JP2000169779A - 焼成色鉛筆芯の製造方法 - Google Patents
焼成色鉛筆芯の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 十分な発色性、描線濃度をもちながら、経時
安定性、機械的強度、即ち、曲げ強度、引張強度、衝撃
強度等に優れた、焼成芯体にインクを含浸した焼成色鉛
筆芯の製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも体質材と有機質の賦形材を含
む配合組成物を混練、押出成形、非酸化性雰囲気で焼成
することにより、該有機質の賦形材が炭素化された炭素
をバインダーとする第1焼成芯体を形成し、該第1焼成
芯体を酸化雰囲気中で加熱して炭素のバインダーを酸化
除去して第2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔
内にペルヒドロポリシラザン含有液を充填させ、窒素雰
囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中に
て300℃以上、600℃以下で焼成した後、耐熱容器
に芯体を緻密に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中
又はアンモニアガス雰囲気中にて600℃を越える温度
で再焼成して第3焼成芯体を得、更に該第3焼成芯体の
気孔内にインクを充填させることを特徴とする焼成色鉛
筆芯の製造方法。
安定性、機械的強度、即ち、曲げ強度、引張強度、衝撃
強度等に優れた、焼成芯体にインクを含浸した焼成色鉛
筆芯の製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも体質材と有機質の賦形材を含
む配合組成物を混練、押出成形、非酸化性雰囲気で焼成
することにより、該有機質の賦形材が炭素化された炭素
をバインダーとする第1焼成芯体を形成し、該第1焼成
芯体を酸化雰囲気中で加熱して炭素のバインダーを酸化
除去して第2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔
内にペルヒドロポリシラザン含有液を充填させ、窒素雰
囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中に
て300℃以上、600℃以下で焼成した後、耐熱容器
に芯体を緻密に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中
又はアンモニアガス雰囲気中にて600℃を越える温度
で再焼成して第3焼成芯体を得、更に該第3焼成芯体の
気孔内にインクを充填させることを特徴とする焼成色鉛
筆芯の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、十分な発色性、描
線濃度をもちながら、経時安定性、機械的強度、即ち、
曲げ強度、引張強度、衝撃強度等に優れた、焼成芯体に
インクを含浸した焼成色鉛筆芯の製造方法に関する。
線濃度をもちながら、経時安定性、機械的強度、即ち、
曲げ強度、引張強度、衝撃強度等に優れた、焼成芯体に
インクを含浸した焼成色鉛筆芯の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の焼成色鉛筆芯は、結合材として一
種及び/又は二種以上の粘土等が用いられ、これに窒化
硼素等の体質材、更に必要に応じて耐熱性の顔料、反応
促進材を添加、配合した配合組成物を混練し、この混練
物を押出成形した後、熱処理を経て多孔質焼成芯体と
し、この芯体の気孔中に染料および顔料から成るインク
等を充填させて色鉛筆芯としていた。この時、色鉛筆芯
の重要特性としては、機械的強度が強く、発色性が良
く、筆記描線の濃度が濃いものが要求されている。
種及び/又は二種以上の粘土等が用いられ、これに窒化
硼素等の体質材、更に必要に応じて耐熱性の顔料、反応
促進材を添加、配合した配合組成物を混練し、この混練
物を押出成形した後、熱処理を経て多孔質焼成芯体と
し、この芯体の気孔中に染料および顔料から成るインク
等を充填させて色鉛筆芯としていた。この時、色鉛筆芯
の重要特性としては、機械的強度が強く、発色性が良
く、筆記描線の濃度が濃いものが要求されている。
【0003】ところが、従来の焼成色鉛筆芯は機械的強
度が充分でなく、濃度および発色性においても充分なも
のが得られていないのが現状である。そこで、上記の要
求を達成するためには、充分な機械的強度を保持しつ
つ、気孔率を増加させることにより芯体に充填されるイ
ンク量を多くする必要がある。また、従来結合材として
用いられている粘土等による焼成芯体は、窒化硼素等の
体質材と粘土等の結合材の焼結力が弱く、粘土等自身の
強度も低いため、得られる焼成色鉛筆芯は実用強度に達
していないのが現状である。更に、粘土は不純物を含ん
でいるため、得られる焼成芯体は一般に有色となり、描
線の発色性に悪影響を与えることとなる。特に、淡色系
の描線のくすんだ色の原因となっている。
度が充分でなく、濃度および発色性においても充分なも
のが得られていないのが現状である。そこで、上記の要
求を達成するためには、充分な機械的強度を保持しつ
つ、気孔率を増加させることにより芯体に充填されるイ
ンク量を多くする必要がある。また、従来結合材として
