JP2000176769A - ワークコンベヤのワーク位置決め構造 - Google Patents

ワークコンベヤのワーク位置決め構造

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JP2000176769A
JP2000176769A JP10355885A JP35588598A JP2000176769A JP 2000176769 A JP2000176769 A JP 2000176769A JP 10355885 A JP10355885 A JP 10355885A JP 35588598 A JP35588598 A JP 35588598A JP 2000176769 A JP2000176769 A JP 2000176769A
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work
rotating means
conveyor
positioning structure
rotating
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JP10355885A
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English (en)
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Hitoshi Kawabe
仁志 川辺
Katsumi Matsumoto
克己 松本
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ISSEI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真円形のワークのみならず真円形以外のワー
クでも外周方向から正確に位置決めするとともに、ワー
クの大きさや重さに応じて、ワークを位置決めする力を
調整することを課題とする。 【解決手段】 搬送コンベヤ1に間隔をおいて取り付け
られワークWを搬送する搬送用基台2と、この搬送用基
台2に回転可能に軸支される複数の回転手段11と、こ
の複数の回転手段11と連動してワークWを外周方向か
ら位置決めする複数のガイドロッド4とを備える。上記
搬送用基台2には、上記各回転手段11に巻き回されこ
の各回転手段11を同時に回転させる無端状の巻き掛け
伝動手段15と、この無端状の巻き掛け伝動手段15に
テンションをかける張力調節部材9とが設けられ、上記
各回転手段11は、同一径を有し所定の円周上Aの位置
に配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワークを外周方
向から位置決めするガイドロッドを備えたワークコンベ
ヤのワーク位置決め構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、搬送コンベヤに間隔をおいて取り
付けられワークを搬送する搬送用基台と、この搬送用基
台に立設されワークを外周方向から位置決めする複数の
ガイドロッドとを備えたワークコンベヤが知られてい
る。このワークコンベヤは、中心に貫通孔を有しないワ
ークなどを載置テーブルの上に段積みした状態で搬送す
るとともに、上記複数のガイドロッドを各々外周方向か
ら個別に位置決めするもので、搬送した所定位置で上記
載置テーブルを複数のガイドロッドに沿って昇降動させ
得るようになっている。
【0003】しかし、上記ワークコンベヤでは、上記複
数のガイドロッドを各々個別に半径方向(内径方向)に
位置調整しなければならない不便を有することから、例
えば、実公平6−27313号公報に示すように、上記
複数のガイドロッドを同時に移動させるワークコンベヤ
が開示されている。
【0004】このワークコンベヤは、図8に示すよう
に、搬送コンベヤ101に間隔をおいて取り付けられワ
ークWを搬送する搬送用基台102と、この搬送用基台
にワークWを外周方向から位置決めする複数のガイドロ
ッド104とを備えたワークコンベヤにおいて、上記搬
送用基台102に、一つの中央歯車105と、この中央
歯車105に咬合させる複数個の同一径の遊星歯車10
6とを軸支するとともに、少なくとも上記歯車105,
