JP2000170358A - 合成畳用芯材、合成畳用畳床及び合成畳 - Google Patents

合成畳用芯材、合成畳用畳床及び合成畳

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JP2000170358A
JP2000170358A JP11275748A JP27574899A JP2000170358A JP 2000170358 A JP2000170358 A JP 2000170358A JP 11275748 A JP11275748 A JP 11275748A JP 27574899 A JP27574899 A JP 27574899A JP 2000170358 A JP2000170358 A JP 2000170358A
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tatami
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Yoshinori Omura
吉典 大村
Koji Yamatsuta
浩治 山蔦
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Sumika Plastech Co Ltd
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Sumika Plastech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度、柔軟性、耐湿性等に優れ、軽量で持ち
運びなどに便利であって、集中荷重を受けた場合にも部
分的に凹みが発生せず、コスト的にも有利で、好ましく
は畳表のタッカー止めが良好な合成畳用芯材、合成畳用
畳床、及び合成畳を提供する。 【解決手段】 合成樹脂の発泡体層を主体として有する
合成畳用芯材において、前記発泡体層が、発泡倍率10
倍以上100倍以下の合成樹脂発泡体よりなる発泡体層
3(A層)と、このA層3より畳表側に配置され、発泡
倍率1.2倍以上10倍以下のポリプロピレン樹脂発泡
体よりなる発泡体層2(B層)とを有し、好ましくは前
記A層3より畳裏側に配置され、発泡倍率5倍以下のポ
リプロピレン樹脂発泡体よりなる発泡体層4(C層)を
更に有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂の発泡体
層を有する合成畳に使用される合成畳用芯材、合成畳用
畳床及び合成畳に関し、特に軽量で畳床の切断や縫着が
容易で、従来の加工道具でも加工できる合成畳用芯材、
合成畳用畳床及び合成畳に関する。ここで、合成畳は従
来の畳に相当する厚みを有するいわゆる厚畳を意味して
おり、厚みが30mm未満の薄畳を除く概念である。
【0002】
【従来の技術】従来の畳は、い草の畳表と藁製の畳床か
ら成り、重く、日に干したり、内部を掃除することが困
難であり、吸水性があるため、腐ったり、ダニなどが発
生する問題点があった。また、ホテル、体育館や競技会
場などでは、畳を臨時に敷設する場合があるが、持ち運
びに便利で、しかも保管時に荷崩れが起こらないような
軽量性、形状保持性を有する畳に対する要望が強かっ
た。
【0003】このような問題点を解決するために、芯材
として、合成樹脂発泡体を用いた合成畳が開発された。
この合成畳は、ポリオレフィン樹脂発泡体、ポリスチレ
ン樹脂発泡体などの合成樹脂発泡体からなる芯材と、そ
の下面に配設されたポリオレフィンクロス、不織布など
からなる保護シート材と、芯材の上面に配設された緩衝
材と、緩衝材の上面に配置された畳表を構成するい草と
からなり、縫製糸によって一体に縫着されており、畳か
ら畳表を除いたものが畳床と称されている。
【0004】しかし、このような合成畳の場合、芯材が
柔らかい発泡材料で作製されているので、畳上面の一か
所に集中荷重を受けた場合に、集中荷重を受けた部分に
部分応力歪みが生じて畳が部分的に陥没するおそれがあ
った。このため、この局部荷重を分散すべく、芯材の上
面にインシュレーションボードやベニヤ板等の材料を配
設する事で、解決を図る方策が採られていた。更に、特
開平9−256607号公報においても、局部荷重を分
散するための面部材として、ラス、繊維クロス、金網、
軽量金属板、軽量木材板、合成樹脂シート材、紙、プラ
スチックダンボール等を使用した合成畳用芯材が開示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インシ
ュレーションボードは木質繊維を圧縮して板状にしたも
のであり、合成樹脂発泡体と比較して重く(比重約0.
