JP2000171653A - 導波型光デバイス及びこれを用いた光源及び光学装置 - Google Patents
導波型光デバイス及びこれを用いた光源及び光学装置Info
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- JP2000171653A JP2000171653A JP11275397A JP27539799A JP2000171653A JP 2000171653 A JP2000171653 A JP 2000171653A JP 11275397 A JP11275397 A JP 11275397A JP 27539799 A JP27539799 A JP 27539799A JP 2000171653 A JP2000171653 A JP 2000171653A
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Abstract
導波型光デバイス10において、導波路15から光が出
射する側の導波路の出射側端面38が導波路15に対し
て直角からずれた角度に形成される。
Description
応用した、光情報処理、光応用計測制御分野に使用され
るレーザ光源及び光学システムに関する。
光源を用いることで高密度化が実現できる。例えば従来
より普及しているコンパクトディスク装置では780n
mの近赤外光を用いるのに対し、より高密度の情報再生
を実現したデジタルバーサタイルディスク(DVD)で
は650nmの赤色半導体レーザが用いられている。ま
たさらに高密度な次世代光ディスク装置を実現するた
め、さらに短波長な青色レーザ光源の開発が盛んに行わ
れている。例えば、小型かつ安定な青色レーザ光源とし
て非線形光学物質を用いた波長変換素子が開発されてい
る。
nd harmonic generation](以
下SHG素子と略す)を用いた青色光源の一例の概略図
である。まず図14に沿って、SHG光源について説明
する。
によって幅約3ミクロン、深さ約2ミクロンの高屈折率
領域が形成され、光導波路[optical wave
guide]115として働く。半導体レーザ111か
ら出射された波長850nmの赤外光はSHG素子11
7の入射側端面139に集光され、SHG素子117上
の光導波路115内を伝搬して基本波導波光[fund
amental guided wave]となる。
晶は、大きな非線形光学定数を持ち、基本波の電界から
波長が2分の1に変換された波長425nmの高調波導
波光が励起される。
するために導波路115上には周期的に分極反転[do
main inversion]領域116が形成さ
れ、導波路115全域にわたって励起される高調波はコ
ヒーレントに足し合わされて、導波路115の出射側端
面138から出射される。
確に補償するためには、基本波の波長を正確に一定に保
つ必要があり、半導体レーザ111は温度等による波長
変動が極めて小さいDBRレーザが用いられる。DBR
レーザは波長変動が小さいばかりでなく、単一波長で発
振するためコヒーレンス[coherency]が高く
かつRINノイズ[relative intensi
ty noise]が低いという特長を併せ持つ。
いた青色光源光ディスクピックアップの概略図に沿って
その動作の様子を説明する。SHG素子117から出射
された高調波青色光はコリメートレンズ113、偏光分
離ビームスプリッタ120、4分の1波長板121、対
物レンズ122を通過して光ディスク124上に集光さ
れる。
偏光分離ビームスプリッタ120で反射され、集光レン
ズ123によって光検出器125に導かれ再生信号を得
る。
平行な直線偏光[linearlypolarized
light]が出射されるが、4分の1波長板121
を往復して紙面に垂直な偏光となり、光ディスク124
からの反射光は偏光ビームスプリッタ120で全て反射
され光源側には戻らない構成となっている。
ィスクからの反射光が偏光ビームスプリッタで反射され
光源側に戻らない構成を述べたが、現実の光ディスク1
