JP2002298086A

JP2002298086A - 電子カード発行システム及び電子カード管理方法

Info

Publication number: JP2002298086A
Application number: JP2001097438A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Arakawa; 潔荒川
Original assignee: Konica Minolta Inc
Current assignee: Konica Minolta Inc
Priority date: 2001-03-29
Filing date: 2001-03-29
Publication date: 2002-10-11

Abstract

(57)【要約】【課題】電子カード内の電子情報内容及びカード裏面
の備考欄の記載内容を即時に一致できるようにすると共
に、備考欄に記録された記載情報内容が汚れや文字のか
すれ等により正規の記載情報内容として読み取れない場
合でも、電子カードを更新又は再発行等できるようにす
る。【解決手段】発行要求者に関する記載変更又は／及び
記載変更情報内容を備考欄に書き込むカード作成手段６
６と、電子カード３０内に電子情報内容を記録及び該電
子カード３０内から電子情報内容を再生する記録再生手
段１４と、電子カード３０の備考欄に書き込むための記
載変更又は／及び記載変更情報内容を入力する入力手段
１２と、この入力手段１２から取得した記載変更又は／
及び記載変更情報内容の照会又は／及び登録処理に基づ
いてカード作成手段６６に対して備考欄書込み制御を実
行し、かつ、記録再生手段１４に対してカード内記録制
御を実行する制御装置１８を備えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は顔写真の入った、
キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、学生
証、身分証明書、外国人登録証及び各種運転免許証など
のＩＤカード発行システムに適用して好適な電子カード
発行システム及び電子カード管理方法に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、顔写真の入ったキャッシュカー
ド、従業者証、社員証、会員証、学生証、外国人登録
証、身分証明書、パスポート、図書館利用カード及び各
種運転免許証などのＩＤカード発行システムが使用され
る場合が多くなってきた。例えば、従業者数の多い企業
では従業者証発行システムが採用される場合が多い。こ
のシステムでは、本社にホストコンピュータが設けら
れ、そのコンピュータには支社に配属された従業者の個
人情報が登録されている。

【０００３】ここで、個人情報とは氏名、住所、生年月
日、従業者証の交付年月日及びその有効期限等をいう。
そして、支社で例えば従業者証を更新する者が、その従
業者証を更新発行要求する場合には、その者が本社又は
支社において、本社のコンピュータにその従業者の個人
情報が照会され、本社で照会の結果、その従業者が本社
に登録された者であることが確認されると、本社で従業
者証を作成するようなされる。

【０００４】図１８はこの種の従業者証発行システム１
０の構成例を示す概念図である。図１８に示す従業者証
発行システム１０は本社にコンピュータ１を有してい
る。このデータバス８には例えばコンピュータ１、従業
者証登録用の端末装置２、撮影装置４、ファイリング装
置５及び従業者証プリンタ６が接続されている。このシ
ステム１０では、まず、従業者証の更新発行を要求する
者（以下単に発行要求者という）２０は従業者証に係る
発行申請書に氏名、住所などの必要事項を記載し、その
発行申請書に自分自身の顔写真、必要に応じて手数料と
しての証紙等を貼付した後に、その発行申請書を本社の
総務部などの受付窓口に提出する。

【０００５】ここで、発行要求者２０は視力・聴力など
の適正検査を受けるようになされる。その検査結果は発
行申請書に記載される場合もある。この発行申請書の記
載内容が適切であれば、その発行申請書が受理される。

【０００６】その後、本社の窓口では本社のコンピュー
タ１に接続された従業者証登録用の端末装置２などにそ
の発行要求者２０の個人識別番号ＩＤが入力され、本社
のコンピュータ１に対して、その発行要求者２０の個人
識別番号ＩＤに係る個人情報Ｄ２が登録されているか、
また、その従業者証の有効期限や、更新時期等が照会さ
れる。

【０００７】そして、本社のコンピュータ１から照会結
果が得られ、その照会結果によってその者の個人情報Ｄ
２が正しく登録されていることが確認されると、発行要
求者２０は、その発行申請書を持って例えば撮影室に行
く。その撮影室には専属の撮影者が配置されている場合
が多く、その撮影者は発行要求者２０から発行申請書を
受取り、撮影装置４に発行要求者２０の個人識別番号Ｉ
Ｄを入力する。その後、撮影装置４によって発行要求者
２０の顔画像が撮影され、発行申請書の記録内容が図示
しないイメージスキャナなどによって読み取られる。こ
の発行要求者２０の顔画像データＤ１と発行申請書のイ
メージデータＤ３はファイリング装置５に転送されて保
管される。

【０００８】一方、発行要求者２０の顔画像データＤ１
と個人識別番号ＩＤは従業者証プリンタ６に転送され、
従業者証用の生カード基板に発行要求者２０の氏名、住
所、顔画像、個人識別番号、有効期限、再発行日などが
画像形成されて、新しい従業者証３６が作成される。そ
の後、その従業者証３６の記載内容に誤りがないか検査
した後に、発行要求者２０に新しい従業者証（いわゆる
ＩＣチップ非内蔵型のＩＤカード）３６が作成される。

【０００９】このＩＣチップ非内蔵型のＩＤカードの裏
面には備考欄が設けられ、カード表面に記録された記載
事項の追加や変更時に利用される。例えば、カード裏面
の備考欄には従業者証所有者（発行要求者）の住所・氏
名等が変わった場合にその変更後の住所・氏名等が記載
される。また、従業者証発行条件が変わって記載内容を
追加する場合も、カード裏面の備考欄が利用される。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】ところで、顔写真の入
った、キャッシュカード、従業者証、社員証、会員証、
学生証、身分証明書、外国人登録証及び各種運転免許証
などは電子カード形式に移行されつつある。しかしなが
ら、従来方式の従業者証発行システム１０をそのまま電
子カード発行システムに適用すると、以下のような問題
がある。

【００１１】ＩＣチップ非内蔵型のＩＤカードでは
備考欄に記録された内容は手続の行き違いや遅延等によ
り支社及び本社のデータベース内容と一致しない場合
や、一致しない期間が長くなることがある。

【００１２】また、ＩＣチップ非内蔵型のＩＤカー
ドでは備考欄に記載された事項が真正であるか否を瞬時
に判断することが困難である。

【００１３】備考欄に記録された記載情報内容が汚
れや文字のかすれ等により正規の記載情報内容として読
み取れない場合がある。従って、従業者証所有者に関す
る記載追加又は／及び記載変更情報内容を伴う電子カー
ドの円滑な更新又は再発行等の妨げとなる。

【００１４】そこで、この発明は上述した課題を解決し
たものであって、電子カード内の電子情報内容及びカー
ド裏面の備考欄の記載内容を即時に一致できるようにす
ると共に、備考欄に記録された記載情報内容が汚れや文
字のかすれ等により正規の記載情報内容として読み取れ
ない場合でも、電子カードを円滑に更新又は再発行等で
きるようにした電子カード発行システム及び電子カード
管理方法を提供することを目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る電子カード発行システムは少なくと
も、カード裏面に備考欄が設けられると共に電子情報内
容がカード内に電気的に記録される電子カードを管理す
るシステムであって、電子カードの所有者に関する記載
追加又は／及び記載変更情報内容を備考欄に書き込む情
報印字手段と、電子カード内に電子情報内容を記録及び
該電子カード内から電子情報内容を再生する記録再生手
段と、電子カードの備考欄に書き込むための記載追加又
は／及び記載変更情報内容を入力する入力手段と、この
入力手段から取得した記載追加又は／及び記載変更情報
内容の照会又は／及び登録処理に基づいて情報印字手段
に対して備考欄書込み制御を実行し、かつ、記録再生手
段に対してカード内記録制御を実行する制御装置を備え
ることを特徴とするものである。

【００１６】本発明に係る電子カード発行システムによ
れば、カード裏面に備考欄が設けられると共に電子情報
内容がカード内に電気的に記録される電子カードを管理
する場合に、その電子カードの備考欄に書き込むための
記載追加又は／及び記載変更情報内容が入力手段を使用
して入力されると、制御装置では入力手段から取得した
記載追加又は／及び記載変更情報内容の例えば、上位の
管理装置への照会又は／及び登録処理に基づいて情報印
字手段に対して備考欄書込み制御を実行し、かつ、記録
再生手段に対してカード内記録制御を実行するようにな
される。

【００１７】情報印字手段では備考欄書込み制御によっ
て電子カードの所有者に関する記載追加又は／及び記載
変更情報内容がその電子カードの備考欄に書き込まれ
る。記録再生手段ではカード内記録制御によって電子カ
ード内に記載追加又は／及び記載変更情報内容を電子情
報内容とする記録がなされる。

【００１８】従って、電子カード所有者に関して記載追
加又は／及び記載変更が生じた場合に、上位の管理装
置、電子カード内の電子情報内容及びカード裏面の備考
欄の記載内容を即時に一致させることができる。これに
より、備考欄に記録された記載情報内容が汚れや文字の
かすれ等により正規の記載情報内容として読み取れない
場合でも、電子カード内に記録された電子情報内容を採
用して電子カードの更新又は再発行等を円滑に行うこと
ができる。

