JP2000172757A - 電子カードの発行システム及びその発行方法 - Google Patents

電子カードの発行システム及びその発行方法

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JP2000172757A
JP2000172757A JP34756598A JP34756598A JP2000172757A JP 2000172757 A JP2000172757 A JP 2000172757A JP 34756598 A JP34756598 A JP 34756598A JP 34756598 A JP34756598 A JP 34756598A JP 2000172757 A JP2000172757 A JP 2000172757A
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Masaharu Oguri
雅治 小栗
Setsuo Ito
節雄 伊藤
Kiyoshi Arakawa
潔 荒川
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子カードの発行を受けた県以外の他県で更新
発行手続きした場合においても、当該発行要求者に対し
て電子カードを更新発行できるようにする。 【解決手段】従業者証30の発行に関して欠格事由者の
個人情報D2を記憶する記憶手段11と、この記憶手段
11から読み出した欠格事由者の個人情報D2に基づい
て従業者証30の発行許可を与える制御装置12と、こ
の制御装置12に対して通信回線17で接続される電子
カード作成システムEUi(i=1〜n)とを備え、こ
の制御装置12は、電子カード作成システムEUiから
従業者証30の発行要求者の照会があったときに、記憶
手段11から読み出した欠格事由者の個人情報D2と、
電子カード作成システムEUiからの発行要求者の個人
情報D2とを比較照合し、この比較照合結果に基づいて
照会があった電子カード作成システムEUiに対して従
業者証30の発行許可を与えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は顔写真の入った、
キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生
証、外国人登録証及び各種運転免許証などの発行システ
ムに適用して好適な電子カードの発行システム及びその
発行方法に関する。
【0002】詳しくは、都道府県などの支部に設けられ
た電子カード作成システムに対して電子カードの発行許
可を与える制御手段を本部に設け、電子カードの発行を
受けた支部以外の他の支部になされた更新発行手続きに
おいても、本部の制御手段に対して発行要求者の個人情
報を照会できるようにすると共に、その比較照合結果及
び電子カードの記録内容に基づいて他の支部の電子カー
ド作成システムにおいても、当該発行要求者に対して電
子カードを更新発行できるようになされたものである。
【0003】
【従来の技術】近年、顔写真の入った、キャッシュカー
ド、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録証
及び各種運転免許証などの発行システムが使用される場
合が多くなってきた。例えば、都道府県に支社が跨るよ
うな従業者数の多い企業では従業者証発行システムが採
用される場合が多い。このシステムでは、本社にコンピ
ユータが設けられ、その本社用のコンピユータには支社
に配属された従業者の違反歴などが記録管理される場合
が多い。
【0004】そして、支社で従業者証の有効期限が満了
する者が、その更新発行を申請する場合には、その者が
従業者証を受けた支社に出向し、本社のコンピユータに
その従業者の個人情報が照会され、本社照会の結果によ
り、その従業者が本社に登録された者であって、違反歴
が無いことが確認されると、支社で従業者証を更新発行
するようなされる。
【0005】図18は都道府県に支社が跨るような従業
者証発行システム10の構成例を示す概念図である。図
18に示す従業者証発行システム10は本社のホストコ
ンピユータ1と支社のIDカード作成システム9とが通
信回線7で接続され、本社と支社間でデータ通信ができ
るようになされている。支社のIDカード作成システム
9は都道府県単位に設けられることが多い。このIDカ
ード作成システム9はデータバス8を有している。この
データバス8には例えば従業者証登録用の端末装置2、
撮影装置4、ファイリング装置5及び従業者証プリンタ
6が接続されている。
【0006】この従業者証発行システム10では、ま
ず、従業者証30を更新する者(以下発行要求者とい
う)20は従業者証更新に係る発行申請書に氏名、住所
などの必要事項を記載し、その発行申請書に自分自身の
顔写真、必要に応じて手数料としての証紙等を貼付した
後に、その発行申請書を支社の総務部などの受付窓口に
提出する。
【0007】ここで、発行要求者20は必要に応じて視
力・聴力などの適正検査を受ける場合もある。その検査
結果は発行申請書に記載される場合もある。この発行申
請書の記載内容が適切であれば、その発行申請書が受理
される。その後、支社の窓口ではコンピユータ3に接続
された従業者証登録用の端末装置2などにその発行要求
者20の個人認識番号IDが入力され、本社のコンピユ
ータ1に対して、その発行要求者20の違反歴が登録さ
れているか等が照会される。
【0008】そして、本社のコンピユータ1から照会結
果が得られ、その照会結果によってその者が欠格事由者
でないことが確認されると、発行要求者20は、その発
行申請書を持って例えば撮影室に行く。その撮影室には
専属の撮影者が配置されている場合が多く、その撮影者
は発行要求者20から発行申請書を受取り、撮影装置4
に発行要求者20の個人認識番号IDを入力する。その
後、撮影装置4によって発行要求者20の顔画像が撮影
され、発行申請書の記録内容が図示しないイメージスキ
ャナなどによって読み取られる。この発行要求者20の
顔画像データD1と発行申請書のイメージデータD3は
ファイリング装置5に転送されて保管される。
【0009】一方、発行要求者20の顔画像データD1
と個人認識番号IDは従業者証プリンタ6に転送され、
従業者証用の生カード基板に発行要求者20の氏名、住
所、顔画像、個人認識番号、有効期限、再発行日などが
画像形成されて、新しい従業者証36が作成される。そ
の後、その従業者証36の記載内容に誤りがないか検査
された後に、更新申請した発行要求者20に新しい従業
者証(いわゆるICチップが内蔵されないIDカード)
36が発行される。
【0010】そして、A県支社で従業者証36を受けた
者は、A県支社で更新発行を受けるようになされる。こ
れはA県支社で受けた者の顔画像データD1や個人情報
D2がA県支社のファイリング装置5に記録保管されて
いるからである。ここで、個人情報D2とは氏名、住
所、生年月日、従業者証の発行年月日及び有効期限等を
いう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来方式の
従業者証発行システム10によれば、A県支社で従業者
証36を受けた者は、その従業者証36の有効期限が満
了するときは、A県支社でその従業者証36の更新発行
手続きをしなければならない。
【0012】従って、従業者証36の有効期限の満了を
迎えた者が、従業者証36を受けたA県支社からB県支
社の属する遠隔地へ出向しているような場合に、その出
向先で従業者証36の更新発行を受けることができない
ために、わざわざ、A県支社に戻って従業者証36の更
新手続きをしなくてはならないという問題がある。
【0013】因みに、出向先のB県支社で従業者証36
の更新発行を受けるようにするには、本社のID情報デ
ータベースに都道府県の全ての発行要求者の個人情報D
2や顔画像データD1を記録保管することで対処するこ
とができるが、本社のID情報データベースのメモリ容
量が膨大なものとなるばかりか、その保管処理も膨大な
ものとなって現実的ではない。
【0014】また、近年、顔写真の入った、キャッシュ
カード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登
録証及び各種運転免許証などは電子カード形式に移行さ
れつつある。しかしながら、従来方式の従業者証発行シ
ステム10をそのまま電子カード発行の作成システムに
適用すると、出向先のB県支社で従業者証36の更新発
行手続きが実行されたことが、A県支社で早期に確認す
ることができず、更新督促等の情報の行き違いが生じた
り、A県支社でファイリング装置5の記録内容をいつま
でも更新できない事態を招くおそれがある。
【0015】そこで、この発明は上述した課題を解決し
たものであって、電子カードの発行を受けた県以外の他
県で更新発行手続きした場合においても、当該発行要求
者に対して電子カードを更新発行できるようにした電子
カードの発行システム及びその発行方法を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る電子カードの発行システムは、発行要
求者の個人情報が電気的に記録され、かつ、その顔画像
が画像形成される電子カードを発行するシステムであっ
て、少なくとも、電子カードの発行に関して欠格事由者
の個人情報を記憶する記憶手段と、その記憶手段から読
み出した欠格事由者の個人情報に基づいて電子カードの