24の基材が複屈折性[birefringence]
を持つため、ディスクで発生した不要偏光成分が偏光ビ
ームスプリッタ120を通過して光源側に戻る。
ズ122は光ディスク124上に正確に焦点を合わせる
ように位置制御されるため、SHG素子117の出射側
端面138と光ディスク124とは共焦点光学系[co
nfocal optical system]を形成
し、光ディスク124からの反射光は正確にSHG素子
117の光導波路115の出射側端面138に集光され
る。
は半導体レーザを光源とする光学系の戻り光誘起雑音と
して、従来よりこれを回避する様々な技術が提案されて
いる。
ることで複数の縦モードを生じさたり、半導体レーザに
自励発振を起こさせて同じく複数の縦モード発振を実現
する方法である。
の光を光ファイバに集光する際両者の間に磁気光学効果
を用いた光アイソレータを挿入するのが一般的である。
面を斜めに研磨して反射光を斜めに反射させ、半導体レ
ーザに戻らないようにする方法が特開平5−32340
4号公報に開示されている。
帰還される戻り光による戻り光誘起雑音を低減するもの
である。
17を用いた光ピックアップの再生実験を行い、従来の
戻り光誘起雑音とは異なるメカニズムで発生するノイズ
を見出した。
38に集光された戻り光が導波路115の出射側端面1
38で反射されて、導波路115の内部から出射される
光と干渉して生じる干渉ノイズである。
からは光源の出力光パワーが変化するように見え、光デ
ィスク124の再生信号が低周波ノイズで変調されて信
号劣化となる。
ホップノイズ)が半導体レーザ111の内部の光と入射
側端面139で反射された戻り光との相互作用で発生す
るのに対して、上述の干渉ノイズは光源からの出射光と
出射側端面138で反射される戻り光との干渉によって
発生する点が異なる。
学系(コリメートレンズ113)からの戻り光の一部は
導波型光デバイスの導波路115内に再度導波光として
励起され、導波路115の入射側端面139で反射され
て同様に干渉ノイズの原因となることを発見した。
いた光学系には2種の異なるノイズ、すなわち、光源か
ら出射された光が反射されて光源の出射側端面138に
戻り、光源外部の光学系で干渉を起こす低周波の干渉ノ
イズと、半導体レーザ111の内部に起因するモードホ
ップノイズが存在する。
は種々の技術が提案されているが、前者の光源外部での
干渉ノイズは今まで注目されたことがなく、これを根本
的に解決する方法は提案されていない。
を低減することにある。
り光が存在するような場合にも、戻り光の影響を受ける
ことなく低ノイズで光ディスクを再生することができる
導波型光デバイス、これを用いた光源および光学装置を
提供することにある。
バイスは、光学材料基板と、前記光学材料基板に形成さ
れた導波路とを含む導波型光デバイスにおいて、前記導
波路は、長手方向軸と、前記長手方向軸に垂直な面に対
して直角からずれた角度に形成される出射側端面とを有
し、そのことにより上記目的が達成される。
射側端面と同一の面に形成される出射側端面を有しても
よい。
向に出射され外部物体により前記出射側端面へ反射され
た光が前記出射側端面で前記第1方向と異なる第2方向
に出射されるように形成されてもよい。
に対して直角からずれた角度に形成される入射側端面を
有してもよい。
射側端面と同一の面に形成される入射側端面を有しても
よい。
射側端面と同一の面に形成される出射側端面を有し、前
記光学材料基板の前記入射側端面と前記光学材料基板の
前記出射側端面とは実質的に平行に形成されてもよい。
調波発生素子を形成してもよい。
を低減する反射防止膜をさらに含んでもよい。
てもよい。
射側端面近傍の前記導波路上に高調波を吸収する高調波
吸収素子をさらに含んでもよい。
近傍の前記導波路上に周期Λを有するグレーティング素
子をさらに含み、前記2次高調波発生素子は、真空中で
の波長λの光を基本波として受け取り、前記周期Λと前
記導波路の基本波の実効屈折率nと前記基本波の波長λ
が、λ/(4×n)<Λ<λ/(2×n)なる関係を満
