JP2000167221A - パチンコ遊技機 - Google Patents

パチンコ遊技機

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JP2000167221A
JP2000167221A JP10352791A JP35279198A JP2000167221A JP 2000167221 A JP2000167221 A JP 2000167221A JP 10352791 A JP10352791 A JP 10352791A JP 35279198 A JP35279198 A JP 35279198A JP 2000167221 A JP2000167221 A JP 2000167221A
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balls
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参平 木下
Nobuaki Mizukai
伸明 水貝
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達也 伊藤
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誠 小川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】貯留球供給部からの貯留球を、球詰まり等を生
ずることなくスムーズに流通させながら、賞球分と貸し
球分とに区分供給して、所望の球払出しを正確に且つ簡
単な制御でなし得るようにした安価なパチンコ遊技機を
提供する。 【解決手段】整流樋14の球出口17と球払出し装置1
6との間には区分供給経路部15が設けられ、同経路部
15ではセット盤本体9aにセット部111が形成され
ると共に、同セット部111に球分配樋112が着脱可
能に装着されている。球分配樋112内には球入口11
4に連続して賞球用の第1流路115と貸し球用の第2
流路116が分岐形成され、第1流路115及び第2流
路116は賞球路120及び貸し球路124を介して夫
々球払出し装置16に連絡されている。従って、区分供
給経路部15では賞球分と貸し球分の各貯留球を夫々1
列化状態にして球払出し装置16側へ円滑に区分供給で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、機裏側の貯留球
供給部内の貯留球を、パチンコゲームの入賞成立に対す
る賞球分と、貸し球金額に対する貸し球分とに区分供給
して払出し可能としたパチンコ遊技機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機やアレンジボール機に代表さ
れるこの種の遊技機では、遊技操作に基づいて開始され
る1球毎の球送り発射制御作動により、上球皿から発射
位置に送込まれた遊技球を遊技盤内に打出して所要のパ
チンコゲームを行ない得る。そして、このゲーム中の入
賞条件(セーフ球の発生や入球による図柄組合わせの得
点成立等)に対して、機裏側の貯留球供給部(一般に、
球タンクともいう。)から供給される貯留球が球払出装
置の払出し作動毎に所定数(例えば5個〜15個の範
囲、又は16個)の賞球として、所定の球供給路を経て
上球皿及び下球皿へ払出されるようになっている。この
ようなパチンコ遊技機にあって一般に前記球払出装置で
は、入賞条件毎に対する電動具(ソレノイドやモータ)
の駆動制御により前記球供給路に臨む球送り体を回転制
御させながら賞球を払出してカウント検出する電動タイ
プのものが使用されている。
【0003】一方、近時におけるパチンコ遊技機にあっ
ては、機裏側の貯留球を前述したように賞球として払出
すことの他に、遊技用の貸し球として払出し得ることが
要求されている。即ち、球貸しシステムが併用されたパ
チンコ遊技機(カード式パチンコ機ともいう。)にあっ
ては、機の側方に設置されたカードユニット内へ所定の
カードを挿入して球貸し操作がなされた場合には、機裏
側の貯留球を貸し球として一定数単位(例えば100円
分で25個)払出すようになっている。そのため、この
貸し球払出しの要求にも対応すべく、多くの場合、前述
した電動タイプの球払出装置が貸し球の払出し用として
も兼用され、賞球用・貸し球用の夫々の球払出し指令に
応じて賞球と貸し球との区分払出しを行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで前述したよう
なパチンコ遊技機にあって、貯留球供給部の下流側には
貯留球を複列状態にして自然的に整列流下させるための
整流樋が設けられ、この整流樋の球出口と前記球払出し
装置との間には貯留球の供給経路部が設けられている。
そして、この供給経路部については、整流樋に並列形成
された各整流路に個別対応した複数の供給経路を有して
貯留球を複列状態にして供給し得る複列路タイプと、前
記整流樋の球出口から球整流機構を介して1列化状態で
流出される貯留球を単列数珠繋ぎ状態で前記球払出し装
置へ供給する単列路タイプがある。
【0005】しかし、前者の複列路タイプの供給経路部
では、球払出し指令の偏り等により何れか一つの供給経
路において他の供給経路よりも集中的に貯留球の流下状
態が続いた場合、例えば貯留球供給部と整流樋との球継
ぎ連絡部等において球詰まりが発生し易く円滑な球払出
しが不能になるという問題があった。また後者の単列路
タイプの供給経路部にあっては、球払出し装置内へ貯留
球が単列数珠繋ぎ状態で供給されるため、球払出し装置
では賞球払出し指令信号又は貸し球払出し指令信号の夫
々に対応して予め設定された所定数(例えば5個〜15
個の範囲)の賞球又は一定数(例えば100円分で25
個)の貸し球を区分払い出しすべく、球送り体の回転数
を各信号毎に区分して制御しなければならないことか
ら、制御構成が複雑化してパチンコ遊技機の製造コスト
を押し上げてしまうという問題があった。
【0006】また、このようなパチンコ遊技機にあっ
て、貯留球を貸し球として払出す場合には、球送り体
(回転体)を介して1球ずつ排出される球を検出手段
(多くの場合フォトセンサーが利用)によりカウントす
ることや、ソレノイドを複数回あるいは1球分毎に励磁
消磁制御する等の条件で払出しを行ない、排出数が所定
カウント数に達した時点で、ソレノイドを停止制御して
球送り体(回転体)の回転停止を図っていた。このた
め、貸し球の払出し作動においては、それに係る制御が
非常に複雑化するばかりでなく、万一検出手段が故障し
た場合には不正確な払出しを行なってしまうというおそ
れがあった。
【0007】また貸し球用の払出し技術形態として、1
回転で所定数N個(例えば100円分に対して25個)
の球を排出し得る球送り体(回転体)を使用することも
提案される。しかしこのような形態では、球送り体(回
転体)が非常に大型(大径)のものになってしまい、機
裏側における他の装置構成とも関連して機構全体の大型
化及び大幅な設計仕様の変更を余儀なくされ、パチンコ
遊技機全体の製造コストを押上げる一因となっていた。
【0008】本発明は前述した課題を解決するためにな
されたものであって、貯留球供給部からの貯留球を、球
詰まり等を生ずることなくスムーズに流通させながら、
制御構成を複雑にすることなく、賞球分と貸し球分とに
区分供給して、所望の球払出しを正確になし得るように
した安価なパチンコ遊技機を提供することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本願請求項1の発明に係るパチンコ遊技機は、機裏側に
装備された貯留球供給部内の貯留球を、球払出し部の球
払出し作動により、遊技盤内でのパチンコゲームの入賞
成立に対する所定個数単位の賞球として払出し得る一
方、球貸し金額に従い設定された一定個数単位の貸し球
として払出し得るパチンコ遊技機において、前記貯留球
供給部からの貯留球が流通し得る整流樋の球出口に、流
入した貯留球を整列状態にして下流側へ供給し得る区分
供給経路部を連絡する一方、この区分供給経路部の下流
部に、賞球用の第1払出し部と貸し球用の第2払出し部
とを設け、前記区分供給経路部では、前記整流樋の球出
口から流出された貯留球を受入れる球受口と、この球受
口の下流側に分岐形成されて前記貯留球を賞球分と貸し
球分とに区分して夫々1列化状態で供給し得る第1流路
及び第2流路と、前記第1流路に連絡されて賞球分の貯
留球を前記第1払出し部側へ導入し得る賞球路と、前記
第2流路に連絡されて貸し球分の貯留球を前記第2払出
し部側へ導入し得る貸し球路とを備えて構成したことを
特徴とする。
【0010】従って、本願請求項1の発明においては、
