JP3778713B2 - 耐熱鋳鉄材及びその鋳鉄材を利用したシリンダヘッド - Google Patents

耐熱鋳鉄材及びその鋳鉄材を利用したシリンダヘッド Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱疲労特性に優れた耐熱鋳鉄材及びその鋳鉄材を利用して作製されたシリンダヘッドに係る。特に、モリブデン等の耐熱疲労特性を向上させるための元素を含有した鋳鉄材に対し、更なる耐熱疲労特性の向上を図るための対策に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内燃機関、特に、ディーゼルエンジンにおいては、高出力化、高性能化及び長寿命化が要求されている。特に、高出力化及び高性能化に伴って熱負荷が過酷になるシリンダヘッドの材料としては優れた耐熱疲労特性が要求される。一般に、このシリンダヘッドの材料としては、耐熱性及び製造コストを考慮して片状黒鉛鋳鉄が採用されている。このことは、例えば「鋳鉄の500℃までの諸性質」第1部テキスト編(社)新日本鋳鍛造協会発行の第9頁)に開示されている。
【0003】
この種の片状黒鉛鋳鉄としては、炭素が2.6〜3.8重量%、ケイ素が1.1〜2.5重量%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.3重量%以下、イオウが0.03〜0.15重量%で、残部が鉄である組成のものが一般に採用されている。また、この片状黒鉛鋳鉄に、クロム、ニッケル、銅、モリブデン、バナジウム、チタン、すず等の材料を含有させることも行われている。例えば、特開昭60−125351号公報には、クロム、銅、モリブデン、バナジウムを含有させたものが開示されている。また、特公平7−6032号公報には、クロム、ニッケル、モリブデン、アンチモンを含有させたものが開示されている。これら元素を含有させることにより、鋳鉄の耐熱疲労特性等を改善し、エンジンの高出力化及び高性能化に適した耐久性の高いシリンダヘッドの実現を図っている。その結果、高出力、高性能且つ長寿命のエンジンを搭載した車両の実用化を図り、一般ユーザの要求に応える高い性能を有する車両が得られるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ディーゼルエンジンの更なる高出力化、高性能化及び長寿命化の要求に応えようとした場合、従来の鋳鉄材では、耐熱疲労特性の向上に限界があり、この要求に応えることができなかった。
【0005】
上記シリンダヘッドの耐熱疲労特性に関して説明すると、このシリンダヘッドは、エンジンの発停が繰り返されることにより熱疲労が生じ、過酷な条件で使用された場合には、この熱疲労が原因で部分的に亀裂が発生することがある。
【0006】
この亀裂発生のメカニズムについて図1を用いて説明する。この図1における縦軸はシリンダヘッドに作用する荷重であり、横軸はシリンダヘッドの歪みである。縦軸の荷重零点よりも上側は引張荷重を、下側は圧縮荷重をそれぞれ示している。
【0007】
また、図2はディーゼルエンジンのシリンダヘッド1周辺を示している。この図2ではシリンダヘッド1を実線で示している。図3はシリンダヘッド1の下面(シリンダブロック2に当接する側)を示している。この図のように、シリンダヘッド1は、燃焼室3を形成する部分(以下、この部分を燃焼面11と呼ぶ)と、この燃焼面11の外側に位置して本シリンダヘッド1をシリンダブロック2に締結するための外縁部分12とを備えている。燃焼面11には、吸排気用のポート4,5、燃料噴射ノズル6を装着するためのノズル装着部7が形成されている。
【0008】
エンジンが始動すると、シリンダヘッド1の燃焼面11が燃焼室3内の熱によって加熱され熱膨張する。これに対し、シリンダヘッド1の外縁部分12は、比較的温度が低いためその熱膨張量は燃焼面11に比べて小さい。また、この外縁部分12はシリンダブロック2に強固に締結されている。このため、シリンダヘッド1の燃焼面11及びその周辺部分の熱膨張は、外縁部分12による拘束を受ける。その結果、燃焼面11及びその周辺部分には圧縮荷重が作用する(図1のA)。これにより、シリンダヘッド1は降伏して収縮する。特に、ディーゼルエンジンにあっては、ガソリンエンジンに比べて筒内燃焼圧力が高いため、エンジン全体の剛性が高く設計されている。このため、シリンダヘッド1の燃焼面11及びその周辺部分の熱膨張に対する外縁部分12の拘束力は大きく、シリンダヘッド1の収縮量も大きくなる傾向がある。
