JP2000169703A - メルカプト基含有ポリマーを含む硬化型組成物 - Google Patents

メルカプト基含有ポリマーを含む硬化型組成物

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JP2000169703A
JP2000169703A JP10343034A JP34303498A JP2000169703A JP 2000169703 A JP2000169703 A JP 2000169703A JP 10343034 A JP10343034 A JP 10343034A JP 34303498 A JP34303498 A JP 34303498A JP 2000169703 A JP2000169703 A JP 2000169703A
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acid
metal oxide
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polymer
oxide
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Yoshihiko Yagi
良彦 八木
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硬化速度が速く、かつ硬化物の廃棄処理が容易
なメルカプト基含有ポリマーを含む硬化型組成物の提
供。 【解決手段】分子末端にメルカプト基を有するポリマー
100重量部と、無色または白色の金属酸化物を含む硬
化剤成分0.5〜150重量部と、有機セリウム化合物
0.1〜50重量部とを含む硬化型組成物。上記金属酸
化物としては、具体的に酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸
化マグネシウムなどが挙げられる。またこの金属酸化物
を含む硬化剤成分として、表面に該金属酸化物が被覆さ
れた無機化合物粒子も好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤、シーリン
グ剤、コーキング剤、一般工業用ゴム部品などとして利
用されるメルカプト基含有ポリマーを含む硬化型組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】主鎖中にイオウ結合を有し、その構成単
位が−(R−Sn )−(nは通常2〜4)で示されるよ
うなポリサルファイドポリマーの硬化物いわゆる多硫化
ゴムは、耐候性、耐オゾン性、耐溶剤性、耐油性、耐ガ
ス透過性、電気特性などの特性に優れており、従来より
建築土木関係のコーキング材、航空機、船舶、車両など
のシーリング材、さらにはエポキシとの相溶性が良好な
点を利用して電気関係のポッティング材、プラスティッ
クシーリング、接着剤などの用途に広く使用されてい
る。特に上記ポリサルファイドポリマーのうちでも、分
子両末端にメルカプト基を有する液状ポリマーは、室温
加硫が可能であり近年広く用いられている。
【0003】このようなポリサルファイドポリマーの硬
化剤としては、一般的に金属過酸化物、金属酸化物が知
られている。このうちでも二酸化鉛(PbO2 )、二酸
化マンガン(MnO2 )などの金属過酸化物は硬化速度
が速く汎用されているが、二酸化鉛、二酸化マンガンな
どは毒性が高く労働安全衛生法の特定化学物質に該当
し、法律にしたがって取り扱う必要があり、より安全性
の高い硬化剤が求められる。さらに二酸化鉛、二酸化マ
ンガンを硬化剤として使用した場合、硬化物が着色しや
すいという問題点がある。また硬化剤として低毒性の酸
化亜鉛(亜鉛華)を用いることも可能ではあるが、酸化
亜鉛を用いたときの多硫化ゴムの常温での硬化速度は遅
く、多量の酸化亜鉛を配合する必要があり、実用的とは
いえない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に鑑みてなされたものであり、硬化速度が速
く、かつ硬化物の廃棄処理が容易なメルカプト基含有ポ
リマーを含む硬化型組成物を提供することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、多硫化ゴム
の硬化剤として低毒性金属の酸化物と有機セリウム化合
物とを併用することにより、上記課題を解決している。
すなわち本発明に係る硬化型組成物は、分子末端にメル
カプト基を有するポリマー100重量部と、金属酸化物
を含む硬化剤成分0.5〜150重量部と、有機セリウ
ム化合物0.1〜50重量部とを含むことを特徴として
いる。
【0006】上記金属酸化物としては、具体的に酸化亜
鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどが挙げられ
る。またこの金属酸化物を含む硬化剤成分として、表面
に該金属酸化物が被覆された無機化合物粒子も好まし