【００１９】本発明に係る電子カード管理方法は、少な
くとも、カード裏面に備考欄が設けられると共に電子情
報内容がカード内に電気的に記録される電子カードを管
理する方法であって、電子カードの所有者に関する記載
事項に追加又は／及び変更があったとき、その電子カー
ド所有者における記載追加又は／及び記載変更情報内容
の照会又は／及び登録処理に基づいて当該記載追加又は
／及び記載変更情報内容を備考欄に書き込むと共に、電
子カード内にその記載追加又は／及び記載変更情報内容
を電子情報内容として書き込むことを特徴とするもので
ある。

【００２０】本発明に係る電子カード管理方法によれ
ば、電子カード所有者に関して記載追加又は／及び記載
変更が生じた場合に、少なくとも、電子カード内の電子
情報内容及びカード裏面の備考欄の記載内容を一致させ
ることができるので、その後、備考欄に記録された記載
情報内容が汚れや文字のかすれ等により正規の記載情報
内容として読み取れない場合でも、電子カード内に記録
された電子情報内容を採用して電子カードの更新又は再
発行等を円滑に行うことができる。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施形態に係る電子カード発行システム及び電子
カード管理方法について説明をする。（１）実施形態図１は、本発明の実施形態としての電子カード発行シス
テム１００の構成例を示すブロック図である。図２は電
子カード３０の裏面の印刷例を示すイメージ図である。

【００２２】この実施形態ではカード裏面に備考欄が設
けられる電子カードを管理する場合に、その備考欄に書
き込むための記載追加又は／及び記載変更情報内容の照
会又は／及び登録処理に基づいて備考欄書込み制御を実
行し、かつ、カード内記録制御を実行する制御装置を備
え、この電子カード所有者に関して記載追加又は／及び
記載変更が生じた場合に、上位の管理装置、電子カード
内の電子情報内容及びカード裏面の備考欄の記載内容を
即時に一致できるようにすると共に、備考欄に記録され
た記載情報内容が汚れや文字のかすれ等により正規の記
載情報内容として読み取れない場合でも、電子カードを
円滑に更新又は再発行等できるようにしたものである。

【００２３】図１に示す電子カード発行システム１００
は少なくとも、図２に示すカード裏面に備考欄が設けら
れると共に電子情報内容がカード内に電気的に記録され
る電子カード３０を管理するシステムである。電子カー
ド３０はキャッシュカード、従業者証、社員証、会員
証、学生証、身分証明書、外国人登録証及び各種運転免
許証などが対象となる。

【００２４】電子情報内容は個人識別番号ＩＤ、顔画像
情報Ｄ１、個人情報Ｄ２、書類画像情報Ｄ３等である。
個人識別番号ＩＤは電子カード所有者本人を識別するた
めの所定桁数を有した整列番号（数字）である。顔画像
情報Ｄ１は本人の顔部位を撮影して得た顔画像に係るデ
ジタルデータである。個人情報Ｄ２は氏名、住所、生年
月日、従業者証の発行年月日及び有効期限等をデジタル
化したデータである。書類画像情報Ｄ３は電子カード発
行時の発行申請書等のイメージデータである。

【００２５】図１に示す電子カード発行システム１００
には電子カード３０を管理するために制御装置１８が設
けられ、この制御装置１８には情報印字手段１７が接続
されており、電子カード所有者に関する記載追加又は／
及び記載変更情報内容を備考欄に書き込むようになされ
る。制御装置１８にはデータ制御可能なコンピュータが
使用される。情報印字手段１７には電子写真方式の白黒
又はカラー画像形成装置が使用される。記載追加情報内
容は電子カード発行後に生じたその電子カード所有者に
対する更新発行条件や賞罰等に関する情報である。記載
変更情報内容は電子カード発行後に生じたその電子カー
ド所有者の住所・氏名等の変更に関する情報である。

【００２６】制御装置１８には情報印字手段１７の他に
入力手段１２及び記録再生手段１４が接続されている。
入力手段１２は電子カード３０の備考欄に書き込むため
の記載追加又は／及び記載変更情報内容を入力するとき
に操作される。この入力手段１２は個人識別番号ＩＤ
や、個人情報Ｄ２、操作情報Ｄ４などを制御装置１８に
入力するときも操作される。

【００２７】操作情報Ｄ４は制御装置１８に接続された
情報印字手段１７等を制御するためのデータである。記
録再生手段１４では電子カード内に電子情報内容を書き
込んだり、及びその電子カード３０内から電子情報内容
を再生するようになされる。記録再生手段１４にはカー
ドリードライト装置が使用される。

【００２８】制御装置１８では入力手段１２から取得し
た記載追加又は／及び記載変更情報内容の照会又は／及
び登録処理に基づいて情報印字手段１７に対して備考欄
書込み制御を実行し、かつ、記録再生手段１４に対して
はカード内記録制御を実行するようになされる。電子カ
ード３０内の電子情報内容及びカード裏面の備考欄の記
載内容を即時に一致できるようにするためである。

【００２９】この電子カード発行システム１００には上
位の管理装置１１が備えられ、この管理装置１１と上述
の制御装置１８との間が通信回線１９で接続されてお
り、電子カード所有者に関して個人情報内容を管理する
ようになされる。個人情報内容は個人情報Ｄ２、記載追
加情報内容及び記載変更情報内容が対象となる。

【００３０】例えば、管理装置１１では制御装置１８か
ら電子カード所有者に関する照会要求があったとき、そ
の電子カード所有者の個人情報内容と照会要求があった
制御装置１８からの電子カード所有者の記載追加又は／
及び記載変更情報内容とを比較照合し、この比較照合結
果に基づいて電子カード所有者に関して未登録の記載追
加又は／及び記載変更情報内容を登録するようになされ
る。以後の電子カード３０の更新時や再発行時に個人情
報内容を利用するためである。

【００３１】この制御装置１８では管理装置１１から得
られた電子カード所有者の個人情報内容と、電子カード
３０内から読み出した電子情報内容とを比較し、個人情
報内容と電子情報内容の中の個人情報内容とが一致しな
い場合に、電子カード所有者の記載追加又は／及び記載
変更情報内容を当該電子カード３０の備考欄に記録する
ようになされる。電子カード３０内の電子情報内容及び
カード裏面の備考欄の記載内容を一致させるためであ
る。

【００３２】上述の制御装置１８には表示手段１３が接
続され、表示情報Ｄ６に基づいて電子カード所有者の記
載追加又は／及び記載変更情報内容を表示するようにな
される。表示手段１３には液晶表示モニタやＣＲＴモニ
タが使用される。オペレータは電子カード所有者の記載
追加又は／及び記載変更情報内容を表示画面上で確認す
ることができる。

【００３３】このシステム１００で制御装置１８には情
報読取手段５６が接続され、電子カード所有者の個人識
別番号ＩＤが電子カード３０の所定位置に記録される場
合であって、電子カード面の記録情報を読み取って書類
画像情報Ｄ３を出力する。この情報読取手段５６は書類
画像情報Ｄ３から個人識別番号ＩＤを認識するようにな
される。情報読取手段５６には文字認識装置（ＯＣＲ）
が使用される。

【００３４】このシステム１００では制御装置１８に更
に撮影手段１５及びカード作成手段６６を接続して使用
される。撮影手段１５では電子カード３０の発行要求者
の顔部位を撮影して顔画像データＤ１を出力するように
なされる。撮影手段１５にはカラー用の静止画用デジタ
ルカメラや、動画用ビデオカメラが使用され、赤色、青
色、緑色の３色の色信号Ｒ，Ｇ，Ｂや、輝度信号Ｙなど
のコンポジット信号を出力されるものが好ましい。

【００３５】カード作成手段６６では撮影手段１５から
得られた発行要求者の顔画像データＤ１、予め取得され
た発行要求者の個人識別番号ＩＤ、個人情報Ｄ２及び発
行許可に基づいて発行要求者の顔画像及び個人情報とを
画像形成し、かつ、その発行要求者の個人情報Ｄ２を書
き込んだ電子カード３０を作成するようになされる。

【００３６】図３は電子カード３０の表面におけるチェ
ックデジットの割当例を示すイメージ図である。図３に
示す電子カード３０の所定位置には電子カード所有者の
個人識別番号ＩＤが記録される。個人識別番号ＩＤは図
１に示した情報読取手段５６のよって読み取られ、制御
装置１８によって個人識別番号ＩＤを認識するようにな
される。例えば、制御装置１８では情報読取手段５６か
ら得られた、個人識別番号ＩＤに係るｎ桁の整列番号の
うち特定番号を計算してカード面の記載情報内容又は／
及びカード内の電子情報内容の正否を判定するようにな
される（チェックデジット機能）。

【００３７】この機能はｎ桁の整列番号の例えば下ｍ
（ｍ＜ｎ）桁にチェックデジット（数字）が割当られ、
このｍ桁の数字を除くｎ−ｍ桁の連続する特定番号を、
ある計算式で計算してその計算結果がｍ桁のチェックデ
ジット（数字）に一致するか否かをチェックするように
なされる。このチェックによって、個人識別番号ＩＤの
正否を判定することができる。

【００３８】この制御装置１８はこのチェックの結果で
電子カード３０の記載情報内容又は／及び電子情報内容
を異常と判定した場合、「当該カードは異常である旨」
の識別情報を備考欄に記録するようになされる。この備
考欄に記録される電子カード所有者の記載追加又は／及
び記載変更情報内容は、記録年月日、記録時刻及び確認
情報を付加して電子カード３０内にも電子情報内容とし
て書き込まれる。以後の電子カード３０の更新時や再発
行時に個人情報内容を利用するためである。