用いられている粘土等による焼成芯体は、窒化硼素等の
体質材と粘土等の結合材の焼結力が弱く、粘土等自身の
強度も低いため、得られる焼成色鉛筆芯は実用強度に達
していないのが現状である。更に、粘土は不純物を含ん
でいるため、得られる焼成芯体は一般に有色となり、描
線の発色性に悪影響を与えることとなる。特に、淡色系
の描線のくすんだ色の原因となっている。
【0004】本発明者らは、上記の課題等を解決する方
法として、少なくとも体質材からなる第2焼成芯体の気
孔内にペルヒドロポリシラザン含有液を充填させ、窒素
雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中
で熱処理することにより、結合材として窒化珪素を生成
させ、芯体の気孔中にインクを充填させてなる焼成色鉛
筆芯及びその製造方法を提案している(特開平8−48
931号等)。この製造方法等は、十分な発色性、描線
濃度をもちながら、機械的強度等に優れた焼成色鉛筆芯
が得られるものである。しかしながら、上記製造方法で
は、600℃を越える温度域で第3焼成芯体に曲がりが
発生し、芯ホルダーから芯体を繰り出すことが困難とな
ったり、ホルダーチャック部等で応力がかかりやすく、
芯体が折れやすくなる点に若干課題がある。
法として、少なくとも体質材からなる第2焼成芯体の気
孔内にペルヒドロポリシラザン含有液を充填させ、窒素
雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中
で熱処理することにより、結合材として窒化珪素を生成
させ、芯体の気孔中にインクを充填させてなる焼成色鉛
筆芯及びその製造方法を提案している(特開平8−48
931号等)。この製造方法等は、十分な発色性、描線
濃度をもちながら、機械的強度等に優れた焼成色鉛筆芯
が得られるものである。しかしながら、上記製造方法で
は、600℃を越える温度域で第3焼成芯体に曲がりが
発生し、芯ホルダーから芯体を繰り出すことが困難とな
ったり、ホルダーチャック部等で応力がかかりやすく、
芯体が折れやすくなる点に若干課題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の課題を解決すると共に、上記発明者らの先行
技術を更に改良することであり、格段に優れた機械的強
度、鮮やかで優れた発色性及び滑らかな書き味を有する
焼成色鉛筆芯の製造方法を提供することにある。
従来技術の課題を解決すると共に、上記発明者らの先行
技術を更に改良することであり、格段に優れた機械的強
度、鮮やかで優れた発色性及び滑らかな書き味を有する
焼成色鉛筆芯の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、第2焼成芯体
の気孔内にペルヒドロポリシラザン含有液を充填させ、
窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲
気中にて特定の温度域で焼成した後、耐熱容器に芯体を
緻密に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアン
モニアガス雰囲気中で特定の温度で焼成することによっ
て解決し得ることを見い出し、本発明を完成するに至っ
たのである。すなわち、本発明の焼成色鉛筆芯の製造方
法は、少なくとも体質材と有機質の賦形材を含む配合組
成物を混練、押出成形、非酸化性雰囲気で焼成すること
により、該有機質の賦形材が炭素化された炭素をバイン
ダーとする第1焼成芯体を形成し、該第1焼成芯体を酸
化雰囲気中で加熱して炭素のバインダーを酸化除去して
第2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔内にペル
ヒドロポリシラザン含有液を充填させ、窒素雰囲気等の
不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中にて300
℃以上、600℃以下で焼成した後、耐熱容器に芯体を
緻密に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアン
モニアガス雰囲気中にて600℃を越える温度で再焼成
して第3焼成芯体を得、更に該第3焼成芯体の気孔内に
インクを充填させることを特徴とする。なお、本発明で
規定する「窒素雰囲気等の不活性雰囲気中」とは、窒素
ガス雰囲気中、または、アルゴンガス雰囲気中等の不活
性ガス雰囲気中をいう。
を解決するために鋭意研究を行った結果、第2焼成芯体
の気孔内にペルヒドロポリシラザン含有液を充填させ、
窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲
気中にて特定の温度域で焼成した後、耐熱容器に芯体を
緻密に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアン
モニアガス雰囲気中で特定の温度で焼成することによっ
て解決し得ることを見い出し、本発明を完成するに至っ
たのである。すなわち、本発明の焼成色鉛筆芯の製造方
法は、少なくとも体質材と有機質の賦形材を含む配合組
成物を混練、押出成形、非酸化性雰囲気で焼成すること
により、該有機質の賦形材が炭素化された炭素をバイン
ダーとする第1焼成芯体を形成し、該第1焼成芯体を酸
化雰囲気中で加熱して炭素のバインダーを酸化除去して
