JPH0524977B2 - - Google Patents

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JPH0524977B2
JPH0524977B2 JP28368185A JP28368185A JPH0524977B2 JP H0524977 B2 JPH0524977 B2 JP H0524977B2 JP 28368185 A JP28368185 A JP 28368185A JP 28368185 A JP28368185 A JP 28368185A JP H0524977 B2 JPH0524977 B2 JP H0524977B2
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JP
Japan
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cast iron
thermal fatigue
spheroidal graphite
graphite cast
test
Prior art date
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JP28368185A
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JPS62142745A (ja
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Masami Suzuki
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、耐熱性球状黒鉛鋳鉄にかかり、特
に車両用エンジンの排気系部品等に使用するのに
好適な耐熱性球状黒鉛鋳鉄の改良に関するもので
ある。 〔従来の技術〕 近年、ガソリンエンジンもしくはデイーゼルエ
ンジン等の車両用エンジン、特に自動車用エンジ
ンにおいては、高出力化、低燃費化に対する改善
要求の高まりに伴い、燃焼効率の改善のための研
究開発が積極的に実施されている。 その結果、このような要求に応える自動車用エ
ンジンにおいては、従来の自動車用エンジンに比
較して、排気ガス温度が著しく高温となる傾向に
ある。 とりわけ、自動車用エンジンにおけるエキゾー
ストマニホルド、ターボチヤージヤ用タービンハ
ウジング、排気ガス浄化装置用部品等の排気系部
品においては、使用条件が特に高温苛酷となるこ
とから、従来の高Si球状黒鉛鋳鉄の耐熱性をさら
に向上させるため、Cr、Al、MoあるいはCe、
La等の希土類元素の添加が試みられてきた。 すなわち、鋳物第49巻第12号の第42頁には鋳鉄
の耐熱性を向上させる方法として、Mo、Cr、
Mn、Al、Si等の合金元素の添加が試みられてい
ることが開示されている。 また、出願人は先に出願した特公昭54−38968
号の中で鋳鉄にSi、Mn、Mgを添加した排気マ
ニホルドを開示している。 また、特公昭60−17819号にはMo、Ce、Laの
含有が開示され、特開昭58−58248号にはCr、
Moの含有が開示されている。 さらに、特開昭60−70162号にもMoの含有が
開示され、特開昭48−31113号にはAlを含有した
球状黒鉛鋳鉄が開示されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、高Si球状黒鉛鋳鉄の性質を改善する
ためには、特に耐酸化性と熱疲労特性を同時に向
上させるとともに、鋳造性と加工性を悪化させな
いことが必要である。 しかしながら、従来の耐熱性の向上の方法には
以下のような問題があつた。 Si含有量を高めることは耐酸化性を向上させる
が、フエライト基地を脆化させ熱疲労特性を悪化
させる。 また、CrあるいはAlを含有させることも耐酸
化性を向上させるが、Crは網状の1次炭化物を
析出させ被削性を著しく低下させ、またAlは溶
湯の流動性を低下させ鋳造性を著しく悪化させ
る。 また、Moは基地を強化して熱疲労特性を向上
させるが、Crと同様網状の1次炭化物を析出さ
せ被削性を著しく低下させるとともに、引け巣の
発生を増加させ易い。 さらに、希土類元素の添加は酸化スケールの密
着性を良くして耐酸化性を向上させるが、熱疲労
特性を向上させる効果が小さいという問題があ
る。 従つて、本発明の目的は、従来の耐熱性球状黒
鉛鋳鉄よりも格段にすぐれた熱疲労特性を耐酸化
性を有するとともに、鋳造性と機械加工性を兼ね
備えた耐熱性球状黒鉛鋳鉄を提供することにあ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 このため、本発明にかかる耐熱性球状黒鉛鋳鉄
