JP2000170941A - スプールバルブボディ構造 - Google Patents

スプールバルブボディ構造

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JP2000170941A
JP2000170941A JP35150198A JP35150198A JP2000170941A JP 2000170941 A JP2000170941 A JP 2000170941A JP 35150198 A JP35150198 A JP 35150198A JP 35150198 A JP35150198 A JP 35150198A JP 2000170941 A JP2000170941 A JP 2000170941A
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Japan
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spool valve
passage
oil
valve body
opening
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JP35150198A
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English (en)
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Noriaki Fujii
徳明 藤井
Kota Yoshiura
光太 吉浦
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧制御装置に使用されるスプールバルブボ
ディの小型化を図る。 【解決手段】 スプールバルブボディ31は、スプール
バルブ36が摺動自在に収容されたスリーブ35が設け
られたスプールバルブ室32と、スプールバルブ室32
と連通路35aを介して連通するとともに、スプールバ
ルブ室32の軸線と平行な軸線を有するオイル導入通路
33とを備えており、そのうちスプールバルブ室32と
オイル導入通路33とは、スプールバルブ室32の軸線
方向より見て一部が重なって形成されており、また連通
路35aはスリーブ35に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本出願発明は、油圧制御用ス
プールバルブを備えたスプールバルブボディ構造に関す
るものであり、さらに詳しくは、内燃機関に取り付けら
れるスプールバルブボディであって、導入された所定油
圧のオイルをスプールバルブを介して所要箇所に供給制
御するための油圧制御用スプールバルブのスプールバル
ブボディ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スプールバルブが摺動自在に収容
されたスプールバルブ室と、スプールバルブ室に連通路
を介して連通するオイル導入通路とが形成されたスプー
ルバルブボディ構造として、図7に図示されるものがあ
る。このスプールバルブボディ31は、V型内燃機関の
Vバンク間に位置するシリンダブロック上で、クランク
シャフト軸線方向の端部に装着されていて、内燃機関の
吸気バルブおよび排気バルブを開閉する動弁機構に設け
られて、バルブの作動タイミングやリフト量を可変とす
るための可変バルブタイミング切換機構の油圧を、内燃
機関の運転状態(例えば機関回転数)に応じて制御する
油圧制御装置に用いられるものである。
【0003】この従来のスプールバルブボディ構造で
は、スプールバルブ室32がスプールバルブボディ31
の上面から下方に向けて、横断面が一様な円形の有底の
穴として形成されている。そして、スプールバルブボデ
ィ31の下面から上方に向けて、オイル導入通路33
が、その軸線がスプールバルブ室32の軸線と平行であ
って、横断面が円形の有底の穴として形成されている。
オイル導入通路33は、スプールバルブボディの装着
時、内燃機関のシリンダブロックに形成されたメインギ
ャラリに接続され、オイルポンプにより圧送されたオイ
ルが、オイル導入通路33に供給される。さらに、スプ
ールバルブボディ31の上面から下方に向けて、オイル
