JP2000167284A - 多針式ミシン - Google Patents

多針式ミシン

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JP2000167284A JP10343042A JP34304298A JP2000167284A JP 2000167284 A JP2000167284 A JP 2000167284A JP 10343042 A JP10343042 A JP 10343042A JP 34304298 A JP34304298 A JP 34304298A JP 2000167284 A JP2000167284 A JP 2000167284A
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剛寿 野崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の多針式ミシンにおいて必要であった針
棒ジャンプ機構を不要とすることにより、高速動作時の
騒音の発生を抑える。 【解決手段】 待機中(図4(a))においては、板カ
ム従動体41の腕部41aは、天秤5の下面を押し上
げ、天秤5をその上死点の姿勢に保持する。天秤5を切
り換える状態(図4(b))においては、シャフト43
にて天秤5を揺動させ、縫製中において針棒3が、その
上死点に位置したときに対応する姿勢にする。このよう
に、シャフト43、板カム従動体41、板カム51によ
り、天秤5を待機中は上死点に、切り換える際には針棒
3の上死点に対応する姿勢にするため、針棒の上死点に
おける切換が可能となる。この結果、針棒ジャンプ機構
が不要となり、針棒3および天秤5が高速で動作して
も、騒音の発生が抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1つのヘッドに複
数の針棒および天秤を備え、これらを切り換えることに
より複数色の縫製パターンを形成可能な多針式ミシンに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、1つのヘッドに複数の針棒お
よび天秤を備え、これらを切り換えて縫製動作を連続的
に行なうミシンがある。特開平9−38367号公報
や、特開平9−75569号公報に図示されているミシ
ンがその例である。
【0003】こうしたミシンを用いると、複数色の糸を
用いた縫製動作を、作業者がいちいち糸変えすることな
く、自動的に糸変えをしながら連続的に行なうことがで
きる。糸変えは、針棒や天秤を保持するボックスを本体
フレームに対して左右に移動させ、その移動位置に対応
する特定の天秤およびこの天秤に対応する針棒を上下動
可能にすることにより行なわれる。
【0004】縫製中において上糸を順調に繰り出すため
に、天秤および針棒の上下動は、互いに周期は一致して
いるものの、位相はずらされている。例えば、天秤が上
死点にあるときには針棒は上死点にないようにされてい
る。反面、待機中の天秤および針棒は、共に上死点で保
持しておくことが望ましい。こうすることにより、上糸
は張った状態にされるので、周囲に絡み付くのを防止で
きる。一方、針棒を上死点にすることにより、左右に移
動させた際に、針が加工布や押え足にぶつかりにくくで
きる。
【0005】そこで、こうした多針式のミシンでは針棒
ジャンプ機構を備えている。糸変えを行なう際には、天
秤の上死点にて天秤および針棒を一旦停止させ(前述し
たように、この状態では針棒は上死点にはない)、針棒
をその駆動手段からフリーにして、一気に上死点まで移
動(ジャンプ)させる。このジャンプの駆動力には、コ
イルバネなどによる付勢力が用いられることが多い。そ
して天秤および針棒が共に上死点になった状態で、ボッ
クスを左右に移動させる。
【0006】ところで、縫製作業の高能率化の要求に答
えるために、こうしたミシンの高速化が試みられてい
る。例えば、刺繍ミシンの場合、従来は上軸の回転数に
して1000〜1200rpm程度が限界であったの
を、更に高速化したい、という要求がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ミシン
を高速稼働させると、針棒ジャンプ機構の動作に、一層
の精密さが求められる。ジャンプのタイミングがずれる
と付勢力が所望の値にならず、騒音を発生させたり、確
実に素早くジャンプできない場合がある。
【0008】本発明はかかる課題に鑑みなされたもの
で、請求項1に記載の本発明は、この課題を解決するた
めの基本技術として、待機中の天秤の上糸が周囲に絡ま
るのを防止しつつ、天秤を上死点以外の姿勢にて糸変え
できる技術を提案するものである。
【0009】また、請求項2に記載の本発明は、針棒お
