JP2000169314A - 屋内塵性ダニ防除組成物 - Google Patents

屋内塵性ダニ防除組成物

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JP2000169314A
JP2000169314A JP10351213A JP35121398A JP2000169314A JP 2000169314 A JP2000169314 A JP 2000169314A JP 10351213 A JP10351213 A JP 10351213A JP 35121398 A JP35121398 A JP 35121398A JP 2000169314 A JP2000169314 A JP 2000169314A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない散布量で、有効な効果の得られる屋内
塵性ダニ防除組成物を提供する。 【解決手段】 α−シアノ−3−フェノキシベンジル
d−シス/トランス−クリサンテマートと共力剤および
/または害虫忌避剤の1種以上を配合し、屋内塵性ダニ
防除組成物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はダニ防除組成物、特
には屋内塵性ダニの防除に好適な組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】屋内塵性ダニ類は、アレルギー性喘息、
小児喘息、アトピー性皮膚炎等の原因と言われており、
また刺咬、吸血による各種皮膚炎、さらには疥癬症の原
因となっている。また、これらのダニ類は異常発生によ
る不快感や食品類の品質の劣化等の被害ももたらす。こ
れらのダニ類の蔓延は、人類の衛生的、健康的な生活維
持を脅かし、著しく阻害するものである。従来、家屋内
に発生するダニの防除薬剤として、DDVP、フェニト
ロチオンなどの有機リン系殺虫剤やフェノトリン、ペル
メトリンなどのピレスロイド系殺虫剤、メトキサジアゾ
ン、ジエチルトルアミドなどが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】屋内塵性ダニ類を駆除
するためには、居住空間に薬剤を散布する必要があるも
のの、安全性の点から薬剤の散布は少量にすべきではあ
るが、前記のような薬剤単剤ではかなり多量に散布しな
いと有効性が確保できなかった。このような問題は屋内
塵性ダニ類が好む畳や絨毯の内部を処理しようとする時
に、これらの内部は薬剤が浸透しにくいために、更に助
長される。一方、これらの問題に対処するため、例え
ば、特開平5−229909公報ではフェノトリン、パ
ースメスリン、3′−フェノキシベンジル2,2,3,
3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシラートの1
種または2種と共力剤または害虫忌避剤を加えることに
よって、相乗作用により薬剤量を減量させる方法を提案
している。しかし、フェノトリン、パースメスリン、
3′−フェノキシベンジル2,2,3,3−テトラメチ
ルシクロプロパンカルボキシラートの活性は弱く、共力
剤、害虫忌避剤を加えたとしても、十分薬量が減らせる
とは言えなかった。また、特開平5−262604号公
報ではメトキサジアゾンと安息香酸ベンジルを配合する
ことを特徴とする屋内塵性ダニ防除剤を提案している
が、これもメトキサジアゾンの基礎活性が低く、安息香
酸ベンジルを加えたとしても、十分薬量が減らせるとは
言えなかった。本発明は、上記のような問題を解決する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、α−シアノ
−3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリ
サンテマートと共力剤および/または害虫忌避剤の1種
以上を配合し、屋内塵性ダニ防除組成物とする。
【0005】
【作 用】本発明者の研究によれば、上記したような従
来技術の問題点はα−シアノ−3−フェノキシベンジル
d−シス/トランス−クリサンテマートと共力剤およ
び/または害虫忌避剤の1種以上をともに含有させるこ
とにより、相乗的に殺ダニ効果が高まることを見出し、
その結果に基づき本発明を完成した。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は有効成分としてα−シア
ノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−ク
リサンテマートと共力剤および/または害虫忌避剤を含
有することからなるが、望ましくは共力剤および/また
は害虫忌避剤がMGK−264、IBTA、S−42
1、安息香酸ベンジルから選ばれる少なくとも1種類で
あり、より望ましくは安息香酸ベンジルで、安息香酸ベ
ンジルでとα−シアノ−3−フェノキシベンジル d−
シス/トランス−クリサンテマートとの配合割合が重量
比で2:1〜20:1、より望ましくは10:1〜1
5:1とすることにより、より少量で有効となる。
【0007】本発明の屋内塵性ダニ防除組成物はケナガ
コナダニ、コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ、クワ
ガタツメダニ、フトツメダニ、ホソツメダニ、ミナミツ
メダニ、ホコリダニ、ササラダニ等の屋内塵性ダニ類に
対し強力に作用する。また、本発明の屋内塵性ダニ防除
剤は必要に応じて、アレスリン、テトラメスリン、レス
メトリン、フェノトリン、フラメトリン、ペルメトリ
ン、シフェノトリン、シペルメトリン、トラロメスリ
ン、エンペントリン、エトフェンプロックス、トランス
フルスリンなどのピレスロイド系の化合物、DDVP、
フェニチオン、フェニトロチオン、テメホス、ホキシ
ム、アセフェート、ピリダフェンチオン、ダイアジノ
ン、エトリムホス、マラチオン、プロチオホス、プロペ
タンホス、ピラクロホス、クロルピリホス、クロルピリ
ホスメチルなどの有機リン系殺虫剤、NAC、ベンチオ
カルブ、プロポクスルなどのカーバメイト系殺虫剤、ジ
