JP2000169609A - 皮膚貼付用粘着テープ及びその支持体 - Google Patents
皮膚貼付用粘着テープ及びその支持体Info
- Publication number
- JP2000169609A JP2000169609A JP10351558A JP35155898A JP2000169609A JP 2000169609 A JP2000169609 A JP 2000169609A JP 10351558 A JP10351558 A JP 10351558A JP 35155898 A JP35155898 A JP 35155898A JP 2000169609 A JP2000169609 A JP 2000169609A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- skin
- adhesive tape
- pressure
- sensitive adhesive
- support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Abstract
れもが適度の範囲にあって、これらの諸特性が高度にバ
ランスしており、発汗時や長時間貼付時の粘着性が安定
し、しかも、剥離時の痛み、角質剥離、及び皮膚刺激が
大幅に低減された皮膚貼付用粘着テープ、及びその支持
体を提供すること。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂及び無機充填剤を
含有する樹脂組成物から形成された微多孔性フィルムで
あって、(1)厚みが40〜200μm、(2)平均孔
径が0.02〜10μm、(3)透気度が10〜300
sec/100cc、(4)透湿度が1,000〜2
0,000g/m2 ・24h、及び(5)機械方向及び
幅方向の15%伸張時の応力が、いずれも0.5〜15
N/15mmである微多孔性フィルムからなる皮膚貼付
用粘着テープ支持体、及び該支持体の少なくとも片面に
粘着剤層が形成された皮膚貼付用粘着テープ。
Description
薬物の経皮吸収のための皮膚貼付用粘着テープに関し、
さらに詳しくは、皮膚追従性及び透湿性に優れ、安定し
た粘着力を有し、剥離時の痛み、角質剥離、皮膚刺激な
どが低減された低刺激性の皮膚貼付用粘着テープに関す
る。また、本発明は、このような低刺激性の皮膚貼付用
粘着テープに適した支持体に関する。
吸収のために、各種の皮膚貼付用粘着テープが開発され
ている。一般に、皮膚貼付用粘着テープは、柔軟性のあ
る支持体の片面に、必要に応じて薬物を含有する粘着剤
層が形成された構成を有している。皮膚貼付用粘着テー
プには、貼付する皮膚面の形状や動きに追従できる良
好な皮膚追従性を有すること、発汗による水分の貯留
がなく、透湿性に優れること、剥離時に痛みや角質層
の剥離がないこと、長時間にわたって皮膚粘着性を維
持できること、かぶれ、かゆみ、紅斑などの皮膚障害
のないことなどが要求されている。しかしながら、皮膚
貼付用粘着テープは、長時間にわたって皮膚面に貼付さ
れることが多いため、副作用として、常に皮膚刺激等の
問題がつきまとうという問題があった。
体としては、例えば、ポリエチレンフィルム、エチレン
−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)フィルム、
ポリ塩化ビニルフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリ
エステルエラストマーフィルム、ポリビニルアルコール
フィルム、ポリオレフィン系微多孔性フィルム、ポリウ
レタン不織布、ポリエステルエラストマー不織布などが
用いられている。
ルム、EMMAフィルム、ポリ塩化ビニルフィルムなど
のフィルムは、それ自体、透湿性を有していないため、
穿孔機により孔をあけて透湿性を付与している。しか
し、穿孔による開孔率は、せいぜい数%程度であり、し
かも、各孔の間隔が大きく、孔の開いていないところは
透湿性がないため、十分な透湿性を得られないという問
題がある。
ストマーフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポ
リウレタン不織布、ポリエラストマー不織布などは、高
価であることに加えて、あまりにも柔らかすぎるという
問題がある。支持体が柔らかすぎる皮膚貼付用粘着テー
プは、皮膚面へ貼付する際に、しわが寄ったりするた
め、取り扱いが困難である。また、ポリウレタンフィル
ムやポリビニルアルコールフィルムは、厚みを大きくす
ると、40μm程度でも透湿性が著しく減少し、60μ
m以上になると透湿性を示すものは殆どない。
湿度が2,500g/m2 ・24h以上の透湿性に優れ
たものが知られており、皮膚追従性もあり、比較的低価
格である。しかしながら、従来のポリオレフィン系徴多
孔性フィルムの多くは、透気度の数値が500sec/
100cc以上であり、厚みも薄いため、紙おむつや生
理用品などの用途には適しているものの、皮膚貼付用粘
着テープの支持体としては、満足できるものではなかっ
た。すなわち、本発明者らの検討結果によれば、透気度
の数値が500sec/100cc以上のポリオレフィ
ン系微多孔性フィルムの面上に粘着剤層を形成すると、
透湿度が著しく低下して、透湿性に優れた粘着テープが
得られないことが分かった。皮膚貼付用粘着テープは、
皮膚に貼付した場合、蒸れにくく、角質剥離量が少な
く、かつ、安定した粘着力を示すには、700g/m2
・24h以上の透湿度を有することが望ましい。ところ
が、前記微多孔性フィルムを支持体として使用すると7
00g/m2 ・24h以上の透湿度を有する粘着テープ
を得ることができない。また、ポリオレフィン系微多孔
性フィルムの厚みが薄すぎると、支持体としては柔らか
すぎるという問題がある。この厚みを厚くすると、粘着
テープとした場合に、透湿度がさらに低下する。
追従性、透湿性、及び皮膚粘着性のいずれもが適度の範
囲にあって、これらの諸特性が高度にバランスしてお
り、発汗時や長時間貼付時の粘着性が安定し、しかも、
剥離時の痛み、角質剥離、及び皮膚刺激が大幅に低減さ
れた皮膚貼付用粘着テープを提供することにある。本発
明の他の目的は、このような優れた諸特性を有する皮膚
貼付用粘着テープの支持体として好適な微多孔性フィル
ム支持体を提供することにある。