貯留球供給部から排出された貯留球は整流樋に流入した
後、同樋の球出口から区分供給経路部の球受口に流入
し、この球受口の下流側において賞球分と貸し球分とに
分配される。そして、賞球分の貯留球は第1流路内で1
列化された後、賞球路を介して賞球用の第1払出し部へ
供給され、一方、貸し球分の貯留球は第2流路内で1列
化された後、貸し球用の第2払出し部へ供給される。
【0011】また本願請求項2の発明は、前記請求項1
の発明において、前記区分供給経路部には貸し球路を介
して第2払出し部側へ供給される貯留球について前記一
定個数分の有無を確認する貸し球確認検出手段が設けら
れ、同検出手段は貸し球払出しを制御する電気的制御部
に接続されていることを特徴とする。従って、本願請求
項2の発明においては、前記請求項1の発明の作用に加
えて、区分供給経路部の貸し球路内の貯留球数が貸し球
確認検出手段により検出され、その検出信号に基づき電
気的制御部は球払出し装置における貸し球払出しを制御
する。
【0012】また本願請求項3の発明は、前記請求項1
又は請求項2の発明において、前記第1払出し部では、
前記賞球路に連絡される第1球供給路を有し、同第1球
供給路に対する隣接部位に、電気的制御部からの賞球払
出し信号に基づき球切り回転を進行可能とされた第1球
送り体を設け、この第1球送り体の球切り回転の進行に
おける所定条件時に同球送り体を回転停止して前記所定
個数の賞球排出を終了するように設定され、前記第2払
出し部では、前記貸し球路に連絡される第2球供給路を
有し、同第2球供給路に対する隣接部位に、電気的制御
部からの貸し球払出し信号に基づき1回転当たりn個
(n<N)の排出条件で球切り回転を進行可能とされた
第2球送り体を設け、同第2球送り体がN/n回転して
停止された時点で、前記一定個数(N個)の貸し球排出
を終了するように設定されたことを特徴とする。
【0013】従って、本願請求項3の発明においては、
区分供給経路部の賞球路から賞球分の貯留球が球払出し
装置の第1払出し部に供給された状態において電気的制
御部から賞球払出し指令信号が出力されると、第1払出
し部では第1球送り体が球切り回転した後、所定条件時
にその回転を停止し、その回転停止時に所定個数の賞球
払出しが終了する。また区分供給経路部の貸し球路から
貸し球分の貯留球が球払出し装置の第2払出し部に供給
された状態において電気的制御部から貸し球払出し指令
信号が出力されると、第2払出し部では第2球送り体が
球切り回転した後、N/n回転した時点で回転停止して
貸し球払出しが終了する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るパチンコ遊技
機について、好適な実施形態を挙げて添付図面を参照し
ながら詳細に説明する。なお本実施形態では、遊技球を
1個ずつ遊技盤内に打出して遊技球の入賞ゲーム(アウ
ト球とセーフ球とに区分)を展開するタイプにあって、
機裏側の貯留球を、入賞成立(セーフ球の発生)に対す
る賞球と、球貸しシステムを利用した遊技球用の貸し球
とに区分排出して球皿側へ供給し得るパチンコ機の場合
を主に例示する。
【0015】本実施形態のパチンコ機は、その基本的構
成の概要として、図1及び図2に略示するように、機体
の外郭をなす外枠1の開口前面側に、各種の遊技用構成
部材をセットする縦長方形の前枠2が開閉及び着脱可能
に組付けられており、この前枠2の前面側に遊技盤3を
透視保護するための窓枠4と上球皿5とが共に横開き形
態で開閉可能に組付け整合されると共に、前枠2の下部
には下球皿6及び打球発射装置7等が装着されている。
なお、外枠1の一側縁には球貸しシステムに利用される
カードユニット8が装備されている。
【0016】一方、前記前枠2の裏側には各種の球経路
及び処理部等を備えた機構セット盤9が着脱可能にセッ
トされ、この機構セット盤9では、遊技盤点検用窓口1
0の周囲において、アウト球用の排出路11とセーフ球
用の処理路12が区画形成されている。そして、貯留球
供給部としての球タンク13から整流樋14を介して貯
留球が流下供給される後述の区分供給経路部15の下流
端に後述する球払出し装置16が着脱可能にビス等で取
着セットされ、この球払出し装置16から賞球又は貸し
球として払出された貯留球が従来と同様に排出経路(図
示しない)を介して前記上球皿5へ供給されるようにな
っている。なお、前記整流樋14については、図2に示
すように、底部が適宜傾斜約4度位の右下がりをなすよ
うに形成され、その傾斜に沿うように内部には2列の整
流路14aが並列形成されている(図25,図26参
照)。整流樋14における下流端(図2において右下)
の底面には球出口17が開口形成され、この球出口17
の上方部には回転爪車式の球整流機構18が設けられて
いる。
【0017】前記球整流機構18は、例えば特開平1−
37980号公報に開示された公知のものであり、整流
樋14の各整流路14a,14bを介して夫々数珠繋ぎ
状態で整列流下する貯留球を1個ずつ所定のタイミング
差をもって交互に取り込んで前記球出口17へ送出する
ようになっている。即ち、一対の鋸歯車形状に形成され
た爪歯車18aが前記整流樋14の各整流路14aに対
応して夫々フリー回転可能に並列に支持され、前記両爪
歯車18aについては、図25に示されるように、双方
互いに回転方向へ歯先1個分に対する半ピッチ分の角度
変位差をもって軸支されている。そして、各爪歯車18
aの各歯先で両整流路14aから供給される貯留球を交
互に1個ずつ取込み、その貯留球の球圧を受けながら回
転することにより当該貯留球を前記球出口17へ送出す
るようになっている。
【0018】一方、本実施形態における前記区分供給経
路部15は、前記整流樋14の球出口17から送出され
た貯留球を、賞球分と貸し球分とに区分して後述する球
払出し装置16側へ供給し得る一方、必要時には球払出
し装置16側へ供給することなく後述する球抜き機構1
06により球抜き操作し得るようになっている。そし
て、この区分供給経路部15では、その基本的な構成と
して、図24〜図36に示すように、機構セット盤9の
セット盤本体9aに前記整流樋14の球出口17直下と
整合するように球受口101が一体成形され、この球受
口101は前記球抜き機構106により球抜き口102
と球供給口103とに区分けされている。そして、前記
球抜き口102の下流側には同球抜き口102に連絡さ
れる球抜き路104が形成される一方、前記球供給口1
03の下流側には後述する賞球・貸し球タイプの球分配
樋112又は賞球タイプの球案内樋112aが着脱交換
可能に装着されている(本実施形態では球分配樋112
が装着された例を示す。)。
【0019】このような区分供給経路部15において、
前記球抜き路104はセット盤本体9aに一体成形され
た壁部間に形成され、その壁部間には被覆カバー105
が球抜き路104と後述する賞球路120とに亘ってビ
ス着されている。また、前記球抜き機構106は、図2
4,図25に示すように、前記球受口101内に臨むよ
うにセット盤本体9a側に揺動可能に軸支された切換え
案内レバー107と、同レバー107の先端部に固着さ
れたピン形状の重り108と、前記被覆カバー105側
に揺動可能に軸支された操作レバー109、及び同レバ
ー109を常には図25において反時計方向へ付勢する
圧縮コイルバネ110とから構成されている。そして、
球抜き時には、前記圧縮コイルバネ110の付勢力に抗
して操作レバー109を右方向へ手動で回動変位させる
と、同レバー109と係合する前記重り108が被覆カ
バー105に形成された長孔105aに沿って変位する
ため、切換え案内レバー107が図25に実線で示す通
常位置から二点鎖線で示す球抜き位置へ回動変位し、球
抜き口102と球抜き路104が連通状態となり、前記
整流樋14の球出口17から区分供給経路部15の球受
口101内に流入した貯留球は球抜き路104を介して
速やかに機裏側へ排出される。ちなみに、切換え案内レ
バー107は前記通常位置と球抜き位置の各位置におい
て図示しないロック機構により夫々ロック可能になって
いる。
【0020】また、前記機構セット盤9のセット盤本体
9aにおいて前記球供給口103の下流側には球抜き路
104と隣接するようにセット部111が一体成形さ
れ、同セット部111には球分配樋112がフック9b
を介して着脱可能に装着されている。この球分配樋11
2は略四角形状をなす例えばポリカーボネイト成形の本
体113aと蓋体113bとからなり、本体113a内
には図26に示すように前記球供給口103に連絡され
る球入口114が形成されている。そして、この球入口
114よりも下流側において賞球用の第1流路115と
