JP2000172262A - 楽音処理装置 - Google Patents

楽音処理装置

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JP2000172262A
JP2000172262A JP10341932A JP34193298A JP2000172262A JP 2000172262 A JP2000172262 A JP 2000172262A JP 10341932 A JP10341932 A JP 10341932A JP 34193298 A JP34193298 A JP 34193298A JP 2000172262 A JP2000172262 A JP 2000172262A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】指定されたエフェクトがない場合には代替のエ
フェクトを選択し、指定されたエフェクトを実行するス
テップ数がない場合には簡略化されたエフェクトで代用
するエフェクタ(楽音効果装置)を提供する。 【解決手段】エフェクトを代替テーブルを設け、指定さ
れたエフェクトがない場合にはこのテーブルに従って代
替エフェクトを検索する。複数のエフェクトが指定され
たときこれらのエフェクトのマイクロプログラムの全て
のステップ数を合計し、これがDSPの1DACサイク
ルのステップ数に収まるかを判断する。収まらない場合
には、各エフェクトに対して優先順位をつけ、優先順位
の低いものから順にマイクロプログラムをスモールサイ
ズのものに置き換えてゆく。そして、全てをスモールサ
イズに置き換えてもステップ数が多すぎる場合には、優
先順位の低い一部のエフェクトを音量制御のみにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、入力された楽音
に対して種々の効果(エフェクト)を付与する楽音処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】楽音に対して種々のエフェクトを付与す
る効果装置(エフェクタ)として、最近はDSPを用い
たデジタル方式のものが多く用いられている。DSPは
マイクロプログラムを高速に実行することによって入力
された楽音に対して種々の効果を付与するものである。
【0003】したがって、種々のエフェクトのマイクロ
プログラムを外部に記憶しておき、これを必要に応じて
DSPのプログラムレジスタに読み込むことによって、
DSPを所望のエフェクタに構成することができる。ま
た、DSPが処理可能なステップ数の範囲であれば複数
のマイクロプログラムを処理することができるため、そ
の範囲で複数のエフェクトを処理することができる。こ
こで、DSPが処理可能なステップ数とは、DSPの処
理サイクルである1DACサイクルの時間内で処理可能
なステップ数である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、複数のエフェ
クトが指定された場合、マイクロプログラムのステップ
数がDSPが処理可能なステップ数を超えてしまう場合
があった。このような場合、DSPは処理可能なステッ
プ数を超える分のエフェクト(マイクロプログラム)を
処理することができない。
【0005】また、自動演奏装置に使用される曲データ
の場合、各自動演奏装置のエフェクタがどのエフェクト
を処理可能かを個別に意識して作成されることはなく、
このような曲データを自動演奏する場合には、マイクロ
プログラムを記憶していないエフェクトが指定される場
合がある。この場合もそのエフェクトを処理することが
できない。
【0006】この発明は、指定されたエフェクトのマイ
クロプログラムが記憶されていない場合に代替エフェク
トによって楽音にエフェクトを付与する楽音処理装置、
および、指定された複数のエフェクトが処理能力を超え
ている場合には、処理を簡略化して全てのエフェクトを
処理する楽音処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、複数
の効果処理手順を記憶した記憶手段と、効果処理手順を
実行することにより入力された楽音に対して効果を付与
する処理手段と、処理手段に対して実行する効果処理手
順を指定する指定手段と、指定された効果処理手順が記
憶手段に記憶されていないときその代替の効果処理手順
を決定し、これを指定手段が指定した効果処理手順に代
えて処理手段に指示する制御部と、を備えたことを特徴
とする。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、記憶手段は基本セットとなる効果処理手順群を含む
