JP2006347220A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーキングブレーキを運転者の誤ったアクセル操作によって解除してしまったときに、直ちにパーキングブレーキを復旧させる。
【解決手段】運転者のアクセル操作を検知してパーキングブレーキを解除した場合、運転者のアクセル操作が誤操作であるか否かを判定し(ステップS9、S16、S18)、誤操作であると判定したら、再びパーキングブレーキを発生させる(ステップS11、S5)。具体的には、アクセル増加速度が所定値以上となるとき(ステップS9の判定が“No”)、またアクセル減少速度が所定値以上となるとき(ステップS16の判定が“No”)、さらにアクセル操作が開始されてから終了するまでの時間Tが設定時間TSETよりも短いときに(ステップS18の判定が“No”)、運転者のアクセル操作が誤操作であると判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、停車状態を維持するための制動力を運転者のアクセル操作によって解除可能な車両用ブレーキ装置に関するものである。
従来、パーキングブレーキを作動させているときに、変速機のシフトポジションが駆動レンジにされ、且つアクセルペダルが踏込まれたら、パーキングブレーキを自動的に解除するものがあった(特許文献1参照)。
特開平1−254456号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載された従来例にあっては、運転者が誤ってアクセルペダルを踏んでしまってもパーキングブレーキが解除されるので、特に路面勾配のある場所で停車状態を維持するためには、直ちにブレーキペダルを踏込む、或いは再びパーキングブレーキを作動させる等の操作が必要となってしまう。
そこで、本発明は上記の問題に着目してなされたものであり、停車状態を維持するための制動力を運転者の誤ったアクセル操作によって解除してしまっても、直ちにその制動力を復旧させることのできる車両用ブレーキ装置の提供を課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明に係る車両用ブレーキ装置は、運転者のブレーキ操作に関わらず所定の制動力を発生可能とし、この制動力を発生させているときに運転者のアクセル操作を検知したら制動力の発生を解除するものであって、運転者のアクセル操作を検知したことで制動力の発生を解除した場合、運転者のアクセル操作が誤操作であるか否かを判定し、誤操作であると判定したら、再び制動力を発生させることを特徴としている。
本発明に係る車両用ブレーキ装置によれば、運転者のアクセル操作を検知したことで制動力の発生を解除した場合、運転者のアクセル操作が誤操作であるか否かを判定し、誤操作であると判定したら、再び運転者のブレーキ操作に関わらず制動力を発生させることにより、直ちに制動力を復旧させることができる。したがって、運転者のブレーキ操作の負担を軽減することができると共に、車両の予期せぬ動きを速やかに抑制することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の概略構成を示すブロック図である。各車輪の車輪速度Vwi(i=FL〜RR)を検出する電磁誘導式の車輪速センサ1と、アクセル開度Accを検出するアクセルセンサ2と、路面勾配θを検出可能な加速度センサ3と、運転者がパーキングブレーキのON/OFFの操作を行うときの操作信号を出力するPKBスイッチ4と、がコントローラ8に接続される。なお、加速度センサ3は、登坂方向を正値で検出し、降坂方向を負値で検出するものとする。また、PKBスイッチ4は、コントローラ8からの制御指令によってON/OFFが切換え可能に構成されている。
コントローラ8は、例えばマイクロコンピュータで構成されており、入力される各種信号に基づいて後述するPKB作動制御処理を実行し、ブレーキアクチュエータ9を駆動制御することにより、パーキングブレーキを作動させたり、解除したりする。
ここで、ブレーキアクチュエータ9は、図2に示すように、マスターシリンダ10と各ホイールシリンダ11FL〜11RRとの間に介装されている。
マスターシリンダ10は、運転者のペダル踏力に応じて2系統の液圧を作るタンデム式のもので、プライマリ側をフロント左・リア右のホイールシリンダ11FL・11RRに伝達し、セカンダリ側を右前輪・左後輪のホイールシリンダ11FR・11RLに伝達するダイアゴナルスプリット方式を採用している。