導入通路33に開口する制御油圧通路34が形成されて
いる。
【0004】一方、スプールバルブボディ31の側面3
1bからは、3段の横穴61,62,63が鋳抜きによ
り形成されている。上段の横穴61および中段の横穴6
2は、その奥行きがスプールバルブ室32を僅かに越え
る部分まで達する。そのうち、上段の横穴61は、可変
バルブタイミング切換機構に供給された高油圧を解除す
るために、オイルをリリーフするリリーフ開口61を形
成している。中段の横穴62は、可変バルブタイミング
切換機構を作動させるための作動油圧供給開口62を形
成している。さらに、作動油圧供給開口62と制御油圧
通路34とは、第1オリフィス31aを介して連通して
いる。下段の横穴63は、その奥行きがオイル導入通路
33を僅かに越える部分まで達する。そして、この下段
の横穴63は、スプールバルブ室32とオイル導入通路
33とを連通させる連通路64を形成するためのもので
あるため、その開口部はプラグにより閉塞される。
【0005】スプールバルブ室32内には、スプールバ
ルブ36が摺動自在に収容されている。このスプールバ
ルブ36は、上ランド36b、中ランド36cおよび下
ランド36dの三つのランドを有し、スプールバルブ室
32には、上ランド36bおよび中ランド36cにより
仕切られた第1環状室32aと、中ランド36cおよび
下ランド36dにより仕切られた第2環状室32bが形
成される。スプールバルブ36の内部には、下端が開口
し、上端が天井部となる穴36eが形成されている。こ
の穴36eは、下ランド36dに対応する部分が大径部
となり、残りの部分が小径部となるように段部を有する
ものである。そして、穴36eの大径部には、スプール
バルブ室32の底部と段部との間に、スプールバルブ3
6を上方に付勢するバネ37が設けられている。また、
天井部には、スプーブバルブ36上面に開口する第2オ
リフィス36aが形成されている。さらに、第1環状溝
2aは、連絡路36fを介して穴36eと連通してい
る。
【0006】スプールバルブ36の上面に高油圧が作用
していないときは、スプールバルブ36はバネ37の付
勢力により図7−Bに図示された上方位置にあるため、
連通路64は下ランド36dにより閉鎖され、第1オリ
フィス31aは第2環状室32bに連通し、リリーフ開
口61は第1および第2環状室32a,2bに連通し、
作動油圧供給開口62は第2環状室32bに連通してい
る。また、スプールバルブ36上面に高油圧が作用して
いるときは、スプールバルブ36はバネ37の付勢力に
抗して下方位置に移動し、この状態で、連通路64およ
び第1オリフィス31aが第2環状室32dと連通し、
リリーフ開口61は第1環状室32aのみに連通し、作
動油圧供給開口62は第2環状室32bに連通してい
る。
【0007】スプールバルブボディ31の上面には、電
磁バルブボディ50が装着される。この電磁バルブボデ
ィ50には、制御油圧通路34と連通する入口通路52
と、スプールバルブボディ31のスプールバルブ室32
の開口端に連通して、スプールバルブ36の上面に油圧
を作用させるためのオイルを供給する出口通路53とが
形成されている。電磁バルブ51の弁体54は、励磁時
は弁座から離れて入口通路52と出口通路53とを連通
させ、消磁時は戻しバネにより弁座に着座して出口通路
53を入口通路52から遮断するようになっている。
【0008】スプールバルブボディ側面31bには、リ
リーフ開口61と連通するとともにリリーフオイルを放
出するためのパイプおよび作動油圧供給開口62と連通
するとともに可変バルブタイミング切換機構への作動油
圧供給通路に接続されるパイプが取り付けられた連結部
材(図示されず)が、取付穴31cを利用して装着され
る。
【0009】つぎに、このように構成されたスプールバ
ルブボディ構造におけるスプールバルブ36の動作およ
びオイルの流れを説明する。図示されないシリンダブロ
ックに形成されたメインギャラリからのオイルは、オイ
ル導入通路33および制御油圧通路34に供給されてい
る。電磁バルブ51が消磁されていて、弁体54が入口
通路52を閉じている状態では、スプールバルブ36の
上面に高油圧が作用していないため、スプールバルブ3
6はバネ37の付勢力により上方位置にある。そのた
