱疲労による亀裂の発生が認められた。
【0078】以上の結果から、実施例12の鋳鉄材も、
耐熱疲労特性に優れており、本実施例の鋳鉄を高出力の
ディーゼルエンジンのシリンダヘッドに適用すれば、耐
久性に優れた製品を得ることができることが判る。
【0079】以上の各試験結果から、希土類金属を含有
させた鋳鉄材にあっては、優れた耐熱疲労特性を得るこ
とができ、ディーゼルエンジンのシリンダヘッドに適用
した場合には、高出力、高性能且つ長寿命のエンジンを
実現することができる。つまり、筒内燃焼温度及び筒内
圧力の向上に耐え得るシリンダヘッドを作製することが
できて、弁間亀裂の発生等も回避でき、ユーザの要求す
る高い性能を発揮するエンジンを実現することが可能に
なる。
【0080】また、シリンダヘッドの冷却効率を高めて
おく必要がない。従来は吸排気のポート間に冷却水通路
を形成していたが、本発明の鋳鉄材を使用することによ
り、この冷気水通路の加工が不要になり、シリンダヘッ
ドの加工効率の向上を図ることができる。
【0081】(その他の実施形態)上述した各実施形態
では、本発明に係る鋳鉄材をディーゼルエンジンのシリ
ンダヘッドに適用した場合について説明した。本発明は
これに限るものではない。例えば、ディーゼルエンジン
のシリンダブロック等のその他のエンジン構成部材の材
料として採用したり、ガソリンエンジン等のその他のエ
ンジン構成部材の材料として採用することも可能であ
る。また、エンジン以外のものへの適用も可能である。
【0082】また、銅、ニッケル、クロム、モリブデ
ン、炭素、ケイ素、マンガン、リン、アンチモン、すず
の含有量は、上述したものに限らない、つまり、要求さ
れる耐熱疲労特性や、被削性に応じてこれら含有量は任
意に設定されるものである。
【0083】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。請求項1、3、5記載の発明
では、モリブデン等の耐熱疲労特性の向上を図るための
元素を含有した鋳鉄材に対し、希土類金属を所定重量だ
け含有させることで、モリブデン等を含む炭化物の生成
を抑制できるようにしている。このため、基地組織の黒
鉛量を良好に確保でき、被削性に富み且つ強度の高い鋳
鉄材を得ることができる。また、セメンタイト層の化合
炭化物が減少することもなく、このセメンタイト層の厚
さを十分に確保できるので、強度の高いパーライト組織
を有する鋳鉄材を実現できる。つまり、従来では、耐熱
性を向上させるために含有させたモリブデンやクロムが
原因となって鋳鉄材の被削性や強度を劣化させてしまう
ことがあった。本発明によれば、このモリブデンやクロ
ムを含有させたことによる悪影響を排除し、且つこれら
の含有による耐熱疲労特性の向上といった有益な効果を
確保することができる。
【0084】特に、請求項10記載の発明のように、こ
の鋳鉄材を利用してディーゼルエンジン用のシリンダヘ
ッドを作製した場合には、エンジンの構成部材のうち、
特に優れた耐熱疲労特性が要求される部分の耐熱疲労特
性を大幅に向上できる。このため、吸排気の各ポートと
ノズル装着部との間や、各ポート間における熱疲労に起
因する亀裂の発生を回避することができる。従って、エ
ンジンを大型化することなしに吸排気の各ポートを大き
くすることができ、空気充填効率や燃焼ガスの排気効率
の向上を図ることができる。また、上記亀裂の発生によ
りエンジンの耐久性が低下するといったこともなく、エ
ンジンの長寿命化が図れる。つまり、本発明に係る鋳鉄
材によるシリンダヘッドを使用してエンジンを構成した
場合には、エンジンの大型化を招くこと無しに空気充填
効率や燃焼ガス排気効率の向上を図るといった要求と、
熱疲労による亀裂の発生を回避するといった要求とを両
立させることができ、これまでに無かった優れたエンジ
ンを実現することができる。その結果、ユーザの要求す
る性能に応え、且つ耐久性に係る不満を招くことも無
く、ユーザが性能及び耐久性に十分に満足する車両を実
現することができるのである。更には、シリンダヘッド
の設計段階において、その冷却のための構成も簡素化で
きる。例えば、冷却水の通路を各ポート間に形成してお
く必要が無くなる。このため、シリンダヘッドの加工効
率の向上が図れ、低コストで量産が可能なシリンダヘッ
ドを実現することもできる。
【0085】請求項2、4、6記載の発明では、銅、ク
ロム、モリブデンの含有量を特定したことにより、クロ
ム、モリブデンを含む炭化物の生成を抑制する効果、基
地パーライトの高温安定化を図る効果、良好な被削性を
確保する効果を発揮させることができ、鋳鉄材の実用性
を更に高めることが可能になる。
【0086】請求項7、8記載の発明では、上記以外の
元素の重量比を特定したことにより、上述した各効果に
加えて、鋳造欠陥の防止、良好な鋳造性の確保、イオウ
の有害性の除去といった効果を得ることができる。
【0087】請求項9記載の発明では、希土類金属を具
体的に特定したことにより、鋳鉄材の実用性の向上が図
れる。また、各種希土類金属のうち、これら金属は比較
的容易に精製することができ、これによっても鋳鉄材の