貸し球用の第2流路116が前記本体113aの凹部1
17内に嵌合された球分配調整片118の頂点を境とし
て分岐状に区分形成されている。また、前記球分配樋1
18の第2流路116の出口近傍に対応する外側方には
貸し球確認検出手段としての検出スイッチ(25個確認
スイッチともいい、例えば磁気検出タイプが使用され
る。)19がフック9cを介して着脱可能に装着され、
後述する電気的制御部としての球払出し制御基板23に
接続されている。
【0021】このような球分配樋112にあって、前記
本体113a内における第1流路115と第2流路11
6との球分配に関係する通路構成については、貸し球用
の第2流路116が前記球入口114から斜め下方へ滑
らかな円弧形状をなすように形成される一方、賞球用の
第1流路115は前記第2流路116の中途から側方へ
分岐形成された関係にある。そのため、第1・第2の両
流路115,116内と後述する賞球路120内及び貸
し球路124内が空球状態において前記球入口114へ
流入した貯留球は第2流路116の内面形状に沿って貸
し球路124側へ優先的にスムーズに分配供給され得る
ようになっている。ちなみに、第1流路115から賞球
路120側へ供給される貯留球の個数と第2流路116
から貸し球路124側へ供給される貯留球の個数を対比
した場合、一例として、第1流路側側:第2流路側=
2:8〜4:6位となるように設定されている。
【0022】また、前記機構セット盤9のセット盤本体
9aにおいてセット部111の下方には賞球用の第1樋
部119が一体成形され、同樋部119内には前記第1
流路115に連絡される賞球路120が設けられ、この
賞球路120の下流端は球払出し装置16における賞球
用の第1球供給路15aに連絡されている。なお、前記
賞球路120には前述したように同賞球路120及び前
記球抜き路104とに亘る被覆カバー105がビス着さ
れている。従って、前記第1流路115及び賞球路12
0内に数珠繋ぎ状態で充満供給された貯留球は、球払出
し装置16が賞球払出し指令に基づき賞球払出し作動を
行う度毎に、少数個(5〜9個)又は多数個(10〜1
5個)の所定個数単位で前記球払出し装置16の第1球
供給路15a側へ流下供給される。
【0023】また、前記被覆カバー105の表面上には
ボス部125が複数箇所に亘り突設され、これらのボス
部125を介して第2樋部を構成する樋部材121が着
脱可能に装着されている。この樋部材121は正面視略
Sの字形をなすと共に前後方向において若干屈曲した形
状をなし、例えばポリカーボネイト成形の本体122と
蓋体123とから構成されている。そして、この樋部材
121内には前記球分配樋112の第2流路116に連
絡される貸し球路124が設けられ、この貸し球路12
4の下流端は球払出し装置16における貸し球用の第2
球供給路15bに連絡されている。なお、前記樋部材1
21が正面視略Sの字形に形成されていることから、同
樋部材121内に形成される貸し球路124は非直線形
状をなし、これにより区分供給経路部15における限ら
れた上下方向スペースにおいては、貸し球路が直線形状
をなすように形成された場合よりも多数の貯留球を数珠
繋ぎ状態で充満保留可能になっている。従って、前記第
2流路116及び貸し球路124内に数珠繋ぎ状態で充
満供給された貯留球は、球払出し装置16が貸し球払出
し指令に基づき貸し球払出し作動を行う度毎に、一定個
数(例えば25個)単位で前記球払出し装置16の第2
球供給路15b側へ流下供給される。
【0024】前述した機構セット盤9におけるその余の
構成としては、前記処理路12の下流端にセーフ球検出
処理装置20が着脱可能にセットされ、セーフ球を1個
ずつ停留検出して所定個数の賞球払出し作動の適時(作
動中又は作動後も可)に当該セーフ球を解放通出するよ
うになっている。なお、図2中、21は電源部(AC2
4V)に接続される外部接続端子板であり、22はゲー
ム内容を制御する主基板、23はセーフ球検出処理と貯
留球排出処理(賞球払出しと貸し球払出し)を制御する
球払出し制御基板、24は球払出し装置16と球払出し
制御基板23とを電気的に中継接続する中継基板、25
は前記カードユニット8と球払出し制御基板23とを電
気的に接続するインターフェースボードである。
【0025】このような本実施形態のパチンコ機は、図
示はしないが、遊技ホール内の通称「島」と呼ばれる設
置枠台の各区画枠内に前記カードユニット8と共に設置
されて縦向きで遊技に供される。そして、図示しない補
給設備における配球ユニットから必要時に供給される相
当量のパチンコ球を前記球タンク13内に受入れて整流
樋14に収容しており、パチンコゲーム中に発生したセ
ーフ球が前記セーフ球処理装置20により1球ずつ停留
検出される毎に所定個数(本実施形態では例として少数
個5〜9個、多数個10〜15個)の賞球を払出し得
る。一方球貸しシステムでは、前記カードユニット8の
カード挿入口26にカードが挿入されて上球皿5の上部
前面に設けられた球貸し操作部27が操作されると、図
示しないカードリーダの球貸し判読制御条件に従い、前
記検出スイッチ19の球有り検出条件において前記カー
ドの有効金額内における一定額単位に対して所定個数
(本実施形態では100円分に対して25個)の貸し球
を払出し得る。
【0026】一方、本実施形態における前記球払出し装
置16は、前記球払出し制御基板23からの出力信号に
より制御作動されるもとで、同基板23から賞球払出し
指令信号又は貸し球払出し指令信号が出力されると、こ
れらの各信号に応じて入賞成立に対する賞球と遊技用の
貸し球とを区分排出し得る。そして、この球払出し装置
16では、その基本的な構成として図3〜図8に示すよ
うに、四角箱状にユニット化された合成樹脂製のケース
体28内に断面略H形をなす通路樋29により前記区分
供給経路部15の賞球路120と貸し球路124に夫々
連絡される第1球供給路15aと第2球供給路15bと
を前後方向(図3において紙面と直交する方向)におい
て区画形成すると共に、各球供給路15a,15bに臨
む部位に賞球払出し用の第1払出し部32と貸し球払出
し用の第2払出し部33及び後述する球抜き操作部34
等を備えている。
【0027】このような球払出し装置16において、前
記ケース体28は、図8に示すように、前後一対をなす
蓋状の第1ケース28aと有底箱状の第2ケース28b
とをビス等で組合せると共に、これら両ケース28a,
28b間に前記通路樋29が組付けられている。前記通
路樋29における第1・第2球供給路15a,15bと
対応する右側中央部位には夫々第1・第2切欠35,3
6が形成され、第1球供給路15a側の第1切欠35の
近傍には後述する賞球用センサ(発光側)37を備えた
第1センサ基板38が設置される一方、第2球供給路1
5b側の第2切欠36の近傍には検出手段としての後述
する貸し球用センサ(発光側)39を備えた第2センサ
基板40が設置されている。
【0028】また前記通路樋29における各球供給路1
5a,15bと対応する左側部位には払出し駆動基板4
1が装備され、同基板41には前記発光側の各センサ3
7,39と対応する位置に受光側の各センサ37,39
が装備されると共に、前記球払出し制御基板23等と図
示しない配線を介して接続されるコネクタ42が装備さ
れている。なお前記各センサ37,39は夫々発光側と
受光側の各先端部が対応する球供給路15a,15b内
に臨むように通路樋29の壁部に形成された検出孔43
に挿通されている。また図8中、44は配線挿入用溝で
あり、45はコネクタ42への接続時に配線が挿通され
る開口、46はケース体28外の前記賞球路120と第
1球供給路15aとを連絡する第1連絡口、47は前記
貸し球路124と第2球供給路15bとを連絡する第2
連絡口、48は前記球抜き操作部34を通常状態に保持
するためのストッパーである。
【0029】前記球払出し装置16における第1払出し
部32は、ケース体28における前側(図3において奥
側、図4において上側)に組込まれ、区分供給経路部1
5の賞球路120からの貯留球を1個ずつ通入出検出す
るもので、賞球用の球払出し部として機能する。この第
1払出し部32は、図3〜図7に例示するように、ケー
ス体28のほぼ中央部において第1・第2ケース28
a,28b間に架設された第1支軸49に対し回転可能
に支持された爪車状の第1球送り体50と、第1球送り
体50の回転・停止規制をなす第1規制部材51の切換
作動源である電磁式の第1ソレノイド52と、第1球供
給路15a内の貯留球の有無を検出する上センサ37a
及び下センサ37bからなる賞球用センサ37とを備え
ている。
【0030】前記第1球送り体50は、例えばポリアセ