【0009】
その後、所定時間だけエンジンが継続して運転すると、シリンダヘッド1全体の温度上昇に伴い上記圧縮荷重が緩和される(図1のB)。この状態からエンジンを停止すると、エンジンが冷却される。完全に冷却した状態では、上記圧縮降伏変形した部位(燃焼面11及びその周辺部分)に引張荷重が作用することになる(図1のC)。このため、このエンジン始動から停止までの1サイクルで、図中Lの引張荷重が燃焼面11及びその周辺部分に残留する。
【0010】
このようなサイクルが繰り返されると(図中D〜F)、その度に残留した引張荷重が蓄積されていき、シリンダヘッド1に次第に大きな引張荷重が作用していく。
【0011】
このような圧縮及び引張の繰り返しに伴う荷重によりシリンダヘッド1に部分的に亀裂が発生する。特に、シリンダヘッド1では、吸排気の各ポート4,5とノズル装着部7との間や、各ポート4,5間に亀裂(所謂、弁間亀裂)が生じやすい。これはシリンダヘッド1の形状に起因している。つまり、エンジンの空気充填効率や燃焼ガスの排気効率を向上させるために、各ポート4,5の径をできるだけ大きく確保するようにシリンダヘッド1は設計されている。このため、ポート4,5とノズル装着部7との間や、各ポート4,5間の肉厚寸法が小さくなっていて、この部分に応力が集中しやすく、これらの部分に亀裂が生じやすい。図3は、シリンダヘッド1の排気ポート5とノズル装着部7との間に亀裂8が発生した状態を示している。
【0012】
このような亀裂が生じた場合、エンジンの性能が維持できなくなるばかりでなく、エンジンの耐久性が低下してしまう。即ち、ユーザの要求するエンジン性能を発揮することができず、また、エンジンの寿命が短くなってユーザの不満を招くことになってしまう。従って、この亀裂が発生しない温度域までしか筒内燃焼温度を上昇させることができず、エンジンの高出力化及び高性能化には限界があった。
【0013】
また、この亀裂の発生を抑制するためにシリンダヘッドを冷却する構成も講じられている。例えば、各ポート間に冷却水を流すための冷却水通路を形成することが行われている。ところが、この冷却水通路の加工には高い精度が要求され、シリンダヘッドの加工効率を著しく阻害していた。
【0014】
このように、シリンダヘッド1にあっては、エンジンの大型化を招くこと無しに空気充填効率や燃焼ガス排気効率の向上を図るといった要求と、熱疲労による亀裂の発生を回避するといった要求とがある。しかし、この両要求の両立は困難であり、この両要求を十分に満たすといったシリンダヘッドに特有の課題を解決した手段は未だ実現されていない。
【0015】
本発明の発明者らは、上記の点を考慮し、鋳鉄材の耐熱疲労特性について種々の考察を行った。そして、以下の点に着目した。通常、鋳鉄材は、セメンタイトとフェライトとの層状の共析晶であるパーライト基地組織を有している。そして、耐熱性を向上させるためにモリブデンやクロム等を含有させた場合、これら含有材料を含む遊離炭化物が晶出することがあり、この場合、基地組織の黒鉛量が減少することに伴って固くて脆い鋳鉄材になってしまう。つまり、被削性に劣り、シリンダヘッドには採用し難い材料になってしまう。
【0016】
また、上記モリブデンやクロムを含む遊離炭化物の晶出に伴って、パーライト組織のセメンタイト層の炭素が奪われることになり、このセメンタイト層の化合炭化物が減少する。これにより、セメンタイト層の厚さがフェライト層の厚さに比べて薄くなり、軟弱なパーライト組織となってしまう。
【0017】
このように、耐熱性を向上させるために含有させたモリブデンやクロムが原因となって鋳鉄材の被削性や強度を劣化させてしまっていることに本発明の発明者らは着目した。そして、このモリブデンやクロムを含有させたことによる悪影響を排除し、且つこれらの含有による耐熱疲労特性の向上といった有益な効果を確保するための手段について研究を重ねた。
【0018】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モリブデン等の耐熱疲労特性を向上させるための元素を含有した鋳鉄材に対し、モリブデン等を含む遊離炭化物の晶出を抑制し、モリブデン等の基地組織への固溶を確実に行わせて耐熱疲労特性の向上を図ることにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要−