よび天秤が高速で動作した際にも、騒音の発生を抑えら
れる多針式ミシンを提供することを目的としている。請
求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の多針
式ミシンをシンプルな構成にて実現することを目的とし
ている。
【0010】請求項4および5に記載の本発明は、天秤
姿勢規制手段の各一例を提案するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】かかる目
的を達成するためになされた請求項1に記載の本発明
は、左右方向に並列された複数の天秤を該左右方向に移
動させ、所望の天秤のみを、左右方向に固定された駆動
機構からの駆動力を伝達可能に配置し、前記左右方向に
沿った軸回りに前記天秤を揺動させる多針式ミシンにお
いて、揺動されることなく待機中の天秤を、該天秤の揺
動における略上死点の姿勢にし、該天秤が前記駆動機構
からの駆動力を伝達可能に配置されるときには該天秤
を、該天秤が備える天秤従動体と前記駆動機構の備える
天秤駆動体との位置が整合する切換姿勢にする天秤姿勢
規制手段を備えたことを特徴とする。
【0012】この多針式ミシンでは、天秤姿勢規制手段
が、待機中の天秤については天秤の略上死点の姿勢にす
る。ここで「略上死点」とは、天秤の上死点であること
が望ましいが、上糸を、周囲に絡みつかない程度に張る
ことができる姿勢であれば上死点から少々ずれても良
い。
【0013】その一方で天秤姿勢規制手段は、糸変え時
に天秤の姿勢を、この天秤が備える天秤従動体と、天秤
を駆動する天秤駆動体との位置が互いに整合する姿勢
(切換姿勢)にする。この切換姿勢は、略上死点とは異
なる位置である。つまり、従来は、天秤を上死点にした
まま糸変えを行なっていたが、本発明の多針式ミシンで
は、天秤を切換姿勢にした後に、糸変えを行なう。
【0014】従って、請求項1に記載の多針式ミシンに
よれば、待機中の天秤の上糸が周囲に絡まるのを防止し
つつ、天秤を上死点以外の姿勢にて糸変えを行なうこと
ができる。また請求項2に記載の本発明は、請求項1記
載の多針式ミシンにおいて、前記各天秤に対応して並列
され、対応する該天秤の揺動に同期して上下動される針
棒が、該上下動の略上死点に位置したときに、該針棒に
対応する天秤と共に、前記左右方向に移動されることを
特徴とする。
【0015】つまり、この多針式ミシンにおける天秤の
切換姿勢は、縫製中において針棒が上死点に位置したと
きに天秤がとる姿勢になっている。従って、針棒がその
上死点に達した位置で、天秤および針棒の切り換えが行
なわれ、この切り換えにより駆動対象となる天秤は、天
秤姿勢規制手段によって、前述の略上死点から切換姿勢
にされる。
【0016】従って、請求項2に記載の多針式ミシンに
よれば、針棒ジャンプ機構が不要となり、針棒および天
秤が高速で動作した際にも、騒音の発生を抑えることが
できる。請求項3に記載の本発明は、請求項1または2
に記載の多針式ミシンにおいて、前記天秤姿勢規制手段
が、前記駆動機構からの駆動力を伝達可能に配置された
天秤については、姿勢の規制を解除するものであること
を特徴とする。
【0017】つまりこの多針式ミシンでは、縫製に用い
られている天秤は、天秤姿勢規制手段による規制を受け
ず、天秤駆動体に駆動されるだけの状態となる。これに
反する態様としては、天秤が天秤駆動体によって駆動さ
れている最中は、天秤姿勢規制手段が天秤の揺動に従動
する構成が挙げられる。しかし、これでは天秤姿勢規制
手段の構成が複雑になる可能性が高い。
【0018】この点、請求項3に記載の多針式ミシンに
よれば、天秤の稼働状態においては天秤姿勢規制手段が
天秤の姿勢を規制しないようにするだけで良いため、シ
ンプルな構成にて天秤姿勢規制手段を実現することがで
きる。天秤姿勢規制手段の構成としては、請求項4に記
載の多針式ミシンのように、前記天秤姿勢規制手段が、
前記左右方向の移動時に駆動され、前記待機中の天秤を
揺動させることにより、該天秤を前記切換姿勢にするア
クチュエータを備えたものとしたり、請求項5に記載の
多針式ミシンのように、前記天秤姿勢規制手段が、左右
方向に固定された板カムと、前記各天秤に対応して設け
られ、前記天秤が左右方向に移動されることにより前記
板カムに従動し、該天秤を揺動させて該天秤を前記切換
姿勢にする板カム従動体と、を備えたものとしたりする
ことが考えられる。
【0019】特に請求項5の態様においては、天秤と共
に板カム従動体を左右に移動させるだけで天秤の姿勢
が、待機中においては上死点、切り換える際には切換姿
勢にされるため、構成を非常に簡素にすることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。まず図1は、本発明を適用した多針式