106を固定するロック手段を設け、各遊星歯車106
の同一偏心位置に上記複数のガイドロッド104を連動
連結したものである。したがって、上記ワークコンベヤ
によれば、上記中央歯車105を介して他の遊星歯車1
06も連動して回転するために、真円形のワークWの大
きさに応じて、上記各ガイドロッド104を中央歯車1
05の中心から等距離の位置に位置決めすることができ
る。
【0005】そして、上記ワークコンベヤは、NC旋盤
等の工作機械などに組み込まれて、上記搬送用基台10
2上に配される円盤状の載置テーブル107を昇降手段
より昇降動させるとともに、上記ガイドロッド104の
上方先端側に配されるワーク交換装置により、加工前の
ワークWを受け取ったり、加工済のワークWを戻したり
することが可能になっている。また、上記ワークコンベ
ヤには、上記中央歯車105か或いは遊星歯車106の
回転を停止させるロック手段が必須に設けられている
(詳しくは、実公平6−27313号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のワークコンベヤは、上記複数のガイドロッド104
を同時に移動させることはできるが、上記中央歯車10
5と複数個の同一径の遊星歯車106とを咬合させるも
のであるから、楕円形状部を含むようなワークWの場合
や多角形状のワークWの場合には、このワークWを外周
方向から正確に位置決めすることができない問題を有し
ていた。すなわち、上記従来のワークコンベヤは、真に
真円形のワークWを位置決めするもので、真円形以外の
ワークWの場合に使用すると、上記複数のガイドロッド
104とワークWとの間に隙間が生じてしまいワークW
を正確に位置決めすることができないばかりか、このよ
うなワークWの保持すらもできない問題を有していた。
【0007】また、上記従来のワークコンベヤは、上記
中央歯車105と複数の遊星歯車106との咬合が必要
なために、この咬合を考慮して上記各歯車105,10
6を正確な位置に配設する必要があると共に、上記各歯
車105,106を咬合させる円周方向での歯面間の遊
び(バックラッシ)の精度が高精度に要求され、この要
求が満たされないと騒音や振動が発生するおそれを有し
ていた。さらに、ワークWの大きさや重さなどが異なる
場合に、これらに応じて外周方向から位置決めする力を
調整できるものでもなかった。なお、上記ロック手段
は、上記歯車のいずれかを固定するもので、上記載置テ
ーブルを除去した状態で操作しなければならない不便も
有していた。
【0008】そこで、この発明は、真円形のワークのみ
ならず真円形以外のワークでも外周方向から正確に位置
決めすることが可能なワークコンベヤのワーク位置決め
構造を提供することを目的とする。また、この発明は、
各構成部材の精度や高精度な配設が要求されず、しか
も、ワークを位置決めする力を調整することが可能なワ
ークコンベヤのワーク位置決め構造を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
ワークコンベヤのワーク位置決め構造は、上記課題を解
決するために、搬送コンベヤに間隔をおいて取り付けら
れワークを搬送する搬送用基台と、この搬送用基台に回
転可能に軸支される複数の回転手段と、この複数の回転
手段と連動してワークを外周方向から位置決めする複数
のガイドロッドとを備え、上記搬送用基台に、上記各回
転手段に巻き回されこの各回転手段を同時に回転させる
無端状の巻き掛け伝動手段と、この無端状の巻き掛け伝
動手段にテンションをかける張力調節部材とが設けら
れ、上記各回転手段は、同一径を有し所定の円周上の位
置に配設されていることを特徴とする。
【0010】この請求項1記載の発明によれば、複数の
ガイドロッドの一つを移動させると、上記無端状の巻き
掛け伝動手段を介して他の回転手段も同時に回転するの
で、上記複数のガイドロッドが同時に移動することとな
る。そして、上記張力調節部材により上記無端状の巻き
掛け伝動手段のテンションを調節しているので、上記円
周上の位置に配設される回転手段を介して複数のガイド
ロッドが内径方向に径を縮めながらワークを外周方向か
ら位置決めすることとなる。
【0011】本発明の請求項2記載のワークコンベヤの
ワーク位置決め構造は、前記請求項1記載の発明を前提