上記目的を達成するために、本発明は、モリブデン等の耐熱疲労特性の向上を図るための元素を含有した鋳鉄材に対し、希土類金属を所定重量だけ含有させることで、モリブデン等を含む炭化物の生成を抑制できるようにした。
【0020】
−解決手段−
具体的に、本発明が講じた第1の解決手段は、銅が0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜0.6重量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有され、イオウの含有量が0.1重量%以下の鋳鉄材に対し、希土類金属を0.015〜0.3重量%含有させている。また、炭素を2.8〜3.5重量%、ケイ素を1.9〜2.4重量%、マンガンを0.3〜0.9重量%、リンを0.1重量%以下、アンチモンを0.01〜0.05重量%含有させ、残部を鉄及び通常の不純物としている。
また、本発明が講じた第2の解決手段は、銅が0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜0.6重量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有され、イオウの含有量が0.1重量%以下の鋳鉄材に対し、希土類金属を0.015〜0.3重量%含有させている。また、炭素を2.8〜3.5重量%、ケイ素を1.9〜2.4重量%、マンガンを0.3〜0.9重量%、リンを0.1重量%以下、すずを0.05〜0.1重量%含有させ、残部を鉄及び通常の不純物としている。
【0021】
この特定事項により、クロム及びモリブデンを含む炭化物の晶出が抑制され、このクロム及びモリブデンの基地組織への固溶が確実に行われる。それに伴って鋳鉄材の耐熱疲労特性が向上する。また、銅が含有されていることによっても炭化物の晶出が抑制される。
【0022】
希土類金属の含有量を上述の如く特定した理由を以下に述べる。クロム、モリブデンを含む炭化物の晶出を抑制するためには0.015重量%以上の希土類金属が必要である。つまり、希土類金属を含有させたことによる効果を発揮させるために最低限必要な量である。一方、希土類金属が0.3重量%を超えるとチル化傾向が増大し、鋳鉄材が脆弱化すると共に被削性が劣化してしまう。また、イオウの含有量としては、このイオウは溶解原料から不可避的に存在するが、多量に混入すると鋳造凝固過程で高温割れが生じ易く、その影響が無視できる程度の0.1重量%以下としている。また、このイオウの含有量と希土類金属の含有量とには相関関係がある。具体的には、希土類金属をイオウ量の約3倍含有させることが耐熱疲労性の向上に最も適していることを本発明の発明者らは見出している。一般に、鋳鉄材には0.005〜0.1重量%のイオウが含有している。このため、希土類金属の含有量は、このイオウ含有量に応じて0.015〜0.3重量%含有させることが好ましいのである。
また、以下の各元素の重量比率を上述のように限定した理由を以下に説明する。
(銅)
クロム、モリブデンを含む炭化物の生成を抑制するためには0.3重量%以上の銅が必要である。一方、銅の量が1.2重量%を超えると含有量に見合った効果が得られなくなってしまう。
(クロム)
基地パーライトの高温安定化、特に500℃までのパーライトの分解を阻止するためには0.1重量%以上のクロム量が必要である。一方、クロム量が0.6重量%を超えると遊離炭化物が形成されて脆弱化すると共に被削性が著しく劣化してしまう。
(モリブデン)
耐熱疲労特性を向上させるには、0.3重量%以上のモリブデン量が必要である。一方、モリブデン量が0.9重量%を超えると含有量に見合った効果が得られない。また、モリブデン含有量が多過ぎると、引け巣等の鋳造欠陥が生じ易くなると共に、遊離炭化物が形成されて脆弱化し、更に被削性が著しく劣化してしまう。
(炭素)
炭素量が2.8重量%未満では、引け巣等の鋳造欠陥を生じ易くなると共に、被削性が劣化してしまう。一方、3.5重量%を超える場合には、黒鉛晶出量が過多となって材質が脆弱化してしまう。
(ケイ素)
ケイ素量が1.9重量%未満では、溶湯の流動性が劣化して鋳造性が損なわれる。一方、2.4重量%を超える場合には、基地組織中のフェライトの析出量が多くなり、耐熱疲労特性が劣化する。