ミシン1の正面図である。本図に示す様に多針式ミシン
1は、5本の針棒3を備えており、これに対応して5本
の天秤5が正面手前側に並列されている。そしてこれら
針棒3や天秤5を備えるボックス6が本図の左右方向に
移動されることにより、その移動位置に対応する各針棒
3および天秤5を用いて縫製動作を行なう。
【0021】図1に示した正面図から、ボックス6の筐
体を外した様子を図2に示す。なお、針棒3などが配置
されている下部は図示していない。本図に示す様にボッ
クス6内には、5体の天秤5が等間隔で配置されてお
り、これら各天秤5に対応して板カム従動体41が設け
られている。板カム従動体41は対応する各天秤5の本
図において手前側に配置されている。一方、天秤5の奥
にはシャフト43が設けられており、その左右両側のア
ーム45を介して天秤5と同じ軸上で揺動可能にされて
いる。この軸の左端に設けられたアクチュエータ47
は、シャフト43のみを揺動させるものであり、この揺
動によって間接的に天秤5を揺動させる(詳しくは後
述)。
【0022】図3に、天秤5の駆動機構を示す。図3
(a)は、多針式ミシン1の内部を図1の右側方から見
た図である。天秤5は、点Pを軸として回転可能にされ
ており、この点Pに関し先端部7と略対称位置に形成さ
れた第2二股部9に挟持された第1円筒部11が上下動
されることにより、揺動される。第2二股部9が本発明
の天秤従動体に相当し、第1円筒部11が天秤駆動体に
相当する。なお、第1円筒部11は本図の奥方向に伸
び、且つその部位では直径が、第2二股部9とはわずか
に隙間が空く程度にされている。天秤5を他の天秤5に
切り換える際には、針棒3がその上死点に対応する姿勢
にて天秤5が静止され、本図に垂直な方向にボックス6
(本図の左部分)が移動され、別の天秤5の第2二股部
9が第1円筒部11を挟持する。
【0023】第1円筒部11は、ロッド13に固定され
ており、ロッド13の中央よりやや下部から後方(本図
の右方)へ突設された第2円筒部15が上下動されるこ
とにより駆動される。第2円筒部15を上下動させるの
が揺動軸17であり、その前端(本図では左端)に形成
された第1二股部19が第2円筒部15を挟持し、揺動
軸17が揺動されることにより、第2円筒部15、ロッ
ド13、および第1円筒部11を上下させ、天秤5を揺
動させる。
【0024】揺動軸17を揺動させる機構が、腕部21
と摺動体23とクランク25と上軸27である。上軸2
7は図示しないモータにより定速で回転され、その回転
はギヤ29,31を介してクランク25に伝達される。
クランク25には摺動体23が、上軸27に平行な軸回
りに回動自在に設けられており、また摺動体23には腕
部21が貫装されている。腕部21は、揺動軸17に垂
直に設けられており、この状態で上軸27が定速回転さ
れると、揺動軸17が揺動する。
【0025】板カム従動体41は、点Qを軸として揺動
可能に設けられており、スプリング49により、本図に
おいて反時計回りに付勢されている。板カム51は本体
フレーム39側に設けられており、そのカム面は図3
(b)のようにされている。図3(b)は板カム51の
中央付近を示す平面図であり、図3(b)の左右方向が
多針式ミシン1の左右方向(図3(a)に垂直な方向)
となっている。本図の上面が板カム従動体41の先端が
当接されるカム面であり、Aが待機中の天秤5に対応す
る板カム従動体41の先端(以下、単に板カム従動体4
1という)が当接する面、Cが天秤5を用いて縫製動作
を行なわせる際に板カム従動体41が当接する面であ
る。ボックス6の左右移動により板カム従動体41が移
動されると、板カム従動体41の先端がこれらのカム面
に次々と当接する。
【0026】なお針棒3は、本図にはその一部のみ示し
ている針棒駆動機構33によって伝達された上軸27の
回転力によって上下動される。針棒抱き81は、上下運
動を受ける部分である。ピン77は、待機中の針棒3を
上死点に保持するのに用いられるもので、ピン79は、
針棒3を上下動させる際に下降されるものである(詳し
くは後述)。
【0027】以上説明した天秤機構により天秤5が揺動
される様子を図4に示す。まず図4(a)は、天秤5が
待機されている状態、図4(b)は、天秤5を切り換え
るときの状態、図4(c)は、天秤5を稼働させている
ときの状態を表している。まず図4(a)に示す待機中
においては、本図に示す天秤5が、縫製動作を行なう位
置よりも左右に移動されていることにより、板カム従動
体41の先端は板カム51の面Aに当接している。この
とき、板カム従動体41の中程に突設された腕部41a
は、天秤5の下面を押し上げ、天秤5をその上死点の姿
勢に保持する。このときアーム45は本図に示すような