服するために鋭意研究した結果、ポリオレフィン系樹脂
及び無機充填剤を含有する樹脂組成物から形成された微
多孔性フィルムであって、厚みが40〜200μm、平
均孔径が0.02〜10μm、透気度が10〜300s
ec/100cc、透湿度が1,000〜20,000
g/m2 ・24h、並びに、機械方向及び幅方向の15
%伸張時の応力がいずれも0.5〜15N/15mmと
いう選択された特性を有する微多孔性フィルムが皮膚貼
付用粘着テープ基材として好適であり、これを支持体と
することにより、前記の如き諸特性に優れた皮膚貼付用
粘着テープが得られることを見いだした。また、該微多
孔性フィルムを支持体として用い、かつ、粘着剤ずれ
量、透湿度、及び対ベークライト粘着力を特定の範囲に
調整することにより、特に皮膚刺激性が著しく低減され
た皮膚貼付用粘着テープが得られることを見いだした。
本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったも
のである。
レフィン系樹脂及び無機充填剤を含有する樹脂組成物か
ら形成された微多孔性フィルムであって、(1)厚みが
40〜200μm、(2)平均孔径が0.02〜10μ
m、(3)透気度が10〜300sec/100cc、
(4)透湿度が1,000〜20,000g/m2 ・2
4h、及び(5)機械方向及び幅方向の15%伸張時の
応力が、いずれも0.5〜15N/15mmである微多
孔性フィルムからなる皮膚貼付用粘着テープ支持体が提
供される。
も片面に粘着剤層が形成された皮膚貼付用粘着テープに
おいて、該支持体が、ポリオレフィン系樹脂及び無機充
填剤を含有する樹脂組成物から形成された微多孔性フィ
ルムであって、(1)厚みが40〜200μm、(2)
平均孔径が0.02〜10μm、(3)透気度が10〜
300sec/100cc、(4)透湿度が1,000
〜20,000g/m2 ・24h、及び(5)機械方向
及び幅方向の15%伸張時の応力が、いずれも0.5〜
15N/15mmである微多孔性フィルムであることを
特徴とする皮膚貼付用粘着テープが提供される。
ープ特性として、(a)粘着剤ずれ量(mm/12×2
0mm2 ・2N・30min)が0.15〜1.20m
m、(b)透湿度が700〜5,000g/m2 ・24
h、及び(c)対ベークライト粘着力が0.6〜1.5
N/15mmの諸特性を有することが好ましい。
の皮膚貼付用粘着テープの支持体として、ポリオレフィ
ン系樹脂及び無機充填剤を含有する樹脂組成物から形成
された微多孔性フィルムを使用する。微多孔性フィルム
を作製するには、例えば、当該樹脂組成物を用いて未延
伸フィルムを作製し、次いで、該フィルムを一軸または
二軸方向に延伸して延伸フィルムとする方法が挙げられ
る。
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂
などを挙げることができる。ポリオレフィン系樹脂に
は、エチレン−α−オレフィン共重合体が含まれる。α
−オレフィンとしては、1−ブテン、3−メチル−1−
ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−オクテン、1−デセンなどが挙げられる。これらのポ
リオレフィン系樹脂は、通常のチーグラー・ナッタ触媒
を用いて得られたものであっても、また、メタロセン触
媒や拘束幾何触媒などのシングルサイト触媒を用いて得
られたものであってもよい。ポリオレフィン系樹脂の密
度は、通常0.89〜0.97g/cm3 程度であり、
メルトインデックス(MI)は、通常0.1〜50g/
10min程度である。これらのポリオレフィン系樹脂
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
使用することができる。
ウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム(アルミ
ナ)、酸化チタン、シリカ、クレー、タルク、硫酸アル
ミニウムなどを挙げることができる。これらの無機充填
剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。無機充填剤の形態は任意であ
るが、球状、粒状、不定形などの形態であることが好ま
しい。無機充填剤の平均粒径は、通常0.07〜15μ
m、好ましくは0.1〜9μm程度である。平均粒径が
この範囲内にあることによって、延伸性が良好で、平均
孔径、透気度、透湿度などを所望の範囲に調整しやすく
なる。無機充填剤の配合割合は、ポリオレフィン系樹脂
100重量部に対して、通常50〜250重量部、好ま
しくは80〜200重量部程度である。無機充填剤の配
合割合がこの範囲内にあることによって、得られる微多
孔性フィルムの諸特性を所望の範囲に調整することがで
きる。
有する樹脂組成物には、必要に応じて、分散剤、熱安定
剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤などの添加
剤を含有させることができる。特に、オレイン酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
リノール酸、リノレン酸、リシノール酸などの炭素数1
0〜22の高級脂肪酸;炭素数10〜22の高級脂肪酸
と炭素数1〜12の脂肪族アルコールとの脂肪酸エステ
ル(例えば、精製ヒマシ油)などの分散剤は、延伸性を
高め、透気度やソフト感を増大させ、風合いを良好なも
のとすることができるので好ましい。分散剤は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用するこ
とができ、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
て、通常、0.5〜25重量部、好ましくは1〜20重
量部の割合で添加される。
を作製するには、Tダイ法やインフレーション法により
該樹脂組成物を溶融成形して未延伸フィルム(シート)
とした後、一軸方向または二軸方向に延伸して延伸フィ
ルムとする。同時二軸延伸を行ってもよい。延伸方法と
しては、特に限定されず、一軸延伸では、フラット状で
のロール延伸、オーブン延伸、及びチューブ状延伸等が
あり、二軸延伸では、フラット状でのテンター延伸、チ
ューブ状でのインフレーション延伸、マンドレル延伸等
がある。延伸倍率は、少なくとも一軸方向に、通常1.