各ホイールシリンダ11FL〜11RRは、ディスクロータをブレーキパッドで挟圧して制動力を発生させるディスクブレーキや、ブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧して制動力を発生させるドラムブレーキに内蔵されている。
ブレーキアクチュエータ9は、アンチスキッド制御(ABS)、トラクション制御(TCS)、スタビリティ制御(VDC:Vehicle Dynamics Control)等に用いられる制動流体圧制御回路を利用したものであり、運転者のブレーキ操作に係らず各ホイールシリンダ11FL〜11RRの液圧を増圧・保持・減圧できるように構成されている。
プライマリ側は、マスターシリンダ10及びホイールシリンダ11FL(11RR)間の流路を閉鎖可能なノーマルオープン型の第1ゲートバルブ12Aと、第1ゲートバルブ12A及びホイールシリンダ11FL(11RR)間の流路を閉鎖可能なノーマルオープン型のインレットバルブ13FL(13RR)と、ホイールシリンダ11FL(11RR)及びインレットバルブ13FL(13RR)間に連通したアキュムレータ14と、ホイールシリンダ11FL(11RR)及びアキュムレータ14間の流路を開放可能なノーマルクローズ型のアウトレットバルブ15FL(15RR)と、マスターシリンダ10及び第1ゲートバルブ12A間とアキュムレータ14及びアウトレットバルブ15FL(15RR)間とを連通した流路を開放可能なノーマルクローズ型の第2ゲートバルブ16Aと、アキュムレータ14及びアウトレットバルブ15FL(15RR)間に吸入側を連通し、且つ第1ゲートバルブ12A及びインレットバルブ13FL(13RR)間に吐出側を連通したポンプ17と、を備えている。また、ポンプ17の吐出側には、吐出されたブレーキ液の脈動を抑制し、ペダル振動を弱めるダンパー室18が配設されている。
また、セカンダリ側も、プライマリ側と同様に、第1ゲートバルブ12Bと、インレットバルブ13FR(13RL)と、アキュムレータ14と、アウトレットバルブ15FR(15RL)と、第2ゲートバルブ16Bと、ポンプ17と、ダンパー室18と、を備えている。
第1ゲートバルブ12A・12Bと、インレットバルブ13FL〜13RRと、アウトレットバルブ15FL〜15RRと、第2ゲートバルブ16A・16Bとは、夫々、2ポート2ポジション切換・シングルソレノイド・スプリングオフセット式の電磁操作弁であって、第1ゲートバルブ12A・12B及びインレットバルブ13FL〜13RRは、非励磁のノーマル位置で流路を開放し、アウトレットバルブ15FL〜15RR及び第2ゲートバルブ16A・16Bは、非励磁のノーマル位置で流路を閉鎖するように構成されている。
また、アキュムレータ14は、シリンダのピストンに圧縮バネを対向させたバネ形のアキュムレータで構成されている。
また、ポンプ17は、負荷圧力に係りなく略一定の吐出量を確保できる歯車ポンプ、ピストンポンプ等、容積形のポンプで構成されている。
以上の構成により、プライマリ側を例に説明すると、第1ゲートバルブ12A、インレットバルブ13FL(13RR)、アウトレットバルブ15FL(15RR)、及び第2ゲートバルブ16Aが全て非励磁のノーマル位置にあるときに、マスターシリンダ2からの液圧がそのままホイールシリンダ11FL(11RR)に伝達され、通常ブレーキとなる。
また、ブレーキペダルが非操作状態であっても、インレットバルブ13FL(13RR)、及びアウトレットバルブ15FL(15RR)を非励磁のノーマル位置にしたまま、第1ゲートバルブ12Aを励磁して閉鎖すると共に、第2ゲートバルブ16Aを励磁して開放し、更にポンプ17を駆動することで、マスターシリンダ2の液を第2ゲートバルブ16Aを介して吸入し、吐出される液圧をインレットバルブ13FL(13RR)を介してホイールシリンダ11FL(11RR)に伝達し、増圧させることができる。
また、第1ゲートバルブ12A、アウトレットバルブ15FL(15RR)、及び第2ゲートバルブ16Aが非励磁のノーマル位置にあるときに、インレットバルブ13FL(13RR)を励磁して閉鎖すると、ホイールシリンダ11FL(11RR)からマスターシリンダ2及びアキュムレータ14への夫々の流路が遮断され、ホイールシリンダ11FL(11RR)の液圧が保持される。
