JP2000168520A - 電気指令式ブレーキ制御方法及びそのシステム - Google Patents

電気指令式ブレーキ制御方法及びそのシステム

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JP2000168520A
JP2000168520A JP10345171A JP34517198A JP2000168520A JP 2000168520 A JP2000168520 A JP 2000168520A JP 10345171 A JP10345171 A JP 10345171A JP 34517198 A JP34517198 A JP 34517198A JP 2000168520 A JP2000168520 A JP 2000168520A
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brake pressure
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Katsuya Murashima
克哉 村嶋
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  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気指令式としてシステム構成を簡素化すると
ともに、坂道発進補助機能の安全性を十分に保障できる
ようにする。 【解決手段】車両の停止を検知して、停止検知信号を出
力する停車検知手段S1(S1a〜S1d)を備え、演
算処理手段1は、車両が停止するまでは、電気的信号に
応じたブレーキ圧力の指令信号をブレーキ圧力発生手段
2(2a〜2d)に出力する一方、停車検知手段S1
(S1a〜S1d)により車両が停止したことを検知し
たときには、電気的信号を演算して、車両を停止させた
ときのブレーキ圧力よりも高いブレーキ圧力を発生さ
せ、このブレーキ圧力を保持指令圧力としてブレーキ圧
力発生手段2(2a〜2d)に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気指令式ブレー
キ制御方法及びそのシステム、詳しくは、ブレーキ圧力
の保持/解除機能(坂道発進補助機能)を備えた電気指
令式ブレーキ制御方法及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の車両のブレーキ制御システムに
は、CPUなどで構成される演算処理手段が、ブレーキ
操作量を電気的信号で検出し、これを基にブレーキ圧力
を演算して、車両の各車輪に設けられた制動装置に対す
るブレーキ圧力を制御するようにした、電気指令式ブレ
ーキ制御システムが開発されている(例えば、特開平3
−38458号公報を参照)。
【0003】このシステムでは、演算処理手段は、運転
者がブレーキペダルを踏んだ量(ブレーキ操作量)を検
出し、このブレーキ操作量に応じたブレーキ圧力を算出
して、電気的信号で出力する。各車輪に設けられた制動
装置に供給するブレーキ圧力を発生させる装置は、ブレ
ーキ圧力を指定した指令信号が入力されると、圧力源か
ら供給される圧力を調圧して、ブレーキを制御する。こ
のように電気指令式にすれば、システム構成を簡素化で
きるとともに、確実かつ迅速にブレーキが制御できる。
【0004】他方、車両のブレーキ制御システムには、
ブレーキ圧力の保持/解除機能(坂道発進補助機能)を
備えたものがある(例えば、特開平7−125617号
公報を参照)。この機能を備えていれば、車両が坂道に
停車したときに、ブレーキペダルから足を離しても自動
的にブレーキ圧力が保持されるので、面倒であった坂道
発進の操作が簡単になる。
【0005】また、特開平7−125617号公報に
は、坂道発進補助機能とASR(アンチスリップ・レギ
ュレーション・システム)制御機能を兼用すること、坂
道発進補助機能とABS(アンチロック・ブレーキ・シ
ステム)制御機能を兼用することが開示されている。と
ころが、ASR制御機能を利用して坂道発進補助機能を
得ようとすると、ブレーキ操作により停止したときに、
総輪に作用していたブレーキ力が、坂道発進補助機能に
伴い、駆動輪のみに作用するブレーキ力にまで減じら
れ、停車を維持するためのブレーキ力が不足することに
なる。一方、ABS制御機能を利用して坂道発進補助機
能を得ようとすると、ブレーキ操作により発生したブレ
ーキ圧力を単に保持圧とするため、これが停車を維持す
るためにギリギリの低い圧力であった場合、坂道発進補
助機能の作動後の荷重移動などにより、不測の車両移動
が生じるおそれがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、前記従来
の車両のブレーキ制御システムでは、坂道発進補助機能
は、通常の停止時のように、総ての車輪にブレーキ力が
作用されるのではなく、駆動輪側のみにブレーキ力が作
用されるようになっているため、停車状態を維持するた
めのブレーキ力が十分ではなく、特に急な坂道に停車し
たときに、十分な安全性が保障されているとは言えなか
った。
【0007】また、坂道発進補助機能において保持され
るブレーキ圧力は、車両を停止させたときのブレーキ操
作量に応じた圧力になるので、少ないブレーキ操作量で
車両を停止させたときには、停車状態を維持するための
ブレーキ力が十分ではなく、特に急な坂道に停車したと
きに、十分な安全性が保障されていなかった。本発明
は、このような事情に鑑みてなされたものであり、電気
