JP2000166108A - 二次電池の保護回路装置 - Google Patents
二次電池の保護回路装置Info
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Abstract
によって二次電池の誤充電を行った場合でも、過充電充
電禁止動作のチャタリングを防止できる二次電池の保護
回路装置を提供する。 【解決手段】二次電池4と充電用電源との間の充電路に
充電制御用FET11を挿入し、二次電池4の電池電圧
を充電禁止基準電圧と比較する過充電検出用電圧比較器
14の出力に従って、FET駆動回路16により電池電
圧が充電禁止基準電圧より高い場合に充電制御用FET
11をオフ状態にする保護回路装置において、充電制御
用FET11がオフ状態のときの充電用電源の電圧と電
池電圧との電圧差を検出する電圧差検出用FET13を
設け、この電圧差が所定値以上のとき電圧差検出用FE
T13をオン状態とすることにより、充電制御用FET
11をオフ状態に保持する。
Description
路装置に係り、特に過充電保護機能に関する。
では、二次電池を過充電や過放電から保護する保護回路
装置が内蔵されている。この保護回路装置は、具体的に
は二次電池の充放電路、すなわち二次電池と充電器や負
荷が接続される外部接続端子との間に、MOS−FET
からなる充電制御スイッチ素子と放電制御用スイッチ素
子を直列に挿入し、充電時に電池電圧が充電禁止電圧に
達したとき、充電制御スイッチ素子をオフ状態にして充
電を停止し、放電時には電池電圧が放電禁止電圧に達し
たとき、放電制御用スイッチ素子をオフ状態にして放電
を停止させるように構成される。
て、従来では過充電防止を防止するために、電池電圧を
充電禁止電圧に相当する基準電圧(以下、充電禁止基準
電圧という)と比較する電圧比較器(過充電検出用電圧
比較器)を設け、この電圧比較器の出力によって、電池
電圧が充電禁止基準電圧に達したとき充電制御スイッチ
素子をオフ状態にするようにしている。また、この過充
電検出用電圧比較器にヒステリシスを持たせ、電池電圧
が充電禁止基準電圧より低い充電禁止解除電圧まで低下
した場合に、この電圧比較器の出力によって充電制御ス
イッチ素子を再度オン状態にして充電を開始させるよう
にしている。
持たせない場合は、電池電圧が充電禁止基準電圧に達し
て充電制御スイッチ素子がオフ状態になり、電池電圧が
充電禁止基準電圧より低くなると充電制御スイッチ素子
がオン状態となって充電が再開するという充電制御スイ
ッチ素子のオン/オフ動作が短時間で繰り返され、過充
電禁止動作のチャタリングが起こる。過充電検出用電圧
比較器にヒステリシスを持たせれば、充電制御スイッチ
素子が一旦オフ状態になると、充電禁止解除電圧まで低
下しない限りオフ状態を保持するので、このような充電
禁止動作のチャタリングが防止される。
にとると、例えば、充電禁止基準電圧は4.35V、過
充電検出用電圧比較器のヒステリシス(充電禁止基準電
圧と充電解除電圧との差)は通常、数mV〜300mV
程度にそれぞれ設定される。しかし、現実にはこのヒス
テリシスが有効でない条件が存在し、そのような条件で
は過充電禁止動作のチャタリングを避けることができな
い。
の電源として使用される二次電池は専用の充電器によっ
て充電される。ところが、充電禁止解除電圧より十分に
低い電圧の二次電池に対して、例えば自動車用蓄電池
(カーバッテリ)を充電用電源として用いて、通常の充
電器による充電電圧・充電電流の2倍以上の高電圧・大
電流で充電を行うと、電池電圧が急激に上昇し、瞬時に
充電禁止電圧に達して充電制御スイッチ素子がオフ状態
となり、充電が停止される。
大電流の充電用電源を二次電池にせ接続すると、充電開
始後に瞬時に充電電流が遮断されるため、実際の積算充
電量は非常に僅かであり、充電電流が遮断されると電池
電圧は瞬時に元の値に戻ってしまう。電池電圧が元の値
に戻り、充電禁止解除電圧以下になると充電が再開され
るが、瞬時に充電禁止電圧に達して再び充電電流が遮断
されるという動作が繰り返されることになり、過充電検
出用電圧比較器にヒステリシスを持たせても、過充電禁
止動作のチャタリングが起こる。
の二次電池の保護回路装置では、通常の充電器より充電
電圧・充電電流が極端に大きい充電用電源によって二次
電池の誤充電を行った場合には、ヒステリシスを有する
過充電検出用電圧比較器を用いても、過充電禁止動作の
チャタリングを防止することができない。従って、充電
制御スイッチ素子が大電流で高速のスイッチング動作を
強いられるため、素子の発熱が起こり、条件によっては
素子が破壊されたり、発火に至る可能性がある。
するためになされたもので、通常の充電器より充電電圧
・充電電流が極端に大きい充電用電源によって二次電池
の誤充電を行った場合でも、過充電充電禁止動作のチャ
タリングを確実に防止できる二次電池の保護回路装置を
提供することを目的とする。
め、本発明は二次電池の充電時に電池電圧が充電禁止基
準電圧に達し、充電制御用スイッチ素子をオフ状態とし
て充電電流を遮断している状態のとき、充電用電源の電
圧と電池電圧との電圧差が所定値以上の場合には、本来
の充電器で使用される充電用電源と異なる高電圧、大電
流の充電用電源が接続されていると判断して、充電制御