さらに、第1ゲートバルブ12A及び第2ゲートバルブ16Aが非励磁のノーマル位置にあるときに、インレットバルブ13FL(13RR)を励磁して閉鎖すると共に、アウトレットバルブ15FL(15RR)を励磁して開放すると、ホイールシリンダ11FL(11RR)の液圧がアキュムレータ14に流入して減圧される。アキュムレータ14に流入した液圧は、ポンプ17によって吸入され、マスターシリンダ2に戻される。
セカンダリ側に関しても、通常ブレーキ・増圧・保持・減圧の動作は、上記プライマリ側の動作と同様であるため、その詳細説明は省略する。
したがって、コントローラ8は、第1ゲートバルブ12A・12Bと、インレットバルブ13FL〜13RRと、アウトレットバルブ15FL〜15RRと、第2ゲートバルブ16A・16Bと、ポンプ17とを駆動制御することによって、各ホイールシリンダ11FL〜11RRの液圧を増圧・保持・減圧することができる。
但し、本実施形態では、パーキングブレーキとして制動力を付与するのは、例えば後輪のホイールシリンダ11RL・11RRだけとし、そのホイールシリンダ圧の増圧と保持によってパーキングブレーキを作動させ、減圧によってパーキングブレーキを解除するものとする。したがって、後輪がパーキングブレーキの作動する制動輪であり、前輪はパーキングブレーキの作動しない非制動輪である。
次に、コントローラ8で実行するPKB作動制御処理を、図3のフローチャートに基づいて説明する。
このPKB作動制御処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込み処理として実行され、先ずステップS1で、PKBスイッチ4がONであるか否かを判定する。PKBスイッチ4がOFFであるときには、後述するステップS4に移行する。一方、PKBスイッチ4がONであるときには、ステップS2に移行する。
ステップS2では、アクセルペダルが非操作であるか否か、つまりアクセル開度が0近傍の所定値未満であるか否かを判定する。アクセルペダルが操作されているときには、後述するステップS6に移行する。一方、アクセルペダルが非操作であるときには、ステップS3に移行する。なお、ここでは自動変速機のシフトポジションが『D』や『R』等の駆動レンジに設定されているものとする。
ステップS3では、停車状態を維持するのに必要な目標制動力Ftが後輪のホイールシリンダ11RL・11RRに付与されるように、ブレーキアクチュエータ9を駆動制御することで、パーキングブレーキを作動させてから所定のメインプログラムに復帰する。なお、目標制動力Ftは、例えば下記(1)式に示すように、路面勾配θに応じて算出する。ここで、mは車両重量、gは重力加速度である。
Ft=m×g×sinθ ………(1)
一方、前記ステップS1から移行するステップS4では、制御フラグfが“0”にリセットされているか否かを判定する。この判定結果が『f=1』であるときには、後述するステップS13に移行する。一方、判定結果が『f=0』であるときには、ステップS5に移行する。
ステップS5では、後輪のホイールシリンダ11RL・11RRに付与される目標制動力Ftが0となるように、ブレーキアクチュエータ9を駆動制御することで、パーキングブレーキを非作動状態にしてから所定のメインプログラムに復帰する。
一方、前記ステップS2から移行するステップS6では、制御フラグfを“1”にセットする。
続くステップS7では、PKBスイッチ4をOFFに切換える。
続くステップS8では、タイマTのインクリメントによって、アクセル操作が開始されてからの時間を計測する。
続くステップS9では、アクセル開度Accの増加速度が所定値(例えば、通常の0.2G程度で加速するときの値に相当)未満であるか否かを判定する。なお、アクセル開度Accの増加速度は1サンプリング前の値からの変化量に応じて算出する。この判定結果が『増加速度<所定値』であるときには、緩やかなアクセル操作であるため、運転者が意図的にアクセル操作をしている可能性があると判断して前記ステップS5に移行する。一方、判定結果が『増加速度≧所定値』であるときには、急なアクセル操作であるため、運転者が誤ってアクセルペダルを踏んでしまった可能性があると判断してステップS10に移行する。
ステップS10では、制御フラグfを“0”にリセットする。
続くステップS11では、PKBスイッチ4をONに切換える。
続くステップS12では、タイマTを初期化してから前記ステップS3に移行する。