タール等に代表される比較的硬質の合成樹脂からなり、
この第1球送り体50では、外周に形成した複数(本実
施形態では10箇所)の区画爪部53により区画された
各球受け部54を前記通路樋29の第1切欠35から第
1球供給路15a内に臨ませ、その球受け部54により
第1球供給路15a内を流下する貯留球を1個ずつ球圧
を受けながら回転して当該貯留球を賞球として排出し得
るようになっている。また前記第1ソレノイド52は球
払出し制御基板23からの賞球払出し指令信号に基づき
作動制御されて、励磁信号に伴い磁力発生部55で磁力
を発生し得る一方、その磁力を消磁信号に伴い消失する
電磁フラッパー形式のソレノイドであり、そのフレーム
枠56には前記第1規制部材51が傾動可能に支持され
ている。
【0031】また前記第1規制部材51は金属製レバー
からなり、電源投入時の作動状態において、常には付勢
部材としての引張バネ57により前記第1球送り体50
の区画爪部53と係止する方向へ付勢保持されて第1球
送り体50の回転停止(拘束)を図るようになってい
る。一方、前記第1ソレノイド52の励磁作動に伴い磁
力発生部55が通電されると、その磁力により前記引張
バネ57の付勢力に抗して区画爪部53から離隔して第
1球送り体50の回転を許容(解放)するようになって
いる。また前記賞球用センサ37を構成する上センサ3
7aと下センサ37bは上下方向において互いに1球分
の検出間隔で配置されて第1球供給路15a内に臨み、
左右一対の上センサ37aにより賞球として払出し可能
な貯留球の有無を検出する一方、左右一対の下センサ3
7bにより賞球として払出された貯留球の有無を検出
(カウント検出)するようになっている。そして、前記
賞球用センサ37は排出された貯留球を下センサ37b
により1球ずつ検出する毎に当該検出信号を中継基板2
4等を介して球払出し制御基板23へ出力するようにな
っている。
【0032】一方、前記球払出し装置16における第2
払出し部33は、ケース体28における後側(図3にお
いて手前側、図4において下側)に組込まれ、区分供給
経路部15の貸し球路124からの貯留球を1個ずつ通
入出検出するもので、貸し球用の球払出し部として機能
する。この第2払出し部33は、図3〜図7に例示する
ように、前記第1球送り体50と同様に前記第1支軸4
9を共通軸として回転可能に支持された爪車状の第2球
送り体58と、第2球送り体58の回転・停止規制をな
す第2規制部材59の切換作動源である電磁式の第2ソ
レノイド60と、前記第2球送り体58の下流側におい
て第2球供給路15b内の貯留球の有無を検出する貸し
球用センサ39とを備えている。
【0033】さらに前記第2払出し部33では、図9及
び図10に例示するように、前記第1支軸49に対して
第2球送り体58と一体回転するように第1歯車61
(歯数10)と回転規制手段としての第1カム62が支
持されている。これら第2球送り体58と第1歯車61
及び第1カム62の三者は一体回転可能に一体結合され
た構成でも又は三者が一体成形された構成であってもよ
い。また前記第1支軸49よりも上方位置において第1
・第2ケース28a,28b間には第2支軸63が架設
され、この第2支軸63に対して前記第1歯車61に噛
合して連動回転する第2歯車64(歯数25)が回転可
能に支持されている。即ち、本実施形態では、所定の歯
数比(n:N)に基づき互いに回転差を有する前記第1
歯車61と第2歯車64とにより差動(歯車)機構が構
成されている。また前記第2支軸63に対しては前記第
2規制部材59の傾動範囲内に位置するようにして第2
歯車64と一体的に回転する規制干渉手段としての第2
カム65が回転可能に支持されると共に、前記第2歯車
64よりも後側(図3において手前側、図4において下
側)には前記第2球送り体58の上方に位置するように
バランス用のウエイト66を有する回転制動部材67が
回転可能に支持されている。
【0034】このような第2払出し部33において、前
記第2球送り体58は第1球送り体50とほぼ同じ構成
をなし、複数(本実施形態では10箇所)の区画爪部6
8により区画された各球受け部69を前記通路樋29の
第2切欠36から第2球供給路15b内に臨ませ、その
球受け部69により第2球供給路15b内を流下する貯
留球を1個ずつ球圧を受けながら回転して当該貯留球を
貸し球として排出し得るようになっている。また前記第
2ソレノイド60は球払出し制御基板23からの貸し球
払出し指令信号に基づき作動制御されて、励磁信号に伴
い磁力発生部70で磁力を発生し得る一方、その磁力を
消磁信号に伴い消失する電磁フラッパー形式のソレノイ
ドであり、そのフレーム枠71には前記第2規制部材5
9が傾動可能に支持されている。
【0035】また第2規制部材59は、前記第1規制部
材51と同様に金属製レバーからなり、電源投入時の作
動状態において、常には付勢部材としての引張バネ72
により前記第1・第2の両カム62,65と係合する方
向へ付勢保持されている。前記第1カム62の外周カム
面には前記第2規制部材59の先端を係止可能な2つの
係止部73が互いに180度の角度をおいて形成され、
いずれか一方の係止部73に係止する位置(拘束位置)
へ第2規制部材59を前記引張バネ72の付勢力により
復帰させることにより第2球送り体58の回転停止を図
り、前記第2規制部材59の先端を各係止部73から離
隔させることにより第2球送り体58の回転を許容する
ようになっている。一方、前記第2カム65の外周カム
面には前記第2規制部材59と当接係合して同規制部材
59を前記第1カム62から離隔した位置(解放位置)
に干渉拘束するための一定半径をもつ拘束縁としての拘
束円弧縁74が、一例として約270度の角度範囲に亘
り形成されると共に、前記第2ソレノイド60の消磁後
において前記拘束位置へ付勢復帰しようとする前記第2
規制部材59に干渉せず同規制部材59と前記係止部7
3との係止を許容するための解放縁としての直線切欠7
5が、一例として約90度の角度範囲に亘り形成されて
いる。
【0036】また前記貸し球用センサ39は第2球送り
体58の回転に伴って貸し球として払出された貯留球の
有無を検出するものであり、本実施形態においては貯留
球が一例として2球分排出されたことをカウント検出し
た時点でその検出信号(特定個数検出信号)を中継基板
24等を介して球払出し制御基板23へ出力するように
なっている。また前記回転制動部材67は前記第2支軸
63に対して略U字形の支持凹部76を介して着脱及び
回動可能に支持され、その先端部には前記第2球送り体
58の区画爪部68に係脱し得る係合凸部77が形成さ
れている。従って、前記回転制動部材67は、ウエイト
66の重みにより常には図3において反時計方向へ適正
に回動付勢された状態で、その係合凸部77が第2球送
り体58の区画爪部68及び球受け部69に対して当接
係合する構成になっている。
【0037】また前記球抜き操作部34は、第1・第2
球供給路15a,15b内から貯留球を排出操作するた
めのものであり、この球抜き操作部34では、適度の弾
性変形可能な合成樹脂製の操作レバー78が操作部材と
して前記第1支軸49に対し第1球送り体50と第1カ
ム62との間に位置するようにして回動可能に支持され
ている。この操作レバー78は常には前記ストッパー4
8に係止保持される構成とされ、操作時にはレバー78
自体が適当な弾性変形により前記ストッパー48を乗り
越え、図3において時計方向へ回動するようになってい
る。また前記操作レバー78にはそのボス部から第1操
作部78aと第2操作部78bが分岐形成され、手動に
より操作レバー78を回動操作したときには前記各操作
部78a,78bが夫々対応する前記規制部材51,5
9に当接係合するようになっている。従って、前記各ソ
レノイド52,60の消磁状態において操作レバー78
が回動操作されると、第1操作部78aが第1規制部材
51を第1球送り体50の区画爪部53から離隔させる
と共に、第2操作部78bが第2規制部材59を第1カ
ム62の係止部73から離隔させるので、各球送り体5
0,58は回転可能(フリー状態)とされたもとで貯留
球の球圧を受けて連続回転し、多数の貯留球を連続排出
することになる。
【0038】ここで、本実施形態のパチンコ機における
電気的構成を説明すると、図23に示すように、主基板
22には遊技盤側の各種スイッチ80と各種ソレノイド
81及び各種球検出スイッチ82が接続されて、ゲーム
及び賞球排出に係る制御処理がなされる。また球払出し
制御基板23にはカードユニット8及び球貸し操作基板
27aが接続されたインターフェースボード25と貸し
球検出手段としての検出スイッチ(25個確認スイッ
チ)19が接続されて、球貸しシステムの作動処理がな