足してもよい。
光デバイスと、前記導波路からの出射光を実質的に平行
にするコリメートレンズとを含む光源であって、前記コ
リメートレンズは、前記導波路からの前記出射光の分布
の中心に配置され、そのことにより上記目的が達成され
る。
波型光デバイスと、前記導波路からの出射光を被観測物
体上に集光する集光光学系とを含み、前期導波型光デバ
イスと被観測物体とは、共焦点の関係にあるように配置
され、そのことにより上記目的が達成される。
のなす角θと前記導波路の実効屈折率nと前記集光光学
系の前記導波路の出射側の実質的な開口数NAとが、N
A≦sin(θ×n)なる関係を満足してもよい。
よい。
学材料基板と、前記光学材料基板に形成された導波路と
を含む導波型光デバイスにおいて、前記導波路から第1
方向に出射され外部物体により前記出射側端面へ反射さ
れた光が前記出射側端面で前記第1方向と異なる第2方
向に出射され、そのことにより上記目的が達成される。
調波発生素子を形成してもよい。
に形成するという簡単な構成によって戻り光の影響を効
果的に低減することができるという作用を奏する。
形成された導波型光デバイスでは両端面での反射が低減
され、ほぼ完全に戻り光の干渉の影響を除去でき、ま
た、入射側端面を斜めに形成していることにより、光導
波路の入射側端面での反射による半導体レーザへの戻り
光も抑えられ、半導体レーザのモードホップノイズ低減
の効果も併せ持つという作用を有する。
略平行に形成されることを特長とした導波型光デバイス
は、作りやすいという効果を奏する。
ート光学系は導波型光デバイスからの出射光分布の中心
に配置されるので、半導体レーザ光源への戻り光を低減
できるという作用を奏する。
置は、外部光学系からの戻り光が導波路端面で反射され
て出射光と干渉することを防ぎ、干渉ノイズのない安定
な光源を提供し、入射側端面も斜めに形成することで、
外部光学系からの戻り光が導波路の入射側端面まで戻っ
て反射することを防止するのみならず、半導体レーザ光
源への戻り光を低減するという作用を有する。
は特に断らない限り、光学材料基板の表面と光が出射す
る導波路の表面との双方を含む。光学材料基板は、導波
路の出射側端面とは異なる出射側端面を持ち得る。光学
材料基板と導波路とは、同一平面内に出射側端面を持ち
得る。
学材料基板の表面と光が光源から入射する導波路の表面
との双方を含む。光学材料基板は、導波路の入射側端面
とは異なる入射側端面を持ち得る。光学材料基板と導波
路とは、同一平面内に入射側端面を持ち得る。
意味する。
デバイス10を用いた光学装置100の概略構成図を示
す。本発明の導波型光デバイスはSHG素子に限ったも
のではないが、図1の例では導波型素子に赤外光を青色
光に変換するSHG素子を用いた例を示している。
光学系102とを含む。光源装置101は、光源として
の半導体レーザ11と集光レンズ12と導波型光デバイ
ス10とコリメートレンズ13とを含む。集光光学系1
02は、偏光ビームスプリッタ20と4分の1波長板2
1と対物レンズ22とを含む。
4と光学材料基板14に形成される光導波路15とを含
む。以下に述べる実施の形態では、 光学材料基板14
と光導波路15とを含むSHG素子を例に挙げて説明す
るが本発明はこれに限定されない。本発明では、光学材
料基板および光導波路として他のタイプの素子が使用さ
れ得る。
光が出射され、SHG素子17上に形成された光導波路
15を伝搬する間に波長が2分の1に変換された青色光
が発生し、出射側端面38から波長425nmの青色光
が出射される。
ートレンズ13、偏光ビームスプリッタ20を通過し、
対物レンズ22で光ディスク24上に集光される。
スプリッタ20で反射されて光検出器25に導かれる
が、光ディスク24の基材が複屈折性を持つ場合には不
要な偏光成分は偏光ビームスプリッタ20を通過してS
HG素子17に戻る。
に正確に集光するように位置制御されるため、SHG素
子17の出射側端面38と光ディスク24とは共焦点系
をなし、光学系からの戻り光31は、出射側端面38に