発行許可を与える制御手段と、この制御手段に対して通
信回線で接続される電子カード作成システムが複数とを
備え、制御手段は、電子カード作成システムから電子カ
ードの発行要求者の照会があったときに、記憶手段から
読み出した欠格事由者の個人情報と、照会があった電子
カード作成システムからの電子カードの発行要求者の個
人情報とを比較照合し、この比較照合結果に基づいて照
会があった電子カード作成システムに対して電子カード
の発行許可を与えることを特徴とするものである。
【0017】本発明に係る電子カードの発行システムに
よれば、例えば、各々の支部に設けられた電子カード作
成システムから本部の制御手段へ電子カードに関する発
行要求者の照会があったときに、その本部の制御手段に
よって記憶手段から欠格事由者の個人情報が読み出さ
れ、その後、この欠格事由者の個人情報と、照会があっ
た任意の支部の電子カード作成システムからの発行要求
者の個人情報とが制御手段によって比較照合され、この
比較照合結果に基づいて本部の制御手段から照会があっ
た支部の電子カード作成システムへ電子カードの発行許
可が与えられる。
【0018】従って、各々の支部の電子カード作成シス
テム間で当該発行要求者の個人情報の確認処理などを行
うことなく、電子カードの発行を受けた支部の電子カー
ド作成システム以外の他の支部の電子カード作成システ
ムにおいても、本部の制御手段に対して発行要求者の個
人情報を照会することができる。これにより、その制御
手段の比較照合結果及び電子カードの記録内容に基づい
て前回電子カードの発行を受けた支部以外の他の支部の
電子カード作成システムにおいて、当該発行要求者に対
して電子カードの更新発行を行うことができる。
【0019】本発明に係る電子カードの発行方法は、発
行要求者の個人情報が電気的に記録され、かつ、その顔
画像が画像形成される電子カードを発行する方法であっ
て、少なくとも、電子カードの発行に関して欠格事由者
の個人情報を記録保管する本部を設け、この本部に対し
て複数の支社毎に電子カード作成システムを配置し、電
子カード作成システムから本部へ電子カードの発行要求
者の照会があったときに、欠格事由者の個人情報と、照
会があった電子カード作成システムからの電子カードの
発行要求者の個人情報とを比較照合し、この比較照合結
果に基づいて本部から、照会があった電子カード作成シ
ステムへ電子カードの発行許可を与えることを特徴とす
るものである。
【0020】本発明に係る電子カードの発行方法によれ
ば、例えば、都道府県単位に設置された電子カード作成
システムから本部へ電子カードの発行要求者の照会があ
ったときに、本部では欠格事由者の個人情報と、照会が
あった県の電子カード作成システムからの発行要求者の
個人情報とが比較照合され、この比較照合結果に基づい
て本部から照会があった都道府県の電子カード作成シス
テムへ電子カードの発行許可が与えられる。
【0021】従って、例えば電子カード作成システムを
設置した県支部と県支部との間で当該発行要求者の個人
情報の確認などを行うことなく、電子カードの発行を受
けた県以外の他県においても、当該発行要求者の個人情
報に関して本部に照会することができるので、その比較
照合結果及び電子カードの記録内容に基づいて前回電子
カードの発行を受けた県以外の他県において、当該発行
要求者は電子カードの更新発行を行うことができる。
【0022】これにより、電子カードの更新時期が到来
した者であって、その電子カードを受けた現住所地から
遠隔地に出向している者が、住所地に戻ることなく出向
先で従業者証30の更新発行を受けることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施形態に係る電子カードの発行システム及びそ
の発行方法について説明をする。
【0024】(1)電子カードの発行システム 図1は、本発明の実施形態としての電子カードの発行シ
ステム100の構成例を示すブロック図である。
【0025】この実施の形態では、都道府県などの支部
に設けられた電子カード作成システムに対して電子カー
ドの発行許可を与える制御手段を本部に設け、電子カー
ドの発行を受けた支部以外の他の支部になされた更新発
行手続きにおいても、本部の制御手段に対して発行要求
者の個人情報を照会できるようにすると共に、その比較
照合結果及び電子カードの記録内容に基づいて他の支部
の電子カード作成システムにおいて、当該発行要求者に
対して電子カードを更新発行できるようになされたもの
である。
【0026】本発明に係る電子カードの発行システム1
00は首都などの中央本部に設置された本社のホストコ
ンピユータ1と、このホストコンピユータ1に対して通
信回線17で接続されると共に、例えば、都道府県単位
の支社に設置された電子カード作成システムEUi(i
=1〜n)から成り、発行要求者20の個人情報D2が
電気的に記録され、かつ、その顔画像が画像形成され
る、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学
生証、外国人登録証及び各種運転免許証などを発行する
システムである。
【0027】図1に示す本社のホストコンピユータ1は
記憶手段としてID情報データベース11を有してお
り、少なくとも、電子カード30の発行に関して欠格事
由者の個人情報D2が記憶保管される。ここで欠格事由
者とは例えば違反歴、犯罪歴などを有していて電子カー
ド30の発行許可を受けられない者をいう。このID情
報データベース11には欠格事由者の顔画像データD1
を記憶保管するようにしてもよい。ID情報データベー
ス11には内部バス13を介して制御装置(制御手段)
12が接続され、そのID情報データベース11から読
み出した欠格事由者の個人情報D2に基づいて電子カー
ド30の発行許可が与えられる。その発行許可の際に欠
格事由者の顔画像データD1を判断基準に加えてもよ
い。
【0028】この例では、制御装置12は各県の支社の
電子カード作成システムEUiから電子カード30の発
行要求者20の照会があったときに、ID情報データベ
ース11から読み出した欠格事由者の個人情報D2と、
照会があった電子カード作成システムEUiからの発行
要求者20の個人情報D2とを比較照合し、この比較照
合結果に基づいて照会があった県の電子カード作成シス
テムEUiに対して電子カード30の発行許可が与えら
れる。
【0029】各々の支社(県)に設置される電子カード
作成システムEUiは図1に示すデータバス19を有し
ている。このデータバス19は図示しない通信モデムを
介してスーパーデジタル(SD)回線などの通信回線1
7に接続され、本社のコンピユータ1と接続される。も
ちろん、通常のデジタル回線でも構わない。各県の電子
カード作成システムEUiのデータバス19には情報書
込み読出し手段としてカードリードライト装置14が接
続され、電子カード30に個人情報D2が書き込まれた
り、又は、その電子カード30から個人情報D2が読み
出される。
【0030】この個人情報D2に関しては、電子カード
30が例えば従業者証である場合には、氏名、住所、生
年月日、従業者証の発行年月日、個人識別番号ID及び
その有効期限等である。電子カード30が運転免許証で
ある場合には、免許番号、照会番号、記載事項、免許条
件などである。例えば、カードリードライト装置14に
よって電子カード30から発行要求者20の個人識別番
号IDが読み取られると、その発行要求者20の個人認
識番号IDをアドレスにして個人情報D2が本社に照会
される。
【0031】このカードリードライト装置14にはデー
タバス19を経由して撮影装置(撮影手段)15が接続
され、カードリードライト装置14で読み出した電子カ
ード30による発行要求者20の個人情報D2に基づい
てその発行要求者20の顔部位を撮影した後に顔画像デ
ータD1が出力される。撮影装置15は例えば電子カー
ド30の発行要求者20が入れる大きさの運搬可能な撮
影ボックスを有している。この撮影ボックス内には発行
要求者20が座れるイスが準備される。この撮影装置1
5は発行要求者20に対峙する位置に取付けられる。
【0032】また、撮影装置15にはデータバス19を
介してファイリング装置16が接続され、発行要求者2
0の顔画像データD1、個人情報D2及び個人識別番号
IDなどが記憶される。例えば、ファイリング装置16
には顔画像用のメモリ領域及び個人情報用のメモリ領域
が割り当てられる。前者のメモリ領域には、撮影装置1
5によって電子カード30の発行要求者20の顔面部位
を撮影して得た発行要求者20の顔画像データD1が、
その発行要求者20の個人識別番号IDをアドレスにし
て格納される。後者のメモリ領域には、同様にしてその
発行要求者20の個人情報D2が更新記憶される。
【0033】このファイリング装置16にはデータバス
19を経由してカード作成手段18が接続され、撮影装
置15から得られた発行要求者20の顔画像データD
1、カードリードライト装置14による発行要求者20
の個人情報D2、及び、本社のホストコンピユータ1か
らの発行許可に基づいて発行要求者20の顔画像及び個
人情報D2とが画像形成されると共に、その発行要求者
20の個人情報D2を書き込んだ、従業者証や運転免許
証などの電子カード30が作成される。
【0034】従って、各々の都道府県の電子カード作成
システムEUiでは、本社からの発行許可があれば、カ
ードリードライト装置14から読み出した発行要求者2
0の顔画像データD1と、その発行要求者20の個人情
