JP2000173475A - プラズマディスプレイパネル用の背面板 - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用の背面板

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JP2000173475A
JP2000173475A JP34670498A JP34670498A JP2000173475A JP 2000173475 A JP2000173475 A JP 2000173475A JP 34670498 A JP34670498 A JP 34670498A JP 34670498 A JP34670498 A JP 34670498A JP 2000173475 A JP2000173475 A JP 2000173475A
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electrode
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JP34670498A
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Shoji Takeshige
彰詞 竹重
Toshihiko Takeda
利彦 武田
Yozo Kosaka
陽三 小坂
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体層の欠陥が極めて少なく、良好な画像
表示が可能なプラズマディスプレイパネルを実現できる
背面板を提供する。 【解決手段】 基板上に形成した複数のアドレス電極
を、幅方向の垂直断面における端部の厚みT1と中央部
の厚みT2との間にT1−T2<3μmなる関係が存在
するものとし、このアドレス電極を覆うように誘電体層
を形成して背面板とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネルに使用する背面板に係り、特にアドレス電極
上における誘電体層の欠陥発生率を大幅に低減した背面
板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フラットディスプレイの一つとし
てプラズマディスプレイパネル(PDP)の開発が進ん
でいる。例えば、AC型PDPは、通常、維持電極とバ
ス電極とからなる複合電極が互いに平行に形成され、こ
れらを覆うように誘電体層が設けられた前面板と、上記
の複合電極と直交するようにアドレス電極が形成された
背面板とが対向して配設されている。背面板の前面側に
は、上記のアドレス電極を覆うように誘電体層が設けら
れ、この誘電体層上のアドレス電極間に位置する部位に
は障壁が形成されており、この障壁の壁面と誘電体層を
覆うようにして蛍光体層が設けられている。これによ
り、前面板と背面板と障壁とで区画され、上記の複合電
極とアドレス電極とが交差する空間が表示要素としての
セルとなる。このようなAC型PDPの駆動は、バス電
極とアドレス電極間に所定の電圧を印加して放電させ、
前面板上の複合電極間に所定の維持電圧を印加してセル
内で放電を維持し、この放電により生じる紫外線により
蛍光体層を発光させるものである。
【0003】従来、PDPを構成する背面板のアドレス
電極や誘電体層の形成は、所望の特性を有する塗布組成
物を用いてスクリーン印刷やオフセット印刷等により所
定のパターンを形成し、乾燥後に焼成するような印刷
法、所望の特性を有する塗布組成物を用いてベースフィ
ルム上に剥離可能に転写層を形成して転写シートとし、
この転写シートを用いて転写層を基板に転写し必要なパ
ターニングを行った後、焼成して形成する転写法等によ
り行われている。また、アドレス電極は、基板上に設け
た金属薄膜をパターニングして形成することもできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、背面板
の誘電体層は前面板の誘電体層に比べて厚みが小さく、
誘電体層に亀裂やピンホール等が存在すると、この部位
から障壁形成用の材料が侵入して誘電体層に膨れが生じ
て欠陥となる。特に、誘電体層のうちアドレス電極を覆
う部位において、誘電体層の厚みが異常に薄くなって亀
裂が発生したり、アドレス電極が露出するという重大な
欠陥が発生し易く、また、アドレス電極の近傍において
誘電体層の浮きが発生し易いという問題がある。
【0005】本発明は、上述のような実情に鑑みてなさ
れたものであり、誘電体層の欠陥が極めて少なく、良好
な画像表示が可能なプラズマディスプレイパネルを実現
できる背面板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、基板と、該基板上に形成された複
数のアドレス電極と、該アドレス電極を覆うように前記
基板上に形成された誘電体層とを少なくとも備え、前記
アドレス電極の幅方向の垂直断面における端部の厚みT
1と中央部の厚みT2との間に、T1−T2<3μmの
関係が存在するような構成とした。
【0007】また、本発明は、前記アドレス電極の幅方
向の垂直断面における上端部の幅W1と下端部の幅W2
との間に、|W1−W2|<12μmの関係が存在する
ような構成とした。
【0008】このような本発明では、アドレス電極が誘
電体層によって確実に被覆され、かつ、アドレス電極に
対する誘電体層の密着が確実になされているので、アド
レス電極の露出や誘電体層の亀裂、ピンホールおよび浮
きが防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明のプラズマディスプレイパネ
ル用の背面板の一実施形態を示す概略断面図である。図
1において、本発明の背面板11は、背面ガラス基板1
2を有し、この背面ガラス基板12の一方に下地層13
を介して所定の間隔で平行に形成されたアドレス電極1
4と、このアドレス電極14を覆うように形成された誘
電体層15とを備えている。
【0010】本発明の背面板11は、アドレス電極14
の幅方向の垂直断面における端部の厚みT1と中央部の
厚みT2との間に、T1−T2<3μmの関係が存在す
ることを特徴とする。すなわち、アドレス電極14の幅
方向の両端部が上方に大きく突出したような形状ではな
いことを必須とする。尚、アドレス電極14の幅方向の
両端部における厚みT1´、T1″が異なる(例えば、
T1´>T1″)場合、厚みの大きい端部において上記
の条件(この場合、T1´−T2<3μm)が満足され
ることが必須となる。本発明では、T1<T2なる関係
となってもよく、図2は、このような断面形状であるア
ドレス電極を有する本発明の背面板11を示すものであ
る。これにより、アドレス電極14が誘電体層15によ
って確実に被覆され、かつ、アドレス電極14に対する
誘電体層15の密着が確実なものとなる。アドレス電極
14の断面形状において、T1−T2<3μmが満足さ
れない場合、アドレス電極14の幅方向の両端部が上方
に大きく突出したものとなり、このアドレス電極14を
覆うように形成される誘電体層(通常、設定厚みは0.