め、連通路64は下ランド36dにより閉じられてお
り、オイル導入通路33は制御油圧通路34および第1
オリフィス31aを介して第2環状室32bと連通して
いる。一方、作動油圧供給開口62は第2環状室32b
と連通し、リリーフ開口61は、第1環状室32a、連
絡路36f、穴36eおよび第2オリフィス36aを介
して出口通路53と連通するとともに、さらに第2環状
室32bを介して作動油圧供給開口62と連通していて
る。
【0010】この状態では、可変バルブタイミング切換
機構の高油圧が作動油圧供給通路62を介してリリーフ
され、また出口通路53の高油圧も第2オリフィス36
aを通じてリリーフされる。一方、第1オリフィス31
aから供給されるオイルは、作動油圧供給通路を介して
可変バルブタイミング切換機構に低油圧として供給さ
れ、可変バルブタイミング切換機構を非作動状態に維持
する。第1オリフィス31aからのオイルの余剰分は、
リリーフ開口61を介してリリーフオイルとして放出さ
れる。
【0011】次に、電磁バルブ51が励磁されて、弁体
54が入口通路52を開いた状態では、オイル導入通路
33が、制御油圧通路34および入口通路52を介して
出口通路53と連通するため、スプールバルブ36の上
面に作用するオイル導入通路33の高油圧により、スプ
ールバルブ36はバネ37の付勢力に抗して下方位置に
移動する。そのため、下ランド36dが下方に移動して
連通路64が開き、オイル導入通路33は、連通路64
を介して第2環状室32dと連通する一方、出口通路5
3、第2オリフィス36a、穴36eおよび連絡路36
fを介して第1環状室32aと連通する。
【0012】この状態では、作動油圧供給開口62に
は、連通路64を介して高油圧が供給され、この高油圧
が作動油圧供給通路を介して可変バルブタイミング切換
機構に供給されて、該機構が動作する。一方、リリーフ
開口61には、出口通路53のオイルの一部が、第2オ
リフィス36a、穴36e、連絡路36fおよび第1環
状室32aを介して供給され、リリーフオイルとして放
出される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
スプールバルブボディ構造では、スプールバルブ室32
およびオイル導入通路33は、互いに重なることなく、
隔壁を介して形成されている。したがって、スプールバ
ルブ室32の軸線およびオイル導入通路33の軸線間の
距離は隔壁が存在している分だけ長くなり、その分スプ
ールバルブボディ31も大きくなるため、Vバンク間に
おいて、バルブスプールバルブボディ31とクランク軸
の軸線方向に並んで配置される吸気マニホールドとの干
渉を避ける必要が生じるなどして、装置のコンパクトな
配置が困難であった。
【0014】また、リリーフ開口61、作動油圧供給開
口62および連通路64を形成するための横穴は、鋳抜
きにより形成されるが、前記したように各横穴はスプー
ルバルブ室32を越える深い奥行きを有しているため、
その鋳抜き勾配により、必然的にそれら開口または通路
のスプールバルブボディ側面31bでの開口面積が大き
くなり、この側面31bに装着される連結部材側の対応
部分も、その機能上必要とされる大きさより大きくなっ
てしまう。その結果、オイル通路系を構成するための装
置全体が大きくなり、またスプールバルブボディ31自
体も大型化してしまう。したがって、この点からも、装
置のコンパクトな配置が困難となっていた。
【0015】さらに、連通路64を設けるために、鋳抜
きにより下段の横穴63を形成する必要があり、さらに
その開口部を閉塞するためプラグを装着しなければなら
ないため、この横穴63の分だけスプールバルブボディ
31が大きくなるばかりか、工数も多くなっていた。
【0016】
【課題を解決するための手段および効果】本出願発明
は、前記した難点を克服し、スプールバルブボディの小
型化を図るものであって、その請求項1記載の発明は、
スプールバルブが摺動自在に収容されたスリーブが設け
られたスプールバルブ室と、該スプールバルブ室と連通
路を介して連通するとともに、該スプールバルブ室の軸
線と平行な軸線を有するオイル導入通路とが形成された
スプールバルブボディ構造において、前記スプールバル
ブ室と前記オイル導入通路とは、該スプールバルブ室の