として、前記無端状の巻き掛け伝動手段は、一定ピッチ
で突起を有するタイミングベルトであり、前記回転手段
は、上記突起を係止する係止部が形成されていることを
特徴とする。
【0012】この請求項2記載の発明によれば、上記無
端状の巻き掛け伝動手段としてタイミングベルトを使用
しているので、滑りがなく伝動効率が良く、このため、
上記各回転手段を同時に正確に回転させ得るようにな
る。
【0013】本発明の請求項3記載のワークコンベヤの
ワーク位置決め構造は、前記請求項1記載の発明を前提
として、前記無端状の巻き掛け伝動手段は、伝動チェー
ンであり、前記回転手段は、上記伝動チェーンを巻き回
すスプロケットであることを特徴とする。
【0014】この請求項3記載の発明によれば、上記無
端状の巻き掛け伝動手段として伝動チェーンを使用して
いるので、滑りがなく一定の速度で正確に伝動でき、ま
た、ベルト伝動のように最初張力を必要とせず、このた
め、上記各回転手段を同時に正確に回転させ得るように
なる。
【0015】本発明の請求項4記載のワークコンベヤの
ワーク位置決め構造は、前記請求項1記載の発明を前提
として、前記張力調整部材は、その外周で前記無端状の
巻き掛け伝動手段を押圧する押圧部材と、前記搬送用基
台に形成される長孔に対して案内される軸部材と、この
軸部材を上記長孔に対して固定する固定部材とを少なく
とも備えることを特徴とする
【0016】この請求項4記載の発明によれば、上記張
力調整部材の位置を上記長孔に沿って変更させることに
より、上記無端状の巻き掛け伝動手段のテンションを調
節することができるので、ワークの大きさや重さなどに
合わせてワークを位置決めする力を調節することができ
る。
【0017】本発明の請求項5記載のワークコンベヤの
ワーク位置決め構造は、前記請求項1記載の発明を前提
として、前記搬送用基台に、前記各回転手段の回転を停
止させるロック手段が備えられ、このロック手段は、上
記各回転手段に同時に当接する当接部材と、この当接部
に連結される昇降部材と、この昇降部材に螺合されて昇
降部材を昇降動させる調節ネジとからなり、この調節ネ
ジの頭部が前記各回転手段が配設される所定の円周上の
中心となる位置に形成される中央穴から突出した状態で
設けられていることを特徴とする。
【0018】この請求項5記載の発明によれば、上記ロ
ック手段の調節ネジの頭部に専用の工具を当てて調節ネ
ジを回すと、上記昇降部材が昇降することにより、上記
当接部材が上記各回転手段に同時に当接してその回転を
停止させるために、上記複数のガイドロッドが固定され
ることとなる。そして、このロック手段の調節ネジは、
上記搬送用基台の中央に突出して配されているために、
その操作が容易に行える。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照しながら説明する。
【0020】(第1の実施の形態)本実施の形態は、図
1乃至図4に示すように、搬送コンベヤ1に間隔をおい
て取り付けられワークWを搬送する搬送用基台2と、こ
の搬送用基台2の上に配される載置テーブル3と、上記
搬送用基台2に立設する複数のガイドロッド4とから構
成されている。そして、上記搬送用基台2は、搬送コン
ベヤ1により所定位置まで搬送されて、上記載置テーブ
ル3を昇降動させる昇降手段S(図3参照)であるリフ
トにより、上記ガイドロッド4に沿って昇降動されて、
上記ガイドロッド4の上方先端部から取り出されるもの
である。
【0021】上記搬送用基台2は、円盤状の載置テーブ
ル3を介してワークWを搬送する板状のものであり、こ
の板状の外側と内側には、各々連結プレート6A,6B
が取り付けられ、この連結プレート6A,6Bに搬送用
基台2を搬送コンベヤ1に取り付けられて回転するロー
ラ7が上記搬送用基台2の外側に2個、内側に1個設け
られている。また、上記搬送用基台2は、対向する側面
部が所定形状に切り欠いた切り欠き部2aが形成されて
いる。
【0022】上記搬送用基台2の中心位置には、上記載
置テーブル3の中心と当接する中心部材8が立設されて
いる。この中心部材8は、上記搬送用基台2の中央に形
成される中央孔上に立設され、内部にロック手段21の
調節ネジ21aが螺合される円筒状のもので、ワークW
の中心位置の目安ともなるものである。また、上記搬送