指令式としてシステム構成を簡素化するとともに、坂道
発進補助機能の安全性を十分に保障することができる、
ブレーキ制御方法及びブレーキ制御システムを提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1には電気指令式ブレーキ制御方法
を、本発明の請求項2〜8には電気指令式ブレーキ制御
システムを提案する。請求項1の電気指令式ブレーキ制
御方法では、車両が停止するまでは、ブレーキ圧力をブ
レーキ操作量に応じて制御する一方、車両の停止を検知
したときには、ブレーキ圧力を車両を停止させたときの
ブレーキ操作量に応じたブレーキ圧力よりも高いブレー
キ圧力に保持する。
【0009】本発明方法は、車両の各車輪に設けられた
制動装置に供給するブレーキ圧力を、ブレーキ操作量に
応じて制御する電気指令式のブレーキ制御方法に適用さ
れる。本発明方法では、ブレーキが操作され、車両が停
車したときには、ブレーキ圧力を、ブレーキ操作量に応
じた圧力よりも高圧にして、総ての車輪の制動装置を制
御させる。例えば、ブレーキ圧力を所定倍(例えば、
1.2倍)にしたり、所定の圧力を上乗せするようにし
て、高圧のブレーキ圧力とする。
【0010】請求項2の電気指令式ブレーキ制御システ
ムでは、車両の停止を検知して、停止検知信号を出力す
る停車検知手段を備えており、演算処理手段は、車両が
停止するまでは、電気的信号に応じたブレーキ圧力の指
令信号をブレーキ圧力発生手段に出力する一方、停車検
知手段により車両が停止したことを検知したときには、
電気的信号を演算して、車両を停止させたときのブレー
キ圧力よりも高いブレーキ圧力を発生させ、このブレー
キ圧力を保持指令圧力として前記ブレーキ圧力発生手段
に出力する。
【0011】本発明システムは、ブレーキ操作量を電気
的信号として検出し、この電気的信号からブレーキ圧力
を算出して、車両の各車輪に設けられた制動装置を制御
させる電気指令式のブレーキ制御システムに適用され
る。本発明システムでは、ブレーキが操作され、車両が
停車したときには、ブレーキ操作量に応じた圧力よりも
高圧のブレーキ圧力を、総ての車輪の制動装置に対して
発生させる。例えば、ブレーキ圧力を所定倍(例えば、
1.2倍)にしたり、所定の圧力を上乗せするようにし
て、高圧のブレーキ圧力とする。
【0012】請求項3の電気指令式ブレーキ制御システ
ムでは、車両の停止を検知して、停止検知信号を出力す
る停車検知手段と、ブレーキ操作量とブレーキ圧力との
関係を予めブレーキ制御マップとして記憶させたブレー
キ制御マップ記憶手段とを備えて、演算処理手段は、車
両が停止するまでは、ブレーキ操作の度に、ブレーキ制
御マップを参照することによって、そのブレーキ操作量
に応じたブレーキ圧力を読み出し、指令信号としてブレ
ーキ圧力発生手段に出力する一方、停車検知手段により
車両が停止したことを検知したときには、ブレーキ制御
マップを参照することによって、車両を停止させたとき
のブレーキ操作量に応じたブレーキ圧力より高いブレー
キ圧力を選出し、そのブレーキ圧力を保持指令圧力とし
てブレーキ圧力発生手段に出力する。
【0013】請求項4では、請求項2又は請求項3に記
載のブレーキ制御システムにおいて、演算処理手段は、
ブレーキ操作によって車両の停止を検知した後に、更に
ブレーキ操作があったときには、そのブレーキ操作の度
に算出されたブレーキ圧力とその前のブレーキ圧力とを
比較して、ブレーキ圧力の増加があったとき、又は先の
ブレーキ操作量と後のブレーキ操作量の双方を電気的信
号で検出して比較し、電気的信号の増加があったときに
は、その高い方のブレーキ圧力、又は高い電気的信号に
基づくブレーキ圧力を保持指令圧力としてブレーキ圧力
発生手段に更新出力する。
【0014】すなわち、停車してブレーキ圧力の保持を
開始してから、更に、ブレーキ操作された場合は、停車
後のブレーキ操作の中で、操作量が大きいブレーキ操作
があれば、その操作に対応したブレーキ圧力を基準とし
た圧力に更新し、ブレーキ圧力の保持を継続させる。請
求項5では、請求項2〜請求項4のいずれかに記載のブ
レーキ制御システムにおいて、クラッチの切断/接続を
検知するクラッチ状態検知手段と、パーキングブレーキ
の作動/非作動を検知するパーキングブレーキ状態検知
手段とを更に備え、演算処理手段は、ブレーキ操作によ
って停車検知手段が車両の停止を検知し、更にクラッチ
状態検知手段がクラッチの切断を検知し、かつパーキン
グブレーキ状態検知手段がパーキングブレーキの非作動
を検知したときに、車両を停止させたときのブレーキ圧
力よりも高いブレーキ圧力を、保持指令圧力としてブレ
ーキ圧力発生手段に出力する。
【0015】ここでは、坂道発進補助機能を作動させる
条件に、ブレーキの操作、車両の停止以外に、クラッチ
の切断、パーキングブレーキの非作動を加えている。こ
れによって、車両が駐車されているのではなく、停車状
態であることが確実に判断できる。請求項6では、請求
項2〜請求項5のいずれかに記載のブレーキ制御システ
ムにおいて、クラッチの切断/接続を検知するクラッチ
状態検知手段と、運転手によるアクセル操作量を電気的
信号として検出するアクセル操作量検出部を有するアク
セル操作手段とを更に備え、演算処理手段は、アクセル
操作量検出手段が検出するアクセル操作量が所定量以上
になり、かつ、前記クラッチ状態検知手段がクラッチの
接続を検知したときには、制動装置に供給しているブレ
ーキ圧力の保持を解除させる指令信号をブレーキ圧力発
生手段に出力する。
【0016】ここでは、坂道発進補助機能を解除する条
