JP2000175812A - 調理器 - Google Patents

調理器

Info

Publication number
JP2000175812A
JP2000175812A JP10361528A JP36152898A JP2000175812A JP 2000175812 A JP2000175812 A JP 2000175812A JP 10361528 A JP10361528 A JP 10361528A JP 36152898 A JP36152898 A JP 36152898A JP 2000175812 A JP2000175812 A JP 2000175812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main body
heat
power supply
heating
flame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10361528A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Takeishi
浩之 竹石
Kazuya Miyake
一也 三宅
Takuya Watanabe
卓也 渡邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Home Technology Corp filed Critical Toshiba Home Technology Corp
Priority to JP10361528A priority Critical patent/JP2000175812A/ja
Publication of JP2000175812A publication Critical patent/JP2000175812A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cookers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱手段の蓄熱性および放熱性による小形化
を図る。また、基板間の配線処理や、基板への接続処理
を考慮しつつ、本体の小形化を図る。 【解決手段】 表示基板72を蓋体41内部に設ける一方、
加熱基板15を本体1前方の内底部,ヒートシンク18を本
体1前方の内側面部,電源基板21を本体1背面の内側面
部に各々設ける。これにより、本体1の小形化を達成で
きる。ヒートシンク18を本体1前方の内側面部に縦置き
状に配置すると、ヒートシンク18の熱と、ヒートシンク
18から放散した熱は、いずれも上方へ移動する。よっ
て、ヒートシンク18の蓄熱性および放熱性が高まり、ヒ
ートシンク18を小型化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板や発熱部品を
本体の内部に備えた炊飯器などの調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、この種の調理器
である例えば炊飯器においては、単一または二つの基板
に炊飯器の電気的な動作に関わる各種回路を集約して、
本体に基板を収容するものが多いが、基板が大形化し
て、本体の小形化に支障を来たす場合がある。また、基
板や発熱部品を冷却する冷却ファンをなくし、放熱手段
たる放熱器だけで基板や発熱部品を放熱冷却するもので
は、放熱器も大形化するので、本体内部の配置スペース
を配慮する必要がある。これらのことにより、本体の小
形化を促進し、調理器としての使用性を高めていくため
には、配線処理や放熱器の蓄熱性および放熱性などを考
慮して、本体の少ない内部空間に、複数に分割した基板
を効率よく配置することが必要となる。
【0003】また、基板や発熱部品を放熱するための放
熱手段は、従来押し出し成形により同一断面のものを後
加工して製作していたが、前述のように限られた少ない
スペースで放熱器を収容するには、ダイキャスト成形な
どで複雑な形状にせざるを得ず、放熱器の加工性が困難
になる虞れがある。さらに、基板を分割した場合には、
基板の配線だけではなく、温度センサなどの接続も考慮
した各基板の配置が必要となる。
【0004】一方、被調理物を収容する容器を電磁誘導
加熱する電磁誘導加熱式調理器において、例えば特開平
9−306659号公報には、少なくとも容器の底部を加熱す
る誘導加熱コイルが、本体の内底部に配置された加熱調
理器が開示されている。また、特開平9−289946号公報
にも、容器の下方に位置する底体に、容器を加熱するた
めの誘導加熱コイルを内蔵した誘導加熱式炊飯器が開示
されている。これらのいずれの構造においても、コンパ
クト化のために調理器の本体の高さを低くすると、結果
的に本体の内底部空間の高さ方向が狭くなり、本体の載
置面である床やテーブルと、本体内部の加熱コイルとの
隙間が狭くなる。このため、本体の載置面が、例えばほ
うろう鋼板やフェライト系ステンレス鋼板などの磁性体
で構成される場合、加熱コイルからの磁束漏れによっ
て、本体の載置面が発熱するなどの問題があり、防磁用
として本体の内底部にアルミニウム板などを配置ざるを
得ない構造となっている。しかし、本体の内底部に前記
基板を配置すると、基板に実装する電装部品と防磁用部
材との絶縁空間をある程度確保する必要が有るため、そ
の分だけ本体の内底部空間の高さが増加し、本体の高さ
方向をコンパクトにできない要因となっている。
【0005】また、本体の底部を三次元形状にし、光沢
のある外観を形成するには、ポリプロピレンなどの熱可
塑性樹脂を使用することが多い。しかし、前記特開平9
−306659号公報や特開平9−289946号公報に記載される
各種の調理器では、基板に実装する電装部品が故障して
トラッキング現象を生じると、基板の下方にある本体の
底部に影響を及ぼす虞れがあり、本体の内底部空間の高
さを低減しにくい現状にある。
【0006】一方、本体の内部には、容器を発熱させる
ための加熱手段である加熱コイルの他に、加熱コイルへ
所定の高周波電流を供給するインバータ回路などを備え
た加熱基板が配置されている。この加熱基板には、例え
ばスイッチング素子などの発熱部品があるが、冷却ファ
ンを内部に有する調理器では、蓄熱式の放熱器などを発
熱部品に接続して、放熱器を冷却ファンにより冷却する
ことで、発熱部品の冷却を行なうようにしている。冷却
器に対する外気の取入れや、本体内部からの排気には、
本体に吸気口や排気口を設けることが必要で、こうした
吸気口や排気口が外観上目立たないように、本体の底部
と後方の背面部に吸気口や排気口を設けるのが一般的で
ある。
【0007】しかし、本体の底部に設けた吸気口と本体
の載置面との隙間が少なくなると、冷却ファンへの空気
の取入れ量が低減する。また、載置面にテーブルクロス
などを敷くと、前記吸気口がテーブルクロスで塞がれ
て、発熱部品の冷却性が低下する虞れがある。このた
め、本体の底部と本体の載置面との間を少なくとも5mm
以上確保せざるを得ず、同様に本体の高さ方向をコンパ
クトにできない要因となっている。
【0008】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、本体の小形化を図ることを共通の目的と
し、より詳細には、放熱手段の蓄熱性および放熱性によ
る小形化を図るとともに、基板間の配線処理や、基板へ
の接続処理を考慮しつつ、本体の小形化を図ることの可
能な調理器を提供することを第1の目的とする。
【0009】本発明の第2の目的は、本体の内底部に基
板を配置した構造において、電装部品が故障した場合の
本体底部への影響を排除することで、本体高さを低減し
て本体の小形化を図ることの可能な調理器を提供するこ
とにある。
【0010】本発明の第3の目的は、本体の内部に放熱
手段を備えた構造であっても、発熱部品の温度上昇を効
果的に抑制でき、本体高さを低減して本体の小形化を図
ることの可能な調理器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の調理
器は、前記第1の目的を達成するために、表示手段およ
び操作手段を備えた表示基板を、本体の上部開口部を覆
う蓋体内部に配置し、前記本体に収容する容器を発熱さ
せるための加熱手段を設け、前記加熱手段に高周波電流
を供給する加熱基板を、前記本体の底部部材により塞が
れる前記本体前方の内底部に横置き状に配置し、前記加
熱基板に装着した発熱部品に設けた放熱手段を、前記本
体前方の内側面部に縦置き状に配置し、電源電圧調整手
段などを備えた電源基板を、前記本体背面の内側面部に
縦置き状に配置したものである。
【0012】調理器の電気的な動作に関わる基板を、表
示基板,加熱基板および電源基板の三つに分割すること
により、個々の基板の小形化を図ることができる。ま
た、表示基板を蓋体内部に設ける一方、加熱基板を本体
前方の内底部,放熱手段を本体前方の内側面部,電源基
板を本体背面の内側面部に各々設けることで、蓋体を含
む本体の分散した少ない内部空間を有効に利用して、各
基板および放熱手段の配置を効率よく配置でき、本体の
小形化を達成できる。
【0013】さらに、本体の内底部にある加熱基板の発
熱部品を下側にして、放熱手段を本体前方の内側面部に