用基台2には、無端状の巻き掛け伝動手段15にテンシ
ョンをかける張力調整部材9の配設位置を変更させるた
めの2個の長孔12が上記中心部材8の方向に向かって
形成されている。さらに、上記搬送用基台2の切り欠き
部2aに上記張力調整部材9の位置ズレを規制する規制
部材16の調節ネジ16aが側面側から螺合されるネジ
穴13と、回転手段11の回転軸11aが貫通させる貫
通孔14が形成されている。
【0023】上記搬送用基台2の上方側には、3個のア
ーム10と、この各アーム10に基端側が連結されるガ
イドロッド4が設けられている。上記アーム10は、長
方形状のもので、一端側にはガイドロッド4の基端を連
結固定するとともに、他端側には軸穴11cが形成さ
れ、回転手段11の回転軸11aが連結されている。上
記ガイドロッド4は、ワークWを外周方向から位置決め
する棒状の部材であり、その自由端側が尖塔状に形成さ
れている。したがって、上記アーム10が回転軸11a
を中心として回転すると、上記ガイドロッド4を半径方
向に移動させ得るようになっている。
【0024】上記載置テーブル3は、ワークWを段積み
状態で載置するもので、その中心に上記中心部材8の上
部が突出させる中心穴3aが形成されるとともに、上記
各ガイドロッド4が貫通する案内孔3bが上記中心穴3
aに向かって3個形成されている。この案内孔3bは、
上記ガイドロッド4の外周と摺接しながら上記中心部材
8の方向である半径方向へ移動させるもので、上記ガイ
ドロッド4の直径よりも若干大きく形成されている。し
たがって、この載置テーブル3の案内孔3bに上記複数
のガイドロッド4を各々通すことにより、上記搬送用基
台2に装着させ得るようになっている。本実施の形態の
案内孔3bは、直線状のものであるが、上記ガイドロッ
ド4を円弧状に案内する曲線状のものでも良い。
【0025】上記搬送用基台2の下方側には、3個の回
転手段11と、これらの各回転手段11の外周に巻き回
される無端状の巻き掛け伝動手段15と、この無端状の
巻き掛け伝動手段15にテンションをかける2個の張力
調節部材9と、上記各回転手段11を同時にロックする
ロック手段21が設けられている(図2参照)。
【0026】上記回転手段11は、上記無端状の巻き掛
け伝動手段15を巻き回す一種のプーリであり、外側に
上下フランジが形成され、この上下フランジの間の巻き
掛け部に係止部11dが所定間隔をおいて形成されてい
る。また、上記巻き掛け部の中心位置には、この回転手
段11を回転させる回転軸11aが設けられ、この回転
軸11aが上記搬送用基台2の貫通孔14を貫通して上
記軸穴11cに連結されて、上記アーム10を回転可能
に軸支している。したがって、上記回転手段11が上記
回転軸11aを中心に回転すると、上記アーム10を回
転させ得るようになっている。このような構成の回転手
段11は、同一径の大きさのものが、上記中心部材8を
中心とする所定の円周上Aに等間隔をおいて3個配設さ
れている。本実施の形態では、上記中心部材8の中心か
ら上記各回転手段11の回転軸11aの中心までの長さ
が約65mmで、上記各回転手段11が120度の等間
隔をおいて配設されている。また、本実施の形態の回転
手段11は、3個設けられているが、上記所定の円周上
Aに配設させ得るものであれば、3個以上設けることも
実施に応じ任意である。なお、本実施の形態の載置テー
ブル3の大きさは直径約250mmであり、上記アーム
10の回転軸11aからガイドロッド4までの距離は4
2.5mmであり、上記中心部材8の中心から上記回転
軸11aの中心までの長さ、すなわち所定の円周上Aの
半径は約65mmに設定されている。
【0027】上記無端状の巻き掛け伝動手段15は、上
記各回転手段11を同時に回転させる伝達手段であり、
その内周側に一定ピッチで突起15cを有するタイミン
グベルト15Aが使用されている。上記突起15cは、
上記各回転手段11の係止部11dに係止されるもの
で、内側にのみ設けられている。本実施の形態でこのよ
うなタイミングベルト15Aを使用するのは、このタイ
ミングベルト15Aの特徴である滑りがなく伝動効率が
良いことを考慮したためである。また、騒音や振動の発
生のおそれもないからである。したがって、上記各回転
手段11の1つが回転すると、上記タイミングベルト1
