JP2000169635A - ゴム配合物 - Google Patents

ゴム配合物

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JP2000169635A
JP2000169635A JP10350816A JP35081698A JP2000169635A JP 2000169635 A JP2000169635 A JP 2000169635A JP 10350816 A JP10350816 A JP 10350816A JP 35081698 A JP35081698 A JP 35081698A JP 2000169635 A JP2000169635 A JP 2000169635A
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JP
Japan
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rubber
carbon black
rubber compound
aromatic
compound
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JP10350816A
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English (en)
Inventor
Takashi Ishikawa
隆司 石川
Hisashi Sato
久 佐藤
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、分子量が大きく、且つ加硫速
度が早いゴムポリマーと表面積が大きいハードカーボン
ブラックとを組み合わせたゴム配合物においても、カー
ボンゲルの異常生成を抑えて加工性を顕著に改善でき、
それにより混練作業、押し出し成形作業等の加工時には
優れた加工性を発揮でき、しかも、成形、加硫後には優
れた高物性値を発揮できる新規なゴム配合物を提供する
ことにある。 【解決手段】本発明は、カーボンブラックを配合して成
るゴム配合物において、該ゴム配合物にはゴム100重
量部に対して芳香族ジスルフィド、芳香族メルカプタ
ン、芳香族メルカプタンの金属塩の中から選ばれた1種
又は2種以上の化合物が0.05〜5.00重量部添加
されて成ることを特徴とするゴム配合物にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム配合物に関す
るものである。更に詳述すれば、本発明は混練作業、押
し出し作業、成形作業等の加工時には優れた加工性を発
揮し、しかも、ホース、べルト、シート等に成形、加硫
後には優れた高物性値を発揮できるゴム配合物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ゴム製品は純ゴムから製造する
ことは極めて希であって、通常のゴム製品は、まず、純
ゴムに加硫剤、加硫助剤、加硫促進剤、軟化剤、着色
剤、充填剤、老化防止剤等を配合、混練したゴム配合物
とし、次にそのゴム配合物を所定の形状に成形し、最後
にその成形したものを高温下で加硫してゴム製品とする
ようになっている。
【0003】この加硫したゴム製品の物性値、例えば硬
さ、引っ張り強さ、モジュラス、耐摩耗性、反発弾性、
引き裂き抵抗等は、ゴム配合物に配合した補強剤の種類
によって大きく左右されることが知られている。
【0004】このような補強剤としてはカーボンブラッ
ク、シリカ、亜鉛華、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、クレー、ハイスチレン樹脂、フェノール樹脂、クマ
ロン樹脂等が知られている。
【0005】これらの中で最も補強効果が大きい補強剤
はカーボンブラックである。このため、白色以外の加硫
ゴム製品は必須の補強剤としてカーボンブラックを配合
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、カーボンブラッ
クは製法、粒子径、表面積等によりいろいろなグレード
がある。
【0007】これらのうち高硬度、高モジュラスの加硫
ゴム製品を得るカーボンブラックは、表面積の大きなカ
ーボンブラック、例えばHAFカーボンブラックであ
る。
【0008】即ち、高硬度、高モジュラスの加硫ゴム製
品は、表面積が大きいカーボンブラックを多量に配合し
たゴム配合物を成形、加硫することにより得ることがで
きる。
【0009】しかし、表面積が大きいカーボンブラック
を多量に配合したゴム配合物は分散性が悪く、スコーチ
時間が短く、粘度上昇が大きく、押出性が悪い。これ
は、表面積が大きいカーボンブラックを多量に配合した
ゴム配合物が混練作業時及び押し出し作業時においてカ
ーボンゲルが生成して加工性全般が悪化するからであ
る。つまり、カーボンゲルが異常に成長すると、ポリマ
ーの流動性を阻害してスコーチと類似の現象となるので
ある。
【0010】また、表面積が大きいカーボンブラックを