い。
【0007】上記メルカプト基を有するポリマーとして
は、たとえば HS−(A−Sx m −ASH (1) (式中、Aはオキシアルキレン基であり、xは1〜5の
整数であり、mは1〜50の整数である。)で示される
ポリサルファイドポリマーが挙げられる。また有機セリ
ウム化合物としては、有機カルボン酸のセリウム塩が好
ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る硬化型組成物は、分
子末端にメルカプト基を有するポリマーと、金属酸化物
を含む硬化剤成分と、有機セリウム化合物とを含んでい
る。硬化型組成物中に含まれるポリマーとしては、一般
に多硫化ゴムと称されるものであって、主鎖中にイオウ
結合を有する硬化性のポリサルファイドポリマーあるい
は変性ポリサルファイドポリマーのうち、分子末端にメ
ルカプト基を有するものを特に限定することなく挙げる
ことができるが、メルカプト基を2以上有するものが好
ましい。分子末端にメルカプト基を有するポリサルファ
イドポリマー(以下この分子末端にメルカプト基を有す
るポリマーをポリサルファイドポリマーあるいは単にポ
リマーという。)は、常温で固体状、液状、ラテックス
状のいずれであってもよいが、分子の両末端にメルカプ
ト基を有するポリマーは通常液状である。
【0009】このようなポリサルファイドポリマーの好
ましい具体例は、下記一般式(1)で示される。 HS−(A−Sx m −ASH (1) (式中、Aはオキシアルキレン基であり、xは1〜5の
整数であり、mは1〜50の整数である。)
【0010】上記Aで示されるオキシアルキレン基とし
ては、たとえば−CH2 OCH2 −、−C24 OC2
4 −、−C24 OCH2 OC24 −、−C36
OC 36 −、−C48 OC48 −などが挙げられ
る。xは好ましくは1、2または3であり、mは好まし
くは6〜40の整数である。上記式(1)で示されるポ
リサルファイドポリマーは、常温で流動性を有し、その
分子量(重量平均分子量)は、通常100〜200,0
00である。このようなポリサルファイドポリマーの具
体例としては、商品名「チオコールLP−32」、「チ
オコールLP−55」などが挙げられる。
【0011】またポリサルファイドポリマーとして、主
鎖中に、−(R1 O)n −(ここでR1 は炭素数2〜4
のアルキル基であり、nは6〜200の整数である。)
で示されるポリエーテル単位と、−C24 OCH2
24x −および−CH2 CH(OH)CH2x
−(ここでxは1〜5の整数である。)で示されるポリ
サルファイド単位とを有し、かつ末端に−C24 OC
2 OC24 SHおよび/または−CH2 CH(O
H)CH2 SHで示されるチオール基(メルカプト基含
有基)を有するポリサルファイドポリエーテルポリマー
も好ましく挙げられる。このようなポリサルファイドポ
リエーテルポリマーの具体例としては、商品名「チオコ
ールLP−282」などが挙げられる。本発明に係る硬
化型組成物は、2種以上のポリサルファイドポリマーを
含んでいてもよい。
【0012】硬化型組成物は、硬化剤成分として金属酸
化物を含んでいる。金属酸化物は、低毒性のものが好ま
しく、たとえば酸化亜鉛(ZnO)、酸化カルシウム
(CaO)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化アルミ
ニウムなどが好ましい。これらのうちでも特に酸化亜鉛
が好ましい。
【0013】本発明では、上記のような金属酸化物をそ
のまま(単独)で硬化剤成分として用いてもよく、また
金属酸化物の混合物でも金属酸化物を無機化合物粒子の
表面に被覆して用いてもよい。金属酸化物をそのままで
硬化剤成分とするときには、金属酸化物は、通常粒径1
0μm以下程度の粉体あるいは粒体で用いられる。また
該金属酸化物の比表面積は、大きいほど硬化性能がよい
ので好ましく、たとえば酸化亜鉛では窒素ガス吸着法
(BET)で測定される比表面積が、2m2 /g以上好
ましくは20m2/gさらには200m2 /gであるこ
とが望ましい。
【0014】上記のような酸化亜鉛としては、公知の製
法で製造されたものを用いることができ、たとえば金属
亜鉛を高温加熱して気化し、熱空気で酸化する方法(フ
ランス法)、亜鉛含有鉱石をコークスとともに焙焼し、
生ずる亜鉛蒸気を酸化する方法(アメリカ法)などの乾
式法、あるいは塩化亜鉛水溶液にソーダ灰を加えて得ら
れる塩基性炭酸亜鉛を、水洗乾燥後、高温で焙焼する湿
式法により製造することができる。
【0015】また本発明では、金属酸化物から以下のよ
うな被覆型金属酸化物を形成し、これを硬化剤成分とし
て用いることもできる。この被覆型金属酸化物は、金属
酸化物と無機化合物粒子とを含み、無機化合物粒子(芯
材)の表面に金属酸化物を被覆したものである。具体的
にはたとえば、芯材の水性懸濁液に、水溶性の亜鉛化合
物を溶解し、該亜鉛化合物を水酸化亜鉛、塩基性炭酸亜
鉛または炭酸塩の形で芯材表面に沈着させた後、懸濁液