縦置き状に配置することで、発熱部品により加熱された
放熱手段の熱は下から上へ移動するが、放熱手段から放
散した熱も上方へ移動する特性があることから、放熱手
段の蓄熱性および放熱性が高まり、放熱手段を小型化す
ることが可能になる。よって、本体の収容スペースに制
約を受け、放熱手段が複雑な形状になる従来の問題も一
掃される。
【0014】また、加熱基板が横置き状に配置される本
体の前方の内底部は、本体の底部部材により塞がれる構
造となっているため、底部部材のない状態で加熱手段の
加熱基板への接続が容易になり、特に加熱基板への接続
処理が容易になる。
【0015】本発明の請求項2の調理器は、前記請求項
1の構成に加えて、前記本体の背面部にカバー部材で覆
われる開口部を形成するとともに、前記表示基板からの
信号線を接続する接続部を前記開口部に臨んで前記電源
基板に設けたものである。
【0016】電源基板は本体背面の内側面部に設けられ
ていることから、例えばヒンジ部などにより蓋体を本体
の上部開口部に軸支した後で、本体の背面部にある開口
部から指を入れれば、蓋体内部にある表示基板から引き
出した信号線を、電源基板に簡単に接続することができ
る。したがって、この場合はさらに、表示基板と電源基
板間の配線処理を容易に行なうことが可能となる。ま
た、開口部は所定の配線処理後、カバー部材を装着する
ことで隠蔽することができるため、調理器としての外観
性を損なわず、しかも、外部からの水の浸入も極力防止
できる。
【0017】本発明の請求項3の調理器は、前記請求項
2の構成に加えて、前記表示基板以外の前記蓋体内部に
備えた電装部品からの電力線または信号線の接続部も、
前記電源基板に設けたものである。
【0018】例えば蓋体下面を加熱する蓋ヒータの電力
供給線や、蓋体下面の温度を検出する蓋温度センサの温
度信号線の接続なども、前記表示基板からの信号線の配
線処理と同様に、本体の背面部にある開口部を利用して
簡単に行なうことができる。このため、表示基板の信号
線を電源基板へ接続する作業と共に、他の電装部品の配
線を行なうことができ、表示基板と電源基板間の配線処
理のみならず、蓋体内部の電装部品から電源基板への接
続処理の作業性を同時に高めることができる。
【0019】本発明の請求項4の調理器は、前記請求項
1の構成に加えて、前記加熱基板の後方に位置する前記
本体の底部に、電源電圧を前記電源基板へ供給するため
の電源電圧供給手段を横置き状に配置したものである。
【0020】電源電圧供給手段は、加熱基板と電源基板
との間に位置することになり、電源電圧を電源基板と加
熱基板のどちらに供給する場合でも、電源電圧供給手段
からこれらの各基板に接続する電力線の長さを最小限に
することができる。このため、電源電圧供給手段の電源
基板や加熱基板への接続処理が容易になる。また、加熱
基板と電源基板との間のスペースを効果的に利用して、
本体を大形化することなく電源電圧供給手段を配置する
ことが可能になる。
【0021】本発明の請求項5の調理器は、前記請求項
4の構成に加えて、前記電源電圧供給手段は電源電線の
先端に電源プラグを取付けた電源電線巻取り体であり、
前記電源プラグを前記本体背面の底部若しくは前記本体
側面後方の底部から突出させ、前記電源プラグを前記本
体側面後方の底部から突出させた場合は、該電源プラグ
の先端が、前記本体に設けた持ち運び用のハンドルを含
む該本体の外側面架空垂線内に位置するように構成した
ものである。
【0022】電源電線巻き取り体により巻き取られる電
源電線の先端には、電源プラグが取付けられているが、
この電源プラグは使用上または外観上の点で、本体背面
の底部若しくは本体側面後方の底部から突出させるのが
望ましい。また特に、電源プラグが本体の左右方向の両
外側面からはみ出すと、隣に他の機器を置いた場合に電
源プラグ27の先端で、他の機器に傷を付ける場合がある
が、電源プラグの先端はハンドルを含む本体の外側面架
空垂線内に位置しているため、こうした傷付きを防止で
きる。
【0023】本発明の請求項6の調理器は、請求項1〜
4のいずれか一つの構成に加えて、前記本体の前方外面
と両外側面を三次元状の曲面で形成したことを特徴とす
る。
【0024】本体の内部に分散して形成される限られた
少ない空間を利用して、加熱基板や電源基板の他に放熱
手段などを配置できるため、本体の前方外面と両外側面
を三次元状の曲面に形成しやすくなり、デザイン性の豊
かな調理器を提供できる。
【0025】本発明の請求項7の調理器は、前記第2の
目的を達成するために、本体の底部を熱可塑性樹脂によ
り形成し、電装部品と、この電装部品の下方にある難燃
部材とを、前記本体の内底部に備えたものである。
【0026】例えば害虫などが本体の内部に侵入して、
電装部品により構成される回路が短絡し、トラッキング
現象が生じた場合でも、電装部品の下方にある難燃部材
によって、熱可塑性樹脂で形成される本体の底部への影
響を排除することができる。これにより、本体の底部か
ら床やテーブルなどの本体の載置面に対する影響拡大も
防止できるので、従来のものに比べて、本体の外底部と
本体の載置面との隙間を少なくでき、本体高さを低減し
て本体の小形化を図ることが可能になる。
【0027】なお、ここでいう難燃部材とは、例えばU
L規格で定められたUL94V−0相当以上の難燃性を
有する材料をいう。
【0028】本発明の請求項8の調理器は、請求項7の
構成において、前記本体の外底面に載置用の脚部を設
け、前記本体の外底部最底面と該本体の載置面との隙間
を1〜7mmに形成したものである。
【0029】本体の外底部最底面と該本体の載置面との
隙間が1〜7mmであれば、本体の高さは極力低くなり、
本体の小形化を効果的に図ることができる。
【0030】本発明の請求項9の調理器は、請求項8の
構成において、前記難燃部材を前記電装部品の充電部に
対向させたものである。
【0031】トラッキング現象により本体の底部に影響
を及ぼす部位にのみ難燃部材を配置することで、難燃部
材の使用量が極力少なくなる。よって、難燃部材を使用
することによるコスト上昇を極力抑制できる。
【0032】本発明の請求項10の調理器は、請求項7
〜9のいずれか一つの構成において、前記難燃部材の材
質を不燃材にしたものである。
【0033】鉄,アルミニウム,ステンレス,マイカ,
ガラス,アルミナ,シリカマグネシアなどの不燃材を選
定することにより、本体の底部に対する影響を確実に防
止できる。
【0034】本発明の請求項11の調理器は、請求項7
〜10のいずれか一つの構成において、前記難燃部材の
材質を非磁性材料にしたものである。
【0035】本体の内底部に加熱コイルなどの加熱手段
が存在する場合でも、加熱手段から本体の載置面への漏
れ磁束を遮蔽する。これにより、本体の載置面がフェラ
イト系ステンレスやホウロウ鋼板などの磁性体であって
も、載置面に対する発熱を低減でき、本体の外底面と本
体の載置面との隙間をより低くできる。
【0036】本発明の請求項12の調理器は、請求項7
〜11のいずれか一つの構成において、前記難燃部材の
材質を電気絶縁材料にしたものである。
【0037】難燃部材の材質を、例えばマイカやセラミ
ックスなどの無機質系材料からなる電気絶縁材料で形成
すれば、難燃部材と電装部品との隙間を3mm以下に形成
しても、難燃部材に電装部品の充電部が触れた場合にお
ける回路短絡を防止できる。このように、難燃部材と電
装部品との隙間を極力少なくできることから、本体の特
に内底部空間高さを低くでき、結果的に本体の高さを低
減してさらなる本体の小形化を達成できる。
【0038】また、電気絶縁材料は非磁性体でもあるた
め、本体の内底部に加熱コイルなどの加熱手段が存在す
る場合でも、加熱手段から本体の載置面への磁束の影響
により、本体の載置面が発熱することがなく、この発熱
に起因した電装部品周辺の雰囲気温度の上昇や、難燃部
材が発熱源になることによる本体の底部部材から下方へ
の輻射熱が抑制される。したがって、本体の底部からの
輻射熱によって本体の載置面の温度が上昇することを低
減でき、電装部品や本体の載置面の温度上昇を抑制し
て、本体の外底面と本体の載置面との隙間をより一層低
くできる。さらに、本体の外底面より外力が加わって、
万一電装部品と難燃部材が接触することがあっても、電
気的に支障のない構造にできる。
【0039】本発明の請求項13の調理器は、請求項1
2の構成において、前記電装部品の充電部と前記本体の
底部部材間の空間距離が少ない部位にのみ、前記難燃部
材を配置したものである。
【0040】電装部品の充電部と前記本体の底部部材間
の空間距離が少ない部位にのみ、電気絶縁材料で形成し
た難燃部材を部分的に使用することで、高価な電気絶縁
材料の使用を極力少なくでき、コスト上昇を抑制でき
る。
【0041】本発明の請求項14の調理器は、請求項7
〜13のいずれか一つの構成において、前記本体の内底
部には、前記電装部品などを冷却する冷却送風手段を設
けない構造にしたことを特徴とする。
【0042】本体の内底部には冷却送風手段が存在しな
いので、本体の外底面と本体の載置面との隙間を少なく
した場合でも、冷却送風手段の吸気口および排気口が不
要であり、また隙間をある程度広く形成しないと、本体
の内部に対する吸排気性が劣るような構造ではないの