集光される。
徴は、出射側端面38が、出射側端面38に垂直な面5
0が光導波路15の長手方向軸Aに対して斜めの角度θ
を有するように形成されていることである。即ち、出射
側端面38は、光導波路15の長手方向軸Aに垂直な面
に対して斜めの角度θを有する。本明細書では、このよ
うな出射側端面と光導波路との位置関係を光導波路に対
して斜めに形成されると表現する。
端面38に垂直な面50に対して出射角θ1なる角度で
出射される。このときの出射角θ1はスネルの法則によ
り、 θ1=n×sinθ (式1) なる式で表され、光導波路の屈折率nと、光導波路と出
射側端面とのなす角θで規定される。
光導波路15に対して斜めに出射されるため、SHG素
子17と光ピックアップ光学系(コリメートレンズ1
3、偏光ビームスプリッタ20、対物レンズ22)とは
図1のように斜めに配置される。このため、光学系から
の戻り光31の端面反射光32は、出射光30と2×θ
1の角度ずれが生じ、端面反射光32はコリメートレン
ズ13にとらえられず出射光30との干渉が回避され
る。
13は光導波路15に対して斜めの方向に配置されてい
るが、これはスネルの法則によって規定される角度に出
射される出射光30の分布中心にコリメートレンズ13
を置く配置になっている。
して直角に配置する構成に比べて、光学系からの戻り光
31と端面反射光32のなす角がより大きくなる配置と
なっているので、出射光30を最も効率よく利用するこ
とができる。
のなす角度θは特に限定せずとも干渉ノイズの低減に効
果を持つが、出射光30の出射角θ1と光ピックアップ
光学系103の光源側NA(開口数)を NA<sin(θ×n) (式2) なる条件に設定することで出射光30と端面反射光32
とを完全に分離し、出射光30と端面反射光32との干
渉を完全になくすことができる。
側NAは単にコリメートレンズ13のNAを指すもので
はない。例えば図1の光ピックアップ光学系103で
は、コリメートレンズ13は対物レンズ22より大きな
有効径を持ち、光ピックアップ光学系103の有効ビー
ム径は対物レンズ22の有効径で規定される。
全に除去される条件を表す(式1)でのNAは、光ピッ
クアップ光学系103の有効ビーム径、すなわち対物レ
ンズ22の有効径rとコリメートレンズ13の焦点距離
fから NA=sin(r/f) (式3) なる式でNAが表される。このNAに対して(式1)が
成立する範囲に光導波路15と出射側端面38とのなす
角度θを設定すればよい。
アップ光学系では、有効ビーム半径2mm、コリメート
レンズの焦点距離fが15mm程度であり、屈折率2.
2のニオブ酸リチウム導波路を用いた場合には、光導波
路15と出射側端面38とのなす角度θは、3.5度以
上に設定すればよい。角度の上限は全反射臨界角で定ま
るが、角度が大きくなるに従って端面透過率の角度依存
性が大きくなるため、光導波路15と出射側端面38と
のなす角度θは20度程度以下に設定するのが現実的で
ある。
角度を小さくした構成の光デバイスの一例を示す。導波
型光デバイス10Aは、SHG素子17Aを含む。 S
HG素子17Aは、プロトン交換導波路15Aを含む。
SHG素子17Aの出射側端面38Aに垂直な面51
は、図1の出射側端面38よりも、プロトン交換導波路
15Aの長手方向軸Aに対して小さい角度を有する。
交換導波路15Aを用いた場合には、光導波路15Aか
らの出射光30Aの遠視野像は、図3に示すように垂直
方向に広く水平方向に狭い楕円形状を持つことが多い。
Aの断面図である。図3に示すように、遠視野像の高さ
hは、その幅dよりも大きい。
野像形状に合わせたアパーチャプレート37Aを挿入し
て、光量を大きくロスすることなく光学系の水平方向の
NAを小さくする事ができる。
ーチャプレート37Aの断面図である。図4Aに示すよ
うに、アパーチャプレート37Aのアパーチャの高さh
は、その幅dよりも大きい。アパーチャプレート37A
は、図3の出射光30Aの遠視野像に適合する。このよ
うにアパーチャプレート37Aを用いると、光ピックア