複数の効果処理手順を記憶する手段であり、制御部は、
基本セット以外の効果処理手順に対する基本セットの効
果処理手順の代替関係を記憶したテーブルと、記憶手段
に記憶されていない効果処理手順が指定されたときテー
ブルを参照して代替の効果処理手順を決定する手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、複数の効果処理手順を
記憶した記憶手段と、複数の効果処理手順を並行して実
行することにより入力された楽音に対して複数の効果を
付与する処理手段と、処理手段に対して実行する効果処
理手順を複数指定する指定手段と、を備えた楽音処理装
置であって、記憶手段は、各効果処理手順として通常用
いられる通常処理手順および通常処理手順よりも処理ス
テップ数の少ない簡易処理手順を記憶しており、指定手
段が指定した複数の効果処理手順に優先順位を付す手段
と、指定された複数の効果処理手順の合計処理ステップ
数が前記処理手段が処理可能な処理ステップ数を超えて
いるとき優先順位の低いものから順に簡易処理手順に変
更するよう処理手段に指示する手段と、を備えたことを
特徴とする。
【0010】この発明の楽音処理装置は、記憶手段に複
数の効果処理手順を記憶しており、処理手段に対してい
ずれかの処理手順を指定することによって複数種類の効
果を付与することができる。処理手段はたとえばDSP
で構成され、この場合効果処理手段はマイクロプログラ
ムである。記憶手段がどのような効果処理手順を記憶し
ているかによって、処理手段が処理できる効果処理手
順、すなわち処理手段が楽音に付与できる効果が制限さ
れる。
【0011】請求項1の発明では、指定手段によってこ
れ以外の効果処理手順が指定されたとき、通常ではこの
効果付与の処理は実行できないが、記憶手段に記憶して
いる効果処理手順のなかから指定されたものに代わる代
替の効果処理手順を決定しこれを用いて処理手段が効果
付与の処理を実行するようにする。
【0012】請求項2の発明において、効果処理手順
は、基本セットと言われる効果処理手順群と、その他
(追加セット)の効果処理手順があり、記憶手段には、
基本セットの全ての効果処理手順が少なくとも記憶され
ている。そしてテーブルに、その他の効果処理手順が指
定され、その効果処理手順を記憶していないとき、これ
に代えて使用する基本セットの効果処理手順を代替関係
として記憶しておき、記憶していない処理効果手順が指
定されたときこのテーブルに基づいて代替の効果処理手
順を決定する。代替関係は、入力された楽音のアウトプ
ットの類似度などに基づいて決定すればよい。
【0013】請求項3の発明では、処理手段は、複数の
効果処理手順を並行して実行するが、各効果処理手順の
合計処理ステップ数が効果処理手段の処理可能な処理ス
テップ数を超えているとき、処理内容を簡略化して全て
の効果付与の処理を行う。このため、効果処理手順とし
て通常処理用の通常処理手順と上記処理ステップ数が処
理手段の処理可能ステップ数を超えた場合の簡易処理手
順とを記憶しておき、優先順の低い効果処理手順から順
次簡易処理手順に変更してゆく、簡易処理手順は、たと
えばFIRフィルタから取り出すタップ数を減らしたり
して演算量を少なくしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図面を参照してこの発明の実施形
態について説明する。図1はこの発明の実施形態である
エフェクタを備えた自動演奏装置のブロック図である。
曲データメモリ2は自動演奏用のデータである曲データ
を記憶する。曲データは、MIDIフォーマットなどで
記憶されたいわゆるシーケンスデータである。
【0015】曲データは、音源3やエフェクタであるD
SP4を制御する複数のイベントデータと各イベントデ
ータの読出タイミングを指示するタイミングデータから
なっている。イベントデータは、音源3に対して楽音を
発生や消去などを指示するノート(オン/オフ)イベン
トデータや音源3に対して音色などを設定する音源設定
データ、曲の最初にDSP4に対してエフェクトを設定
するエフェクト設定データなどが含まれている。エフェ
クト設定データは、DSP4にエフェクトの内容を指示
するとともに、音源3の出力段であるゲート3aにセン
ドレベルを設定する。センドレベルは、音源3が形成し
た楽音をどれだけこのエフェクタに入力するかのレベル
である。エフェクト設定データによってエフェクトの内
容が指示されたDSP4はメモリ(マイクロプログラム
メモリ)5から該エフェクトのマイクロプログラムを読
み込んでプログラムレジスタにセットする。
【0016】DSP4は、1DACサイクル内に256