5〜15μm)が、アドレス電極14の両端部において
設定厚みよりも薄くなり、アドレス電極14が露出する
危険性がある。
【0011】尚、本発明におけるアドレス電極の厚み
は、走査型電子顕微鏡(SEM)により測定されるアド
レス電極の厚みを意味する。また、アドレス電極14の
中央部の厚みT2は、2〜10μmの範囲で設定するこ
とが好ましい。
【0012】また、本発明の背面板11を構成するアド
レス電極14は、その幅方向の垂直断面における上端部
の幅W1と下端部の幅W2との間に、|W1−W2|<
12μmの関係が存在することが好ましい。すなわち、
アドレス電極14の幅方向の上端部が、背面ガラス基板
12側である下端部から横方向に大きく突出したような
形状ではないことが好ましい。本発明では、W1<W2
なる関係となってもよく、上述の図2は、このような断
面形状であるアドレス電極を有する本発明の背面板11
を示すものである。これにより、アドレス電極14に対
する誘電体層15の密着が確実なものとなり、アドレス
電極14の近傍において誘電体層15の浮き発生が防止
される。
【0013】このようなアドレス電極14の形成は、
予め形成した金属薄膜をエッチング等によりパターニン
グして形成する方法、導電性粉体、ガラスフリット、
焼成除去可能な有機バインダ等からなる感光性樹脂組成
物を塗布し所定のパターンで露光、現像した後に焼成し
て形成する方法、上記のような感光性樹脂組成物から
なる転写層を備えた転写シートを使用し、背面ガラス基
板12(下地層13)に転写した転写層を所定のパター
ンで露光、現像した後に焼成して形成する方法等、いず
れの方法で行ってもよい。
【0014】上記のおよびの方法でアドレス電極を
形成する場合、アドレス電極14の形成に使用する導電
性粉体としては、Au粉体、Ag粉体、Cu粉体、Ni
粉体、Al粉体、Ag−Pd粉体等の1種または2種以
上を使用することができる。この導電性粉体の形状は、
球状、板状、塊状、円錐状、棒状等の種々の形状であっ
てよいが、凝集性がなく分散性が良好な球状の導電性粉
体が好ましく、その平均粒径は0.05〜10μmの範
囲が好ましい。使用する導電性粉体とガラスフリットと
の含有割合は、導電性粉末100重量部に対してガラス
フリットが2〜20重量部、好ましくは2〜15重量部
の範囲とすることができる。
【0015】また、アドレス電極14の形成に使用する
ガラスフリットとしては、例えば、軟化温度が350〜
650℃であり、熱膨張係数α300 が60×10-7〜1
00×10-7/℃であるガラスフリットを使用すること
ができる。ガラスフリットの軟化温度が650℃を超え
ると焼成温度を高くする必要があり、例えば、背面板を
構成する基板の耐熱性が低い場合には焼成段階で熱変形
を生じることになり好ましくない。また、ガラスフリッ
トの軟化温度が350℃未満では、焼成により有機成分
が完全に分解、揮発して除去される前にガラスフリット
が融着するため、空隙を生じやすく好ましくない。さら
に、ガラスフリットの熱膨張係数α300が60×10-7
/℃未満、あるいは、100×10-7/℃を超えると、
背面板を構成する基板の熱膨張係数との差が大きくなり
すぎる場合があり、歪み等を生じることになり好ましく
ない。このようなガラスフリットの平均粒径は0.1〜
5μmの範囲が好ましく、例えばBi23 またはPb
Oを主成分とするものを使用することができる。
【0016】尚、上記の感光性樹脂組成物には、導電性
粉体とガラスフリットの他に、無機粉体として酸化アル
ミニウム、酸化硼素、シリカ、酸化チタン、酸化マグネ
シウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バ
リウム、炭酸カルシウム等の無機粉体をガラスフリット
100重量部に対して30重量部以下の範囲で含有する
ことができる。このような無機粉体は、平均粒径が0.