で、本体の外底面と本体の載置面との隙間を極力少なく
しても、電装部品などに対する冷却性に悪影響を及ぼさ
ない。
【0043】本発明の請求項15の調理器は、前記第3
の目的を達成するために、容器を収容する本体の容器収
容部と、前記本体の外郭との間の本体側面部に、該本体
の内部に備えた発熱部品の温度上昇を抑制するための蓄
熱作用を有する放熱手段を配置し、前記放熱手段に蓄え
られた熱を調理加熱を行なっていない期間に自然放熱さ
せる構成にしたものである。
【0044】放熱手段は調理加熱中に発熱部品からの熱
を一時的に蓄え、調理加熱を行なっていないときに、自
然放熱により蓄えた熱を時間をかけて放熱させるように
構成し、さらに本体の容器収容部と、前記本体の外郭と
の間の本体側面部に放熱手段を設けているので、本体の
外底面と本体の載置面との隙間を低減しても、放熱手段
の自然冷却時間が多少長くなるだけで、放熱手段の蓄熱
容量が必要以上に確保さえしていれば、発熱部品の温度
上昇抑制作用が低下する虞れはない。また、放熱手段を
本体側面部に配置するので、放熱手段からの自然放熱に
より下方にある本体の載置面が温度上昇する虞れも殆ど
ない。したがって、従来の冷却送風手段を使用した構造
のものよりも、本体の外底面と本体の載置面との隙間を
低減できる。これにより、本体の内部に放熱手段を備え
た構造において、発熱部品の温度上昇を効果的に抑制で
き、本体高さを低減して本体の小形化を図ることができ
る。
【0045】本発明の請求項16の調理器は、請求項1
5の構成において、前記本体の外底部と該本体の載置面
との隙間を1〜5mmに形成したものである。
【0046】本体の外底部最底面と該本体の載置面との
隙間が1〜5mmであれば、本体の高さは極力低くなり、
本体の小形化を効果的に図ることができる。
【0047】本発明の請求項17の調理器は、請求項1
5の構成において、前記放熱手段の外周囲にある前記本
体の外郭には開口を有しないことを特徴とする。
【0048】放熱手段に蓄えた熱を自然放熱させるた
め、放熱手段の外周囲にある本体の外郭に孔を設けなく
ても、例えば本体背部にあるヒンジ部の隙間や、本体の
底部にある孔により、本体の内外が連通されていれば、
放熱手段からの熱は本体の内部空間を通して排出される
ため、孔のない構成にして調理器としての外観性を向上
できるとともに、放熱手段を本体側面部に配置しても外
観上支障がない。また、放熱手段の外周囲に孔がないの
で、孔から水が浸入し、放熱手段を伝わって発熱部品に
かかる懸念も一掃できる。
【0049】本発明の請求項18の調理器は、請求項1
5の構成において、前記容器の外底部に容器を発熱させ
るための加熱手段を設け、前記加熱手段と前記本体の底
部との間に、非磁性体からなる遮熱部材を配置したもの
である。
【0050】加熱手段からの輻射熱で、加熱手段の下方
にある本体の載置面の温度が上昇する場合があるが、加
熱手段と本体の底部との間に遮熱部材を設けることによ
り、加熱手段から下方への放射熱を遮断して、本体の載
置面の温度上昇を抑制できる。また、遮熱部材を磁性金
属で構成すると、加熱手段からの漏れ磁束で遮熱部材が
発熱し、遮熱部材の下方にある本体の載置面の温度が上
昇する場合があるが、遮熱部材を非磁性体で構成するこ
とで、こうした温度上昇の懸念を払拭できる。
【0051】本発明の請求項19の調理器は、請求項1
8の構成において、前記遮熱部材は電気絶縁性を有する
ものである。
【0052】遮熱部材を電気絶縁性を有する部材で構成
することで、遮熱部材と加熱手段との電気絶縁性が確保
されるので、遮熱部材を極力加熱手段に近接させること
が可能になる。したがって、本体の内底部空間の高さを
低くでき、本体の高さを低減してさらなる本体の小形化
を達成できる。
【0053】本発明の請求項20の調理器は、請求項1
8の構成において、前記遮熱部材は不燃性を有するもの
である。
【0054】遮熱部材を不燃性を有する部材で構成する
ことで、万一発熱部品がトラッキング現象を生じた場合
でも、例えば合成樹脂材料からなる本体の底部に悪影響
を及ぼすなどの弊害を一掃できる。
【0055】
【発明の実施形態】以下、本発明の調理器の一実施例に
ついて、添付図面を参照しながら説明する。なお、本実
施例における調理器は炊飯器である。1は炊飯器本体に
相当する本体であり、この本体1は、外枠2とその下面
開口を覆う底板3とにより外郭が形成される。外枠2
は、その上端より内側に向けて下方に落ち込む折返し部
4が別に形成されており、この折返し部4の下端開口を
塞ぐように、椀状の内枠5が本体1の内部に設けられて
いる。6は米や水などの被調理物を収容する容器たる鍋
であり、前記折返し部4と内枠5とにより有底筒状に形
成される容器収容部としての鍋収容部7内に挿脱自在に
収容される。この鍋6は、その上部開口部の周囲にフラ
ンジ状に形成された把手部8が鍋収容部4の上縁部上に
載ることにより、鍋収容部7内に支持されるものであ
る。外枠2と底板3は、本体1の前方外面および両外側
面がやや丸みのある三次元形状を有している。
【0056】本実施例において本体1の底部若しくは底
部部材とは、底板3のことをいう。この底板3の材質
は、ポリプロピレンやABS樹脂などの外観光沢性およ
び耐衝撃性に優れた熱可塑性合成樹脂を使用している。
なお、本実施例では外枠2と底板3が別体に形成される
が、これらは一体に形成されてもよい。
【0057】鍋6は、アルミニウムを主体にして、その
外側の側面下部から底面にかけて、電磁誘導加熱用の磁
性金属からなる発熱体9が接合される。また、前記鍋収
容部7の外側には、鍋6の底面と側面下部に対向して、
発熱体9を電磁誘導加熱により発熱させるための加熱手
段たる加熱コイル10が設けられる。この内枠5の外側に
設けた加熱コイル10は、コイルカバー11により外側から
覆われている。12は、鍋6の底面に弾性的に当接する容
器温度検出手段たる鍋温度検出センサである。この鍋温
度検出センサ12は、鍋6の温度を検出するもので、これ
により前記加熱コイル10などによる加熱が制御される。
【0058】有底筒状の鍋6は、上部から底部に至るに
したがって、直径が小さくなる形状に形成されており、
鍋収容部7の内側面も、鍋6の側面に相似した形状に形
成される。鍋収容部7は、本体1の外郭を形成する外枠
2の内部に形成されており、外枠2と鍋収容部7との間
に形成される本体側面部たる隙間13は、鍋6の側面形状
に対応して、上部から下部に至るにしたがって水平方向
の隙間が拡大する形状を有している。本体1内部の隙間
13は、鍋収容部7の外周を囲むように、筒状の内部空間
を形成している。
【0059】15は、本体1前方の内底部(底板3の底部
内側)に配置され、加熱コイル10に高周波電流を供給す
るためのインバータ回路を備えた加熱基板である。この
加熱基板15は鍋収容部7の底部に配置されており、底板
3の内底面16に臨んで、インバータ回路を構成するスイ
ッチング素子17などの電装部品が装着されている。特に
発熱部品としてのスイッチング素子17は、加熱基板15の
本体1前方側よりその背面が露出しており、ここにアル
ミニウム製のヒートシンク18が密着して取付けられる。
放熱手段としてのヒートシンク18は縦長板状に形成さ
れ、本体1の前方の隙間13すなわち内側面部に縦置き状
に配置されており、本体1の内部に備えたスイッチング
素子17などの発熱部品を冷却し、温度上昇を抑制する目
的で設けられている。そして、炊飯すなわち調理加熱中
は、スイッチング素子17から放出される熱を蓄熱し、炊
飯が終了してスイッチング素子17の発熱が低減した期間
に、それまで蓄えていた熱を自然放熱する作用を有す
る。このため、ヒートシンク18は常時放熱性を確保する
必要がなく、ヒートシンク18の外周囲にある本体1の外
枠2や底板3には、吸気用若しくは排気用の開口を意図
的に形成しない構成になっている。また、加熱コイル10
を配置した鍋収容部7の側面下部は、前記隙間13がそれ
よりも上部に比べて広く形成されており、本体1の前方
内側面に沿って設けられたヒートシンク18は、その下部
において、加熱コイル10から離れた状態に配置される。
【0060】前記加熱基板15を構成するインバータ回路
は、加熱コイル10に所定の高周波電流を供給するもの
で、これにより加熱コイル10に発生する交番磁界中に設
けた発熱体9が自己発熱し、鍋6を加熱する構成となっ
ている。この場合、万一インバータ回路のスイッチング
素子17が100℃以上の高温になった場合でも、炊飯時の
加熱量を低減または一時的に停止して、スイッチング素
子17の温度上昇を抑止する機能が付加されている。本体
1の内部には、スイッチング素子17やヒートシンク18を
冷却するための冷却ファンなどの冷却送風手段を設けな
い構造を有している。
【0061】21は、コードリール22から温度ヒューズ23
を介して印加される電源電圧を、所定の動作電圧に変換
して炊飯器の各部に供給する電源基板である。この電源
基板21は、電源電圧を所定の動作電圧に変換調整するト
ランス24などの電源電圧調整手段や、後述する蓋ヒータ
51の通断電制御手段(例えば、リレーや半導体スイッ
チ)などを備えており、本体1の背面(後方)の内側面
部すなわち鍋収容部7と外枠2との隙間13に、支持板25
に支持されて縦置き状に配置される。加熱基板15や電源