ステップ程度のマイクロプログラムを実行することがで
きるものであり、このステップ内に収まるように複数の
マイクロプログラムをセットすることにより複数のエフ
ェクタ10〜13をソフト的に構成することができる。
各エフェクタ10〜13は、それぞれ別々のエフェクト
設定データによって指定される。
【0017】制御部1は、シーケンサ1aを有してお
り、このシーケンサ1aが自動演奏を行う。自動演奏の
スタート時、最初に曲データメモリ2から曲データを順
次読み出す。曲データの先頭部分にはエフェクト設定デ
ータや音源設定データなどの設定データが書き込まれて
おり、自動演奏の最初にはこれら設定データが読み出さ
れる。制御部1は、読み出した設定データをDSP4や
音源3に送ることにより、これらの機能を設定する。
【0018】曲データには、音源3やDSP4の設定デ
ータに続いて楽音を発生するノートイベントデータが記
録されている。制御部1は、このノートイベントデータ
を読み出して音源3に入力する。音源3は、このノート
イベントデータに基づいて楽音を形成する。形成された
楽音は、ゲート3aで複数のエフェクタ10〜13に振
り分け出力される。この振り分けはエフェクト設定デー
タによって設定されるセンドレベルによる。エフェクタ
10〜13は入力された楽音に対して所定のエフェクト
を付与したのちミキサ14に出力する。ミキサ14は入
力された楽音を2チャンネル(L/Rチャンネル)のス
テレオ信号にミキシングして出力する。出力された楽音
はアンプで増幅されスピーカなどに出力される。
【0019】なお、図1においてDSP4によって設定
されるエフェクタは4個であるが、個数はこれに限定さ
れない。また、1つのエフェクタに入力される楽音(楽
器音色)は1つに限定されない。また、1つの楽音(1
つの音色の楽音)の出力先は1つのエフェクタに限定さ
れず、1つの楽音を複数のエフェクタに分岐して入力す
るようにしてもよい。
【0020】ここで、エフェクトの種類は図2(A)〜
(C)のエフェクトテーブルに記載したように極めて多
数あるが、メモリ5は、これら全てのエフェクト(のマ
イクロプログラム)を記憶しているわけではない。記憶
容量の制約や頻繁に使用されるエフェクトは限定される
ため、このうちの一部はメモリ5から除外されている。
同図(A)のバンクM=1のテーブルに記載されている
エフェクト群は基本セットであるため、これらのエフェ
クトは全てメモリ5に記憶されている。一方、同図
(B)のバンクM=2のテーブルおよび同図(C)のバ
ンクM=3のテーブルに記載されているエフェクトは追
加セットであり、後から追加されたエフェクトなどがこ
れに属する。したがって、この追加セットについてはそ
の一部のみがメモリ5に記憶されている。なお、バンク
M=1のテーブルのバンクL=7のTHRU(スルー)
は、入力された楽音に対して何も処理をせずにそのまま
出力することを意味し、L=8のOFFは、入力された
楽音を出力しないことを意味する。
【0021】エフェクトテーブル(図2(A)〜
(C))は、制御部1のメモリ1bに記憶されており、
バンクM=1,M=2,M=3のテーブルは、それぞれ
上下に重なるように対応している。すなわち、エフェク
トナンバNoが同じでバンクLが同じセルが上下に対応
している。エフェクトテーブルのうち、メモリ5にマイ
クロプログラムが記憶されているエフェクトに対応する
セルには、そのマイクロプログラムを記憶しているメモ
リ5のアドレスが書き込まれている。また、曲データの
エフェクト設定データは、エフェクトテーブルのセルを
指示することによってエフェクトを指定する。したがっ
て、このエフェクトテーブルシステムにおいてエフェク
トが登録されていてもこのメモリ5に記憶されていない
エフェクトが指定された場合には空欄のセルが指定され
ることになる。
【0022】制御部1は、メモリ5に記憶されていない
エフェクトが曲データ(エフェクト設定データ)によっ
て指定されたとき、以下の方式で代替エフェクトを決定
し、これをDSP4に指示する。
【0023】バンクM=1のエフェクトは、基本セット
であり、これらのマイクロプログラムはメモリ5に全て
記憶されている。したがって、この装置で処理できない
エフェクトが指定されるのは、バンクM=2またはM=
3のテーブルのエフェクトが指定された場合である。メ
モリ5に記憶されていないエフェクトが指定された場
合、指定されたセルと、エフェクトナンバNoおよびバ
ンクLが同一でM=1のセルのエフェクトを検索する。
このセルにエフェクトが登録されている場合には、その
エフェクトを代替エフェクトとして決定する。この(N
o,Lが同一でM=1の)エフェクトが存在しない場合
には、そのエリアの右隣(L←L+1)を検索する。こ
