JP2000173476A - ガス放電パネル - Google Patents
ガス放電パネルInfo
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Abstract
電圧が上昇する経時変化を無くして動作の安定を確保す
ることを目的する。 【解決手段】基板上に配列された電極を被覆し放電空間
に露出する絶縁体層を有したガス放電パネルにおいて、
絶縁体層のうちの少なくとも表層部分を、窒素化合物を
含む酸化マグネシウムの層とする。
Description
などのガス放電パネルに関し、電極を放電空間に対して
被覆する絶縁体層を有した構造に適用される。
は、壁電荷によるメモリ機能を得られるように絶縁体層
で被覆されている。一般に、絶縁体層は数十μm厚の誘
電体層とそれより薄い耐スパッタ性の保護膜との積層構
造をとる。保護膜は放電ガスに接することから、その材
質及び膜質が放電特性に大きな影響を及ぼす。
ン衝撃に対する耐久性に優れることに加えて、二次電子
放出係数γの大きいことが要求される。それは、二次電
子の発生量が多いほど、放電開始電圧(Vf)が下がっ
て駆動電圧マージンが拡がるからである。二次電子を放
電に有効に利用するには、保護膜の内部で発生した二次
電子が表面に移動する過程でのエネルギー消費の少ない
のが望ましい。すなわち、保護膜材料の選定に際して
は、電子親和力が小さいこと、禁止帯幅(エネルギ
ーギャップ)が大きく、価電子帯の電子と作用する確率
が小さいことも条件とする必要がある。
酸化ランタン(La2 O3 )、酸化セリウム(Ce
O)、及び酸化マグネシウム(MgO)が挙げられ、こ
れらの中でも特に禁止帯幅が8eVと大きい酸化マグネ
シウム(以下、マグネシアという)が選ばれて使用され
ている。
的に酸素欠陥を生じさせて二次電子放出係数γをより大
きくする試みがなされている。例えば、電子ビーム蒸着
法で成膜する場合に、基板(成膜面)を加熱せずに室温
とする。この手法で保護膜を設けたPDPの方が、基板
を加熱して保護膜を設けたPDPよりも放電開始電圧の
低いことが確認されている。エネルギーバンドモデルで
考察すると、酸素欠陥によって禁止帯に局在準位が生じ
る。この準位からイオンの基底準位への電子の遷移が起
こることから、酸素欠陥を過剰にならない範囲で増加さ
せれば、二次電子放出係数γは増大する。
成膜において、酸素欠陥の存在率を均一化し且つ厚さ方
向に膜質を均等化するのは困難である。また、特に成膜
開始段階での結晶性は、酸素欠陥を生じさせないときと
比べて大幅に低い。このため、酸素欠陥の存在率の大き
いマグネシアからなる保護膜を設けたPDPでは、使用
に伴うイオン衝撃で削れて膜厚が減少すると放電開始電
圧が上昇するという経時変化傾向があるとともに、急激
に放電開始電圧が大きく変化してしまうことがあるとい
う問題があった。
もに、放電開始電圧が上昇する経時変化を無くして動作
の安定を確保することを目的としている。
ネシア(MgO)を構成する酸素の一部を窒素(N)で
置換する。酸素欠陥を設けて禁止帯に局在準位を作るの
ではなく、原子価制御により局在準位を作って、二次電
子を増大させる。
れた電極を被覆し放電空間に露出する絶縁体層を有した
ガス放電パネルであって、前記絶縁体層のうちの少なく
とも表層部分が、次の式
シウムからなるものである。絶縁体層は、前記式の酸化
マグネシウムからなる層と他の材質の層とからなる複層
構造であってもよいし、前記式の酸化マグネシウムのみ
からなる単層構造であってもよい。
は、前記の式の変数xが0<x<0.5の範囲内の値で
ある。
部構造を示す分解斜視図である。
型カラーPDPであり、一対の基板構体10,20から
なる。画面ESを構成する各セル(表示素子)におい
て、一対の主電極X,Yと第3の電極であるアドレス電
極Aとが交差する。主電極X,Yは、前面側のガラス基
板11の内面に配列されており、それぞれが透明導電膜
41と金属膜42とからなる。主電極X,Yを被覆する
ように誘電体層17として厚さ50μm程度のPbO系
低融点ガラス層が設けられ、誘電体層17の表面には窒
素化合物を含む酸化マグネシウムからなる保護膜18が
被着されている。誘電体層17と保護膜18とを合わせ
た積層体16が本発明における絶縁体層であり、保護膜
18が絶縁体層の表層部分に相当する。ただし、AC駆
動に十分な厚さの酸化マグネシウム膜を設け、誘電体層
17を省略してもよい。
1の内面上に配列されており、厚さ10μm程度の誘電
体層24で覆われている。誘電体層24の上に平面視直
線帯状の隔壁29が等間隔に配置され、これら隔壁29
によって放電ガス空間30が行方向(画面の水平方向)
にセル毎に区画されている。放電ガスは、ネオンに微量
のキセノンを混合したペニングガスである。
光体層28R,28G,28Bは、アドレス電極Aの上
方及び隔壁29の側面を含めて背面側の内面を覆うよう
に設けられている。表示の1ピクセルは行方向(画面の
水平方向)に並ぶ3個のサブピクセルで構成され、列方
向(画面の垂直方向)に並ぶサブピクセルの発光色は同
一である。各サブピクセル内の構造体がセルである。隔
壁29の配置パターンがストライプパターンであること
から、放電ガス空間30のうちの各列に対応した部分は
全ての行に跨がって列方向に連続している。
点灯の選択(アドレッシング)に、アドレス電極Aと主
電極Yとが用いられる。すなわち、m本(mは行数)の
主電極Yに対して1本ずつ順にスキャンパルスを印加す
