JP2000167986A - ポリエステル系化粧鋼板 - Google Patents
ポリエステル系化粧鋼板Info
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Abstract
及び耐紫外線性の改善。 【解決手段】 下地鋼板上に柄印刷層を介して下記一般
式(1)で表されるポリエステル共重合体層を形成す
る。 【化1】 (式中、nは100 〜1000、Arは2,6 −ナフタレン基が
30〜98mol%、フェニレン基が70〜2 mol%、Rはエチレン
基が5 mol%、1,4 −シクロヘキシレン基が95〜10mol%、
かつ1,4 −シクロヘキシレン基のシス/トランス体比0:
100 〜40:60)
Description
電気機器等の部材、及びそれらの近辺に位置する外装壁
材等に好適な耐熱水性、耐熱水白化性、耐食性に優れた
化粧鋼板に関する。
来よりその意匠性等を活かし、家電製品や暖房機器など
の外装部、内装建材あるいは器物などに使用されてい
る。
の上に熱硬化型もしくは放射線硬化型の塗料を塗装し、
化粧を行なっていた。ただし、それらの塗装は裁断、折
り曲げ等の加工時に表面に傷が発生したり、またピンホ
ールを生じやすく耐熱水性、耐食性に劣っていた。ま
た、使用される塗料は有機溶媒を多く含み、塗装の際に
多くの有機溶媒を大気中に放出し、環境上問題があるこ
とから、近年、塗装の代わりにフィルムラミネートを行
なうよう移行しつつある。
しては樹脂フィルムと鋼板を接着する際に接着剤を用い
て圧着するタイプと、樹脂フィルム自体を熱で溶融し圧
着させる熱溶着タイプがある。
7031号公報、特公平4−54580号公報、特開平
7−276896号公報、特開平8−34092号公
報、特開平8−58017号公報、特開平8−2387
21号公報等に開示されており、鋼板あるいは樹脂フィ
ルムのどちらかに予め柄印刷を施し、その両者を接着剤
にて貼り合わせるものである。
脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化樹脂等があげられる。し
かし、これらの接着剤、及び印刷用にさらに顔料を添加
した接着剤は耐熱水性に劣り、沸騰水浸漬試験や耐湿性
試験などを行なうと、接着剤層中に水が浸透して膨潤
し、最終的にはフィルムが鋼板から剥離してしまう。こ
のため、従来の接着剤圧着タイプのフィルムラミネート
化粧鋼板は、電気洗濯機あるいは電気ポットのような厨
房機器の外装材のような水回りに使用する電気機器等の
製品の部材及びそれらの近辺に位置する外装壁材等に使
用するには問題があった。
脂フィルムのどちらかに予め柄印刷を施し、その両者を
接着剤ではなく樹脂フィルム自体を熱で溶融し、圧着さ
せる熱溶着タイプのフィルムラミネート化粧鋼板は、例
えば特開昭61−291128号公報、特開平6−25
4489号公報、特開平6−262726号公報、特開
平7−52344号公報、特開平7−304132号公
報、特開平8−34093号公報等に開示されている。
したものあるいは樹脂フィルムの鋼板側面に柄印刷を施
したものでは、いずれも柄印刷のインキ等が鋼板と樹脂
フィルム間の密着性を阻害し、耐熱水性に劣る。
た時に透明なフィルムが白化する性質すなわち耐熱水白
化性を有しており、外観上問題があった。
透過してしまうため、柄印刷が紫外線劣化により変色す
る性質すなわち耐紫外線性を有していないこと、このよ
うな観点からも問題があった。
鑑みてなされたもので、その目的は、耐熱水性、耐食
性、耐熱水白化性、及び耐紫外線性が良好なフィルムラ
ミネートが施され、水回りに使用する電気機器等の部材
およびそれらの近辺に位置する外装壁材等に好適である
ポリエステル系化粧鋼板を提供することにある。
該下地鋼板の少なくとも一方の主面に設けられた片面あ
たり30mg/m2 以上の金属クロム層、及び該金属ク
ロム層上に設けられた片面あたり金属クロム換算で3〜
30mg/m2 の水和クロム酸化物層から構成される電
解クロメート処理層と、該電解クロメート処理層上に設
けられた柄印刷層と、該柄印刷層上に設けられ、下記一
般式(1)で表されるポリエステル共重合体層10μm
以上とを具備するポリエステル系化粧鋼板を提供する。
rは2,6−ナフタレン基が30〜98モル%、フェニ
レン基が70〜2モル%、Rはエチレン基が5〜90モ
ル%、1,4−シクロヘキシレン基が95〜10モル
%、かつ1,4−シクロヘキシレン基のシス/トランス
体比が0:100〜40:60の範囲である。)
性を改善すべく、まず、鋼板と樹脂フィルムとの接着界
面における接着機構について詳細に検討した。
較的良好なティンフリースチール(TFS)を使用し
た。このTFSは、下地鋼板に、クロムめっき及びクロ
ム酸化めっきを行なった表面処理鋼板である。
着は水素結合が支配的因子になっていることが判った。
水素結合の接着力は、共有結合による接着力と比較する
と余り高くない。
の熱水環境下、高温水蒸気環境下における密着性の劣化
についても検討を行なったところ、そのおもな要因は、
樹脂フィルムを透過した水分子が樹脂フィルム/TFS
界面を攻撃することにあり、これにより、密着性の劣る
部分は、劣化をより促進されることがわかった。
高温水蒸気環境における樹脂フィルムの白化現象を調査
した。その結果、白化現象は樹脂フィルムを透過した水
分子がフィルム自体の結晶化を促進させること、および
樹脂フィルム自体の吸水により生じる現象であることが
認められた。
の紫外線透過機構も調査し、柄印刷の紫外線劣化につい
ても調査した。その結果、柄印刷は紫外線により変色す
るものが多く、程度の多少はあるものの、紫外線の照射
を受ければ劣化し変色することがわかった。
の結果を考慮して得られたもので、下地鋼板と、下地鋼
板の少なくとも一方の主面上に形成された所定量の金属
クロム層及び水和クロム酸化物層からなる二層の電解ク
ロメート処理層と、柄印刷層と、柄印刷層に熱ラミネー
トされた下記化学式(1)で表されるポリエステル共重
合体層と順に積層した構造を有する。
ポリエステル共重合体からなる樹脂フィルムは、耐熱水
白化性、及び耐紫外線性が良好であり、印刷インキが介
在されても、熱溶着により、電解クロメート処理層との
界面でより優れた密着性を示し、耐熱水性、耐食性及び
強度が向上する。
る。
粧鋼板の構成を表す概略図である。
地鋼板1と、例えばその一方の両主面に形成された金属
クロム層2及び水和クロム酸化物層3からなる電解クロ
メート処理層4と、その一方の水和クロム酸化物層3上
に設けられた所定の柄パターンの絵柄層6と、絵柄層6
上に設けられた上記式(1)で表されるポリエステル共
重合体層5とから構成されている。
されるものではなく、通常この種の表面処理鋼板に用い
られる鋼板であればどのような鋼板でも使用することが
できる。具体的には、例えば板厚0.1〜0.5mmの
通常の低炭素冷延鋼板、低炭素Alキルド鋼板等があげ
られる。
処理層のうち、下層となる金属クロムの付着量は、片面
あたり30mg/m2 以上であり、好ましくは30〜3
00mg/m2 である。その付着量が30mg/m2 未
満の場合には耐食性に問題を生じる。
劣ることはないが、経済的観点から好ましくない。いず
れにしても、通常の電解クロメート処理鋼板に用いられ
る量であれば問題ない。
片面あたり金属クロム換算で3〜30mg/m2 とす
る。その付着量が3mg/m2 未満では、金属クロム層
が水和クロム酸化物によって均一に覆われず、金属層の
露出面積が大となり、耐食性の劣化、および鋼板と樹脂
フィルムの密着性低下による耐熱水性の劣化のため好ま
しくない。また、30mg/m2 を越えると、水和クロ
ム酸化物層が厚すぎることによって生じる外観の劣化、
耐食性の劣化および密着性の劣化を引き起こし耐熱水性
が劣るため好ましくない。
いられる公知の方法を採用することができる。このよう
な処理方法としては、例えば、金属クロムと水和クロム
酸化物とを同時に析出させる一液法、および金属クロム
層形成後に水和クロム酸化物を析出させる二液法があげ
られる。
理層の上に、柄印刷層が形成される。
保護層との積層体から実質的になり、塩化ビニル酢酸ビ
ニル共重合体、変性アルキッド、ポリアミド、ポリエス
テル、ポリアクリル、ポリウレタン、ポリビニルアセタ
ール、ポリエステルウレタン、塩化ゴムなどの熱可塑性
樹脂をバインダーとして用い、適切な色の染顔料を着色
材として含有するものを使用し、溶剤、各種添加剤と共
に電解クロメート処理層上に直接形成されるか、あるい
は予め樹脂フィルム上に形成してこれを介して電解クロ
メート処理層上に適用される。
溶剤を蒸発させる熱でバインダー樹脂の硬化反応を進め
る油性印刷法と、紫外線を照射することにより硬化反応
を進めるUV印刷法とがあげられる。
用することができる。パール顔料としては、魚鱗を微粉
砕して得られる天然パールエッセンス、雲母粉末、もし
くは塩基性炭酸鉛や三塩化ビスマスあるいは酸化チタン
コーティング雲母粉末のような合成パール顔料などを用
いることができる。また、絵柄層は単層でも、例えば着
色層、パール顔料層、及び金属薄膜層などを組み合わせ
た多層構成でもよい。 柄印刷としての絵柄層および保
護被膜層は、鋼板あるいは樹脂フィルム上に通常のグラ
ビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷等の各種印
刷法により絵柄層を形成することができる。また、従来
より知られている金属蒸着法によって、絵柄層を設ける
ことができ、部分的に蒸着したものや印刷と蒸着を組み
合わせたものを使用することができる。
白化性の原因となる結晶化の促進を抑制するために、樹
脂のガラス転移温度、結晶化速度が抑制された樹脂が好
適である。さらに、紫外線を受けないようにするため
に、柄印刷が鋼板と樹脂フィルムの間に位置し、かつ樹
脂フィルムが紫外線を透過しないことが好適である。こ
のようなことから本発明には、例えばナフタレン骨格を
含む形態すなわちある特定のポリエステル共重合体が使
用される。
は、PET樹脂、PEN樹脂をさらに改良したポリエス
テル共重合体からなり、上記一般式(1)で表される。
この共重合体は、ポリエステル樹脂の透明性、耐熱性、
耐熱水性を保持しつつ、かつ耐白化性、ヒートシール
性、リサイクル性(PETとのリサイクルが可能)を有
する。
分は、一般式(1)で示されるポリエステル共重合体組
成物のArのうち、2,6−ナフタレン基が30〜95
モル%、フェニレン基が70〜2モル%で、Rのうちエ
チレン基が5〜90モル%、1,4−シクロヘキシレン
基が95〜10モル%で、かつ1,4−シクロヘキシレ
ン基のシス/トランス体比が0:100〜40:60の
範囲で耐熱水性、耐熱水白化性、耐紫外線性、耐食性が
ある。
基の割合が98モル%を超え、フェニル基の割合が2モ
ル%が未満であると、密着性低下にともなう耐食性が低
下する。また、2,6−ナフタレン基の割合が30モル
%未満、フェニル基の割合が70モル%を超えると、耐
熱水性、耐熱水白化性、耐紫外線性が低下する。
レン基の割合が95モル%を超え、エチレン基が5モル
%未満であると、結晶性が進み熱水中での耐白化性に劣
る。1,4−シクロヘキシレン基の割合が10モル%未
満、エチレン基が90モル%を超えると、耐熱水性が低
下する。同様に、1,4−シクロヘキシレン基の内、シ
ス/トランス体比においてシス体の割合が40モル%を
超えると、即ちトランス体の割合が60モル%未満であ
ると耐熱水性が低下し適さなくなる。
チレンテレフタレート(PET)樹脂を用いると、耐熱
水性、耐熱水白化性、耐紫外線性に劣る。また、ポリエ
チレンナフタレート(PEN)樹脂を用いると、密着性
低下にともなう耐食性低下が起こる。
ポリオレフィン等を用いると、水蒸気透過率が大きいた
め、耐熱水性が劣る。また、表面自由エネルギーが小さ
いため、印刷性に劣る。さらに、耐傷つき性に劣る。
の製造においては、2,6−ジメチルナフタレート、テ
レフタレートのジカルボン酸、又はその低級アルキルエ
ステルとエチレングリコールと1,4−シクロヘキサン
ジメタノールのグリコールを主たる出発原料として高分
子量のポリエステルを得ることができる。その製造方法
としては公知の方法例えば特開平8−113631号公
報に記載された方法等を用いることができる。
型するためには、例えば押出溶融した樹脂をTダイ方式
でフィルム化するなどの一般的な方法を使用することが
できる。また、そのフィルムはそのままの無延伸の状態
あるいは二軸延伸等の延伸処理を行った状態のどちらで
使用しても構わない。
0μm未満になると、耐傷つき性に劣り、フィルム製造
の際ピンホール等を生じやすくなり、その結果、耐食性
に劣る結果となる。
よりラミネートされる。その方法としては、例えば鋼板
をポリエステル共重合体フィルムの融点以上に加熱し、
ロールを使用してフィルムを圧着する方法が一般的であ
る。そのラミネート技術は数多く公開されている公知の
方法により行うことができる。例えば金属板に有機樹脂
フィルムをラミネートする技術としては、金属板側をフ
ィルムの融点以上に加熱し、熱融着によって接着する方
法が特開昭57−182428号公報、特公昭61−3
676号公報等に開示されている。
る本発明によれば、耐熱水性の劣化を抑制し、耐熱水白
化性、耐紫外線性、耐食性が著しく改善され、水回りに
使用する電気機器等の製品の部材製造およびそれらの近
辺に位置する外装壁材等に適用可能な、ポリエステル系
化粧鋼板を提供することができる。
する。
A材を原板鋼帯とし、これに各々下記表1−1に示す表
面処理を施し、200×300mmの切板にした。
用意し、その熱結晶化温度を測定した。
ト80モル%及び(b)ジメチルテレフタレート20モ
ル%のジカルボン酸原料と、(c)エチレングリコール
45モル%及び(d)トランス体とシス体の比が80/
20の1,4−シクロヘキサンジメタノール55モル%
からなるグリコール原料と、チタニウムテトラブトキシ
モノマー0.02モル%と、酢酸マンガン0.02モル
%とを反応容器に入れ、180〜240℃まで昇温し
て、留出液が出なくなるまでエステル交換反応を行い低
重合体を得た。
三酸化アンチモン0.02モル%の順で加えて240℃
から290℃まで昇温するとともに、1torrまで減
圧し、高真空とした。この温度および圧力に保持して重
縮合反応を行い、極限粘度(IV)が0.60、ガラス
転移温度(Tg)107℃のポリマーを調製した。得ら
れたポリマーのジカルボン酸成分比a/b、グリコール
成分比c/dは重トリフルオロ酢酸を測定溶媒とした 1
H−NMRから、モノマー単位までアルカリ加水分解
後、常圧下ガスクロマトグラフィーによる測定からそれ
ぞれ80/20、45/55であることが確認された。
評価結果を表2に示した。
成物フレークは、同方向二軸延伸押出機(2ベント、L
/D=37、φ65スクリュー、1200mmTダイ、
リップ2.0m/m)で290℃、200kg/hrの
押出しを行い、冷却装置としてはタッチロール65℃、
キャストロール70℃、線圧30kg/cmで0.6m
/mシートに1000m/m幅で製造した。巻取の前に
リバースコーターにてシリコンを両面または片面コート
し、数秒の乾燥炉を通してリワインダーにて巻き取り、
厚み25μmのフィルムAを得た。
ス体とシス体の比及びグリコール成分比c/d等の組成
比を表2に示すように種々変更し、同様にしてフィルム
B〜Lを合成した。
として石目調柄をベース樹脂が変性アルキッド樹脂、硬
化剤がイソシアネート樹脂の印刷インキでオフセット印
刷し、150℃×10分焼き付け、乾燥した。
比較例について詳述する。
面に次に示す条件で樹脂フィルムをラミネートした。
に、表1−1に示すように、金属Cr付着量126mg
/m2 、金属クロム換算での水和クロム酸化物付着量1
6mg/m2 となるような電解クロメート処理を施した
後、その表面処理鋼板に対し油性印刷により柄印刷を施
し、その後、上述のようにして樹脂フィルムAをラミネ
ートして、ポリエステル化粧鋼板を得た。得られたサン
プルについて、熱水処理後のピール強度、加熱処理によ
る耐白化試験、促進耐候性試験、及び耐食性試験を行な
い、その耐熱水性、耐熱水白化性、耐紫外線性、及び耐
食性を評価した。
24時間浸漬し、その後15mm幅に切断し、引張速度
100mm/分のスピードで樹脂フィルム/鋼板間のピ
ール強度を測定した。(25℃、湿度50%環境下)そ
の15mm幅の最大ピール強度が1.0kgf以上のも
のを耐熱水性良好(○)と評価した。
5℃に30分間つけて結晶化による白化を調べ評価し
た。評価方法は次に示した。
候性に準拠し、サンシャインウェザーメーター1000
時間暴露し、暴露前後の色差(ΔE)により評価した。
50mmの大きさに切断し、カッターナイフを用い、そ
のサンプルの鋼板まで達するようにクロスカットを入れ
た。そのサンプルを2%塩化ナトリウム水溶液中に23
℃、3日間浸漬し、水洗、乾燥後、クロスカット部のフ
ィルムの剥離程度を5段階評価した。
と、3点を普通(△)と2点、1点を不良(×)と評価
した。
条件を種々に変える以外は、実施例1と同様にして化粧
鋼板を得た。得られた化粧鋼板の評価結果を表1−2に
併記する。
クロム付着量が、片面あたり30mg/m2 以上、上層
の水和クロム酸化物の付着量が3〜30mg/m2 の実
施例2〜7はいずれも耐熱水性、耐熱水白化性、耐紫外
線性、耐食性とも優れていた。
30mg/m2 未満の比較例1は、耐食性に劣ってい
た。また上層の水和クロム酸化物の付着量が、3mg/
m2未満の比較例2は、耐熱水性および耐食性が劣って
いた。さらに、上層クロム水和酸化物の付着量が30m
g/m2 を越えた比較例3は外観が劣化し耐熱水性およ
び耐食性が劣っていた。
ムの厚み表1−1に示すように、種々に変化させる以外
は、実施例1と同様にして化粧鋼板を得た。その評価結
果を表1−2に併記する。
耐熱水性、耐熱水白化性、耐紫外線性、耐食性において
良好な評価を得た。ただしフィルム厚み10μm以下の
比較例4は耐食性が劣っていた。
を下記のように種々変更した以外は、実施例1と同様に
して化粧鋼板を得た。
刷とし、カチオン系のUVインキ、を用い、同様のオフ
セット印刷を行った後、紫外線照射により反応を進行さ
せ、柄印刷を形成した。
のポリエステル共重合体樹脂フィルムの鋼板接触側に実
施例1と同様の油性印刷を施し、印刷していない鋼板
に、この柄印刷を施したポリエステル共重合体フィルム
をラミネートした。
めポリエステル共重合体樹脂フィルムに印刷を施した
が、その方法は実施例11と同様UV印刷とした。
示す。
耐熱水性、耐熱水白化性、耐紫外線性、及び耐食性にお
いて良好な評価を得た。
1−1に示すように変更する以外は、実施例1と同様に
して化粧鋼板を得た。これらの評価結果を表1−2に併
記する。
リエステル共重合体組成物を構成する各成分は、ポリエ
ステル共重合体組成物のArのうち、2,6−ナフタレ
ン基が30〜98モル%、フェニレン基が70〜2モル
%で、Rのうちエチレン基が5〜90モル%、1,4−
シクロヘキシレン基が95〜10モル%で、かつ1,4
−シクロヘキシレン基のシス/トランス体比が0:10
0〜40:60の範囲ではいずれも耐熱水性、耐熱水白
化性、耐紫外線性、及び耐食性に優れていることがわか
った。。
レン基の割合が98モル%を超え、フェニル基の割合が
2モル%が未満であると耐食性が劣り、比較例6よう
に、2,6−ナフタレン基の割合が30モル%未満、フ
ェニル基の割合が70モル%を超えると、耐熱水性、耐
熱水白化性、耐紫外線性が劣ることがわかった。
ヘキシレン基の割合が95モル%を超え、エチレン基が
5モル%未満であると耐熱水白化性に劣ることがわかっ
た。比較例8のように、1,4−シクロヘキシレン基の
割合が10モル%未満、エチレン基が90モル%を超え
ると、耐熱水性が劣ることがわかった。
ヘキシレン基の内、シス/トランス体比においてシス体
の割合が40モル%を超えると、即ちトランス体の割合
が60モル%未満であると耐熱水性が劣ることがわかっ
