JP2000169089A - 遠隔操作方式の電動巻上機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】遠隔操作方式の電動巻上機に関し、送信信号が
送信機から巻上機本体の受信機に直接届かない条件下で
も、安定した動作を得ることを可能とする為の受信方法
を提供すること。 【解決手段】１．送信信号中継ユニットが、少なくとも
１個以上備えられていること。 ２．送信信号中継ユニット内に、信号発信部が、複数個
備えられていること。 以上のように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遠隔操作方式の電
動巻上機に係り、更に詳細には、遠隔操作方式の電動巻
上機の受信精度に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、遠隔操作方式の電動巻上機におけ
る送受信方法は、送信機から発信される送信信号を本体
に備付けられた受信機により、受信をするものが一般的
であった。この構成に関するものとして例えば、特開平
9−290994 号公報に記載のものが知られている。この公
報には、送信機から発信される送信信号を本体内部に備
付けられた受信機により、受信をする遠隔操作方式の電
動巻上機が、記載されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
報に記載された、遠隔操作方式の電動巻上機では、信号
伝達方式が、赤外線方式などの場合、ワークが非常に大
きい・操作者と巻上機本体の間に障害物がある・操作者
と巻上機本体の距離が非常に離れている・２台連動をす
る等の条件により受信不安定となり、巻上機の運転が、
停止してしまう可能性がある。

【０００４】本発明の目的は、前記に着目し、遠隔操作
方式の電動巻上機に関し、送信信号が送信機から巻上機
本体の受信機に直接届かない条件下でも、安定した動作
を得ることを可能とする為の受信方法を提供することに
ある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、次の通りであ
り、遠隔操作方式の電動巻上機において、 １．前記送信信号中継ユニットが、少なくとも１個以上
備えられていること。

【０００６】２．前記送信信号中継ユニット内に、信号
発信部が、複数個備えられていること。

【０００７】以上のように構成する。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明を赤外線操作方式電気チェ
ンブロックに適用した場合を例にとり、図１〜図７に基
づき説明する。

【０００９】図１，図２は本発明による赤外線操作方式
電気チェンブロックの送信信号中継ユニットの回路図、
図３は本発明による赤外線操作方式電気チェンブロック
の送信信号中継ユニットの受信，発信信号パルス、図４
〜図７は、本発明による赤外線操作方式電気チェンブロ
ックにおける送信信号中継ユニットの配置図である。こ
れらの図において、１は送信信号中継ユニット、２は受
光素子、３はデータを送信する赤外線発光ＬＥＤなどの
発光素子、４は受信（受光）データを処理する制御回
路、５は乾電池などの送信信号中継ユニット電源、６は
送信機、７は電気チェンブロック本体、８は電気チェン
ブロック本体７に取付けられた受信機（受光部）、９は
チェン、１０はチェン９に連結し荷物を巻上，巻下する
下吊具、１１はチェン９を収納するチェン収納器とす
る。

【００１０】本発明の赤外線操作方式電気チェンブロッ
クにおける、送信信号中継ユニット１において、送信機
６により送信された送信信号（送信パルス）は、受光素
子２で受光し、制御回路４にて受信信号（受信パルス）
を送信信号（発信パルス）に変換した後、発光素子３に
より発信される。

【００１１】以下、図４〜図７に基づき本発明の一実施
形態を説明する。

【００１２】赤外線操作方式電気チェンブロックの操作
は、送信機６により送信された送信信号を受光部８によ
り受信し、電気チェンブロック本体７内にある制御回路
により受信データを処理し、巻上用電磁接触器をＯＮさ
せることにより、巻上用電動機に通電されると同時に、
巻上用ブレーキにも通電されて巻上用ブレーキが開放
し、巻上用電動機が回転を開始する。