される。また球払出し制御基板23の出力側には発射制
御装置83が接続され、発射停止信号の出力に基づき同
装置83内の各種電気部品84と発射・球送りソレノイ
ド85及び発射停止ランプ86の作動制御がなされる。
さらに球払出し制御基板23には中継基板24及び払出
し駆動基板41が接続されて、賞球払出し及び貸し球払
出しの各制御処理がなされる一方、各払出しに際して機
表側で点滅又は点灯制御される賞球ランプ87と球貸し
ランプ88が接続されている。そして、賞球情報信号及
び球貸し情報信号は外部接続端子板21を介して図示し
ない外部コンピュータ等へ出力されるようになってい
る。
【0039】次に本実施形態のパチンコ遊技機の作用に
つき説明する。さて本実施形態のパチンコ機では、カー
ドユニット8のカード挿入口26に対するカードの挿入
及び機表側での球貸し操作部27のボタン操作により、
機裏側の球払出し装置16の第2払出し部33から払出
された所定個数(100円分に対して25個)の貸し球
が上球皿5へ供給される。このもとで打球発射装置7の
作動に基づいて遊技球を1球ずつ遊技盤3内へ打出すこ
とにより所要のゲームを展開し得る。そしてゲーム中に
発生したアウト球は機構セット盤9の排出路11から機
外へ排出され、またセーフ球については処理路12から
セーフ球検出処理装置20内に導入され、同装置20内
で1球ずつ停留検出されて賞球払出しにタイミングを合
せた時期に機外へ排出される。そして前記球払出し装置
16においては、セーフ球に対して後述するように第1
払出し部32から所定個数(少数個、多数個を含む。)
の賞球が前記上球皿5又は下球皿6へ排出される。一
方、球払出し操作に基づいて後述するように第2払出し
部33から所定数の貸し球が払出される。そして球抜き
操作部34を利用して貯留球を第1,第2払出し部3
2,33から機外へ排出し得る。
【0040】このような本実施形態のパチンコ機に装備
された球払出し装置16では、前記セーフ球検出処理装
置20からのセーフ球信号に基づき主基板22からの制
御指令を介して球払出し制御基板23から賞球払出し信
号が出力されると、次のような賞球払出し処理をなし得
る。即ち、賞球払出し用の第1払出し部32では、図1
2に示すように、まず上センサ37aが球有り検出して
いるもとで第1ソレノイド52が励磁されることに伴い
磁力発生部55に磁力が発生するため、第1規制部材5
1が吸引されて同図に二点鎖線で示されるように、引張
りバネ57の付勢力に抗して第1球送り体50の区画爪
部53から離隔して解放位置へ変移する。すると、図1
3に示すように、第1球送り体50はその球受け部54
で前記上センサ37aにより球有り検出された貯留球を
含む上流側の球の圧力(重み)を受けながら回転(1球
分で36度)し、当該貯留球を下流側へ排出する。する
と、この排出された1個の貯留球が下センサ37bによ
り球有り検出され、この下センサ37bの球有り検出に
基づく検出信号が前記球払出し制御基板23へ出力され
ることに伴い、前記第1ソレノイド52が消磁される。
そのため、磁力発生部55から解放された第1規制部材
51が第1球送り体50と係合する方向へ付勢復帰して
前記区画爪部53に再び係止し、これにより第1球送り
体50の回転が停止される。以後同様にして、上センサ
37aの球有り検出に伴う第1ソレノイド52の励磁制
御と、下センサ37bの球有り検出(カウント検出)に
伴う第1ソレノイド52の消磁制御とが賞球払出し分に
対する設定回数繰り返されることにより、所定数(少数
個と多数個)の賞球が前記第1ソレノイド52の1球毎
の励磁・消磁制御に従い排出される。
【0041】一方、前記球貸し操作において、カードユ
ニット8側からの貸し球払出し指令を介して球払出し制
御基板23から貸し球払出し信号が出力されると、球払
出し装置16では貸し球用の第2払出し部33が次のよ
うな貸し球払出し処理(例として25個払出し)をなし
得る。即ち、第2払出し部33では、まず第2ソレノイ
ド60が励磁されることに伴い磁力発生部70に磁力が
発生するため、第2規制部材59が吸引されて引張りバ
ネ72の付勢力に抗して第1カム62の係止部73から
離隔して解放位置へ変移する(図14〜図16参照)。
すると、第2球送り体58は球受け部69により貯留球
の球圧を受けながら回転(1球分で36度)して各球受
け部69に受けた貯留球を連続して下流側へ排出する。
すると、この連続排出された貯留球が貸し球センサ39
により1球ずつカウント検出され、この貸し球センサ3
9による2個目の球有り検出(カウント検出)に基づき
当該検出信号(特定個数検出信号)が前記球払出し制御
基板23へ出力される。すると、球払出し制御基板23
では前記貸し球センサ39からの2個目検出信号を受け
て払出し駆動基板41へ消磁信号を出力し、これにより
第2ソレノイド60が消磁されることに伴い第2規制部
材59が第1カム62と係合する方向、つまり拘束位置
へ付勢復帰しようとする。
【0042】ところが、第2球払出し部33では前記第
2球送り体58の連続回転に伴い第1歯車61と第2歯
車64の噛合作動により、図17に示すように、第2カ
ム65が時計方向へ所定角度だけ回転している。そのた
め、付勢復帰しようとする第2規制部材59は第2カム
65の拘束円弧縁74に当接係合し、この拘束円弧縁7
4との当接係合状態が続く間は前記第2球送り体58の
回転を許容する解放位置において一時的に干渉拘束され
る。従って、第2払出し部33では前記第2ソレノイド
60の消磁後においても第2球送り体58の回転状態が
許容され、貸し球としての貯留球の連続排出が続けられ
る。ここで前記両カム62,65の相対的な回転関係に
ついてみると、前記第1・第2歯車61,64は互いの
歯数比が10対25に設定されている例において、第2
カム65が第2歯車64と共に1回転(360度)する
と、その間に第1カム62は第1歯車61及び第2球送
り体58と共に2.5回転(900度)することにな
る。因みに、図16の状態を第1カム62と第2カム6
5の回転角度が共に0度であるとした場合、貸し球とし
て2個の貯留球を排出した図17の状態では、第1カム
62の回転角度は2球分の72度であり、一方、第2カ
ム65の回転角度は72度/2.5の28.8度とな
る。
【0043】このような状態において、更に第2球送り
体58が回転して予め設定された25個の貸し球払出し
予定に対し払出し終了間際個数である24個目の貯留球
が排出された時点になると、図18に示すように、第2
規制部材59は第2カム65の拘束円弧縁74から直線
切欠75へ当接係合箇所を移行する。因みに、図18の
状態では、第1カム62の回転角度は864度であり、
一方、第2カム65の回転角度は345.6度である。
この場合における第1カム62と第2カム65及び第2
規制部材59との相対位置関係を拡大して示したのが図
19であり、同図からも明らかなように、第2カム65
における拘束円弧縁74と直線切欠75との境界部位は
アール状になっているため、第2規制部材59は滑らか
に前記境界部位と摺接する。そして図18,図19の状
態から更に回転が進行すると、第2規制部材59の付勢
復帰力(引張りバネ72の付勢力)が第2カム65の時
計方向への回転運動に対して同方向へのモーメントとし
て働くことになり、これにより最後の(25個目)の貯
留球が貸し球として排出され、貸し球払出しが終了す
る。この状態では、第1カム62の係止部73に第2規
制部材59が係止して第2球送り体58の回転を停止さ
せている。このような払出しによれば、貸し球用の貯留
球が少なかった場合、例えば貯留球の数が25個や26
個の場合であっても、球払出し終了間際における貯留球
の球圧不足に拘わらず前記モーメント機能により安定し
た正確な払出しが遂行される。
【0044】そして前述の球払出しにおいて、前記第2
規制部材59が第1カム62の係止部73から離隔した
時点(解放時点)から第2球送り体58は回転が許容さ
れるわけであるが、その回転スピードに対して適度な制
動を付与すべく前記回転制動部材67が好適に機能す
る。即ち、図20に示すように、回転制動部材67はウ
エイト66の重みに基づき係合凸部77が第2球送り体
58の球受け部69に軽く圧接係合している。そして第
2球送り体58が反時計方向へ回転し始めると、前記係
合凸部77は球受け部69に対して適度な摩擦抵抗を付
与しつつ区画爪部68を乗り越えて次の球受け部69へ
係合箇所を移動し、以下同様にして第2球送り体58の
回転中は常に同球送り体58の回転スピードに制動を付
与することができる。これにより第2球送り体58は安
定した払出し回転を維持して、回転のオーバーランや騒
音を出すことなく好適な払出しを遂行し得る。