2〜6倍、好ましくは1.5〜5倍、より好ましくは2
〜3倍程度である。寸法精度を高めるために、延伸後、
フィルムを緊張下に熱処理して熱固定してもよい。延伸
温度や熱処理条件などのその他の延伸条件は、通常のポ
リオレフィン系樹脂の延伸条件に従って、適宜選択する
ことができる。延伸することにより、ポリオレフィン系
樹脂と無機充填剤との界面が剥離するなどして、微多孔
質構造が形成される。
類、充填剤の種類と配合割合、分散剤などの添加剤の種
類と添加量、延伸倍率などの延伸条件などを適切に制御
することにより、下記の特性を有する微多孔性フィルム
を作製する。 (1)厚みが40〜200μm、(2)平均孔径が0.
02〜10μm、(3)透気度が10〜300sec/
100cc、(4)透湿度が1,000〜20,000
g/m2 ・24h、及び(5)機械方向及び幅方向の1
5%伸張時の応力が、いずれも0.5〜15N/15m
m。
〜200μmで、好ましくは45〜150μm、より好
ましくは50〜100μmである。この厚みが薄すぎる
と、柔らかくなりすぎて、得られる皮膚貼付用粘着テー
プが扱いにくいものとなる。この厚みが厚くなりすぎる
と、柔軟性が損なわれ、得られる皮膚貼付用粘着テープ
の皮膚追従性が低下する。
0.02〜10μmであり、好ましくは0.05〜6μ
m、より好ましくは0.1〜5μmである。平均孔径
は、走査型電子顕微鏡により微多孔性フィルムの写真を
撮影し、この写真を観察して各孔の長径を測定し、その
平均値を算出することにより得ることができる。孔径
は、通常、0.01〜20μmの範囲にばらついて分布
しているが、多くの場合、10μm以下であり、それに
よって、微細な孔が多数形成された微多孔性フィルムと
なる。この平均孔径が小さすぎると、透気度及び透湿度
が低下する。この平均孔径が大きすぎると、柔軟性が低
下する。
0〜300sec/100ccで、好ましくは30〜2
80sec/100cc、より好ましくは50〜270
sec/100ccである。透気度は、JIS P−8
117の透気度試験方法(温度23℃、相対湿度65
%)で測定することができる。この透気度は、一定面積
(645mm2 )のフィルム面を一定圧力の空気100
ccが通過するのに要する時間であり、小さいほど透気
性が良好であることを示す。微多孔性フィルムの透気度
が大きすぎると、その透湿度が大きくても、粘着テープ
の支持体として、その面上に粘着剤を塗布すると、透湿
度が著しく小さな粘着テープしか得ることができない。
この透気度が小さすぎると、柔軟性が損なわれやすくな
ったり、粘着剤が孔にしみ込んでしまいやすくなる。透
気度が前記範囲内にあることによって、粘着テープの透
湿度を皮膚貼付用として望ましい700g/m2 ・24
h以上とすることができる。
1,000〜20,000g/m2 ・24hで、好まし
くは2,500〜15,000g/m2 ・24h、より
好ましくは3,000〜10,000g/m2 ・24h
である。微多孔性フィルムの透湿度が小さすぎると、粘
着テープの透湿度が低下する。この透湿度が大きすぎる
と、もろくなる。
D)及び幅方向(TD)の15%伸張時の応力(15%
引張応力ともいう)は、いずれも0.5〜15N/15
mmで、好ましくは0.7〜12N/15mm、より好
ましくは1〜10N/15mmである。微多孔性フィル
ムの柔軟性は、15%伸張時の応力を測定することによ
り、客観的に評価することができる。微多孔性フィルム
の15%伸張時の応力が上記範囲内にあるとき、貼付す
る皮膚面の動きに追従しやすい粘着テープを得ることが
できる。この応力が小さすぎると、柔らかすぎて、皮膚
貼付用粘着テープの支持体としては不適当なものとな
る。この応力が大きすぎると、柔軟性が低下する。
性を有する微多孔性フィルムを支持体として使用し、そ
の片面または両面に粘着剤層を形成することにより、皮
膚追従性及び透湿性に優れ、安定した粘着力を有し、剥
離時の痛み、角質剥離、皮膚刺激などが低減された低刺
激性の皮膚貼付用粘着テープを得ることができる。
性の低減等の観点から、粘着剤ずれ量(mm/12×2
0mm2 ・2N・30min)が0.15〜1.20m
mの範囲となるような粘着剤が好ましい。すなわち、粘
着剤としては、前記の支持体同様、貼付する皮膚面の動
きを阻害しにくいものが、低刺激性の皮膚貼付用粘着テ
ープを得る上で好ましい。このような粘着剤の粘着特性
は、粘着テープとした場合、プライマ処理を施した伸縮
性のない硬いフィルム面〔例えば、プライマ付ポリエチ
レンテレフタレート(PET)フィルム〕に対する粘着
剤のずれ量で評価することができる。本発明で用いる粘
着剤のずれ量は、好ましくは0.17〜1.0mm、よ
り好ましくは0.20〜0.50mmである。粘着テー
プの粘着剤ずれ量が小さすぎると、皮膚刺激性が大きく
なる。粘着剤ずれ量が大きすぎると、皮膚面への粘着剤
残留などが発生しやすくなる。
着剤は、剥離時に皮膚面から角質細胞を剥離しにくく、
皮膚面に損傷を与えないものが好ましい。このような粘
着特性を有する粘着剤としては、粘着テープにした場合
の対ベークライト粘着力を指標とすることができる。本
発明で使用する粘着剤の対ベークライト粘着力は、好ま
しくは0.6〜1.5N/15mm、より好ましくは
0.8〜1.4N/15mmである。対ベークライト粘
着力は、JIS Z−0237の180度引き剥し法に
準拠して、幅15mmの粘着テープのベークライトパネ
ルに対する粘着力を測定した値である。
ていることが好ましく、前記支持体上に粘着剤層を形成
した場合、透湿度が700〜5,000g/m2 ・24
h以上、好ましくは750〜3,000g/m2 ・24
h以上、より好ましくは800〜2,000g/m2 ・