軸線方向より見て一部が重なって形成されているととも
に、前記連通路は前記スリーブに形成されているスプー
ルバルブボディ構造である。
【0017】このような請求項1記載の発明によれば、
オイル導入通路の一部が、スプールバルブ室と重なって
形成されているので、スプールバルブ室の軸線およびオ
イル導入通路の軸線間の距離を従来に比べて短くするこ
とができ、スプールバルブボディの小型化が可能とな
る。さらに、小型化された分、スプールバルブボディの
取付座も小さくすることができるので、スプールバルブ
ボディ自体の小型化と相俟って、スプールバルブボディ
周囲の装置をコンパクトに配置することが可能となる。
また、連通路はスリーブに形成されているので、スプー
ルバルブボディ自体に連通路を形成するための穴を設け
る必要がない。そのため、その穴の開口部を閉塞するた
めの部材および作業が不要となるとともに、その穴のな
い分、スプールバルブボディを小型化できる。
【0018】
【発明の実施形態】以下、図1ないし図6を参照して本
出願発明の一実施形態について説明する。なお、前記従
来技術と同一の構成については、同一の符号を付して、
その重複する説明は省略する。図4に図示される本出願
発明の一実施形態のバルブボディ構造を有するスプール
バルブボディ31は、前記従来技術と同様に、V型内燃
機関のVバンク間に位置するシリンダブロック上で、ク
ランクシャフト軸線方向の端部に装着されるものであ
る。以下、このスプールバルブボディ31が、本出願人
による特願平10−338168号出願の明細書に記載
されたV型内燃機関に装着されるスプールバルブボディ
として用いられた例について説明する。
【0019】このV型内燃機関は、図1および図2に図
示されるように、V型8気筒内燃機関1であり、車両に
縦置きに搭載される。シリンダブロック2の左右のバン
ク2r,2lはそれぞれ4気筒からなり、各バンク2
r,2lの上にシリンダヘッド3r,3lおよびシリン
ダヘッドカバー4r,4lが順に重ねられ一体に固着さ
れている。そして、左右のバンク2r,2lにより形成
されるV字形バンク(以下、「Vバンク」という)間に
は、渦巻き状の吸気通路が形成された吸気マニホールド
5が配設されている。
【0020】シリンダヘッド3r,3lには動弁機構が
装着されていて、シリンダヘッド3r,3lに取り付け
られたホルダ6r,6lを貫通して支持された吸気ロッ
カーアームシャフト7r,7lおよび排気ロッカーアー
ムシャフト8r,8lに、可変バルブタイミング切換機
構9をそれぞれ備えた吸気ロッカーアーム10r,10
lおよび排気ロッカーアーム11r,11lが揺動自在
に支持されている。そして、回転する吸気カムシャフト
12r,12lおよび排気カムシャフト13r,13l
にそれぞれ設けられた駆動カム44(図6参照)により
揺動させられた吸気ロッカーアーム10r,10lおよ
び排気ロッカーアーム11r,11lが、油圧タペット
14を介して吸気バルブ15および排気バルブ16をそ
れぞれ開閉駆動するようになっている。
【0021】また、図2に図示されるように、V型内燃
機関1の前部には、吸気カムシャフト12r,12lの
前端部および排気カムシャフト13r,13lの前端部
にそれぞれ嵌着されたカムプーリ17と、クランクシャ
フト18の前端部に嵌着されたドライブプーリ19との
間にタイミングベルト20が掛け渡されたタイミング機
構が設けられていて、クランクシャフト18の回転が、
タイミングベルト20を介して吸気カムシャフト12
r,12lおよび排気カムシャフト13r,13lに伝
達されるようになっている。
【0022】一方、タイミング機構が設けられた側とは
反対側となるV型内燃機関1の後部には、シリンダブロ
ック2のVバンク間の凹んだ中央上壁2aであって、ク
ランクシャフト18軸線方向の後端に、中央上壁2aか
ら立ち上がった取付座2bが形成されている。そして、
この取付座2bに、本出願発明の一実施形態のバルブボ
ディ構造を有するスプールバルブボディ31が固着され
ている。
【0023】スプールバルブボディ31には、連結部材
21が装着されている。そして、図3に図示されるよう
に、上下2本ずつ平行に左右方向に延びるオイルパスパ
イプ22r,22l,23r,23lの一端が、連結部