第2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔内にペル
ヒドロポリシラザン含有液を充填させ、窒素雰囲気等の
不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中にて300
℃以上、600℃以下で焼成した後、耐熱容器に芯体を
緻密に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアン
モニアガス雰囲気中にて600℃を越える温度で再焼成
して第3焼成芯体を得、更に該第3焼成芯体の気孔内に
インクを充填させることを特徴とする。なお、本発明で
規定する「窒素雰囲気等の不活性雰囲気中」とは、窒素
ガス雰囲気中、または、アルゴンガス雰囲気中等の不活
性ガス雰囲気中をいう。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を詳し
く説明する。本発明の焼成色鉛筆芯の製造方法は、ま
ず、少なくとも体質材と有機質の賦形材を含む配合組成
物を混練、押出成形、非酸化性雰囲気で焼成することに
より、該有機質の賦形材が炭素化された炭素をバインダ
ーとする第1焼成芯体を形成し、該第1焼成芯体を酸化
雰囲気中で加熱して炭素のバインダーを酸化除去して第
2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔内にペルヒ
ドロポリシラザン含有液を充填させ、窒素雰囲気等の不
活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中にて300℃
以上、600℃以下で焼成した後、耐熱容器に芯体を緻
密に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモ
ニアガス雰囲気中にて600℃を越える温度で再焼成し
て第3焼成芯体を得、更に該第3焼成芯体の気孔内にイ
ンクを充填させることを特徴とするものである。
く説明する。本発明の焼成色鉛筆芯の製造方法は、ま
ず、少なくとも体質材と有機質の賦形材を含む配合組成
物を混練、押出成形、非酸化性雰囲気で焼成することに
より、該有機質の賦形材が炭素化された炭素をバインダ
ーとする第1焼成芯体を形成し、該第1焼成芯体を酸化
雰囲気中で加熱して炭素のバインダーを酸化除去して第
2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔内にペルヒ
ドロポリシラザン含有液を充填させ、窒素雰囲気等の不
活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中にて300℃
以上、600℃以下で焼成した後、耐熱容器に芯体を緻
密に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモ
ニアガス雰囲気中にて600℃を越える温度で再焼成し
て第3焼成芯体を得、更に該第3焼成芯体の気孔内にイ
ンクを充填させることを特徴とするものである。
【0008】本発明において、第1焼成芯体は、少なく
とも体質材と有機質の賦形材を含む配合組成物より得ら
れる。第1焼成芯体に用いる体質材として、まず留意す
ることは耐熱温度である。本発明の場合、ペルヒドロポ
リシラザンを完全にセラミックス化させるため、最終的
に1200℃以上で焼成することが望ましいが、前記温
度で劣化、変質、焼結等を起こさない体質材を選択する
必要がある。従って、本発明において使用できる具体的
な体質材としては、窒化硼素、アルミナ、ジルコニア等
が挙げられるが、その物性、形状から窒化硼素が特に好
ましい。
とも体質材と有機質の賦形材を含む配合組成物より得ら
れる。第1焼成芯体に用いる体質材として、まず留意す
ることは耐熱温度である。本発明の場合、ペルヒドロポ
リシラザンを完全にセラミックス化させるため、最終的
に1200℃以上で焼成することが望ましいが、前記温
度で劣化、変質、焼結等を起こさない体質材を選択する
必要がある。従って、本発明において使用できる具体的
な体質材としては、窒化硼素、アルミナ、ジルコニア等
が挙げられるが、その物性、形状から窒化硼素が特に好
ましい。
【0009】また、第1焼成芯体に用いる有機質の賦形
材としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコールなどの熱可塑性
樹脂、フラン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂など
の熱硬化性樹脂、リグニン、セルロース、トラガントガ
ムなどの天然高分子物質、石油アスファルト、コールタ
ールピッチ、ナフサ分解ピッチ、合成樹脂の乾留ピッチ
などのピッチ類等いずれも使用可能で、当然これら数種
類の混合物も使用できる。更に、高せん断力を加えて行
う混練時の特性向上及び押出成形の特性向上の目的で、
水、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレ
ート(DBP)、リン酸トリクレジル(TCP)、アジ
ピン酸ジオクチル(DOA)、プロピレンカーボナー
ト、アルコール類、ケトン類、エステル類など有機質の
賦形材の可塑剤又は溶剤の一種又は二種以上を、必要に
応じて上記配合組成物に添加しても良い。
材としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、塩素化ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコールなどの熱可塑性
樹脂、フラン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂など
の熱硬化性樹脂、リグニン、セルロース、トラガントガ
ムなどの天然高分子物質、石油アスファルト、コールタ
ールピッチ、ナフサ分解ピッチ、合成樹脂の乾留ピッチ
などのピッチ類等いずれも使用可能で、当然これら数種
類の混合物も使用できる。更に、高せん断力を加えて行
う混練時の特性向上及び押出成形の特性向上の目的で、
水、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレ
ート(DBP)、リン酸トリクレジル(TCP)、アジ
ピン酸ジオクチル(DOA)、プロピレンカーボナー
ト、アルコール類、ケトン類、エステル類など有機質の
賦形材の可塑剤又は溶剤の一種又は二種以上を、必要に
応じて上記配合組成物に添加しても良い。
【0010】これら配合組成物をヘンシェルミキサー、
加圧ニーダー、二本ロール等で十分混練した後、押出成
形機により細線状等に押出成形し、次いで、窒素雰囲気
中又はアルゴンガスなどの不活性ガス中等の非酸化性雰
囲気中で焼成することにより、有機質の賦形材が炭素化
された炭素をバインダーとする第1焼成芯体が得られ
る。
加圧ニーダー、二本ロール等で十分混練した後、押出成
形機により細線状等に押出成形し、次いで、窒素雰囲気
中又はアルゴンガスなどの不活性ガス中等の非酸化性雰
囲気中で焼成することにより、有機質の賦形材が炭素化
された炭素をバインダーとする第1焼成芯体が得られ
る。
【0011】本発明において、第2焼成芯体は、上記で
得られた第1焼成芯体を酸化雰囲気中で加熱することに
より、炭素のバインダーを酸化除去して得られる。
得られた第1焼成芯体を酸化雰囲気中で加熱することに
より、炭素のバインダーを酸化除去して得られる。
【0012】本発明において、ペルヒドロポリシラザン
含有液を充填させ、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又は
アンモニアガス雰囲気中での熱処理により高強度の焼成
芯体を得るのに有用な芯体は、気孔が微細で充分に存在
し、かつ、均一に分散していて、体質材が高配向してい
る芯体となることが必要である。これによりペルヒドロ
ポリシラザン含有液は、芯体中に微細で均一に分散して
含浸され、窒化珪素が芯体中に微細で均一に分散して生
成するものとなる。
含有液を充填させ、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又は
アンモニアガス雰囲気中での熱処理により高強度の焼成
芯体を得るのに有用な芯体は、気孔が微細で充分に存在
し、かつ、均一に分散していて、体質材が高配向してい
る芯体となることが必要である。これによりペルヒドロ
ポリシラザン含有液は、芯体中に微細で均一に分散して
含浸され、窒化珪素が芯体中に微細で均一に分散して生
成するものとなる。
【0013】第2焼成芯体に充填するペルヒドロポリシ
ラザン含有液は、セラミックス前駆体ポリマーであり、
ペルヒドロポリシラザンを有機溶剤で溶解したものであ
り、該ペルヒドロポリシラザン含有液が第2焼成芯体に
含浸可能なものであれば、使用する有機溶剤は特に限定
されず、いずれも使用可能である。使用できる有機溶剤
としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エ
ーテル、THF、塩化メチレン、四塩化炭素等、芳香族
炭化水素系等の有機溶剤が挙げられる。
ラザン含有液は、セラミックス前駆体ポリマーであり、
ペルヒドロポリシラザンを有機溶剤で溶解したものであ
り、該ペルヒドロポリシラザン含有液が第2焼成芯体に
含浸可能なものであれば、使用する有機溶剤は特に限定
されず、いずれも使用可能である。使用できる有機溶剤
としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エ
ーテル、THF、塩化メチレン、四塩化炭素等、芳香族
炭化水素系等の有機溶剤が挙げられる。
【0014】本発明において、ペルヒドロポリシラザン
は、主鎖に〔−Si−N−〕構造を有し、側鎖に水素の
みが結合しているものである。そのため、窒素雰囲気等
の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中での熱分
解で消去するのは水素のみであり、非常に高い収率で非
晶質の窒化珪素が得られるものである。また、メチル基
等の有機成分を含まないため、炭素を含まない無色透明
で高純度の窒化珪素が得られる。
は、主鎖に〔−Si−N−〕構造を有し、側鎖に水素の
みが結合しているものである。そのため、窒素雰囲気等
の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中での熱分
解で消去するのは水素のみであり、非常に高い収率で非
晶質の窒化珪素が得られるものである。また、メチル基
等の有機成分を含まないため、炭素を含まない無色透明
で高純度の窒化珪素が得られる。
【0015】第2焼成芯体にペルヒドロポリシラザン含