24hの値を有する粘着テープを与えるものである。粘
着テープの透湿度が小さすぎると、発汗による水分の貯
留、剥離時における角質層の剥離、かぶれ、かゆみ、紅
斑などの皮膚障害などの原因となる。粘着テープの透湿
度の上限は、支持体の透気度や透湿度、粘着剤の種類等
によって制限される。
粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘
着剤、シリコーン系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤な
どを挙げることができる。これらの粘着剤の中でも、初
期タックあるいは皮膚刺激の面からは、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルを主成分単量体とする単量体また
は単量体混合物を(共)重合して得られるアクリル系粘
着剤が好ましい。安定した皮膚粘着性、高透湿性、角質
剥離量低減、及び剥離時の皮膚の痛みの軽減の点から
は、コモノマーとして、(メタ)アクリル酸アルコキシ
ポリアルキレングリコールエステルと、水酸基またはカ
ルボキシル基含有モノマーとを併用して得られるアクリ
ル系共重合体を粘着剤成分とするアクリル系粘着剤が特
に好ましい。
としては、炭素数4〜12のアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル50〜97.5重量
%、好ましくは70〜95重量%、(メタ)アクリル
酸アルコキシポリアルキレングリコールエステル2〜4
9.5重量%、好ましくは4〜29重量%、及び水酸
基またはカルボキシル基含有モノマー0.5〜15重量
%、好ましくは1〜10重量%の共重合体を挙げること
ができる。また、この共重合体は、さらに、0〜30重
量%程度の範囲内で、共重合可能なその他のビニルモノ
マーを共重合したものであってもよい。
タ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリ
ル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル
酸イソノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸イ
ソオクチル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル酸デ
シル、メタクリル酸ドデシルなどを挙げることができ
る。これらの中でも、アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸イソオクチル、及
びアクリル酸イソノニルが好ましい。これらの(メタ)
アクリル酸アルキルエステルは、それぞれ単独で、ある
いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(メタ)アクリル酸アルコキシポリアルキレングリコー
ルエステルは、下記の式(1)
水素原子またはメチル基で、R3 は、炭素数1〜20の
アルキル基で、nは、2〜12の整数である。)で表さ
れる(メタ)アクリル酸エステル系モノマーである。
としては、例えば、アクリル酸メトキシジエチレングリ
コール(R1 =H、R2 =H、R3 =CH3 、n=
2)、メタクリル酸メトキシジエチレングリコール(R
1 =CH3 、R2 =H、R3 =CH3 、n=2)、アク
リル酸メトキシジプロピレングリコール(R1 =H、R
2=CH3 、R3 =CH3 、n=2)、メタクリル酸メ
トキシジプロピレングリコール(R1 =CH3 、R2 =
CH3 、R3 =CH3 、n=2)、アクリル酸エトキシ
ジエチレングリコール(R1 =H、R2 =H、R3 =C
2 H5 、n=2)、メタクリル酸エトキシジエチレング
リコール(R1 =CH3 、R2 =H、R3 =C2 H5 、
n=2)、アクリル酸エトキシジプロピレングリコール
(R1 =H、R2 =CH3 、R3 =C2 H5 、n=
2)、メタクリル酸エトキシジプロピレングリコール
(R1 =CH3 、R2 =CH3 、R3 =C2 H5 、n=
2)、アクリル酸メトキシトリエチレングリコール(R
1 =H、R2 =H、R3 =CH3 、n=3)、メタクリ
ル酸メトキシトリエチレングリコール(R1 =CH3 、
R2 =H、R3 =CH3 、n=3)、アクリル酸メトキ
シトリプロピレングリコール(R1 =H、R2 =CH
3 、R3 =CH3 、n=3)、メタクリル酸メトキシト
リプロピレングリコール(R1 =CH3 、R2 =CH
3 、R3 =C2 H5 、n=3)、アクリル酸メトキシポ
リエチレングリコール(R1 =H、R2 =H、R3 =C
H3 、n=4〜10)、メタクリル酸メトキシポリエチ
レングリコール(R1=CH3 、R2 =H、R3 =CH3
、n=4〜10)、アクリル酸メトキシポリプロピレ
ングリコール(R1 =H、R2 =CH3 、R3 =CH
3 、n=4〜10)、メタクリル酸メトキシポリプロピ
レングリコール(R1 =CH3 、R2 =CH3 、R3 =
CH3 、n=4〜10)などが挙げられる。
としては、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエス
テル及び(メタ)アクリル酸カルボキシアルキルエステ
ルを挙げることができる。これらのモノマーの具体例と
しては、例えば、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ア
クリル酸2−カルボキシエチル、アクリル酸2−ヒドロ
キシプロピル、アクリル酸2−カルボキシプロピル、ア