材21の左右側面にそれぞれ接続され、さらにオイルパ
スパイプ22r,22l,23r,23lの他端が、左
右のシリンダヘッド3r,3lの吸気ポート側に装着さ
れた連結部材24r,24lの下側面にそれぞれ接続さ
れている。
【0024】以下、スプールバルブボディ31について
詳細に説明する。図4に図示されるように、スプールバ
ルブボディ31には、スプールバルブ室32がスプール
バルブボディ31の上面から下方に向けて、横断面が一
様な円形の有底の穴として形成され、またスプールバル
ブボディ31の下面から上方に向けて、オイル導入通路
33が、その軸線がスプールバルブ室32の軸線と平行
であって、横断面が円形の有底の穴として形成されてい
る点は、前記従来技術と同様であるが、オイル導入通路
33の一部が、スプールバルブ室32の軸線方向より見
て、スプールバルブ室32と重なって形成されている点
で、前記従来技術と異なっている。すなわち、スプール
バルブ室32とオイル導入通路33とが形成されたと
き、両者はその側壁の部分で相互に連通している。な
お、オイル導入通路33は、オイル供給通路2cを介し
てV型内燃機関1のシリンダブロック2に形成されたオ
イルギャラリ2dに連通している。
【0025】そして、スプールバルブ室32には、スリ
ーブ35が挿入されていて、このスリーブ35に形成さ
れた開口とスリーブ35に摺動自在に収容されたスプー
ルバルブ36とが共働して油圧の供給制御が行われる。
また、スプールバルブ室32が、その軸線方向より見
て、オイル導入通路33と一部重なって形成されている
ことから、スリーブ35は、その一部がオイル導入通路
33内に突出している。
【0026】次に、スリーブ35に形成される開口につ
いて説明する。スリーブ35のオイル導入通路33に臨
む位置には、スプールバルブ36により開閉される第1
開口35aが形成されており、この第1開口35aはス
プールバルブ室32とオイル導入通路33とを連通する
連通路35aを構成している。また、第1オリフィス3
1aの形成位置に対応して第2開口35bが形成されて
いる。さらに、スプールバルブボディ側面31bに形成
されるリリーフ開口38および作動油圧供給開口39に
対応する第3開口35cおよび第4開口35dがそれぞ
れ形成されている。
【0027】リリーフ開口38および作動油圧供給開口
39が形成されるこのスプールバルブボディ側面31b
は、スプールバルブ室32の軸線と平行な平面である。
そして、リリーフ開口38および作動油圧供給開口39
は、それら軸線がスプールバルブ室32の軸線に対して
直交するように、しかもスリーブ35のこの側面31b
側に形成された第3開口35cおよび第4開口35dに
向けて形成されているため、リリーフ開口38および作
動油圧供給開口39の奥行きは、前記の従来技術に比べ
て浅くなる。そのため、それら開口38,39のスプー
ルバルブボディ側面31bでの鋳抜き勾配による開口面
積の増大は抑制され、したがってこの側面31bに装着
される後記する連結部材21の対応部分の大きさも抑制
される。なお、40はシールである。
【0028】スプールバルブボディ側面31bには、連
結部材21が取付穴31cを利用して装着されている。
リリーフ開口38は、連結部材21に形成された通路を
介して、連結部材24r,24lに形成された通路に接
続されて潤滑用オイル供給通路41(図6参照)に連通
するオイルパスパイプ22r,22lと連通している。
同様に、作動油圧供給開口39は、連結部材21に形成
された別の通路を介して、連結部材24r,24lに形
成された別の通路に接続されて可変バルブタイミング切
換機構9へ通じる作動油圧供給通路42(図6参照)に
連通するオイルパスパイプ23r,23lに連通してい
る。
【0029】図2および図3に図示されるように、連結
部材21が装着される側面31bとしては、スプールバ
ルブボディ31の、吸気マニホールド5が配置されてい
る側の面とは反対側の面(後側面)が選ばれる。しか
も、前記の各オイルパスパイプ22r,22l,23
r,23lは、その軸線がスプールバルブボディ側面3
1bと平行に、そして略水平になるように連結部材21
に取り付けられているため、これらオイルパスパイプ2
2r,22l,23r,23lが吸気マニホールド5と