多量に配合したゴム配合物を成形、加硫して得られる加
硫ゴム製品は高硬度、高モジュラスを発揮するが、その
半面伸び特性が悪く、発熱の増大による動的疲労性が悪
く、更に、反発弾性が低いという難点がある。
【0011】ここにおいて、カーボンゲルとは、カーボ
ンブラック表面に拘束されているポリマー層のことであ
る。このカーボンゲルの生成機構については物理吸着
説、ポリマーのフリーラジカルによる化学吸着説等の諸
説があり、いまだ完全に解明されていない。現在明かと
なっていることは、カーボンゲル量とカーボンブラック
の補強効果とは密接な関係があるということである。
【0012】従来、このカーボンゲルの生成を抑える手
段としては加硫剤、老化防止剤、加工助剤等を添加する
方法が提案されている。
【0013】しかし、この方法では分子量が大きく、且
つ加硫速度が早いゴムポリマーと表面積が大きいハード
カーボンブラックとを組み合わせて成るゴム配合物では
カーボンゲルの生成を抑える効果が不十分であることが
知られている。
【0014】本発明はかかる点に立って為されたもので
あって、その目的とするところは前記した従来技術の欠
点を解消し、分子量が大きく、且つ加硫速度が早いゴム
ポリマーと表面積が大きいハードカーボンブラックとを
組み合わせたゴム配合物においても、カーボンゲルの異
常生成を抑えて加工性を顕著に改善でき、それにより混
練作業、押し出し成形作業等の加工時には優れた加工性
を発揮でき、しかも、成形、加硫後には優れた高物性値
を発揮できる新規なゴム配合物を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、補強剤としてカーボンブラックを配合して成るゴ
ム配合物において、該ゴム配合物にはゴム100重量部
に対して芳香族ジスルフィド、芳香族メルカプタン、芳
香族メルカプタンの金属塩の中から選ばれた1種又は2
種以上の化合物が0.05〜5.00重量部添加されて
成ることを特徴とするゴム配合物にある。
【0016】ここにおいて、芳香族ジスルフィド、芳香
族メルカプタン及びその金属塩は天然ゴム等の素練促進
作用を有する化合物として知られており、また、これら
はしゃっ解剤としても市販されている。これらの化合物
の素練促進作用は素練りによって生じたポリマーラジカ
ルを安定化させることができ、それによって再結合を防
止して素練りを結果的に促進するものと考えられてい
る。
【0017】前述したようにカーボンゲルの生成機構は
完全に解明されていないが、少なくとも加工時に加わる
剪断によって生じたフリーラジカルが関与していること
は確かである。
【0018】そこで、本発明者等は芳香族ジスルフィ
ド、芳香族メルカプタン及びその金属塩が有する上記の
ようなラジカル安定化作用に着目し、本発明に至ったも
のである。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明のゴム配合物の実施
の形態について説明する。
【0020】本発明において、芳香族ジスルフィドとは
下記の化学構造式(化1)を有する化合物である。
【0021】
【化1】
【0022】また、芳香族メルカプタンとは下記の化学
構造式(化2)を有する化合物である。
【0023】
【化2】
【0024】更に、芳香族メルカプタンの金属塩とは下
記の化学構造式(化3)を有する化合物である。
【0025】
【化3】
【0026】ここで、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
それぞれ水素若しくはハロゲン元素、又は特定の有機基
である。ここにおいて、有機基としてはアルキル基、ア
リル基、アルコキシ基、アミド基、カルボキシル基、エ
ステル基、アミノ基、ニトロ基等である。
【0027】また、Mは亜鉛、マンガン、コバルト、
鉄、ニッケル等の金属原子である。
【0028】本発明において、芳香族ジスルフィド、芳
香族メルカプタン及びその金属塩の添加量をゴム100
重量部に対して0.05〜5.00重量部と限定したの
は、0.05重量部より少ないとカーボンゲルの異常生
成を抑えられず、逆に5.00重量部を超えると引つ張
り強度やモジュラス等物性の低下を招くからである。
【0029】なお、芳香族ジスルフィド、芳香族メルカ
プタン及びその金属塩の投入時期は混練工程においてカ
ーボンブラック投入より前、遅くともカーボンブラック
と同時に投入するのが効果的である。これは、これらの
物質の投入時期がカーボンブラックより遅いとカーボン
ゲルの異常生成を効果的に抑止できないためである。
【0030】本発明において、ゴムとしては工業用に実
用されており、且つカーボンゲルの異常生成を効果的に
抑止できる性質を有する分子量が大きく、且つ加硫速度
が早いゴムポリマーならよく、例えば天然ゴム、イソプ
レンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、
エチレンプロピレンジエンゴム、クロロプレンゴム、ア
クリロニトリルブタジエンゴム、クロロスルホン化ポリ
エチレンゴム等である。