ップ光学系の幅d方向(図3)のNAを小さくする事が
できる。
角度θは、アパーチャプレート37Aのアパーチャの幅
dを用いて NA= sin{(d/2)/f} (式4) で表されるNAに対して(式1)を満足すればよく、出
射側端面38Aの傾斜角θを図1に示す構造での傾斜角
よりも小さくすることができる。
像の垂直方向の広がり(図3に示す高さh)が水平方向
の広がり(図3に示す幅d)の2倍程度である。この場
合には、出射側端面38Aの傾斜角θは、(式2)に対
応する値の2分の1にできる。上述した光ピックアップ
の具体例に適用すると、傾斜角θは1.8度以上にな
る。実際にはレンズや光源の設置位置誤差等を考慮して
傾斜角θは2度以上に設定するのが妥当である。傾斜角
θの上限は、20度程度以下に設定するのが現実的であ
る。傾斜角θの上限は全反射臨界角で定まるが、角度が
大きくなるに従って端面透過率の角度依存性が大きくな
るからである。
状が垂直方向(図3に示す高さh)に広い場合の例を示
しているが、光導波路15Aの構造によって遠視野像形
状が水平方向(図3に示す幅d)に広い場合には、その
遠視野像形状に合わせて水平方向(図3に示す幅d)に
長い形状のアパーチャプレートを挿入すればよい。
図4Bおよび図4Cに示すように、長方形(37B)
や、帯状形状(37C)など垂直、水平方向の広がりが
異なる形状であればよい。
反射を防止する技術は、例えば特開昭61−22311
号号公報などに公開されている。これは、ファイバ端面
を斜めに構成することで導波光の端面反射を防止する効
果を持つ。それに対し、本発明の導波型光デバイスの特
徴は、上述のように外部光学系からの反射光が導波路端
面で再反射される際に角度を持って反射されることで導
波路からの出射光との干渉を防ぐことにあり、導波光の
反射を防ぐ技術とは構成、効果とも異なる技術である。
を示す。軸Aは、プロトン交換導波路15Aを貫通す
る。面Bは、長手方向軸Aに垂直である。軸Cは、紙面
に交差し、長手方向軸Aに垂直である。出射側端面38
Aは、面Bと非並行であって、かつ軸Cと交わらないよ
うに形成される。図1に示す出射側端面38も同様に形
成される。
平方向で傾斜させる例を図示しているが、図5に示す、
垂直方向に出射側端面38Bを傾斜させた導波型光デバ
イス10Bでも同様に端面反射光32と出射光30との
干渉を回避することができる。
長手方向軸Aに垂直である。出射側端面38Bは、面B
と非並行であって、かつ軸Dと交わらないように形成さ
れる。
れた構成は、図1、図2および図5に示すように出射側
端面全体を斜めに研磨することで容易に実現できるほ
か、図6に示すように、基板の導波路端面部分38Cの
みを斜めに形成する構成でも同様の効果が得られる。
ダイシングによる方法がある。例えば、面荒さ#600
0のブレードを用いれば、光学研磨に近い断面が形成で
きる。光導波路15Cの幅15w以上の幅38w、例え
ば10μm程度の切り込みを光導波路15Cの表面近傍
に形成することで、光導波路出射端面38Cの形成が可
能となる。また、ダイシングを10μm程度しか行わな
いことで、鏡面加工が容易になり、ブレードの消耗も少
なく、歩留まりの高い加工が容易になる。
光学系からの反射光の影響による干渉ノイズが低減され
る光デバイスについて説明した。以上のように出射側端
面を斜めに形成することのみによっても戻り光の影響を
低減することができるが、より完全に干渉ノイズを低減
するためには入射側端面での反射を考慮する必要があ
る。
で示すように、光学系からの戻り光31の一部は光導波
路15内に入射して入射側端面39で反射されて導波ビ
ーム反射光33となり、出射側端面38から出射され
る。この光は、出射側端面38を斜めに形成しても除去
することはできず、出射光30と干渉してノイズの原因
となる。
減する導波型光デバイスの一例を図7に示す。図7の導
波型光デバイス10Dでは、光導波路15DのSHG素
子17Dの入射側端面39Dも光導波路15Dに対して
斜めに形成されている。
15Dに入射し、入射側端面39Dで反射されて導波路