位置にされており、シャフト43は天秤5から離れてい
る。また、天秤5と共に待機中の針棒3は、アーム53
によって持ち上げられ、針棒3の上死点に位置されてい
る。なお、アーム53はスプリング55によって本図の
反時計回りに付勢されている。
【0028】図4(b)に示す天秤5を切り換える状態
においては、アーム45はアクチュエータ47(図2参
照)によって反時計回りに揺動され、シャフト43にて
待機中の天秤5を押圧することにより、天秤5を揺動さ
せる。そして、それら待機中の天秤5の位置と、第1円
筒部11と連結している天秤5の位置とを一致させる。
一方、板カム従動体41の腕部41aは、天秤5の下面
に当接し、シャフト43による押圧に抗して天秤5を本
図に示す姿勢に保持する。なお、このときの天秤5の姿
勢は、縫製中において針棒3が、その上死点に位置した
ときに対応する姿勢にされている。この姿勢を切換姿勢
という。この状態においてボックス6を左右に移動する
ことができる。
【0029】図4(c)に示す稼働中の状態において
は、板カム従動体41の先端は板カム51の面Cに当接
している。これにより、板カム従動体41は時計回りに
最も大きく揺動され、腕部41aは天秤5から完全に離
脱する。一方、アーム45は、天秤5が縫製動作を開始
するよりも前に、時計回りに揺動され、シャフト43
は、天秤5の上死点においても天秤5に当接しない位置
にされている。こうして天秤5は、第1円筒部11が上
下動されることにより、駆動される状態となる。この図
4(c)には示されていない針棒3は、ピン79がアー
ム53を押し下げることにより上下動可能な状態とな
り、針棒駆動機構33(図3参照)によって上下動され
る。
【0030】このように構成された多針式ミシン1にお
いて、天秤5の切換姿勢(図4(b)の姿勢)は、針棒
3の上死点に対応する姿勢にされている。従って、針棒
3がその上死点に達した位置で、糸変えが行なわれ、こ
の糸変えにより駆動対象となる天秤5は、シャフト43
が天秤5を押し下げ、その押し下げ量を第1円筒部11
と連結している天秤5の位置にすることによって、切換
姿勢にされる。逆に、稼働中の天秤5を待機させる際に
は、ボックス6を左右に移動させることにより、天秤5
と第1円筒部11との連結が解除されると共に、板カム
従動体41が板カム51の面Cから面Aに従動すること
によって、板カム従動体41が天秤5を押し上げ、天秤
5をその上死点位置で保持する。
【0031】従って、多針式ミシン1によれば、従来の
多針式ミシンにおいて必要であった針棒ジャンプ機構が
不要となり、針棒3および天秤5が高速で動作した際に
も、騒音の発生を抑えることができる。また図4(c)
に示す状態では、シャフト43と、稼働中の天秤5に対
応する板カム従動体41とは、天秤5から完全に離れる
ようにされており、天秤5は、第1円筒部11によって
駆動されるだけの状態となる。従って、針棒ジャンプ機
構が不要な多針式ミシン1をシンプルな構成にて実現で
きている。
【0032】以上、本発明の一実施の形態として、多針
式ミシン1について説明してきたが、本発明はこの実施
の形態に何等限定されるものではなく様々な態様で実施
しうる。例えば、針棒3を6本以上備える多針式ミシン
や2〜4本備える多針式ミシンに適用しても良い。ま
た、天秤を切換姿勢にしたり上死点の姿勢にしたりする
構成を図5及び図6に示す様に、実現しても良い。図5
(a)は、天秤5′が待機されている状態、図5(b)
は、天秤5′を切り換えるときの状態、図5(c)は、
天秤5′を稼働させているときの状態を表している。な
お、図4に示したものと共通の構成については同じ符号
を付している。
【0033】この態様では、シャフト43やアーム45
を用いず、板カム従動体41と図6に示す板カム51′
とによって上死点から切換姿勢への揺動も行なうように
されている。これを可能にするために、天秤5′の下部
には溝カム57が形成されており、この溝カム57内を
腕部41aの先端が移動することにより天秤5′が揺動
され、且つ腕部41aの移動方向に応じて天秤5′が時
計回り・反時計回りの何れにも揺動させることが可能に
されている。
【0034】すなわち、図5(a)に示す待機中におい
ては、板カム従動体41の先端が面Aに当接し、腕部4
1aが溝カム57の奥に嵌まりこんで、天秤5′をその
上死点の姿勢に保持する。そして図5(b)に示す天秤
5′を切り換える状態においては、板カム従動体41の
先端が板カム51′の面Bに当接している。このとき、
腕部41aが溝カム57内を移動することになるため、
図4(b)に示した場合とは異なり、天秤5′はシャフ
ト43に押圧されなくとも反時計回りに揺動して、切換
姿勢となる。この切換姿勢は、図4に示した態様と同