4程度)、また吸湿性があるため、腐る、ダニの発生な
ど藁床と同じ問題を抱えていた。また、ベニヤ板は、表
面が堅く歩行感が悪い、座り心地が悪い、などの問題
や、畳を製造する際にベニヤ板が、包丁で切れにくいこ
とによる製造効率の低下、更にはベニヤ板の吸水による
変形の問題等があった。更に、上記公報に挙げられた面
部材も、比重、強度、柔軟性、切断性、耐湿性、コスト
などの総合的な性能を考慮すると、いずれも十分満足の
いく材料とはいえなかった。
【0006】一方、高発泡樹脂製の畳芯材を用いた場合
には高発泡樹脂が脆いため、畳表を縫着する際に、裏側
に畳表をタッカーにて止めることが出来ず、畳製造上の
効率低下を招いていた。
【0007】本発明は、このような現状に鑑み、強度、
柔軟性、耐湿性等に優れ、軽量で持ち運びなどに便利で
あって、集中荷重を受けた場合にも部分的に凹みが発生
せず、コスト的にも有利で、好ましくは畳表のタッカー
止めが良好な合成畳用芯材、合成畳用畳床、及び合成畳
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、合成畳用芯材の複合化材料について鋭意
検討した結果、発泡体層を、通常の合成樹脂発泡体層に
加えて、発泡倍率1.2倍以上10倍以下のポリプロピ
レン樹脂発泡体よりなる発泡体層を畳表側に配置するこ
とにより、上記目的を達成が達成できることを見出し、
また、発泡倍率5倍以下のポリプロピレン樹脂発泡体よ
りなる発泡体層を畳裏側に配置することにより、畳表の
タッカー止めが良好になることを見出し、更に検討を加
えて、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明の合成畳用芯材は、合成樹脂
の発泡体層を主体として有する合成畳用芯材において、
前記発泡体層が、発泡倍率10倍以上100倍以下の合
成樹脂発泡体よりなる発泡体層(A層)と、このA層よ
り畳表側に配置され、発泡倍率1.2倍以上10倍以下
のポリプロピレン樹脂発泡体よりなる発泡体層(B層)
とを有することを特徴とする。ここで、A層とB層との
中間には他の発泡体層やその他の層を有していてもよ
く、またB層の機能を損なわない限り、B層の畳表側に
は、他の発泡体層やその他の層を有していてもよい。
【0010】畳表側の層に発泡倍率1.2倍以上10倍
以下のポリプロピレン樹脂発泡体を用いることにより、
材料の比重をさほど大きくすることなく、しかも表面の
柔軟性を良好に維持しながら、局所荷重による芯材の凹
みを防止することが可能になる。かかる観点より、好ま
しくは発泡倍率2倍以上6倍以下のポリプロピレン樹脂
発泡体である。また、ポリプロピレン樹脂発泡体は、耐
湿性等に優れ、切断性も良好でコスト的にも安価であ
る。一方、A層により衝撃力なども吸収・緩和し、歩行
時のフィット感や座り心地も従来の藁を芯材とした畳と
同等に維持できる。かかる観点より、好ましくは発泡倍
率15倍以上50倍以下の合成樹脂発泡体である。
【0011】その結果、強度、柔軟性、耐湿性等に優
れ、軽量で持ち運びなどに便利であって、集中荷重を受
けた場合にも部分的に凹みが発生せず、コスト的にも有
利な合成畳用芯材を提供することができた。
【0012】上記において、前記発泡体層は2層構造の
ものに限らず、3層構造以上のものであってもよく、そ
の際、種々の発泡材料が使用可能であるが、前記A層よ
り畳裏側に配置され、発泡倍率5倍以下のポリプロピレ
ン樹脂発泡体よりなる発泡体層(C層)を更に有するこ
とが好ましい。この場合でも、B層とC層との中間には
他の発泡体層やその他の層を有していてもよく、またC
層の機能を損なわない限り、C層の畳裏側には、他の発
泡体層やその他の層を有していてもよい。
【0013】当該C層を設けることにより、材料の比重
をさほど大きくすることなく、しかも材料の耐湿性、切
断性、コストを良好に維持しながら、芯材裏側において
畳表などをタッカーにて機械的に係止することが可能に
なり、製造コスト的にかなり有利になる。かかる観点よ
り、好ましくは発泡倍率1.3倍以上3倍以下のポリプ
ロピレン樹脂発泡体である。
【0014】また、前記B層の厚みは0.7mm以上1
5mm以下が好ましく、これにより軽量で且つ局所荷重
の効率的分散が可能になる。かかる観点よりB層の厚み
は0.7mm以上10mm以下がより好ましい。
【0015】前記C層の厚みは0.7mm以上5mm以
下が好ましく、これにより軽量で且つ畳表を装着し畳を
製造する際に、畳裏側において、畳表を畳芯材にタッカ
ーを用いて効率的に機械的に係止することが可能にな
る。かかる観点よりC層の厚みは0.7mm以上3mm
以下がより好ましい。
【0016】前記B層を構成するポリプロピレン樹脂発
泡体は、後述のように種々の製法で製造でき、得られる
発泡体の構造も多少相違するが、上下面に内層部よりも
発泡倍率の低いスキン層を有するものであることが好ま
しい。この構成により、材料の曲げ弾性率が高くなるた
め、畳表側材としての柔軟性を失わずに、局所荷重を効
率的に分散させることが可能になり、その下側に存在す
るA層が集中荷重を受けた場合にも、上表面の面部材全
体に荷重が分散され、重量物による部分的な永久的陥没
がより発生しにくくなる。より具体的には、スキン層と
して発泡倍率1.5倍以下の層を0.05mm以上2.