5Aを介して他の回転手段11も同時に正確に回転する
ようになっている。
【0028】上記張力調整部材9は、上記タイミングベ
ルト15Aにテンションをかけるもので、上記回転手段
11,11の間に配されている。この張力調整部材9
は、その外周でタイミングベルト15Aの外側を押圧す
る押圧部材9aと、前記搬送用基台2の長孔12に対し
て案内される軸部材9bと、この軸部材9bを上記長孔
12に対して固定する固定部材9cとを備える。すなわ
ち、上記軸部材9bにはネジが形成されており、上記固
定部材9cであるネジと座金を介して、上記長孔12の
長手方向の中途部で固定できるようになっている。
【0029】そして、上記搬送用基台2の切り欠き部2
aには、上記張力調整部材9の軸部材9bの位置がずれ
ることを規制する規制部材16が設けられている。すな
わち、この規制部材16は、上記切り欠き部2aに形成
されるネジ穴13と、このネジ穴13に螺合するネジ1
6aとナット16bとから構成され、上記軸部材9bを
一方側から固定するものである。したがって、上記張力
調整部材9の軸部材9bには、上記タイミングベルト1
5Aにより後方に押し戻す力が働くが、上記規制部材1
6により一度設定した位置がずれないようになってい
る。このような張力調整部材9は、上記搬送用基台2の
2個の長孔12に対して各々設けられ、上記中心部材8
の方向に向かってテンションをかけるようになってい
る。ここで、上記張力調整部材9は、1箇所にのみ設け
るものでも良い。また、いわゆる張り車のように、弾性
部材(スプリング)を介在させて上記タイミングベルト
15Aに対するテンションを調節するものでも良い。
【0030】上記ロック手段21は、上記各回転手段1
1が配設される所定の円周上Aの中心となる位置に設け
られる中央穴3aからロック操作が可能になっている。
即ち、ロック手段21は、上記各回転手段11に同時に
当接してその回転を停止させる三つ又状の当接部21a
と、この当接部21aに連結される昇降部材21bと、
この昇降部材21bに対して上方から螺合される調節ネ
ジ21cとを備えている。この調節ネジ21cは、その
頭部に六角溝が形成され、六角レンチ等の専用の工具が
係合されるとともに、上記昇降部材21bに形成された
ネジに対して螺合されて上記昇降部材21bを昇降動さ
せるものである。そして、上記昇降部材21bは、上記
各回転手段11が配設される所定の円周上Aの中心とな
る位置に設けられる中央穴3aに嵌合状態で取り付けら
れている。上記昇降部材21bの外周には、スプリング
22を介して上記搬送用基台2の中心部材8の位置に設
けられる中心穴3aに嵌合されている(図3参照)。ま
た、上記三つ又状の当接部21aの一つには、支持軸2
0が挿入される挿入穴20aが形成され、上記三つ又状
の当接部21aの位置がずれないようになっている。し
たがって、上記搬送用基台2の中央上方から上記調節ネ
ジ21cの頭部を専用の工具で回すと、上記各回転手段
11の回転を同時に停止させ得るようになっている。な
お、本実施の形態は、従来例で説明したワークコンベヤ
のような中央歯車105が中央に存在しないために、上
記のような構成のロック手段21の配設が可能となって
いる。
【0031】次に、本実施の形態のワークコンベヤのワ
ーク位置決め構造により実際にワークWを位置決めする
場合について説明する。
【0032】まず前提として、上記張力調整部材9の配
設位置を調節する。この調節は、上記載置テーブル3を
上記搬送用基台2から取り外した状態で、上記長孔12
に対する軸部材9bの位置の調整を上記固定部材9cに
より行い、又、上記軸部材9bが外側に移動しないよう
に、この調整を上記規制部材16により行う。そして、
ワークWは、その大きさや重さなどが種々異なる場合が
あるが、これらに応じて上記張力調整部材9の配設位置
を調整する。
【0033】次いで、以下の順序で、上記載置テーブル
3に上記搬送コンベヤ1の所定の位置からワークWを段
積みする。すなわち、図1及び図3に示すように、第1
に、六角レンチ等の専用の工具を使用して、ロック手段
21の調節ネジ21cを緩める。すると、上記ロック手
段21の三つ又状の当接部21aが上記各回転手段11
から離間するために、上記各回転手段11が回転可能な
状態になる。そこで第2に、上記複数のガイドロッド4