1〜20μmの範囲が好ましく、骨材として焼成時のパ
ターン流延防止の作用をなすものである。また、コント
ラストを向上させるために、無機粉体として耐火性の黒
色顔料を転写層3,13に含有させてもよい。黒色顔料
としては、Co−Cr−Fe、Co−Mn−Fe、Co
−Fe−Mn−Al、Co−Ni−Cr−Fe、Co−
Ni−Mn−Cr−Fe、Co−Ni−Al−Cr−F
e、Co−Mn−Al−Cr−Fe−Si等を挙げるこ
とができる。
【0017】ここで、上記のおよびの方法でアドレ
ス電極を形成する場合、(1)濃度、温度、時間等の現
像条件を調整して電極パターンのサイドエッジを少なく
する、(2)ガラスフリットとして、焼成温度よりも低
い軟化温度を有するもの、より好ましくは焼成温度より
も30〜150℃低い軟化温度を有するもの、さらに好
ましくは焼成温度よりも30〜70℃低い軟化温度を有
するものを使用することにより、上述のT1−T2<3
μmと|W1−W2|<12μmを満足することができ
る。
【0018】本発明の背面板11を構成する背面ガラス
基板12としては、石英ガラス、パイレックスガラス、
合成石英板等が挙げられる。
【0019】誘電体層15は、少なくともガラスフリッ
トと無機粉体からなり、上記のようにアドレス電極14
を覆うように形成されている。この誘電体層15のアド
レス電極上の厚みは0.5〜15μm、より好ましくは
0.5〜10μm、さらに好ましくは1〜8μmの範囲
で設定することができる。本発明における誘電体層の厚
みは、走査型電子顕微鏡(SEM)により測定される誘
電体層の厚みを意味する。また、上述のT1−T2<3
μmを満足する範囲内で、アドレス電極14の幅方向に
厚みのバラツキが存在し、このため、アドレス電極14
上の誘電体層15の厚みにバラツキがある場合、誘電体
層15の厚みは最も薄い部位で管理することが好まし
い。
【0020】このような誘電体層15の形成は、少な
くともガラスフリットと無機粉体と焼成除去可能な有機
バインダを含有する誘電体層形成用のペーストを用い
て、スクリーン印刷、ダイコート、ブレードコート等の
手段によりアドレス電極14を覆うように背面ガラス基
板12に塗布を行い、乾燥後に焼成して形成する方法、
上記のようなペーストで形成した転写層を備えた転写
シートを使用し、アドレス電極14を覆うように背面ガ
ラス基板12に転写した後に焼成して形成する方法等に
より行うことができる。
【0021】誘電体層15の形成に使用するガラスフリ
ットとしては、上述のアドレス電極形成で挙げたものと
同じガラスフリットを挙げることができ、例えばBi2
3、ZnOまたはPbOを主成分とするガラスフリッ
トを使用することができ、平均粒径は0.1〜10μ
m、好ましくは1〜5μmの範囲とすることができる。
【0022】また、誘電体層15の形成に使用する無機
粉体として、酸化アルミニウム、酸化硼素、シリカ、酸
化チタン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ス
トロンチウム、酸化バリウム、炭酸カルシウム等の無機
粉体をガラスフリット100重量部に対して40重量部
以下の範囲で含有することができる。このような無機粉
体は、平均粒径が0.1〜10μmの範囲が好ましく、
骨材として焼成時のパターン流延防止の作用をなす、ま
たは、帯電特性を制御するものである。このような誘電
体層15は、その表面抵抗が1×1010〜1×1013Ω
/cm 2 、好ましくは1×1011〜1×1013Ω/cm
2 の範囲にある。
【0023】図3は図1に示されるような本発明のプラ
ズマディスプレイパネル用の背面板を用いたAC型のプ
ラズマディスプレイパネル(PDP)の一例を示す概略
構成図であり、前面板と背面板を離した状態を示したも
のである。図3において、PDP1は背面板11と前面
板21とが互いに平行に、かつ対向して配設されてお
り、背面板11の前面側には、立設するように障壁16
が形成され、この障壁16によって背面板11と前面板
21とが一定間隔で保持される。
【0024】本発明の背面板11は、背面ガラス基板1
2を有し、この背面ガラス基板12の前面側に下地層1
3を介して所定の間隔で平行に形成されたアドレス電極
14と、このアドレス電極14を覆うように形成された
誘電体層15と、誘電体層15上のアドレス電極14間
に形成された障壁16と、さらに障壁16の壁面と誘電
体層15を覆うようにして設けられた蛍光体層17とを
備えている。
【0025】また、前面板21は、前面ガラス基板22
を有し、この前面ガラス基板22の背面側に透明電極で
ある維持電極23と金属電極であるバス電極24とから
なる複合電極が上記のアドレス電極14と直交するよう
に互いに平行に形成され、これを覆って誘電体層25が
形成されており、さらにその上にMgO層26が形成さ
れている。