件について提案しており、アクセルペダルが踏み込ま
れ、クラッチが接続されれば、発進操作に移行したと判
断して、ブレーキ制御信号を出力して、ブレーキを解除
する。請求項7では、請求項2〜請求項6のいずれかに
記載のブレーキ制御システムにおいて、車両の荷重を測
定する荷重測定手段を更に備え、演算処理手段は、荷重
測定手段によって測定された荷重をパラメータとして、
ブレーキ操作量に応じたブレーキ圧力の演算処理を行う
構成とする。すなわち、荷重が大きい場合には、高圧の
ブレーキ圧力とする。この場合、車両が停止したときの
みをに保持する高圧のブレーキ圧力のみを、更に高圧に
してもよい。
【0017】請求項8では、請求項2〜請求項7のいず
れかに記載のブレーキ制御システムにおいて、車両の傾
斜を測定する傾斜測定手段を更に備え、演算処理手段
は、傾斜測定手段によって測定された傾斜度合をパラメ
ータとして、ブレーキ操作量に応じたブレーキ圧力の演
算処理を行う構成とする。すなわち、傾斜度合(傾斜角
度、勾配)が大きい場合には、高圧のブレーキ圧力とす
る。この場合、車両が停止したときに保持する高圧のブ
レーキ圧力のみを、更に高圧にしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面とともに説明する。図1は、電気指令式ブレ
ーキ制御システムの構成の一例を示した図である。ここ
には、運転者が、クラッチペダルを操作してクラッチの
接続/切断を行い、シフトレバーを操作して変速ギアを
切り換えるタイプであるマニュアル車の構成の要部を示
している。
【0019】図示したブレーキ制御システムは、車両
(四輪車)の各車輪に対して設けられたブレーキチャン
バ3(3a〜3d)に圧縮空気を供給して、ブレーキを
制御する空圧式のブレーキシステム(エアブレーキシス
テム)を示しており、バスやトラックなどの大型車に好
適なシステムを示している。また、このシステムは、演
算処理手段を構成する電子制御装置1(ECU)が、ブ
レーキペダル4の踏み込みによるブレーキ操作量を電気
的信号で検出し、この操作量に応じたブレーキ圧力を算
出し、電気的信号として出力することにより、各車輪に
設けられたブレーキチャンバ3を含む制動装置(例えば
ドラムブレーキ装置、ディスクブレーキ装置など)のブ
レーキ圧力を制御する電気指令式ブレーキ制御システム
である。
【0020】各車輪の制動装置に供給するブレーキ圧力
を発生させるブレーキ圧力発生手段として、圧力制御モ
ジュール2(2a〜2d)を設けており、各車輪の圧力
制御モジュール2(2a〜2d)は、電子制御装置1か
ら、各々を接続する信号線L(La〜Ld)を通じて入
力されたブレーキ制御信号(指令信号)に従って、制動
装置であるブレーキチャンバ3(3a〜3d)に供給す
る圧縮空気の圧力を調整する。
【0021】ここでは、圧力制御モジュール2a,2b
が前輪のブレーキを制御するようになっており、エアタ
ンク9から供給される空気を制御する。また、圧力制御
モジュール2a,2bは前方系統のバルブ7を介しても
接続されている。一方、圧力制御モジュール2c,2d
が後輪のブレーキを制御するようになっており、エアタ
ンク8から供給される空気を制御する。また、圧力制御
モジュール2c,2dは後方系統のバルブ6を介しても
接続されている。
【0022】ブレーキ操作手段であるブレーキペダル4
の操作量は、ポテンショメータなどで構成されるブレー
キ操作量検出部5によって検出され、ブレーキ操作量信
号として電子制御装置1に入力される。電子制御装置1
は、ブレーキ操作量信号が入力されると、そのブレーキ
操作量に応じたブレーキ圧力を算出し、ブレーキ制御信
号(指令信号)として各圧力制御モジュール2に出力す
るが、ブレーキ操作がされ、かつ、車両の停止を検知し
たときには、そのブレーキ操作量に応じたブレーキ圧力
よりも高いブレーキ圧力を維持するように、各車輪の圧
力制御モジュール2に対して、ブレーキ保持指令信号を
出力する。
【0023】すなわち、ブレーキペダル4が操作され、
車両が停車したときには、ブレーキ圧力を、走行中に操
作された場合のブレーキ圧力よりも高圧にして(このと
きの圧力を「保持指令圧力」という)、総ての車輪の圧
力制御モジュール2に指令信号を出力する。例えば、所
定の演算式を用いて、ブレーキ圧力を所定倍(例えば、
1.2倍)にした圧力や、所定の圧力を上乗せした圧力
とする。
【0024】そのため、各車輪には、車両の停止を検知
する停車検知手段として、車輪速センサS1(S1a〜
S1d)を設けている。各車輪速センサS1は、停止を
検知すると、各圧力制御モジュール2を介して停止検知
信号を出力する。電子制御装置1は、総ての車輪速セン
サS1が車両の停止を検知していない(停止検知信号の
出力がない)ときは、走行中であると判断する。
【0025】このようにして、本発明では、停止時に、
総ての車輪にブレーキ力が作用されるので、従来の駆動
輪側のみにブレーキ力が作用するシステムと比べて、停
車状態を維持するためのブレーキ力が大きくなり、平坦
な道で停車しているときはもちろんのこと、急な坂道に
停車した場合でも、坂道発進補助機能の安全性を十分保
障できる。また、少ないブレーキ操作量で車両を停止さ
せたときでも、停車状態を維持するためにブレーキ力を
大きくするので、急な坂道に停車した場合でも、十分な
安全性が保障できる。
【0026】なお、走行中、電子制御装置1は、ABS
(アンチロック・ブレーキ・システム)機能や、ASR
(アンチスリップ・レギュレーション・システム)機能