一方、前記ステップS4から移行するステップS13では、車速が所定値(例えば、10km/h)未満であるか否かを判定する。なお、車速Vは車輪速Vwiに応じて算出する。この判定結果が『車速≧所定値』であるときには、車両が走行状態に移行していると判断して後述するステップS19に移行する。一方、判定結果が『車速<所定値』であるときには、ステップS14に移行する。
ステップS14では、タイマTのインクリメントによって、アクセル操作が開始されてからの時間を計測する。
続くステップS15では、アクセルペダルが操作されているか否か、つまりアクセル開度が0近傍の所定値以上であるか否かを判定する。アクセルペダルが非操作であるときには、アクセル操作が終了したと判断して後述するステップS17に移行する。一方、アクセルペダルが操作されているときには、ステップS16に移行する。
ステップS16では、アクセル開度Accの減少速度が所定値未満であるか否かを判定する。なお、アクセル開度Accの減少速度は1サンプリング前の値からの変化量に応じて算出する。この判定結果が『減少速度<所定値』であるときには、緩やかなアクセル戻し操作であるため、運転者が意図的にアクセル操作をしている可能性があると判断して前記ステップS9に移行する。一方、判定結果が『減少速度≧所定値』であるときには、急なアクセル戻し操作であるため、運転者が誤ってアクセルペダルを踏んでしまっていた可能性があると判断して前記ステップS10に移行する。
一方、前記ステップS15から移行するステップS17では、後述する図4の設定時間算出処理を実行して、設定時間TSETを算出する。
続くステップS18では、タイマTが設定時間TSET以上であるか否かを判定する。この判定結果が『T<TSET』であるときには、アクセル操作が速やかに終了されているため、運転者が誤ってアクセルペダルを踏んでしまっていた可能性があると判断して前記ステップS10に移行する。一方、判定結果が『T≧TSET』であるときには、アクセル操作が速やかに終了していないため、運転者が意図的にアクセル操作をしていた可能性があると判断してステップS19に移行する。
ステップS19では、制御フラグfを“0”にリセットする。
続くステップS20では、タイマTを初期化してから前記ステップS5に移行する。
次に、上記ステップS17で実行する設定時間算出処理を、図4のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS31では、図中の制御マップを参照し、アクセル開度Accの減少速度に応じて補正係数k1を算出する。なお、減少速度には、アクセル操作が開始されてから終了するまでの間で、アクセル開度Accの最大値を記憶しておき、この最大値を記憶した時点からアクセル操作が終了するまでの平均減少速度、又は最大減少速度を使用する。ここで、制御マップは、横軸を減少速度、縦軸を補正係数k1とし、減少速度が0から増加するときに、補正係数k1が1から増加するように設定されている。
続くステップS32では、図中の制御マップを参照し、アクセル操作が開始されてから終了するまでの間のアクセル開度Accの最大値に応じて補正係数k2を算出する。ここで、制御マップは、横軸を最大値、縦軸を補正係数k2とし、最大値が0から増加するときに、補正係数k2が1から増加するように設定されている。
続くステップS33では、図中の制御マップを参照し、アクセル開度Accの増加速度に応じて補正係数k3を算出する。なお、増加速度には、アクセル操作が開始されてから終了するまでの間で、アクセル開度Accの最大値を記憶しておき、アクセル操作が開始されてから最大値を記憶した時点までの平均増加速度、又は最大増加速度を使用する。ここで、制御マップは、横軸を増加速度、縦軸を補正係数k3とし、増加速度が0から所定値(例えば、通常の0.2G程度で加速するときの値に相当)までの間にあるときに、補正係数k3が1を維持し、増加速度が所定値から増加するときに、補正係数k3が1から増加するように設定されている。
続くステップS34では、図中の制御マップを参照し、路面勾配θに応じて補正係数k4を算出する。ここで、制御マップは、横軸を路面勾配θ、縦軸を補正係数k4とし、路面の登坂勾配(+方向)が0から増加するときに、補正係数k4が1から増加し、路面の降坂勾配(−方向)が0から増加するときに、補正係数k4が1から減少するように設定されている。