から芯材を回収して熱処理し、芯材表面で酸化亜鉛を形
成させることにより被覆型金属酸化物を製造することが
できる。
【0016】上記において、芯材となる無機化合物は任
意であり、前記ポリマーの硬化剤として機能しうるもの
である必要は特にない。このような無機化合物として
は、たとえばクレー、タルク、けいそう土、炭酸カルシ
ウム、酸化カルシウム、酸化チタン、アルミナ、シリカ
などが挙げられる。このうちでも低毒性でかつ安価なも
のが好ましく、特に炭酸カルシウムが好ましい。
【0017】無機化合物粒子(芯材)の粒径は、特に限
定されないが、0.001〜100μm程度であること
が好ましい。また芯材に被覆された金属酸化物の比表面
積は、前記のように金属酸化物単独で用いるもの程は硬
化性能に影響を及ぼすものではないが、大きい方が好ま
しい。被覆型金属酸化物では、芯材(無機化合物)10
0g当たりの金属酸化物の被覆量は、1〜2000g程
度であることが好ましい。このような被覆型金属酸化物
は、硬化反応時にポリマーとの接触効率がよく、芯材を
含む被覆型金属酸化物の使用量が、前記金属酸化物のみ
の使用量と同量であってもほぼ同等の硬化性能を発現す
ることができるので、経済面上優れている。
【0018】本発明に係る硬化型組成物は、上記金属酸
化物を含む硬化剤成分とともに有機セリウム化合物を含
有している。有機セリウム化合物を形成する有機基は、
飽和、不飽和いずれであってもよい炭化水素基を含み、
またこの炭化水素は脂肪族、脂環族、芳香族いずれであ
ってもよく、炭素数4〜30の炭化水素基を含むことが
好ましい。中でも好ましい有機セリウム化合物は、分子
中にカルボキシル基を含有する有機化合物とセリウムと
の塩(有機カルボン酸のセリウム塩)である。該有機セ
リウム化合物は、カルボキシル基を2以上含有していて
もよい。分子中にカルボキシル基を含有する有機化合物
としては、脂肪酸、芳香族カルボン酸、ロジン類、ナフ
テン酸、ゴムなどの高分子にカルボキシル基を導入した
ポリマーなどが挙げられる。
【0019】脂肪酸としては、炭素数3〜22の飽和ま
たは不飽和脂肪族モノカルボン酸酸が挙げられ、具体的
にはたとえば、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント
酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ペラルゴン
酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ヘプタデカン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ノ
ナデカン酸、ヘンエイコ酸、ラウロレイン酸、ツズ酸、
フィセトレイン酸、ミスチリン酸、ゾウマリン酸、パル
ミトレイン酸、ペトロセン酸、パクセン酸、ガドレン
酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、オクテン酸
およびこれらに水酸基、エポキシ基などの官能基を導入
した脂肪族モノカルボン酸などが挙げられる。さらに脂
肪酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸などの
炭素数6〜80のアルキレン基を有する脂肪族ジカルボ
ン酸が挙げられる。
【0020】芳香族カルボン酸としては、たとえば安息
香酸、アルキル安息香酸、アルキルアミノ安息香酸、o-
フタル酸、水素添加o-フタル酸、ハイミック酸、メチル
ハイミック酸、ジフェン酸、トリメリット酸、ピロメリ
ット酸、ナフタリン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘミメリト酸、およ
びこれらに水酸基を導入した芳香族カルボン酸などが挙
げられる。ロジン類としては、ガムロジン、ウッドロジ
ン、トール油ロジン、およびこれらの重合体、不均斉化
ロジン、水添ロジンなどのロジン誘導体が挙げられる。
【0021】上記のようなカルボキシル基を含有する有
機化合物のセリウム塩のより具体例としては、たとえば
2−エチルヘキサン酸セリウム、ラウリル酸セリウム、
ステアリン酸セリウム、オレイン酸セリウム、ナフテン
酸セリウム、オクテン酸セリウムなどの脂肪酸セリウム
塩、ロジンセリウム塩、樹脂酸セリウム塩などが挙げら
れる。 有機セリウム化合物としては、さらにトリス
(2,4−ペンタンジオナト=2,4−アセチルアセト
ン)セリウム、テトラキス(2,4−ペンタンジオナ
ト)セリウムなどの錯化合物なども挙げられる。有機セ
リウム化合物はそのままで用いてもよく、またたとえば
ミネラルスピリッツ(工業用揮発油)などの炭化水素油
を添加し、溶液で用いることもできる。
【0022】本発明に係る硬化型組成物は、上記のよう
な分子末端にメルカプト基を有するポリマー、金属酸化
物を含む硬化剤成分および有機セリウム化合物を含んで
おり、ポリマー100重量部に対して、金属酸化物を含