0mm以下の厚みで有することが好ましい。
【0017】また、前記発泡体層、即ちA層とB層もし
くはA層〜C層(他の中間層を含む場合はその層も含
む)は、縫着または接着により一体化されていることが
好ましい。この構成により、合成畳用芯材の剛性を高め
ることが可能になり、温度変化による反り変形の防止を
するとともに、移送時の撓みを防止する事が可能にな
る。
【0018】前記A層としては、後述のように種々の樹
脂発泡体が挙げられるが、ポリスチレン樹脂発泡体であ
ることが好ましい。この構成により、従来用いられてい
る畳用合成床材料である発泡ポリスチレン樹脂を利用し
て、その特徴を生かしつつ効率的に芯材を形成すること
が可能になる。
【0019】また、別の観点から、前記A層が、ポリプ
ロピレン樹脂発泡体であることが好ましい。この構成に
より、リサイクル時において、ポリプロピレン樹脂発泡
体が芯材として同一材料であることから分離すること無
しに、樹脂としてのリサイクルが可能になる。
【0020】一方、本発明の合成畳用畳床は、上記いず
れかに記載の合成畳用芯材の畳表側と畳裏側とに、吸放
湿紙を配置してあるものである。この構成により、上記
合成畳用芯材の作用効果に加えて、吸水性のない独立発
泡樹脂製畳用芯材に吸湿性を持たせることが可能にな
り、実使用上でのべたつき感を防止することが可能にな
る。
【0021】また、上記いずれかに記載の合成畳用畳芯
材の最も畳表側に、難燃性の合成樹脂フィルムまたは合
成樹脂シートが更に設けられていることが好ましい。こ
の構成により、畳を難燃性にすることが可能になる。
【0022】同様の観点から、合成畳用畳芯材の最も畳
表側に、耐火性、耐熱性又は断熱性を有する延焼防止塗
料又は耐火塗料が塗布されていることが好ましい。この
構成により、畳を難燃性にすることが可能になる。
【0023】更に、合成畳用芯材の最も畳裏側に、裏シ
ートが更に設けられていることが好ましい。この構成に
より、美粧性、耐久性、防湿性を付与することが可能に
なる。
【0024】かかる観点より、特に前記裏シートが、ポ
リプロピレン製織布シートであることが好ましい。
【0025】他方、本発明の合成畳は、上記の合成畳用
畳床の最も畳表側に、畳表を設けてあることを特徴とす
る。この構成により、上述の各合成畳用芯材及び畳床の
作用効果と同じ作用効果を奏することができる。
【0026】その結果、強度、柔軟性、耐湿性等に優
れ、軽量で持ち運びなどに便利であって、集中荷重を受
けた場合にも部分的に凹みが発生せず、コスト的にも有
利な合成畳を提供することができた。
【0027】また、本発明の合成畳は、前記の任意の合
成畳用畳床に、畳表を縫着すると共に、前記合成畳用畳
床及び前記畳表の構成材料が全てポリプロピレン樹脂で
あることを特徴とする。この構成により、畳表、吸放湿
紙、芯材、裏シートなどが全てポリプロピレン樹脂にて
構成されるため、リサイクルが可能になり、地球環境に
優しい合成畳を提供することが可能になる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、使用材料、全体構造の順で説明する。
【0029】(使用材料)A層の材料としては、発泡倍
率10倍以上100倍以下の合成樹脂発泡体であればよ
く、熱硬化性樹脂発泡体を使用することも可能である
が、熱可塑性樹脂発泡体が好ましい。熱可塑性樹脂発泡
体としてはポリスチレン発泡体、ポリプロピレン樹脂発
泡体、ポリエチレン樹脂発泡体など、いずれのものも使
用可能であるが、コストの面からはポリスチレン発泡体
が、強度と環境問題からはポリプロピレン樹脂発泡体が
好ましい。なお、熱硬化性樹脂発泡体としては、比較的
硬質のポリウレタン発泡体、フェノール樹脂発泡体など
が挙げられる。
【0030】これらの合成樹脂発泡体は通常公知の樹脂
発泡体の製造方法で製造することができる。なお、A層