ることによって画面走査が行われ、主電極Yと表示内容
に応じて選択されたアドレス電極Aとの間で生じるアド
レス放電によって、行毎に所定の帯電状態が形成され
る。アドレッシングの後、主電極Xと主電極Yとに交互
に所定波高値の点灯維持パルス(サステインパルス)を
印加すると、アドレッシングの終了時点で適量の壁電荷
が存在したセルにおいて、基板面に沿った面放電が生じ
る。面放電時に放電ガスの放つ紫外線によって蛍光体層
28R,28G,28Bが局部的に励起されて発光す
る。蛍光体層28R,28G,28Bが放つ可視光のう
ち、ガラス基板11を透過する光が表示に寄与する。
1,21について別個に所定の構成要素を設けて前面側
及び背面側の基板構体10,20を作製する工程、両基
板構体10,20を重ね合わせて対向間隙の周縁を封止
する工程(組み立て)、及び内部の清浄化と放電ガスの
充填とを行う工程を経て製造される。以下、保護膜18
の形成方法の具体例を説明する。
X,Y及び誘電体層17を順に形成した後、イオンプレ
ーティングを併用する電子ビーム蒸着法によって保護膜
18を成膜した。条件は次のとおりである。
と窒化マグネシウムとの混合物 蒸着圧力:1×10-4Torr 基板温度:150℃ 蒸着速度:1nm/s 膜の厚さ:0.8μm 導入ガス:酸素と窒素の混合ガス 導入ガスの混合比のみ又は導入ガスの混合比と蒸着源の
混合比とを変え、他の条件を変えずに成膜を繰り返し、
複数の基板構体10を得た。これら前面側の基板構体1
0を別途に作製した背面側の基板構体20と組み合わせ
て、複数のPDPを完成させた。
時間のエージングを行った後、10kHzの電圧を印加
して放電開始電圧(Vf)を測定した。
放電開始電圧との関係を示す図である。なお、組成の変
数xは各保護膜の組成分析により得られた数値である。
x>0.7の膜は得られなかった。
る場合、x=0(つまりMgO)の場合よりも放電開始
電圧が最大で9%低い。x=7の場合の放電開始電圧は
MgOよりも高いが十分に実用可能な値である。
して100時間にわたって点灯させた後、再び10kH
zの電圧を印加して放電開始電圧(Vf)を測定した。
この測定結果(使用後のVf)を図2で示した1回目の
測定結果(初期のVf)と合わせて表1に示す。
18では経時変化として放電開始電圧が降下する。x=
7の場合でも、x=0の場合の初期の値と同程度の放電
開始電圧となっている。
放電開始電圧の低減を図るとともに、放電開始電圧の経
時変化を無くして動作の安定を確保することができる。
放電開始電圧の低減により、駆動回路の耐圧及び発熱対
策の制約が緩和されるので、価格の低減が可能となる。
また、発光効率が高まる。
図である。
圧との関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】基板上に配列された電極を被覆し放電空間
に露出する絶縁体層を有したガス放電パネルであって、 前記絶縁体層のうちの少なくとも表層部分が、次の式 【化1】 で表される、窒素化合物を含む酸化マグネシウムからな
ることを特徴とするガス放電パネル。 - 【請求項2】前記絶縁体層のうちの少なくとも表層部分
が、次の式 【化2】 で表される、窒素化合物を含む酸化マグネシウムからな
る請求項1記載のガス放電パネル。
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JP34120098A JP3992089B2 (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | ガス放電パネル |
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Family Applications (1)
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JP34120098A Expired - Fee Related JP3992089B2 (ja) | 1998-12-01 | 1998-12-01 | ガス放電パネル |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100396758B1 (ko) * | 2001-02-07 | 2003-09-03 | 엘지전자 주식회사 | 플라즈마 디스플레이 패널 소자의 보호막 제조방법 |
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-
1998
- 1998-12-01 JP JP34120098A patent/JP3992089B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2010010677A1 (ja) * | 2008-07-25 | 2010-01-28 | パナソニック株式会社 | プラズマディスプレイパネル |
US7932676B2 (en) | 2008-07-25 | 2011-04-26 | Panasonic Corporation | Plasma display panel |
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JP3992089B2 (ja) | 2007-10-17 |
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