【００３９】続いて、本発明に係る電子カード管理方法
について、当該電子カード発行システム１００における
処理例について説明をする。図４は電子カードシステム
１００における処理例を示すフローチャートである。

【００４０】この実施形態では少なくとも、カード裏面
に備考欄が設けられると共に、電子情報内容がカード内
に電気的に記録される電子カード３０を管理する場合を
前提とする。そして、電子カード所有者に関する記載事
項に例えば「追加」があったとき、その電子カード所有
者における記載追加情報内容の登録処理に基づいて当該
記載追加情報内容を備考欄に書き込むと共に、電子カー
ド３０内にその記載追加情報内容を電子情報内容として
書き込む場合を想定する。

【００４１】これを前提にして、電子カード所有者に関
する記載事項に追加があったとき、図４に示すフローチ
ャートのステップＡ１で電子カード３０の備考欄に書き
込むための記載追加情報内容が入力手段１２を使用して
入力される。

【００４２】その後、ステップＡ２で制御装置１８では
入力手段１２から取得した記載追加情報内容を上位の管
理装置１１への照会及び登録処理をする。このとき、管
理装置１１では制御装置１８から電子カード所有者に関
する照会要求があると、その電子カード所有者の個人情
報内容と照会要求があった制御装置１８からの電子カー
ド所有者の記載追加情報内容とを比較照合し、この比較
照合結果に基づいて電子カード所有者に関して未登録の
記載追加情報内容を登録するようになされる。

【００４３】そして、ステップＡ３で管理装置１１への
登録が確認されると、ステップＡ４に移行して照会及び
登録処理に基づいて情報印字手段１７に対して備考欄書
込み制御を実行する。この制御装置１８による備考欄書
込み制御を受けてステップＡ５で情報印字手段１７では
電子カード所有者に関する記載追加情報内容がその電子
カード３０の備考欄に書き込まれる。

【００４４】これに並行してステップＡ６で制御装置１
８は記録再生手段１４に対してカード内記録制御を実行
するようになされる。このカード内記録制御を受けてス
テップＡ７で記録再生手段１４では電子カード３０内に
記載追加情報内容を電子情報内容とする記録がなされ
る。その後、ステップＡ８に移行して顔画像撮影や、Ｉ
Ｄカードの作成などの他の処理がなされる。

【００４５】従って、電子カード所有者に関して記載追
加が生じた場合に、上位の管理装置１１、電子カード３
０内の電子情報内容及びカード裏面の備考欄の記載内容
を即時に一致させることができる。

【００４６】これにより、ＩＤカードの作成時等におい
て、備考欄に記録された記載情報内容が汚れや文字のか
すれ等により正規の記載情報内容として読み取れない場
合でも、電子カード３０内に記録された電子情報内容を
採用して電子カード３０の更新又は再発行等を行うこと
ができる。この実施形態では記載追加情報内容を処理す
る場合について説明したが、記載変更情報内容も同様に
処理すればよい。

【００４７】なお、上位の管理装置１１が設備されてい
ない場合や、通信回線１９がダウンしている場合等に
は、制御装置１８では入力手段１２から取得した記載追
加又は／及び記載変更情報内容の上位の管理装置１１へ
の照会又は／及び登録処理は行わず、情報印字手段１７
に対して備考欄書込み制御を実行し、かつ、記録再生手
段１４に対してカード内記録制御を実行するようになさ
れる。

【００４８】そして、上位の管理装置１１への照会又は
／及び登録処理に移行するまでの間は、電子カード３０
内から読み出した電子情報内容と備考欄に記録された記
載追加又は／及び記載変更情報内容とを比較することに
より電子カード３０の再発行や更新等の承認を容易に行
うことができる。

【００４９】（２）実施例図５は本発明に係る実施例としての従業者証発行システ
ム１０１の構成例を示す概念図である。この実施例では
電子カードの一例となる従業者証３０が準備され、この
従業者証３０のカード裏面に備考欄が設けられる場合で
あって、この従業者証３０を発行管理する場合に、その
備考欄に書き込むための記載追加又は／及び記載変更情
報内容の照会又は／及び登録処理に基づいて備考欄書込
み制御を実行し、かつ、カード内記録制御を実行するコ
ンピュータ９０を備えるものである。

【００５０】図５に示す従業者証発行システム１０１は
電子カード発行システムの一例であり、少なくとも、図
２に示したようなカード裏面に備考欄が設けられると共
に電子情報内容がカード内に電気的に記録される従業者
証３０を発行管理するシステムである。このシステム１
０１には従業者証３０を管理するためにコンピュータ９
０が設けられている。コンピュータ９０は、入力手段と
の一例となるキーボード１２、表示手段としての液晶表
示モニタ１３、及び制御装置１８から構成されている。

【００５１】このキーボード１２は従業者証３０の備考
欄に書き込むための記載追加又は／及び記載変更情報内
容を入力するときに操作される。この他に、個人識別番
号ＩＤや、個人情報Ｄ２、操作情報Ｄ４などをコンピュ
ータ９０に入力するときも操作される。液晶表示モニタ
１３は従業者証所有者の記載追加又は／及び記載変更情
報内容を表示するようになされる。オペレータは従業者
証所有者の記載追加又は／及び記載変更情報内容を表示
画面上で確認することができる。

【００５２】コンピュータ９０には記録再生手段の一例
となるカードリードライト装置１４が接続され、従業者
証内に電子情報内容を書き込んだり、及びその従業者証
３０内から電子情報内容を再生するようになされる（図
１３参照）。

【００５３】このシステム１０１ではコンピュータ９０
に更に撮影手段１５及びカード作成手段の一例となる従
業者証プリンタ６６を接続して使用される。撮影手段１
５では、更新時や、再発行等において、従業者証所有者
（以下で発行要求者ともいう）２０の顔部位を撮影して
顔画像データＤ１を出力するようになされる。撮影手段
１５にはカラー用の静止画用デジタルカメラや、動画用
ビデオカメラが使用される。

【００５４】この例で従業者証プリンタ６６は情報印字
手段を兼用するものであり、操作情報Ｄ４に基づいて従
業者証所有者（発行要求者）２０に関する記載追加又は
／及び記載変更情報内容を備考欄に書き込むようになさ
れる。従業者証プリンタ６６には電子写真方式のカラー
画像形成機能が備えられている（画像形成部４３：図１
４参照）。

【００５５】従業者証プリンタ６６では撮影手段１５か
ら得られた発行要求者２０の顔画像データＤ１、予め取
得された発行要求者２０の個人識別番号ＩＤ、個人情報
Ｄ２及び発行許可に基づいて発行要求者２０の顔画像及
び個人情報とを画像形成し、かつ、その発行要求者２０
の個人情報Ｄ２を書き込んだ従業者証３０を作成するよ
うになされる。

【００５６】コンピュータ９０ではキーボード１２から
取得した記載追加又は／及び記載変更情報内容の照会又
は／及び登録処理に基づいて従業者証プリンタ６６に対
して備考欄書込み制御を実行し、かつ、カードリードラ
イト装置１４に対してはカード内記録制御を実行するよ
うになされる。従業者証３０内の電子情報内容及びカー
ド裏面の備考欄の記載内容を即時に一致できるようにす
るためである。

【００５７】この従業者証発行システム１０１には上位
の管理装置の一例となる本社のホストコンピュータ１１
が備えられ、このホストコンピュータ１１と上述のコン
ピュータ９０との間が通信回線１９で接続されており、
従業者証所有者に関して個人情報内容を管理するように
なされる。通信回線１９にはスーパーデジタル回線が使
用される。

【００５８】例えば、ホストコンピュータ１１ではコン
ピュータ９０から従業者証所有者に関する照会要求があ
ったとき、その従業者証所有者の個人情報内容と照会要
求があったコンピュータ９０からの従業者証所有者の記
載追加又は／及び記載変更情報内容とを比較照合し、こ
の比較照合結果に基づいて従業者証所有者に関して未登
録の記載追加又は／及び記載変更情報内容を登録するよ
うになされる。以後の従業者証３０の更新時や再発行時
に個人情報内容を利用するためである。

【００５９】コンピュータ９０はホストコンピュータ１
１から得られた従業者証所有者の個人情報内容と、従業
者証３０内から読み出した電子情報内容とを比較し、個
人情報内容と電子情報内容の中の個人情報内容とが一致
しない場合に、従業者証所有者（発行要求者）２０の記
載追加又は／及び記載変更情報内容を当該従業者証３０
の備考欄に記録するようになされる。従業者証３０内の
電子情報内容及びカード裏面の備考欄の記載内容を一致
させるためである。

【００６０】このコンピュータ９０には情報読取手段の
一例となる文字認識付きの申請書スキャナ５６が接続さ
れ、従業者証所有者の個人識別番号ＩＤが従業者証３０
の所定位置に記録される場合であって、発行申請書４０
の記録情報を読み取って書類画像情報の一例となる申請
書イメージデータＤ３を出力するようになされる。この
申請書スキャナ５６は従業者証３０のカード表面の記録
情報を読み取って従業者証イメージデータＤ３’を出力
するようになされる。申請書スキャナ５６は申請書イメ
ージデータＤ３や、従業者証イメージデータＤ３’から
個人識別番号ＩＤを認識するようになされる。

【００６１】コンピュータ９０には更にファイリング装
置１６が接続され、発行要求者２０の個人識別番号ＩＤ
と共に、その顔画像データＤ１と発行申請書４０のイメ
ージデータＤ３が一緒に保管される。本人の個人識別番
号ＩＤと顔画像等の整合性を確保するためである。