は、重量比率で、C;3.2〜4.2%、Si;3.5〜4.5
%、Mn;0.8%以下、P;0.1%以下、S;0.03%
以下、Cr;0.2〜0.8%、Nb、Taのうち少なくと
も1種類を0.5〜2.0%、Mg、Ca、Ce等の黒鉛球
状化元素を黒鉛の球状化のために必要な量含有
し、残部実質的にFeと不可避の不純物からなる
ことを特徴とするものである。 〔作用〕 上記の構成にかかる本発明の作用を説明する
と、本発明にかかる耐熱性球状黒鉛鋳鉄を組成的
にはP、S等の不純物を低く抑える一方、C、
Si、Cr、Nbをバランスよく添加したことにより、
従来の耐熱性球状黒鉛鋳鉄よりも格段にすぐれた
熱疲労特性と耐酸化性を有するとともに、鋳造性
と機械加工性を兼ね備えた耐熱性球状黒鉛鋳鉄を
提供することができたのである。 以下、本発明の耐熱性球状黒鉛鋳鉄に添加する
各合金元素の添加量の範囲限定理由について説明
する。 なお、以下の説明において各合金元素の添加量
は全て重量%で表示する。 まず、Cは3.2%未満では鋳造性が悪化し、4.2
%を超えると黒鉛量が多くなり材質を脆弱化させ
るため、3.2〜4.2%とした。 Siは高温における耐酸化性を向上させるために
は3.5%以上必要であるが、4.5%を超えると基地
が脆弱化して熱疲労特性を著しく低下させるた
め、3.5〜4.5%とした。 また、Mnは溶解原料から不可避的に混入する
Sの害毒をMnSとして無害な形に固定するため
に有効な元素であるが、0.8%を超えると耐酸化
性を悪化させるため0.8%とした。 Pはやはり溶解原料から不可避的に混入する
が、多量に混入すると被削性を悪化させるステダ
イトを晶出させるため、その影響が無視できる程
度の0.1%以下とした。 また、Sも溶解原料から不可避的に混入する
が、多量に混入すると黒鉛の球状化を阻害するた
め、やはりその影響が無視できる程度の0.03%以
下とした。 Crは耐酸化性の向上に有効であるが0.2%未満
ではその効果が十分でなく、0.8%を超えて添加
するとNbの含有量との関係でCrの1次炭化物を
粗大化させて機械加工性を著しく悪化させるた
め、0.2〜0.8%とした。 Nb、Taは本発明において特に重要な合金元素
であつて共に同様な操作を有する。すなわち、鋳
造時にCrよりも優先的に微細な粒状炭化物を形
成し、機械加工性を悪化させるCrの網状1次炭
化物の形成を抑制する。 また、高温におけるCrの2次炭化物の析出を
抑制するため耐酸化性の向上に有効であるが、
0.5%未満ではそれらの諸特性の改善効果が十分
でなく、一方2.0%を超えて添加するとNbあるい
はTaが未溶解状態で基地中に残留して靭性を低
下させ易いため、0.5〜2.0%とした。 〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。 本発明材の各種の特性を評価するために、第1
表に示すような4種類の本発明材〜および4
種類の比較材〜の供試材を鋳造成形により製
造した。 なお、各供試材の鋳造成形にあたつては50Kg用
高周波溶解炉を使用して大気溶解し、1550℃以上
で出湯し取鍋中にてFe−Si−Mg合金により黒鉛
球状化処理を行つた。 その後、これをFe−Si合金にて接種後1440℃
以上で注湯し、JIS規格A号のYブロツク形状に
鋳造成形した。このようにして製造した各供試材
の化学組成を第1表に示した。
【表】 第1表に示すような組成を有する各供試材を使
用して、以下に述べるような各種の評価試験を実
施した。 まず、電気−油圧サーボ方式熱疲労試験機を使
用して、上記の各供試材に対して熱疲労試験を実
施した。 なお、熱疲労試験は標点間距離を15mm、標点間
径10mmφとした丸棒試験片を使用して、試験片の
加熱による伸びおよび冷却による収縮を機械的に
拘束させた状態で、下限温度を200℃、上限温度
を900℃とし、1サイクル10分として加熱冷却サ
イクルの繰り返しにより熱疲労破壊させた。 そして、各試験片に負荷させる加熱冷却サイク
ルを上記のように一定とし各試験片の拘束率を変
化させて、各供試材の拘束率と熱疲労による破壊
まで繰り返し数(回)との関係によつて、各供試
材の熱疲労特性を評価した。ここで、拘束率
(%)は次の式により求められる値である。 拘束率(%)=自由伸び−拘束伸び/自由伸び×100 このようにして熱疲労試験した結果を第1図に
示した。 第1図から明らかなように、本発明材〜は
いずれも従来材である4種類の比較材〜と比
較すると、熱疲労寿命が格段にすぐれていること
がわかる。 次に、耐酸化性を評価するために、鋳造成形さ