の厚みは、20mm以上65mm以下が好ましい。
【0031】B層の材料としては、発泡倍率1.2倍以
上10倍以下のポリプロピレン樹脂発泡体であれば、製
造方法、添加成分、発泡剤等はいずれのものでもよい。
また、ポリプロピレン樹脂は、主たる樹脂成分としてポ
リプロピレンを含有するものであれば、他の混合樹脂成
分や共重合成分等を含んでいてもよい。
【0032】ポリプロピレン樹脂発泡体の製造方法は、
一般的には、熱分解型発泡剤とポリプロピレン樹脂とを
混合して、押出機で樹脂の加熱溶融と発泡剤の分解を行
いながら、樹脂と発泡ガスとを混練・均一化させ、発泡
に適した温度まで冷却した後、ダイスより押し出して発
泡させ、引取機にて冷却・成形する方法や、熱分解型発
泡剤の代わりに物理発泡剤を押出機内に圧入する方法な
どが採用でき、例えば特公昭58−31098号公報な
どにその詳細が開示されている。そして、発泡倍率の調
整は、発泡剤の種類や添加量などの調整により行うこと
ができる。なお、前述のスキン層を有するものを得るに
は、一定発泡倍率で押出成形されたシートの上下面を加
熱溶融し、圧着ロールで圧着して形成する方法等が利用
できる。また、スキン層を別の工程で形成した後、融着
や接着等により、発泡体に積層してスキン層を形成する
ことも可能である。
【0033】C層の材料としては、発泡倍率の相違を除
いてB層の材料と同様のものが使用可能であり、発泡倍
率が比較的小さくなるように、上記の如く発泡剤の種類
や添加量などが調整される。なお、C層の材料として
も、スキン層を有するものを使用することができる。
【0034】前記吸放湿紙としては、ダンボール紙のよ
うに通気性と比較的大きな表面積を有する紙類(例えば
丸三製紙(株)製,MFシート)などが使用でき、前述
の如くポリプロピレン樹脂で形成する場合には、通気性
のミクロポアを形成したフィルム、シートなどが使用で
きる。
【0035】また難燃性の合成樹脂フィルムまたは合成
樹脂シートとしては、耐熱性樹脂または難燃性樹脂を使
用したフィルムもしくはシート、又は難燃化剤等を添加
した合成樹脂フィルムまたは合成樹脂シートなどが挙げ
られる。
【0036】前記延焼防止塗料又は耐火塗料としては、
例えば、「ファイヤスパイクシステム(商品名)」
(株)ハイウッドシステム社製や「SK耐火コ−ト(商
品名)」エスケー化研(株)製などの耐火塗料が挙げら
れる。また粘土鉱物を水溶性樹脂(ポリビニルアルコー
ルなど)に微分散させた水溶液を同じように塗布、乾燥
して塗膜を形成させることでも同一の効果を発揮させる
ことが可能である。
【0037】裏シートとしては、ポリプロピレン糸やポ
リプロピレン細巾帯を織物にしたポリプロピレン製織布
シートなどが挙げられる。
【0038】畳表としては、い草等を麻糸等で織ったも
のや、ポリプロピレン等の合成樹脂製のものを用いるこ
とができる。
【0039】(全体構造)以下、本発明の合成畳用芯
材、合成畳用畳床及び合成畳の構造について、図面に基
づいて説明する。
【0040】図1は、前記発泡体層が、発泡倍率10倍
以上100倍以下の合成樹脂発泡体よりなる発泡体層3
(A層)と、発泡倍率1.2倍以上10倍以下のポリプ
ロピレン樹脂発泡体よりなる発泡体層2(B層)と、発
泡倍率5倍以下のポリプロピレン樹脂発泡体よりなる発
泡体層4(C層)とからなり、畳表1側からB層2、A
層3、C層4の順で積層された合成畳用芯材の実施形態
を示すものである。
【0041】本実施形態では、これらの発泡体層2〜4
(A〜C層)は互いに縫着糸によって縫着されており、
更にこの合成畳用芯材に畳表1が縫着されている。その
際、畳表1は図1に示すように、合成畳用芯材の端部を
包囲するように畳裏側まで折り返され、その部分で縫着
されているが、タッカー止めすることも可能である。
【0042】なお、各層を縫着または接合一体化する方