有液を充填させる方法としては、第2焼成芯体をペルヒ
ドロポリシラザン含有液中に浸漬し、必要に応じて加
熱、減圧、加圧等の条件下で含浸させることにより行う
ことができる。
有液を充填させる方法としては、第2焼成芯体をペルヒ
ドロポリシラザン含有液中に浸漬し、必要に応じて加
熱、減圧、加圧等の条件下で含浸させることにより行う
ことができる。
【0016】ペルヒドロポリシラザンは、窒素雰囲気等
の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中で加熱す
ると600℃でセラミックス化するが、第2焼成芯体に
ペルヒドロポリシラザン含有液を充填させた場合、60
0℃程度の温度域では芯体内部まで完全にセラミックス
化して窒化珪素に転化することが難しく、経時的に強度
が低下することがあり、1000℃以上で焼成する必要
があり、好ましくは、1200〜1400℃、更に書き
味等も考慮すると、1200〜1300℃で焼成するこ
とが望ましい。ところが、焼成温度が550℃を越える
温度域から芯体が曲がり始める。この時、結合材である
ペルヒドロポリシラザンのセラミックス化が進み、硬化
するため、特に600℃を越える温度域で焼成したもの
は、その後、真直に矯正することは不可能となる。この
ため、耐熱容器に芯体を緻密に詰めて再度焼成する必要
がある。また、焼成温度が300℃を下回ると、ペルヒ
ドロポリシラザンが硬化していないため、芯体には可撓
性があり、耐熱容器に芯体を緻密に充填することは困難
であり、また、ペルヒドロポリシラザンのセラミックス
化が不十分で空気中の水分による劣化が著しいため、取
り扱いに注意を要する。従って、本発明では、耐熱容器
に芯体を緻密に充填するための芯体の熱処理温度範囲
は、300℃以上、600℃以下の範囲が挙げられる
が、取り扱いやすさを考慮すると、400℃以上、55
0℃以下が望ましい。なお、本発明において、「緻密に
充填」とは、耐熱容器に芯体を曲がりのないように詰め
ていき、隙間がなくなるまで詰めることを意味する。こ
の緻密充填及び上記焼成温度により、曲がりのない、目
的の真直な芯体が得られることとなる。
の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中で加熱す
ると600℃でセラミックス化するが、第2焼成芯体に
ペルヒドロポリシラザン含有液を充填させた場合、60
0℃程度の温度域では芯体内部まで完全にセラミックス
化して窒化珪素に転化することが難しく、経時的に強度
が低下することがあり、1000℃以上で焼成する必要
があり、好ましくは、1200〜1400℃、更に書き
味等も考慮すると、1200〜1300℃で焼成するこ
とが望ましい。ところが、焼成温度が550℃を越える
温度域から芯体が曲がり始める。この時、結合材である
ペルヒドロポリシラザンのセラミックス化が進み、硬化
するため、特に600℃を越える温度域で焼成したもの
は、その後、真直に矯正することは不可能となる。この
ため、耐熱容器に芯体を緻密に詰めて再度焼成する必要
がある。また、焼成温度が300℃を下回ると、ペルヒ
ドロポリシラザンが硬化していないため、芯体には可撓
性があり、耐熱容器に芯体を緻密に充填することは困難
であり、また、ペルヒドロポリシラザンのセラミックス
化が不十分で空気中の水分による劣化が著しいため、取
り扱いに注意を要する。従って、本発明では、耐熱容器
に芯体を緻密に充填するための芯体の熱処理温度範囲
は、300℃以上、600℃以下の範囲が挙げられる
が、取り扱いやすさを考慮すると、400℃以上、55
0℃以下が望ましい。なお、本発明において、「緻密に
充填」とは、耐熱容器に芯体を曲がりのないように詰め
ていき、隙間がなくなるまで詰めることを意味する。こ
の緻密充填及び上記焼成温度により、曲がりのない、目
的の真直な芯体が得られることとなる。
【0017】高強度の第3焼成芯体を得るために、必要
に応じてペルヒドロポリシラザン含有液の含浸、焼成工
程を繰り返し行ってもよい。この際、芯体の曲がりに注
意することは、上記の場合と同様である。また、第2焼
成芯体を容器に入れ、求める強度に対して必要十分な量
のペルヒドロポリシラザン含有液をこの容器に注入し、
芯体を含有液に浸漬したまま300℃以上、600℃以
下で焼成を行い、耐熱容器に芯体を緻密に充填して60
0℃を越える温度で再焼成を行い、ペルヒドロポリシラ
ザンの充填、焼成工程を1回で焼成させることが可能で
ある。
に応じてペルヒドロポリシラザン含有液の含浸、焼成工
程を繰り返し行ってもよい。この際、芯体の曲がりに注
意することは、上記の場合と同様である。また、第2焼
成芯体を容器に入れ、求める強度に対して必要十分な量
のペルヒドロポリシラザン含有液をこの容器に注入し、
芯体を含有液に浸漬したまま300℃以上、600℃以
下で焼成を行い、耐熱容器に芯体を緻密に充填して60
0℃を越える温度で再焼成を行い、ペルヒドロポリシラ
ザンの充填、焼成工程を1回で焼成させることが可能で
ある。
【0018】芯体を緻密に充填する耐熱容器としては、
最終焼成温度に対して耐熱性があればいずれも使用可能
であり、例えば、窒化珪素、炭化珪素、窒化硼素、アル
ミニウム、ムライト、又はこれらの混合物のセラミック
ス製の容器がいずれも使用可能で、形状は、円筒、箱型
等、芯体を緻密に充填することが可能であれば、いずれ