により、各車輪の圧力制御モジュール2に対するブレー
キ圧力を制御する。すなわち、圧力制御モジュール2
は、走行時の通常のブレーキ制御、停車時の坂道発進補
助機能以外に、ABS機能、ASR機能にも共用される
ようになっている。
【0027】ここに、ABS機能とは、ブレーキ操作に
よる車輪のロック状態を回避する機能であり、これは、
前記制動装置におけるブレーキ圧力の弛め、込め、保持
を繰り返すことにより達成される。また、ASR機能と
は、車両発進時、又は加速時における駆動輪側の空転
(スキッド)を回避する機能であり、これは、ブレーキ
操作に関係なく、駆動輪側の前記制動装置におけるブレ
ーキ圧力の込めと保持とを繰り返し、最終的に、込めら
れたブレーキ圧力を弛めることにより達成される。
【0028】電子制御装置1は、所定の特性に応じたブ
レーキ操作量とブレーキ圧力の関係を、予め、ブレーキ
制御マップとして記憶させたブレーキ制御マップ記憶手
段を備えて、この記憶手段(ブレーキ制御マップ)を参
照して、ブレーキ制御信号、ブレーキ保持指令信号とい
った指令信号として出力するブレーキ圧力を決めること
ができる。
【0029】図2には、ブレーキ制御マップとして記憶
されている、ブレーキ操作量とブレーキ圧力の関係を示
している。電子制御装置1は、ブレーキ操作がされたと
きには、ブレーキ制御マップを参照して、ブレーキ操作
量に応じたブレーキ圧力を読み出し、ブレーキ制御信号
を出力するが、停車検知手段である車輪速センサS1が
車両の停止を検知したときには、そのブレーキ圧力より
も高圧のブレーキ圧力を指定したブレーキ保持指令信号
を、各車輪の圧力制御モジュール2に対して出力する。
このように、ブレーキ制御マップのデータを基にしてブ
レーキ圧力を決めるようにすれば、簡易に高速処理が可
能になる。
【0030】例えば、図2では、ブレーキ操作量が
「a」であれば、ブレーキ圧力を「b」とするが、その
ブレーキ操作によって停車したときには、ブレーキ圧力
を、ブレーキ操作量「c」に対する「d」にする。この
場合、ブレーキ操作量が「a」から「c」になったと仮
定してブレーキ圧力「d」を求めてもよいし、ブレーキ
操作量「a」に対応するブレーキ圧力「b」から、所定
の演算によってブレーキ圧力「d」を求めてもよい。
【0031】また、ブレーキ制御マップには、予め、ブ
レーキ操作量と、停車時の高圧のブレーキ圧力との関係
を記憶しておいてもよい。この場合、停止時に、この制
御マップを参照すれば、直ちに、ブレーキ保持指令信号
として出力するブレーキ圧力が決まる。次に、ブレーキ
圧力の他の算出方法について説明する。
【0032】電子制御装置1は、ブレーキ操作がされ、
車両の停止を検知した後、更に、ブレーキ操作がされた
ときには、そのブレーキ操作の度に算出されたブレーキ
圧力とその前のブレーキ圧力とを比較して、ブレーキ圧
力の増加があったときには、その高い方のブレーキ圧力
を保持指令圧力として、圧力制御モジュール2に対して
更新出力する。
【0033】また、ブレーキ制御マップを備えていない
場合は、先のブレーキ操作量と後のブレーキ操作量の双
方を電気的信号で検出して比較し、電気的信号の増加が
あったときには、その高い電気的信号に基づくブレーキ
圧力を保持指令圧力として、圧力制御モジュール2に対
して更新出力する。すなわち、停車してブレーキ圧力の
保持を開始してから、更に、ブレーキ操作された場合、
停車後のブレーキ操作の中で、操作量が大きいブレーキ
操作があれば、その操作に対応したブレーキ圧力よりも
高圧のブレーキ圧力に更新するように、各車輪の圧力制
御モジュール2に、ブレーキ保持指令信号を出力する。
【0034】これによって、停車時に操作量が小さいブ
レーキ操作がされたとしても、車両が停止した後、更に
ブレーキ操作(追い込め操作)がされ、操作量が大きい
ブレーキ操作がされていれば、この操作に対応したブレ
ーキ圧力よりも高圧のブレーキ圧力を出力するので、坂
道発進補助機能が有効に機能することになる。また、車
両には、図1に示すように、圧力検知などにより荷重を
測定する荷重測定手段として、荷重センサS2を備えて
いるので、電子制御装置1は、荷重センサS2が測定、
検出する荷重をパラメータとして、ブレーキ操作量に応
じたブレーキ圧力を算出することができる。このよう
に、荷重によってブレーキ圧力を変化できるようにすれ
ば、通常の走行中以外に、坂道発進補助機能において
も、その安全性が更に高まる。
【0035】すなわち、測定した荷重が比較的大きい場
合には、高圧のブレーキ圧力として、圧力制御モジュー
ル2に対し、ブレーキ制御信号、ブレーキ保持指令信号
を出力する。この場合、車両が停止したときのブレーキ
保持指令信号でのみ、ブレーキ圧力を高圧にしてもよ
い。また、ブレーキ操作量に対応させて算出するブレー
キ圧力ではなく、車両が停止したときに保持する高圧の
ブレーキ圧力を更に高圧にしてもよい。更に、荷重セン
サS2を車両の前後に2つ設け、前後でブレーキ圧力を
変えるようにしてもよい。
【0036】また、車両には、傾斜を測定する傾斜測定
手段として、水銀スイッチなどで構成される傾斜センサ
S3を備えているので、電子制御装置1は、傾斜センサ
S3が測定する傾斜度合をパラメータとして、ブレーキ
操作量に応じたブレーキ圧力を算出することができる。
このように、傾斜によってブレーキ圧力を変化できるよ
うにすれば、通常の走行中以外に、坂道発進補助機能に
おいても、その安全性が更に高まる。
【0037】すなわち、測定した傾斜度合が比較的大き
い場合には、高圧のブレーキ圧力として、圧力制御モジ