【００６２】続いて、当該従業者証発行システム１０１
で使用される発行申請書４０について説明する。図６は
発行申請書４０の構成例を示すイメージ図である。図６
に示す発行申請書４０は例えばＡ４サイズの上質紙から
成る。その右上端には顔写真貼付領域Ｐ１が設けられ、
発行要求者２０の顔写真を貼付するようになされてい
る。この発行申請書４０内には顔写真貼付領域Ｐ１の他
に「従業者証発行申請書」、「住所」、「氏名」、「生
年月日」などを記載する欄や、手数料の証紙などを貼付
する証紙貼付領域Ｐ２が設けられる。カード表面には個
人識別番号ＩＤも記載される場合がある。

【００６３】この発行申請書４０は各県毎に異なる場合
もあるし、従業者証３０の発行時と更新発行時とで紙の
色が異なる場合もある。従って、発行要求者２０は、所
定の色の発行申請書４０に必要事項を記載すると共に、
予め準備した顔写真を発行申請書４０に貼るようにな
る。

【００６４】続いて、電子カードの一例となる従業者証
３０について説明する。図７は従業者証３０の構成例を
示すイメージ図であり、図８はその上部の保護シートを
除いた従業者証３０の積層構造例を示す斜視図である。

【００６５】この従業者証発行システム１０１で作成さ
れる電子カードとしての従業者証３０は、図７におい
て、例えば、縦の長さが６ｃｍ程度で、横の長さが９ｃ
ｍ程度で、厚みが０．５〜１．０ｍｍ程度を有してい
る。その従業者証３０の所定領域Ｐ３には画像表示情報
が印刷される。画像表示情報は、例えば「○○○従業者
証」、「個人識別番号」、「氏名」、「発行日」・・・
などである。

【００６６】図７に示す従業者証３０の所定位置には従
業者証所有者（発行要求者）２０の個人識別番号ＩＤが
記録される。個人識別番号ＩＤは図１に示した申請書ス
キャナ５６のよって読み取られ、図５に示したコンピュ
ータ９０によって個人識別番号ＩＤを認識するようにな
される。例えば、コンピュータ９０では申請書スキャナ
５６から得られた、個人識別番号ＩＤに係るｎ＝１２桁
の整列番号「１２３４５６７８９１２３」のうち特定番
号「１２３４５６７８９１」を計算してカード面の記載
情報内容又は／及びカード内の電子情報内容の正否を判
定するようになされる。

【００６７】この例では下２桁の数字「２３」がチェッ
クデジットに割当られ、この下２桁の数字「２３」を除
く１０桁の連続する特定番号「１２３４５６７８９１」
を、ある計算式で計算してその計算結果がチェックデジ
ット＝「２３」に一致するか否かをチェックするように
なされる。このチェックによって、個人識別番号ＩＤの
正否を判定することができる。

【００６８】このコンピュータ９０はこのチェックの結
果で従業者証３０の記載情報内容又は／及び電子情報内
容を異常と判定した場合、「当該カードは異常である
旨」の識別情報を備考欄に記録するようになされる。こ
の備考欄に記録される従業者証所有者（発行要求者）２
０の記載追加又は／及び記載変更情報内容は、記録年月
日、記録時刻及び確認情報を付加して従業者証３０内に
も電子情報内容として書き込まれる。以後の従業者証３
０の更新時や再発行時に個人情報内容を利用するためで
ある。

【００６９】この従業者証３０では所定領域Ｐ３の他に
顔画像形成領域Ｐ４が割り当てられ、当該従業者証３０
の発行要求者２０の顔画像が形成される。この顔画像及
び画像表示情報を保護するように、そのカード表面が保
護シート５１によって覆われている。つまり、図８に示
す従業者証３０は上層の保護シート５１及び中層の接着
部材２２Ａ、２２Ｂを除いて大きく分けると裏面シート
２１と、電子部品２４と、表面シート２５の３層構造を
有している。従業者証３０の最下層には基板用の部材と
しての厚さが１００μｍ程度の裏面シート２１が設けら
れる。裏面シート２１は５０μｍ〜３００μｍ程度のシ
ート厚が好ましい。裏面シート２１にはペンで書ける、
図示しない筆記層６２を更に有している。

【００７０】この例で裏面シート２１上にはカード用の
電子部品２４が設けられる。電子部品２４は当該従業者
証３０の利用者に関した個人識別番号ＩＤや、顔画像デ
ータＤ１、個人情報Ｄ２などを電気的に記録するＩＣチ
ップ２４Ａ及びそのＩＣチップ２４Ａに接続されたコイ
ル状のアンテナ体２４Ｂである。

【００７１】この電子部品２４上には表面用の部材とし
ての厚さ１００μｍ程度の表面シート２５が設けられ、
その電子部品２４が封入されている。この例では、少な
くとも、裏面シート２１と表面シート２５と電子部品２
４とを薄シート状の接着部材（以下単に接着シートとい
う）２２Ａ、２２Ｂを介在して貼り合せた積層構造を有
している。

【００７２】例えば、厚み５０μｍ〜３００μｍ程度の
第１の接着シート２２ＡによってＩＣチップ２４Ａの裏
面と裏面シート２１との間が貼合され、ＩＣチップ２４
Ａの表面と表面シート２５の間は、厚み５０μｍ〜３０
０μｍ程度の第２の接着シート２２Ｂによって貼合され
ている。これらの接着シート２２Ａ、２２Ｂにはホット
メルト樹脂又は反応型ホットメルト樹脂を予め薄シート
状に形成したものが使用される。

【００７３】この表面シート２５は例えば図９に示すフ
ィルム支持体３１上にクッション層３２、アンカー層３
３、受像層３４及び上層３５が積層されて成る。第２の
接着シート２２Ｂはフィルム支持体３１側に貼付され
る。フィルム支持体３１は、ポリエステル、ポリオレフ
ィン、ポリスチレン、ＡＢＳ等の一般的なプラスティッ
クフィルムが用いられる。とりわけ、ポリエチレンテレ
フタレート（ＰＥＴ）、あるいはポリプロピレン（Ｐ
Ｐ）などの樹脂で形成されることが好ましい。特に２軸
延伸された樹脂を使用すると、薄くて強度に優れた表面
シート２５を形成できる。

【００７４】また、フィルム支持体３１の膜厚は、例え
ば、２軸延伸ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いた
場合には、１２μｍ以上（特に２５μｍ）〜３００μｍ
以下（特に２５０μｍ）であることが好ましい。クッシ
ョン層３２はフィルム支持体３１が気泡入りの構造であ
ったり、柔軟な素材で形成されたときに、ＩＣチップ２
４Ａの凹凸の影響を緩和するために設けられる。この他
に、クッション層３２は、顔画像等の印字処理の際のサ
ーマルヘッドの当接を良くする働きがある。

【００７５】このクッション層３２としては引っ張り弾
性率（ＡＳＴＭＤ７９０）がｋｇｆ／ｍｍ²以上であ
ることが好ましく、また、０ｋｇｆ／ｍｍ²以下である
ことが好ましい。クッション層３２の厚さは、クッショ
ン効果の観点から、２μｍ以上（特に５μｍ）であるこ
とが好ましく、全体の厚さやカール抑制の観点から０μ
ｍ以下（特に５０μｍ）であることが好ましい。

【００７６】また、クッション層３２を形成する部材と
しては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリブタジエン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体樹脂、
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体樹
脂、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体樹脂、スチレン−水素添加イソプレン−スチ
レンブロック共重合体樹脂などのポリオレフィン樹脂で
あることが柔軟性を有するので好ましい。

【００７７】この例で受像層３４は顔画像形成領域Ｐ４
を形成する。顔画像形成領域Ｐ４への顔画像などは、染
料を含有したインクシート側から受像層３４へサーマル
ヘッドによる熱が加えられ、この熱によって染料がその
受像層３４に昇華され、あるいは、転写されることによ
り形成される。受像層３４の素材としては、ポリエステ
ル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂のような高分子材料が使用され得る。

【００７８】この受像層３４に隣接した層、例えば、フ
ィルム支持体３１又はクッション層３２は受像層３４に
形成される画像を引き立てるために、白色顔料を混入
（含有）した樹脂であることが好ましい。本発明ではこ
れに限られない。白色度を増すために、ボイドを設けた
層であってもよい。このボイドによってクッション性を
出すことができる。この白色顔料としては、酸化チタ
ン、硫酸バリウムや、炭酸カルシウムなどが好ましい例
として上げられるがこれに限られない。この表面シート
２１上には透明な保護シート５１が設けられ、顔画像が
形成された後に表面シート２１上を覆うように保護され
る。

【００７９】図１０は裏面シート２１の積層構造例を示
す断面図である。この例の裏面シート２１はフィルム支
持体６１下に筆記層６２を有している。筆記層６２は備
考欄が設けられ、従業者証所有者（発行要求者）２０の
記載追加又は／及び記載変更情報内容が記録される部分
である。この筆記層６２は、例えば、ポリエステルエマ
ルジョンに炭酸カルシウム及びシリカ微粒子を拡散して
形成される。第１の接着シート２２Ａはフィルム支持体
６１上に貼付される。この例で接着シート２２Ａ、２２
Ｂには、ホットメルト樹脂、好ましくは、反応性ホット
メルト樹脂を用いる。なお、図１１は電子部品２４を裏
面シート２１及び表面シート２５で挟んだ従業者証３０
の断面の構成例を示す図である。