基板21に温度ヒューズ23を介して電源電圧を供給する電
源電圧供給手段たるコードリール22は偏平な円板状で、
本体1の底部の加熱基板15の後方に位置しており、加熱
基板15のないスペースに形成した底板3の凹部26に横置
き状に固定される。電源電線巻取り体としてのコードリ
ール22は、図示しないコンセントに差込可能な電源プラ
グ27を、巻取り可能な電源電線28の先端に備えて構成さ
れ、電源電線28を巻き取った状態では、電源プラグ27を
本体1の背面若しくは本体1の側面後方の底部から突出
させている。そして、電源プラグ27を本体1の側面後方
の底部から突出させた場合は、電源プラグ27の先端外面
が、本体1に設けた持ち運び用のハンドル29を含む本体
1の外側面架空垂線C(図2参照)内に位置するように
構成される。なお、ここでいう本体1の外側面架空垂線
Cとは、本体1を上面から見たときに、本体1の前面,
両側面および背面の最も突出した各部位の接線を結んだ
線のことである。
【0062】加熱基板15および電源基板21は、コネクタ
付きのリード線31により電気的に相互に接続されてい
る。また、鍋6の温度を検出する鍋温度センサ12の信号
線は、加熱基板15または電源基板21のコネクタ(図示せ
ず)に接続される。本体1の内底部であって、加熱基板
15の下方に位置する部分には、マイカ,ガラス,鉄など
の材料で形成される難燃部材32が設けられる。この難燃
部材32は、マイカ,ガラス,セラミックスなどの不燃材
で、UL安全規格で定められたUL94V−0相当以上
の難燃性を有する材料で形成するのが好ましい。このU
L94V−0に相当する部材とは、小さな長方形の試料
に対して、次の5つの条件に適合したものが認定され
る。
【0063】(A)すべての試料は、毎回炎をあてた
後、10秒以上炎を出して燃焼しないこと。
【0064】(B)各組5枚の試料に合計10回の接炎
を行ない、炎を出して燃焼する時間の合計が50秒を超
えないこと。
【0065】(C)すべての試料は、有炎または無炎の
燃焼が支持クランプの所まで達しないこと。
【0066】(D)すべての試料は、有炎の滴下物によ
り、試料の12インチ(30.5mm)下にある乾燥した外科用
脱脂綿を着火させないこと。
【0067】(E)すべての試料は、第2回目に炎を遠
ざけた後、30秒以上無炎の燃焼を続けないこと。
【0068】また、難燃部材32はマイカやアルミニウム
などの非磁性材料で形成するのが好ましい。難燃部材32
若しくは底板3と、加熱基板15の電装部品(例えば、ス
イッチング素子17)の充電部との空間距離が、3mm以内
で少ない場合には、マイカなどの電気絶縁物を難燃部材
32として選定する。また、電装部品の充電部との空間距
離が少ない部分にのみ電気絶縁物を配置し、他の空間距
離が3mm以上の箇所には、アルミニウムや鉄などの難燃
部材32を別に使用してもよい。さらに、難燃部材32を加
熱基板15の電装部品が露出する部分に対向させ、他の充
電部に対向しない部分には難燃部材32を配置しなくても
よい。難燃部材32は、加熱コイル10から本体1の底部へ
の放射熱を抑制する遮熱部材としても作用するが、この
場合は、マイカ,ガラス,セラミックスなどの不燃性を
有する材料か、UL安全規格で定められたUL−5VA
相当以上の難燃性を有する材料で、かつ非磁性で電気絶
縁性を有する部材を選定する。
【0069】前記底板3の外底面33には、複数の脚部34
が下方に向けて突出形成される。本実施例では脚部34を
底板3と一体に形成しているが、別体として設けてもよ
い。この脚部34は、床やテーブルなどの平坦な本体1の
載置面(床面Y)と、底板3の外底面33との間に隙間35
を形成するために設けられているが、脚部34の高さは、
本体1の載置面である床面Yと外底面33の最下面との隙
間35は1〜7mm以内、または2〜6mm以内、または3〜
5mm以内になるように形成される。また、特に難燃部材
32を遮熱部材として使用する場合は、床面Yと外底面33
の最下面との隙間35は1〜5mm、好ましくは1〜4.5mm
以内になるように形成してある。
【0070】41は、本体の上側に開閉自在に設けられた
蓋体である。この蓋体は、その上面をなす外蓋42と、こ
の外蓋42の下側に固定された内側カバー43と、この内側
カバー43の下側に固定され、蓋体41の下面を形成する放
熱板44とを主たる構成要素としている。また、蓋体41の
下面には、この下面との間に所定の隙間を形成して、前
記鍋6の上部開口部を直接覆う内蓋46が着脱自在に装着
されている。この内蓋46の外周部には、環状の蓋パッキ
ン47が環状のパッキンホルダ48とともに固定されてい
る。蓋パッキン47は弾性部材からなり、内蓋46を装着し
た蓋体41を閉じたときに、本体1に収容された鍋6の把
手部8上に密着するものである。なお、前記ハンドル29
は蓋体41の上を跨いで回動可能に設けられている。
【0071】放熱板44の裏面つまり上面には、この放熱
板44を加熱する蓋ヒータ51が設けられており、前記内蓋
カバー43には、放熱板44の裏面に弾性的に当接する蓋温
度センサ52が設けられている。この蓋温度センサ52は、
放熱板44の温度を検出するもので、これにより前記蓋ヒ
ータ51などによる加熱が制御されるようになっている。
さらに、外蓋42の後部には、前記鍋6内で発生した蒸気
を外部に放出するための蒸気口53が着脱自在に設けられ
ている。また、蒸気口53の下面開口の周辺部には、弾性
部材からなる蓋パッキン54が設けられている。
【0072】蓋体41は、その後部のヒンジ部55において
本体1に回動自在に支持されている。より詳しく説明す
ると、内側カバー43の後部が前記外枠2の後上部に左右
方向のヒンジ軸56により回動自在に支持されている。ま
た、このヒンジ軸52には、弾性部材としてのねじりコイ
ルばねからなるヒンジばね57が巻装されており、このヒ
ンジばね57は、一端部が外枠2に係合されているととも
に、他端部が内側カバー43に係合されている。これによ
り、蓋体41には開方向の力が常時作用するようになって
いる。
【0073】一方、蓋体41の前部には、ヒンジばね57の
力に抗して、本体1に対し蓋体41を閉じた状態に保持す
る係止装置58が設けられている。この係止装置58は、外
蓋42に形成された開口部59から上面が上方に突出したフ
ックボタン60と、後側上部に前記フックボタン60を有す
るとともに、前側下部に爪部61を有し、蓋体41内で軸支
部62に回動自在に軸支されるクランプ部63とにより構成
される。また、係止装置58の爪部61に係合して本体1に
対し蓋体41を係止する突起部64が、外蓋2の前側上部に
形成されており、係止装置58はねじりコイルばねからな
るクランプばね65によって、爪部61が突起部64に係合す
る方向への力が、常時係止装置58に作用するようになっ
ている。そして外蓋42の上面より露出したフックボタン
60の上面を押動操作すると、クランプばね65の力に抗し
て、爪部61と突起部64との係合が解除されるように、ク
ランプ部63が軸支部62を支点として回動する。これによ
り、本体1に対する蓋体41の係合が外れ、ヒンジばね57
の力によって蓋体41がヒンジ軸56を中心として自動的に
開く構造となっている。
【0074】外蓋42の前方寄りの位置には、下方に落ち
込んだ有底状の凹部71が形成されている。この凹部71内
には、炊飯器の表示や操作に関わる表示基板72が設けら
れており、また凹部71の上部開口を覆って、表示基板72
とともに炊飯や保温の動作や停止指示などを行なう操作
手段たる操作部73や、表示手段たる表示部74を備えた操
作パネル75が取付けられている。表示基板72には、炊飯
や保温動作および表示などの各種制御管理用のマイクロ
コンピュータ76の他に、後述する各種の操作スイッチ81
〜89に対応して操作信号を発生する操作部73を構成する
スイッチ77と、表示部74をなす行程ランプ用LED78お
よび表示部用LCD79などが搭載される。なお、各スイ
ッチ77は、それぞれ操作子たる操作スイッチ81〜89を介
して操作パネル75の外側から押圧操作できるようになっ
ている。
【0075】操作パネル75には、図2に示すように、炊
飯開始手段としての炊飯スイッチ81と、予約手段として
の予約スイッチ82と、保温手段としての保温スイッチ83
と、切手段としての切スイッチ84と、コース選択手段と
してのコーススイッチ85と、保温選択手段としての保温
スイッチ86と、時刻調整手段としての時計スイッチ87,
時スイッチ88および分スイッチ89が各々設けられる。こ
れらのスイッチ81〜89は、操作パネル75の内側の表示基
板72にある各スイッチ77にそれぞれ対応している。これ
とともに、操作パネル75には、3つの前記行程ランプ用
LED78と表示部用LCD79が設けられる。
【0076】前記炊飯スイッチ81は、炊飯を開始するも
のである。前記予約スイッチ82は、予約炊飯を行なうた
めに、炊き上がりの時刻を呼出すものである。前記保温
スイッチ83は、切状態から保温を開始するものである。
前記切スイッチ84は、炊飯,保温および予約炊飯動作を
停止するものである。前記メニュースイッチ85は、白米
ふつう炊飯,白米かため炊飯,白米やわらかめ炊飯,早
炊き炊飯,玄米炊飯,おかゆ炊飯などの炊飯コースを選
択するものであり、選択された炊飯コースは、前記表示