干渉することがなく、吸気マニホールド5をVバンク間
にコンパクトに配置できる。
【0030】潤滑用オイル供給通路41および作動油圧
供給通路42は、図6に図示されるように、吸気ロッカ
ーアームシャフト7および排気ロッカーアームシャフト
8の内部に、その中空部を管状部材43で仕切ることに
より形成されている。そして、吸気ロッカーアーム10
および排気ロッカーアーム11に設けられた可変バルブ
タイミング切換機構9は、油圧により移動する切換ピン
により複数のロッカーアーム相互の連結および連結解除
の切換を行うものであって、この機構9には作動油圧供
給通路42と連通する連通孔45を通して高油圧または
低油圧が供給されて、その連結または連結解除の動作が
行われる。一方、潤滑用オイル供給通路41には駆動カ
ム44とロッカーアーム10,11との当接部に向けて
オイルを供給する噴口部46aを有するオイル供給孔4
6が形成されている。
【0031】潤滑用オイル供給通路41を設けて、リリ
ーフ開口38からのリリーフオイルを所要箇所の潤滑に
利用するに当たり、潤滑に必要なオイル量を確保するた
めに、第1オリフィス31aおよび第2オリフィス36
aの絞り量は適度に設定される。しかしながら、第2オ
リフィス36aを通過するオイル量を多くするために、
その絞り量を小さくすると、出口通路53へのオイルの
供給流量があまり多くない場合には、スプールバルブ3
6の応答性が低下する。そのような場合には、第2オリ
フィス36aの絞り量はスプールバルブ36の良好な応
答性が得られるように決定するとともに、第2環状室3
2bからスリーブ35を貫通してリリーフ開口38に連
通する第3オリフィス35eを形成して、第2オリフィ
ス36aのみからの供給による潤滑用オイル量の不足分
を、この第3オリフィス35eからの供給により補充す
ることができる。
【0032】次に、このように構成された本出願発明の
実施形態におけるスプールバルブ36の動作およびオイ
ルの流れを、図5を参照して説明する。オイル導入通路
33および制御油圧通路34には、シリンダブロック2
に形成されたオイルギャラリ2dからオイル供給通路2
cを介してオイルが供給されている。図5−Aに図示さ
れるように、電磁バルブ51が消磁されていて、弁体5
4が入口通路52を閉じている状態では、スプールバル
ブ36はバネ37の付勢力により上方位置にある。その
ため、連通路35aは下ランド36dにより閉じられて
おり、オイル導入通路33は制御油圧通路34および第
1オリフィス31aを介して第2環状室32bと連通し
ている。一方、作動油圧供給開口39は第2環状室32
bと連通し、リリーフ開口38は、第1環状室32a、
連絡路36f、穴36eおよび第2オリフィス36aを
介して出口通路53と連通しており、さらに第2環状室
を介して作動油圧供給開口39と連通している。
【0033】この状態では、作動油圧供給通路42の高
油圧のオイルがリリーフされ、また出口通路53の高油
圧のオイルも第2オリフィス36aを通じてリリーフさ
れる。そして、このリリーフされるオイルが、リリーフ
開口38から、連結部材21、オイルパスパイプ22
r,22lおよび連結部材24r,24lを通って潤滑
用オイル供給通路41に供給され、オイル供給孔46の
噴口部46aから駆動カム44とロッカーアーム10,
11との当接部にオイルが供給され、潤滑が行われる。
第1オリフィス31aから供給されたオイルは、作動油
圧供給開口39から、連結部材21、オイルパスパイプ
23r,23l、連結部材24r,24l、作動油圧供
給通路42および連通孔45を通って可変バルブタイミ
ング切換機構9に低油圧として供給され、該機構9を非
作動状態に維持する。さらに、第1オリフィス31aか
らのオイルの一部は、リリーフ開口38から連結部材2
1、オイルパスパイプ22r,22lおよび連結部材2
4r,24lを通って潤滑用オイル供給通路41に供給
されて、さらに噴口部46aから駆動カム44とロッカ
ーアーム10,11との当接部に供給される。
【0034】次に、図5−Bに図示されるように、電磁
バルブ51が励磁されて、弁体54が入口通路52を開
いた状態では、オイル導入通路33が、制御油圧通路3
4および入口通路52を介して出口通路53と連通する