クリル酸3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−カル
ボキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ア
クリル酸4−カルボキシブチル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸2−カルボキシエチル、メ
タクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−
カルボキシプロピル、メタクリル酸3−ヒドロキシプロ
ピル、メタクリル酸3−カルボキシプロピル、メタクリ
ル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸4−カルボキ
シブチルなどが挙げられる。また、水酸基またはカルボ
キシル基含有モノマーとしては、式(2)
水素原子またはメチル基で、mは、2〜12の整数であ
る。)で表される(メタ)アクリル酸ポリエチレングリ
コール及び(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコー
ルなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル系モノ
マー、及び、式(3)
であり、Xは、炭素数2以上の2価の有機基であって、
酸素原子、窒素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を含ん
でいてもよい。)で表されるカルボキシル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル系モノマーを挙げることができ
る。
くは2〜50、より好ましくは2〜30程度である。ヘ
テロ原子は、多くの場合、酸素原子である。Xの具体例
としては、例えば、炭素数2以上の直鎖状または分岐状
のアルキレン基、−R7 −OCO−R8 −(ただし、R
7 及びR8 は、アルキレン基である)、−R9 −OCO
−R10−OCO−R11−(ただし、R9 、R10、及びR
11は、アルキレン基である)などを挙げることができ
る。式(3)で表されるカルボキシル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルの具体例としては、例えば、ア
クリル酸2−カルボキシエチル、2−アクロイロキシエ
チルこはく酸、アクリル酸ω−カルボキシポリカプロラ
クトンなどが挙げられる。
ては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸
トリデシル、メタクリル酸トリデシルなどの(メタ)ア
クリル酸アルキルエステル;アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸などのカ
ルボキシル基含有モノマー;アクリルアミド、メタクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどの(メ
タ)アクリルアミド及びその誘導体:アクリル酸グリシ
ジル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有モ
ノマー;酢酸ビニルなどのビニルエステル;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル;ス
チレンなどのビニル芳香族化合物;などが挙げることが
できる。
り、アクリル系粘着剤に汎用の各種添加剤を添加するこ
とができる。また、粘着剤には、所望により、経皮吸収
可能な薬物を配合することができる。薬物としては、例
えば、狭心症剤、コルチコステロイド剤、鎮痛消炎剤、
催眠鎮痛剤、抗炎症剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン
剤、冠血管拡張剤、抗菌剤、保湿剤、ビタミン類、鎮咳
剤、麻酔剤、抗腫瘍剤、香料などが挙げられる。これら
は、必要に応じて有効量を配合する。
着テープは、常法に従って、前記の微多孔性フィルムの
少なくとも片面に、粘着剤を塗工することにより製造す
ることができる。粘着剤をセパレーター上に塗工し、支
持体上に転写してもよい。粘着剤を塗工するには、基材
高分子及び必要に応じて添加剤成分を有機溶剤に均一に
溶解ないしは分散させた溶液を、支持体またはセパレー
ター上に塗布し、乾燥すればよい。粘着剤層の厚みは、
特に限定されないが、通常、20〜60μm、好ましく
は30〜50μm程度である。
うな諸特性を有するものである。 (a)粘着剤ずれ量(mm/12×20mm2 ・2N・
30min)が0.15〜1.20mm、(b)透湿度
が700〜5,000g/m2 ・24h、及び(c)対
ベークライト粘着力が0.6〜1.5N/15mm。本
発明の皮膚貼付用粘着テープは、このような諸特性を具
備しているため、皮膚追従性が良好で、貼付時の水分の
貯留が少なく、発汗時や長時間貼付時の粘着性が良好
で、しかも、剥離時の痛み、角質剥離、及び皮膚刺激が
少ないという特長を有している。したがって、本発明の
皮膚貼付用粘着テープは、皮膚患部や手術後の患部の保
護などの皮膚保護の保護や、薬剤の経皮吸収などの目的
で使用することができる。
についてより具体的に説明する。なお、以下の実施例及
び比較例において、部及び%は、特に断りのない限り、
重量基準である。
クリレート/アクリル酸メトキシノナエチレングリコー
ル/メタクリル酸エチレングリコール(83部/16部
/1部)を共重合して得たアクリル系共重合体を用い、
該共重合体(固形分)100部にコロネートL〔日本ポ
リウレタン工業(株)製〕0.6部を添加した粘着剤溶
液(溶剤重量比:トルエン/酢酸エチル=3/1)を調