法としては、縫着の他、接着剤もしくは接着・粘着テー
プ等による全面接着や部分接着による方法、または熱溶
着による接合一体化方法を採用することができる。
【0043】合成畳用芯材の各層の厚みの和は、30m
m以上70mm以下が好ましく、いわゆる厚畳の芯材と
して好適に使用される。また、A層、B層、C層の間に
介在してもよい中間層としては、上記の接着層、粘着層
の他、他の発泡体層やベニヤ板、インシュレーションボ
ードなどの層を有していてもよい。
【0044】図2は、図1に示す実施形態の合成畳用芯
材の上部に難燃性の合成樹脂シートよりなる難燃性シー
ト材層5を介装するとともに、合成畳用芯材の下面すな
わち発泡体層4側にポリオレフィンクロスよりなる裏シ
ート6を配設することで難燃化した合成畳用畳床の実施
形態を示すものである。
【0045】合成畳用芯材の畳表側と畳裏側とに、吸放
湿紙を配置した合成畳用畳床を形成する場合、吸放湿紙
は難燃性シート材層5と発泡体層2との間、及び裏シー
ト6と発泡体層4との間に介装される。また、難燃性シ
ート材層5の代わりに、耐火性、耐熱性又は断熱性を有
する延焼防止塗料又は耐火塗料を、その下地となる層に
塗布してもよい。
【0046】
【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実
施例等について説明する。なお、実施例等における各評
価項目の評価方法は次の通りである。
【0047】(局部圧縮量)JIS A 5911に準
拠(但し、荷重をかけた状態で10分間放置)した方法
で局部圧縮試験を行った。即ち、試料(芯材)のほぼ中
央の表面に25mmφの面積に対して20kgfの荷重
をかけた状態で10分間放置し、その後ダイヤルゲージ
にて圧縮量(mm)を測定した。測定後、荷重を除去
し、その時の歪み量を測定し、それを永久圧縮歪み(m
m)とした。
【0048】(局部初期圧縮歪み)上記の永久圧縮歪み
の測定において、荷重をかけた直後(数秒以内)の荷重
面の沈降深さ(mm)を測定した。
【0049】(タッカー強度)試料の芯材の畳裏側(C
層)に対して、直にタッカー止めを行うべく、タッカー
針(長さ10mm、針径約1.0mm、針材質鋼製)を
タッカーにより機械的に挿入後、バネ秤により挿入逆方
向に引き抜き、その際に引き抜きに要する強度(kg
f)を測定した。
【0050】実施例1〜3 図1に示す合成畳において、A〜C層を表1に示す発泡
体で形成し、本発明の合成畳用芯材を使用した合成畳を
得た。これに対し、上記の各評価を行った。その結果を
表1に示す。
【0051】なお、表中の発泡体の詳細は次の通りであ
る。 PP1〜PP5:住友化学工業(株)製,スミセラー PS1〜PS2:ダウ化学工業(株)製,スタイロ また、歩行試験を行った結果、いずれの合成畳も適度が
歩行感が得られた。
【0052】比較例1 実施例1において、A層に相当する発泡体層のみで芯材
を形成すること以外は、実施例1と同様にして合成畳を
得た後、各評価を行った。その結果を表1に示す。
【0053】比較例2 実施例1において、A層に相当する発泡体層の内部にベ
ニヤ合板を埋設することにより芯材を形成する以外は、
実施例1と同様にして合成畳を得た後、各評価を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0054】比較例3 比較例1において、発泡体層の発泡倍率を小さくする以
外は、比較例1と同様にして合成畳を得た後、各評価を
行った。その結果を表1に示す。
【0055】
【表1】 表1の結果が示すように、実施例1〜3の合成畳はいず
れも局部圧縮量、永久圧縮歪み、局部初期圧縮歪みが小
さく、タッカー強度も高い値であった。これに対し、発
泡倍率が高い単層の芯材を使用した比較例1では、局部
圧縮量、永久圧縮歪み、局部初期圧縮歪みが大きく、タ
ッカー強度も低い値であった。また、合板を埋設した芯