15Dと異なる方向に進行する導波ビーム反射光33D
となる。導波ビーム反射光33Dは、導波路15Dに入
射せず拡散しつつ導波型光デバイス10D内に放射さ
れ、出射側端面38Dに到達しない。
射側端面38Dとも導波路15Dに対して斜めに形成さ
れた導波型光デバイス10Dでは入射側端面39Dおよ
び出射側端面38Dの両端面での反射が低減され、ほぼ
完全に戻り光31と出射光30との干渉の影響を除去で
きる。
いることにより、光導波路15Dの入射側端面39Dで
の反射による半導体レーザ11への戻り光も抑えられ、
半導体レーザ11のモードホップノイズ低減の効果も併
せ持つ。
出射側端面の双方を斜めに形成した導波型光デバイスで
は、両端面を平行に形成することによって、デバイスの
生産性低下を防ぐという効果が生じる。
上に多数の導波路を一括して作製した後切断され、端面
を平滑にする研磨行程を経る。
材料基板14上での配置を表す。図8Aのように、入射
側端面と出射側端面とを平行に形成する導波型光デバイ
ス10Hは、光学材料基板14に無駄なスペースを生じ
ることなく密に導波型光デバイス10Hを配置できると
ともに、一列分のデバイス全ての切断、研磨を一度に処
理できるという効果を持つ。
に沿って一括して切断し、比較的長い時間を必要とする
研磨行程は、切断線48に沿って切断された1列分の導
波型光デバイス10Hを一括して行ったのちに、導波路
側面を切断線47に沿って切断する。
端面とが平行でない場合には、基板14A上の個々の導
波型光デバイス10Jの導波路端面の切断線が切断線が
一致しない。
を導波路端面の切断線に沿って一括して切断できないの
で、切断線に沿って切断された1列分の導波型光デバイ
ス10Jを一括して研磨することができない。
に研磨せざるを得なくなり、端面を直角に形成した導波
型光デバイスに比べて著しく生産性が低下する問題が生
じる。
ることで、端面を斜めに形成する構成でも生産性の低下
を防ぐことができる。
成の例を実施の形態4〜6(図9〜図11)に示す。こ
れらの例は導波型光デバイスに2次高調波発生素子を用
い、デバイスの入射側からは長波長の基本波を入射し、
出射側からはより短波長の高調波を出射するデバイスに
特に有効なものである。
ス10Eの入射側端面39E上に高調波に対する反射防
止膜34を形成している。通常のSHG素子では入射側
端面39Eには、基本波の半導体レーザへの戻り光を防
止するために基本波に対する反射防止膜を装荷するのが
普通であるが、図9のSHG素子17Eでは入射側端面
39Eを光導波路15Eに対して斜めに形成することで
半導体レーザへの戻り光が防止されているため、基本波
の反射率を低減する必要がない。
レンズ13側)からの高調波の戻り光31Eに対しては
入射側端面39Eを斜めに形成する構造でも反射率は完
全にはなくならないため、入射側端面39Eに高調波に
対する反射防止膜34を形成してさらに反射率を低下さ
せることができる。
離れた位置に形成してもよい。
子35によって光学系側(コリメートレンズ13側)か
らの戻り光31Fを低減する構成の導波型光デバイス1
0Fの概略構成である。高調波吸収素子35は、導波型
光デバイス10FのSHG素子17Fの入射側端面39
Fの近傍の導波路15F上に設けられる。
高調波に425nmの青色光を用いる場合には、高調波
吸収素子35として、例えば酸化チタン、セレン化亜
鉛、リン化ガリウム、アモルファスシリコンなどの物質
を用いることができる。これらの物質は赤外領域に対し
て透明で、青色光を吸収する分光特性を持ち、スパッタ
リングなどの技術によって導波路15F上に薄膜の形で
装荷することができる。
るなど、上記の例と異なる波長を用いるデバイスに対し
ては高調波吸収素子35として他の物質を用いることに
なる。
ィング36を用いて光学系側(コリメートレンズ13
側)からの戻り光31Gを回折、散乱させることで干渉
を防ぐ構成の導波型光デバイス10Gの概略構成を示
す。
G付近に短周期のグレーティング36が形成されてお
り、その周期Λは、基本波の真空中での波長λ1、導波