れた上記の組成を有する各供試材を使用して、30
mm×20mm×5mmの形状の板状試験片を製作し、
900℃において100時間の大気中保持による酸化試
験を実施した。 なお、この酸化試験における試験結果は酸化試
験後にシヨツトブラスト処理を施して酸化スケー
ルを除去し、酸化試験前後の単位面積当たりの重
量変化(酸化減量;mg/cm2)を求めることにより
評価した。 上記の方法により酸化試験した結果を第2図に
示した。 第2図から明らかなように、本発明材〜は
いずれも従来材である比較材〜と比較すると
酸化減量が少なくとも約半分以下であり、耐酸化
性が格段にすぐれていることがわかる。 次に、鋳造性、機械加工性を評価するために本
発明材を使用してエキゾーストマニホルドを鋳造
成形によつて製造した。 その結果、“ひけ巣”、“ピンホール”、“ブロー
ホール”、“砂かみ”、“湯廻り不良”、“湯鏡”等と
いつた鋳造不良を生じることなく成形でき、良好
な鋳造性を有していることが確認できた。 そして、次にこれにドリル加工、フライス加工
等の機械加工を施したところ、刃具の欠けあるい
は異常摩耗を生じることもなく、従来の高Si球状
黒鉛鋳鉄と同等の機械加工性を有していることが
確認できた。 次に、耐熱耐久性を評価するために本発明材お
よび比較材を使用して2.8ガソリンエンジン用
のエキゾーストマニホルドを製作し、、実際にエ
ンジンに搭載してエンジン台上苛酷耐久試験を行
つた。 第2表にこのエンジン台上苛酷耐久試験に使用
したエキゾーストマニホルドの各供試品の化学組
成を示した。 なお、比較品は従来の高Si球状黒鉛鋳鉄であ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明にかかる耐熱性球
状黒鉛鋳鉄は、組成的にはP、S等の不純物を低
く抑える一方、C、Si、Cr、Nbをバランスよく
添加したことにより、従来の耐熱性球状黒鉛鋳鉄
よりも格段にすぐれた熱疲労特性と耐酸化性を有
するとともに、鋳造性と機械加工性を兼ね備える
ことができた。 これによつて、自動車用エンジンにおける排気
系部品用材料、例えばエキゾーストマニホルド等
に適用できるというすぐれた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明材と比較材の熱疲労試験の結果
を示すグラフ、第2図は本発明材と比較材の酸化
試験の結果を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量比率で、C;3.2〜4.2%、Si;3.5〜4.5
    %、Mn;0.8%以下、P;0.1%以下、S;0.03%
    以下、Cr;0.2〜0.8%、Nb、Taのうち少なくと
    も1種類を0.5〜2.0%、Mg、Ca、Ce等の黒鉛球
    状化元素を黒鉛の球状化のために必要な量含有
    し、残部実質的にFeと不可避の不純物からなる
    ことを特徴とする耐熱性球状黒鉛鋳鉄。
JP28368185A 1985-12-17 1985-12-17 耐熱性球状黒鉛鋳鉄 Granted JPS62142745A (ja)

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JP28368185A JPS62142745A (ja) 1985-12-17 1985-12-17 耐熱性球状黒鉛鋳鉄

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JPS62142745A JPS62142745A (ja) 1987-06-26
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JP2540007Y2 (ja) * 1991-06-20 1997-07-02 有限会社インテリアサロン藤原 床材剥捲機
CN101300368B (zh) * 2005-09-15 2011-08-31 格瑞得有限责任公司 高硅铌铸造合金及其生产方法
JP5232620B2 (ja) * 2008-12-18 2013-07-10 三菱重工業株式会社 球状黒鉛鋳鉄
RU2615916C1 (ru) * 2016-04-19 2017-04-11 Юлия Алексеевна Щепочкина Чугун

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JPS62142745A (ja) 1987-06-26

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