の右隣の検索をエフェクトが存在するまで繰り返す。こ
の検索で発見されたエフェクトを代替エフェクトとして
決定する。
【0024】たとえば、曲データによってM=3、No
=1、L=4のセル(エフェクトDED)が指定され、
これがメモリ5に記憶されていない場合、M=1、No
=1、L=4のセルを検索する。このセルにはエフェク
トROOM2が記憶されており、これが代替エフェクト
として指定される。また、曲データによってM=3、N
o=5、L=3のセル(エフェクトPINGON)が指
定され、これがメモリ5に記憶されていない場合、M=
1、No=5、L=3を検索する。このセルには何も記
憶されていないため右隣のセルM=1、No=5、L=
4を検索する。このセルにはエフェクトKARAOKE
が記憶されており、これが代替エフェクトとして指定さ
れる。
【0025】このように、同じエフェクトナンバNoの
系列には同じ系統のエフェクト(ディレイ系エフェクト
や移相系のエフェクトなど)が記憶されており、上下に
重なっているものはアウトプットが類似しており代替可
能なものが記憶される。
【0026】この処理により、マイクロプログラムが記
憶されていないエフェクトが指定されても、それに代わ
るほぼ同じようなアウトプットを得ることができる代替
エフェクトが指定され、この代替エフェクトで楽音が処
理される。
【0027】また、上記のように4が1DACサイクル
に処理できるステップ数は限られているが、曲データに
よっては多くのエフェクトを必要とするものもあり、こ
のような場合、全てのエフェクトを通常どおり処理して
いたのでは1DACサイクル内で処理が完了しない場合
が生じる。
【0028】そこで、この自動演奏装置では、各エフェ
クトについて、通常どおりエフェクトを処理するフルサ
イズのマイクロプログラムと、これよりもステップ数が
少なく簡略にエフェクトを処理するスモールサイズのプ
ログラムの2種類をメモリ5に記憶した。
【0029】スモールサイズのマイクロプログラムは、
フルサイズのマイクロプログラムから処理を簡略化した
ものであるが、これは、たとえばリバーブなどの残響系
のエフェクトの場合、FIRフィルタから取り出して加
算合成するタップ数を少なくするなどの変更によって処
理ステップ数を少なくしたもものである。
【0030】なお、この実施形態では、全てのエフェク
トについてフルサイズのマイクロプログラムとスモール
サイズのマイクロプログラムを記憶しているが、スモー
ルサイズのマイクロプログラムは、全てのエフェクトに
ついて記憶しなくてもよい。たとえば、処理ステップ数
が多いエフェクトのみ記憶する、優先度が低いエフェク
トのみ記憶する、常に優先度の高いエコーなどのエフェ
クトについては記憶しない、などの対応が可能である。
【0031】曲データによって複数のエフェクトが指定
され、全てを通常どおり(フルサイズのマイクロプログ
ラムで)処理すると1DACサイクル内に処理が収まら
ない場合、制御部1は、以下の処理を行って1DACサ
イクル内に処理が収まるようにする。
【0032】まず、各エフェクトへ入力される楽音(パ
ート)の種類、各エフェクトへ入力される各パートのセ
ンドレベル、各エフェクトのパラメータなど曲データに
よる設定内容、および、予め定められている各エフェク
トの優先度などを考慮して指定された各エフェクトに優
先順位をつける。たとえば、曲データによる設定内容か
らは、入力されるパートが多いエフェクトほど優先順位
が高い、センドレベルの大きいエフェクトほど優先順位
が高い、出力レベルのパラメータが大きいほど優先順位
が高い、ディレイ時間などのエフェクトの程度が大きい
ほど優先順位が高いなどのルールで優先順位を割り出
す。また、予め定められている各エフェクトの優先度
は、制御部1のメモリに優先度テーブルとして記憶され
ており、汎用で頻繁に使用されるエコーなどのエフェク
トは優先度を高くするなどのルールで優先度が設定され
ている。
【0033】指定された複数のエフェクトに優先順位を
つけたのち、優先順位の低いエフェクトから順にフルサ
イズのマイクロプログラムからスモールサイズのマイク
ロプログラムに置き換え、全ステップ数がDSP4の1
DACサイクル内に収まるようになったかを判断する。
DSP4の1DACサイクル内収まるようになった場合
には、その時点で置き換えを終了し、そのときのフルサ
イズプログラムとスモールサイズプログラムの組み合わ
せでDSP4にエフェクト設定の指示を送る。
【0034】もし、置き換え可能な全てのエフェクトを
スモールサイズのマイクロプログラムに置き換えても全
ステップ数が1DACサイクルに収まらない場合には、
最も優先順位の低いエフェクトから順にエフェクト処理