続くステップS35では、下記(2)式に示すように、基準時間T0と各補正係数k1〜k4とに応じて設定時間TSETを算出してから、この設定時間算出処理を終了する。ここで、基準時間T0は一般的な人間の反射時間(例えば、0.5秒程度)とする。
SET=T0×k1×k2×k3×k4 ………(2)
以上より、ブレーキアクチュエータ9が「制動力発生手段」に対応し、図3のステップS2、S7、S5の処理が「解除手段」に対応し、ステップS9、S16、S18の処理が「誤操作判定手段」に対応し、ステップS11、S3の処理が「復旧手段」に対応している。
次に、上記一実施形態の動作や作用効果について説明する。
今、PKBスイッチ4がONにされていることで(ステップS1の判定が“Yes”)、パーキングブレーキを作動させて停車状態を維持しているとする(ステップS3)。この状態で、アクセルペダルが踏込まれたら(ステップS2の判定が“No”)、パーキングブレーキを自動的に解除する(ステップS7、S5)。このように、運転者がPKBスイッチ4をOFFに切換えなくても発進操作を行うだけでパーキングブレーキが解除され、発進可能となるので、運転者の操作負担を軽減することができる。
ところが、運転者が誤ってアクセルペダルを踏んでしまっていたとすると、パーキングブレーキの解除を望んでいないのに、パーキングブレーキが解除されることになる。このとき、坂道で停車していたとすると、車両が下り方向に動いてしまうので、運転者は直ちにブレーキペダルを踏込む、或いは再びパーキングブレーキを作動させる等の操作が必要となってしまい、運転者の操作負担を軽減するという本来の機能が損なわれてしまう。
そこで、本実施形態では、運転者のアクセル操作を検知してパーキングブレーキを解除した場合、運転者のアクセル操作が誤操作であるか否かを判定し(ステップS9、S16、S18)、誤操作であると判定したら、再びパーキングブレーキを発生させる(ステップS11、S3)。これにより、直ちにパーキングブレーキを復旧させることができるので、運転者のブレーキ操作の負担を軽減することができると共に、車両のずり落ち等、予期せぬ動きを速やかに抑制することが可能となる。
通常、図5(a)に示すように、人間の反射時間は0.5秒程度、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏替え時間は0.2秒程度であると言われている。したがって、ブレーキペダルの踏込みを開始してから実際に制動力が発生するまでの時間を0.07秒程度とすると、パーキングブレーキが解除されたことに運転者が気付いて、即座にブレーキペダルの踏込みを開始して、そして制動力が発生(回復)するまでの所要時間は約0.77秒となる。
これに対して、本実施形態では、図5(b)に示すように、運転者によるアクセルペダルからブレーキペダルへの踏替えが不要となるので、その分、パーキングブレーキが再び作動するまでの所要時間を短縮することができ、車両のずり落ち等、予期せぬ動きを速やかに抑制することが可能となる。実際、本出願人らの実験によれば、パーキングブレーキが解除されてから再び復旧するまでの所要時間が約0.57秒となり、制動力が消失している時間を約26%も短縮することができた。
ところで、アクセル操作が誤操作であるか否かは、アクセル操作状態から判定する。したがって、カメラや種々のセンサを新たに追加することなく、誤操作であるか否かを判定することができる。
先ず、アクセル操作の初期に、ペダル踏込み速度、つまりアクセル増加速度が所定値以上となるときに、運転者のアクセル操作が誤操作であると判定する(ステップS9の判定が“No”)。これは、通常の走行で発生する加速度(0.2G程度)を上回るような、急なアクセル操作であれば、ゼロヨン(400mの直線を競うモータスポーツ)等の特殊な状況を除いて誤操作であると考えられるからである。したがって、アクセル操作が誤操作であるか否かを、アクセル操作の初期から容易に判断することができる。
また、アクセル操作が解除される際に、ペダル戻し速度、つまりアクセル減少速度が所定値以上となるときに、運転者のアクセル操作が誤操作であると判定する(ステップS16の判定が“No”)。これは、誤ってアクセルペダルを踏んでしまうと、運転者はとっさに(急に)アクセルペダルを放すと考えられるからである。したがって、アクセル操作が誤操作であるか否かを、アクセル操作が完全に解除される前に判断することができる。