部用LCD79により設定内容が表示される。前記保温選
択スイッチ86は、普通保温と高温保温とを選択するもの
である。前記時計スイッチ87は、表示部用LCD79によ
り表示される時計の時刻を調整するときに使用するもの
である。前記時スイッチ88は、時計の時刻または予約炊
飯における予約時刻のうち時を調整するためのものであ
り、前記分スイッチ89は、分を調整するためのものであ
る。
【0077】91は、前記ヒンジ部55の後方に位置する外
蓋42の背面下部と、本体1の背面部に形成した配線用の
開口部92とを覆うカバー部材としてのヒンジカバーであ
る。また、93は蓋体41の内部に配置した表示基板72から
の信号線に相当するFFC(フリーフラットケーブル)
である。このFFC93は、表示基板72からヒンジ部55を
通って電源基板21に引き出されており、FFC93の先端
部にあるコネクタ94の接続部95が、電源基板21の開口部
92に臨む位置に設けられている。また、蓋体41内部の電
装部品である蓋ヒータ51への電力供給線96が、ヒンジ部
55を通って電源基板21に引き出されており、電力供給線
96の先端部にあるコネクタ97の接続部98が、電源基板21
の開口部92に臨む位置に設けられている。さらに、同じ
蓋体41内部の電装部品である蓋温度センサ52の信号線99
も、ヒンジ部55を通って電源基板21に引き出されてお
り、信号線99の先端部にあるコネクタ100の接続部101
が、電源基板21の開口部92に臨む位置に設けられてい
る。この他に、図示してはいないが、蓋ヒータ51や蓋セ
ンサ52以外の蓋体41内部の電装部品も、ヒンジ部55を通
して電源基板21に接続する構成となっている。なお、10
2は前記リード線31の接続部であるが、これは電源基板2
1の開口部92よりも若干下方に逸れた位置に配設され
る。
【0078】そして、電源基板21への配線は、電源基板
21を本体1に装着した後に、外枠2の背面に形成した開
口部92から指を入れて行われる。具体的には、蓋体41に
表示基板72,蓋ヒータ51および蓋温度センサ52を組み込
んだ後の、ヒンジカバー91を外した状態で、FFC93,
電力供給線96および信号線99を、ヒンジ部55を通して本
体1背面の電源基板21側に引き出しておく。そして、開
口部92を利用して、コネクタ94,97,100を電源基板21
の接続部95,98,101に各々接続する。その後、本体1の
背面外方より開口部92をヒンジカバー91で覆うことによ
り、開口部92は隠蔽され、外観上見えない状態になる。
【0079】以上のように、上記実施例によれば、表示
手段73および操作手段74を備えた表示基板72を、本体1
の上部開口部を覆う蓋体41内部に配置し、本体1に収容
する鍋6を発熱させるための加熱手段たる加熱コイル10
を設け、この加熱コイル10に高周波電流を供給する加熱
基板15を、本体1の底部部材たる底板3により塞がれる
本体1前方の内底部に横置き状に配置し、加熱コイル10
に装着した発熱部品に設けた放熱手段たるヒートシンク
18を、本体1前方の内側面部に縦置き状に配置し、電源
電圧調整手段としてのトランス24などを備えた電源基板
21を、本体1背面の内側面部に縦置き状に配置してい
る。
【0080】このように、調理器の電気的な動作に関わ
る基板を、表示基板72,加熱基板15および電源基板24の
三つに分割することにより、個々の基板15,24,72の小
形化を図ることができる。また、表示基板72を蓋体41内
部に設ける一方、加熱基板15を本体1前方の内底部,ヒ
ートシンク18を本体1前方の内側面部,電源基板21を本
体1背面の内側面部に各々設けることで、蓋体41を含む
本体1の分散した少ない内部空間を有効に利用して、各
基板15,24,72およびヒートシンク18の配置を効率よく
配置でき、本体1の小形化を達成できる。
【0081】さらに、本体1の内底部にある加熱基板15
の発熱部品(スイッチング素子17)を下側にして、ヒー
トシンク18を本体1前方の内側面部に縦置き状に配置す
ることで、スイッチング素子17により加熱されたヒート
シンク18の熱は下から上へ移動するが、ヒートシンク18
から放散した熱も上方へ移動する特性があることから、
ヒートシンク18の蓄熱性および放熱性が高まり、ヒート
シンク18を小型化することが可能になる。よって、本体
1の収容スペースに制約を受け、ヒートシンク18が複雑
な形状になる従来の問題も一掃される。
【0082】また、加熱基板15が横置き状に配置される
本体1の前方の内底部は、底板3により塞がれる構造と
なっているため、底板3のない状態で加熱コイル10の加
熱基板15への接続が容易になり、特に加熱基板15への接
続処理が容易になる。
【0083】また、本実施例はこのような構成におい
て、本体1の背面部にカバー部材たるヒンジカバー91で
覆われる開口部92を形成するとともに、表示基板72から
の信号線であるFFC93を接続する接続部95を、開口部
92に臨んで電源基板21に設けている。
【0084】電源基板21は本体1背面の内側面部に設け
られていることから、例えばヒンジ部55などにより蓋体
41を本体1の上部開口部に軸支した後で、本体1の背面
部にある開口部92から指を入れれば、蓋体41内部にある
表示基板72から引き出したFFC93を、電源基板21に簡
単に接続することができる。したがって、この場合はさ
らに、表示基板72と電源基板21間の配線処理を容易に行
なうことが可能となる。また、開口部92は所定の配線処
理後、ヒンジカバー91を装着することで隠蔽することが
できるため、調理器としての外観性を損なわず、しか
も、外部からの水の浸入も極力防止できる。
【0085】この場合、表示基板72以外の蓋体41内部に
備えた電装部品からの電力線である電力供給線96や信号
線99の接続部98,101も、電源基板21に設けるようにす
れば、例えば蓋体41下面を加熱する蓋ヒータ51の電力供
給線96や、蓋体41下面の温度を検出する蓋温度センサ52
の信号線99の接続なども、表示基板72からのFFC93の
配線処理と同様に、本体1の背面部にある開口部92を利
用して簡単に行なうことができる。このため、表示基板
72のFFC93を電源基板21へ接続する作業と共に、他の
電装部品の配線を行なうことができ、表示基板72と電源
基板21間の配線処理のみならず、蓋体41内部の電装部品
から電源基板21への接続処理の作業性を同時に高めるこ
とができる。
【0086】さらに本実施例は、加熱基板15の後方に位
置する本体1の底部すなわち底板3に、電源電圧を電源
基板21へ供給するための電源電圧供給手段たるコードリ
ール22を横置き状に配置している。この場合、コードリ
ール22は、加熱基板15と電源基板21との間に位置するこ
とになり、電源電圧を電源基板21と加熱基板15のどちら
に供給する場合でも、コードリール22からこれらの各基
板15,21に接続する電力線の長さを最小限にすることが
できる。このため、コードリール22の電源基板21や加熱
基板15への接続処理が容易になる。また、加熱基板15と
電源基板21との間のスペースを効果的に利用して、本体
1を大形化することなくコードリール22を配置すること
が可能になる。
【0087】こうした構成において、本実施例では、コ
ードリール22は電源電線28の先端に電源プラグ27を取付
けた電源電線巻取り体であり、電源プラグ27を本体1背
面の底部若しくは本体1側面後方の底部から突出させ、
電源プラグ27を本体1側面後方の底部から突出させた場
合は、電源プラグ27の先端が本体1に設けた持ち運び用
のハンドル29を含む本体1の外側面架空垂線C内に位置
している。電源電線巻き取り体であるコードリール22に
より巻き取られる電源電線28の先端には、電源プラグ27
が取付けられているが、この電源プラグ27は使用上また
は外観上の点で、本体1背面の底部若しくは本体1側面
後方の底部から突出させるのが望ましい。また特に、電
源プラグ27が本体1の左右方向の両外側面からはみ出す
と、隣に他の機器を置いた場合に電源プラグ27の先端
で、他の機器に傷を付ける場合があるが、電源プラグ27
の先端はハンドル29を含む本体1の外側面架空垂線C内
に位置しているため、こうした傷付きを防止できる。
【0088】また、本体1の前方外面と両外側面を三次
元状の曲面で形成すれば、本体1の内部に分散して形成
される限られた少ない空間を利用して、加熱基板15や電
源基板21の他にヒートシンク18などを配置できるため、
本体1の前方外面と両外側面を三次元状の曲面に形成し
やすくなり、デザイン性の豊かな調理器を提供できる。
【0089】本実施例は、本体1の底部すなわち底板3
を熱可塑性樹脂により形成し、電装部品である例えばス
イッチング素子17と、このスイッチング素子17の下方に
ある難燃部材32とを、本体1の内底部に備えている。こ
れにより、例えば害虫などが本体1の内部に侵入して、
スイッチング素子17により構成される回路が短絡し、ト
ラッキング現象が生じた場合でも、スイッチング素子17
の下方にある難燃部材32によって、熱可塑性樹脂で形成
される本体1の底部への影響を排除することができる。
これにより、底板3から床やテーブルなどの本体1の載
置面(床面Y)に対する影響拡大も防止できるので、従