を取り止めて音量制御のみの処理に切り換える。各エフ
ェクトに代わる音量制御値は音量代替テーブルとして制
御部1のメモリに記憶されている。全ステップ数がDS
P4の1DACサイクル内にに収まるようになった時点
でこの置き換え終了し、そのときのマイクロプログラム
(音量制御を含む)の組み合わせをDSP4に入力して
エフェクトを設定する。
【0035】図3は同自動演奏装置の曲スタート時の動
作を示すフローチャートである。この動作では、曲デー
タの先頭部に書き込まれているエフェクト設定データを
全て読み出したのちにまとめて設定処理をするようにし
ている。
【0036】自動演奏処理では、曲データ(イベントデ
ータ)を先頭から順次読み出してゆく(s1)。読み出
したイベントデータがエフェクト設定データの場合には
s3〜s6の処理を実行したのちs1にもどる。音源設
定データなど他の設定データの場合には対応する処理
(s8)を実行したのちs1にもどる。また、最初にノ
ートイベントデータが読み出された場合には、自動演奏
を一旦ポーズして(s9)s10〜s15の処理を実行
したのちノートイベントデータによる自動演奏をスター
トする(s16)。
【0037】エフェクト設定データが読み出されたと
き、エフェクトテーブルを検索してこのエフェクト設定
データで指定されたエフェクトがメモリ5に記憶されて
いるかを判断する(s3)。メモリ5にこのエフェクト
(のマイクロプログラム)が記憶されている場合にはこ
のエフェクトをリストに登録して(s6)、s1にもど
る。もしこのエフェクトがメモリ5に記憶されていない
場合には上記方式で代替エフェクトを決定し(s5)、
このエフェクトをリストに登録して(s6)、s1にも
どる。
【0038】一方、始めてノートイベントデータが読み
出され、自動演奏動作を一旦ポーズしたのち(s9)、
以下の動作を実行する。まずリストに登録されたエフェ
クトを優先順にソートする(s10)。この優先順位は
上述したルールで決定する。そして全てのエフェクトの
マイクロプログラムのステップ数を合計し、このステッ
プ数がDSP4の1DACサイクル内に収まるかを判断
する(s11)。1DACサイクル内に収まる場合に
は、これらのマイクロプログラムをメモリ5から読み出
すようにDSP4に指示し(s15)、マイクロプログ
ラムをDSP4にセットする。こののちポーズを解除し
て曲の演奏をスタートする(s16)。
【0039】一方、指定されたエフェクトの全ステップ
数がDSP4の1DACサイクル内に収まらない場合
(s11)には、優先順位の低いエフェクトから順にプ
ログラムをスモールサイズのものに変更し(s12)、
これで全ステップ数が1DACサイクル内に収まるかを
判断する(s13)。全ステップ数が1DACサイクル
内に収まるようになった時点でそのプログラムの組み合
わせをDSP4に指示する(s15)。
【0040】変更可能な全てのエフェクトをスモールサ
イズのプログラムに変更しても全ステップ数が1DAC
サイクルを越える場合には、優先順位の低いものから順
にエフェクトを取り止めて音量制御のみに切り換える
(s14)。全エフェクトのステップ数がDSP4の1
DACサイクル内に収まるようになった時点でそのプロ
グラムの組み合わせをDSP4に指示する(s15)。
【0041】これにより、どのようなエフェクトが複数
設定された場合でもDSP4でこれを処理することがで
きる。
【0042】上記実施形態では、全てのエフェクト設定
データを読み出したのち、まとめてDSP4に設定する
ようにしたが、エフェクト設定データが読み出される都
度、アルタイムにそのエフェクト(または代替エフェク
ト)をDSP4に設定するようにしてもよい。この場合
には、一旦フルサイズのマイクロプログラムがセットさ
れても、そののちにこれをスモールサイズのマイクロプ
ログラムに切り換えるなどの処理を行う。
【0043】この例を図4に示す。この例では、リバー
ブ(REV)、コーラス(CHO)、ディストーション
(DIST)、イコライザ(Eq)の4種類のエフェク
トが順に設定され、優先順は、DIST>REV>CH
O>Eqであるとする。リバーブのエフェクト設定デー
タが読み出されたとき、DSP4のマイクロプログラム
レジスタ(1DACサイクルに処理できるステップ数に
対応している)は、空であるため、リバーブのフルサイ
ズのマイクロプログラムをセットする。
【0044】コーラスのエフェクト設定データが読み出
されたとき、このフルサイズのマイクロプログラムをマ
イクロプログラムレジスタにセットするとステップが一
杯になった。
【0045】こののち優先順位が最も高いディストーシ
ョンのエフェクト設定データが読み出されたとき、コー