また、アクセル操作が開始されてから終了するまでの時間Tを計測し(ステップS8、S14)、これが設定時間TSETよりも短いときに、運転者のアクセル操作が誤操作であると判定する(ステップS18の判定が“No”)。これは、車両を走行させようとする意図的なアクセル操作であれば、当然、ペダル踏込み時間が長くなるからである。したがって、アクセル操作が誤操作であるか否かを、的確に判断することができる。
しかも、設定時間TSETの基準時間T0を、一般的な人間の反射時間(例えば、0.5秒程度)としているので(ステップS35)、誤ってペダルを踏んでしまい反射的にペダルから足を放すような誤操作だけを的確に判断することができる。
また、設定時間TSETを、アクセル操作の減少速度が速いほど、長い値に設定する(ステップS31、S35)。これは、誤ってアクセルペダルを踏んでしまったときには、運転者はとっさに(急に)アクセルペダルを放し、逆に意図的な操作であれば緩やかなペダル操作になると考えられるからである。したがって、アクセル操作の減少速度が速いほど設定時間TSETを長くし、誤操作であると判定しやすくする、つまりアクセル解除されるまでの時間Tがやや長い場合でも誤操作であると判定できるようにすることで、誤操作を的確に検出することができる。また、アクセル操作の減少速度が緩やかであれば、設定時間TSETを通常の基準時間T0に近づける。これにより、意図的なアクセル操作を誤操作であると誤診してしまうことを回避し、不必要なパーキングブレーキの再作動を防ぐことができる。
また、設定時間TSETを、アクセル操作量が大きいほど、長い値に設定する(ステップS32、S35)。これは、たとえ誤踏みであったとしても、その絶対量が多ければ、それだけペダル戻し量も増加し、ペダル解除までの時間が余計にかかるからである。したがって、アクセル操作量が大きいほど設定時間TSETを長くし、誤操作であると判定しやすくすることで、誤操作を的確に検出することができる。
また、設定時間TSETを、アクセル操作の増加速度が速いほど、長い値に設定する(ステップS33、S35)。これは、例えばシートポジションを調整しようとして足を踏ん張るとき等、勢いよく足に体重を掛けたときに誤ってアクセルペダルを踏込んでしまうような場合には、運転者はとっさにアクセルペダルから足を放すことができないからである。したがって、アクセル操作の増加速度が速いほど設定時間TSETを長くし、誤操作であると判定しやすくする、つまりアクセル解除されるまでの時間Tがやや長い場合でも誤操作であると判定できるようにすることで、運転者が即座にアクセルペダルを放せないような場合でも、誤操作を的確に検出することができる。また、前述したように、意図的な操作であれば、緩やかなペダル操作になるので、やはりアクセル操作の増加速度が緩やかであれば、設定時間TSETを通常の基準時間T0を近づける。これにより、意図的なアクセル操作を誤操作であると誤診してしまうことを回避し、不必要なパーキングブレーキの再作動を防ぐことができる。
また、設定時間TSETを、路面の登坂勾配が大きいほど、長い値に設定する(ステップS34、S35)。これは、登坂勾配が大きくなるほど、走行を開始するのに大きな駆動力を長く発生させる必要があるので、意図的なアクセル操作であれば、それだけアクセルペダルを大きく長く踏込むと考えられるからである。したがって、路面の登坂勾配が大きいほど設定時間TSETを長くし、誤操作であると判定しやすくする、つまりアクセル解除されるまでの時間Tがやや長い場合でも誤操作であると判定できるようにすることで、誤操作を的確に検出することができる。
また、設定時間TSETを、路面の降坂勾配が大きいほど、短い値に設定する(ステップS34、S35)。これは、下り坂では車両が速やかに加速するので、意図的なアクセル操作であっても、急な下り坂であるほど直ぐにアクセルを解除する可能性があり、例えばパーキングブレーキを解除するためだけに、アクセルペダルをほんの少しだけ踏むことも考えられるからである。したがって、路面の降坂勾配が小さいほど設定時間TSETを短くし、誤操作であると判定しにくくする、つまりアクセル解除されるまでの時間Tがやや短い場合でも誤操作ではないと判定できるようにする。これにより、意図的なアクセル操作を誤操作であると誤診してしまうことを回避し、不必要なパーキングブレーキの再作動を防ぐことができる。
なお、上記の一実施形態では、ステップS31〜S34の処理で、各パラメータの変化に応じて夫々の補正係数を連続的に変化させているが、これに限定されるものではなく、各パラメータの変化に応じて夫々の補正係数をステップ状に変化させてもよく、それは1段階だけでもよい。