報D2とに基づいてカード基板に発行要求者20の顔画
像及びその発行要求者20の個人情報D2とを画像形成
して従業者証や運転免許証などの電子カード30を作成
することができる。
【0035】上述のデータバス19には支社のホストコ
ンピユータ55、申請書スキャナ56及び端末装置57
が接続されている。端末装置57は電子カード30の発
行時や更新時などにおいて、支社のオペレータによっ
て、発行申請書の記載事項を入力するために操作され
る。申請書スキャナ56は電子カード作成時に発行申請
書に記載された発行要求者20の個人識別番号IDが読
み取られる。支社のホストコンピユータ55では、カー
ドリードライト装置14により読み取られた発行要求者
20の個人識別番号IDと申請書スキャナ56による発
行要求者20の個人識別番号IDが比較照合される。こ
の比較照合結果に基づいて撮影装置15に撮影許可が発
生される。
【0036】そして、電子カード作成システムEUiで
は本社からの発行許可を得た支社のホストコンピユータ
55によって、撮影装置15やカード作成手段18が制
御される。例えば、支社のホストコンピユータ55から
撮影装置15に撮影許可が出力され、発行要求者20の
顔画像が撮影される。また、支社のホストコンピユータ
55によってファイリング装置16から読み出した発行
要求者20の顔画像データD1と、その発行要求者20
の個人情報D2とに基づいてカード基板に発行要求者2
0の顔画像及びその発行要求者20の個人情報D2とが
画像形成される。従って、電子カード30の発行申請を
した者に対して、新たな電子カード30を円滑に発行す
ることができる。
【0037】このシステム100を応用することによ
り、電子カード30の発行を受けた支社(県)の電子カ
ード作成システムEUi以外の他県の支社の電子カード
作成システムEUjにおいて、その発行要求者20の電
子カード30から個人情報D2を読み出すことができる
ので、その電子カード発行時の県以外の他の県において
も、その個人情報D2に関して欠格事由者の個人情報D
2と比較照合することができる。
【0038】続いて、この電子カード30の発行システ
ム100で使用される発行申請書40について説明す
る。図2は電子カード30としての従業者証を発行申請
する際の発行申請書40の構成例を示すイメージ図であ
る。
【0039】図2に示す発行申請書40は例えばA4サ
イズの上質紙から成る。その右上端には顔写真貼付領域
P1が設けられ、発行要求者20の顔写真を貼付するよ
うになされている。この発行申請書40内には顔写真貼
付領域P1の他に「従業者証発行申請書」、「住所」、
「氏名」、「生年月日」などを記載する欄や、手数料の
証紙などを貼付する証紙貼付領域P2が設けられる。
【0040】この発行申請書40は各県毎に異なる場合
もあるし、従業者証30の発行時と更新発行時とで紙の
色が異なる場合もある。従って、発行要求者20は、所
定の色の発行申請書40に必要事項を記載すると共に、
予め準備した顔写真を発行申請書40に貼るようにな
る。
【0041】続いて、電子カード30としての例えば従
業者証について説明する。図3は従業者証30の構成例
を示すイメージ図であり、図4はその上部の保護シート
を除いた従業者証30の積層構造例を示す斜視図であ
る。
【0042】この電子カード作成システムEUiで作成
される電子カードとしての従業者証30は、図3におい
て、例えば、縦の長さが6cm程度で、横の長さが9c
m程度で、厚みが0.5〜1.0mm程度を有してい
る。その従業者証30の所定領域P3には画像表示情報
が印刷される。画像表示情報は、例えば「○○○従業者
証」、「個人認識番号」、「氏名」、「発行日」・・・
などである。この従業者証30には顔画像形成領域P4
が割り当てられ、当該従業者証30の発行要求者20の
顔画像が形成される。この顔画像及び画像表示情報を保
護するように、そのカード表面が保護シート51によっ
て覆われている。
【0043】つまり、図4に示す従業者証30は上層の
保護シート51及び中層の接着部材22A、22Bを除
いて大きく分けると裏面シート21と、電子部品24
と、表面シート25の3層構造を有している。従業者証
30の最下層には基板用の部材としての厚さが100μ
m程度の裏面シート21が設けられる。裏面シート21
は50μm〜300μm程度のシート厚が好ましい。裏
面シート21にはペンで書ける、図示しない筆記層62
を更に有している。
【0044】この例で裏面シート21上にはカード用の
電子部品24が設けられる。電子部品24は当該従業者
証30の利用者に関した個人情報D2を電気的に記録す
るICチップ24A及びそのICチップ24Aに接続さ
れたコイル状のアンテナ体24Bである。
【0045】この電子部品24上には表面用の部材とし
ての厚さ100μm程度の表面シート25が設けられ、
その電子部品24が封入されている。この例では、少な
くとも、裏面シート21と表面シート25と電子部品2
4とを薄シート状の接着部材(以下単に接着シートとい
う)22A、22Bを介在して貼り合せた積層構造を有
している。例えば、厚み50μm〜300μm程度の第
1の接着シート22AによってICチップ24Aの裏面
と裏面シート21との間が貼合され、ICチップ24A
の表面と表面シート25の間は、厚み50μm〜300
μm程度の第2の接着シート22Bによって貼合されて
いる。これらの接着シート22A、22Bにはホットメ
ルト樹脂又は反応型ホットメルト樹脂を予め薄シート状
に形成したものが使用される。
【0046】この表面シート25は例えば図5に示すフ
ィルム支持体31上にクッション層32、アンカー層3
3、受像層34及び上層35が積層されて成る。第2の
接着シート22Bはフィルム支持体31側に貼付され
る。フィルム支持体31は、ポリエステル、ポリオレフ
ィン、ポリスチレン、ABS等の一般的なプラスティッ
クフィルムが用いられる。とりわけ、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、あるいはポリプロピレン(P
P)などの樹脂で形成されることが好ましい。特に2軸
延伸された樹脂を使用すると、薄くて強度に優れた表面
シート25を形成できる。
【0047】また、フィルム支持体31の膜厚は、例え
ば、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いた
場合には、12μm以上(特に25μm)〜300μm
以下(特に250μm)であることが好ましい。クッシ
ョン層32はフィルム支持体31が気泡入りの構造であ
ったり、柔軟な素材で形成されたときに、ICチップ2
4Aの凹凸の影響を緩和するために設けられる。この他
に、クッション層32は、顔画像等の印字処理の際のサ
ーマルヘッドの当接を良くする働きがある。
【0048】このクッション層32としては引っ張り弾
性率(ASTM D790)が20kgf/mm2 以上
であることが好ましく、また、200kgf/mm2
下であることが好ましい。クッション層32の厚さは、
クッション効果の観点から、2μm以上(特に5μm)
であることが好ましく、全体の厚さやカール抑制の観点
から200μm以下(特に50μm)であることが好ま
しい。
【0049】また、クッション層32を形成する部材と
しては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリブタジエン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体樹脂、
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体樹
脂、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体樹脂、スチレン−水素添加イソプレン−スチ
レンブロック共重合体樹脂などのポリオレフィン樹脂で
あることが柔軟性を有するので好ましい。
【0050】この例で受像層34は顔画像形成領域P4
を形成する。顔画像形成領域P4への顔画像などは、染
料を含有したインクシート側から受像層34へサーマル
ヘッドによる熱が加えられ、この熱によって染料がその
受像層34に昇華され、あるいは、転写されることによ
り形成される。受像層34の素材としては、ポリエステ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂のような高分子材料が使用され得る。
【0051】この受像層34に隣接した層、例えば、フ
ィルム支持体31又はクッション層32は受像層34に
形成される画像を引き立てるために、白色顔料を混入
(含有)した樹脂であることが好ましい。本発明ではこ
れに限られない。白色度を増すために、ボイドを設けた
層であってもよい。このボイドによってクッション性を
出すことができる。この白色顔料としては、酸化チタ
ン、硫酸バリウムや、炭酸カルシウムなどが好ましい例
として上げられるがこれに限られない。この表面シート
21上には透明な保護シート51が設けられ、顔画像が
形成された後に表面シート21上を覆うように保護され
る。
【0052】図6は裏面シート21の積層構造を示す断
面図である。この例の裏面シート21はフィルム支持体
61下に筆記層62を有している。この筆記層62は、
例えば、ポリエステルエマルジョンに炭酸カルシウム及
びシリカ微粒子を拡散して形成される。第1の接着シー