の形状でも使用可能である。本発明において、第3焼成
芯体は、上述の如く、第2焼成芯体の気孔内にペルヒド
ロポリシラザン含有液を充填させ、窒素雰囲気等の不活
性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中にて300℃以
上、600℃以下で焼成した後、耐熱容器に芯体を緻密
に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニ
アガス雰囲気中にて600℃を越える温度で再焼成する
ことにより得られる。
最終焼成温度に対して耐熱性があればいずれも使用可能
であり、例えば、窒化珪素、炭化珪素、窒化硼素、アル
ミニウム、ムライト、又はこれらの混合物のセラミック
ス製の容器がいずれも使用可能で、形状は、円筒、箱型
等、芯体を緻密に充填することが可能であれば、いずれ
の形状でも使用可能である。本発明において、第3焼成
芯体は、上述の如く、第2焼成芯体の気孔内にペルヒド
ロポリシラザン含有液を充填させ、窒素雰囲気等の不活
性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中にて300℃以
上、600℃以下で焼成した後、耐熱容器に芯体を緻密
に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニ
アガス雰囲気中にて600℃を越える温度で再焼成する
ことにより得られる。
【0019】本発明の焼成色鉛筆芯は、上記で得た第3
焼成芯体の気孔内に、インクを充填させることにより得
られる。第3焼成芯体に含浸させるインクとしては、従
来公知の色鉛筆芯用のものであればいずれも使用するこ
とができる。例えば、染料、顔料等の着色剤を、動植物
油、合成油、アルコール類、炭化水素油、水等に溶解、
分散させ、あるいは必要に応じて樹脂、界面活性剤等を
更に添加し製造された一般的に用いられている印刷用イ
ンク、スタンプインク、ボールペンインク、水性筆記用
インク等が用いられる。また、第3焼成芯体にインクを
含浸させる方法としては、第3焼成芯体をインク中に浸
漬し、加熱、減圧、加圧等の条件下で気孔内に充填させ
る。さらに、繰り返し含浸を行ってもよい。
焼成芯体の気孔内に、インクを充填させることにより得
られる。第3焼成芯体に含浸させるインクとしては、従
来公知の色鉛筆芯用のものであればいずれも使用するこ
とができる。例えば、染料、顔料等の着色剤を、動植物
油、合成油、アルコール類、炭化水素油、水等に溶解、
分散させ、あるいは必要に応じて樹脂、界面活性剤等を
更に添加し製造された一般的に用いられている印刷用イ
ンク、スタンプインク、ボールペンインク、水性筆記用
インク等が用いられる。また、第3焼成芯体にインクを
含浸させる方法としては、第3焼成芯体をインク中に浸
漬し、加熱、減圧、加圧等の条件下で気孔内に充填させ
る。さらに、繰り返し含浸を行ってもよい。
【0020】このように構成される焼成色鉛筆芯の製造
方法では、下記の作用等を有することとなる。ペルヒド
ロポリシラザンを含浸した第2焼成芯体を窒素雰囲気等
の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中で、30
0℃以上、600℃以下で焼成し、耐熱容器に芯体を緻
密に充填することにより、600℃を越える温度で再焼
成する際の芯体の曲がり変形がなく、高強度で良好な書
き味の芯が得られるものとなる。
方法では、下記の作用等を有することとなる。ペルヒド
ロポリシラザンを含浸した第2焼成芯体を窒素雰囲気等
の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中で、30
0℃以上、600℃以下で焼成し、耐熱容器に芯体を緻
密に充填することにより、600℃を越える温度で再焼
成する際の芯体の曲がり変形がなく、高強度で良好な書
き味の芯が得られるものとなる。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例により、更に具体的に
説明するが、本発明はこの実施例によって何等限定され
るものではない。
説明するが、本発明はこの実施例によって何等限定され
るものではない。
【0022】 (実施例1) 窒化硼素 41.3重量% 塩化ビニル樹脂 41.3重量% ジオクチルフタレート(DOP) 16.5重量% ステアリン酸亜鉛 0.9重量% 上記配合組成物をヘンシェルミキサーで混合分散し、加
圧ニーダー、二本ロールで混練した後、細線状に押出成
形し、これから残留する可塑剤を除去すべく空気中で1
80℃にて加熱処理して、しかるのち窒素雰囲気中にて
1000℃まで昇温して、1000℃にて焼成して第1
焼成芯体を得た。
圧ニーダー、二本ロールで混練した後、細線状に押出成
形し、これから残留する可塑剤を除去すべく空気中で1
80℃にて加熱処理して、しかるのち窒素雰囲気中にて
1000℃まで昇温して、1000℃にて焼成して第1
焼成芯体を得た。
【0023】次いで、この第1焼成芯体を大気中、約7
00℃で加熱焼成して残留している炭素化した樹脂分を
除去し、白色の第2焼成芯体を得た。この第2焼成芯体
に、ペルヒドロポリシラザン含有液を室温下で1日含浸
後、窒素雰囲気中で500℃まで昇温し、500℃にて
焼成して焼成芯体を得た。次に、もう一度、この焼成芯
体にペルヒドロポリシラザン含有液を含浸し、窒素雰囲