材を使用した比較例2や、発泡倍率が低い単層の芯材を
使用した比較例3では、局部圧縮量などが改善されてい
るものの十分ではなく、切断性や比重の問題もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合成畳用芯材を使用した合成畳の断面
【図2】本発明の合成畳用畳床を使用した合成畳の断面
【符号の説明】
1 畳表 2 発泡体層(B層) 3 発泡体層(A層) 4 発泡体層(C層) 5 難燃性シート材層 6 裏シート

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂の発泡体層を主体として有する
    合成畳用芯材において、 前記発泡体層が、発泡倍率10倍以上100倍以下の合
    成樹脂発泡体よりなる発泡体層(A層)と、このA層よ
    り畳表側に配置され、発泡倍率1.2倍以上10倍以下
    のポリプロピレン樹脂発泡体よりなる発泡体層(B層)
    とを有することを特徴とする合成畳用芯材。
  2. 【請求項2】 前記発泡体層が、前記A層より畳裏側に
    配置され、発泡倍率5倍以下のポリプロピレン樹脂発泡
    体よりなる発泡体層(C層)を更に有する請求項1記載
    の合成畳用芯材。
  3. 【請求項3】 前記B層の厚みが0.7mm以上15m
    m以下である請求項1又は2に記載の合成畳用芯材。
  4. 【請求項4】 前記C層の厚みが0.7mm以上5mm
    以下である請求項2又は3に記載の合成畳用芯材。
  5. 【請求項5】 前記B層を構成するポリプロピレン樹脂
    発泡体が、上下面にスキン層を有するものである請求項
    1〜4のいずれかに記載の合成畳用芯材。
  6. 【請求項6】 前記発泡体層が縫着または接着により一
    体化されている請求項1〜5のいずれかに記載の合成畳
    用芯材。
  7. 【請求項7】 前記A層が、ポリスチレン樹脂発泡体で
    ある請求項1〜6のいずれかに記載の合成畳用芯材。
  8. 【請求項8】 前記A層が、ポリプロピレン樹脂発泡体
    である請求項1〜6のいずれかに記載の合成畳用芯材。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の合成畳
    用芯材の畳表側と畳裏側とに、吸放湿紙を配置してある
    合成畳用畳床。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の合成
    畳用芯材の最も畳表側に、難燃性の合成樹脂フィルムま
    たは合成樹脂シートが更に設けられている合成畳用畳
    床。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8のいずれかに記載の合成
    畳用芯材の最も畳表側に、耐火性、耐熱性又は断熱性を
    有する延焼防止塗料又は耐火塗料が塗布されている合成
    畳用畳床。
  12. 【請求項12】 請求項1〜8のいずれかに記載の合成
    畳用芯材の最も畳裏側に、裏シートが更に設けられてい
    る合成畳用畳床。
  13. 【請求項13】 前記裏シートが、ポリプロピレン製織
    布シートである請求項12記載の合成畳用畳床。
  14. 【請求項14】 請求項9〜13のいずれかに記載の合
    成畳用畳床の最も畳表側に、畳表を設けてあることを特
    徴とする合成畳。
  15. 【請求項15】 請求項9、12、13のいずれかに記
    載の合成畳用畳床に、畳表を縫着すると共に、前記合成
    畳用畳床及び前記畳表の構成材料が全てポリプロピレン
    樹脂であることを特徴とする合成畳。
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