ト22Aはフィルム支持体61上に貼付される。この例
で接着シート22A、22Bには、ホットメルト樹脂、
好ましくは、反応性ホットメルト樹脂を用いる。なお、
図7は電子部品24を裏面シート21及び表面シート2
5で挟んだサンドウイッチ構造例を示す断面図である。
【0053】図8はICチップ24Aの内部構造例を示
すブロック図である。この電子カードとしての従業者証
30は非接触式であるため、情報入出力用の端子が設け
られていない。図8に示すICチップ24Aは送受信部
26、RAM27、不揮発メモリ28、電源生成部2
9、CPU38及びクロック生成部39を有している。
【0054】上述したアンテナ体24Bには送受信部2
6が接続され、情報書き込み時に所定の変調電波に変調
された個人情報D2や個人識別番号IDが受信される。
情報読み出し時には、個人情報D2や個人識別番号ID
が所定の変調信号に変調されてアンテナ体24Bへ送出
される。
【0055】この送受信部26にはRAM27が接続さ
れ、送受信部26で復調された個人情報D2や個人識別
番号IDが一時記憶されたり、情報書込み読出し手順な
どの制御データが一時記憶される。RAM27には不揮
発メモリ28が接続され、個人情報D2や個人識別番号
IDが記録される。この不揮発メモリ28には電気的な
情報の消去及び書き込みが可能な読み出し専用メモリ
(EEPROM)などが使用される。従って、電源を切
っても、個人情報D2や個人識別番号IDが不揮発メモ
リ28に記録保持される。
【0056】上述の送受信部26、RAM27及び不揮
発メモリ28にはCPU38が接続され、情報書込み読
出し時に、送受信部26、RAM27及び不揮発メモリ
28の入出力が制御される。例えば、情報読み出し時に
は、不揮発メモリ28から読み出した個人情報D2や個
人識別番号IDが送受信部26に出力される。情報書き
込み時には、送受信部26から得られた個人情報D2や
個人識別番号IDが不揮発メモリ28に記録される。
【0057】このCPU38にはクロック生成部39が
接続され、情報の書込み読出し動作を実行するためのシ
ステムクロックが供給される。上述の送受信部26、情
報書込み読出し部27、不揮発メモリ28、CPU38
及びクロック生成部39には電源生成部29が接続さ
れ、通常の非接触式のICカードで使用される方法で、
その外部からの電磁気エネルギーをアンテナ体24Bに
よって取り込み、この電磁気エネルギーに基づいて生成
した直流電源VCCが供給される。
【0058】例えば、カードリードライト装置側からの
電磁誘導によって生じる起電力Vφを整流することによ
り直流電源VCCを得る。もちろん、この他に外部から
の高周波電磁エネルギーによる電力をアンテナ体24B
又はその他の物体に取り込むことにより電源を生成する
方法も考えられる。なお、CPU38及びRAM27に
代えてその部分を制御ロジック回路で構成してもよい。
【0059】(2)第1の実施例 図9は本発明に係る第1の実施例としての従業者証発行
システム101の構成例を示すブロック図である。この
例ではA県に設けられた電子カード作成システムEU1
及びB県に設けられた電子カード作成システムEU2に
対して従業者証30の発行許可を与えるホストコンピユ
ータ1を東京などの本社に設け、従業者証30の発行を
受けた支社であるA県以外のB県支社になされた更新発
行手続きにおいても、本社に対してその発行要求者20
の個人情報を照会できるようにすると共に、その比較照
合結果及び従業者証30の記録内容に基づいてそのB県
支社において、当該発行要求者20に対して従業者証3
0を更新発行できるようにしたものである。
【0060】図9に示す従業者証発行システム101に
おいて、従業者証30の発行を許可する本社には、中央
本部用のホストコンピユータ1が配置されている。ホス
トコンピユータ1にはSD回線17Aが接続され、本社
とA県支社及びB県支社との間がこのSD回線17Aで
接続される。このA県支社には電子カード作成システム
EU1が配置され、B県支社には電子カード作成システ
ムEU2が配置されている。A県支社及びB県支社間に
はファイリングネットワーク17Bによって接続され、
その支社間で従業者番号などの個人認識番号ID、顔画
像データD1及び個人情報D2が送受信される。
【0061】この場合において、各県支社に図示しない
フォーマット変換部が設けられ、例えば、B県支社のデ
ータフォーマットの個人認識番号ID、顔画像データD
1及び個人情報D2がファイリングネットワーク用の共
通データに変換される。この共通データを受信するA県
支社にも、フォーマット変換部が設けられ、例えば、B
県支社から送られてきた共通データが、A県支社のデー
タフォーマットに変換され、B県支社で更新された発行
要求者20の個人認識番号ID、顔画像データD1及び
個人情報D2を得ることができる。従って、A県支社の
ファイリング装置16の記録内容を書き換えることがで
きる。これにより、各県支社でデータフォーマットが異
なる場合でも、ファイリング装置16の記録内容を更新
することができる。
【0062】この例でSD回線17Aとファイリングネ
ットワーク17Bとを併設したのは本社とA県又はB県
支社との間の照会処理と、その支社間同士での情報交換
処理とが競合しないようにするためである。例えば、A
県支社で従業者証30を発行を受けた者が、B県支社の
属する遠隔地に出向し、その後、B県支社で従業者証3
0の更新発行を受けた場合に、B県支社の電子カード作
成システムEU2からA県支社の電子カード作成システ
ムEU1へ更新発行終了済みを示す旨の通信情報がSD
回線17Aを使用して送信される。
【0063】この間にも、A県支社及びB県支社間でフ
ァイリングネットワーク17Bを使用した情報交換処理
がなされる。従って、通信回線17をSD回線17Aと
ファイリングネットワーク17Bとに区分することで、
A県支社又はB県支社から本社への照会処理と、各県支
社間の情報交換処理を円滑に行うことができる。
【0064】この例で、B県支社の電子カード作成シス
テムEU2にはカードリードライト装置14A、14
B、撮影装置15、ファイリング装置16、支社のホス
トコンピユータ55、申請書スキャナ56、端末装置5
7及びカード作成手段18としての従業者証プリンタ6
6が設けられる。A県支社にはファイリング装置16、
支社のホストコンピユータ55が設けられる。もちろ
ん、A県支社にも、図示しない従業者証プリンタ66、
カードリードライト装置14A、14B、撮影装置1
5、申請書スキャナ56及び端末装置57が設けられ
る。
【0065】これらの機器が図示しない例えば撮影ボッ
クス内に取付けられると共に、LANなどのデータバス
19を介して接続されている。この例では、撮影装置1
5に電話器が設けられ、諸手続の操作に不案内な者が本
社又は支社の係り官と会話ができるようになされてい
る。このような者のために、操作手順を吹き込んだ案内
テープなどを自動的に拡声するようにしてもよい。
【0066】このデータバス19にはカードリードライ
ト装置14Aが接続され、従業者証30の更新時などに
おいて、その従業者証30から個人情報D2が読み出さ
れたり、その従業者証30に住所、氏名等の記載事項に
変更があった場合には、その記載変更後の個人情報D2
が書き込まれる。
【0067】このカードリードライト装置14Aによっ
て、従業者証30の発行を受けたA県以外のB県におい
て、その発行要求者20の従業者証30から個人情報D
2を読み出すことができるので、その従業者証発行時の
A県以外のB県においても、その個人情報D2に関して
欠格事由者の個人情報D2と比較照合することができ
る。カードリードライト装置14Aにはデータバス19
を介して端末装置57が接続され、従業者証30の発行
時や更新時などにおいて、支社のオペレータによって、
発行申請書40の記載事項を入力するために操作され
る。
【0068】この端末装置57にはデータバス19を介
して支社のホストコンピユータ55が接続され、従業者
証30の更新時などにおいて、本社のホストコンピユー
タ1に対し、発行要求者20の個人情報D2に関して欠
格事由者の個人情報D2と比較照合が行われる。この例
では発行要求者20がA県からB県へ出向しているの
で、「住所」の記載事項に変更を伴う場合もあり得る。
支社のホストコンピユータ55にはデータバス19を介
してファイリング装置16が接続され、発行要求者20
の顔画像データD1、個人情報D2及び個人識別番号I
Dなどが記憶される。
【0069】このB県のファイリング装置16はファイ
リングネットワーク17Bを介在してA県のファイリン
グ装置16に接続される。また、B県のファイリング装
置16にはデータバス19を介してカードリードライト
装置14B、撮影装置15及び申請書スキャナ56が接
続されている。この申請書スキャナ56では新しい従業
者証作成時に例えばB県の発行申請書40に記載された
発行要求者20の個人識別番号IDが読み取られる。
【0070】そして、支社のホストコンピユータ55で
はカードリードライト装置14Bにより読み取られた発
行要求者20の個人識別番号IDと申請書スキャナ56
による発行要求者20の個人識別番号IDが比較照合さ
れる。この比較照合結果に基づいて撮影装置15に撮影
許可が出力される。
【0071】この撮影許可を受けた撮影装置15では、
カードリードライト装置14Bで読み出した旧従業者証
30による発行要求者20の個人情報D2に基づいてそ
の発行要求者20の顔部位を撮影した後に顔画像データ
D1が出力される。この顔画像データD1はデータバス
19を経由してファイリング装置16に転送される。
【0072】一方、申請書スキャナ56にはデータバス
19を経由して従業者証プリンタ66が接続され、撮影
装置15から得られた発行要求者20の顔画像データD
1、カードリードライト装置14Bによる発行要求者2
0の個人情報D2、及び、本社のホストコンピユータ1
からの発行許可に基づいて発行要求者20の顔画像及び
個人情報D2とが画像形成されると共に、その発行要求
者20の個人情報D2を書き込んだ、新しい従業者証3
0が作成される。
【0073】従って、B県の電子カード作成システムE
U2では、本社からの発行許可があれば、ファイリング
装置16及び撮影装置15からの発行要求者20の顔画
像データD1と、その発行要求者20の個人情報D2と
に基づいてカード基板に発行要求者20の顔画像及びそ
の発行要求者20の個人情報D2とを画像形成して新し
い従業者証30を作成することができる。
【0074】また、B県のファイリング装置16で発行
要求者20の個人情報D2が更新された場合には、A県
のファイリング装置16の記録内容も最新なものに更新
するように、ファイリングネットワーク17Bを使用し
てデータ交換やデータ複写などの書き換え処理がなされ
る。この例では、B県で従業者証30の発行要求があっ
た場合に、B県の最新の個人情報D2に基づいて従業者
証30が従業者証プリンタ66により作成される。
【0075】続いて、従業者証発行システム101で使
用するカードリードライト装置14A、14Bについて
説明をする。図10はカードリードライト装置14Aの
内部構成例を示すブロック図である。なお、カードリー
ドライト装置14Bはカードリードライト装置14Aの
構成及び機能と同じであるためその説明を省略する。
【0076】図10に示すカードリードライト装置14
Aは従業者証30などの電子カード内に設けられたIC
チップ24A(図8参照)にカード利用者の個人情報D
2や個人識別番号IDなどを書き込み又はそれを読み出
すものである。カードリードライト装置14Aはカード
リードライト部70及び情報書込み読出し制御部71を
有している。
【0077】カードリードライト部70はカード挿入側
が凹状を成したスライド部72を有しており、電子カー
ドがスライド挿入される。このスライド部72の左右の
内部にはアンテナ体73が取付けられる。このアンテナ
体73は電子カード内のアンテナ体24Bに電磁結合さ
れ、カード内のICチップ24Aへの駆動電源を供給し
つつ、個人情報D2や個人識別番号IDが書き込み又は
読み出される。
【0078】この情報書込み読出し制御部71は内部バ
ス81に接続された送受信部74、RAM75、ROM
76、通信インタフェース77、CPU78及び電源部
79を有している。上述したカードリードライト部70
のアンテナ体73には送受信部74が接続され、情報書
き込み時に所定の変調電波に変調された個人情報D2や
個人識別番号IDが送信される。情報読み出し時には、
予め電子カード30内で所定の変調信号に変調された個
人情報D2や個人識別番号IDがアンテナ体73を介し
て取り込まれ復調される。
【0079】この送受信部74には内部バス81を介し
てRAM75及びROM76が接続され、送受信部74
で復調された個人情報D2や個人識別番号IDが一時記
憶される。ROM76には、情報書込み読出し手順など
の制御データが格納される。内部バス81には通信イン
タフェース77が接続され、RS−232C(又はRS
−422)の通信プロトコルに準拠した通信回線を介し
て外部の端末装置が接続される。このカードリードライ
ト装置14Aと端末装置との間でデータ通信を行うよう
になされる。
【0080】この通信インタフェース77には内部バス
81を介してCPU78が接続され、情報書込み読出し
時に、送受信部74、RAM75及びROM76の入出
力が制御される。例えば、情報読み出し時には、送受信
部74から得られた個人情報D2や個人識別番号IDが
通信インタフェース78を介して外部の端末装置などに
転送される。情報書き込み時には、外部の端末装置など
から転送されてきた個人情報D2や個人識別番号IDが
送受信部74に出力される。
【0081】また、情報書込み読出し制御部71には電
源部79が設けられ、電子カード内のICチップ24A
を駆動するための所定の周波数の高周波信号がアンテナ
体73に供給される。もちろん、送受信部74、RAM
75、ROM76、通信インタフェース77及びCPU
78には直流電圧VCCが供給される。
【0082】続いて、従業者証発行システム101で使
用する従業者証プリンタ66について説明する。図11
は従業者証プリンタ66の構成例を示す概念図である。
この例では1枚の従業者証用の生カード基板30’に枚
葉状の保護シート51を形成する場合について説明す
る。
【0083】図11に示す従業者証プリンタ66はカー
ド供給手段60及び保護シート付与部50とを有してい
る。このカード供給手段60は第1の搬送ベルト装置4
1を有している。搬送ベルト装置41の一端上部には、
生カード供給部42が設けられている。生カード供給部
42には発行要求者20の個人情報D2を書き込むため
に、予め枚葉状にカットされた複数の従業者証用の生カ
ード基板30’が、顔画像形成領域面を上に向けてスト
ックされている。この例では、生カード基板30’が1
枚づつ生カード供給部42から搬送ベルト装置41へ投
下するように自動供給される。
【0084】その自動供給後の搬送ベルト装置41上の
生カード基板30’は左側から右側に搬送される。搬送
ベルト装置41上には画像形成部(プリンタ)43が設
けられ、生カード基板30’が左側から右側に移動され
る間に、その所定領域P3に発行要求者20の氏名や、
従業者証発行日などが記録され、その画像形成領域P4
に発行要求者20の顔画像が形成される。
【0085】この搬送ベルト装置41の下流側には情報
書き込み部44が設けられ、カード使用者の個人情報D
2が従業者証内のICチップ24Aに書き込まれる。情
報書き込み部44の下流側には第1の駆動ローラ45を
挟んで画像チェック部46が設けられ、画像形成部43
で形成された使用者の顔写真や、氏名、カード発行日な
どが誤っていないかチェックされる。画像チェック部4
6の下流側には第2の駆動ローラ47を挟んで情報チェ
ック部48が設けられ、情報書き込み部44で書き込ま
れたICチップ24Aへの個人情報D2が誤っていない
かチェックされる。
【0086】この情報チェック部48の下流側には第2
の搬送ベルト装置49が設けられ、この例では個人情報
D2が書き込まれた生カード基板30’が左側から右側
に搬送される。搬送ベルト装置49上には保護シート付
与部50が設けられ、生カード基板30’にフィルム状
の保護シート51が供給される。
【0087】この例で保護シート51にはラミネートフ
ィルムを枚葉状(カットシート状)に積層されたものが
備えられ、そのラミネートフィルムは一方の面に図示し
ない接着シートを有している。もちろん、保護シート5
1にはラミネートフィルムをロール状に巻き取ったもの
を使用してもよい。
【0088】また、保護シート51はラミネートフィル
ムに限定されることはなく、ホットスタンプフィルムを
ロール状に巻き取ったもの、又は、ホットスタンプフィ
ルムをカットシート状に積層されたものも使用できる。
保護シート付与部50には真空熱プレス装置52が設け
られ、カード供給手段60からの生カード基板30’と
保護シート付与部50からの保護シート51とを受け、
その生カード基板30’とその保護シート51とが図示
しない接着シートを介して張り合わされる。この際に、
接着シート上の紙シートは剥離され、カス紙として巻き
取られる。
【0089】この真空熱プレス装置52は搬送路上に配
置された平型のプレス部を有しており、保護シート51
の上方から所定の圧力が加えられる。そのために、プレ
ス部が上下方向に移動できるようになされている。この
プレス部には電気ヒータ(図示せず)が設けられ、保護
シート51及び生カード基板30’を所定の温度に加熱
するようになされている。
【0090】この例では接着シートの種類にもよるが加
熱温度は40℃〜120℃程度であり、加熱時間は10
秒〜120秒程度である。この接着シートは熱を加える
と溶融し、それが冷えると固化するものである。保護シ
ート51を加熱貼合する装置は真空熱プレス装置52に
限られることはなく、通常の熱プレスでも、ヒートロー
ラ装置であってもよい。また、真空熱プレス装置52の
下流側には冷却部53が設けられ、加熱貼合された生カ
ード基板30’が冷却される。これにより、保護シート
51で保護された従業者証などの従業者証30が完成す
る。
【0091】そして、B県の電子カード作成システムE
U2では本社からの発行許可を得た支社のホストコンピ
ユータ55によって、撮影装置15や従業者証プリンタ
66が制御される。例えば、支社のホストコンピユータ
55から撮影装置15に撮影許可が出力され、発行要求
者20の顔画像が撮影される。また、支社のホストコン
ピユータ55によってファイリング装置16から読み出
した発行要求者20の顔画像データD1と、その発行要
求者20の個人情報D2とに基づいてカード基板に発行
要求者20の顔画像及びその発行要求者20の個人情報
D2とが画像形成される。従って、従業者証30の発行
申請をした者に対して、新たな従業者証30を円滑に発