【0045】また、前記球払出し装置16による球払出
しに関連して、前記区分供給経路部15では、整流樋1
4の球出口17から球受口101を介して受け入れた貯
留球について以下のような区分供給処理をなし得る。即
ち、前記第1・第2の両流路115,116内と賞球路
120内及び貸し球路124内が多数の貯留球により夫
々充満した状態において、球払出し装置16の第1払出
し部32により賞球払出し作動がなされると、賞球路1
20内から賞球分として所定数(少数個と多数個)の賞
球が前記第1球供給路15a内へ順次流下供給される。
すると、賞球路120内での前記貯留球の流下供給に伴
い上流側の第1流路115内においても賞球路120側
への貯留球の流下供給が始まり、この流下供給に伴い更
に上流側の球供給口103内の貯留球も第1流路115
側へ流下供給される。そして、前記球払出し装置16に
おける賞球払出し作動の終了に伴い前記賞球路120内
と第1流路115内及び球供給口103内の各貯留球の
流下供給が停止される迄、整流樋14の球出口17から
は球受け口101内へ貯留球が連続送出される。
【0046】一方、前記第1・第2の両流路115,1
16内と賞球路120内及び貸し球路124内が多数の
貯留球により夫々充満した状態において、球払出し装置
16の第2払出し部33により貸し球払出し作動がなさ
れると、貸し球路124内から貸し球分として一定数
(例えば25個)の貸し球が前記第2球供給路15b内
へ順次流下供給される。すると、貸し球路124内での
前記貯留球の流下供給に伴い上流側の第2流路116内
においても貸し球路124側への貯留球の流下供給が始
まり、この流下供給に伴い更に上流側の球供給口103
内の貯留球も第2流路116側へ流下供給される。そし
て、前記球払出し装置16における貸し球払出し作動の
終了に伴い前記貸し球路124内と第2流路116内及
び球供給口103内の各貯留球の流下供給が停止される
迄、整流樋14の球出口17からは球受け口101内へ
貯留球が連続送出される。
【0047】以上のように構成された本実施形態のパチ
ンコ遊技機によれば、第2規制部材59が第2球送り体
58の回転停止を図る拘束位置に付勢復帰して回転規制
手段としての第1カム62の係止部73と係止するタイ
ミングにより貸し球払出し制御作動を終了するようにし
たので、従来のように設定排出個数のカウント検出タイ
ミングとソレノイドの消磁タイミングとを一致させる必
要がなくなり、制御構成を簡単なものにすることができ
る。
【0048】即ち、本実施形態では第2ソレノイド60
の消磁に伴って拘束位置側へ付勢復帰しようとする第2
規制部材59を規制干渉手段としての第2カム65によ
って第2ソレノイド60の消磁以後においても一時的に
解放位置に干渉拘束し得る。従って、第2ソレノイド6
0の消磁タイミング設定に関しては、その制御プログラ
ムにおける設計自由度が大きくなるという効果がある。
例えば第2ソレノイド60の励磁タイミングから消磁タ
イミングまでの間隔設定の自由度を大きくもつことがで
き、また第2ソレノイド60の励磁時間を短縮すること
ができる。
【0049】しかも、本実施形態では前記第2ソレノイ
ド60の消磁タイミングを検知手段としての貸し球セン
サ39が2個目(特定個数n1 ,n1 <n)の
貯留球排出を検出した時点に対応させ、その時点では前
記拘束円弧縁74が第2規制部材59と当接係合するよ
うに設定されている。従って、第2ソレノイド60の消
磁作動に伴い前記拘束位置側へ付勢復帰しようする第2
規制部材59を確実に解放位置に干渉拘束することがで
きる。そして前記第2カム65が更に回転して前記拘束
円弧縁74に連続形成された解放縁としての直線切欠7
5を第2規制部材59に対応させることにより、前記第
2規制部材59に対する干渉拘束を解除して当該第2規
制部材59を第1カム62の係止部73に係合させるこ
とができ、第2球送り体58を確実に2.5回転(N/
n回転)させることができる。
【0050】また第2ソレノイド60の励磁作動により
第2規制部材59を第1カム62の係止部73から離隔
させた後は、予め設定された回転(N/n回転)数だけ
第2球送り体58等が回転して再び第2規制部材59が
前記係止部73と係止することにより回転停止を図る構
成であるので、従来のように設定排出個数分の貯留球を
カウント検出するためのセンサを不要にでき、装置全体
の構成を簡素化してコスト低減を図ることも可能であ
る。即ち、1球排出する毎にソレノイドの励磁と消磁を
繰り返し行う構成の場合に比して、設定払出し個数が多
数個の場合でも煩雑なソレノイドのオンオフ制御をする
必要がなく、簡単なソレノイド制御で済ませることがで
きる。さらに頻繁な励磁消磁を伴わないため熱損傷など
に起因する装置の老朽化を防止し得るという効果もあ
る。
【0051】また貸し球払出し個数が第2球送り体58
の1回転当たり排出個数(10個)よりも多数個(25
個)に設定された場合でも、回転規制手段としての第1
カム62と第2規制部材59との離隔タイミングから係
止タイミングまでの両者62,59間の相対関係を調整
することにより、少ない球受け部69しかない小型の球
受け体58を適宜に複数回(本実施形態では2.5回
転)回転させれば多数個の貸し球払出し要求にも対応す
ることができ、球受け部を多数備えた大型の球受け体を
用いる必要がないので、装置全体の小型化に貢献するこ
とができる。また前記第1・第2歯車61,64の歯数
比を適宜に変更して差動(歯車)機構がもたらす第1カ
ム62と第2カム65との間の回転差を変更することに
より、前記第2球送り体58の貸し球排出に関する設定
回転(N/n回転)数を変更し得るので、将来的な払出
し設定個数の変更要求、例えば100円分に対して24
個とか22個等という変更要求にも柔軟に対処すること
ができる。
【0052】さらに、第2球受け体58として小型のも
のを使用できることから、同球受け体58を備えた貸し
球払出し用の第2払出し部33を賞球払出し用の第1払
出し部32と共に限られた小スペースしかない機構セッ
ト盤9に併設することが可能とされ、機構セット盤9に
おける大幅な使用変更等も不要にでき、パチンコ機全体
の製造コストが上昇するおそれもなくすことができる。
そして必要時には球抜き操作部34の操作レバー78を
係員が手動操作して第1・第2流路115,116内と
賞球路120内及び貸し球路124内並びに各球供給路
15a,15b内の貯留球を第1・第2払出し部32,
33の解放条件のもとで機外へ排出できるので、簡単に
第1・第2流路115,116内と賞球路120内及び
貸し球路124内並びに各球供給路15a,15b内の
全ての貯留球を速やかに強制排出することができる。
【0053】また前記実施形態では区分供給経路部15
がセット部111に球分配樋112を装着したもとで、
第1流路115及び賞球路120からなる賞球用貯留球
の供給経路と第2流路116及び貸し球路124からな
る貸し球用貯留球の供給経路とに区分され、整流樋14
の球出口17から球受口101を介して1列化状態で流
入した貯留球を賞球分と貸し球分とに区分して各供給経
路毎に独自に下流側へ供給し得る。従って、下流側の球
払出し装置16において賞球払出し作動又は貸し球払出
し作動のいずれか一方が連続集中した場合でも、貯留球
がブリッジ形成することによる球詰まり現象を未然に防
止でき、円滑な球払出しを遂行し得る。
【0054】また球分配樋112における貸し球用の第
2流路116の出口部分に対応する外側方には貸し球分
の貯留球が必要個数分だけ充満しているか否かを検出し
得る検出スイッチ(25個確認スイッチ)19が設けら
れ、同スイッチ19からの球有り検出信号に基づき球払
出し装置16が貸し球払出し作動し得るように構成され
ているので、必要個数分の貯留球が不足しているにも拘
わらず貸し球払出し作動がなされて不十分な貸し球払出
しがなされる事態を未然に防止することができる。そし
て、前述したように貯留球を賞球分と貸し球分とに区分
して供給し得る区分供給経路部15の下流側に設けられ
た球払出し装置16では、賞球用の第1払出し部32と
貸し球用の第2払出し部33が設けられて、夫々の球供
給路15a,15bに供給された貯留球を各球送り体5
0,58の球切り回転に伴い所定個数の賞球又は一定個
数の貸し球として区分払出しできるので、球払出し制御
における制御構成をより一層簡単なものにして装置コス
トの低減に貢献し得る。
【0055】また機構セット盤9のセット盤本体9aに
おいては、セット部111に対し球分配樋112を着脱
交換可能に構成したので、例えば同樋112内の凹部1
17に嵌合された球分配調整片118が磨耗した場合の
交換作業等に際しても、球分配樋112を簡単に取り外