(マンガン)
基地パーライトの高温安定化と、不純物としてのイオウの有害性を取り除くためには0.3重量%以上のマンガン量が必要である。一方、マンガン量が0.9重量%を超えるとチル化傾向が増大して脆弱化してしまう。
(リン)
リンは溶解原料から不可避的に存在するが、多量に混入すると脆弱化するため、その影響が無視できる程度の0.1重量%以下とした。
(アンチモン)
基地パーライトの高温安定化のためには0.01重量%以上のアンチモン量が必要である。一方、アンチモン量が0.05重量%を超えるとチル化傾向が増大して脆弱化してしまう。
また、第2の解決手段は、上記第1の解決手段のアンチモンに代えて、すずを0.05〜0.1重量%含有させている。この解決手段において、すずの重量比を上述のように限定した理由は、上述した第1の解決手段におけるアンチモンの場合と同様である。
【0028】
の解決手段は、上記第1の解決手段において、銅に代えてニッケルを含有させている。また、第の解決手段も、上記第2の解決手段において、銅に代えてニッケルを含有させている。つまり、ニッケルを0.3〜1.2重量%含有させている。
【0029】
この特定事項により、銅を含有させた場合と同様に炭化物の生成を抑制できる。また、ニッケルの含有により耐蝕性の向上も図れる。
【0031】
の解決手段は、上記第1の解決手段の含有物と、第の解決手段の含有物とを合わせ持ったものである。つまり、銅及びニッケルの両方を含有させている。また、第の解決手段は、上記第2の解決手段の含有物と、第の解決手段の含有物とを合わせ持ったものである。つまり、銅及びニッケルの両方を含有させている。そして、銅、ニッケル、クロム、モリブデンの含有量としては、銅とニッケルとの合計含有量を0.3〜1.2重量%、クロムを0.1〜0.6重量%、モリブデンを0.3〜0.9重量%としている。
【0033】
これら解決手段において各元素の重量比を上述のように限定した理由は、上述した解決手段の場合と同様である。
【0043】
の解決手段は、希土類金属を具体的に特定したものである。つまり、上記第1〜第のうち1つの解決手段において、希土類金属を、セリウム、ランタン、ネオジウムのうち少なくとも1つを含んだものとしている。
【0044】
この特定事項により、本発明に係る耐熱疲労特性に優れた鋳鉄材に含有させる希土類金属が具体化され、鋳鉄材の実用性の向上が図れる。また、各種希土類金属のうち、これら金属は比較的容易に精製することができ、これによっても鋳鉄材の実用性の向上が図れる。
【0045】
の解決手段は、上述した耐熱鋳鉄材の適用形態を特定したものである。つまり、上記第1〜第のうち1つの解決手段の耐熱鋳鉄材により、ディーゼルエンジン用のシリンダヘッドを作製している。
【0046】
この特定事項により、特に優れた耐熱疲労特性が要求されるディーゼルエンジンのシリンダヘッドに対して、その耐熱疲労特性の大幅な向上が図れる。このため、吸排気の各ポートとノズル装着部との間や、各ポート間における亀裂の発生を回避することができる。その結果、高性能を長期間に亘って維持でき、且つ耐久性の高いエンジンを実用化できる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明に係る鋳鉄材と、従来の鋳鉄材との耐熱疲労試験及び実機耐久試験について説明する。
【0048】
(第1試験例)
先ず、第1試験例について説明する。本例は、銅を含有させた本発明に係る鋳鉄材と、同じく銅を含有させた従来の鋳鉄材とを比較するために行った試験である。
【0049】
表1に示す組成成分からなる各試験片(実施例1〜3、比較例1〜3)を実験室規模で溶製した。つまり、各組成成分の材料を70kg高周波溶解炉を用いて大気溶解し、Fe−Si(75%)合金0.3%で接種後、直径30mm、長さ500mmの丸棒試験材に鋳造し、この各試験材から下記に示す標点間距離及び標点間径を有する熱疲労試験片を製作した。この各試験片について耐熱疲労試験を行った。
【0050】
この耐熱疲労試験では、電気−油圧サーボ方式の熱疲労試験機を用い、各試験片に対する耐熱疲労特性の評価を行った。尚、この耐熱疲労試験は、標点間距離を15mm、標点間径を10mmとした丸棒試験片を用い、加熱による試験片の熱膨張伸びを機械的に完全拘束させた状態で、1サイクル10分とする加熱冷却サイクル(下限温度:35℃、上限温度400℃)を繰り返し、試験片が破断するまでの繰り返し数によって、各試験片の耐熱疲労特性を評価した。その結果を表1に合わせて示す。