行することができる。
【0092】続いて、この実施形態としての電子カード
の発行方法について、従業者証発行システム101の処
理例について説明する。図12はその処理例を示すフロ
ーチャート(メインルーチン)である。図13は顔画像
の撮影時の処理例を示すフローチャート(サブルーチ
ン)であり、図14は従業者証30の作成例を示すフロ
ーチャート(サブルーチン)である。
【0093】この例では、従業者証30を発行されたA
県居住者が遠隔地であるB県に長期間出向し、その出向
期間中に、B県で従業者証30の更新時期を迎えたよう
な場合であって、その出向先のB県支社に更新発行を申
請した場合に、そのB県支社のホストコンピユータ55
から本社のホストコンピユータ55に対して照会がなさ
れ、その照会結果に基づいてB県支社でA県居住者の従
業者証30を発行するような場合を想定して説明をす
る。そして、B県支社で発行申請者20に対して従業者
証30の更新申請がなされると、更新発行終了情報がB
県支社からA県支社へ通知される。
【0094】これらを前提にして従業者証発行システム
101では、図12に示すフローチャートのステップA
1で発行要求者20がB県支社の窓口に従業者証更新の
ための発行申請書40及び旧従業者証30を提出する。
この発行申請書40はB県支社の係官によって受理され
る。
【0095】その後、ステップA2でB県支社の係官に
よって旧従業者証30がカードリードライト装置14A
に通され、その発行要求者20の個人認識番号IDや、
個人情報D2が読み取られる。個人認識番号ID及び個
人情報D2は端末装置57に転送される。
【0096】そして、ステップA3で発行申請書40の
内容と従業者証30の記載事項に変更があるか否かが係
官によって判断される。従業者証30の住所、名前等の
記載事項に変更がある場合にはステップA4に移行して
その変更があった部分の記載事項が訂正される。記載事
項訂正後の個人情報は支社のホストコンピユータ55に
転送される。
【0097】その後、ステップA5に移行して支社のホ
ストコンピユータ55から本社のコンピユータ1へ照会
処理がなされる。本社ではID情報データベース11か
ら、従業者証30の発行に関して欠格事由者の個人情報
D2が読み出され、このID情報データベース11によ
る欠格事由者の個人情報D2と、照会があったB県支社
のホストコンピユータ55からの発行要求者20の個人
情報D2とが比較照合され、この比較照合結果に基づい
て照会があったB県支社のホストコンピユータ55に対
して従業者証30の発行許可が与えられる。
【0098】その後、ステップA6で本社からの発行許
可がB県支社のホストコンピユータ55によって受信さ
れる。その後、一方でステップA7に移行して旧従業者
証30のICチップ24Aに「更新済み」が書き込ま
れ、その後、ステップA8に移行する。旧従業者証30
のICチップ24Aに「更新済み」を書き込むのは、更
新手続きがダブらないようにするため、及び、顔画像の
撮影の際に、その旧従業者証30から「更新済み」を読
み出すことにより本人確認ができるからである。
【0099】他方でステップA10に移行してB県支社
のホストコンピユータ55からA県支社のホストコンピ
ユータ55へ更新発行終了済みを示す旨の通信情報がS
D回線17Aを使用して送信される。この通知処理は本
社からの更新許可を得たと同時に行うことが好ましい。
この従業者証30を発行終了した後に通知処理を行って
もよい。
【0100】そして、ステップA8では発行要求者20
の顔画像が撮影装置15で撮影される。例えば、図14
のサブルーチンをコールしてそのフローチャートのステ
ップB1で申請書スキャナ56を使用し、発行申請書4
0の所定事項及び個人識別番号IDが読み込まれる。そ
の後、ステップB2に移行して「更新許可済み」の旧従
業者証30がカードリードライト装置14Bに通され、
その発行要求者20の記載事項変更後の個人認識番号I
Dや、個人情報D2及び「更新済み」が読み取られる。
この旧従業者証30から「更新済み」を読み出すことに
より本人確認を行われる。
【0101】その後、ステップB3に移行して発行要求
者20の顔画像が撮影装置15によって撮影され、顔画
像データD1が発生される。この顔画像データD1はス
テップB4で「更新済み」及び個人情報D2と共にファ
イリング装置16にファイルされ、ステップB5で「更
新済み」及び個人情報D2と共に従業者証プリンタ66
に転送される。その後、図13に示したメインルーチン
にリターンしてそのフローチャートのステップA9で新
しい従業者証30が作成される。
【0102】例えば、図14に示したサブルーチンをコ
ールしてそのフローチャートのステップC1で図6に示
した従業者証プリンタ66の生カード供給部42から1
枚の従業者証用の生カード基板30’が取り出される。
その後、搬送ベルト装置41上で左側から右側にその生
カード30基板’が搬送される。この間にステップC2
で画像形成部43によってその所定領域P3に発行要求
者20の氏名や、従業者証更新発行日などが記録され、
その画像形成領域P4に発行要求者20の顔画像が形成
される。
【0103】そして、ステップC3で上述の項目が形成
された生カード基板30’は、搬送ベルト装置41の下
流側に設けられた情報書き込み部44によって、更新発
行要求者20の個人情報D2が従業者証30内のICチ
ップ24Aに書き込まれる。その後、ステップC4で情
報書き込み部44の下流側に設けられた画像チェック部
46によって、更新発行要求者20の顔写真や、氏名、
更新日などが誤っていないかチェックされる。更に、画
像チェック部46の下流側に設けられた情報チェック部
48によって、情報書き込み部44で書き込まれたIC
チップ24Aへの個人情報D2が誤っていないかチェッ
クされる。
【0104】このチェックで不合格となった場合にはス
テップC5に移行してその生カード基板30’がピック
アップされて除去された後に、ステップC1に戻って再
度、生カード供給部42から1枚の従業者証用の生カー
ド基板30’が取り出される。以後、上述のステップC
2及びステップC3で所定の処理が行われる。従って、
ステップC4でチェック合格となった生カード基板3
0’はカード供給手段60から保護シート付与部50に
移動される。
【0105】そして、ステップC6では情報チェック部
48の下流側に設けられた保護シート付与部50によっ
て、生カード基板30’にフィルム状の保護シート51
が供給される。この保護シート51は真空熱プレス装置
52によって、表面シート25と位置合わせされ、その
後、その生カード基板30’と保護シート51とが接着
シートを介して加熱圧着される。そして、冷却部53で
生カード基板30’が常温に至る程度に冷却される。こ
れにより、新しい従業者証30が作成され、その更新発
行要求者20に対してこの新しい従業者証30が発行さ
れる。
【0106】このように、第1の実施形態としての従業
者証発行システム101によれば、B県支社のホストコ
ンピユータ55から本社のホストコンピユータ1へ従業
者証30の発行要求者20の照会があったときに、その
ホストコンピユータ1によってID情報データベース1
1から欠格事由者の個人情報D2が読み出され、その
後、この欠格事由者の個人情報D2と、照会があったB
県支社のホストコンピユータ55からの発行要求者20
の個人情報D2とがホストコンピユータ1内の制御装置
12によって比較照合され、この比較照合結果に基づい
て本社のホストコンピユータ1から、照会があったB県
支社のホストコンピユータ55へ従業者証30の発行許
可が与えられる。
【0107】従って、A県支社及びB県支社間で当該発
行要求者20の個人情報D2の確認処理などを行うこと
なく、従業者証30の発行を受けたA県社以外の他の県
支社においても、本社のホストコンピユータ1に対して
発行要求者20の個人情報D2を照会することができ
る。
【0108】例えば、住所地が北海道にあって、その北
海道支社で従業者証30の発行を受けた者は、本来、従
業者証発行地の北海道に帰ってその北海道支社で従業者
証30の更新発行を受けなければならないが、この場合
であっても、北海道支社以外の例えば出向先の東京支社
においても、従業者証30の更新発行を受けられるよう
になる。
【0109】この場合において、B県支社で取得した発
行要求者20の記載変更事項や顔画像データD1など
は、ファイリングネットワーク17Bを使用して、A県
支社に転送し、そのA県支社のファイリング装置16の
記録内容を更新することができる。
【0110】(3)第2の実施例 図16は本発明に係る第2の実施例としての従業者証発
行システム102の構成例を示すブロック図である。こ
の例では、各県支社の電子カード作成システムEUiに
他県者データベースが設けられ、当該県に住所地を有さ
ない他県の発行要求者から従業者証の更新発行を受けた
際に、その発行要求者20の個人情報D2及びその顔画
像に関する情報が記録管理される。なお、第1の実施例
と同じ符号及び名称のものは同じ機能を有するため、そ
の説明を省略する。この例でも第1の実施例と同様にし
て発行要求者20がA県からB県へ出向しおり、B県支
社で従業者証30の更新発行を受ける場合を想定する。
【0111】図16に示すB県支社の従業者証発行シス
テム102において、支社のホストコンピユータ55に
は他県者データベース58が接続され、カードリードラ
イト装置14AによってA県支社に属する発行要求者2