して前記交換作業等を広い作業空間にて容易に行うこと
ができ、パチンコ遊技機に関するメンテナンスコストの
低減にも貢献し得る。しかも、図36及び図37に示す
ように、前記球分配調整片118に代えて球案内片11
8aを凹部117内に嵌合すれば、球分配樋112を賞
球用の第1流路115のみが形成された球案内樋112
aとして構成し得る。従って、前記球分配調整片118
と球案内片118aの交換作業をするだけで、賞球及び
貸し球の両払出し作動を行うタイプのパチンコ遊技機と
賞球払出し作動のみを行うタイプのパチンコ遊技機のい
ずれに対しても簡単に対応することができる。
【0056】また貸し球路124が形成される第2樋部
は被覆カバー105のボス部125を介して着脱可能な
樋部材121により機構セット盤9とは別体に構成され
ているので、機構セット盤9においては球抜き路104
に隣接してセット部111と賞球路120を形成するだ
けでよく、貸し球路に関しては形成する必要がないの
で、機構セット盤9に関する製造コストを上昇させるこ
となく賞球及び貸し球のいずれの払出し要求にも対応し
た機構セット盤9を簡単に製造できる。しかも、前記樋
部材121は正面視略Sの字状をなし、内部に形成され
る貸し球路124は非直線形状をなしているので、セッ
ト盤本体9aにおいては上下方向における短いスペース
内に前記貸し球路124を長い距離で形成することがで
き、より多数個の貯留球を貸し球分として単列数珠繋ぎ
状態で貯留することができる。従って、多数個の貸し球
払出し要求に対しても貯留球の供給不足が生じるおそれ
を低減することができる。
【0057】さらに前記球分配樋112における第1流
路115と第2流路116との球分配に関する通路構成
は、貸し球用の第2流路116側へ優先的に流下供給さ
れる通路構成とされているので、ゲーム中仮に賞球払出
し作動と貸し球払出し作動とがほぼ同時に生じて賞球分
と貸し球分とを共に供給する必要があった場合にも、一
般に賞球分よりも多数個の球払出しがなされる貸し球分
をスムーズに供給して、その払出し要求にも支障を生じ
させることなく対応し得る。しかも、第1流路115と
第2流路116との通路中心の分岐点よりも球分配調整
片118の頂点は第2流路側116へ偏った位置関係と
なっているので、前記両流路115,116の分岐点に
おけるブリッジ現象の発生をも好適に防止し得る。
【0058】なお前記実施形態におけるパチンコ遊技機
は次のように構成を変更してよい。例えば前記実施形態
では各規制部材51,59を夫々対応するソレノイド5
2,60のフレーム枠56,71に対し基端部側面を当
接係合させることにより傾動可能に支持したが(図10
参照)、これを図11に示すように(第2規制部材59
を例にして図示)、第2規制部材59の基端部に軸89
を設け、この軸89をフレーム枠71に形成された軸孔
90に対して挿入支持するようにしてもよい。
【0059】また前記実施形態では第1支軸49に第1
カム62を第2球送り体58及び第1歯車61と一体回
転するように設けたが、これを図38に示すように第2
支軸63に対してカタツムリ形状の第1カム62を第2
歯車64と共に一体回転するように設けてもよい。この
場合には、ソレノイド60の励磁作動に伴い第2規制部
材59の先端が係止部73から離隔(解放)した後、ソ
レノイド60の消磁作動に伴い付勢復帰しようとする第
2規制部材59は、前記第1カム62の円弧部62a
(前記実施形態における拘束円弧縁74に相当)に係合
して摺接し、当該第1カム62が1回転し終わったとこ
ろで再び係止部73に係合して第2球送り体58の回転
を停止させる。従って、この変更例の場合には第2カム
65を不要にできるので構成をより一層簡素化すること
ができる。
【0060】また前記実施形態では第1払出し部32と
第2払出し部33とを前後方向に重ねて並設したが、こ
れを図39,図40に示すように、左右組合せ状に配置
してもよい。この場合には第1払出し部32の第1球送
り体50は新たに設けた軸79により支持される。機構
セット盤9における他の球経路等との関係でこのように
第1払出し部32と第2払出し部33の配置を変更を余
儀なくされる場合に対処できる。また図41に示すよう
に、第1払出し部32と第2払出し部33を夫々別々の
ケース体28に独立収容して前後に組み合せるようにし
てもよい。この場合にも第1払出し部32の第1球送り
体50は新たに設けた軸79により支持される。
【0061】また前記実施形態では球払出し装置16
を、ケース単位にユニット化して機構セット盤9に対し
て着脱可能な構成としたが、機構セット盤9に一体形成
してもよい。また前記実施形態では差動(歯車)機構と
して第1・第2歯車61,64の噛合連動により第1カ
ム62と第2カム65との回転数に差を設けるようにし
たが、径の異なるプーリや鎖車間にベルトやチェーンを
巻掛けて差動機構を構成し、前記両カム62,65の回
転数に差を設けるようにしてもよい。
【0062】また前記実施形態では貸し球センサ39が
2個目(特定個数n1 ,n1<n)の貯留球排出
を検出した時点で出力する特定個数検出信号に基づき第
2ソレノイド60を消磁作動させる構成としたが、第2
カム65の回転角度との関係において第2ソレノイド6
0の消磁時点で第2規制部材59が前記拘束円弧縁74
に当接係合可能であるならば、前記特定個数検出信号は
2個目の貯留球排出の検出時点に限らず、例えば3個目
又は4個目等の貯留球排出の検出時点でもよい。
【0063】また前記実施形態では貸し球センサ39に
より検知手段を構成したが、これをタイマにより検知手
段を構成し、このタイマが予め設定した経過時間(第2
カム65の1回転過程において拘束円弧縁74が第2規
制部材59に当接係合可能な角度範囲内における回転経
過時間)の検知時点で第2ソレノイド60を消磁作動さ
せるように設計してもよい。
【0064】また区分供給経路部15においては、球分
配樋112及び球案内樋112a内に形成される第1・
第2流路115,116の通路形状は分岐形状をなすも
のであれば、第1流路115側へ優先的に区分供給され
るものであっても、あるいは均等に区分供給されるもの
であってもよく、特に、前記実施形態の通路形状に限定
されるものではない。そして、球分配調整片118及び
球案内片118aの形状に関しても、夫々の球分配又は
球案内の機能を維持し得るものであれば、前記実施形態
の形状に限定されるものではない。さらに、球分配調整
片118の頂点の位置については第1・第2両流路11
5,116の通路中心の分岐点から偏位した位置であれ
ばブリッジ現象の発生を好適に防止し得る。そして、前
記球分配調整片118及び球案内片118aについては
夫々球分配樋112及び球案内樋112aに一体化した
構成にしてもよい。この場合には各樋112,112a
単位で交換作業がなされる。
【0065】また貸し球用の第2樋部については別体形
成の樋部材121を着脱可能な構成とすることなく、機
構セット盤9のセット盤本体9a又は被覆カバー105
に対して第2樋部を一体形成してもよい。このようにす
れば第2樋部の取付作業そのものを省略できる。また前
記樋部材121を着脱可能とするボス部125は被覆カ
バー105側でなく樋部材121側に突設してもよい。
このようにすれば、被覆カバー105について賞球及び
貸し球の両払出し用タイプのものを特別に作る必要がな
くなる。
【0066】また前記樋部材121の形状は正面視Sの
字形に限らず、内部に形成される貸し球路124の通路
形状が非直線形状となるものであればクランク状等の他
の形状であってもよい。さらに、貸し球用の第2樋部
(樋部材)121だけでなく、賞球用の第1樋部119
についても賞球路120の通路形状を非直線形状をなす
ように構成してもよい。このようにすれば、賞球分の貯
留球についても多数個の充満保留が可能となる。
【0067】
【発明の効果】本願請求項1の発明によれば、整流樋の
球出口を介して貯留球供給部から供給される貯留球を区
分供給経路部により賞球分と貸し球分とに区分して夫々
1列化状態にして下流側の球払出し装置へ供給できるの
で、貯留球の供給経路においては球詰まり等を生ずるこ
となくスムーズに流通させながら、区分払出しに関する
制御構成を複雑にすることなく、安価なコストで貯留球
の区分払出しを正確且つ円滑に遂行することができる。
【0068】また本願請求項2の発明によれば、前記請
求項1の発明の効果に加えて、貸し球確認検出手段の球
有り検出に基づき貸し球払出し制御がなされるため、払
出し個数が不足した不十分な貸し球払出しがなされると
いう事態の発生を未然に防止することができる。
【0069】また本願請求項3の発明によれば、前記請