む硬化剤成分を0.5〜150重量部好ましくは2〜1
50重量部さらに好ましくは3〜100重量部の量で、
有機セリウム化合物を0.01〜50重量部好ましくは
0.1〜30重量部の量で含有している。
【0023】上記のような成分から硬化型組成物を得る
には、通常、ポリマーを含む主剤と、金属酸化物を含む
硬化剤成分および有機セリウム化合物を含む硬化剤とを
別途に調製した後、使用時にこれらを混合して硬化型組
成物とするのが好ましいが、金属酸化物を含む硬化剤成
分および有機セリウム化合物を予め混合せず別々に主剤
に添加してもよい。この主剤および硬化剤は、液状で調
製されることが望ましい。上記ポリマーはそのままで通
常液状であるが、これを任意に後述するような溶剤およ
び/または可塑剤で希釈して主剤としてもよい。また金
属酸化物を含む硬化剤成分および有機セリウム化合物
を、溶剤および/または可塑剤の存在下で混合して液状
物とすることができる。
【0024】硬化型組成物は、本発明の効果を損なわな
い範囲であれば、上記各成分に加えて他の添加剤などを
含有していてもよく、この任意成分は主剤および/また
は硬化剤中に必要に応じて含ませることができる。この
ような成分として、たとえば従来多硫化ゴムの硬化剤と
して知られているものが挙げられ、過酸化亜鉛(ZnO
2)、過酸化マグネシウム(MgO2)、過酸化カルシウム
(CaO2)などの金属過酸化物、NaClO、NaBO
2 、H2 2 、過炭酸ソーダなどの無機酸化剤、ベンゾ
イルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメン
ハイドロパーオキサイド、t-ブチルハイドロパーオキサ
イド、t-ブチルパーベンゾエート、過酢酸ソーダ、過酸
化尿素などの有機過酸化物、ニトロベンゼン、ジニトロ
ベンゼン、パラキシノンジオキシムなどの有機酸化剤な
どが挙げられる。
【0025】さらに一般的にゴムに配合される充填剤、
可塑剤、硬化促進剤、硬化遅延剤、接着付与剤、垂れ防
止剤、着色剤、老化防止剤、難燃剤、着色剤などが任意
成分として挙げられる。充填剤としては、たとえば重質
炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシ
ウム、カオリン、タルク、シリカ、酸化チタン、珪酸ア
ルミニウム、カーボンブラックなどが挙げられる。充填
剤は、ポリマー100重量部当たり、10〜400重量
部の量で用いることができる。
【0026】可塑剤としては、フタル酸ジオクチル、フ
タル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル(BBP)な
どのフタル酸エステル類、アジピン酸ジオクチル、コハ
ク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブ
チルなどの脂肪族カルボン酸エステル類、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトールエステルなどの多価
アルコールエステル類、リン酸トリオクチル、リン酸ト
リクレジルなどのリン酸エステル類、エポキシ大豆油、
4,5−エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エ
ポキシステアリン酸ベンジルなどのエポキシ可塑剤、塩
素化パラフィン、2塩基酸と2価アルコールとのポリエ
ステル類などのポリエステル系可塑剤、ポリオキシプロ
ピレングリコールおよびその誘導体などのポリエーテル
類、ポリα−メチルスチレン、ポリスチレンなどのポリ
スチレン系のオリゴマー類、ポリブタジエン、ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポ
リイソプレン、ポリブテン、水添ポリブテン、エポキシ
化ポリブタジエンのオリゴマー類などの高分子可塑剤、
水素化トリフェニルなどが挙げられる。可塑剤は、ポリ
マー100重量部当たり、20〜200重量部の量で用
いることができる。
【0027】硬化促進剤としては、2−メルカプトベン
ゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドなどのチ
アゾール類、N−シクロヘキシルベンゾチアジル−2−
スルフェンアミド、N−tert−ブチルベンゾチアジル−
2−スルフェンアミドなどのスルフェンアミド類、テト
ラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラ
ムジスルフィドなどのチウラム類、ジメチルジチオカル
バミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメ
チルジチオカルバミン酸鉄などのジチオカルバメート
類、N,N’−ジフェニルグアニジン、イオウ、有機酸
コバルトなどが挙げられる。硬化促進剤は、ポリマー1
00重量部当たり、0.01〜10重量部の量で用いる
ことができる。