0の従業者証30が読み取られ、そのカードリードライ
ト装置14Aによる個人情報D2や、個人識別番号ID
に基づいて更新時のB県支社で必要な個人情報D2が作
成される。
【0112】この例の支社のホストコンピユータ55に
はデータバス19を介してカードリードライト装置14
B、撮影装置15及び申請書スキャナ56が接続されて
いる。そして、支社内で発行要求者20の従業者証照会
処理がなされる。この従業者証照会処理では、新しい従
業者証作成時に、申請書スキャナ56によって読み取ら
れたB県の発行申請書40に記載された発行要求者20
の個人識別番号IDと、カードリードライト装置14B
により読み取られた旧従業者証30による発行要求者2
0の個人識別番号IDと、他県者データベース58から
読み出された発行要求者20の個人識別番号IDとが比
較照合される。この比較照合結果に基づいて撮影装置1
5に撮影許可が出力される。
【0113】この撮影許可を受けた撮影装置15では、
その発行要求者20の顔部位を撮影した後に顔画像デー
タD1が出力される。この顔画像データD1はデータバ
ス19を経由してファイリング装置16に転送される。
また、他県者データベース58には支社のホストコンピ
ユータ55及びデータバス19を介してファイリング装
置16が接続され、発行要求者20の顔画像データD
1、個人情報D2及び個人識別番号IDなどが記憶され
る。B県支社で取得した発行要求者20の記載変更事項
や顔画像データD1などは、ファイリング装置16及び
ファイリングネットワーク17Bを経由して、A県支社
に転送され、A県支社のファイリング装置16でその記
録内容が更新される。
【0114】続いて、第2の実施例としての従業者証発
行システム102の処理例について説明する。図17は
その処理例を示すフローチャート(メインルーチン)で
ある。図18は顔画像の撮影時の処理例を示すフローチ
ャート(サブルーチン)である。
【0115】この例では、第1の実施例と同様にしてA
県居住者がB県に長期間出向し、その出向先のB県支社
で従業者証30の更新発行を申請する場合であって、そ
のB県支社内で従業者証照会処理を行う場合を想定して
説明をする。
【0116】これを前提にして従業者証発行システム1
02では、図17に示すフローチャートのステップD1
で第1の実施例と同様にして発行要求者20がB県支社
の窓口に従業者証更新のための発行申請書40及び旧従
業者証30を提出する。この発行申請書40はB県支社
の係官によって受理される。
【0117】その後、ステップD2でB県支社の係官に
よって旧従業者証30がカードリードライト装置14A
に通され、その発行要求者20の個人認識番号IDや、
個人情報D2が読み取られる。そして、ステップD3で
発行申請書40の内容と従業者証30の記載事項に変更
があるか否かが係官によって判断される。従業者証30
の住所、名前等の記載事項に変更がある場合にはステッ
プD4に移行してその変更があった部分の記載事項が訂
正される。
【0118】その後、ステップD5に移行して記載事項
変更後の更新発行要求者20の個人情報D2が他県者デ
ータベース58に書き込まれ、新しい従業者証30を作
成するための個人情報D2が作成される。その後、ステ
ップD6に移行して支社のホストコンピユータ55から
本社のコンピユータ1へ照会処理がなされる。
【0119】本社ではID情報データベース11から、
従業者証30の発行に関して欠格事由者の個人情報D2
が読み出され、このID情報データベース11による欠
格事由者の個人情報D2と、照会があったB県支社のホ
ストコンピユータ55からの発行要求者20の個人情報
D2とが比較照合され、この比較照合結果に基づいて照
会があったB県支社のホストコンピユータ55に対して
従業者証30の発行許可が与えられる。
【0120】その後、ステップD7で本社からの発行許
可がB県支社のホストコンピユータ55によって受信さ
れる。その後、一方でステップD8に移行して旧従業者
証30のICチップ24Aに「更新済み」が書き込ま
れ、その後、ステップD9に移行する。他方でステップ
D11に移行してB県支社のホストコンピユータ55か
らA県支社のホストコンピユータ55へ更新発行終了済
みを示す旨の通信情報がSD回線17Aを使用して送信
される。
【0121】そして、ステップD9では発行要求者20
の顔画像が撮影装置15で撮影される。例えば、図18
のサブルーチンをコールしてそのフローチャートのステ
ップE1で申請書スキャナ56を使用し、発行申請書4
0の所定事項及び個人識別番号IDが読み込まれる。そ
の後、ステップE2に移行して「更新済み」の旧従業者
証30がカードリードライト装置14Bに通され、その
発行要求者20の記載事項変更後の個人認識番号ID
や、個人情報D2及び「更新済み」が読み取られる。
【0122】その後、ステップE3に移行して従業者証
照会処理が行われる。例えば、申請書スキャナ56によ
って読み取られたB県の発行申請書40に記載された発
行要求者20の個人識別番号IDと、カードリードライ
ト装置14Bにより読み取られた旧従業者証30による
発行要求者20の個人識別番号IDと、他県者データベ
ース58から読み出された発行要求者20の個人識別番
号IDとが比較照合される。この比較照合結果に基づい
て撮影装置15に撮影許可が出力される。
【0123】そして、ステップE4に移行して発行要求
者20の顔画像が撮影装置15によって撮影され、顔画
像データD1が発生される。この顔画像データD1はス
テップE5で「更新済み」及び個人情報D2と共にファ
イリング装置16にファイルされ、ステップE6で「更
新済み」及び個人情報D2と共に従業者証プリンタ66
に転送される。その後、図17に示したメインルーチン
にリターンしてそのフローチャートのステップD9で新
しい従業者証30が作成される。この従業者証30の作
成については図15で説明した通りであるので、その説
明を省略する。
【0124】このように、第2の実施例としての従業者
証発行システム102によれば、B県支社のホストコン
ピユータ55から本社のホストコンピユータ1へ従業者
証30の発行要求者20の照会があったときに、そのホ
ストコンピユータ1によってID情報データベース11
から欠格事由者の個人情報D2が読み出され、その後、
この欠格事由者の個人情報D2と、照会があったB県支
社のホストコンピユータ55からの発行要求者20の個
人情報D2とがホストコンピユータ1によって比較照合
され、この比較照合結果に基づいて本社のホストコンピ
ユータ1から、照会があったB県支社のホストコンピユ
ータ55へ従業者証30の発行許可が与えられる。
【0125】しかも、B県支社内では図18に示したサ
ブルーチンのステップE3で従業者証照会処理が行われ
るので、当該県支社で更新を行う者と、他県からの更新
発行申請者20が入り交じっても、円滑に従業者証30
の更新発行を行うことが可能となる。
【0126】従って、A県支社及びB県支社間で当該発
行要求者20の個人情報D2の確認処理などを行うこと
なく、従業者証30の発行を受けたA県社以外の他の県
支社においても、本社のホストコンピユータ1に対して
発行要求者20の個人情報D2を照会することができ
る。
【0127】上述した各実施例では従業者証発行システ
ム101及び102の場合について説明したが、これに
限られることはなく、キャッシュカード、社員証、会員
証、学生証、外国人登録証及び各種運転免許証などの電
子カード発行システムに適用した場合についても同様な
効果を得ることができる。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電子
カードの発行システム及びその発行方法によれば、各々
の支部の電子カード作成システムから本部に対して電子
カードの発行要求者の照会があったときに、欠格事由者
の個人情報と、照会があった発行要求者の個人情報とを
比較照合し、この比較照合結果に基づいて照会があった
支部に対して電子カードの発行許可を与える制御手段が
設けられるものである。
【0129】この構成によって、電子カード作成システ
ム間で当該発行要求者の個人情報の確認処理などを行う
ことなく、電子カードの発行を受けた支部以外の他の支
部になされた更新発行手続きにおいても、本部の制御手
段に対して発行要求者の個人情報を照会することができ
る。従って、その本部からの比較照合結果及び電子カー
ドの記録内容に基づいて発行要求者の属する支部以外の
他の支部において、当該発行要求者に対して電子カード
の更新発行を行うことができる。
【0130】この発明は顔写真の入った、キャッシュカ
ード、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録
証及び各種運転免許証などの発行システムに適用して極
めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態としての電子カードの発行システム1
00の構成例を示すブロック図である。
【図2】その電子カード作成システムEUiで使用する
発行申請書40の構成例を示すイメージ図である。
【図3】その電子カード作成システムEUiで作成され
る電子カードの一例となる従業者証30の構成例を示す
イメージ図である。
【図4】その従業者証30の積層構造例を示す斜視図で
ある。
【図5】その表面シート25の積層構造例を示す断面図
である。
【図6】その裏面シート21の積層構造例を示す断面図
である。
【図7】その従業者証30の断面の構成例を示す図であ