製した(粘着剤)。この粘着剤溶液を、表面にシリコ
ーン処理を施したセパレータ上に乾燥後の厚みが38μ
mとなるように塗布し、120℃で3分間乾燥した。一
方、直鎖状低密度ポリエチレン(密度=0.915g/
m3 )100部に、平均粒径1.8μmの炭酸カルシウ
ム120部、オレイン酸1.2部、及び精製ヒマシ油8
部を加えて良く混合し、二軸押出機により200℃でス
トランド状に押し出し、ペレット化した。このペレット
を用いて、樹脂温度210℃で押出機のTダイからシー
ト状に溶融押出して、約400μmの厚みの未延伸シー
トを得た。この未延伸シートを再加熱して、延伸温度8
5℃にて、テンター延伸法により、MD及びTDの両方
向にそれぞれ約3倍の延伸倍率で二軸延伸し、冷却ロー
ルで冷却して、厚み53μmの二軸延伸フィルム(支持
体A)を得た。この二軸延伸フィルムの片面に、コロナ
処理して前記の粘着剤層を塗布したセパレータの粘着剤
層面と貼り合わせ、50℃で1週間熟成して、皮膚貼付
用粘着テープを作製した。結果を表1に示す。
合体(密度=0.920g/cm3 )100部に、平均
粒径1.1μmの炭酸カルシウム160部、オレイン酸
1.2部、及び精製ヒマシ油7.8部を5分間スーパー
ミキサーで混合し、次いで、二軸押出機により、樹脂温
度200℃でストランド状に押し出し、これをペレット
状に切断した。このペレットを用いて、樹脂温度210
℃で押出機のTダイからシート状に溶融押出して、約8
0μmの厚みの未延伸シートを得た。この未延伸シート
を再加熱して、延伸温度85℃にて、ロール延伸法によ
り、約2倍の延伸倍率で一軸方向に延伸して、厚み50
μmの一軸延伸フィルム(支持体B)を作製した。支持
体として上記で作製した一軸延伸フィルムを用いたこと
以外は、実施例1と同様にして、皮膚貼付用粘着テープ
を作製した。結果を表1に示す。
体(密度=0.923g/cm3 )75部と高圧法低密
度ポリエチレン(密度=0.925g/cm3 )25部
との混合物100部に、平均粒径1.2μmの炭酸カル
シウム120部、オレイン酸1.2部、及び精製ヒマシ
油6部を5分間スーパーミキサーで混合し、次いで、二
軸押出機により樹脂温度200℃でストランド状に押し
出し、これをペレット状に切断した。このペレットを用
いて、樹脂温度210℃で押出機のTダイからシート状
に溶融押出して、約120μmの厚みの未延伸シートを
得た。この未延伸シートを再加熱して、延伸温度85℃
にて、ロール延伸法により、約2倍の延伸倍率で一軸方
向に延伸することにより、厚み82μmの一軸延伸フィ
ルム(支持体C)を作製した。支持体として上記で作製
した一軸延伸フィルムを用いたこと以外は、実施例1と
同様にして、皮膚貼付用粘着テープを作製した。結果を
表1に示す。
クリレート/アクリル酸メトキシノナエチレングリコー
ル/アクリル酸2−カルボキシエチル(83部/15部
/2部)を共重合して得たアクリル系共重合体を用い、
該共重合体(固形分)100部にTETRAD−X〔三
菱ガス化学(株)製〕0.06部を添加した粘着剤溶液
(溶剤重量比:トルエン/酢酸エチル=3/1)を調製
した(粘着剤)。この粘着剤溶液を用いたこと以外は
実施例1と同様にして、皮膚貼付用粘着テープを作製し
た。結果を表1に示す。
クリレート/アクリル酸メトキシノナエチレングリコー
ル/アクリル酸2−カルボキシエチル(81部/15部
/4部)を共重合して得たアクリル系共重合体を用い、
該共重合体(固形分)100部に、TETRAD−X
〔三菱ガス化学(株)製〕0.08部を添加して粘着剤
溶液(溶剤重量比:トルエン/酢酸エチル=3/1)を
調製した(粘着剤)。この粘着剤溶液を用いたこと以
外は実施例1と同じようにして、皮膚貼付用粘着テープ
を作製した。結果を表1に示す。
クリレート/アクリル酸メトキシノナエチレングリコー
ル/メタクリル酸ノナエチレングリコール(83部/1
6部/1部)を共重合して得たアクリル系共重合体を用
い、該共重合体(固形分)100部にコロネートL(日
本ポリウレタン製)0.6部を添加して粘着剤溶液(溶
剤重量比:トルエン/酢酸エチル=3/1)を調製した
(粘着剤)。この粘着剤溶液を用いたこと以外は実施
例1と同じようにして、皮膚貼付用粘着テープを作製し
た。結果を表1に示す。
と無機充填剤を含有する樹脂組成物から形成されたポリ
オレフィン系微多孔性フィルムである(株)トクヤマ製
ポーラムPN70(支持体a)を用いたこと以外は実施
例6と同様にして、皮膚貼付用粘着テープを作製した。
結果を表2に示す。
と無機充填剤を含有する樹脂組成物から形成されたポリ
オレフィン系微多孔性フィルムである(株)トクヤマ製
ポーラムPH70(支持体b)を用いたこと以外は、比
較例1と同様にして皮膚貼付用粘着テープを作製した。
結果を表2に示す。
ンと無機充填剤を含有する樹脂組成物から形成されたポ
リオレフィン系微多孔性フィルムである(株)トクヤマ
製NFシートNG100(支持体c)を用いた以外こと
以外は、比較例1と同様にして皮膚貼付用粘着テープを
作製した。結果を表2に示す。
クリレート/アクリル酸(96部/4部)を共重合して
得たアクリル系共重合体を用い、該共重合体(固形分)
100部にTETRAD−X〔三菱ガス化学(株)製〕
0.04部を添加した粘着剤溶液(溶剤重量比:トルエ
ン/酢酸エチル=3/1)を調製した(粘着剤)。こ
の粘着剤溶液を用いたこと以外は実施例3と同じように
して、皮膚貼付用粘着テープを作製した。結果を表2に
示す。
クリレート/アクリル酸メトキシエチレングリコール/
アクリル酸(68部/30部/2部)を共重合して得た
アクリル系共重合体を用い、該共重合体(固形分)10
0部にTETRAD−X〔三菱ガス化学(株)製〕0.