ュール2に対し、ブレーキ制御信号、ブレーキ保持指令
信号を出力する。この場合、車両が停止したときのブレ
ーキ保持指令信号のみ、ブレーキ圧力を高圧にしてもよ
い。また、ブレーキ操作量に対応させて算出するブレー
キ圧力ではなく、車両が停止したときに保持する高圧の
ブレーキ圧力を更に高圧にしてもよい。また、傾斜の方
向(前傾斜、後傾斜)により、車両の前後でブレーキ圧
力を変えるようにしてもよい。
【0038】坂道発進補助機能は、本来、坂道発進を補
助する機能であるので、傾斜が所定値以上でなければ作
動しないようにしてもよい。また、坂道発進補助機能が
作動するのは、上り坂で停車したときのみとしてもよ
い。次に、本発明システムの他の構成を模式的に、図3
にブロック図で示す。ここには、電子制御装置1の電気
的信号による制御に関連するブロックを図示しており、
以上に説明したように、電子制御装置1は、各車輪に対
応して設けられた圧力制御モジュール2に対してブレー
キ制御信号、ブレーキ保持指令信号を出力し、また、ブ
レーキペダル4の踏み込み量がブレーキ操作量検出部5
によって検出されて入力され、荷重センサS2による荷
重信号が入力され、傾斜センサS3による傾斜信号が入
力される。また、メモリ1aはブレーキ制御マップ記憶
手段を構成しており、図2に示したような、所定の特性
に応じたブレーキ操作量とブレーキ圧力の関係をブレー
キ制御マップとして記憶する。
【0039】更に、電子制御装置1には、アクセル操作
手段であるアクセルペダル10の踏み込み量(アクセル
操作量)を電気的信号として検出する、ポテンショメー
タなどで構成されたアクセル操作量検出部11と、クラ
ッチの切断/接続を検知するクラッチ状態検知手段とし
てクラッチセンサ12と、パーキングブレーキの作動/
非作動を検知するパーキングブレーキ状態検知手段とし
て、パーキングブレーキセンサ13を、接続している。
【0040】電子制御装置1は、ブレーキペダル4が操
作され、各車輪速センサS1によって車両の停止を検知
し、かつ、クラッチセンサ12がクラッチの切断を検知
し、パーキングブレーキセンサ13がパーキングブレー
キの非作動を検知したときに、車両を停止させたときの
ブレーキ操作量に応じたブレーキ圧力よりも高いブレー
キ圧力をブレーキ保持指令信号として出力して、そのブ
レーキ圧力を保持させることもできる。
【0041】すなわち、ここでは、坂道発進補助機能を
作動させる条件に、ブレーキの操作、車両の停止以外
に、クラッチの切断、パーキングブレーキの非作動の条
件を加えている。これによって、車両が駐車されている
のではなく、停車状態であることが確実に判断できる。
なお、電子制御装置1は、常に、これらの状態を検知し
ているので、停車後に一旦、坂道発進補助機能を作動し
ても、パーキングブレーキの作動を検知すれば、ブレー
キ制御信号を各圧力制御モジュール2に対して出力し、
ブレーキ圧力を解除させ、坂道発進補助機能の作動を停
止することができる。
【0042】また、電子制御装置1の坂道発進補助機能
の作動停止の判断は、アクセル操作量検出部11から入
力されるアクセル操作量が所定量以上になり、かつ、ク
ラッチセンサ12がクラッチの接続を検知したときとす
ることもできる。坂道発進補助機能の作動停止を判断す
ると、各車輪の圧力制御モジュール2に対するブレーキ
解除指令信号を出力し、ブレーキ圧力の保持を解除させ
る。これによって、クラッチを接続しないで、アクセル
ペダル10を踏んで空ふかしをした場合でも、坂道発進
補助機能を解除することがなく、発進操作に移行したこ
とが正確に判断できる。
【0043】なお この判断の条件に、車輪速センサS
1が車両の移動開始を検知したこと、パーキングブレー
キセンサ13によってパーキングブレーキ13の非作動
状態を検知していることを追加してもよい。次に、以上
に説明したブレーキ制御システムの動作を、図4〜図7
にフローチャートで示す。
【0044】図4には、電子制御装置1のブレーキ制御
に関するメイン処理(ステップ100〜108)を示し
ている。ブレーキペダル4が作動したときには(10
0)、ブレーキペダル4の位置(操作量)と、ここで
は、荷重センサS2が検出した積載量を基に、ブレーキ
圧力Pを発生させる(101)。そして、図5とともに
後述する圧力保持条件が成立するかを判断し(10
2)、この条件が成立していれば、圧力Pよりも高いブ
レーキ圧力(ここでは、1.2倍(P×1.2)してい
る。)を保持し(103)、条件が成立していなけれ
ば、ブレーキ圧力は保持しない。このとき、通常は走行
中のブレーキ操作なので、スリップ率に算出などによ
り、車輪がロックしているかを判断し(104)、車輪
がロックしていればABS制御を行う(105)。
【0045】一方、ステップ100においてブレーキペ
ダル4が作動しておらず、ブレーキ圧力が保持中(10
3参照)であれば(106)、坂道発進補助機能が作動
しているので、図6とともに後述する圧力解除条件が成
立しているかを判断し(107)、条件が成立していれ
ばブレーキ(坂道発進補助機能)を解除する(10
8)。また、ステップ106において、ブレーキ圧力が
保持中でなければ、走行中か駐車中であるので、ブレー
キ制御は行わない。
【0046】図5は、図4のステップ102における圧
力保持条件の判断処理(ステップ200〜204)を示
している。ここでは、上述した条件以外に、坂道発進補
助機能の作動スイッチがオンになっていること(20
0)も条件になっている。これは、坂道発進補助機能が
必要な運転者のみが、この機能を作動させるようにする