ため、スプールバルブ36の上面に作用するオイル導入
通路33の高油圧により、スプールバルブ36はバネ3
7の付勢力に抗して下方位置に移動する。そのため、下
ランド2dが下方に移動して連通路35aが開き、オイ
ル導入通路33は、連通路35aを介して第2環状室3
2bと連通する一方、出口通路53、第2オリフィス3
6a、穴36eおよび連絡路36fを介して第1環状室
32aとも連通する。
【0035】この状態では、作動油圧供給開口39に
は、連通路35aを介して高油圧が供給され、この高油
圧が作動油圧供給通路42を介して可変バルブタイミン
グ切換機構9に供給されて、該機構9が動作する。一
方、リリーフ開口38には、出口通路53のオイルの一
部が、第2オリフィス36a、穴36e、連絡路36f
および第1環状室32aを介して供給される。そして、
このオイルが潤滑用オイル供給通路41に供給されて、
さらにオイル供給孔46の噴口部46aから駆動カム4
4とロッカーアーム10,11との当接部に供給され、
潤滑が行われる。さらに、第3オリフィス35eを形成
した場合には、第2環状室32bに流入した高油圧の一
部が第3オリフィス35eを通ってリリーフ開口38に
供給され、出口通路53からのオイルと一緒に、潤滑用
オイル供給通路41を介して噴口部46aから、駆動カ
ム44とロッカーアーム10,11との当接部に供給さ
れる。
【0036】この実施形態は上記のように構成されてい
るので、以下のような効果を奏する。オイル導入通路3
3の一部が、スプールバルブ室32の軸線方向より見
て、スプールバルブ室32と重なって形成されているの
で、スプールバルブ室32の軸線およびオイル導入通路
33の軸線間の距離を従来に比べて短くすることがで
き、スプールバルブボディ31の小型化が可能となる。
さらに、小型化された分、スプールバルブボディ31の
取付座2bも小さくすることができるので、スプールバ
ルブボディ31自体の小型化と相俟って、スプールバル
ブボディ31に隣接している吸気マニホールド5を、限
られたスペースであるVバンク間にコンパクトに配置す
ることが可能となる。
【0037】また、連通路35aはスリーブ35に形成
されているので、スプールバルブボディ31自体に連通
路を形成するための穴を、例えば鋳抜きにより形成する
必要はなく、さらにその穴の開口部を閉塞するためプラ
グを装着する必要もないため、スプールバルブボディ3
1を小型化することができ、また工数を減らすことがで
きる。
【0038】リリーフ開口38および作動油圧供給開口
39は、スプールバルブボディ31の、スプールバルブ
室32の軸線と平行な平面である側面31bであって、
それら軸線がスプールバルブ室32の軸線に対して直交
するように、しかもスリーブ35のこの側面31b側に
形成された開口に向けて形成されているため、リリーフ
開口38および作動油圧供給開口39の奥行きは、前記
の従来技術に比べて浅くなる。そのため、それら開口3
8,39のスプールバルブボディ側面31bでの鋳抜き
勾配による開口面積の増大は抑制され、したがって側面
31bに装着される連結部材21の対応部分の大きさも
抑制される。この結果、オイル通路系を構成するための
装置全体は、前記従来技術に比べて小さくなり、またス
プールバルブボディ31自体も小さくなるとともに、連
結部材21を装着する面のシール領域も小さくてすむ。
【0039】連結部材21は、スプールバルブボディ3
1の、吸気マニホールド5が配置されている側の面とは
反対側の側面31b(後側面)に装着され、しかも連結
部材21に取り付けられたオイルパスパイプ22r,2
2l,23r,23lは、その軸線がスプールバルブボ
ディ31の前記側面31bと平行に、そして略水平にな
るようにされているため、これらパイプが吸気マニホー
ルド5と干渉することがなく、吸気マニホールド5をV
バンク間にコンパクトに配置できる。
【0040】リリーフ通路は可変バルブタイミング切換
機構9に必ず付随して設けられるものであるが、そのリ
リーフ通路から放出されるリリーフオイルを、潤滑が必
要な箇所である動弁装置の駆動カム44とロッカーアー
ム10,11との当接部に供給したので、従来は単に放
出されてオイルパンに回収されていたリリーフオイル
を、潤滑が必要な駆動カム44とロッカーアーム10,