【0051】
【表1】
Figure 0003778713
【0052】
この表1から明らかなように、本発明に係る試験片(実施例1〜3)は、破断までの繰り返し数が670回以上であり、いずれも比較例1〜3の試験片(繰り返し回数が130〜300回程度で破断している)に比べて耐熱疲労特性に優れていることが判る。
【0053】
−金属組織の比較−
また、本発明に係る鋳鉄材と従来の鋳鉄材との金属組織を比較するために、上記実施例2、比較例1及び比較例3に使用した鋳鉄材の金属組織の顕微鏡写真を図4、図5及び図6に示す。図4は実施例2の金属組織を示し、図5は比較例1の金属組織を示し、図6は比較例3の金属組織を示している。
【0054】
これら金属組織を比較すると、比較例3(図6)では、パーライト基地組織のフェライト層(顕微鏡写真において黒色の部分)に対してセメンタイト層(顕微鏡写真において白色の部分)の厚さが薄くなっている。これは、モリブデンやクロムを含む遊離炭化物の晶出に伴って、パーライト組織のセメンタイト層の炭素が奪われることになり、このセメンタイト層の化合炭化物が減少しているためであると考えられる。また、比較例1(図5)では、パーライト組織を構成するセメンタイト層及びフェライト層が粗大となっており、高温安定性に劣る組織となっている。これは、モリブデンやクロムを含有させていないためであると考えられる。
【0055】
これに対し、実施例2(図4)では、フェライト層とセメンタイト層との厚さが概略等しくなっている。これは、希土類金属の含有により、モリブデンやクロムを含む遊離炭化物の晶出が抑制され、セメンタイト層にクロムやモリブデンが良好に固溶しているためであると考えられる。また、パーライト組織も微細であり、高温安定性に優れた組織となっている。
【0056】
(第2試験例)
次に、第2試験例について説明する。本例も、銅を含有させた本発明に係る鋳鉄材と、同じく銅を含有させた従来の鋳鉄材とを比較するために行った試験である。
【0057】
表2に示す組成からなる本発明の実施例4及び比較例4、5の鋳鉄を用いて高出力ディーゼルエンジンのシリンダヘッドを作製し、全負荷ないしエンジン停止の繰り返しからなる実機耐久試験を実施した。そして、600時間終了後のシリンダヘッドの熱疲労亀裂状況を表2に合わせて示す。
【0058】
【表2】
Figure 0003778713
【0059】
この表2から明らかなように、本発明に係る鋳鉄材を用いて製作したシリンダヘッドは熱疲労による亀裂の発生は認められなかった。一方、比較例4、5の鋳鉄を用いて製作したシリンダヘッドは、いずれも熱疲労による亀裂(弁間亀裂等)の発生が認められた。
【0060】
この結果から、実施例4の鋳鉄材は、耐熱疲労特性に優れており、本実施例の鋳鉄を高出力のディーゼルエンジンのシリンダヘッドに適用すれば、耐久性に優れた製品を得ることができることが判る。
【0061】
(第3試験例)
次に、第3試験例について説明する。本例は、上述した第1試験例の銅に代えてニッケルを含有させた本発明に係る鋳鉄材と、同じくニッケルを含有させた従来の鋳鉄材とを比較するために行った試験である。
【0062】
表3に示す組成成分からなる各試験片(実施例5〜7、上記と同様の比較例1〜3)に対し、上述した第1試験例の場合と同様にして耐熱疲労試験を行い、各試験片の耐熱疲労特性を評価した。その結果を表3に示す。
【0063】
【表3】
Figure 0003778713
【0064】
この表3から明らかなように、本発明に係る試験片(実施例5〜7)は、破断までの繰り返し数が690回以上であり、第1試験例の場合と同様に、いずれも比較例1〜3の試験片に比べて耐熱疲労特性に優れていることが判る。
【0065】
(第4試験例)
次に、第4試験例について説明する。本例も、ニッケルを含有させた本発明に係る鋳鉄材と、同じくニッケルを含有させた従来の鋳鉄材とを比較するために行った試験である。
【0066】
表4に示す組成からなる本発明の実施例8及び上記と同様の比較例4、5の鋳鉄を用いて高出力ディーゼルエンジンのシリンダヘッドを作製し、上述した第2試験例の場合と同様にして実機耐久試験を行った。シリンダヘッドの熱疲労亀裂状況を表4に示す。