【００８０】図１２はＩＣチップ２４Ａの内部構成例を
示すブロック図である。この電子カードとしての従業者
証３０は非接触式であるため、情報入出力用の端子が設
けられていない。図１２に示すＩＣチップ２４ＡはＲＯ
Ｍ２３、送受信部２６、ＲＡＭ２７、不揮発メモリ２
８、電源生成部２９、ＣＰＵ３８及びクロック生成部３
９を有している。

【００８１】上述したアンテナ体２４Ｂには送受信部２
６が接続され、情報書き込み時に所定の変調電波に変調
された電子情報内容ＩＤ＋Ｄ１＋Ｄ２が受信される。情
報読み出し時には、電子情報内容ＩＤ＋Ｄ１＋Ｄ２が所
定の変調信号に変調されてアンテナ体２４Ｂへ送出され
る。

【００８２】この送受信部２６にはＲＯＭ２３及びＲＡ
Ｍ２７が接続され、ＲＯＭ２３には情報書込み読出し手
順などの制御プログラムデータが記述されている。ＲＡ
Ｍ２７には送受信部２６で復調された個人識別番号Ｉ
Ｄ、顔画像データＤ１及び個人情報Ｄ２が一時記憶され
る。送受信部２６には不揮発メモリ２８が接続され、Ｒ
ＯＭ２３から読み出した制御プログラムデータに基づい
てＣＰＵ３８により個人識別番号ＩＤ、顔画像データＤ
１及び個人情報Ｄ２が記録される。この不揮発メモリ２
８には電気的な情報の消去及び書き込みが可能なメモリ
（ＥＥＰＲＯＭ）などが使用される。従って、電源を切
っても、個人識別番号ＩＤ、顔画像データＤ１及び個人
情報Ｄ２が不揮発メモリ２８に記録保持される。

【００８３】上述のＲＯＭ２３、送受信部２６、ＲＡＭ
２７及び不揮発メモリ２８にはＣＰＵ３８が接続され、
情報書込み読出し時に、送受信部２６、ＲＡＭ２７及び
不揮発メモリ２８の入出力が制御される。例えば、情報
読み出し時には、不揮発メモリ２８から読み出した、顔
画像データＤ１、個人情報Ｄ２及び個人識別番号ＩＤが
送受信部２６に出力される。情報書き込み時には、送受
信部２６から得られたこれらの電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２
＋ＩＤが不揮発メモリ２８に記録される。

【００８４】このＣＰＵ３８にはクロック生成部３９が
接続され、情報の書込み読出し動作を実行するためのシ
ステムクロックが供給される。上述のＲＯＭ２３、送受
信部２６、情報書込み読出し部２７、不揮発メモリ２
８、ＣＰＵ３８及びクロック生成部３９には電源生成部
２９が接続され、通常の非接触式のＩＣカードで使用さ
れる方法で、その外部からの電磁気エネルギーをアンテ
ナ体２４Ｂによって取り込み、この電磁気エネルギーに
基づいて生成した直流電源ＶＣＣが供給される。

【００８５】例えば、カードリードライト装置１４側か
らの電磁誘導によって生じる起電力Ｖφを整流すること
により直流電源ＶＣＣを得る。もちろん、この他に外部
からの高周波電磁エネルギーによる電力をアンテナ体２
４Ｂ又はその他の物体に取り込むことにより電源を生成
する方法も考えられる。なお、ＣＰＵ３８を持たずにそ
の部分のＣＰＵの内容を制御ロジック回路で構成しても
よい。

【００８６】続いて、従業者証発行システム１０１で使
用するカードリードライト装置１４について説明をす
る。図１３はカードリードライト装置１４の内部構成例
を示すブロック図である。

【００８７】図１３に示すカードリードライト装置１４
は従業者証３０などの電子カード内に設けられたＩＣチ
ップ２４Ａ（図１１参照）に発行要求者２０の、顔画像
データＤ１、個人情報Ｄ２及び個人識別番号ＩＤを書き
込み又はそれを読み出すものである。カードリードライ
ト装置１４はカードリードライト部７０及び情報書込み
読出し制御部７１を有している。

【００８８】カードリードライト部７０はカード挿入側
が凹状を成したスライド部７２を有しており、従業者証
３０がスライド挿入される。このスライド部７２の左右
の内部にはアンテナ体７３が取付けられる。このアンテ
ナ体７３は従業者証３０内のアンテナ体２４Ｂに電磁結
合され、カード内のＩＣチップ２４Ａへの駆動電源を供
給しつつ、個人情報Ｄ２や個人識別番号ＩＤが書き込み
又は読み出される。

【００８９】この情報書込み読出し制御部７１は内部バ
ス８１に接続された送受信部７４、ＲＡＭ７５、ＲＯＭ
７６、通信インタフェース７７、ＣＰＵ７８及び電源部
７９を有している。上述したカードリードライト部７０
のアンテナ体７３には送受信部７４が接続され、情報書
き込み時に所定の変調電波に変調された顔画像データＤ
１、個人情報Ｄ２及び個人識別番号ＩＤが送信される。
情報読み出し時には、予め電子カード３０内で所定の変
調信号に変調されたこれらの電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋
ＩＤがアンテナ体７３を介して取り込まれ復調される。

【００９０】この送受信部７４には内部バス８１を介し
てＲＡＭ７５及びＲＯＭ７６が接続され、送受信部７４
で復調された顔画像データＤ１、個人情報Ｄ２及び個人
識別番号ＩＤが一時記憶される。ＲＯＭ７６には、情報
書込み読出し手順などの制御データが格納される。内部
バス８１には通信インタフェース７７が接続され、ＲＳ
−２３２Ｃ（又はＲＳ−４２２）の通信プロトコルに準
拠した通信回線を介して外部の端末装置が接続される。
このカードリードライト装置１４とコンピュータ９０と
の間でデータ通信を行うようになされる。

【００９１】この通信インタフェース７７には内部バス
８１を介してＣＰＵ７８が接続され、情報書込み読出し
時に、送受信部７４、ＲＡＭ７５及びＲＯＭ７６の入出
力が制御される。例えば、情報読み出し時には、送受信
部７４から得られた電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤが通
信インタフェース７８を介して外部の端末装置などに転
送される。情報書き込み時には、コンピュータ９０から
転送されてきた電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤが送受信
部７４に出力される。

【００９２】また、情報書込み読出し制御部７１には電
源部７９が設けられ、電子カード内のＩＣチップ２４Ａ
を駆動するための所定の周波数の高周波信号がアンテナ
体７３に供給される。もちろん、送受信部７４、ＲＡＭ
７５、ＲＯＭ７６、通信インタフェース７７及びＣＰＵ
７８には直流電圧ＶＣＣが供給される。

【００９３】続いて、従業者証発行システム１０１で使
用する従業者証プリンタ６６について説明する。図１４
は従業者証プリンタ６６の構成例を示す概念図である。
この例では１枚の従業者証用の生カード基板３０’に枚
葉状の保護シート５１を形成する場合について説明す
る。

【００９４】図１４に示す従業者証プリンタ６６はカー
ド供給手段６０及び保護シート付与部５０とを有してい
る。このカード供給手段６０は第１の搬送ベルト装置４
１を有している。搬送ベルト装置４１の一端上部には、
生カード供給部４２が設けられている。生カード供給部
４２には発行要求者２０の顔画像、個人情報及び個人識
別番号ＩＤを画像形成するために、予め枚葉状にカット
された複数の従業者証用の生カード基板３０’が、顔画
像形成領域面を上に向けてストックされている。もちろ
ん、生カード基板３０’には電子部品２４が内蔵されて
いる。この例では、生カード基板３０’が１枚ずつ生カ
ード供給部４２から搬送ベルト装置４１へ投下するよう
に自動供給される。

【００９５】その自動供給後の搬送ベルト装置４１上の
生カード基板３０’は左側から右側に搬送される。搬送
ベルト装置４１上には情報印字手段の一例となる画像形
成部（プリンタ）４３が設けられ、生カード基板３０’
が左側から右側に移動される間に、その所定領域Ｐ３に
発行要求者２０の氏名や、従業者証発行日などが記録さ
れ、その画像形成領域Ｐ４に発行要求者２０の顔画像が
形成される。

【００９６】この搬送ベルト装置４１の下流側にはカー
ドリードライト機能を有した情報書き込み部（記録再生
手段）４４が設けられ、発行要求者２０の顔画像データ
Ｄ１、個人情報Ｄ２及び個人識別番号ＩＤが従業者証内
のＩＣチップ２４Ａに書き込まれる。情報書き込み部４
４の下流側には第１の駆動ローラ４５を挟んで画像チェ
ック部４６が設けられ、画像形成部４３で形成された使
用者の顔写真や、氏名、カード発行日などが誤っていな
いかチェックされる。画像チェック部４６の下流側には
第２の駆動ローラ４７を挟んで情報チェック部４８が設
けられ、情報書き込み部４４で書き込まれたＩＣチップ
２４Ａへの電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤが誤っていな
いかチェックされる。

【００９７】この情報チェック部４８の下流側には第２
の搬送ベルト装置４９が設けられ、この例では電子情報
内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤが書き込まれた生カード基板３
０’が左側から右側に搬送される。搬送ベルト装置４９
上には保護シート付与部５０が設けられ、生カード基板
３０’にフィルム状の保護シート５１が供給される。