【0028】接着付与剤としては、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのアミノ
基含有シラン類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、
γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどの
メルカプト基含有シラン類、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシランなどのエポキシ基含有シラン類、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどの(メタ)アクリロキシ基含有シラン類などが挙
げられる。接着付与剤は、ポリマー100重量部当た
り、0.1〜10重量部の量で用いることができる。垂
れ防止剤としては、水添ヒマシ油、有機ベントナイトな
どが挙げられる。硬化遅延剤としては、パルミチン酸、
ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸が挙げられる。
【0029】また必要に応じてシクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、ミネラルスピリットなどの工業用揮発油などの溶剤
を使用することができる。上記に例示した任意成分は、
同種のものを2種以上併用してもよく、また各種添加剤
を組合わせて用いてもよい。
【0030】本発明に係る硬化型組成物は、主剤と硬化
剤とを混合した後、常温で硬化反応させることができ、
かつこの硬化速度が速く実用的である。なおたとえば従
来、多硫化ゴムを酸化亜鉛のみで硬化させたときは、大
量の酸化亜鉛を要していたが、本発明に係る硬化型組成
物は、常温で数時間ないしほぼ3日以内に硬化する。し
かもこの硬化型組成物からは明色の硬化物を得ることが
でき、顔料などの着色剤を含まない硬化型組成物からは
実質的に白色の硬化物が得られる。
【0031】このような硬化型組成物は、耐候性、耐オ
ゾン性、耐溶剤性、耐油性、耐ガス透過性、電気特性な
どの特性にも優れており、建築用、自動車用、船舶用、
航空機用および道路、土木用の弾性シーリング材、コー
キング材として、また接着剤、密封剤組成物、型取り用
材料などとして、さらに一般工業用ゴム部品などとして
好適に使用することができる。そして本発明に係る硬化
型組成物は、このような用途で使用した後に硬化物製品
の廃棄処理が容易である。
【0032】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0033】(実施例1〜3)以下に示す各成分を、ド
ライブレンドした後ペイントロールを用いて混練し、主
剤1を調製した。 <主剤成分> チオコールLP−32 100重量部 (東レチオコール社製ポリサルファイドポリマー) 軽質炭酸カルシウム(白艶華CC) 50重量部 重質炭酸カルシウム 50重量部 酸化チタン(タイペークCR820) 25重量部 フタル酸ブチルベンジル(三菱化学社製) 50重量部 ステアリン酸(試薬) 1重量部
【0034】表1に示す各成分(重量部)を、別々にド
ライブレンドした後ペイントロールを用いて混練し、硬
化剤を作成した。表1中の各成分は、以下のとおりであ
る。 <硬化剤成分> 酸化亜鉛…BET比表面積5m2 /g(正同化学工業
社製) 酸化亜鉛…BET比表面積50m2 /g(堺化学工業
社製) 被覆型酸化亜鉛…酸化亜鉛BET比表面積25m2
g、芯材=炭酸カルシウム、酸化亜鉛含有量52.2重
量%(米庄石灰工業社製) 過酸化鉛(PbO2)…試薬(関東化学社製) 過酸化マンガン(MnO2)…試薬(関東化学社製) 2−エチルヘキサン酸セリウムの24%炭化水素油溶液
(日本化学産業社製) テトラメチルチウラムジスルフィド(大内新興化学工業
社製)
【0035】上記で得られた主剤と硬化剤とを混合して
硬化型組成物とし、以下のようにして硬化時間、硬度、
引張試験を行った。 <硬化時間(TFT)>硬化速度の目安となるタックフ
リータイム(TFT)を、20℃、55%RHの条件下
でJIS A5758に準拠して測定した。 <硬度(アスカーC)>硬化型組成物を厚さ15mmの
シート状で、20℃、55%RHの条件下に2週間放置
して硬化させることにより硬化シートを作成した。球形
状のヘッドを有する押針を用いて硬度を測定した。 <引張試験>JIS A5758に準拠して、硬化型組
成物を用いてプライマー(ハマタイトプライマーNo.4
0、横浜ゴム(株)製)を塗布した2枚の被着体アルミ
ニウム板を接着し、20℃、55%RHの条件下に1週
間放置して硬化させたH型試験体および20℃で1週間
さらに50℃で1週間放置した(標準養生)H型市試験
体を作製し、20℃で引張試験を行った。50%引張応
力(M50)、最大引張応力(Tmax )、破壊時伸びEB
(%)を測定した。
【0036】(比較例1〜3)表1に示す各成分を用い