様、稼働中における針棒3の上死点位置に対応する姿勢
である。図5(c)に示す稼働中の状態においては、板
カム従動体41の先端は板カム51′の面Cに当接し、
腕部41aは溝カム57から完全に離脱する。これによ
り天秤5′は、第1円筒部11が上下動されることによ
り、駆動される。
【0035】稼働していた天秤5′を待機させるときに
は、図4に示した態様と同様、ボックス6が移動される
ことにより、天秤5′と第1円筒部11との連結を解除
すると共に、腕部41aが天秤5′を押し上げ、切換姿
勢にした上で、上死点の姿勢にする。
【0036】このように構成すると、シャフト43、ア
ーム45、およびアクチュエータ47が不要となるた
め、多針式ミシン1を一層シンプルに実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態である多針式ミシン1の
正面図である。
【図2】 多針式ミシン1の天秤機構を示す側面図であ
る。
【図3】 多針式ミシン1の天秤機構の正面図である。
【図4】 多針式ミシン1において、ボックス6が移動
することにより天秤5が揺動される様子を示す説明図で
ある。
【図5】 ボックス6が移動することにより天秤5′が
揺動される別の態様を示す説明図である。
【図6】 天秤5′を揺動させる板カム51′の平面図
である。
【符号の説明】
1…多針式ミシン 3…針棒 5…天秤 6…ボックス 11…第1円筒部 13…天秤駆動ロッド 33…針棒駆動機構 39…本体フレーム 41…板カム従動体 41a…腕部 43…シャフト 45…アーム 47…アクチュエータ 51…板カム 57…溝カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 和司 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 (72)発明者 大利 人美 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 Fターム(参考) 3B150 AA20 CB04 CE25 CE28 DA04 DA08 DB06 DB08 JA17 JA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右方向に並列された複数の天秤を該左
    右方向に移動させ、所望の天秤のみを、左右方向に固定
    された駆動機構からの駆動力を伝達可能に配置し、前記
    左右方向に沿った軸回りに前記天秤を揺動させる多針式
    ミシンにおいて、 揺動されることなく待機中の天秤を、該天秤の揺動にお
    ける略上死点の姿勢にし、該天秤が前記駆動機構からの
    駆動力を伝達可能に配置されるときには該天秤を、該天
    秤が備える天秤従動体と前記駆動機構の備える天秤駆動
    体との位置が整合する切換姿勢にする天秤姿勢規制手段
    を備えたことを特徴とする多針式ミシン。
  2. 【請求項2】 前記各天秤に対応して並列され、対応す
    る該天秤の揺動に同期して上下動される針棒が、該上下
    動の略上死点に位置したときに、該針棒に対応する天秤
    と共に、前記左右方向に移動されることを特徴とする請
    求項1に記載の多針式ミシン。
  3. 【請求項3】 前記天秤姿勢規制手段が、 前記駆動機構からの駆動力を伝達可能に配置された天秤
    については、姿勢の規制を解除するものであることを特
    徴とする請求項1または2に記載の多針式ミシン。
  4. 【請求項4】 前記天秤姿勢規制手段が、 前記左右方向の移動時に駆動され、前記待機中の天秤を
    揺動させることにより、該天秤を前記切換姿勢にするア
    クチュエータを備えたものであることを特徴とする請求
    項1から3にいずれか記載の多針式ミシン。
  5. 【請求項5】 前記天秤姿勢規制手段が、 左右方向に固定された板カムと、 前記各天秤に対応して設けられ、前記天秤が左右方向に
    移動されることにより前記板カムに従動し、該天秤を揺
    動させて該天秤を前記切換姿勢にする板カム従動体と、 を備えたものであることを特徴とする請求項1から3に
    いずれか記載の多針式ミシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107881676A (zh) * 2017-12-19 2018-04-06 宁波双玉机电制造有限公司 面线夹持机构及采用该机构的绣花机
CN109554846A (zh) * 2019-01-30 2019-04-02 四川精上缝纫机有限公司 一种能够无限旋转的缝纫机针杆及收线机构

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