ためである。また、ここでは、その他の圧力保持条件と
して、上述したすべての条件が成立する必要がある。す
なわち、車両が停止しており(201)、クラッチセン
サ12がオフ(202)、パーキングブレーキセンサ1
3がオフ(203)であれば、圧力保持指令フラグをセ
ットする(204)。圧力保持指令フラグがセットされ
れば、図4のステップ102において、条件が成立した
と判断する。
【0047】図6は、図4のステップ107における圧
力解除条件の判断処理(ステップ300〜306)を示
している。アクセルペダル10が作動し(300)、ク
ラッチセンサ12がオンになると(301)、エンジン
回転数が変化する勾配(ΔN)を演算する(302)。
次に、エンジン発生トルクが変化する勾配(ΔT)を演
算する(ΔT=K×ΔN)(303)。この勾配ΔT
が、車両が動き出すための所定の勾配T0を超えていれ
ば(304)、所定時間t秒(例えば1秒)が経過し、
十分なトルクが発生するのを確認してから(305)、
圧力解除指令フラグをセットする(306)。このよう
に判断するのは、アクセル操作によって車両が動き出す
ことを、正確に判断するためである。圧力解除指令フラ
グがセットされれば、図4のステップ107において、
条件が成立したと判断する。
【0048】図7は、ブレーキ圧力の算出処理(ステッ
プ400〜413)を示している。車両が動いており、
ブレーキを操作しても車両が停止しなかった場合は、ブ
レーキ操作量に応じたブレーキ圧力を算出し、ブレーキ
制御信号として出力する(ステップ400〜403→4
11〜412)。ここでは、ブレーキ操作量がゼロにな
れば、ブレーキ圧力もゼロとなってブレーキ制御信号も
解除される。
【0049】ブレーキを操作して車両が停止した場合
は、車両を停止させたブレーキ操作量に応じて算出され
たブレーキ圧力を基準として、更に高いブレーキ圧力を
算出して、ブレーキ保持信号として出力する(ステップ
400〜405)。この場合、ブレーキの解除条件が成
立しない限り、ブレーキは解除されない。ブレーキ操作
によって車両が停止した後、更に所定時間内にブレーキ
が操作された場合は、ブレーキ圧力(ブレーキ保持信
号)を、そのうちのブレーキ操作量の最大のものに応じ
た値に更新する(ステップ406〜410,413)。
【0050】なお、ここでは、ブレーキ操作量から算出
したブレーキ圧力同士を比較しているが、上述したよう
に、ブレーキ操作量を変換した電気的信号同士を比較し
てもよい。また、ここには、ブレーキ制御マップを使用
しない場合の例を示したが、ブレーキ制御マップを使用
する場合には、ブレーキ操作量からブレーキ圧力の算出
は、ブレーキ制御マップを参照して、容易に行われる。
【0051】次に、各車輪のブレーキを制御する圧力制
御モジュール2(2a〜2d)の構成及び動作につい
て、図8、図9とともに説明する。圧力制御モジュール
2には、電子制御装置20(ECU)を備え、3つの電
磁弁BV,EV,AVなどを制御する。図中、21はエ
アタンク8,9から送出されるエアを開閉制御するリレ
ーバルブ、22はエアフィルタ、23はブレーキチャン
バ3(3a〜3d)へ出力するエアのブレーキ圧力を検
出するピックアップセンサである。
【0052】図9には、各動作状態における電磁弁B
V,EV,AVの作動状態が、ブレーキ操作量検出部5
であるポテンショメータの作動状態とともに示されてい
る。坂道発進補助機能が作動していない、通常のブレ
ーキ非作動時は、ポテンショメータ5は非作動、踏量ゼ
ロを検出しており、電磁弁BV,EV,AVのすべてが
消磁状態であって、BVは開状態、EVとAVは閉状態
になっている。通常のブレーキ作動時は、ポテンショ
メータ5は作動、踏量検出中になり、電磁弁BVは励磁
状態になり閉状態、EVとAVは、ピックアップセンサ
23によるフィードバック制御によって、励磁と消磁を
繰り返し、開閉状態を繰り返す。すなわち、エアタンク
8,9からの圧力が制御され、ブレーキが制御される。
【0053】坂道発進補助機能の作動開始直後は、ポ
テンショメータ5は作動、踏量を検出しており、通常
のブレーキ作動時と同様に、電磁弁BVは励磁状態にな
り閉状態、EVとAVは、ピックアップセンサ23によ
るフィードバック制御によって、励磁と消磁を繰り返
し、開閉状態を繰り返す。その後、坂道発進補助機能を
作動させる条件を満たし、坂道発進補助機能の作動中
は、ポテンショメータ5は非作動、踏量ゼロを検出して
も、強制的に電磁弁BVは励磁・閉状態を維持し、電磁
弁EVとAVは、消磁・閉状態を維持して、ブレーキ圧
力を保持する。
【0054】そして、坂道発進補助機能の作動が解除さ
れ、坂道発進補助機能の作動解除直後は、ポテンショ
メータ5は非作動、踏量ゼロを検出、電磁弁BVは励磁
・閉状態、電磁弁EVは消磁・閉状態のままであるが、
電磁弁AVは励磁・開状態としてブレーキ圧力を開放す
る。そして、通常のブレーキ非作動時に戻る。また、
ECUフェール時(電子制御装置20の障害時)は、
ポテンショメータ5の検出はできるが、信号線Lを通じ
た信号入力が判別できないので、坂道発進補助機能はフ
ェール状態となって無意味となり、電磁弁BV,EV,
AVのすべてが消磁状態になり、BVは開状態、EVと
AVは閉状態になる。これによって、ブレーキバルブ
6,7による通常のブレーキ制御(,参照)に移行
する。
【0055】
【発明の効果】以上の説明からも理解できるように、本
発明の請求項1に記載の電気指令式ブレーキ制御方法及
び請求項2〜請求項8に記載の電気指令式ブレーキ制御
システムでは、電気指令式にしているので、制御が迅速