【００９８】この例で保護シート５１にはラミネートフ
ィルムを枚葉状（カットシート状）に積層されたものが
備えられ、そのラミネートフィルムは一方の面に図示し
ない接着シートを有している。もちろん、保護シート５
１にはラミネートフィルムをロール状に巻き取ったもの
を使用してもよい。

【００９９】また、保護シート５１はラミネートフィル
ムに限定されることはなく、ホットスタンプフィルムを
ロール状に巻き取ったもの、又は、ホットスタンプフィ
ルムをカットシート状に積層されたものも使用できる。
保護シート付与部５０には真空熱プレス装置５２が設け
られ、カード供給手段６０からの生カード基板３０’と
保護シート付与部５０からの保護シート５１とを受け、
その生カード基板３０’とその保護シート５１とが図示
しない接着シートを介して張り合わされる。この際に、
接着シート上の紙シートは剥離され、カス紙として巻き
取られる。

【０１００】この真空熱プレス装置５２は搬送路上に配
置された平型のプレス部を有しており、保護シート５１
の上方から所定の圧力が加えられる。そのために、プレ
ス部が上下方向に移動できるようになされている。この
プレス部には電気ヒータ（図示せず）が設けられ、保護
シート５１及び生カード基板３０’を所定の温度に加熱
するようになされている。

【０１０１】この例では接着シートの種類にもよるが加
熱温度は４０℃〜１２０℃程度であり、加熱時間は１０
秒〜１２０秒程度である。この接着シートは熱を加える
と溶融し、それが冷えると固化するものである。保護シ
ート５１を加熱貼合する装置は真空熱プレス装置５２に
限られることはなく、通常の熱プレスでも、ヒートロー
ラ装置であってもよい。また、真空熱プレス装置５２の
下流側には冷却部５３が設けられ、加熱貼合された生カ
ード基板３０’が冷却される。これにより、保護シート
５１で保護された従業者証３０が完成する。

【０１０２】この従業者証プリンタ６６において、従業
者証３０の表裏を反転してこの従業者証３０を搬送ベル
ト装置４１によって送り込むと、従業者証所有者の記載
追加又は／及び記載変更情報内容を備考欄に記録するこ
とができる。これらの内容には、記録年月日、記録時刻
及び確認情報が付加され、情報書き込み部４４によって
従業者証３０内にも電子情報内容として書き込むことが
できる。

【０１０３】続いて、当該従業者証システム１０１にお
ける更新発行時の処理例について説明をする。図１５及
び図１６は従業者証発行システム１０１における従業者
証３０の更新例（その１、２）を示すフローチャートで
ある。図１７は記載事項変更時の処理例を示すフローチ
ャートである。

【０１０４】この実施例では少なくとも、支社で従業者
証３０を更新する場合であって、カード裏面に備考欄が
設けられると共に、電子情報内容がカード内に電気的に
記録される従業者証３０を更新発行する場合を前提とす
る。

【０１０５】そして、従業者証所有者に関する記載事項
に例えば「変更」があったとき、その従業者証所有者に
おける記載変更情報内容の登録処理に基づいて当該記載
変更情報内容を備考欄に書き込むと共に、従業者証３０
内にその記載変更情報内容を電子情報内容として書き込
む場合を想定する。支社は本社からの更新許可を得て新
たな従業者証３０を発行する場合を例にとる。

【０１０６】これを前提にして、図１５に示すフローチ
ャートのステップＥ１で支社では従業者証所有者（以下
で発行要求者という）２０が持参した所定の更新時の発
行申請書４０が受理される（図６参照）。ここで支社の
担当係官によって「更新」に係る従業者証３０の発行で
あることが確認され、発行申請書４０の記載事項を申請
書スキャナ５６又はキーボード１２を操作して入力され
る。

【０１０７】このとき、更新に係る旧従業者証３０をカ
ードリード装置１４に通して、ＩＣチップ２４Ａから発
行要求者２０の個人識別番号ＩＤを読出し、予め記録さ
れた電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤと、更新に係る旧従
業者証３０のＩＣチップ２４Ａからの電子情報内容Ｄ１
＋Ｄ２＋ＩＤとを比較して当該従業者証３０の正否を判
定するようにしてもよい。この比較結果により、両方の
電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤが一致する場合は真正の
従業者証３０として、また、電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋
ＩＤが一致しない場合は偽造の従業者証として識別する
ことができる。

【０１０８】そして、ステップＥ２で担当係官によって
旧従業者証３０の個人情報等に関して発行申請書４０で
住所・氏名等の記載事項に変更があるか否かがチェック
される。住所・氏名等の記載事項に変更がない場合は、
ステップＥ３に移行して個人識別番号ＩＤ、「記載変更
無し」、「更新」及び「最終更新日」がキーボード１２
を操作して入力される。

【０１０９】その後、ステップＥ４でキーボード１２か
ら制御装置１８へ個人識別番号ＩＤ、「記載変更無
し」、「更新」及び「最終更新日」が転送される。コン
ピュータ９０ではファイリング装置１６に格納された発
行要求者２０のデータベースが更新登録される。

【０１１０】そして、ステップＥ５で支社のコンピュー
タ９０から本社のホストコンピュータ１へ個人識別番号
ＩＤ、「記載変更無し」、「更新」及び「最終更新日」
が転送される。本社のホストコンピュータ１１では発行
要求者２０のＩＤ情報データベースが更新登録される。

【０１１１】その後、ステップＥ６に移行して本社では
支社からの旧従業者証３０の最終更新日と本社のホスト
コンピュータ１で管理する当該従業者証３０の最終更新
日とが一致するかがチェックされる。更新手続の新旧あ
るいは適否を判定するためである。この判定により、最
終更新日が一致する場合は旧従業者証３０及びファイリ
ング装置１６の電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤのいずれ
も最新として、また、最終更新日が一致しない場合は、
最新の更新日に基づいて電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤ
を識別することができる。

【０１１２】従って、両方の旧従業者証３０の最終更新
日が一致する場合は「更新手続は適正である」ので、ス
テップＥ７に移行して本社のホストコンピュータ１１で
はその他の更新条件が適正か否かをチェックされる。そ
の他の更新条件にはその発行要求者（従業者証所有者）
２０が本社に登録された者であって、違反歴が無いこと
が含まれる。これが確認されると、本社から支社へ更新
発行許可がなされる（照会処理）。従って、他の更新条
件が適正である場合は図１６のフローチャートのステッ
プＥ９に移行する。

【０１１３】また、図１５に示したフローチャートのス
テップＥ２で住所・氏名等の記載事項に変更が有る場合
はステップＥ８に移行する。このステップＥ８では例え
ば、図１７のサブルーチンをコールしてそのフローチャ
ートのステップＦ１で従業者証３０の備考欄に書き込む
ための記載変更情報内容として、支社の担当係官はキー
ボード１２を操作して更新日、個人識別番号ＩＤ及び変
更後の住所・氏名等の個人情報Ｄ２を入力する。このと
き、申請書スキャナ５６を使用して更新日、個人識別番
号ＩＤ及び変更後の住所・氏名等の個人情報Ｄ２を入力
してもよい。

【０１１４】その後、ステップＦ２に移行して通信回線
１９が空いているか否かがチェックされる。通信回線１
９が空いている場合はステップＦ３に移行して、コンピ
ュータ９０では記載変更情報内容を上位のホストコンピ
ュータ１１への照会及び登録処理をする。このとき、ホ
ストコンピュータ１１ではコンピュータ９０から発行要
求者２０に関する照会要求があると、その発行要求者２
０の個人情報内容と照会要求があったコンピュータ９０
からの発行要求者２０の記載変更情報内容とを比較照合
する。

【０１１５】この比較照合結果に基づいて発行要求者２
０に関して未登録の記載変更情報内容を登録するように
なされる。本社のホストコンピュータ１１では更新日を
付加して当該発行要求者２０の変更後の個人情報Ｄ２が
ＩＤ情報データベースで管理される。支社のコンピュー
タ９０では最終更新日を付加してデータベース化し、フ
ァイリング装置１６に当該発行要求者２０の変更後の個
人情報Ｄ２を格納するようになされる。

【０１１６】そして、ステップＦ４で本社のホストコン
ピュータ１１への登録が確認された場合及び、ステップ
Ｆ２で通信回線１９が塞がっていた場合は、ステップＦ
５に移行して従業者証プリンタ６６に対して備考欄書込
み制御を実行する。通信回線１９が塞がっていた場合は
ステップＦ３及びステップＦ４をとりあえずパスした形
になる。このコンピュータ９０による備考欄書込み制御
を受けてステップＦ６で従業者証プリンタ６６では例え
ば、画像形成部４３によって発行要求者２０に関する記
載変更情報内容がその従業者証３０の備考欄に書き込ま
れる。

【０１１７】これに並行してステップＦ７でコンピュー
タ９０は情報書込み部（カードリードライト機能）４４
に対してカード内記録制御を実行するようになされる。
このカード内記録制御を受けてステップＦ８で情報書込
み部４４では従業者証３０内に記載変更情報内容を電子
情報内容とする記録がなされる。

【０１１８】その後、ステップＦ９に移行して本社のホ
ストコンピュータ１１への照会及び登録処理が済んだか
がチェックされる。本社への照会及び登録処理が済んで
いない場合はステップＦ１０に移行して支社のコンピュ
ータ９０は本社のホストコンピュータ１１への照会及び
登録処理がなされる。本社への照会及び登録処理が済ん
でいる場合は図１５に示したメインフローチャートのス
テップＥ８に戻る。