気中で500℃まで昇温して、500℃にて焼成して、
得られた芯体を円筒状のアルミナ容器に緻密に充填し、
窒素雰囲気中で1250℃まで昇温して、1250℃に
て焼成して、直径0.57mmの白色の第3焼成芯体を
得た。次いで、赤色インクに上記第3焼成芯体を浸し、
70℃で24時間放置した。この赤色インクが充填され
た第3焼成芯体表面をアルコールで洗浄し、直径0.5
7mmの赤色の焼成色鉛筆芯を得た。
00℃で加熱焼成して残留している炭素化した樹脂分を
除去し、白色の第2焼成芯体を得た。この第2焼成芯体
に、ペルヒドロポリシラザン含有液を室温下で1日含浸
後、窒素雰囲気中で500℃まで昇温し、500℃にて
焼成して焼成芯体を得た。次に、もう一度、この焼成芯
体にペルヒドロポリシラザン含有液を含浸し、窒素雰囲
気中で500℃まで昇温して、500℃にて焼成して、
得られた芯体を円筒状のアルミナ容器に緻密に充填し、
窒素雰囲気中で1250℃まで昇温して、1250℃に
て焼成して、直径0.57mmの白色の第3焼成芯体を
得た。次いで、赤色インクに上記第3焼成芯体を浸し、
70℃で24時間放置した。この赤色インクが充填され
た第3焼成芯体表面をアルコールで洗浄し、直径0.5
7mmの赤色の焼成色鉛筆芯を得た。
【0024】(実施例2)実施例1と同様の第2焼成芯
体を得た後、実施例1と同条件下で、ペルヒドロポリシ
ラザン含有液の含浸、窒素雰囲気中での焼成を600℃
で行った後、ペルヒドロポリシラザン含有液を含浸し、
窒素雰囲気中で600℃まで昇温し、600℃で焼成し
て、得られた芯体を上記実施例1と同様に円筒状のアル
ミナ容器に緻密に充填し、窒素雰囲気中で1250℃ま
で昇温して、1250℃にて焼成して、直径0.57m
mの白色の第3焼成芯体を得た。次いで、実施例1と同
様に赤色インクに染色し、直径0.57mmの赤色の焼
成色鉛筆芯を得た。
体を得た後、実施例1と同条件下で、ペルヒドロポリシ
ラザン含有液の含浸、窒素雰囲気中での焼成を600℃
で行った後、ペルヒドロポリシラザン含有液を含浸し、
窒素雰囲気中で600℃まで昇温し、600℃で焼成し
て、得られた芯体を上記実施例1と同様に円筒状のアル
ミナ容器に緻密に充填し、窒素雰囲気中で1250℃ま
で昇温して、1250℃にて焼成して、直径0.57m
mの白色の第3焼成芯体を得た。次いで、実施例1と同
様に赤色インクに染色し、直径0.57mmの赤色の焼
成色鉛筆芯を得た。
【0025】(比較例1)実施例1と同様の第2焼成芯
体を得た後、実施例1と同条件下で、ペルヒドロポリシ
ラザン含有液の含浸、窒素雰囲気中での焼成を600℃
で行った後、ペルヒドロポリシラザン含有液を含浸し、
窒素雰囲気中で1250℃まで昇温し、1250℃で焼
成して、直径0.57mmの白色の第3焼成芯体を得
た。次いで、実施例1と同様に赤色インクに染色し、直
径0.57mmの赤色の焼成色鉛筆芯を得た。
体を得た後、実施例1と同条件下で、ペルヒドロポリシ
ラザン含有液の含浸、窒素雰囲気中での焼成を600℃
で行った後、ペルヒドロポリシラザン含有液を含浸し、
窒素雰囲気中で1250℃まで昇温し、1250℃で焼
成して、直径0.57mmの白色の第3焼成芯体を得
た。次いで、実施例1と同様に赤色インクに染色し、直
径0.57mmの赤色の焼成色鉛筆芯を得た。
【0026】(比較例2)実施例1と同様の第2焼成芯
体を得た後、実施例1と同条件下で、ペルヒドロポリシ
ラザン含有液の含浸、窒素雰囲気中での焼成を700℃
で2度繰り返し、得られた芯体を上記実施例1と同様に
円筒状のアルミナ容器に緻密に充填し、窒素雰囲気中で
1250℃で焼成して、直径0.57mmの白色の第3
焼成芯体を得た。次いで、実施例1と同様に赤色インク
に染色し、直径0.57mmの赤色の焼成色鉛筆芯を得
た。
体を得た後、実施例1と同条件下で、ペルヒドロポリシ
ラザン含有液の含浸、窒素雰囲気中での焼成を700℃
で2度繰り返し、得られた芯体を上記実施例1と同様に
円筒状のアルミナ容器に緻密に充填し、窒素雰囲気中で
1250℃で焼成して、直径0.57mmの白色の第3
焼成芯体を得た。次いで、実施例1と同様に赤色インク
に染色し、直径0.57mmの赤色の焼成色鉛筆芯を得
た。
【0027】(比較例3)実施例1と同様の第2焼成芯
体を得た後、実施例1と同条件下で、ペルヒドロポリシ
ラザン含有液の含浸、窒素雰囲気中での焼成を250℃
で2度繰り返し、得られた芯体を上記実施例1と同様に
円筒状のアルミナ容器に緻密に充填し、窒素雰囲気中で
1250℃で焼成して、直径0.57mmの白色の第3
焼成芯体を得た。次いで、実施例1と同様に赤色インク
に染色し、直径0.57mmの赤色の焼成色鉛筆芯を得
た。
体を得た後、実施例1と同条件下で、ペルヒドロポリシ
ラザン含有液の含浸、窒素雰囲気中での焼成を250℃
で2度繰り返し、得られた芯体を上記実施例1と同様に
円筒状のアルミナ容器に緻密に充填し、窒素雰囲気中で
1250℃で焼成して、直径0.57mmの白色の第3
焼成芯体を得た。次いで、実施例1と同様に赤色インク
に染色し、直径0.57mmの赤色の焼成色鉛筆芯を得
た。
【0028】上記実施例1〜2及び比較例1〜3で得ら
れた焼成色鉛筆芯について、JIS−S−6005−1
989に準拠して曲げ強度平均値(MPa)、並びに、
曲がり芯発生率及び官能評価による書き味について評価
した。これらの結果を下記表1に示す。