かつ正確に出来、システム構成を簡易にできるととも
に、ブレーキ操作がされ、車両の停止を検知したときに
は、ブレーキ操作に対応したブレーキ圧力よりも高圧の
ブレーキ圧力によって、すべての車輪の制動装置に供給
するブレーキ圧力を保持するので、従来の駆動輪側のみ
にブレーキ力が作用するシステムと比べて、停車状態を
維持するためのブレーキ力が大きくなり、急な坂道に停
車した場合でも、坂道発進補助機能として十分な安全性
が保障できる。
【0056】また、少ないブレーキ操作量で車両を停止
させたときでも、停車状態を維持するためにブレーキ力
を大きくするので、急な坂道に停車した場合でも、十分
な安全性が保障できる。特に、請求項3では、ブレーキ
操作量とブレーキ圧力の関係をブレーキ制御マップとし
て記憶しておき、停車時には、これを参照すれば、従来
よりも高圧のブレーキ圧力を、各車輪の制動装置に対し
て出力保持できるので、ブレーキ制御が簡易に出来る。
【0057】請求項4では、操作量が小さいブレーキ操
作によって、車両が停止した場合でも、その後に、操作
量が大きいブレーキ操作がされると、その操作に対応し
たブレーキ圧力より高圧のブレーキ圧力に更新するの
で、坂道発進補助機能が有効に機能する。請求項5で
は、ブレーキ操作がされ、車両の停止を検知し、かつ、
クラッチの切断を検知し、パーキングブレーキの非作動
を検知したときになってはじめて、ブレーキ操作に対応
した圧力よりも高圧のブレーキ圧力を、各車輪の制動装
置に対して出力保持するようになっているので、車両が
駐車状態ではなく、停車状態であることが確実に判断で
き、坂道発進補助機能が正確に作動できる。
【0058】請求項6では、アクセル操作量が所定量以
上になり、かつ、クラッチの接続を検知したときには、
各車輪の制動装置に対するブレーキ圧力の出力保持を解
除するので、発進操作に移行したことを正確に判断し
て、ブレーキ(坂道発進補助機能)を解除することが出
来る。請求項7では、車両の荷重を考慮して、高圧のブ
レーキ圧力を、各車輪の制動装置に対して出力保持する
ので、荷重が大きい場合には、更に高圧のブレーキ圧力
とすることができ、坂道発進補助機能の安全性が更に高
まる。
【0059】請求項8では、車両の傾斜度合を考慮し
て、高圧のブレーキ圧力を、各車輪の制動装置に対して
出力保持するので、傾斜が大きい場合には、更に高圧の
ブレーキ圧力とすることができ、坂道発進補助機能の安
全性が更に高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気指令式ブレーキ制御システムの構
成の一例を示す図である。
【図2】ブレーキ制御マップの内容の一例を示す図であ
る。
【図3】本発明の電気指令式ブレーキ制御システムの構
成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の電気指令式ブレーキ制御システムの動
作の一例を示すフローチャートである(メイン処理)。
【図5】本発明の電気指令式ブレーキ制御システムの動
作の一例を示すフローチャートである(圧力保持条件判
断処理)。
【図6】本発明の電気指令式ブレーキ制御システムの動
作の一例を示すフローチャートである(圧力解除条件判
断処理)。
【図7】本発明の電気指令式ブレーキ制御システムの動
作の一例を示すフローチャートである(ブレーキ圧力算
出処理)。
【図8】各車輪に設けられた圧力制御モジュールの構成
の一例を示す図である。
【図9】図8に示した圧力制御モジュールの動作を説明
するための図である。
【符号の説明】
1 電子制御装置(ECU) 2(2a〜2d) 圧力制御モジュール 3(3a〜3d) ブレーキチャンバ 4 ブレーキペダル 5 ブレーキ操作量検出部 10 アクセルペダル 11 アクセル操作量検出部 12 クラッチセンサ 13 パーキングブレーキセンサ S1(S1a〜S1d) 車輪速センサ S2 荷重センサ S3 傾斜センサ
フロントページの続き Fターム(参考) 3D041 AA30 AA71 AB02 AC06 AC16 AC26 AD02 AD10 AD18 AD41 AD42 AD47 AD50 AD51 AE03 AE14 AE41 AF00 AF09 3D045 EE21 EE26 GG23 GG27 GG30 3D046 BB02 BB17 CC04 EE01 HH02 HH03 HH05 HH06 HH16 HH23 HH29 HH37 HH49 JJ24

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転手によるブレーキ操作量を電気的信号
    によって検出し、この検出結果を基にしてブレーキ圧力
    を演算処理し、この演算処理結果による指令信号に応じ
    て車両の制動装置に対して供給するブレーキ圧力を発生
    させる電気指令式ブレーキ制御方法において、 前記車両が停止するまでは、前記ブレーキ圧力を、前記
    ブレーキ操作量に応じて制御する一方、前記車両の停止
    を検知したときには、前記ブレーキ圧力を、前記車両を
    停止させたときの前記ブレーキ操作量に応じたブレーキ
    圧力よりも高いブレーキ圧力に保持することを特徴とす
    る電気指令式ブレーキ制御方法。
  2. 【請求項2】運転手によるブレーキ操作量を電気的信号
    として検出するブレーキ操作量検出部を有するブレーキ
    操作手段と、前記電気的信号が入力されたときに、必要
    なブレーキ圧力の演算処理を行う演算処理手段と、この
    演算処理手段から出力される指令信号に基づき、車両の