のうちの一つをワークWの直径にあわせる。この場合、
ワークWの直径よりも上記ガイドロッド4をやや外側に
なるようにあわせるが、上記一つのガイドロッド4を移
動させると、上記タイミングベルト15Aを介して他の
回転手段11も同時に回転するので、上記複数のガイド
ロッド4は同時に移動して、ワークWを外周方向から同
時に位置決めすることとなる。
【0034】次いで第3に、上記ロック手段21の調節
ネジ21cを締める。すなわち、上記スプリング22に
抗して上記調節ネジ21cを締めると、上記ロック手段
21の三つ又状の当接部21aが上記各回転手段11を
固定してその回転を同時に停止させる。この場合、上記
従来例で説明したワークコンベヤにおいてもロック手段
が設けられているが、本実施の形態では、上記タイミン
グベルト15Aにテンションが働いているために、ワー
クWを位置決めした状態を維持しつつ上記ロック手段2
1によりロックされることとなる。すなわち、一種のロ
ックが働いた状態を維持しつつ上記ロック手段21によ
りロックされる。
【0035】したがって、上記載置テーブル3の上にワ
ークWを段積みして行っても、ワークWを外周方向から
正確に位置決めすることとなる。すなわち、真円形状の
ワークWの場合は、その中心を維持しつつ位置決めする
(真円形状のワークWの中心出しが可能となる)。そし
て、ワークWの段積みが終了した場合は、上記搬送コン
ベヤ1を駆動させて次の載置テーブル3を呼び出し、こ
のような操作を繰り返す。ここで、上記ロック手段21
の操作は、その操作部である上記調節ネジ21cが上記
載置テーブル3の中心穴3aから若干突出しているの
で、上記六角レンチ等の専用の工具は上記載置テーブル
3の上から容易に操作可能である。
【0036】他方、上記載置テーブル3に段積みされた
ワークWは、搬送コンベヤ1の所定位置まで搬送された
後、上記昇降手段Sにより上昇されて、上記ガイドロッ
ド4の上方先端部から最上部のワークWから順に交換装
置等やワーク把持手段等により加工装置側(図示せず)
に移載されることとなる。なお、従来例で説明した装置
のように、上記ガイドロッドの上方先端側に配されるワ
ーク交換装置により、加工前のワークWを受け取った
り、加工済のワークWを戻したりすることことも可能で
ある。
【0037】ところで、上記本実施の形態によれば、ワ
ークWが真円状である場合や、真円状に誤差がある異形
物の場合は勿論、真円径以外のワークWの場合でも、複
数のガイドロッド4が内径方向に径を縮めながらワーク
Wを外周方向から位置決めすることとなる。すなわち、
本実施の形態では、上記張力調節部材9により上記無端
状の巻き掛け伝動手段15のテンションを調節している
ので、上記円周上Aの位置に配設される回転手段11を
介して複数のガイドロッド4が常に径を縮める方向で力
が働くこととなる。このため、上記複数のガイドロッド
4は、同一方向に同時に移動して、ワークWの外周方向
から正確に位置決めすることとなる。したがって、ワー
クWが真円形の場合のように、その中心を出すことが必
要な場合の位置決めを正確に行うことができこととな
る。
【0038】(第2の実施の形態)本実施の形態のワー
クコンベヤのワーク位置決め構造は、図5及び図6に示
すように、上記回転手段11と回転手段11との間にロ
ック手段25が設けられている。このロック手段25
は、上記無端状の巻き掛け伝動手段であるタイミングベ
ルト15Aを停止させることにより、上記各回転手段1
1が回転しないようにロックするもので、上記各回転手
段11と同様、一種のプーリが使用され、その中心の巻
き掛け部には係止部25dが所定間隔をおいて形成され
ている。このようなロック手段25は、上記搬送用基台
2に形成される長孔形状のガイド穴26に案内されて配
設される位置を変更可能になっている。すなわち、固定
部材25cであるネジと座金により上記長孔12と同じ
ように上記中心部材8の方向に向かって形成される上記
ガイド穴26に対して固定できるようになっている。し
たがって、本実施の形態のロック手段25は、上記タイ
ミングベルト15Aの駆動を停止させる機能と、ガイド
穴26に対して案内されて配設位置が変更されるように
構成されているので、上記張力調整部材9の機能を併せ
持つ。本実施の形態のロック手段25の利点は、上記タ