【０１１９】その後、図１６に示すフローチャートのス
テップＥ９に移行する。ステップＥ９では本社からの更
新発行許可が得られたか否かが、支社のコンピュータ９
０によってチェックされる。本社からの更新発行許可が
得られた場合はステップＥ１０に移行して新従業者証３
０を作成する。

【０１２０】この新従業者証３０の作成に関しては、撮
影手段１５を使用して発行要求者２０の顔画像が撮影さ
れ、顔画像データＤ１が旧従業者証３０に記録される。
その後、図５に示したカードリードライト装置１４に旧
従業者証３０を通して、この従業者証３０から顔画像デ
ータＤ１、個人情報Ｄ２及び個人識別番号ＩＤ等の電子
情報内容を読み出すようになされる。そして、更新発行
許可を得ているかがチェックされる。新従業者証３０に
形成するための顔画像が撮影装置１５によって撮影され
る。

【０１２１】その後、撮影装置１５の記憶装置には、旧
従業者証３０から読み出した顔画像データＤ１、変更後
の個人情報Ｄ２及び個人識別番号ＩＤ等の電子情報内容
の他に、撮影装置１５によって撮影された当該発行要求
者２０の顔画像データＤ１が記憶される。この時点で旧
従業者証３０から読み出した顔画像データＤ１と、撮影
装置１５による当該発行要求者２０の顔画像データＤ１
とを比較照合して本人確認を行ってもよい。

【０１２２】その後、これらの電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２
＋ＩＤを従業者証プリンタ６６に転送するように支社の
コンピュータ９０によって制御される。顔画像データＤ
１に関しては撮影装置１５によって撮影された当該発行
要求者２０の顔画像を撮影して取得したものが転送され
る。

【０１２３】そして、従業者証プリンタ６６の図示しな
い記憶装置に電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤが記憶され
る。その後、従業者証プリンタ６６では従業者証用の生
カード基板３０’に個人情報Ｄ２や顔画像等を作成する
ようになされる。

【０１２４】例えば、図１４に示した従業者証プリンタ
６６の生カード供給部４２から１枚の従業者証用の生カ
ード基板３０’が取り出される。その後、搬送ベルト装
置４１上で左側から右側にその生カード基板’３０が搬
送される。この間に画像形成部４３によってその所定領
域Ｐ３に発行要求者２０の外字を含む氏名や、従業者証
初回発行日、更新日などが記録され、その画像形成領域
Ｐ４に発行要求者２０の顔画像が形成される。

【０１２５】そして、上述の項目が形成された生カード
基板３０’は、搬送ベルト装置４１の下流側に設けられ
た情報書き込み部（カードリードライト装置）４４によ
って、発行要求者２０の電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤ
が生カード基板３０’内のＩＣチップ２４Ａに記録され
る。その後、情報書き込み部４４の下流側に設けられた
画像チェック部４６によって発行要求者２０の顔写真
や、氏名、更新日などが誤っていないかチェックされ
る。

【０１２６】そして、画像チェック部４６の下流側に設
けられた情報チェック部（カードリードライト装置）４
８では、情報書き込み部４４によって電子情報内容Ｄ１
＋Ｄ２＋ＩＤが正常にＩＣチップ２４Ａに記録された
か、また、これらの電子情報内容が誤っていないかチェ
ックされる。

【０１２７】これらの電子情報内容Ｄ１＋Ｄ２＋ＩＤが
正常に記録できていない場合（チェック結果で不合格と
なった場合）にはカードストッカーに当該不合格に係る
生カード基板３０’が排出され、もう一度、生カード供
給部４２から１枚の従業者証用の生カード基板３０’が
取り出され、以後、上述の処理が行われる。

【０１２８】チェック合格の場合は、情報チェック部４
８の下流側に設けられた保護シート付与部５０によっ
て、生カード基板３０’にフィルム状の保護シート５１
が供給される。この保護シート５１は真空熱プレス装置
５２によって、表面シート２５と位置合わせされ、その
後、その生カード基板３０’と保護シート５１とが接着
シートを介して加熱圧着される。そして、冷却部５３で
生カード基板３０’が常温に至る程度に冷却される。こ
れにより、新しい従業者証３０が完了する。

【０１２９】その後、図１６に示すフローチャートのス
テップＥ１１で個人識別番号ＩＤ、外字登録情報Ｄ０、
顔画像データＤ１、個人情報Ｄ２及びを書き込んだ新従
業者証３０が発行要求者２０へ交付される。その後、ス
テップＥ１４に移行する。

【０１３０】なお、ステップＥ６で支社からの旧従業者
証３０の最終更新日と本社で管理する当該従業者証３０
の最終更新日とが一致しない場合、ステップＥ７で他の
更新条件が適正でない場合及びステップＥ９で本社から
の更新発行許可が得られない場合はステップＥ１２に移
行して上述の処理を再試行するかが担当係官によって判
断される。再試行する場合はステップＥ２に戻って上述
の処理を再度繰り返すようになされる。ステップＥ１２
で再試行しない場合はステップＥ１３に移行して所定の
更新保留処理がなされ、新従業者証３０を発行すること
なく、ステップＥ１４に移行する。

【０１３１】ステップＥ１４では例えば従業者証３０の
当日分の発行が全部終了したかが判断される。当日分の
発行が全部終了していない場合はステップＥ１に戻っ
て、上述した処理を繰り返される。当日分の従業者証３
０を全部発行した場合は処理を終了する。

【０１３２】このように、本発明に係る実施例としての
従業者証発行システム１０１によれば、発行要求者２０
に関して記載変更が生じた場合に、上位のホストコンピ
ュータ１１、従業者証３０内の電子情報内容及びカード
裏面の備考欄の記載内容を即時に一致させることができ
る。

【０１３３】従って、従業者証３０の作成時等におい
て、備考欄に記録された記載情報内容が汚れや文字のか
すれ等により正規の記載情報内容として読み取れない場
合でも、従業者証３０内に記録された電子情報内容を採
用して従業者証３０の更新又は再発行等を円滑に行うこ
とができる。

【０１３４】この実施例では記載変更情報内容を処理す
る場合について説明したが、記載追加情報内容も同様に
処理すればよい。なお、上位のホストコンピュータ１１
が設備されていない場合や、通信回線１９がダウンして
いる場合等には、コンピュータ９０ではキーボード１２
から取得した記載変更又は／及び記載変更情報内容の上
位のホストコンピュータ１１への照会又は／及び登録処
理は行わず、従業者証プリンタ６６に対して備考欄書込
み制御を実行し、かつ、カードリードライト装置１４に
対してカード内記録制御を実行するようになされる。

【０１３５】そして、上位のホストコンピュータ１１へ
の照会又は／及び登録処理に移行するまでの間は、従業
者証３０内から読み出した電子情報内容と備考欄に記録
された記載変更又は／及び記載変更情報内容とを比較す
ることにより従業者証３０の再発行や更新等の承認を容
易に行うことができる。これにより、高信頼度の従業者
証発行システム１０１等を構築することができる。

【０１３６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電子
カード発行システムによれば、カード裏面に備考欄が設
けられると共に電子情報内容がカード内に電気的に記録
される電子カードを管理する場合に、その電子カードの
備考欄に書き込むための記載追加又は／及び記載変更情
報内容の照会又は／及び登録処理に基づいて備考欄書込
み制御を実行し、かつ、カード内記録制御を実行する制
御装置を備えるものである。

【０１３７】この構成によって、電子カード所有者に関
して記載追加又は／及び記載変更が生じた場合に、上位
の管理装置、電子カード内の電子情報内容及びカード裏
面の備考欄の記載内容を即時に一致させることができ
る。従って、備考欄に記録された記載情報内容が汚れや
文字のかすれ等により正規の記載情報内容として読み取
れない場合でも、電子カード内に記録された電子情報内
容を採用して電子カードの更新又は再発行等を行うこと
ができる。

【０１３８】本発明に係る電子カード管理方法によれ
ば、カード裏面に備考欄が設けられると共に電子情報内
容がカード内に電気的に記録される電子カードを管理す
るに当たって、その電子カードの所有者に関する記載事
項に追加又は／及び変更があったとき、その電子カード
所有者における記載追加又は／及び記載変更情報内容の
照会又は／及び登録処理に基づいて備考欄に当該記載追
加又は／及び記載変更情報内容を書き込むと共に、その
電子カード内にその記載追加又は／及び記載変更情報内
容を電子情報内容として書き込むようになされる。

【０１３９】この構成によって、電子カード所有者に関
して記載追加又は／及び記載変更が生じた場合に、少な
くとも、電子カード内の電子情報内容及びカード裏面の
備考欄の記載内容を一致させることができるので、その
後、備考欄に記録された記載情報内容が汚れや文字のか
すれ等により正規の記載情報内容として読み取れない場
合でも、電子カード内に記録された電子情報内容を採用
して電子カードの更新又は再発行等を行うことができ
る。

【０１４０】この発明は顔写真の入った、キャッシュカ
ード、従業者証、社員証、会員証、学生証、身分証明
書、外国人登録証及び各種運転免許証などの電子カード
発行システムに適用して極めて好適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態としての電子カード発行シス
テム１００の構成例を示すブロック図である。