【0067】
【表4】
Figure 0003778713
【0068】
この表4から明らかなように、本例の場合も、上述した第2試験例の場合と同様に、本発明に係る鋳鉄材を用いて製作したシリンダヘッドは熱疲労による亀裂の発生は認められなかった。一方、比較例4、5の鋳鉄を用いて製作したシリンダヘッドは、いずれも熱疲労による亀裂の発生が認められた。
【0069】
以上の結果から、実施例8の鋳鉄材も、耐熱疲労特性に優れており、本実施例の鋳鉄を高出力のディーゼルエンジンのシリンダヘッドに適用すれば、耐久性に優れた製品を得ることができることが判る。
【0070】
(第5試験例)
次に、第5試験例について説明する。本例は、上述した銅及びニッケルを共に含有させた本発明に係る鋳鉄材と、同じく銅及びニッケルを含有させた従来の鋳鉄材とを比較するために行った試験である。
【0071】
表5に示す組成成分からなる各試験片(実施例9〜11、比較例1〜3)に対し、上述した第1試験例の場合と同様にして耐熱疲労試験を行い、各試験片の耐熱疲労特性を評価した。その結果を表5に示す。
【0072】
【表5】
Figure 0003778713
【0073】
この表5から明らかなように、本発明に係る試験片(実施例9〜11)は、破断までの繰り返し数が670回以上であり、第1及び第3試験例の場合と同様に、いずれも比較例1〜3の試験片に比べて耐熱疲労特性に優れていることが判る。
【0074】
(第6試験例)
次に、第6試験例について説明する。本例も、銅及びニッケルを共に含有させた本発明に係る鋳鉄材と、同じく銅及びニッケルを含有させた従来の鋳鉄材とを比較するために行った試験である。
【0075】
表6に示す組成からなる本発明の実施例12及び比較例4、5の鋳鉄材を用いて高出力ディーゼルエンジンのシリンダヘッドを作製し、上述した第2試験例の場合と同様にして実機耐久試験を行った。シリンダヘッドの熱疲労亀裂状況を表6に示す。
【0076】
【表6】
Figure 0003778713
【0077】
この表6から明らかなように、本例の場合も、上述した第2及び第4試験例の場合と同様に、本発明に係る鋳鉄材を用いて製作したシリンダヘッドは熱疲労による亀裂の発生は認められなかった。一方、比較例4、5の鋳鉄を用いて製作したシリンダヘッドは、いずれも熱疲労による亀裂の発生が認められた。
【0078】
以上の結果から、実施例12の鋳鉄材も、耐熱疲労特性に優れており、本実施例の鋳鉄を高出力のディーゼルエンジンのシリンダヘッドに適用すれば、耐久性に優れた製品を得ることができることが判る。
【0079】
以上の各試験結果から、希土類金属を含有させた鋳鉄材にあっては、優れた耐熱疲労特性を得ることができ、ディーゼルエンジンのシリンダヘッドに適用した場合には、高出力、高性能且つ長寿命のエンジンを実現することができる。つまり、筒内燃焼温度及び筒内圧力の向上に耐え得るシリンダヘッドを作製することができて、弁間亀裂の発生等も回避でき、ユーザの要求する高い性能を発揮するエンジンを実現することが可能になる。
【0080】
また、シリンダヘッドの冷却効率を高めておく必要がない。従来は吸排気のポート間に冷却水通路を形成していたが、本発明の鋳鉄材を使用することにより、この冷気水通路の加工が不要になり、シリンダヘッドの加工効率の向上を図ることができる。
【0081】
(その他の実施形態)
上述した各実施形態では、本発明に係る鋳鉄材をディーゼルエンジンのシリンダヘッドに適用した場合について説明した。本発明はこれに限るものではない。例えば、ディーゼルエンジンのシリンダブロック等のその他のエンジン構成部材の材料として採用したり、ガソリンエンジン等のその他のエンジン構成部材の材料として採用することも可能である。また、エンジン以外のものへの適用も可能である。
【0082】
また、銅、ニッケル、クロム、モリブデン、炭素、ケイ素、マンガン、リン、アンチモン、すずの含有量は、上述したものに限らない、つまり、要求される耐熱疲労特性や、被削性に応じてこれら含有量は任意に設定されるものである。