イミングベルト15Aを停止させるものであるために、
上記タイミングベルト15Aに沿うように如何なる位置
にも設けることができる点である。
【0039】次に、上記各実施の形態のワークコンベヤ
のワーク位置決め構造の応用例を説明する。この応用例
は、図7に示すように、上記無端状の巻き掛け伝動手段
15として伝動チェーン15Bを使用するものであり、
他方、上記各回転手段11としては、上記伝動チェーン
15Bを巻き回すスプロケット18を使用するものであ
る。このような伝動チェーン15Bとしては、まゆ形リ
ンクをピンで接続し、これにブッシュとローラをはめた
ローラチェーンや、リンクの両側の外側斜面がスプロケ
ット18の歯に密着して伝動を行うサイレントチェーン
などを使用することが可能である。他方、上記スプロケ
ット18は、外周に所定ピッチで歯車に似た突起を有す
る、鎖歯車とも呼ばれるものを使用することが可能であ
る。また、この応用例のロック手段19も、上記第2の
実施の形態と同様、上記張力調整部材9の機能を併せ持
つものであるが、同じくスプロケット19でその外周を
伝動チェーン15Bを巻き回している。なお、その他の
構成は上記各実施の形態と同様である。
【0040】ここで、上記伝動チェーン15Bを使用す
る場合の利点としては、伝動チェーン15Bがスプロケ
ット18の歯にかかって確実に伝動することができ、大
きな動力を伝えることが可能であること、ベルト伝動の
ように最初張力を必要とせずスプロケット18の軸の加
重負担に無理がかからないことなどが挙げられる。ま
た、高速で回転するものではないので、騒音や振動が発
生するおそれもない。
【0041】また、本実施の形態の上記各回転手段11
は、同一径の大きさのものが上記円周上Aに所定の等間
隔をおいて設けられているが、上記所定の円周上Aであ
れば、必ずしも等間隔である必要はない。また、上記各
回転手段11としては、上記張力調整部材9や第2の実
施の形態のロック手段25と同じように、搬送用基台2
に形成される長孔12やガイド穴26に対して案内され
て、配設位置が変更されるように構成されているもので
も良い。このように、本実施の形態はいずれも上記各回
転手段11の配設位置が変更可能であり、従来のワーク
コンベヤのように中央歯車105が存在しないために、
ワークWの径が小さな場合にも位置決めすることを可能
とする。
【0042】以上、上記各実施の形態では、ワークWが
真円状である場合で説明したが、この発明は、上記各回
転手段11に上記無端状の巻き掛け伝動手段15を巻き
掛けテンションを欠けていることから、真円状に誤差が
ある異形物の場合は勿論、真円径以外の多角形状(例え
ば、正方形状、五角形、八角形)のワークWもその中心
が一定になるように位置決めすることができ、更に、ワ
ークWを外周方から保持するだけであれば、どのような
形状のワークWでも保持することが可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明のワークコンベヤのワーク位置決
め構造は、複数のガイドロッドの一つを移動させると、
上記無端状の巻き掛け伝動手段を介して他の回転手段も
回転するので、上記複数のガイドロッドが同時に移動し
て、ワークを外周方向から位置決めするが、上記張力調
節部材により上記無端状の巻き掛け伝動手段にテンショ
ンがかかっているので、上記円周上の位置に配設される
回転手段を介して複数のガイドロッドが内径方向に径を
縮めながらワークを外周方向から位置決めすることとな
る。したがって、ワークが真円状である場合には、その
中心を維持しつつワークを外周方向から正確に位置決め
することが可能となる。また、多角形状等の異形物のワ
ークの場合や円形に楕円形状を含むようなワークの場合
でも正確に位置決めすることが可能となる。
【0044】また、本発明によれば、上記ガイドロッド
は無端状の巻き掛け伝動手段が巻き回された回転手段の
回転により移動するために、従来のワークコンベヤの歯
車のようなバックラッシュの問題はなく、高精度な部品
の取り付けも要求されることがなく、しかも、ワークの
大きさや重さなどが異なる場合に、これらに応じて外周
方向から位置決めする力を調整することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワークコンベヤのワーク位置決め構造