【図２】電子カード３０の裏面の印刷例を示すイメージ
図である。

【図３】電子カード３０の表面におけるチェックデジッ
トの割当例を示すイメージ図である。

【図４】電子カード発行システム１００における処理例
を示すフローチャートである。

【図５】本発明に係る実施例としての従業者証発行シス
テム１０１の構成例を示す概念図である。

【図６】発行申請書４０の構成例を示すイメージ図であ
る。

【図７】従業者証３０の構成例を示すイメージ図であ
る。

【図８】従業者証３０の積層構造例を示す斜視図であ
る。

【図９】表面シート２５の積層構造例を示す断面図であ
る。

【図１０】裏面シート２１の積層構造例を示す断面図で
ある。

【図１１】従業者証３０の断面の構成例を示す図であ
る。

【図１２】ＩＣチップ２４Ａの内部構成例を示すブロッ
ク図である。

【図１３】カードリードライト装置１４の内部構成例を
示すブロック図である。

【図１４】従業者証プリンタ６６の構成例を示す概念図
である。

【図１５】従業者証発行システム１０１における従業者
証３０の更新例（その１）を示すフローチャート（メイ
ンルーチン）である。

【図１６】従業者証３０の更新例（その２）を示すフロ
ーチャート（メインルーチン）である。

【図１７】記載事項変更時の処理例を示すフローチャー
ト（サブルーチン）である。

【図１８】従来方式の従業者証発行システム１０の構成
例を示す概念図である。

【符号の説明】

１１ホストコンピュータ（管理装置）１２キーボード（入力手段）１３液晶表示モニタ（表示手段）１４カードリードライト装置（記録再生手段）１５撮影手段１６ファイリング装置１７情報印字手段１８制御装置１９通信回線３０従業者証（電子カード）４０発行申請書５６申請書スキャナ（情報読取手段）６６従業者証プリンタ(カード作成手段）９０コンピュータ１００電子カード発行システム１０１従業者証発行システム

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１３年３月３０日（２００１．３．３
０）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００７５

【補正方法】変更

【補正内容】

【００７５】このクッション層３２としては引っ張り弾
性率（ＡＳＴＭＤ７９０）が２０ｋｇｆ／ｍｍ²以上
であることが好ましく、また、２００ｋｇｆ／ｍｍ²以
下であることが好ましい。クッション層３２の厚さは、
クッション効果の観点から、２μｍ以上（特に５μｍ）
であることが好ましく、全体の厚さやカール抑制の観点
から２００μｍ以下（特に５０μｍ）であることが好ま
しい。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 2C005 MB01 MB08 NA09 PA14 PA18 PA22 PA31 PA33 RA02 SA13 SA14 2H111 CA00 CA03 CA04 CA21 3E044 BA04 CA06 DC06 DE07 5B058 CA01 KA01 KA05 KA11

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくとも、カード裏面に備考欄が設け
られると共に電子情報内容がカード内に電気的に記録さ
れる電子カードを発行するシステムであって、前記電子カードの所有者に関する記載追加又は／及び記
載変更情報内容を前記備考欄に書き込む情報印字手段
と、前記電子カード内に電子情報内容を記録及び該電子カー
ド内から電子情報内容を再生する記録再生手段と、前記電子カードの備考欄に書き込むための前記記載追加
又は／及び記載変更情報内容を入力する入力手段と、前記入力手段から取得した記載追加又は／及び記載変更
情報内容の照会又は／及び登録処理に基づいて前記情報
印字手段に対して備考欄書込み制御を実行し、かつ、前
記記録再生手段に対してカード内記録制御を実行する制
御装置を備えることを特徴とする電子カード発行システ
ム。
【請求項２】前記電子カードの所有者に関して個人情
報内容を管理する管理装置が備えられ、前記管理装置と前記制御装置との間が通信回線で接続さ
れ、前記管理装置は、前記制御装置から電子カード所有者に関する照会要求が
あったとき、前記電子カード所有者の個人情報内容と照会要求があっ
た前記制御装置からの電子カード所有者の記載追加又は
／及び記載変更情報内容とを比較照合し、前記比較照合結果に基づいて前記電子カード所有者に関
して記載追加又は／及び記載変更情報内容を登録するこ
とを特徴とする請求項１に記載の電子カード発行システ
ム。
【請求項３】前記制御装置は、前記管理装置から得られた電子カード所有者の個人情報
内容と、前記電子カード内から読み出した個人情報内容
とを比較し、前記管理装置による個人情報内容と電子カードによる個
人情報内容とが一致しない場合に、前記電子カード所有
者の記載追加又は／及び記載変更情報内容を当該電子カ
ードの備考欄に記録することを特徴とする請求項１に記
載の電子カード発行システム。
【請求項４】前記電子カード所有者の記載追加又は／
及び記載変更情報内容を表示する表示手段が備えられる
ことを特徴とする請求項１に記載の電子カード発行シス
テム。
【請求項５】前記電子カード所有者の個人識別番号が
前記電子カードの所定位置に記録される場合であって、前記制御装置は、前記個人識別番号に係るｎ桁の整列番号のうち特定番号
を計算してカード面の記載情報内容又は／及びカード内
の電子情報内容の正否を判定することを特徴とする請求
項１に記載の電子カード発行システム。
【請求項６】前記制御装置は、前記電子カードの記載情報内容又は／及び電子情報内容
を異常と判定した場合は、当該カードは異常である旨の識別情報を前記備考欄に記
録するようになされることを特徴とする請求項１に記載
の電子カード発行システム。
【請求項７】前記備考欄に記録された電子カード所有
者の記載追加又は／及び記載変更情報内容は、記録年月日、記録時刻及び確認情報を付加して前記電子
カード内に電子情報内容として書き込まれることを特徴
とする請求項１に記載の電子カード発行システム。
【請求項８】前記電子カードの発行要求者の顔部位を
撮影して顔画像データを出力する撮影手段と、前記撮影手段から得られた前記発行要求者の顔画像デー
タ、予め取得された発行要求者の個人情報及び発行許可
に基づいて前記発行要求者の顔画像及び個人情報とを画
像形成し、かつ、該発行要求者の個人情報を書き込んだ
電子カードを作成するカード作成手段とを備えることを
特徴とする請求項１に記載の電子カード発行システム。
【請求項９】前記電子カードは、少なくとも、電子カード所有者の個人識別番号、顔画像
情報及び個人情報を記録するＩＣチップと、前記ＩＣチップに接続されたアンテナ体とを有すること
を特徴とする請求項１に記載の電子カード発行システ
ム。
【請求項１０】少なくとも、カード裏面に備考欄が設
けられると共に電子情報内容がカード内に電気的に記録
される電子カードを管理する方法であって、前記電子カードの所有者に関する記載事項に追加又は／
及び変更があったとき、電子カード所有者における記載追加又は／及び記載変更
情報内容の照会又は／及び登録処理に基づいて当該記載
追加又は／及び記載変更情報内容を前記備考欄に書き込
むと共に、前記電子カード内に該記載追加又は／及び記
載変更情報内容を電子情報内容として書き込むことを特
徴とする電子カード管理方法。
【請求項１１】前記電子カード所有者に関して個人情
報内容を管理する場合であって、前記電子カード所有者の個人情報内容に関して照会要求
があったとき、前記電子カード所有者の個人情報内容と該電子カード所
有者の記載追加又は／及び記載変更情報内容とを比較
し、前記比較結果に基づいて前記電子カード所有者に関して
記載追加又は／及び記載変更情報内容を登録することを
特徴とする請求項１０に記載の電子カード管理方法。
【請求項１２】登録された前記電子カード所有者の個
人情報内容と、前記電子カード内から読み出した個人情
報内容とを比較し、登録された前記個人情報内容と前記電子カードから読み
出した電子情報内容とが一致しない場合に、前記電子カ
ード所有者の記載追加又は／及び記載変更情報内容を当
該電子カードの備考欄に記録することを特徴とする請求
項１０に記載の電子カード管理方法。
【請求項１３】前記電子カード所有者の記載追加又は
／及び記載変更情報内容を表示することを特徴とする請
求項１０に記載の電子カード管理方法。
【請求項１４】前記電子カード所有者の個人識別番号
が前記電子カードの所定位置に記録される場合であっ
て、前記個人識別番号に係るｎ桁の整列番号のうち特定番号
を計算してカード面の記載情報内容又は／及びカード内
の電子情報内容の正否を判定することを特徴とする請求
項１０に記載の電子カード管理方法。
【請求項１５】前記電子カードの記載情報内容又は／
及び電子情報内容を異常と判定した場合は、当該カードは異常である旨の識別情報を前記備考欄に記
録するようになされることを特徴とする請求項１０に記
載の電子カード管理方法。
【請求項１６】前記備考欄に記録された電子カード所
有者の記載追加又は／及び記載変更情報内容は、記録年月日、記録時刻及び確認情報を付加して前記電子
カード内に電子情報内容として書き込まれることを特徴
とする請求項１０に記載の電子カード管理方法。
【請求項１７】前記電子カードは、基板用の部材と、当該カード利用者の顔画像が熱転写される受像層を有し
た表面用の部材と、前記基板用の部材と前記表面用の部材との間に電子部品
を有することを特徴とする請求項１０に記載の電子カー
ド管理方法。
【請求項１８】前記電子部品は、当該カード利用者の個人識別番号、顔画像情報及び個人
情報を電気的に記憶するＩＣチップ及び該ＩＣチップに
接続されたコイル状のアンテナ体であることを特徴とす
る請求項１７に記載の電子カード管理方法。