【0083】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、モリブデン等の耐熱疲労特性の向上を図るための元素を含有した鋳鉄材に対し、希土類金属を所定重量だけ含有させることで、モリブデン等を含む炭化物の生成を抑制できるようにしている。このため、基地組織の黒鉛量を良好に確保でき、被削性に富み且つ強度の高い鋳鉄材を得ることができる。また、セメンタイト層の化合炭化物が減少することもなく、このセメンタイト層の厚さを十分に確保できるので、強度の高いパーライト組織を有する鋳鉄材を実現できる。つまり、従来では、耐熱性を向上させるために含有させたモリブデンやクロムが原因となって鋳鉄材の被削性や強度を劣化させてしまうことがあった。本発明によれば、このモリブデンやクロムを含有させたことによる悪影響を排除し、且つこれらの含有による耐熱疲労特性の向上といった有益な効果を確保することができる。また、上述した効果に加えて、鋳造欠陥の防止、良好な鋳造性の確保、イオウの有害性の除去といった効果を得ることもできる。
【0084】
特に、請求項記載の発明のように、この鋳鉄材を利用してディーゼルエンジン用のシリンダヘッドを作製した場合には、エンジンの構成部材のうち、特に優れた耐熱疲労特性が要求される部分の耐熱疲労特性を大幅に向上できる。このため、吸排気の各ポートとノズル装着部との間や、各ポート間における熱疲労に起因する亀裂の発生を回避することができる。従って、エンジンを大型化することなしに吸排気の各ポートを大きくすることができ、空気充填効率や燃焼ガスの排気効率の向上を図ることができる。また、上記亀裂の発生によりエンジンの耐久性が低下するといったこともなく、エンジンの長寿命化が図れる。つまり、本発明に係る鋳鉄材によるシリンダヘッドを使用してエンジンを構成した場合には、エンジンの大型化を招くこと無しに空気充填効率や燃焼ガス排気効率の向上を図るといった要求と、熱疲労による亀裂の発生を回避するといった要求とを両立させることができ、これまでに無かった優れたエンジンを実現することができる。その結果、ユーザの要求する性能に応え、且つ耐久性に係る不満を招くことも無く、ユーザが性能及び耐久性に十分に満足する車両を実現することができるのである。更には、シリンダヘッドの設計段階において、その冷却のための構成も簡素化できる。例えば、冷却水の通路を各ポート間に形成しておく必要が無くなる。このため、シリンダヘッドの加工効率の向上が図れ、低コストで量産が可能なシリンダヘッドを実現することもできる。
【0087】
請求項記載の発明では、希土類金属を具体的に特定したことにより、鋳鉄材の実用性の向上が図れる。また、各種希土類金属のうち、これら金属は比較的容易に精製することができ、これによっても鋳鉄材の実用性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼルエンジンのシリンダヘッドにおける熱疲労に起因する亀裂発生のメカニズムを説明するための図である。
【図2】ディーゼルエンジンの燃焼室周辺部の構成を示す一部を破断した斜視図である。
【図3】シリンダヘッドの下面を示す図である。
【図4】本発明に係る鋳鉄材である実施例2の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【図5】従来の鋳鉄材である比較例1の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【図6】従来の鋳鉄材である比較例3の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド

Claims (8)

  1. 銅が0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜0.6重量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有され、
    イオウの含有量が0.1重量%以下であって、希土類金属が0.015〜0.3重量%含有されていると共に、炭素が2.8〜3.5重量%、ケイ素が1.9〜2.4重量%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.1重量%以下、アンチモンが0.01〜0.05重量%含有されており、残部が鉄及び通常の不純物からなることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  2. 銅が0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜0.6重量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有され、