来のものに比べて、本体1の外底部と床面Yとの隙間35
を少なくでき、本体1の高さを低減して本体1の小形化
を図ることが可能になる。
【0090】また、このような構成では、本体1の外底
面33に載置用の脚部34を設け、本体1の外底部最底面34
と床面Yとの隙間35を1〜7mmに形成する。このよう
に、本体1の外底部最底面34と床面Yとの隙間35が1〜
7mmであれば、本体1の高さは極力低くなり、本体1の
小形化を効果的に図ることができる。
【0091】また、難燃部材32を電装部品であるスイッ
チング素子17の電流が通じる充電部に対向させるように
する。これによって、トラッキング現象により底板3に
影響を及ぼす部位にのみ難燃部材32を配置することで、
難燃部材32の使用量が極力少なくなる。よって、難燃部
材32を使用することによるコスト上昇を極力抑制でき
る。
【0092】また、難燃部材32の材質として、例えば
鉄,アルミニウム,ステンレス,マイカ,ガラス,アル
ミナ,シリカマグネシアなどの不燃材を選定することに
より、底板3に対する影響を確実に防止できる。
【0093】また、難燃部材32の材質を非磁性材料にす
ることで、本体1の内底部に加熱コイル10などの加熱手
段が存在する場合でも、加熱コイル10から床面Yへの漏
れ磁束を遮蔽できる。これにより、床面Yがフェライト
系ステンレスやホウロウ鋼板などの磁性体であっても、
床面Yに対する発熱を低減でき、本体1の外底面33と床
面Yとの隙間35をより低くできる。
【0094】また、難燃部材32の材質を、例えばマイカ
やセラミックスなどの無機質系材料からなる電気絶縁材
料で形成すれば、難燃部材32とスイッチング素子17との
隙間を3mm以下に形成しても、難燃部材32にスイッチン
グ素子17の充電部が触れた場合における回路短絡を防止
できる。このように、難燃部材32とスイッチング素子17
との隙間を極力少なくできることから、本体1の特に内
底部空間高さを低くでき、結果的に本体1の高さを低減
してさらなる本体1の小形化を達成できる。なお、難燃
部材32の材質は、吸湿性の多い繊維状の材料を避け、吸
湿による回路短絡が防止できるマイカなどを使用するの
が好ましい。
【0095】また、電気絶縁材料は非磁性体でもあるた
め、本体1の内底部に加熱コイル10などの加熱手段が存
在する場合でも、加熱コイル10から床面Yへの磁束の影
響により、床面Yが発熱することがなく、この発熱に起
因したスイッチング素子17周辺の雰囲気温度の上昇や、
難燃部材32が発熱源になることによる底板3から下方へ
の輻射熱が抑制される。したがって、本体1の底部から
の輻射熱によって床面Yの温度が上昇することを低減で
き、スイッチング素子17や床面Yの温度上昇を抑制し
て、本体1の外底面33と床面Yとの隙間35をより一層低
くできる。さらに、本体1の外底面より外力が加わっ
て、万一スイッチング素子17と難燃部材32が接触するこ
とがあっても、電気的に支障のない構造にできる。
【0096】またこの場合、空間距離の少ない部分にの
み、電気絶縁物を他の電気絶縁物でない難燃部材32と底
板3で狭持する構成にすれば、部分的な電気絶縁物を使
用するに当たり、容易に電気絶縁物の固定を図ることが
できる。
【0097】また、こうした構成において、電装部品で
あるスイッチング素子17の充電部と底板3間の空間距離
が少ない部位にのみ難燃部材32を配置する。このように
すれば、スイッチング素子17の充電部と底板3間の空間
距離が少ない部位にのみ、電気絶縁材料で形成した難燃
部材32を部分的に使用することで、高価な電気絶縁材料
の使用を極力少なくでき、コスト上昇を抑制できる。
【0098】また、上記構成において、本実施例では、
本体1の内底部には、電装部品などを冷却する冷却送風
手段を設けない構造にしている。本体1の内底部に冷却
送風手段が存在しないと、本体1の外底面33と床面Yと
の隙間35を少なくした場合でも、冷却送風手段の吸気口
および排気口が不要であり、また隙間35をある程度広く
形成しないと、本体1の内部に対する吸排気性が劣るよ
うな構造ではないので、本体1の外底面33と床面Yとの
隙間35を極力少なくしても、スイッチング素子17などの
電装部品などに対する冷却性に悪影響を及ぼさない。
【0099】本実施例では、鍋6を収容する本体1の鍋
収容部7と、本体1の外郭たる外枠2および底板3との
間の本体側面部(隙間13)に、この本体1の内部に備え
た発熱部品(スイッチング素子17)の温度上昇を抑制す
るための蓄熱作用を有するヒートシンク18を配置し、ヒ
ートシンク18に蓄えられた熱を調理加熱を行なっていな
い期間に自然放熱させる構成にしている。
【0100】これにより、ヒートシンク18は調理加熱中
にスイッチング素子17からの熱を一時的に蓄え、調理加
熱を行なっていないときに、自然放熱により蓄えた熱を
時間をかけて放熱させるように構成し、さらに隙間13に
ヒートシンク18を設けているので、本体1の外底面33と
床面Yとの隙間35を低減しても、ヒートシンク18の自然
冷却時間が多少長くなるだけで、ヒートシンク18の蓄熱
容量が必要以上に確保さえしていれば、スイッチング素
子17の温度上昇抑制作用が低下する虞れはない。また、
ヒートシンク18を隙間13に配置するので、ヒートシンク
18からの自然放熱により下方にある床面Yが温度上昇す
る虞れも殆どない。したがって、従来の冷却送風手段を
使用した構造のものよりも、本体1の外底面33と床面Y
との隙間35を低減できる。これにより、本体1の内部に
ヒートシンク18を備えた構造において、スイッチング素
子17の温度上昇を効果的に抑制でき、本体1の高さを低
減して本体1の小形化を図ることができる。
【0101】また、このような構成において、本体1の
外底面33と床面Yとの隙間を1〜5mmに形成すれば、の
隙間が1〜5mmであれば、本体1の高さは極力低くな
り、本体1の小形化を効果的に図ることができる。
【0102】また、このような構成において、本実施例
では、ヒートシンク18の外周囲にある本体1の外枠2や
底板3には開口を有しない構造を有している。ヒートシ
ンク18に蓄えた熱を自然放熱させるため、ヒートシンク
18の外周囲にある本体1の外枠2や底板3に孔を設けな
くても、例えば本体1背部にあるヒンジ部55の隙間や、
本体1の底部にある孔により、本体1の内外が連通され
ていれば、ヒートシンク18からの熱は本体1の内部空間
を通して排出されるため、孔のない構成にして調理器と
しての外観性を向上できるとともに、ヒートシンク18を
隙間13に配置しても外観上支障がない。また、ヒートシ
ンク18の外周囲に孔がないので、孔から水が浸入し、ヒ
ートシンク18を伝わってスイッチング素子17などの発熱
部品にかかる懸念も一掃できる。
【0103】また、本実施例では、鍋6の外底部に鍋6
を発熱させるための加熱コイル10を設け、加熱コイル10
と底板3との間に、非磁性体からなる遮熱部材としての
難燃部材32を配置している。加熱コイル10からの輻射熱
で、加熱コイル10の下方にある床面Yの温度が上昇する
場合があるが、加熱コイル10と底板3との間に遮熱部材
としての難燃部材32を設けることにより、加熱コイル10
から下方への放射熱を遮断して、床面Yの温度上昇を抑
制できる。また、難燃部材32を磁性金属で構成すると、
加熱コイル10からの漏れ磁束で難燃部材32が発熱し、難
燃部材32の下方にある床面Yの温度が上昇する場合があ
るが、難燃部材32を非磁性体で構成することで、こうし
た温度上昇の懸念を払拭できる。
【0104】なお、非磁性体でもアルミニウムなどの金
属は多少の発熱を伴うので、マイカやガラス,セラミッ
クスなどの非金属製の遮熱部材で構成するのが好まし
い。
【0105】また、遮熱部材としての難燃部材32が電気
絶縁性を有する部材で構成することで、難燃部材32と加
熱コイル10との電気絶縁性が確保されるので、難燃部材
32を極力加熱コイル10に近接させることが可能になる。
したがって、本体1の内底部空間の高さを低くでき、本
体1の高さを低減してさらなる本体1の小形化を達成で
きる。さらに、電装部品の充電部を加熱コイル10の下方
に配置する構成にすれば、電装部品を実装する例えば加
熱基板15は遮熱部材で絶縁される。これにより、電装部
品を含む加熱基板15を極力底板3に近づけることがで
き、本体1の高さをさらに低減できる。
【0106】また、遮熱部材としての難燃部材32を不燃
性を有する部材で構成することで、万一発熱部品がトラ
ッキング現象を生じた場合でも、例えば合成樹脂材料か
らなる本体1の底部に悪影響を及ぼすなどの弊害を一掃
できる。
【0107】なお、本体1の外底面33と床面Yとの隙間
35を設定するには、室温が30℃の条件下で、床面Yの温
度上昇が65℃以下の塩化ビニル製のテーブルクロスが溶
解しない温度を、一つの目安にすればよい。
【0108】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、本
実施例のような炊飯器に限らず、種々の調理器に適用で
きる。
【0109】
【発明の効果】本発明の請求項1の調理器は、表示手段
および操作手段を備えた表示基板を、本体の上部開口部
を覆う蓋体内部に配置し、前記本体に収容する容器を発
熱させるための加熱手段を設け、前記加熱手段に高周波