    制動装置に供給するブレーキ圧力を発生させるブレーキ
    圧力発生手段とを備えた電気指令式ブレーキ制御システ
    ムにおいて、 前記車両の停止を検知して、停止検知信号を出力する停
    車検知手段を備え、 前記演算処理手段は、前記車両が停止するまでは、前記
    電気的信号に応じたブレーキ圧力の指令信号を前記ブレ
    ーキ圧力発生手段に出力する一方、前記停車検知手段に
    より前記車両が停止したことを検知したときには、前記
    電気的信号を演算して、前記車両を停止させたときの前
    記ブレーキ圧力よりも高いブレーキ圧力を発生させ、こ
    のブレーキ圧力を保持指令圧力として前記ブレーキ圧力
    発生手段に出力することを特徴とする電気指令式ブレー
    キ制御システム。
  3. 【請求項3】運転手によるブレーキ操作量を電気的信号
    として検出するブレーキ操作量検出部を有するブレーキ
    操作手段と、前記電気的信号が入力されたときに、必要
    なブレーキ圧力の演算処理を行う演算処理手段と、この
    演算処理手段から出力される指令信号に基づき、車両の
    制動装置に供給するブレーキ圧力を発生させるブレーキ
    圧力発生手段とを備えた電気指令式ブレーキ制御システ
    ムにおいて、 前記車両の停止を検知して、停止検知信号を出力する停
    車検知手段と、前記ブレーキ操作量と前記ブレーキ圧力
    との関係を予めブレーキ制御マップとして記憶させたブ
    レーキ制御マップ記憶手段とを備え、 前記演算処理手段は、前記車両が停止するまでは、ブレ
    ーキ操作の度に、前記ブレーキ制御マップを参照するこ
    とによって、そのブレーキ操作量に応じたブレーキ圧力
    を読み出し、指令信号として前記ブレーキ圧力発生手段
    に出力する一方、前記停車検知手段により前記車両が停
    止したことを検知したときには、前記ブレーキ制御マッ
    プを参照することによって、前記車両を停止させたとき
    のブレーキ操作量に応じたブレーキ圧力より高いブレー
    キ圧力を選出し、そのブレーキ圧力を保持指令圧力とし
    て前記ブレーキ圧力発生手段に出力することを特徴とす
    る電気指令式ブレーキ制御システム。
  4. 【請求項4】前記演算処理手段は、ブレーキ操作によっ
    て前記車両の停止を検知した後に、更にブレーキ操作が
    あったときには、そのブレーキ操作の度に算出されたブ
    レーキ圧力とその前のブレーキ圧力とを比較して、ブレ
    ーキ圧力の増加があったとき、又は先のブレーキ操作量
    と後のブレーキ操作量の双方を電気的信号で検出して比
    較し、電気的信号の増加があったときには、その高い方
    のブレーキ圧力、又は高い電気的信号に基づくブレーキ
    圧力を保持指令圧力として前記ブレーキ圧力発生手段に
    更新出力する請求項2又は請求項3に記載の電気指令式
    ブレーキ制御システム。
  5. 【請求項5】クラッチの切断/接続を検知するクラッチ
    状態検知手段と、パーキングブレーキの作動/非作動を
    検知するパーキングブレーキ状態検知手段とを更に備
    え、前記演算処理手段は、ブレーキ操作によって前記停
    車検知手段が車両の停止を検知し、更に前記クラッチ状
    態検知手段がクラッチの切断を検知し、かつ前記パーキ
    ングブレーキ状態検知手段がパーキングブレーキの非作
    動を検知したときに、前記車両を停止させたときの前記
    ブレーキ圧力よりも高いブレーキ圧力を、保持指令圧力
    として前記ブレーキ圧力発生手段に出力することを特徴
    とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の電気指令
    式ブレーキ制御システム。
  6. 【請求項6】クラッチの切断/接続を検知するクラッチ
    状態検知手段と、 運転手によるアクセル操作量を電気的信号として検出す
    るアクセル操作量検出部を有するアクセル操作手段とを
    更に備え、 前記演算処理手段は、前記アクセル操作量検出手段が検
    出するアクセル操作量が所定量以上になり、かつ、前記
    クラッチ状態検知手段がクラッチの接続を検知したとき
    には、前記制動装置に供給しているブレーキ圧力の保持
    を解除させる指令信号を前記ブレーキ圧力発生手段に出
    力することを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれか
    に記載の電気指令式ブレーキ制御システム。
  7. 【請求項7】車両の荷重を測定する荷重測定手段を更に
    備え、 前記演算処理手段は、前記荷重測定手段によって測定さ
    れた荷重をパラメータとして、ブレーキ操作量に応じた
    ブレーキ圧力の演算処理を行う構成としている請求項2
    〜請求項6のいずれかに記載の電気指令式ブレーキ制御
    システム。
  8. 【請求項8】車両の傾斜を測定する傾斜測定手段を更に
    備え、 前記演算処理手段は、前記傾斜測定手段によって測定さ
    れた傾斜度合をパラメータとして、ブレーキ操作量に応
    じたブレーキ圧力の演算処理を行う構成としている請求
    項2〜請求項7のいずれかに記載の電気指令式ブレーキ
    制御システム。
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