04部を添加して粘着剤溶液(溶剤重量比:トルエン/
酢酸エチル=3/1)を調製した(粘着剤)。この粘
着剤溶液を用いたこと以外は実施例3と同じようにし
て、皮膚貼付用粘着テープを作製した。結果を表2に示
す。
られた各粘着テープについて、以下の方法で性能評価を
行った。 (1)特性評価 フィルムの平均孔径 走査型電子顕微鏡を用いて測定した孔の長径の平均値
(単位μm)を算出し、平均孔径とした(n=10)。
孔の形状は、楕円形、菱形、長方形、多角形など種々あ
るが、長径とは、最も長い直径あるいは対角線の長さを
意味する。測定温度は、常温(18〜27℃)である。 透気度 JIS P−8117の透気度試験法に準拠し、645
mm2 のフィルム面を一定圧力の空気100ccが通過
する時間(単位sec/100cc)を測定した(n=
3)。測定雰囲気は、温度23±2℃、相対湿度65±
5%である。 透湿度 JIS Z−0208のB条件(温度40℃、相対湿度
90%)に従って、28.3cm2 のフィルム面の片側
を温度40℃、相対湿度90%に調節し、他方側に約1
6gの吸湿剤(塩化カルシウム)をおいて、フィルム通
過した水分を吸収させ、塩化カルシウムの重量変化量を
1m2 、24時間当たりに換算して透湿度とした(n=
3)。 15%伸張時の応力 JIS K7115に準拠して、引張試験機で試料を1
5%伸長した時の応力荷重(試料幅15mm、つかみ間
隔100mm、引張速度300mm/min)を測定し
た。測定雰囲気は、温度23±2℃、相対湿度65±5
%である。 粘着剤ずれ量 PET#36のような伸縮性のない硬いフィルム面にプ
ライマ処理[例えば、東洋紡績(株)社製ポリエステル
樹脂「バイロン30SS」、約3μm塗布]を施し、粘
着テープの粘着剤層の(被着体との)界面すべりをなく
した形で測定された粘着剤のずれ変形量である。具体的
には、図1に示すように、支持物1の垂直面にベークラ
イト(またはガラス板)2を固定し、その面上に、プラ
イマ処理したPETフィルム3をプライマ処理面4が表
になるように接着する。このプライマ処理面4に、粘着
テープ5を粘着剤層面6で貼付する。その後、粘着テー
プに切り込み7を入れて、粘着剤層の12×20mm2
がプライマ処理面に貼付された状態にする。粘着テープ
5の下端に2Nの荷重8をかける。この荷重負荷状態で
30分間経過後、切り込み部分7の粘着剤層のずれ量を
スケール付き顕微鏡で読み取り、粘着剤ずれ量とした
(n=3)。
を2枚ずつ横方向に貼付した。貼付24時間後に剥離
し、剥離1時間後の皮膚刺激性を本邦基準に従って評価
した。ここで、本邦基準とは、本邦パッチテスト研究班
の基準である。具体的には、下記の−、±、+、++、
+++、及び++++を、それぞれ0、0.5、1、
2、3、及び4点に重み付けし、各被験者の評価結果の
平均値を100倍して、皮膚刺激紙数とした。 判定基準 − :反応なし、 ± :軽い紅斑、 + :紅斑、 ++ :紅斑+浮腫、 +++ :紅斑+浮腫+丘疹、漿液性丘疹、小水疱、 ++++:大水疱。
及び皮膚粘着性のいずれもが適度の範囲にあって、これ
らの諸特性が高度にバランスしており、発汗時や長時間
貼付時の粘着性が安定し、しかも、剥離時の痛み、角質
剥離、及び皮膚刺激が大幅に低減された皮膚貼付用粘着
テープが提供される。また、本発明によれば、このよう
な優れた諸特性を有する皮膚貼付用粘着テープに好適な
支持体が提供される。
8)
を貼付した。貼付24時間後に剥離し、剥離1時間後の
皮膚刺激性を本邦基準に従って評価した。ここで、本邦
基準とは、本邦パッチテスト研究班の基準である。具体
的には、下記の−、±、+、++、+++、及び+++
+を、それぞれ0、0.5、1、2、3、及び4点に重
み付けし、各被験者の評価結果の平均値を100倍し
て、皮膚刺激指数とした。 判定基準 − :反応なし、 ± :軽い紅斑、 + :紅斑、 ++ :紅斑+浮腫、 +++ :紅斑+浮腫+丘疹、漿液性丘疹、小水疱、 ++++:大水疱。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂及び無機充填剤を
含有する樹脂組成物から形成された微多孔性フィルムで
あって、(1)厚みが40〜200μm、(2)平均孔
径が0.02〜10μm、(3)透気度が10〜300
sec/100cc、(4)透湿度が1,000〜2
0,000g/m2 ・24h、及び(5)機械方向及び
幅方向の15%伸張時の応力が、いずれも0.5〜15
N/15mmである微多孔性フィルムからなる皮膚貼付
用粘着テープ支持体。 - 【請求項2】 支持体の少なくとも片面に粘着剤層が形
成された皮膚貼付用粘着テープにおいて、該支持体が、
ポリオレフィン系樹脂及び無機充填剤を含有する樹脂組
成物から形成された微多孔性フィルムであって、(1)
厚みが40〜200μm、(2)平均孔径が0.02〜
10μm、(3)透気度が10〜300sec/100
cc、(4)透湿度が1,000〜20,000g/m
2 ・24h、及び(5)機械方向及び幅方向の15%伸
張時の応力が、いずれも0.5〜15N/15mmであ
る微多孔性フィルムであることを特徴とする皮膚貼付用
粘着テープ。 - 【請求項3】 粘着テープ特性として、(a)粘着剤ず
れ量(mm/12×20mm2 ・2N・30min)が
0.15〜1.20mm、(b)透湿度が700〜5,
000g/m2 ・24h、及び(c)対ベークライト粘
着力が0.6〜1.5N/15mmの諸特性を有する請
求項2記載の皮膚貼付用粘着テープ。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35155898A JP3961138B2 (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | 皮膚貼付用粘着テープ |
PCT/JP1999/006773 WO2000032144A1 (fr) | 1998-12-02 | 1999-12-02 | Ruban autocollant pour l'application sur la peau, et materiau de base pour son utilisation |
DE69916424T DE69916424T2 (de) | 1998-12-02 | 1999-12-02 | Druckempfindliches klebeband zur befestigung auf der haut und grundmaterial zu seiner benutzung |
US09/601,429 US6262330B1 (en) | 1998-12-02 | 1999-12-02 | Pressure sensitive adhesive tape for skin and base material therefor |