電流を供給する加熱基板を、前記本体の底部部材により
塞がれる前記本体前方の内底部に横置き状に配置し、前
記加熱基板に装着した発熱部品に設けた放熱手段を、前
記本体前方の内側面部に縦置き状に配置し、電源電圧調
整手段などを備えた電源基板を、前記本体背面の内側面
部に縦置き状に配置したものであり、放熱手段の蓄熱性
および放熱性による小形化を図るとともに、基板への接
続処理を考慮しつつ、本体の小形化を図ることの可能な
調理器を提供できる。
【0110】本発明の請求項2の調理器は、前記請求項
1の構成に加えて、前記本体の背面部にカバー部材で覆
われる開口部を形成するとともに、前記表示基板からの
信号線を接続する接続部を前記開口部に臨んで前記電源
基板に設けたものであり、この場合はさらに、表示基板
と電源基板間の配線処理を容易に行なうことが可能とな
る。また、調理器としての外観性を損なわず、外部から
の水の浸入も極力防止できる。
【0111】本発明の請求項3の調理器は、前記請求項
2の構成に加えて、前記表示基板以外の前記蓋体内部に
備えた電装部品からの電力線または信号線の接続部も、
前記電源基板に設けたものであり、この場合はさらに、
表示基板と電源基板間の配線処理のみならず、蓋体内部
の電装部品から電源基板への接続処理の作業性を同時に
高めることができる。
【0112】本発明の請求項4の調理器は、前記請求項
1の構成に加えて、前記加熱基板の後方に位置する前記
本体の底部に、電源電圧を前記電源基板へ供給するため
の電源電圧供給手段を横置き状に配置したものであり、
この場合はさらに、電源電圧供給手段の電源基板や加熱
基板への接続処理が容易になる。また、本体を大形化す
ることなく電源電圧供給手段を配置できる。
【0113】本発明の請求項5の調理器は、前記請求項
4の構成に加えて、前記電源電圧供給手段は電源電線の
先端に電源プラグを取付けた電源電線巻取り体であり、
前記電源プラグを前記本体背面の底部若しくは前記本体
側面後方の底部から突出させ、前記電源プラグを前記本
体側面後方の底部から突出させた場合は、該電源プラグ
の先端が、前記本体に設けた持ち運び用のハンドルを含
む該本体の外側面架空垂線内に位置するように構成した
ものであり、この場合はさらに、電源プラグを使用上ま
たは外観上望ましい位置に突出させることができるとと
もに、隣に他の機器を置いた場合に、電源プラグの先端
による傷付きを防止できる。
【0114】本発明の請求項6の調理器は、請求項1〜
4のいずれか一つの構成に加えて、前記本体の前方外面
と両外側面を三次元状の曲面で形成したことを特徴と
し、この場合はさらに、デザイン性の豊かな調理器を提
供できる。
【0115】本発明の請求項7の調理器は、本体の底部
を熱可塑性樹脂により形成し、電装部品と、この電装部
品の下方にある難燃部材とを、前記本体の内底部に備え
たものであり、本体の内底部に基板を配置した構造にお
いて、電装部品が故障した場合の本体底部への影響を排
除することで、本体高さを低減して本体の小形化を図る
ことの可能な調理器を提供できる。
【0116】本発明の請求項8の調理器は、請求項7の
構成において、前記本体の外底面に載置用の脚部を設
け、前記本体の外底部最底面と該本体の載置面との隙間
を1〜7mmに形成したものであり、この場合はさらに、
本体の高さを極力低くして、本体の小形化を効果的に図
ることができる。
【0117】本発明の請求項9の調理器は、請求項8の
構成において、前記難燃部材を前記電装部品の充電部に
対向させたものであリ、この場合はさらに、難燃部材の
使用量を極力少なくして、コスト上昇を極力抑制でき
る。
【0118】本発明の請求項10の調理器は、請求項7
〜9のいずれか一つの構成において、前記難燃部材の材
質を不燃材にしたものであり、この場合はさらに、本体
の底部に対する影響を確実に防止できる。
【0119】本発明の請求項11の調理器は、請求項7
〜10のいずれか一つの構成において、前記難燃部材の
材質を非磁性材料にしたものであり、この場合はさら
に、本体の載置面が磁性体であっても、載置面に対する
発熱を低減でき、本体の外底面と本体の載置面との隙間
をより低くできる。
【0120】本発明の請求項12の調理器は、請求項7
〜11のいずれか一つの構成において、前記難燃部材の
材質を電気絶縁材料にしたものであり、この場合はさら
に、難燃部材に電装部品の充電部が触れた場合における
回路短絡を防止できるので、本体の特に内底部空間高さ
を低くでき、本体の高さを低減してさらなる本体の小形
化を達成できる。また、電装部品や本体の載置面の温度
上昇を抑制して、本体の外底面と本体の載置面との隙間
をより一層低くできるとともに、電気的に支障のない構
造にできる。
【0121】本発明の請求項13の調理器は、請求項1
2の構成において、前記電装部品の充電部と前記本体の
底部部材間の空間距離が少ない部位にのみ、前記難燃部
材を配置したものであり、この場合はさらに、高価な電
気絶縁材料の使用を極力少なくでき、コスト上昇を抑制
できる。
【0122】本発明の請求項14の調理器は、請求項7
〜13のいずれか一つの構成において、前記本体の内底
部には、前記電装部品などを冷却する冷却送風手段を設
けない構造にしたことを特徴とし、この場合はさらに、
本体の外底面と本体の載置面との隙間を極力少なくして
も、電装部品などに対する冷却性に悪影響を及ぼさない
ようにできる。
【0123】本発明の請求項15の調理器は、容器を収
容する本体の容器収容部と、前記本体の外郭との間の本
体側面部に、該本体の内部に備えた発熱部品の温度上昇
を抑制するための蓄熱作用を有する放熱手段を配置し、
前記放熱手段に蓄えられた熱を調理加熱を行なっていな
い期間に自然放熱させる構成にしたものであり、本体の
内部に放熱手段を備えた構造において、発熱部品の温度
上昇を効果的に抑制でき、本体高さを低減して本体の小
形化を図ることができる。
【0124】本発明の請求項16の調理器は、請求項1
5の構成において、前記本体の外底部と該本体の載置面
との隙間を1〜5mmに形成したものであり、この場合は
さらに、本体の高さは極力低くなり、本体の小形化を効
果的に図ることができる。
【0125】本発明の請求項17の調理器は、請求項1
5の構成において、前記放熱手段の外周囲にある前記本
体の外郭には開口を有しないことを特徴とし、この場合
はさらに、調理器としての外観性を向上できるととも
に、放熱手段を本体側面部に配置しても外観上支障がな
い。さらに、放熱手段を伝わって発熱部品に水がかかる
懸念も一掃できる。
【0126】本発明の請求項18の調理器は、請求項1
5の構成において、前記容器の外底部に容器を発熱させ
るための加熱手段を設け、前記加熱手段と前記本体の底
部との間に、非磁性体からなる遮熱部材を配置したもの
であり、この場合はさらに、本体の載置面の温度上昇を
抑制できるとともに、加熱手段からの漏れ磁束に起因し
た温度上昇の懸念を払拭できる。
【0127】本発明の請求項19の調理器は、請求項1
8の構成において、前記遮熱部材は電気絶縁性を有する
ものであり、この場合はさらに、遮熱部材を極力加熱手
段に近接させることが可能になるので、本体の内底部空
間の高さを低くでき、本体の高さを低減してさらなる本
体の小形化を達成できる。
【0128】本発明の請求項20の調理器は、請求項1
8の構成において、前記遮熱部材は不燃性を有するもの
であり、この場合はさらに、万一発熱部品がトラッキン
グ現象を生じた場合でも、本体の底部に悪影響を及ぼす
などの弊害を一掃できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の調理器の一実施例を示す炊飯器の全体
断面図である。
【図2】同上炊飯器の平面図である。
【図3】同上炊飯器のヒンジカバーを外した背面図であ
る。
【符号の説明】
1 本体 2 外枠(本体の外郭) 3 底板(本体の外郭) 6 鍋(容器) 7 鍋収容部(容器収容部) 10 加熱コイル(加熱手段) 13 隙間(本体側面部) 15 加熱基板 17 スイッチング素子(電装部品,発熱部品) 18 ヒートシンク(放熱手段) 21 電源基板 22 コードリール(電源電圧供給手段,電源電線巻取り
体) 24 トランス(電源電圧調整手段) 27 電源プラグ 28 電源電線 29 ハンドル 32 難燃部材(遮熱部材) 34 脚部 35 隙間 41 蓋体 51 蓋ヒータ(電装部品) 52 蓋温度センサ(電装部品) 72 表示基板 73 操作部(操作手段) 74 表示部(表示手段) 91 ヒンジカバー(カバー部材) 92 開口部 93 FFC(信号線) 95,98,101 接続部 96 電力供給線(電力線) 99 信号線
フロントページの続き (72)発明者 渡邊 卓也 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 Fターム(参考) 4B055 AA01 AA02 BA25 BA35 CA09 CA22 CA41 CA62 CA63 CA64 CA65 CA66 CA67 CA71 CA73 CB25 CB27 CB30 CC10 CC16 CC45 CD56 CD69 DA02 DB14 FA02 FA06 FA14 FA16 FB33 FC10 FC20 FD10