11との当接部の潤滑に利用できる。さらに、潤滑用オ
イル供給通路41をロッカーアームシャフト14内部に
形成したので、別途、潤滑用オイル供給通路41を管に
より形成する必要はなく、配管もコンパクトにまとめる
ことができる。
【0041】前記実施形態では、潤滑用オイル供給通路
41に導かれたリリーフオイルは、潤滑箇所である内燃
機関の動弁装置における駆動カム44とロッカーアーム
10,11との当接部に供給されたが、潤滑箇所は、駆
動カム44のカムシャフト12,13の支承部、油圧タ
ペット14、軸受部など、その他潤滑が必要な箇所であ
ればどの箇所であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願発明の一実施形態のスプールバルブボデ
ィが適用されるV型内燃機関の縦断前面図である。
【図2】同縦断側面図である。
【図3】同後面図である。
【図4】本出願発明の一実施形態のスプールバルブボデ
ィであって、Aはその正面図であり、Bはその縦断面図
である。
【図5】図4のスプールバルブボディにおけるオイルの
流れを説明する図であり、Aは低油圧供給時の図であ
り、Bは高油圧供給時の図である。
【図6】可変バルブタイミング切換機構を備えた動弁装
置の駆動カムおよびロッカーアームの一部を示す概略図
である。
【図7】従来技術のスプールバルブボディであって、A
はその正面図であり、Bはその縦断面図である。
【符号の説明】
1…V型内燃機関、2…シリンダブロック、2a…中央
上壁、2b…取付座、2c…オイル供給通路、2d…オ
イルギャラリ、2r…右バンク、2l…左バンク、3
l,3r…シリンダヘッド、4r,4l…シリンダヘッ
ドカバー、5…吸気マニホールド、6r,6l…ホル
ダ、7r,7l…吸気ロッカーアームシャフト、8r,
8l…排気ロッカーアームシャフト、9…可変バルブタ
イミング切換機構、10r,10l…吸気ロッカーアー
ム、11r,11l…排気ロッカーアーム、12r,1
2l…吸気カムシャフト、13r,13l…排気カムシ
ャフト、14…油圧タペット、15…吸気バルブ、16
…排気バルブ、17…カムプーリ、18…クランクシャ
フト、19…ドライブプーリ、20…タイミングベル
ト、21…連結部材、22r,22l,23r,23l
…オイルパスパイプ、24r,24l…連結部材、31
…スプールバルブボディ、31a…第1オリフィス、3
1b…スプールバルブボディ側面、31c…取付穴、3
2…スプールバルブ室、32a…第1環状室、32b…
第2環状室、33…オイル導入通路、34…制御油圧通
路、35…スリーブ、35a…連通路(第1開口)、3
5b…第2開口、35c…第3開口、35d…第4開
口、35e…第3オリフィス、36…スプールバルブ、
36a…第2オリフィス、36b,36c,36d…ラ
ンド、36e…穴、36f…連絡路、37…バネ、38
…リリーフ開口、39…作動油圧供給開口、40…シー
ル、41…潤滑用オイル供給通路、42…作動油圧供給
通路、43…管状部材、44…駆動カム、45…連通
孔、46…オイル供給孔、46a…噴口部、50…電磁
バルブボディ、51…電磁バルブ、52…入口通路、5
3…出口通路、54…弁体、61…リリーフ開口(横
穴)、62…作動油供給開口(横穴)、63…横穴、6
4…連通路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプールバルブが摺動自在に収容された
    スリーブが設けられたスプールバルブ室と、該スプール
    バルブ室と連通路を介して連通するとともに、該スプー
    ルバルブ室の軸線と平行な軸線を有するオイル導入通路
    とが形成されたスプールバルブボディ構造において、前
    記スプールバルブ室と前記オイル導入通路とは、該スプ
    ールバルブ室の軸線方向より見て一部が重なって形成さ
    れているとともに、前記連通路は前記スリーブに形成さ
    れていることを特徴とするスプールバルブボディ構造。
JP35150198A 1998-11-27 1998-12-10 スプールバルブボディ構造 Pending JP2000170941A (ja)

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