【００１３】この巻上用電動機の回転は、巻上用減速部
で所定の回転速度に減速され、チェン９を介して、下吊
具１０の巻き上げ、あるいは巻き下げを行い、重量物を
巻き上げ、あるいは巻き下げする。しかし、操作者（送
信機６）と電気チェンブロック本体７の距離が非常に離
れている・ワーク（運搬物）が非常に大きい・送信機６
と電気チェンブロック本体７の間に障害物がある・電気
チェンブロック本体７を２台連動をする場合、巻き上
げ，巻き下げ運転が確実に行われないことがある。

【００１４】そこで、揚程が高い（操作者と電気チェン
ブロック本体７の距離が、送信信号の到達距離を超えて
離れている）場合には、送信機６と電気チェンブロック
本体７の中間に送信信号中継ユニット１を設置すること
により、送信信号の到達距離を超えた揚程でも遠隔操作
を行うことが出来る。また、図４の様な複数階ある建物
内において、各階で操作をする必要がある場合、天井が
障害となって、送信信号が電気チェンブロック本体７に
直接到達しない場合でも、各階の天井に送信信号中継ユ
ニット１を設置することにより、遠隔操作を行うことが
出来る。

【００１５】次に、図５の様にワークが非常に大きい場
合、巻き上げていく途中で、送信機６と受光部８との間
を、ワークが遮断する為に巻き上げ動作が停止してしま
うことがある（図５の破線による信号伝達）。この様な
場合、送信信号中継ユニット１をワークによって遮断さ
れない任意の場所に設置することにより、ワークを最大
巻き上げ位置まで、巻き上げることが出来る（図５の実
線による信号伝達）。更に、図６の様に送信機６と電気
チェンブロック本体７の間に障害物（巻上機本体に取付
けられている部品（収納器１１，チェン９等））がある
場合、信号伝達の障害となることがある（図６の破線に
よる信号伝達）が、下吊具１０に送信信号中継ユニット
１を設置することにより、送信信号が巻上機取付け部品
により遮断されることなく、遠隔操作を行うことが出来
る(図６の実線による信号伝達)。

【００１６】また、電気チェンブロック本体７を２台連
動をする場合、送信機６の位置や送信角度などの条件に
より、１台あるいは、２台共に動作不安定となる場合が
ある。そこで図７の様に、送信機６から送信された送信
信号を、送信信号中継ユニット１で一旦中継した後、再
度２台の受光部８に、それぞれ送信することで、確実に
送信信号を伝達することが出来る。

【００１７】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、次の
ような効果が得られる。

【００１８】１．送信信号中継ユニットを送信機と巻上
機本体の受信機との間に配置することにより、送信信号
が直接届かない場合でも、安定した動作を得ることが可
能である。

【００１９】２．送信部を複数個備付けた送信信号中継
ユニットを２台の巻上機の間に配置することにより、２
台連動運転において、安定した動作を得ることが可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の送信信号中継ユニットの内部構成（発
光素子１個）を示す回路図。

【図２】本発明の送信信号中継ユニットの内部構成（発
光素子２個）を示す回路図。

【図３】送信信号中継ユニット内で処理される伝達パル
スの流れを示す波形図。

【図４】送信信号中継ユニットの複数階作業における使
用配置を示す図。

【図５】送信信号中継ユニットの巨大ワークの運搬にお
ける使用配置を示図。

【図６】送信信号中継ユニットの一使用配置を示す図。

【図７】送信信号中継ユニットの２台連動時における使
用配置を示す図。

【符号の説明】

１…送信信号中継ユニット、２…受光素子、３…発光素
子、４…制御回路、５…送信信号中継ユニット、６…送
信機。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】遠隔操作方式の電動巻上機において、送信
   機と本体制御部に接続された受信機との間に、送信信号
   を受信して信号処理を行った後、発信する機能を有する
   装置（送信信号中継ユニット）が少なくとも１個以上備
   えられていることを特徴とする遠隔操作方式の電動巻上
   機。
2. 【請求項２】請求項１記載の電動巻上機において、送信
   信号中継ユニット内に、信号発信部が、複数個備えられ
   ていることを特徴とする遠隔操作方式の電動巻上機。