る。
【図8】そのICチップ24Aの内部構成例を示すブロ
ック図である。
【図9】第1の実施例としての従業者証発行システム1
01の構成例を示すブロック図である。
【図10】そのカードリードライト装置14A、14B
の内部構成例を示すブロック図である。
【図11】そのシステムで使用する従業者証プリンタ6
6の構成例を示すブロック図である。
【図12】その従業者証発行システム101の処理例を
示すフローチャート(メインルーチン)である。
【図13】顔画像の撮影時の処理例を示すフローチャー
ト(サブルーチン)である。
【図14】従業者証30の作成時の処理例を示すフロー
チャート(サブルーチン)である。
【図15】第2の実施例としての従業者証発行システム
102の構成例を示すブロック図である。
【図16】その従業者証発行システム102の処理例を
示すフローチャート(メインルーチン)である。
【図17】顔画像の撮影時の処理例を示すフローチャー
ト(サブルーチン)である。
【図18】従来方式の従業者証発行システム10の構成
例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 本社のコンピユータ 7 通信回線 11 ID情報データベース(記憶手段) 12 制御装置(制御手段) 14,14A,14B カードリードライト装置(情報
書込み読出し手段) 15 撮影装置(撮影手段) 16 ファイリング装置 17 通信回線 18 カード作成手段 30 従業者証(電子カード) 40 発行申請書 66 従業者証プリンタ(カード作成手段) 100 電子カードの発行システム 101,102 従業者証発行システム EUi(i=1〜n) 電子カード作成システム(作成
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒川 潔 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2C005 HA03 HB03 HB09 JA26 JB04 KA26 LA26 LA33 LA38 5B049 AA02 EE05 FF08 GG02

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発行要求者の個人情報が電気的に記録さ
    れ、かつ、その顔画像が画像形成される電子カードを発
    行するシステムであって、 少なくとも、前記電子カードの発行に関して欠格事由者
    の個人情報を記憶する記憶手段と、 前記記憶手段から読み出した欠格事由者の個人情報に基
    づいて前記電子カードの発行許可を与える制御手段と、 前記制御手段に対して通信回線で接続される電子カード
    作成システムが複数とを備え、 前記制御手段は、 前記電子カード作成システムから前記電子カードの発行
    要求者の照会があったときに、 前記記憶手段から読み出した欠格事由者の個人情報と、
    前記照会があった電子カード作成システムからの発行要
    求者の個人情報とを比較照合し、 前記比較照合結果に基づいて前記照会があった電子カー
    ド作成システムに対して前記電子カードの発行許可を与
    えることを特徴とする電子カードの発行システム。
  2. 【請求項2】 前記電子カード、制御手段及び電子カー
    ド作成システムが備えられる場合であって、 前記電子カード作成システムは、少なくとも、 前記電子カードに個人情報を書き込み又は該電子カード
    から個人情報を読み出す情報書込み読出し手段と、 前記情報書込み読出し手段による前記電子カードの発行
    要求者の個人情報に基づいて前記発行要求者の顔部位を
    撮影して顔画像データを出力する撮影手段と、 前記撮影手段から得られた前記発行要求者の顔画像デー
    タ、前記情報書込み読出し手段による発行要求者の個人
    情報、及び、前記制御手段からの発行許可に基づいて前
    記発行要求者の顔画像及び個人情報とを画像形成し、か
    つ、該発行要求者の個人情報を書き込んで電子カードを
    作成するカード作成手段とを有することを特徴とする請
    求項1に記載の電子カードの発行システム。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段、制御手段及び電子カード
    作成システムが設けられる場合であって、 前記記憶手段及び制御手段は、 前記電子カード作成システムに対して電子カードの発行
    許可を与える本部に設置され、 前記電子カード作成システムは、 前記発行要求者の属する都道府県の支部単位に設置され
    ることを特徴とする請求項1に記載の電子カードの発行
    システム。
  4. 【請求項4】 前記電子カード作成システムが都道府県
    単位に設けられる場合であって、 前記電子カード作成システムに他県者用のデータベース
    が設けられ、 前記データベースには、 当該発行要求者が、電子カードの発行を受けた県以外の
    他県において、該電子カードの更新発行を受けた際に、 前記発行要求者の個人情報及びその顔画像に関する情報
    が記録管理されることを特徴とする請求項1に記載の電
    子カードの発行システム。
  5. 【請求項5】 前記制御手段と電子カード作成システム
    とが通信回線によって接続される場合であって、 前記通信回線にはデジタル回線が使用されることを特徴
    とする請求項1に記載の電子カードの発行システム。
  6. 【請求項6】 前記電子カード作成システム同士が通信
    回線によって接続される場合であって、 前記通信回線にはファイリングネットワークが使用され
    ることを特徴とする請求項1に記載の電子カードの発行
    システム。
  7. 【請求項7】 前記電子カードは、 基板用の部材と、 当該カード利用者の顔画像が熱転写される受像層を有し
    た表面用の部材と、 前記基板用の部材と前記表面用の部材との間に電子部品
    を有することを特徴とする請求項1記載の電子カードの
    発行システム。
  8. 【請求項8】 前記電子部品は、 当該カード利用者の個人情報を電気的に記憶するICチ
    ップ及び該ICチップに接続されたコイル状のアンテナ
    体であることを特徴とする請求項7に記載の電子カード
    の発行システム。
  9. 【請求項9】 発行要求者の個人情報が電気的に記録さ
    れ、かつ、その顔画像が画像形成される電子カードを発
    行する方法であって、 少なくとも前記電子カードの発行に関して欠格事由者の
    個人情報を記録保管する本部を設け、 前記本部に対して複数の支部毎に電子カード作成システ
    ムを配置し、 前記電子カード作成システムから前記本部へ電子カード
    に関する発行要求者の照会があったときに、 前記欠格事由者の個人情報と、前記照会があった電子カ
    ード作成システムからの発行要求者の個人情報とを比較
    照合し、 前記比較照合結果に基づいて前記本部から、照会があっ
    た電子カード作成システムへ前記電子カードの発行許可
    を与えることを特徴とする電子カードの発行方法。
  10. 【請求項10】 前記電子カード発行システムが都道府
    県単位に設けられ、かつ、当該発行要求者が、電子カー
    ドの発行を受けた県以外の他県において、該電子カード
    の更新発行を受ける場合であって、 前記他県の電子カード発行システムから本部に対して前
    記電子カードの発行要求者の照会をし、 前記本部で記録保管する欠格事由者の個人情報と、前記
    他県の電子カード作成システムからの前記電子カードの
    発行要求者の個人情報とを比較照合し、 前記比較照合結果に基づいて前記他県の電子カード作成
    システムに対して前記電子カードの発行許可を与えるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の電子カードの発行方
    法。
  11. 【請求項11】 前記電子カードの発行を受けた県以外
    の他県において、前記電子カードの更新発行を受けた場
    合であって、 前記電子カードを更新発行した他県の電子カード発行シ
    ステムから前記電子カードの発行を受けた県の電子カー
    ド発行システムへ更新発行終了済みを示す旨の通信情報
    を送信することを特徴とする請求項10に記載の電子カ
    ードの発行方法。
  12. 【請求項12】 前記電子カードの発行要求者の個人情
    報及びその顔画像に関する情報を各県で記録管理するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の電子カードの発行方
    法。
  13. 【請求項13】 前記電子カードは、 基板用の部材と、 当該カード利用者の顔画像が熱転写される受像層を有し
    た表面用の部材と、 前記基板用の部材と前記表面用の部材との間に電子部品
    を有することを特徴とする請求項9に記載の電子カード
    の発行方法。
  14. 【請求項14】 前記電子部品は、 当該カード利用者の個人情報を電気的に記憶するICチ
    ップ及び該ICチップに接続されたコイル状のアンテナ
    体であることを特徴とする請求項13に記載の電子カー
    ドの発行方法。
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