【0026】このAC型PDP1では、前面板21上の
複合電極間に交流電源から所定の電圧を印加して電場を
形成することにより、背面ガラス基板12と前面ガラス
基板22と障壁16とで区画される表示要素としての各
セル内で放電が行われる。そして、この放電により生じ
る紫外線により蛍光体層17が発光し、前面ガラス基板
22を透過してくるこの光を観察者が視認するようにな
っている。
【0027】
【実施例】次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説
明する。 (アドレス電極の形成)まず、アドレス電極形成用とし
て下記組成の感光性樹脂組成物を調製した。 感光性樹脂組成物の組成 ・銀粉(球形状、平均粒径1μm) … 96重量部 ・ガラスフリット … 4重量部 (主成分:Bi23 ,SiO2 ,B23 (無アルカリ) 軟化点=500℃) ・n−ブチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート /メタクリル酸共重合体 … 13重量部 (分子量=8万、酸価=90mgKOH/g) ・ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート … 11重量部 ・光重合開始剤(チバガイギ社製イルガキュア369)… 1重量部 ・3−メトキシブチルアセテート … 20重量部
【0028】次に、ベースフィルムとしてポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ(株)製T−60)を準
備し、このベースフィルム上に上記の感光性樹脂組成物
をブレードコート法により塗布し乾燥(100℃、2分
間)して厚み17μmの転写層を形成した。
【0029】次に、この転写層に保護フィルムとしてシ
リコン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム(東セ
ロ(株)製SP−PET−03−25−C)をラミネー
トして転写シートを作製した。
【0030】次いで、この転写シートを所定の幅にスリ
ットし、保護フィルムを剥離した後、40℃に加温した
ガラス基板上にオートカットラミネータを用いて40℃
の熱ロールで圧着した。次に、室温まで冷却した後、ベ
ースフィルムを剥離して転写層をガラス基板に転写し
た。
【0031】次に、プラズマディスプレイパネルの電極
のネガパターンマスク(開口部線幅90μm)を介して
紫外線(光源:超高圧水銀ランプ)を照射(700mJ
/cm2 )して転写層を露光した。その後、炭酸ナトリ
ウム水溶液を用い4種の条件で現像し、所定のパターン
を得た。次いで、ガラス基板を600℃で焼成して、ア
ドレス電極パターンを形成した。
【0032】このように形成されたアドレス電極パター
ンの厚み(図1および図2に示されるT1、T2)、幅
(図1および図2に示されるW1、W2)を走査型電子
顕微鏡(SEM)により測定し、(T1−T2)と(W
1−W2)を計算して下記の表1に示した。
【0033】(誘電体層の形成1)次に、下記組成の誘
電体形成用のインキ組成物を調製した。 インキ組成物の組成 ・ガラスフリット … 70重量部 (主成分:Bi23 ,ZnO,B23 (無アルカリ) 平均粒径=3μm) ・TiO2 … 20重量部 ・n−ブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチル メタクリレート共重合体(8/2(モル比)) … 20重量部 (分子量=300,000) ・アジピン酸エステル系の転写性付与剤 … 12重量部 (旭電化工業(株)製アデカカイザーRS107) ・プロピレングリコールモノメチルエーテル … 50重量部
【0034】次に、ベースフィルムとしてポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ(株)製T−60)を準
備し、このベースフィルム上に上記の各インキ組成物を
ブレードコート法により塗布し乾燥(100℃、2分
間)して、厚みが25μmの転写層を形成した。
【0035】次に、この転写層に保護フィルムとしてシ
リコン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム(東セ
ロ(株)製SP−PET−03−25−C(厚み25μ
m))をラミネートして、転写シートを作製した。
【0036】次いで、上記の転写シートの保護フィルム
を剥離し、100℃に加温した各ガラス基板(上述のア
ドレス電極パターンが形成されたもの)上にオートカッ
トラミネータを用いて40℃の熱ロールで圧着した。次
に、室温まで冷却した後、ベースフィルムを剥離して転
写層をガラス基板に転写した。
【0037】次に、ガラス基板を570℃で焼成して誘
電体層を形成し、プラズマディスプレイパネル用の背面