フルベンズロン、ブプロフェジンなどのキチン合成阻害
剤、ピリプロキシフェンなどの幼若ホルモン様物質、デ
ヒドロ酢酸ナトリウム等の殺菌剤などの薬剤と混合して
使用することもできる。
【0008】また、本発明の屋内塵性ダニ防除組成物
は、α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/
トランス−クリサンテマートと共力剤および/または害
虫忌避剤を1種以上を含有されていればよく、一般に屋
内塵性ダニ用の殺ダニ剤を製造する際に使用可能な固体
状、液体状、気体状の各種担体および製造補助剤などを
適宜混合して利用可能である。具体的には、油剤、乳
剤、水和剤、粉剤、粒剤、燻蒸剤、燻煙剤、エアゾール
剤、シート剤等があげられる。
【0009】
【実施例および試験例】以下、実施例および試験例を示
して本発明について具体的に説明するが、本発明はこれ
らの実施例のみに限定されるものではないことは云うま
でもない。
【0010】試験例1 α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トラ
ンス−クリサンテマート(以後化合物Aと略す)と各種
共力剤、害虫忌避剤を1:10になるように混合して溶
解させ、化合物Aを0.5%を含有する油剤形態の殺ダ
ニ剤をそれぞれ調製し、この油剤の一部をとってアセト
ンで希釈し、直径9cmの東洋ろ紙5Aに化合物Aが
0.01g/mとなるように、均一に塗布した。ま
た、比較例として、各種共力剤、害虫忌避剤のみの製剤
を調製し、0.1g/mとなるように均一に塗布し
た。アセトンを乾燥させた後、ろ紙を二つに折り、約5
0匹のケナガコナダニないしコナヒョウヒダニを中に入
れて三辺をクリップで止め、強制的に接触させ、24時
間後の供試虫の死亡率を調査した。その結果を表1に示
す。
【0011】
【表1】
【0012】表1に示したように、α−シアノ−3−フ
ェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマ
ートと共力剤、害虫忌避剤を配合した製剤は各原体単剤
よりも高い効果をしめした。特にMGK−264、IB
TA、S−421、安息香酸ベンジルを配合した例では
高い相乗作用が認められた。
【0013】試験例2 化合物Aと安息香酸ベンジルおよび対照薬剤として各種
薬剤を白灯油に溶解させ、原体として0.5%を含有す
る油剤形態の殺ダニ剤をそれぞれ調製し、この油剤の一
部をとってアセトンで希釈し、直径9cmの東洋ろ紙5
Aに所定の薬量が均一に付着するように塗布した。乾燥
した後、ろ紙を二つに折り、約50匹のケナガコナダニ
ないしコナヒョウヒダニを中に入れて三辺をクリップで
止め、強制的に接触させ、24時間後の供試虫の死亡率
を調査した。その結果を表2に示す。
【0014】
【表2】
【0015】表2に示したように、安息香酸ベンジルお
よびα−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/
トランス−クリサンテマートを混合することにより、相
乗効果が認められ、その効果は特に重量比で2:1〜2
0:1のところで顕著であった。また、従来技術のもの
よりも少量で有効であることが示された。
【0016】実施例13 100ml容耐圧容器内に、安息香酸ベンジル3g、α
−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トラン
ス−クリサンテマート0.5gおよびエタノール30m
lを入れ、LPGを加えて合計で100mlになるよう
に充填したエアゾール剤を調製した。また、同様に安息
香酸ベンジル3gのみを配合した製剤(比較例14)、
α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トラ
ンス−クリサンテマートのみを配合した製剤(比較例1
5)も調製した。
【0017】実施例14 安息香酸ベンジル10%、α−シアノ−3−フェノキシ
ベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート3
%、低級ニトロセルロース32%、カルボキシメチルセ
ルロース5%、鉱物質微粉末50%に水を加えて練合
し、造粒したのち容器に30gを充填して、燻煙剤を調
製した。
【0018】試験例3 12畳の部屋の四隅に直径9cmの東洋ろ紙5Aを設置
し、実施例13および14で調製した製剤を中央で全量
を処理した。処理3時間経過後、設置したろ紙を二つに
折り、約50匹のケナガコナダニないしコナヒョウヒダ
ニを中に入れて三辺をクリップで止め、強制的に接触さ
せ、24時間後の供試虫の死亡率を調査した。その結果
を表3に示す。
【0019】
【表3】
【0020】表2に示したように、安息香酸ベンジルと
α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トラ
ンス−クリサンテマートの混合製剤は高い相乗効果を示
した。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α−シアノ−3−フェノキシベンジル
    d−シス/トランス−クリサンテマートと共力剤および
    /または害虫忌避剤の1種以上を配合することを特徴と
    する屋内塵性ダニ防除組成物。
  2. 【請求項2】 共力剤が、MGK−264、IBTA、
    S−421のうち少なくとも1種類であることを特徴と
    する請求項1記載の屋内塵性ダニ防除組成物。
  3. 【請求項3】 害虫忌避剤が安息香酸ベンジルであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の屋内塵性ダニ防除組成
    物。
  4. 【請求項4】 安息香酸ベンジルとα−シアノ−3−フ
    ェノキシベンジルd−シス/トランス−クリサンテマー
    トとの配合割合が重量比で2:1〜20:1の範囲であ
    ることを特徴とする請求項3記載の屋内塵性ダニ防除組
    成物。
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