また、上記の一実施形態では、ブレーキをかける制動機構として、液圧を伝達媒体にしたハイドリックブレーキを採用しているが、これに限定されるものではない。例えば、伝達媒体にケーブルやリンク、或いは空気圧を利用した制動機構や、電動アクチュエータを駆動制御してディスクロータをブレーキパッドで挟圧したりブレーキドラムの内周面にブレーキシューを押圧したりする電動ブレーキ等、他の如何なる制動機構を採用してもよい。更には、摩擦制動機構でなくても車輪の回転を機械的にロックするロック機構を採用してもよい。
また、上記の一実施形態では、パーキングブレーキのアクチュエータを、常用ブレーキのアクチュエータと供用しているが、これに限定されるものではなく、独立して設けていてもよい。
また、上記の一実施形態では、パーキングブレーキを後輪だけに作動させているが、これに限定されるものではなく、前輪だけに作動させたり、或いは4輪全てに作動させたりしてもよい。
本発明の実施形態を示す概略構成図である。 ブレーキアクチュエータの油圧回路である。 PKB作動制御処理を示すフローチャートである。 設定時間算出処理を示すフローチャートである。 本発明の作用効果を説明するタイムチャートである。
符号の説明
1 車輪速センサ
2 アクセルセンサ
3 加速度センサ
4 PKBスイッチ
8 コントローラ
9 ブレーキアクチュエータ
10 マスターシリンダ
11FL〜11RR ホイールシリンダ
12A・12B 第1ゲートバルブ
13FL〜13RR インレットバルブ
14 アキュムレータ
15FL〜15RR アウトレットバルブ
16A・16B 第2ゲートバルブ
17 ポンプ
18 ダンパー室

Claims (10)

  1. 運転者のブレーキ操作に関わらず所定の制動力を発生可能な制動力発生手段と、該制動力発生手段が制動力を発生させているときに運転者のアクセル操作を検知したら当該制動力発生手段に制動力の発生を解除させる解除手段と、を備えた車両用ブレーキ装置において、
    運転者のアクセル操作が誤操作であるか否かを判定する誤操作判定手段と、前記解除手段が運転者のアクセル操作を検知して前記制動力発生手段に制動力の発生を解除させた場合、前記誤操作判定手段で運転者のアクセル操作が誤操作であると判定されたら、前記制動力発生手段に再び制動力を発生させる復旧手段と、を備えることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  2. 前記誤操作判定手段は、アクセル操作状態に応じて当該アクセル操作が誤操作であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ装置。
  3. 前記誤操作判定手段は、アクセル操作が開始されてから終了するまでの時間を検出し、検出した時間が設定時間よりも短いときに、運転者のアクセル操作が誤操作であると判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用ブレーキ装置。
  4. 前記設定時間は、アクセル操作の減少速度が速いほど、長い値に設定されることを特徴とする請求項3に記載の車両用ブレーキ装置。
  5. 前記設定時間は、アクセル操作量が大きいほど、長い値に設定されることを特徴とする請求項3又は4に記載の車両用ブレーキ装置。
  6. 前記設定時間は、アクセル操作の増加速度が速いほど、長い値に設定されることを特徴とする請求項3〜5の何れか一項に記載の車両用ブレーキ装置。
  7. 前記設定時間は、路面の登坂勾配が大きいほど、長い値に設定されることを特徴とする請求項3〜6の何れか一項に記載の車両用ブレーキ装置。
  8. 前記設定時間は、路面の降坂勾配が大きいほど、短い値に設定されることを特徴とする請求項3〜7の何れか一項に記載の車両用ブレーキ装置。
  9. 前記誤操作判定手段は、アクセル操作の減少速度が所定値よりも速いときに、運転者のアクセル操作が誤操作であると判定することを特徴とする請求項2〜8の何れか一項に記載の車両用ブレーキ装置。
  10. 前記誤操作判定手段は、アクセル操作の増加速度が所定値よりも速いときに、運転者のアクセル操作が誤操作であると判定することを特徴とする請求項2〜9の何れか一項に記載の車両用ブレーキ装置。
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