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示手段および操作手段を備えた表示基
    板を、本体の上部開口部を覆う蓋体内部に配置し、前記
    本体に収容する鍋を発熱させるための加熱手段を設け、
    前記加熱手段に高周波電流を供給する加熱基板を、前記
    本体の底部部材により塞がれる前記本体前方の内底部に
    横置き状に配置し、前記加熱基板に装着した発熱部品に
    設けた放熱手段を、前記本体前方の内側面部に縦置き状
    に配置し、電源電圧調整手段などを備えた電源基板を、
    前記本体背面の内側面部に縦置き状に配置したことを特
    徴とする調理器。
  2. 【請求項2】 前記本体の背面部にカバー部材で覆われ
    る開口部を形成するとともに、前記表示基板からの信号
    線を接続する接続部を前記開口部に臨んで前記電源基板
    に設けたことを特徴とする請求項1記載の調理器。
  3. 【請求項3】 前記表示基板以外の前記蓋体内部に備え
    た電装部品からの電力線または信号線の接続部も、前記
    電源基板に設けたことを特徴とする請求項2記載の調理
    器。
  4. 【請求項4】 前記加熱基板の後方に位置する前記本体
    の底部に、電源電圧を前記電源基板へ供給するための電
    源電圧供給手段を横置き状に配置したことを特徴とする
    請求項1記載の調理器。
  5. 【請求項5】 前記電源電圧供給手段は電源電線の先端
    に電源プラグを取付けた電源電線巻取り体であり、前記
    電源プラグを前記本体背面の底部若しくは前記本体側面
    後方の底部から突出させ、前記電源プラグを前記本体側
    面後方の底部から突出させた場合は、該電源プラグの先
    端が、前記本体に設けた持ち運び用のハンドルを含む該
    本体の外側面架空垂線内に位置するように構成したこと
    を特徴とする請求項4記載の調理器。
  6. 【請求項6】 前記本体の前方外面と両外側面を三次元
    状の曲面で形成したことを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか一つに記載の調理器。
  7. 【請求項7】 本体の底部を熱可塑性樹脂により形成
    し、電装部品と、この電装部品の下方にある難燃部材と
    を、前記本体の内底部に備えたことを特徴とする調理
    器。
  8. 【請求項8】 前記本体の外底面に載置用の脚部を設
    け、前記本体の外底部最底面と該本体の載置面との隙間
    を1〜7mmに形成したことを特徴とする請求項7記載の
    調理器。
  9. 【請求項9】 前記難燃部材を前記電装部品の充電部に
    対向させたことを特徴とする請求項7または8記載の調
    理器。
  10. 【請求項10】 前記難燃部材の材質を不燃材にしたこ
    とを特徴とする請求項7〜9のいずれか一つに記載の調
    理器。
  11. 【請求項11】 前記難燃部材の材質を非磁性材料にし
    たことを特徴とする請求項7〜10のいずれか一つに記
    載の調理器。
  12. 【請求項12】 前記難燃部材の材質を電気絶縁材料に
    したことを特徴とする請求項7〜11のいずれか一つに
    記載の調理器。
  13. 【請求項13】 前記電装部品の充電部と前記本体の底
    部部材間の空間距離が少ない部位にのみ、前記難燃部材
    を配置したことを特徴とする請求項12に記載の調理
    器。
  14. 【請求項14】 前記本体の内底部には、前記電装部品
    などを冷却する冷却送風手段を設けない構造にしたこと
    を特徴とする請求項7〜13のいずれか一つに記載の調
    理器。
  15. 【請求項15】 容器を収容する本体の容器収容部と、
    前記本体の外郭との間の本体側面部に、該本体の内部に
    備えた発熱部品の温度上昇を抑制するための蓄熱作用を
    有する放熱手段を配置し、前記放熱手段に蓄えられた熱
    を調理加熱を行なっていない期間に自然放熱させる構成
    にしたことを特徴とする調理器。
  16. 【請求項16】 前記本体の外底部と該本体の載置面と
    の隙間を1〜5mmに形成したことを特徴とする請求項1
    5記載の調理器。
  17. 【請求項17】 前記放熱手段の外周囲にある前記本体
    の外郭には開口を有しないことを特徴とする請求項15
    記載の調理器。
  18. 【請求項18】 前記容器の外底部に容器を発熱させる
    ための加熱手段を設け、前記加熱手段と前記本体の底部
    との間に、非磁性体からなる遮熱部材を配置したことを
    特徴とする請求項15記載の調理器。
  19. 【請求項19】 前記遮熱部材は電気絶縁性を有するこ
    とを特徴とする請求項18記載の調理器。
  20. 【請求項20】 前記遮熱部材は不燃性を有することを
    特徴とする請求項18または19記載の調理器。
JP10361528A 1998-12-18 1998-12-18 調理器 Pending JP2000175812A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10361528A JP2000175812A (ja) 1998-12-18 1998-12-18 調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10361528A JP2000175812A (ja) 1998-12-18 1998-12-18 調理器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000175812A true JP2000175812A (ja) 2000-06-27

Family

ID=18473948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10361528A Pending JP2000175812A (ja) 1998-12-18 1998-12-18 調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000175812A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040040175A (ko) * 2002-11-06 2004-05-12 엘지전자 주식회사 전기밥솥
JP2005312585A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Mitsubishi Electric Corp 炊飯器
JP2008054718A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 炊飯器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040040175A (ko) * 2002-11-06 2004-05-12 엘지전자 주식회사 전기밥솥
JP2005312585A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Mitsubishi Electric Corp 炊飯器
JP2008054718A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 炊飯器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000175812A (ja) 調理器
JP6281768B2 (ja) 加熱調理器
JP3468026B2 (ja) 炊飯器
JP2000210193A (ja) 調理器及びその容器の製造方法
JP5051107B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP3149825B2 (ja) 炊飯器
JP6820772B2 (ja) 炊飯器
CN210183771U (zh) 家用电器
JP2000210192A (ja) 炊飯器
JP3511156B2 (ja) ガス炊飯器
CN220124446U (zh) 煲体及具有其的烹饪器具
EP3930425A1 (en) Cooking appliance
CN220024744U (zh) 煲体及具有其的烹饪器具
JP3468050B2 (ja) 炊飯器
JP3601475B2 (ja) 電磁誘導炊飯器
CN219895342U (zh) 一种煲体和烹饪器具
JP3962629B2 (ja) 電気製品
JP6365881B2 (ja) 加熱調理器
JP3613225B2 (ja) 炊飯器
JPH1199070A (ja) 調理器具
JPH0629084A (ja) 高周波加熱装置
JPH1156601A (ja) 炊飯器
CN111887741A (zh) 烹饪设备
JP2000262397A (ja) 電磁誘導加熱式炊飯器
JP2000041834A (ja) 電磁誘導加熱式炊飯器

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040202