路の実効屈折率nを用いて、 λ/(4×n)<Λ<λ/(2×n) (式5) なる範囲に値に設定することで高調波のみを回折させ、
基本波を回折しない構成となっている。
ルダイアグラムを、それぞれ図12、図13に示す。図
12に示すベクトルダイアグラム上には、高調波導波光
の波数ベクトル40、グレーティングの波数ベクトル4
2、空気中への回折光の波数ベクトル43および基板中
への回折光の波数ベクトル44がそれぞれ表示される。
は、基本波導波光の波数ベクトル41およびグレーティ
ングの波数ベクトル42がそれぞれ表示される。各ベク
トルの方向は伝搬方向に、各ベクトルの大きさは波数に
対応する。
る際の回折光の方向をベクトルダイアグラムによって求
める手順は以下の如くである。空気中、基板中での放射
光の波長は一意に決まっているため、放射光(空気中へ
の回折光および基板中への回折光)の波数ベクトルは図
12の半円R1,R2上および図13の半円R3,R4
上に終端を持つ。
板中への回折光や空気中への回折光となるためには、放
射光(空気中への回折光および基板中への回折光)の波
数ベクトルと導波光の波数ベクトル40との間の差の水
平方向成分がグレーティングの波数ベクトル42と一致
するときに限られる。このため、放射光(空気中への回
折光および基板中への回折光)の波数ベクトルは図1
2,13の点線で示した直線DL1、DL2上に終端を
持つ。
折においては、半円の円弧R1、R2と点線DL1との
交点43A、44Aの方向に放射光(空気中への回折光
および基板中への回折光)が生じることになる。
R4とが交点を持たないため、基本波導波光は放射光と
ならず、ロスなくグレーティング領域を伝搬する。
な周期を持つグレーティングを用いることによっても入
射側端面での戻り光反射を低減できる。
いた例を挙げて本発明の実施例を説明したが、本発明に
係る導波型光デバイスは特にSHG素子に限らない。例
えば高速変調素子や位相シフタ、周波数シフタ、偏光制
御素子など、導波型光デバイスとして様々な機能、構成
のものが考えられるが、こうした導波型光デバイスとコ
ヒーレント光源を用いた光学系全てに本発明の導波型光
デバイスを応用可能である。
体レーザとして可干渉性の高い半導体レーザを用いて可
干渉性の高い高調波を発生することが多いため、逆に干
渉ノイズも発生しやすく、本発明の導波型光デバイスと
組み合わせることで特に効果的に干渉ノイズを低減する
ことができる。
学系を例示して説明したが、レーザ走査顕微鏡やレーザ
プリンタなど、他のコヒーレント光学系にも適用可能で
あることは言うまでもない。
定物の光ディスクが高い反射率を持つこと、常に光ディ
スク上に光を集光するように対物レンズが位置制御され
て共焦点系を保つこと、光ディスクが上下に運動するた
め干渉条件が刻々変化し、干渉ノイズを生じやすいこと
などから、本発明の導波型光デバイスは光ディスクピッ
クアップに、特に有効となる。
バイスは、導波路の出射側端面を斜めに形成することに
よって、外部光学系からの戻り光が導波路端面で反射さ
れて出射光と干渉することを防ぎ、干渉ノイズのない安
定な光源を提供する。
で、外部光学系からの戻り光が導波路の入射側端面まで
戻って反射することを防止するのみならず、半導体レー
ザ光源への戻り光を低減する効果を併せ持つ。
を用いた光学装置の概略構成図。
の概略構成図。
の遠視野像の断面図。
スのアパーチャプレートの概略構成図。
スの他のアパーチャプレートの概略構成図。
スのさらに他のアパーチャプレートの概略構成図。
イスの概略構成図。
光デバイスの概略構成図。
スの概略構成図。
イスの光学材料基板上での配置図。
イスの光学材料基板上での配置図。
スの概略構成図。
イスの概略構成図。
イスの概略構成図。
イスのグレーティング上での高調波に対する波数ベクト
ルダイアグラムを示す図。
型光デバイスのグレーティング上での基本波に対する波
数ベクトルダイアグラムを示す図。
スの概略構成図。
ピックアップ光学系の概略構成図。
Claims (17)