の第1の実施の形態を示す斜視図である。
【図2】上記第1の実施の形態の分解斜視図である。
【図3】上記第1の実施の形態の断面図である。
【図4】上記第1の実施の形態を一部破断して示す平面
図である。
【図5】本発明のワークコンベヤのワーク位置決め構造
の第2の実施の形態を示す斜視図である。
【図6】上記第2の実施の形態の分解斜視図である。
【図7】上記第1及び第2実施の形態の応用例を示す斜
視図である。
【図8】従来のワークコンベヤの一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 搬送コンベヤ、2 搬送用基台、2a 切り欠き
部、3 載置テーブル、3a 中心穴、 3b 案内
孔、4 ガイドロッド、6A,6B 連結プレート、8
中心部材、9,19 張力調整部材、9a 押圧部
材、9b 軸部材、9c 固定部材、10 アーム、1
1 回転手段、11a 回転軸、11c 軸穴、11d
係止部、12 長孔、13 ネジ穴、15 無端状の
巻き掛け伝動手段、15A タイミングベルト、15B
伝動チェーン、15c 突起、16 規制部材、1
8,19 スプロケット、21,25 ロック手段、2
1a 当接部、21b 昇降部材、21c 調節ネジ、
22 スプリング、26 ガイド穴、A 所定の円周
上、S 昇降手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C016 CB07 CC03 3C033 BB00 MM04 3F072 AA27 GE03 GG01 GG12 GG16 HA09 KA09 KC01 KC09 KC12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送コンベヤに間隔をおいて取り付けら
    れワークを搬送する搬送用基台と、この搬送用基台に回
    転可能に軸支される複数の回転手段と、この複数の回転
    手段と連動してワークを外周方向から位置決めする複数
    のガイドロッドとを備え、 上記搬送用基台に、上記各回転手段に巻き回されてこの
    各回転手段を同時に回転させる無端状の巻き掛け伝動手
    段と、この無端状の巻き掛け伝動手段にテンションをか
    ける張力調節部材とが設けられ、 上記各回転手段は、同一径を有し所定の円周上の位置に
    配設されていることを特徴とするワークコンベヤのワー
    ク位置決め構造。
  2. 【請求項2】 前記無端状の巻き掛け伝動手段は、一定
    ピッチで突起を有するタイミングベルトであり、前記回
    転手段は、上記突起を係止する係止部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のワークコンベヤのワー
    ク位置決め構造。
  3. 【請求項3】 前記無端状の巻き掛け伝動手段は、伝動
    チェーンであり、前記回転手段は、上記伝動チェーンを
    巻き回すスプロケットであることを特徴とする請求項1
    記載のワークコンベヤのワーク位置決め構造。
  4. 【請求項4】 前記張力調整部材は、その外周で前記無
    端状の巻き掛け伝動手段を押圧する押圧部材と、前記搬
    送用基台に形成される長孔に対して案内される軸部材
    と、この軸部材を上記長孔を介して固定する固定部材と
    を少なくとも備えることを特徴とする請求項1記載のワ
    ークコンベヤのワーク位置決め構造。
  5. 【請求項5】 前記搬送用基台に、前記各回転手段の回
    転を停止させるロック手段が備えられ、このロック手段
    は、上記各回転手段に同時に当接する当接部材と、この
    当接部に連結される昇降部材と、この昇降部材に螺合さ
    れて昇降部材を昇降動させる調節ネジとからなり、この
    調節ネジの頭部が前記各回転手段が配設される所定の円
    周上の中心となる位置に形成される中央穴から突出した
    状態で設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    ワークコンベヤのワーク位置決め構造。
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