    イオウの含有量が0.1重量%以下であって、希土類金属が0.015〜0.3重量%含有されていると共に、炭素が2.8〜3.5重量%、ケイ素が1.9〜2.4重量%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.1重量%以下、すずが0.05〜0.1重量%含有されており、残部が鉄及び通常の不純物からなることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  3. ニッケルが0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜0.6重量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有され、
    イオウの含有量が0.1重量%以下であって、希土類金属が0.015〜0.3重量%含有されていると共に、炭素が2.8〜3.5重量%、ケイ素が1.9〜2.4重量%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.1重量%以下、アンチモンが0.01〜0.05重量%含有されており、残部が鉄及び通常の不純物からなることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  4. ニッケルが0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜0.6重量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有され、
    イオウの含有量が0.1重量%以下であって、希土類金属が0.015〜0.3重量%含有されていると共に、炭素が2.8〜3.5重量%、ケイ素が1.9〜2.4重量%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.1重量%以下、すずが0.05〜0.1重量%含有されており、残部が鉄及び通常の不純物からなることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  5. 銅とニッケルとの合計含有量が0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜0.6重量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有され、
    イオウの含有量が0.1重量%以下であって、希土類金属が0.015〜0.3重量%含有されていると共に、炭素が2.8〜3.5重量%、ケイ素が1.9〜2.4重量%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.1重量%以下、アンチモンが0.01〜0.05重量%含有されており、残部が鉄及び通常の不純物からなることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  6. 銅とニッケルとの合計含有量が0.3〜1.2重量%、クロムが0.1〜0.6重量%、モリブデンが0.3〜0.9重量%含有され、
    イオウの含有量が0.1重量%以下であって、希土類金属が0.015〜0.3重量%含有されていると共に、炭素が2.8〜3.5重量%、ケイ素が1.9〜2.4重量%、マンガンが0.3〜0.9重量%、リンが0.1重量%以下、すずが0.05〜0.1重量%含有されており、残部が鉄及び通常の不純物からなることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  7. 請求項1〜のうち1つに記載の耐熱鋳鉄材において、
    希土類金属は、セリウム、ランタン、ネオジウムのうち少なくとも1つを含んだものであることを特徴とする耐熱鋳鉄材。
  8. 請求項1〜のうち1つに記載の耐熱鋳鉄材により作製されていることを特徴とするディーゼルエンジン用のシリンダヘッド。
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