- 【請求項1】 光学材料基板と、 前記光学材料基板に形成された導波路とを含む導波型光
デバイスにおいて、 前記導波路は、長手方向軸と、 前記長手方向軸に垂直な面に対して直角からずれた角度
に形成される出射側端面とを有する導波型光デバイス。 - 【請求項2】 前記光学材料基板は、前記導波路の前記
出射側端面と同一の面に形成される出射側端面を有す
る、請求項1記載の導波型光デバイス。 - 【請求項3】 前記出射側端面は、前記導波路から第1
方向に出射され外部物体により前記出射側端面へ反射さ
れた光が前記出射側端面で前記第1方向と異なる第2方
向に出射されるように形成される、請求項1記載の導波
型光デバイス。 - 【請求項4】 前記導波路は、前記長手方向軸に垂直な
面に対して直角からずれた角度に形成される入射側端面
を有する、請求項1記載の導波型光デバイス。 - 【請求項5】 前記光学材料基板は、前記導波路の前記
入射側端面と同一の面に形成される入射側端面を有す
る、請求項4記載の導波型光デバイス。 - 【請求項6】 前記光学材料基板は、前記導波路の前記
出射側端面と同一の面に形成される出射側端面を有し、 前記光学材料基板の前記入射側端面と前記光学材料基板
の前記出射側端面とは実質的に平行に形成される、請求
項5記載の導波型光デバイス。 - 【請求項7】 前記光学材料基板と前記導波路とは2次
高調波発生素子を形成する、請求項1記載の導波型光デ
バイス。 - 【請求項8】 前記導波型光デバイスは、高調波の反射
率を低減する反射防止膜をさらに含む、請求項1記載の
導波型光デバイス。 - 【請求項9】 前記反射防止膜は、入射側端面に形成さ
れる、請求項8記載の導波型光デバイス。 - 【請求項10】 前記導波型光デバイスは、前記導波路
の入射側端面近傍の前記導波路上に高調波を吸収する高
調波吸収素子をさらに含む、請求項1記載の導波型光デ
バイス。 - 【請求項11】 前記導波型光デバイスは、前記入射側
端面近傍の前記導波路上に周期Λを有するグレーティン
グ素子をさらに含み、 前記2次高調波発生素子は、真空中での波長λの光を基
本波として受け取り、 前記周期Λと前記導波路の基本波の実効屈折率nと前記
基本波の波長λが、 λ/(4×n)<Λ<λ/(2×n) なる関係を満足する、請求項7記載の導波型光デバイ
ス。 - 【請求項12】 請求項1に記載の導波型光デバイス
と、 前記導波路からの出射光を実質的に平行にするコリメー
トレンズとを含む光源であって、 前記コリメートレンズは、前記導波路からの前記出射光
の分布の中心に配置される光源。 - 【請求項13】 請求項1に記載の導波型光デバイス
と、 前記導波路からの出射光を被観測物体上に集光する集光
光学系とを含み、 前期導波型光デバイスと被観測物体とは、共焦点の関係
にあるように配置される光学装置。 - 【請求項14】 前記出射側端面に垂直な面と前記導波
路とのなす角θと前記導波路の実効屈折率nと前記集光
光学系の前記導波路の出射側の実質的な開口数NAと
が、 NA≦sin(θ×n) なる関係を満足する、請求項13記載の光学装置。 - 【請求項15】 前記被観測物体は、光ディスクを含
む、請求項13記載の光学装置。 - 【請求項16】 光学材料基板と、 前記光学材料基板に形成された導波路とを含む導波型光
デバイスにおいて、 前記導波路から第1方向に出射され外部物体により前記
出射側端面へ反射された光が前記出射側端面で前記第1
方向と異なる第2方向に出射される導波型光デバイス。 - 【請求項17】 前記光学材料基板と前記導波路とは2
次高調波発生素子を形成する、請求項16記載の導波型
光デバイス。
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-
1999
- 1999-09-28 JP JP27539799A patent/JP3761060B2/ja not_active Expired - Fee Related
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