ラスのマイクロプログラムをスモールサイズ(ecoサ
イズ)に変更するが、これでもディストーションのマイ
クロプログラム(フルサイズ)をセットするには足りな
いため、リバーブのマイクロプログラムもスモールサイ
ズに変更する。こののちディストーションのマイクロプ
ログラムをセットする。
【0046】さらにイコライザのエフェクト設定データ
が読み出されたとき、これをセットするためディストー
ションのマイクロプログラムをスモールサイズに変更す
るが、イコライザのマイクロプログラム(スモールサイ
ズ)をセットするには空きステップが不足しているた
め、イコライザのセットを取り止め音量制御(×1)の
みの処理をセットする。
【0047】
【発明の効果】この発明によれば、指定された効果処理
手順(エフェクト)を記憶していない場合でも代替関係
に基づいて決定された代替の効果処理手順を用いて楽音
に効果を付与することができ、記憶していない効果処理
手順が指定されても処理不能となることがない。
【0048】また、この発明によれば、多数の効果処理
手順がが指定され処理手段の能力を超えた場合でも、そ
の効果処理手順の一部または全部を簡略処理手順に変更
することによって処理手段の能力の範囲内に収めること
ができ、多くの効果処理手順が指定されても処理不能と
なることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である自動演奏装置のブロ
ック図
【図2】同自動演奏装置の制御部に設定されるエフェク
トテーブルを示す図
【図3】同自動演奏装置の動作を示すフローチャート
【図4】同自動演奏装置のリアルタイム処理の手順を説
明する図
【符号の説明】
1…制御部、1a…シーケンサ、1b…エフェクトテー
ブル(メモリ)、2…曲データメモリ、3…音源、3a
…ゲート、4…DSP、5…(マイクロプログラム)メ
モリ、10〜13…エフェクタ、14…ミキサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の効果処理手順を記憶した記憶手段
    と、 効果処理手順を実行することにより、入力された楽音に
    対して効果を付与する処理手段と、 処理手段に対して、実行する効果処理手順を指定する指
    定手段と、 指定された効果処理手順が記憶手段に記憶されていない
    とき、その代替の効果処理手順を決定し、これを指定手
    段が指定した効果処理手順に代えて処理手段に指示する
    制御部と、 を備えた楽音処理装置。
  2. 【請求項2】 記憶手段は、基本セットとなる効果処理
    手順群を含む複数の効果処理手順を記憶する手段であ
    り、 制御部は、基本セット以外の効果処理手順に対する基本
    セットの効果処理手順の代替関係を記憶したテーブル
    と、 記憶手段に記憶されていない効果処理手順が指定された
    とき、テーブルを参照して代替の効果処理手順を決定す
    る手段と、 を備えた請求項1に記載の楽音処理装置。
  3. 【請求項3】 複数の効果処理手順を記憶した記憶手段
    と、 複数の効果処理手順を並行して実行することにより、入
    力された楽音に対して複数の効果を付与する処理手段
    と、 処理手段に対して、実行する効果処理手順を複数指定す
    る指定手段と、 を備えた楽音処理装置であって、 記憶手段は、各効果処理手順として、通常用いられる通
    常処理手順、および、通常処理手順よりも処理ステップ
    数の少ない簡易処理手順を記憶しており、 指定手段が指定した複数の効果処理手順に優先順位を付
    す手段と、 指定された複数の効果処理手順の合計処理ステップ数
    が、前記処理手段が処理可能な処理ステップ数を超えて
    いるとき、優先順位の低いものから順に簡易処理手順に
    変更するよう処理手段に指示する手段と、 を備えた楽音処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7358433B2 (en) 2001-03-05 2008-04-15 Yamaha Corporation Automatic accompaniment apparatus and a storage device storing a program for operating the same
JP2010181722A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Yamaha Corp 信号処理集積回路及び効果付与装置
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