【0031】本発明のゴム配合物においては、カーボン
ブラックの外に加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、カーボン
ブラック以外の補強剤、カーボンブラック以外の充填
剤、老化防止剤、加工助剤等を配合することができる。
【0032】
【実施例】次に、本発明のゴム配合物の実施例及び従来
の比較例について説明する。
【0033】まず、用いた材料について説明する。
【0034】a.ベースゴム材料 ベースゴム材料としては、表1に示す特性を有するエチ
レンプロピレンジエンゴムを用いた。
【0035】
【表1】
【0036】b.カーボンブラック カーボンブラックとしては、HAFカーボンブラックを
用いた。
【0037】c.配合 配合は、表2の通りとした。
【0038】
【表2】
【0039】表2の通りエチレンプロピレンジエンゴム
100重量部に対するHAFカーボンブラックの配合量
は60重量部である。
【0040】d.評価試験 評価はカーボンゲル抑止性及び加硫ゴムの物性値を評価
した。
【0041】まず、カーボンゲル抑止性は、JIS−K
6300に準拠して125℃及び150℃におけるムー
ニースコーチテスト(ML)を行い、その測定により得
たムーニースコーチ時間(t5)をカーボンゲル生成の
指標として評価した。
【0042】また、加硫ゴムの物性値は100%モジュ
ラス(100%M)、引っ張り強さ(TB )、伸び(E
B )、硬さ(Hs)を測定した。
【0043】e.評価試験結果 カーボンゲル抑止性の試験結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】また、加硫ゴムの物性値の試験結果を表4
に示す。
【0046】
【表4】
【0047】表3から分かるように比較例1は125℃
におけるムーニースコーチ時間が2.3分、150℃に
おけるムーニースコーチ時間が1.1分と最も短く、加
工安全性が最も悪い。
【0048】比較例2も125℃におけるムーニースコ
ーチ時間が6.7分、150℃におけるムーニースコー
チ時間が3.1分と短く、加工安全性が悪い。
【0049】比較例3は125℃におけるムーニースコ
ーチ時間が30分以上、150℃におけるムーニースコ
ーチ時間も30分以上と長く、加工安全性が優れてい
る。しかし、その半面比較例3は表4から分かるように
100%モジュラス(100%M)、引っ張り強さ(T
B )、硬さ(Hs)がいずれも悪い。
【0050】これに対して実施例1〜5は125℃にお
けるムーニースコーチ時間が30分以上、150℃にお
けるムーニースコーチ時間も30分以上と長く、加工安
全性が優れており、しかも、100%モジュラス(10
0%M)、引っ張り強さ(TB )、硬さ(Hs)がいず
れも優れている。
【0051】
【発明の効果】本発明のゴム配合物は分子量が大きく、
且つ加硫速度が早いゴムポリマーと表面積が大きいカー
ボンブラックとを組み合わせて成るゴム配合物において
も、カーボンゲルの異常生成を顕著に抑制でき、それに
より優れた加工性を発揮でき、更に、そのゴム配合物を
成形、加硫して得られるゴム製品は高物性を発揮するも
のであり、工業上有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AC001 AC011 AC031 AC061 AC071 AC091 BB151 BB271 DA036 EV027 EV047 FD016 FD197

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】補強剤としてカーボンブラックを配合して
    成るゴム配合物において、該ゴム配合物にはゴム100
    重量部に対して芳香族ジスルフィド、芳香族メルカプタ
    ン、芳香族メルカプタンの金属塩の中から選ばれた1種
    又は2種以上の化合物が0.05〜5.00重量部添加
    されて成ることを特徴とするゴム配合物。
  2. 【請求項2】芳香族ジスルフィド、芳香族メルカプタ
    ン、芳香族メルカプタンの金属塩の中から選ばれた1種
    又は2種以上の化合物は、混練工程においてカーボンブ
    ラックの投入前若しくは同時に投入されたものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のゴム配合物。
JP10350816A 1998-12-10 1998-12-10 ゴム配合物 Pending JP2000169635A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100486786B1 (ko) * 2002-02-27 2005-05-03 김태곤 다기능 복합 고무 전극 시트와 그의 응용 제품

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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