EP99959686A EP1053728B1 (en) | 1998-12-02 | 1999-12-02 | Pressure-sensitive adhesive tape for pasting on skin and base material for use therein |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35155898A JP3961138B2 (ja) | 1998-12-10 | 1998-12-10 | 皮膚貼付用粘着テープ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000169609A true JP2000169609A (ja) | 2000-06-20 |
JP3961138B2 JP3961138B2 (ja) | 2007-08-22 |
Family
ID=18418102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35155898A Expired - Fee Related JP3961138B2 (ja) | 1998-12-02 | 1998-12-10 | 皮膚貼付用粘着テープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3961138B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5351756B2 (ja) * | 2007-05-31 | 2013-11-27 | 久光製薬株式会社 | 経皮吸収型製剤 |
KR20150058208A (ko) * | 2012-09-21 | 2015-05-28 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 부착제 또는 부착 제제용 지지체 및 그것을 사용한 부착제 및 부착 제제 |
CN105266959A (zh) * | 2014-11-07 | 2016-01-27 | 安徽华艾生物科技有限公司 | 一种甲壳质海绵医用创面贴 |
-
1998
- 1998-12-10 JP JP35155898A patent/JP3961138B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5351756B2 (ja) * | 2007-05-31 | 2013-11-27 | 久光製薬株式会社 | 経皮吸収型製剤 |
KR20150058208A (ko) * | 2012-09-21 | 2015-05-28 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 부착제 또는 부착 제제용 지지체 및 그것을 사용한 부착제 및 부착 제제 |
KR102071744B1 (ko) | 2012-09-21 | 2020-01-30 | 닛토덴코 가부시키가이샤 | 부착제 또는 부착 제제용 지지체 및 그것을 사용한 부착제 및 부착 제제 |
CN105266959A (zh) * | 2014-11-07 | 2016-01-27 | 安徽华艾生物科技有限公司 | 一种甲壳质海绵医用创面贴 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3961138B2 (ja) | 2007-08-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1053728B1 (en) | Pressure-sensitive adhesive tape for pasting on skin and base material for use therein | |
KR100367151B1 (ko) | 피부 손상을 적게 유발시키는 향상된 수증기 투과성의 상처드레싱 | |
US6297421B1 (en) | Medical pressure sensitive adhesive tape | |
US6756098B2 (en) | Pressure sensitive adhesives with a fibrous reinforcing material | |
JP2009144068A (ja) | 延伸剥離テープ | |
AU695139B2 (en) | Disposable diaper | |
WO2011109672A1 (en) | Adhesive composition | |
KR20020015967A (ko) | 의료용 감압성 점착 테이프 또는 시트, 및 구급용 반창고 | |
JP2584866B2 (ja) | 外用貼付材 | |
EP2898879B1 (en) | Support body for transdermal patch or transdermal preparation, and transdermal patch and transdermal preparation using same | |
JP2014087704A (ja) | 貼付剤及び貼付製剤 | |
JP2000169609A (ja) | 皮膚貼付用粘着テープ及びその支持体 | |
EP3919031A1 (en) | Adhesive skin patch material | |
JP4853887B2 (ja) | 貼付材及び絆創膏並びに救急絆創膏 | |
JPH0136877B2 (ja) | ||
JP2696543B2 (ja) | 外用材 | |
EP3919032A1 (en) | Adhesive skin patch material | |
JPH09206369A (ja) | 皮膚貼付材および救急絆創膏 | |
JP2000201966A (ja) | 医療用貼付材および救急絆創膏 | |
JP2024094833A (ja) | 医療用貼付材 | |
JP2019070129A (ja) | 透湿性フィルム | |
JP3757218B2 (ja) | 粘着シート用基材フィルムとその製造方法 | |
JP4054120B2 (ja) | 多孔性フィルム及びその製造方法 | |
JP2000166966A (ja) | 皮膚貼付用粘着テープ | |
JP3111439B2 (ja) | 成形物接着固定用部材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070405 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070516 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130525 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140525 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |