JP2000167797A - 野菜類スライス装置及び該装置用の切断刃 - Google Patents

野菜類スライス装置及び該装置用の切断刃

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JP2000167797A JP11188612A JP18861299A JP2000167797A JP 2000167797 A JP2000167797 A JP 2000167797A JP 11188612 A JP11188612 A JP 11188612A JP 18861299 A JP18861299 A JP 18861299A JP 2000167797 A JP2000167797 A JP 2000167797A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 専門家が包丁を用いてスライスしたのと同等
に、長い等幅のスライス片を得ることができ、野菜から
水分が出ないと共に、切断刃の保守が容易でありかつ価
格が低廉な野菜類スライス装置及び該装置用の切断刃を
提供する。 【解決手段】 立体的に湾曲した円弧形状の刃先を有す
る少なくとも1つの切断刃と、刃先と同様に立体的に湾
曲した円弧形状の少なくとも1つの貫通溝を有してお
り、表面から刃先が斜めに突出するようにこの少なくと
も1つの貫通溝内で少なくとも1つの切断刃を脱着可能
に固定支持する剛性の円板と、筐体と、円板の裏面の周
縁部に当接するように筐体に取り付けられた複数のころ
がり支持体と、筐体に取り付けられており、円板を軸回
転させるための電動モータ機構とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばキャベツ等
のように比較的大きな野菜又は果物等についてスライス
可能な野菜類スライス装置及び該装置用の切断刃に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の野菜類をスライスする装置とし
て、特開平9−234692号公報、特開平9−234
693号公報、及び特開平9−38895号公報には、
いずれも、円形の回転切断刃に野菜類を押し当ててスラ
イスするものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような回転切断刃
を用いた従来のスライス装置によると、短時間で大量の
野菜、例えばキャベツをスライスすることができるが、
回転切断刃を用いているため、次のような不都合が生じ
る。
【0004】(1)キャベツ等の野菜が短い糸くず状に
スライスされてしまい、専門家が包丁を用いてスライス
した場合のように、長い等幅のスライス片とはならな
い。 (2)刃先が野菜の表面に対して種々の角度で入るの
で、回転切断刃の中央部と両端部とでは切れ方が異なっ
てしまうと共に、スライス中に野菜の切断面から水分が
出易くみずみずしいスライス片が得られない。 (3)回転切断刃は、それ自体が高価であるのみなら
ず、その研磨が難しい。また、研磨用のの専用の研磨装
置等を付加すると、装置の価格が高くなってしまう。 (4)装置全体の寸法が大きすぎる。
【0005】従って本発明の目的は、専門家が包丁を用
いてスライスしたのと同等に、長い等幅のスライス片を
得ることができる野菜類スライス装置及び該装置用の切
断刃を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、専門家が包丁を用い
てスライスしたのと同等に、野菜から水分が出ない野菜
類スライス装置及び該装置用の切断刃を提供することに
ある。
【0007】本発明のさらに他の目的は、切断刃の保守
が容易であり、かつ価格が低廉な野菜類スライス装置及
び該装置用の切断刃を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、立体的
に湾曲した円弧形状の刃先を有する少なくとも1つの切
断刃と、刃先と同様に立体的に湾曲した円弧形状の少な
くとも1つの貫通溝を有しており、表面から刃先が斜め
に突出するようにこの少なくとも1つの貫通溝内に少な
くとも1つの切断刃を脱着可能に固定支持する剛性の円
板と、筐体と、円板の裏面の周縁部に当接するように筐
体に取り付けられた複数のころがり支持体と、筐体に取
り付けられており、円板を軸回転させるための電動モー
タ機構とを備えた野菜類スライス装置が提供される。
【0009】表面から立体的に湾曲した円弧形状の刃先
が斜めに突出している剛性の円板が回転せしめられ、ス
ライスすべき野菜類はこの円板の表面に押し当てられ
る。これにより、野菜類は、立体的に湾曲した円弧形状
の刃先の部分でスライスされ、スライス片は貫通溝を通
って円板の下方へ導かれ、用意された容器内に受け入れ
られる。回転する円板に取り付けられた立体的に湾曲し
た円弧形状の刃先が押し当てられ引き切りの形で野菜類
の切断が行われるため、熟練した専門家が包丁を用いて
スライスした場合と同様に、長い等幅のスライス片を得
ることができ、しかも、その切り口を包丁を用いた場合
と同様の方向とすることができる。さらに、その切断の
際に野菜から水分が出ないので、みずみずしい新鮮なス
ライス片を得ることができる。また、円形回転刃ではな
い立体的に湾曲した円弧形状の脱着可能な切断刃を用い
ているため、研磨等の切断刃の保守が容易であり、しか
も、低価格とすることができる。切断刃に替え刃を用い
れば、研磨も不要であり、保守がより容易となる。
【0010】円板の裏面に、先端が筐体の表面に近接し
ておりかつ円板の軸近傍から周縁部に伸長するブラシ体
が設けられていることが好ましい。スライス片は、円板
に設けられた貫通溝を通って円板の下方へ落ちて行く
が、円板の裏面と筐体の表面との間には隙間があり、こ
の隙間部分にスライス片がたまってしまうことがある。
しかしながら、上述のブラシ体が円板と共に回転するこ
とにより、このような隙間につまったスライス片を掃い
て落下させ、下方の用意された容器に入れることができ
る。
【0011】複数のローラ等のころがり支持体は、円板
のスライスすべき野菜類が押し当てられる部分に集中し
て設けられていることが好ましい。これにより、野菜類
をスライスすべく円板に押し当てた際に、円板が傾いた
り、撓んだりすることがなくなり、比較的大きな又は硬
い野菜類についても、十分な押圧力を印加することが可
能となる。
【0012】スライスすべき野菜類が円板に押し当てら
れる部分が開口可能であるカバー部材が筐体に脱着可能
に取り付けられていることも好ましい。このようなカバ
ー部材を設けることにより、スライスされる野菜類が外
部へ飛散せず、後片付けも水洗いで簡単に行なえる。カ
バー部材の開口部にスライスすべき野菜類を挿入して円
板に押し当ててスライスする際、円板と共に回転しよう
とする野菜類が開口部の縁端で支持されるため、その野
菜類を押し当て保持しようとする力が少なくてすみ、ス
ライス作業が非常に楽になる。
【0013】円板に互いに等間隔に3つの切断刃が設け
られていることも好ましい。切断刃は、1つ以上あれ
ば、スライス可能であるが、等間隔に3つの切断刃を設
けることが、スライスの効率上から望ましい。
【0014】上述の切断刃は、立体的に湾曲した曲率半
径が約130mmの凸円弧形状の刃先を有していること
が好ましい。
【0015】上述の切断刃は、その刃先が円板の放射方
向から例えば約45°の所定の角度でオフセットするよ
うに円板に固定支持されていることが好ましい。刃先を
このようにオフセットすることにより、スライスすべき
野菜類に刃先が約20°で当たる理想的ないわゆる引き
切り状態となるため、野菜類はよりやさしい力で水分を
出すことなくスライスされる。
【0016】上述の切断刃は、その刃先の突出長さが可
変に円板に固定支持されていることも好ましい。その場
合、この切断刃は、その刃先の突出長さが約0.3〜
2.0mmの範囲で可変に円板に固定支持されているこ
とがより好ましい。得ようとするスライス片の幅、スラ
イスすべき野菜類の硬さ、水分保有量等に応じて突出長
さを変えることにより、最適なスライス片を得ることが
できる。
【0017】上述の切断刃は、その刃先の角度が円板表
面に対して約10〜25°となるように円板に固定支持
されていることも好ましい。
【0018】円板は、剛性のプラスチック材料で形成さ
れているかもしれない。円板を金属で構成することも可
能であるが、剛性のプラスチック材料を用いることによ
り、安価に構成でき、しかも加工が容易となる。
【0019】電動モータ機構は、円板を、約50〜20
0RPMの回転速度で回転駆動するものであることが好
ましい。スライスすべき野菜類がキャベツである場合、
この程度の回転速度が好ましい。
【0020】さらに、本発明によれば、軸回転する円板
に脱着可能に取り付けられる切断刃であって、立体的に
湾曲した円弧形状の刃先を有する、野菜類スライス装置
用の切断刃が提供される。
【0021】切断刃が、立体的に湾曲した円弧形状の刃
先を有することにより、回転する円板に取り付けられた
その刃先が押し当てられ引き切りの形で野菜類の切断が
行われるため、熟練した専門家が包丁を用いてスライス
した場合と同様に、長い等幅のスライス片を得ることが
でき、しかも、その切り口を包丁を用いた場合と同様の
方向とすることができる。さらに、その切断の際に野菜
から水分が出ないので、みずみずしい新鮮なスライス片
を得ることができる。また、円形回転刃ではない立体的
に湾曲した円弧形状の脱着可能な切断刃を用いているた
め、研磨等の切断刃の保守が容易であり、しかも、低価
格とすることができる。切断刃に替え刃を用いれば、研
磨も不要であり、保守がより容易となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明の実施形
態を詳細に説明する。
【0023】図1は本発明の野菜類スライス装置の一実
施形態における全体構成を概略的に示す分解斜視図であ
り、図2の(A)、(B)及び(C)は、それぞれこの
実施形態においてカバー部材を取り外した際の平面図、
正面方向の軸断面図及び側面方向からの軸断面図であ
る。
【0024】これらの図において、10は野菜類スライ
ス装置の筐体、20は筐体10上に回転可能に取り付け
られている円板、30は円板20を覆うように筐体10
に脱着可能に取り付けられるカバー部材をそれぞれ示し
ている。
【0025】筐体10の上板11には、スライスされた
野菜類が下方に落ちるための開口部12が設けられてお
り、この開口部12の下方には、落ちた野菜類を案内す
るために本実施形態では傾斜板13a等からなる案内路
13が設けられている。上板11の表面には、本実施形
態では5つのローラ支持体14と、カバー部材30を係
止するためのストッパ部材15とが取り付けられてい
る。筐体10の上板11には、さらに、円板20を軸回
転させるための電動モータ機構16(図2参照)がその
裏面に固着されており、その回転軸(出力軸)16aが
貫通穴17に、設けられた図示しない軸受けベアリング
を通って上板11の表面に突出している。円板20と電
動モータ機構16とは、キー溝とボルト16bとによっ
て同軸に係止されている。
【0026】ローラ支持体14は、円板20の裏面に当
接し、この円板20を回転可能に支持するものであり、
ローラ以外のころがり支持体であってもよい。これらロ
ーラ支持体14は、円板20のスライスすべき野菜類が
押し当てられる部分に集中して設けられていることが好
ましい。これにより、野菜類をスライスすべく円板20
に押し当てた際に、円板20が傾いたり、撓んだりする
ことがなくなり、比較的大きな又は硬い野菜類について
も、十分な押圧力を印加することが可能となる。なお、
ローラ支持体14の数は、本実施形態では5つである
が、これに限定されるものではない。
【0027】電動モータ機構16は、約100Vの電源
で動作する減速ギア付の電動モータであり、スライスす
べき野菜類がキャベツである場合、好ましくは、その出
力軸16aが約50〜200rpmの範囲の所定回転速
度で回転する。より好ましくは、約120rpmで回転
する。電動モータ機構16として、本実施形態では、日
精工業株式会社製のギアモートルFG−15B−10−
S40を使用しているが、これに限定されるものではな
い。また、出力軸16aの回転速度を固定とすることな
く、速度コントローラ等により可変とすることも可能で
ある。
【0028】筐体10は、本実施形態では、全てが硬質
プラスチック材料で構成されているが、その一部又は全
部を金属材料又はその他の材料で構成してもよい。寸法
としては、単なる一例であるが、上板11は約3400
mm×約3400mmの平面を有しており、筐体10の
その下側の寸法は、幅が約2500mm、奥行きが約2
800mm、高さが約2200mmである。上板11の
開口部12は、約125mm×約225mmの大きさで
あり、案内路13の傾斜板13aは上板11に対して約
45°〜70°で傾斜している。
【0029】円板20には、その中心位置に、電動モー
タ機構16の回転軸16aが貫通して固定されるキー溝
を有する軸穴21が設けられており、さらに、互いに等
間隔に3つの円弧形状の貫通溝22が設けられている。
各貫通溝22内には、貫通溝22と同様の円弧形状の刃
先23aを有する切断刃23が取り付けられている。
【0030】図3は、円板20の貫通溝22部分の断面
図である。同図に示すように、貫通溝22内には、切断
刃取り付け用の傾斜面22aが形成されており、この部
分に切断刃23が、円板20の表面20aからその刃先
23aが斜めに突出するように脱着可能に固定支持され
ている。実際には、各切断刃23は、押え部材24をそ
の上に重ねた状態で、複数の(本実施形態では3つの)
ボルト25及びナット26により脱着可能にこの傾斜面
22aに固定されている。切断刃23は、研磨可能な刃
であってもよいし、替え刃であってもよい。替え刃とす
れば保守がより容易となる。
【0031】図4は、本実施形態における切断刃23及
び押え部材24の平面図並びに切断刃23の立面図であ
る。同図(B)に示すように、切断刃23は、その刃先
23aが凸円弧形状の片刃であり、その円弧の曲率半径
が本実施形態では約130mmとなっている。同図
(A)に示すように押え部材24も同様の形状となって
いる。しかも、同図(C)から明らかのように、切断刃
23は、平板形状ではなく、湾曲した立体形状となって
いる。即ち、切断刃23の刃先23aは、その両端が中
心部に比してd=約5mm程度後退した湾曲した立体形
状となっている。これは、凸円弧形状の刃先23aの円
板表面20aからの突出長さが、その全長に渡って等し
くなるようにするためである。これにより、熟練した専
門家が包丁を用いてスライスした場合と同様に、長い等
幅のスライス片を得ることができ、しかも、その切り口
を包丁を用いた場合と同様の方向とすることができるの
である。
【0032】もちろん、貫通溝22内の傾斜面22a
も、この湾曲形状に合わせた形状となっている。さら
に、図4(A)及び(B)に示すように、切断刃23及
び押え部材24にはボルトを通すための3つの貫通穴2
3b及び24aがそれぞれ形成されており、押え部材2
4の貫通穴24aは円形であるが切断刃23の貫通穴2
3bは長円形となっている。これにより、切断刃23は
前後に可動となり、円板20の表面20aからの刃先の
突出長さが可変となる。本実施形態においては、その刃
先23aの突出長さが約0.3〜2.0mmの範囲で可
変となっている。得ようとするスライス片の幅、スライ
スすべき野菜類の硬さ、水分保有量等に応じて突出長さ
を変えることにより、最適なスライス片を得ることがで
きる。野菜類としてキャベツをスライスする場合、この
突出長さは約0.5〜1.0mmであることが、最も好
ましい。なお、図示されていないが、切断刃23の両側
縁には、刃先の突出長さを変える際にその部分を引っ掛
けて使用する凹形状の切り欠きがそれぞれ設けられてい
る。
【0033】貫通溝22内の切断刃取り付け用の傾斜面
22aは、本実施形態では、円板表面20aに対して約
15°となっている。従って、切断刃23の刃先23a
の角度も円板表面20aに対して約15°となる。しか
しながら、この角度は、約10〜25°の範囲で適宜選
択しても良い。
【0034】円板20の表面に対する貫通溝22及び切
断刃23の取り付け位置は、前述のように互いに等間
隔、即ち互いに120°離隔した状態とするが、図2の
(A)に示すように、刃先23aの両側の端を結ぶ線
と、その刃先23aの内側の端を通る放射方向の線との
なす角度が、約45°の所定の角度でオフセットするよ
うに設定することが好ましい。刃先23aをこのように
オフセットすること及び刃先23aの形状を立体的に湾
曲した曲率半径が約130mmの凸円弧形状とすること
により、スライスすべき野菜類に刃先が約15°で当た
る理想的ないわゆる引き切り状態となるため、野菜類は
よりやさしい力で水分を出すことなくスライスされる。
【0035】図5は、本実施形態における円板20を裏
側から見た斜視図である。同図からも明らかのように、
円板20の裏面20bには、先端が筐体10の上板11
の表面に近接又は接触しておりかつ円板20の軸近傍か
らその周縁部に渡って伸長している細長いブラシ27が
設けられている。切断刃23によってスライスされたス
ライス片は、貫通溝22を通って円板20の下方へ落ち
て行くが、円板20の裏面20bと筐体10の上板11
との間には隙間があり、この隙間部分にスライス片がた
まってしまうことがあるが、このブラシ27が円板20
と共に回転することにより、このような隙間につまった
スライス片を掃いて落下させ、下方に用意された容器内
に入れることができる。
【0036】上述した実施形態では3つの切断刃が等間
隔に設けられており、これはスライスの効率上から望ま
しい。しかしながら、切断刃の数は、1つ以上であれ
ば、何枚であってもよい。また、切断刃の形状も、円弧
形状であればどのような曲率半径のものでも良い。
【0037】円板20は、本実施形態では、剛性のプラ
スチック材料で形成されているが、金属材料で形成する
ことも可能である。プラスチック材料を用いることによ
り、円板20を安価に構成でき、しかも加工が容易とな
る。切断刃23及び押え部材24は、ステンレススチー
ルで形成することが最も好ましいが、その他に、刃物と
して使用可能な種々の材料を用いることも可能である。
【0038】単なる一例であるが、寸法としては、円板
20の直径は約320mm、その厚さは約10mmであ
る。貫通溝22は、円板20の表面20aに開口する部
分の隙間長が約6mm、その傾斜面22aの長さが約4
0mmである。切断刃23は、刃先の両先端間の長さが
約130mm、幅が約40mmである。押え部材24
は、両先端間の長さが約130mm、幅が約30mmで
ある。
【0039】カバー部材30は、筐体10の上板11に
設けられたストッパ部材15に係合してこの筐体10に
脱着可能に止められるように構成されている。このカバ
ー部材30は、複数設けられた(本実施形態では対角線
方向に2つ設けられた)フック式固定部材31によって
筐体10に固定される。ストッパ部材15及びフック式
固定部材31を用いる代わりに、カバー部材30を取り
外し可能に筐体10へ固定する他の係止手段を設けても
よい。
【0040】カバー部材30の上面30aには、スライ
スすべき野菜類が挿入される開口部32が設けられてお
り、さらに、この開口部32の円板回転軸側の周縁に
は、スライスすべき野菜類の案内面33が設けられてい
る。この案内面33は、約40〜45°傾斜しており、
スライスすべき野菜類をスムーズに開口部32へ導くよ
うに構成されている。
【0041】開口部32には、ヒンジ金具34によって
ヒンジ結合されており矢印35方向に枢動可能な安全蓋
部材36がこの開口部32を開閉可能に取り付けられて
いる。安全蓋部材36の開口部32に対向する面には、
スライスすべき野菜類が小さくなったときにこれに刺着
されてこれを固定把持する突起37が設けられている。
安全蓋部材36の反対側の面には、図示されていない
が、この安全蓋部材36の持ち手が設けられている。こ
のような安全蓋部材36及び突起37を設けることによ
り、小さくなった野菜類を作業者が手で直接把持する必
要がなくなるので、安全性が大幅に高まる。さらに、こ
の開口部32の周縁には、周囲よりやや高くなっている
縁端部38が設けられている。
【0042】開口部32は、スライスすべき野菜類が円
板20に押し当てられる部分に設けられており、その位
置は筐体10の上板11に設けられている開口部12の
中央軸よりも円板20の反回転方向にある程度の角度だ
けオフセットして設けられている。本実施形態では、約
40°オフセットして設けられている。この開口部32
の開口形状は、スライスすべき野菜類の形状に応じたも
のとなっている。本実施形態では、キャベツをスライス
すると想定し、図1に示すように、そのキャベツを縦に
2分割したものの側面形状に対応した略半長円形状とな
っている。スライスすべき野菜類をこの開口部32に挿
入して円板20に押し当ててスライスする際、円板20
と共に回転しようとする野菜類が開口部32の縁端部3
8で支持されるため、その野菜類を押し当て保持しよう
とする力が少なくてすみ、スライス作業が非常に楽にな
る。本実施形態では、前述したように、開口部32の周
縁部38は板厚が厚くなっている。このため、スライス
される野菜類をより確実に支持でき、スムーズに誘導す
ることができる。
【0043】カバー部材30、案内面33及び安全蓋部
材36は、本実施形態では、その全てが硬質のプラスチ
ック材料で形成されている。特に、カバー部材30の上
面30aは、スライス状況を監視可能とするために透明
のプラスチック材料で構成されている。しかしながら、
金属材料又はその他の材料でこれらの一部又は全てを形
成してもよいことは明らかである。寸法としては、単な
る一例であるが、上面30aは約3400mm×約34
00mmの平面を有しており、開口部32は約125m
m×約200mmの開口を有しており、安全蓋部材36
も開口部32とほぼ同様の形状及び寸法を有している。
【0044】このスライス装置を用いて実際に野菜類例
えばキャベツをスライスする場合の動作説明を以下行な
う。
【0045】まず、図示しないスイッチを投入して電動
モータ機構16を駆動させ、円板20を回転させる。カ
バー部材30の安全蓋部材36を開けて図1に示すよう
に反対側へ倒した状態とし、開口部32より、あらかじ
め縦方向に2分割したキャベツを挿入する。この場合、
2分割の分割面(切り口)を案内面33に沿わせてキャ
ベツの先端を回転する円板20に押し当てる。これによ
り、キャベツは、回転する各切断刃23によって順次ス
ライスされ、そのスライス片が各貫通溝22を通って円
板20の下方に落ち、筐体10の開口部12及び案内路
13を通って用意された容器内に収納される。筐体10
の開口部12に入らずにその上板11上に落ちたスライ
ス片もブラシ27によって掃かれて開口部12内に落と
される。
【0046】キャベツのスライス面を変えてスライス続
行し、かなり小さくなったら、そのキャベツを安全蓋部
材36の突起37が存在する側の面に押し当てて突起3
7に突き刺す。次いで、安全蓋部材36を閉じる方向に
押し込むことにより、キャベツのスライスを行う。これ
により、作業者は、キャベツに直接触らず、安全蓋部材
36を操作するのみであるため、キャベツが小さくなっ
ても安全に操作することができる。
【0047】本実施形態のスライス装置によれば、熟練
した専門家が包丁を用いてスライスした場合と同様に、
長い等幅のスライス片を得ることができ、しかも、その
切り口を包丁を用いた場合と同様の方向とすることがで
きる。特に、やわらかい野菜類、例えば春キャベツ、レ
タス等についても、熟練した専門家が包丁を用いてスラ
イスした場合と同様に長い等幅のスライス片を得ること
ができる。さらに、その切断の際に野菜から水分が出な
いので、みずみずしい新鮮なスライス片を得ることがで
きる。加えて、無効となるスライス片が極端に少なくな
る。本発明者の実験によれば、ゴミの量が専門家が包丁
を用いてスライスした場合と同様となり、かつその作業
時間が約1/4となった。また、円形回転刃ではなく脱
着可能な円弧形状である切断刃を用いているため、研磨
等の切断刃の保守が容易であり、しかも、低価格とする
ことができる。切断刃を替え刃とすれば、研磨も不要で
あり保守がより容易となる。
【0048】以上述べた実施形態は全て本発明を例示的
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
【0049】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、立体的に湾曲した円弧形状の刃先を有する少なくと
も1つの切断刃と、刃先と同様に立体的に湾曲した円弧
形状の少なくとも1つの貫通溝を有しており、表面から
刃先が斜めに突出するようにこの少なくとも1つの貫通
溝内に少なくとも1つの切断刃を脱着可能に固定支持す
る剛性の円板と、筐体と、円板の裏面の周縁部に当接す
るように筐体に取り付けられた複数のころがり支持体
と、筐体に取り付けられており、円板を軸回転させるた
めの電動モータ機構とを備えた野菜類スライス装置が提
供される。表面から立体的に湾曲した円弧形状の刃先が
斜めに突出している剛性の円板が回転せしめられ、スラ
イスすべき野菜類はこの円板の表面に押し当てられる。
これにより、野菜類は、その立体的に湾曲した円弧形状
の刃先の部分でスライスされ、スライス片は貫通溝を通
って円板の下方へ導かれ、用意された容器内に受け入れ
られる。回転する円板に取り付けられた立体的に湾曲し
た円弧形状の刃先が押し当てられ引き切りの形で野菜類
の切断が行われるため、熟練した専門家が包丁を用いて
スライスした場合と同様に、長い等幅のスライス片を得
ることができ、しかも、その切り口を包丁を用いた場合
と同様の方向とすることができる。特に、やわらかい野
菜類、例えば春キャベツ、レタス等についても、熟練し
た専門家が包丁を用いてスライスした場合と同様に長い
等幅のスライス片を得ることができる。さらに、その切
断の際に野菜から水分が出ないので、みずみずしい新鮮
なスライス片を得ることができる。また、円形回転刃で
はない円弧形状の脱着可能な切断刃を用いているため、
研磨等の切断刃の保守が容易であり、しかも、低価格と
することができる。切断刃を替え刃とすれば、研磨も不
要であり保守がより容易となる。さらにまた、スライス
に要する作業時間も、専門家が包丁を用いてスライスし
た場合に比して、約1/4に短縮化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の野菜類スライス装置の一実施形態にお
ける全体構成を概略的に示す分解斜視図である。
【図2】図1の実施形態においてカバー部材を取り外し
た際の平面図、正面方向の軸断面図及び側面方向からの
軸断面図である。
【図3】図1の実施形態における円板の貫通溝部分の断
面図である。
【図4】図1の実施形態における切断刃及びその押え部
材の平面図並びに立面図である。
【図5】図1の実施形態における円板を裏側から見た斜
視図である。
【符号の説明】
10 筐体 11 上板 12、32 開口部 13 案内路 13a 傾斜板 14 ローラ支持体 15 ストッパ部材 16 電動モータ機構 16a 回転軸 16b、25 ボルト 17、23b、24a 貫通穴 20 円板 20a 表面 20b 裏面 21 軸穴 22 貫通溝 22a 傾斜面 23 切断刃 23a 刃先 24 押え部材 26 ナット 27 ブラシ 30 カバー部材 30a 上面 31 フック式固定部材 33 案内面 34 ヒンジ金具 36 安全蓋部材 37 突起 38 縁端部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立体的に湾曲した円弧形状の刃先を有す
    る少なくとも1つの切断刃と、前記刃先と同様に立体的
    に湾曲した円弧形状の少なくとも1つの貫通溝を有して
    おり、表面から刃先が斜めに突出するように該少なくと
    も1つの貫通溝内に前記少なくとも1つの切断刃を脱着
    可能に固定支持する剛性の円板と、筐体と、前記円板の
    裏面の周縁部に当接するように該筐体に取り付けられた
    複数のころがり支持体と、前記筐体に取り付けられてお
    り、前記円板を軸回転させるための電動モータ機構とを
    備えたことを特徴とする野菜類スライス装置。
  2. 【請求項2】 前記円板の裏面に、先端が前記筐体の表
    面に近接しておりかつ該円板の軸近傍から周縁部に伸長
    するブラシ体が設けられていることを特徴とする請求項
    1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のころがり支持体は、前記円板
    のスライスすべき野菜類が押し当てられる部分に集中し
    て設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の装置。
  4. 【請求項4】 スライスすべき野菜類が前記円板に押し
    当てられる部分を開口可能としたカバー部材が前記筐体
    に脱着可能に取り付けられていることを特徴とする請求
    項1から3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記円板に等間隔に3つの前記切断刃が
    設けられていることを特徴とする請求項1から4のいず
    れか1項に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記切断刃は、立体的に湾曲した曲率半
    径が約130mmの凸円弧形状の刃先を有していること
    を特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の装
    置。
  7. 【請求項7】 前記切断刃は、その刃先が前記円板の放
    射方向から所定の角度でオフセットするように該円板に
    固定支持されていることを特徴とする請求項1から6の
    いずれか1項に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記オフセットの角度が、約45°であ
    ることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記切断刃は、その刃先の突出長さが約
    0.3〜2.0mmの範囲で可変であり、その刃先の角
    度が円板表面に対して約10〜25°となるように前記
    円板に固定支持されていることを特徴とする請求項1か
    ら8のいずれか1項に記載の装置。
  10. 【請求項10】 軸回転する円板に脱着可能に取り付け
    られる切断刃であって、立体的に湾曲した円弧形状の刃
    先を有することを特徴とする野菜類スライス装置用の切
    断刃。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104493869A (zh) * 2014-12-13 2015-04-08 重庆市家顶翔食品有限公司 蔬菜旋切装置
JP2017093409A (ja) * 2015-11-18 2017-06-01 有限会社 和田機械 皮剥き機の刃物円盤
JP2019503812A (ja) * 2016-02-03 2019-02-14 シャークニンジャ オペレーティング エルエルシー フードプロセッサシステム用のスパイラライザアタッチメント
CN112873349A (zh) * 2021-01-08 2021-06-01 雷洋 一种家用番薯切片设备

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