た。
ではポリエチレンテレフタレート、比較例11ではポリ
エチレンナフタレート、比較例12ではポリエチレンに
各々へ変更する以外は、実施例1と同様にしいて化粧鋼
板を得た。これらの評価結果を表1−2に併記する。
ンテレフタレート(PET)樹脂では、耐熱水性、耐熱
水白化性、耐紫外線性に劣ることがわかった。また、ポ
リエチレンナフタレート(PEN)樹脂では、耐食性が
低下することがわかった。
白化性、耐紫外線性、耐食性いずれも劣ることがわかっ
た。
水回り等で使用された際にも耐熱水性、耐熱水白化性、
耐紫外線性、及び耐食性に優れ、水回りに使用する電気
機器等の製品の部材及びそれらの近辺に位置する外装壁
材等として好適なポリエステル系化粧鋼板が、繁雑な工
程を経ることなく容易に得られる。
成を説明するための図
Claims (1)
- 【請求項1】 下地鋼板と、該下地鋼板の少なくとも一
方の主面に設けられた片面あたり30mg/m2 以上の
金属クロム層、及び該金属クロム層上に設けられた片面
あたり金属クロム換算で3〜30mg/m2 の水和クロ
ム酸化物層から構成される電解クロメート処理層と、該
電解クロメート処理層上に設けられた柄印刷層と、該柄
印刷層上に設けられ、下記一般式(1)で表されるポリ
エステル共重合体層10μm以上とを具備するポリエス
テル系化粧鋼板。 【化1】 (但し、式中、nは100〜1000、Arは2,6−
ナフタレン基が30〜98モル%、フェニレン基が70
〜2モル%、Rはエチレン基が5〜90モル%、1,4
−シクロヘキシレン基が95〜10モル%、かつ1,4
−シクロヘキシレン基のシス/トランス体比が0:10
0〜40:60の範囲である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35317698A JP2000167986A (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | ポリエステル系化粧鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35317698A JP2000167986A (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | ポリエステル系化粧鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000167986A true JP2000167986A (ja) | 2000-06-20 |
Family
ID=18429078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35317698A Pending JP2000167986A (ja) | 1998-12-11 | 1998-12-11 | ポリエステル系化粧鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000167986A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016165812A (ja) * | 2015-03-09 | 2016-09-15 | デクセリアルズ株式会社 | 防曇防汚積層体、及びその製造方法、物品、及びその製造方法、並びに防汚方法 |
-
1998
- 1998-12-11 JP JP35317698A patent/JP2000167986A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016165812A (ja) * | 2015-03-09 | 2016-09-15 | デクセリアルズ株式会社 | 防曇防汚積層体、及びその製造方法、物品、及びその製造方法、並びに防汚方法 |
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