板(試料1〜4)を得た。
【0038】このように形成された背面板の電極上の誘
電体層の厚みを走査型電子顕微鏡(SEM)により測定
し、亀裂やピンホールの有無、および、誘電体層の浮き
の有無を観察して、結果を下記の表1に示した。
【0039】(誘電体層の形成2)次に、下記組成の誘
電体形成用の塗布液を調製した。 誘電体形成用塗布液の組成 ・ガラスフリット … 100重量部 (主成分:Bi23 ,ZnO,B23 (無アルカリ) 平均粒径=3μm) ・TiO2 … 35重量部 ・エチルセルロース … 6重量部 ・ブチルカルビトールアセテート … 25重量部 ・タピネオール … 20重量部
【0040】次に、上記の誘電体形成用の塗布液を、各
ガラス基板(上述のアドレス電極パターンが形成された
もの)上にブレードコート法により塗布し乾燥した後、
ガラス基板を570℃で焼成して誘電体層を形成し、プ
ラズマディスプレイパネル用の背面板(試料5〜8)を
得た。
【0041】このように形成された背面板(試料5〜
8)の電極上の誘電体層の厚みを走査型電子顕微鏡(S
EM)により測定し、亀裂やピンホールの有無、およ
び、誘電体層の浮きの有無を観察して、結果を下記の表
1に示した。
【0042】
【表1】 表1に示されるように、背面板(試料1〜3、5〜7)
は、いずれもアドレス電極の露出がなく、また、誘電体
層に亀裂やピンホールがなく、さらに、誘電体層の浮き
も発生していないことが確認された。
【0043】これに対して、アドレス電極において(T
1−T2)が3μmを超える背面板(試料4、8)で
は、アドレス電極の露出が発生し、また、背面板(試料
4)では、アドレス電極近傍において誘電体層の浮きが
みられた。
【0044】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば基
板上に形成した複数のアドレス電極を、幅方向の垂直断
面における端部の厚みT1と中央部の厚みT2との間に
T1−T2<3μmなる関係が存在するものとし、この
アドレス電極を覆うように誘電体層を形成して背面板と
するので、アドレス電極が誘電体層によって確実に被覆
され、かつ、アドレス電極上に形成された誘電体層は、
アドレス電極に対して確実に密着され、アドレス電極の
露出や誘電体層の亀裂、ピンホールおよび浮きが防止さ
れ、これにより、本発明の背面板を用いたプラズマディ
スプレイパネルは、高品質の画像表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマディスプレイパネル用の背面
板の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明のプラズマディスプレイパネル用の背面
板の一例を示す概略断面図である。
【図3】本発明のプラズマディスプレイパネル用の背面
板を用いたAC型のプラズマディスプレイパネルの一例
を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…AC型のプラズマディスプレイパネル 11…背面板 12…背面ガラス基板 13…下地層 14…アドレス電極 15…誘電体層 16…障壁 17…蛍光体層 21…前面板 T1…アドレス電極の端部の厚み T2…アドレス電極の中央部の厚み W1…アドレス電極の上端部の幅 W2…アドレス電極の下端部の幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小坂 陽三 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GC02 GD09 MA23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板上に形成された複数のア
    ドレス電極と、該アドレス電極を覆うように前記基板上
    に形成された誘電体層とを少なくとも備え、前記アドレ
    ス電極の幅方向の垂直断面における端部の厚みT1と中
    央部の厚みT2との間に、T1−T2<3μmの関係が
    存在することを特徴とするプラズマディスプレイパネル
    用の背面板。
  2. 【請求項2】 前記アドレス電極の幅方向の垂直断面に
    おける上端部の幅W1と下端部の幅W2との間に、|W
    1−W2|<12μmの関係が存在することを特徴とす
    る請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル用の背
    面板。
JP34670498A 1998-12-07 1998-12-07 プラズマディスプレイパネル用の背面板 Pending JP2000173475A (ja)

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