れた焼成色鉛筆芯について、JIS−S−6005−1
989に準拠して曲げ強度平均値(MPa)、並びに、
曲がり芯発生率及び官能評価による書き味について評価
した。これらの結果を下記表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】上記表1の結果から明らかなように、本発
明の実施例1の焼成色鉛筆芯は、曲がり芯がなく、ま
た、実施例2は600℃で焼成しているため若干曲がり
芯の発生があるが、従来の比較例1の焼成色鉛筆芯に較
べて、曲がった芯体が少ないことが判った。また、本発
明範囲外の比較例2は、700℃で焼成しているため曲
がり芯が多数あり、矯正できず、更に、比較例3では、
芯体を緻密に充填することが難しく、曲がり芯が発生
し、詰め替え時の劣化のためか書き味にバラツキがある
ことが判った。
明の実施例1の焼成色鉛筆芯は、曲がり芯がなく、ま
た、実施例2は600℃で焼成しているため若干曲がり
芯の発生があるが、従来の比較例1の焼成色鉛筆芯に較
べて、曲がった芯体が少ないことが判った。また、本発
明範囲外の比較例2は、700℃で焼成しているため曲
がり芯が多数あり、矯正できず、更に、比較例3では、
芯体を緻密に充填することが難しく、曲がり芯が発生
し、詰め替え時の劣化のためか書き味にバラツキがある
ことが判った。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも体質材と炭
素のバインダーからなる第1焼成芯体を酸化雰囲気中で
加熱して炭素のバインダーを酸化除去して形成した第2
焼成芯体の気孔内に、ペルヒドロポリシラザン含有液を
充填し、300℃以上、600℃以下で焼成した後、耐
熱容器に芯体を緻密に充填し、600℃を越える温度で
再焼成することにより、曲がり芯がなく、機械的強度に
優れ、実用上折れ難く、優れた発色性と良好な書き味を
有する焼成色鉛筆芯の製造方法が提供される。
素のバインダーからなる第1焼成芯体を酸化雰囲気中で
加熱して炭素のバインダーを酸化除去して形成した第2
焼成芯体の気孔内に、ペルヒドロポリシラザン含有液を
充填し、300℃以上、600℃以下で焼成した後、耐
熱容器に芯体を緻密に充填し、600℃を越える温度で
再焼成することにより、曲がり芯がなく、機械的強度に
優れ、実用上折れ難く、優れた発色性と良好な書き味を
有する焼成色鉛筆芯の製造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神庭 昇 群馬県藤岡市立石1091番地 三菱鉛筆株式 会社研究開発センター内 Fターム(参考) 4J039 AB01 AB02 AB06 AD04 AD06 AE02 AE05 BA17 BC57 BE12 BE13 DA03 DA05 DA06 EA21 EA23 EA44 GA31
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも体質材と有機質の賦形材を含
む配合組成物を混練、押出成形、非酸化性雰囲気で焼成
することにより、該有機質の賦形材が炭素化された炭素
をバインダーとする第1焼成芯体を形成し、該第1焼成
芯体を酸化雰囲気中で加熱して炭素のバインダーを酸化
除去して第2焼成芯体を形成し、該第2焼成芯体の気孔
内にペルヒドロポリシラザン含有液を充填させ、窒素雰
囲気等の不活性雰囲気中又はアンモニアガス雰囲気中に
て300℃以上、600℃以下で焼成した後、耐熱容器
に芯体を緻密に充填し、窒素雰囲気等の不活性雰囲気中
又はアンモニアガス雰囲気中にて600℃を越える温度
で再焼成して第3焼成芯体を得、更に該第3焼成芯体の
気孔内にインクを充填させることを特徴とする焼成色鉛
筆芯の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10353338A JP2000169779A (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | 焼成色鉛筆芯の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10353338A JP2000169779A (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | 焼成色鉛筆芯の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000169779A true JP2000169779A (ja) | 2000-06-20 |
Family
ID=18430180
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10353338A Withdrawn JP2000169779A (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | 焼成色鉛筆芯の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000169779A (ja) |
-
1998
- 1998-12-11 JP JP10353338A patent/JP2000169779A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060307 |