求項1又は請求項2の発明の効果に加えて、球払出し装
置においては各払出し部の球送り体が夫々球切り回転す
ることに伴い所定個数の賞球分又は一定個数の貸し球分
を区分払出しできるので、球払出しに関する制御構成を
より一層簡単なものにして装置コストの低減に貢献する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るカードユニットを
併設したパチンコ機を略示する正面図。
【図2】 同じくカードユニットを併設したパチンコ機
を略示する背面図。
【図3】 本実施形態における球払出し装置の一部破断
正面図。
【図4】 図3のIV−IV線における平断面図。
【図5】 図3のV −V 線における平断面図。
【図6】 図3のVI−VI線における縦断面図。
【図7】 図3のVII −VII 線における縦断面図。
【図8】 球払出し装置のケース体等を分解状態で示す
斜視図。
【図9】 第1払出し部と第2払出し部の一部破断した
分解斜視説明図。
【図10】第1払出し部と第2払出し部の配置関係を示
す斜視図。
【図11】第1・第2払出し部における第1・第2規制
部材の別例を示す斜視図。
【図12】第1払出し部の球送り体の回転停止状態を示
す説明図。
【図13】第1払出し部の球送り体の回転許容(球送
り)状態を示す説明図。
【図14】第2払出し部の球送り体の回転停止状態を示
す説明図。
【図15】第2払出し部の球送り体の回転許容(球送
り)状態を示す説明図。
【図16】第2払出し部の払出し前(球送り体の停止)
状態を示す説明図。
【図17】第2払出し部の払出し(球送り体の回転)途
中状態を示す説明図。
【図18】第2払出し部の払出し(球送り体の回転)終
了直前の状態を示す説明図。
【図19】図18における要部を拡大した説明図。
【図20】第2払出し部における回転制動部材の作用説
明図。
【図21】球払出し装置における球抜き操作前状態の説
明図。
【図22】同じく、球払出し装置における球抜き操作後
状態の説明図。
【図23】パチンコ機の主として払出しに係る電気的構
成を略示するブロック図。
【図24】機構セット盤の一部破断背面図。
【図25】図24において被覆カバーを取外した状態を
示す説明図。
【図26】機構セット盤における区分供給経路部の縦断
面図。
【図27】図24におけるA−A線断面図。
【図28】図24におけるB−B線断面図。
【図29】図24におけるC矢視図。
【図30】図24におけるD−D線断面図。
【図31】球分配樋を分解状態で示す正面図。
【図32】第2樋部としての樋部材を分解状態で示す正
面図。
【図33】区分供給経路部を各構成部材に分解した状態
で示す斜視図。
【図34】セット盤本体に球分配樋と樋部材を装着前の
状態を示す斜視図。
【図35】区分供給経路部の組付完了状態を示す斜視
図。
【図36】セット部に球案内樋を装着した状態を示す断
面図。
【図37】球案内樋を分解状態で示す正面図。
【図38】第2払出し部における回転規制手段の別例を
示す説明図。
【図39】球払出し装置の別例を示す縦断面図。
【図40】図25におけるXXVI−XXVI線における平断面
図。
【図41】球払出し装置の他の別例を示す縦断面図。
【符号の説明】
8…カードユニット、 13…球タンク(貯留球供給
部)、 14…整流樋、15a…第1球供給路、 15
b…第2球供給路、 15…区分供給経路部、16…球
払出し装置、 17…球出口、 19…検出スイッチ
(貸し球確認検出手段)、23…球払出し制御基板(電
気的制御部)、 26…カード挿入口、27…球貸し操
作部、 28…ケース体、29…通路樋、 32…賞球
用第1払出し部、 33…貸し球用第2払出し部 34
…球抜き操作部、 37…賞球用センサ、 39…貸し
球用センサ、 58…第2球送り体、 59…第2規制
部材、 60…第2電磁ソレノイド、 61…第1歯
車、 62…第1カム(回転規制手段)、 64…第2
歯車、 65…第2カム(規制干渉手段)、 67…回
転制動部材、 68…区画爪部、69…球受け部、 7
2…引張りバネ(付勢部材)、 73…係止部、 74
…拘束円弧縁(拘束縁)、75…直線切欠(解放縁)、
78…操作レバー、 101…球受口、 104…球抜
き路、 106…球抜き機構、 111…セット部、
112…球分配樋、 112a…球案内樋、 115…
賞球用の第1流路、 116…貸し球用の第2流路、
118…球分配調整片、 118a…球案内片、 11
9…賞球用の第1樋部、 120…賞球路、 121…
貸し球用の第2樋部(樋部材)、 124…貸し球路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水貝 伸明 愛知県名古屋市中村区烏森町3丁目56番地 株式会社ニューギン内 (72)発明者 伊藤 達也 愛知県名古屋市中村区烏森町3丁目56番地 株式会社ニューギン内 (72)発明者 小川 誠 愛知県名古屋市中村区烏森町3丁目56番地 株式会社ニューギン内 Fターム(参考) 2C088 BA03 BA04 BA05 BA37 BA66 BA88 BA89

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機裏側に装備された貯留球供給部内の貯
    留球を、球払出し部の球払出し作動により、遊技盤内で
    のパチンコゲームの入賞成立に対する所定個数単位の賞
    球として払出し得る一方、球貸し金額に従い設定された
    一定個数単位の貸し球として払出し得るパチンコ遊技機
    において、 前記貯留球供給部(13)からの貯留球が流通し得る整
    流樋(14)の球出口(17)に、流入した貯留球を整
    列状態にして下流側へ供給し得る区分供給経路部(1
    5)を連絡する一方、この区分供給経路部(15)の下
    流部に、賞球用の第1払出し部(32)と貸し球用の第
    2払出し部(33)とを設け、 前記区分供給経路部(15)では、前記整流樋(14)
    の球出口(17)から流出された貯留球を受入れる球受
    口(101)と、この球受口(101)の下流側に分岐
    形成されて前記貯留球を賞球分と貸し球分とに区分して
    夫々1列化状態で供給し得る第1流路(115)及び第
    2流路(116)と、前記第1流路(115)に連絡さ
    れて賞球分の貯留球を前記第1払出し部(32)側へ導
    入し得る賞球路(120)と、前記第2流路(116)
    に連絡されて貸し球分の貯留球を前記第2払出し部(3
    3)側へ導入し得る貸し球路(124)とを備えて構成
    したことを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 【請求項2】 前記区分供給経路部(15)には貸し球
    路(124)を介して第2払出し部(33)側へ供給さ
    れる貯留球について前記一定個数分の有無を確認する貸
    し球確認検出手段(19)が設けられ、同検出手段(1
    9)は貸し球払出しを制御する電気的制御部(23)に
    接続されている請求項1に記載のパチンコ遊技機。
  3. 【請求項3】 前記第1払出し部(32)では、前記賞
    球路(120)に連絡される第1球供給路(15a)を
    有し、同第1球供給路(15a)に対する隣接部位に、
    電気的制御部(23)からの賞球払出し信号に基づき球
    切り回転を進行可能とされた第1球送り体(50)を設
    け、この第1球送り体(50)の球切り回転の進行にお
    ける所定条件時に同球送り体(50)を回転停止して前
    記所定個数の賞球排出を終了するように設定され、 前記第2払出し部(33)では、前記貸し球路(12
    4)に連絡される第2球供給路(15b)を有し、同第
    2球供給路(15b)に対する隣接部位に、電気的制御
    部(23)からの貸し球払出し信号に基づき1回転当た
    りn個(n<N)の排出条件で球切り回転を進行可能と
    された第2球送り体(58)を設け、同第2球送り体
    (58)がN/n回転して停止された時点で、前記一定
    個数(N個)の貸し球排出を終了するように設定された
    請求項1又は請求項2に記載のパチンコ遊技機。
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JP2005052509A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Toyo Kasei Kk パチンコ機の球払出し装置

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