実用性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼルエンジンのシリンダヘッドにおける
熱疲労に起因する亀裂発生のメカニズムを説明するため
の図である。
【図2】ディーゼルエンジンの燃焼室周辺部の構成を示
す一部を破断した斜視図である。
【図3】シリンダヘッドの下面を示す図である。
【図4】本発明に係る鋳鉄材である実施例2の金属組織
を示す顕微鏡写真である。
【図5】従来の鋳鉄材である比較例1の金属組織を示す
顕微鏡写真である。
【図6】従来の鋳鉄材である比較例3の金属組織を示す
顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻野 知也 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 (72)発明者 中村 正弘 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅、クロム、モリブデンが含有された鋳
    鉄材において、 イオウの含有量が0.1重量%以下であって、希土類金
    属が0.015〜0.3重量%含有されていることを特
    徴とする耐熱鋳鉄材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の耐熱鋳鉄材において、 銅が0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜0.6重
    量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有されてい
    ることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  3. 【請求項3】 ニッケル、クロム、モリブデンが含有さ
    れた鋳鉄材において、 イオウの含有量が0.1重量%以下であって、希土類金
    属が0.015〜0.3重量%含有されていることを特
    徴とする耐熱鋳鉄材。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の耐熱鋳鉄材において、 ニッケルが0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜
    0.6重量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有
    されていることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  5. 【請求項5】 銅、ニッケル、クロム、モリブデンが含
    有された鋳鉄材において、 イオウの含有量が0.1重量%以下であって、希土類金
    属が0.015〜0.3重量%含有されていることを特
    徴とする耐熱鋳鉄材。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の耐熱鋳鉄材において、 銅とニッケルとの合計含有量が0.3〜1.2重量%、
    クロムが0.1〜0.6重量%、モリブデンが0.3〜
    0.9重量%含有されていることを特徴とする耐熱鋳鉄
    材。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のうち1つに記載の耐熱鋳
    鉄材において、 炭素が2.8〜3.5重量%、ケイ素が1.9〜2.4
    重量%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.
    1重量%以下、アンチモンが0.01〜0.05重量%
    含有されていることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のうち1つに記載の耐熱鋳
    鉄材において、 炭素が2.8〜3.5重量%、ケイ素が1.9〜2.4
    重量%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.
    1重量%以下、すずが0.05〜0.1重量%含有され
    ていることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のうち1つに記載の耐熱鋳
    鉄材において、 希土類金属は、セリウム、ランタン、ネオジウムのうち
    少なくとも1つを含んだものであることを特徴とする耐
    熱鋳鉄材。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のうち1つに記載の耐熱
    鋳鉄材により作製されていることを特徴とするディーゼ
    ルエンジン用のシリンダヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102002626A (zh) * 2010-10-13 2011-04-06 康定图 一种耐高温抗腐蚀合金及其制备方法

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