て硬化剤を作成した。得られた硬化剤と、実施例1と同
じ主剤とを混合して硬化型組成物とし、実施例1と同様
にして硬化時間、硬度、引張試験を行った。結果を表1
に示す。
【0037】(実施例4)前記主剤1中のポリマーをチ
オコールLP−282(東レチオコール社製ポリサルフ
ァイドポリマー)に代え、軽質炭酸カルシウム量を12
0重量部とし、重質炭酸カルシウムを用いなかった以外
は主剤1と同様にして下記の主剤2を調製した。 <主剤成分> チオコールLP−282 100重量部 (東レチオコール社製ポリサルファイドポリマー) 軽質炭酸カルシウム(白艶華CC) 120重量部 酸化チタン(タイペークCR820) 25重量部 フタル酸ブチルベンジル(三菱化学社製) 50重量部 ステアリン酸(試薬) 1重量部 実施例3において、主剤1に代えて上記主剤2を用いた
以外は、実施例3と同様にして硬化型組成物とし、評価
した。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明で提供される硬化型組成物は硬化
時間が速く実用的であり、また明色の硬化物を得ること
ができる。さらに本発明に係る硬化物組成物は、二酸化
鉛、二酸化マンガンのような安全衛生上特別な管理を必
要とするものを含んでおらず、製造時に取扱いが容易で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 F Q // C09J 181/02 C09J 181/02 181/04 181/04 Fターム(参考) 4H017 AA04 AA24 AA31 AA39 AB14 AC17 AD05 4J002 AA001 CN001 DE076 DE086 DE096 DE106 EG007 EG047 EG067 EG077 FB076 FD010 FD020 FD140 FD146 FD150 FD200 FD207 4J040 EJ021 GA24 HA136 HA156 HB24 KA03 KA07 KA16 LA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子末端にメルカプト基を有するポリマー
    100重量部と、 金属酸化物を含む硬化剤成分0.5〜150重量部と、 有機セリウム化合物0.1〜50重量部とを含むことを
    特徴とする硬化型組成物。
  2. 【請求項2】前記金属酸化物が酸化亜鉛、酸化カルシウ
    ムまたは酸化マグネシウムであることを特徴とする請求
    項1に記載の硬化型組成物。
  3. 【請求項3】前記金属酸化物を含む硬化剤成分として、
    表面に該金属酸化物が被覆された無機化合物粒子を含む
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の硬化型組成
    物。
  4. 【請求項4】前記メルカプト基を有するポリマーが、 HS−(A−Sx m −ASH (1) (式中、Aはオキシアルキレン基であり、xは1〜5の
    整数であり、mは1〜50の整数である。)で示される
    ポリサルファイドポリマーであることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の硬化型組成物。
  5. 【請求項5】前記有機セリウム化合物が、有機カルボン
    酸と、セリウムの塩であることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の硬化型組成物。
JP10343034A 1998-12-02 1998-12-02 メルカプト基含有ポリマーを含む硬化型組成物 Withdrawn JP2000169703A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011127003A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Cemedine Co Ltd スピーカー組立用接着剤
JP2011127004A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Cemedine Co Ltd 複数のポリオキシアルキレン系重合体を用いるスピーカー組立用接着剤

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JP2011127003A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Cemedine Co Ltd スピーカー組立用接着剤
JP2011127004A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Cemedine Co Ltd 複数のポリオキシアルキレン系重合体を用いるスピーカー組立用接着剤

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