用スイッチ素子をオフ状態に保持することにより、充電
禁止動作のチャタリングを防止するようにしたものであ
る。
池の保護回路装置は、二次電池と充電用電源との間の充
電路に挿入される充電制御用スイッチ素子と、二次電池
の電圧を充電禁止基準電圧と比較する電圧比較手段と、
この電圧比較手段の出力に基づいて、二次電池の電圧が
充電禁止基準電圧より高い場合に充電制御用スイッチ素
子をオフ状態にするスイッチ駆動手段と、充電制御用ス
イッ素子がオフ状態のときの充電用電源の電圧と二次電
池の電圧との電圧差を検出し、この電圧差が所定値以上
のときオン状態となることにより、充電制御用スイッチ
素子をオフ状態に保持する電圧差検出用スイッチ素子と
を有する。
ドレインが二次電池側に接続され、ソースが充電用電源
側に接続された第1のFETが用いられる。電圧差検出
用スイッチ素子は、例えばドレインが第1のFETのゲ
ートに接続され、ソースが第1のFETのソースに接続
され、ゲートがスイッチ駆動手段の出力端子および第1
のFETのドレインに接続された第2のFETが用いら
れる。
えばドレインが二次電池側に接続され、ソースが充電用
電源側に接続されたFETを用い、電圧差検出用スイッ
チ素子は、例えばコレクタがFETのゲートに接続さ
れ、エミッタがFETのソースに接続され、ベースがス
イッチ駆動手段の出力端子およびFETのドレインに接
続されたバイポーラトランジスタを用いてもよい。
池の保護回路装置は、二次電池と充電用電源との間の充
電路に挿入される充電制御用スイッチ素子と、この充電
制御用スイッチ素子の制御端子と充電用電源側の端子と
の間に接続され、制御端子が充電制御用スイッチ素子の
二次電池側の端子に接続された電圧差検出用スイッチ素
子と、二次電池の電圧を充電禁止基準電圧と比較する電
圧比較手段と、この電圧比較手段の出力に基づいて、二
次電池の電圧が充電禁止基準電圧より高い場合に電圧差
検出用スイッチ素子をオン状態にするスイッチ駆動手段
とを有し、電圧差検出用スイッチ素子は、充電制御用ス
イッチ素子がオフ状態のときの充電用電源の電圧と二次
電池の電圧との電圧差が所定値以上のときオン状態とな
ることにより、充電制御用スイッチ素子をオフ状態に保
持することを特徴とする。
は、例えばドレインが二次電池側に接続され、ソースが
充電用電源側に接続された第1のFETが用いられる。
電圧差検出用スイッチ素子は、例えばドレインが第1の
FETのゲートに接続され、ソースが第1のFETのソ
ースに接続され、ゲートがスイッチ駆動手段の出力端子
および第1のFETのドレインに接続された第2のFE
Tが用いられる。
えばドレインが二次電池側に接続され、ソースが充電用
電源側に接続されたFETを用い、電圧差検出用スイッ
チ素子として、例えばコレクタがFETのゲートに接続
され、エミッタがFETのソースに接続され、ベースが
スイッチ駆動手段の出力端子およびFETのドレインに
接続されたバイポーラトランジスタを用いてもよい。
実施形態を説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る二次電池の保護回路装置の構成を示す図である。図
1において、保護回路装置1Aは電池接続端子2a,2
bと外部接続端子3a,3bを有し、電池接続端子2
a,2b間に二次電池4が接続され、外部接続端子3
a,3b間に外部装置5が接続される。二次電池4は、
例えばリチウムイオン電池であり、その端子電圧を3.
8Vとする。外部装置5としては、二次電池4の充電時
には充電用電源として専用の充電器が接続され、放電時
には負荷、つまり二次電池4を電源として使用する各種
の電子機器がそれぞれ接続される。
いて説明する。まず、二次電池4のマイナス側の充放電
路である外部接続端子3bと電池接続端子2bとの間
に、充電制御用スイッチ素子であるFET(以下、充電
制御用FETという)11と、放電制御用スイッチ素子
であるFET(以下、放電制御用FETという)12が
直列に接続されている。この例では充電制御用FET1
1および放電制御用FET12に、NチャネルMOS−
FETを用いている。すなわち、充電制御用FET11
のソースはマイナス側の外部接続端子3bに接続され、
ドレインは放電制御用FET12のドレインに接続さ
れ、放電制御用FET12のソースはマイナス側の電池
接続端子2bに接続される。
T11、放電制御用FET12のドレイン・ソース間の
寄生ダイオードであり、充電制御用FET11および放
電制御用FET12は、二次電池4からの放電電流の方
向が寄生ダイオードD11の順方向となり、二次電池4
への充電電流の方向が寄生ダイオードD12の順方向と
なるように接続される。
ET(以下、電圧差検出用FETという)13が設けら
れている。この電圧差検出用FET13は、充電器(充
電用電源)の電圧と二次電池4の電圧(以下、電池電圧
という)Vbとの電圧差を検出し、この電圧差が所定値
以上のときオン状態となって充電制御用FET11をオ
フ状態に保持するものであり、そのゲートは保護用抵抗
20を介して充電制御用FET11のドレインに接続さ
れ、ソースは充電制御用FET11のソースに接続さ
れ、ドレインは充電制御用FET11のゲートに接続さ
れている。
および放電制御用FET12を制御する回路であり、過
充電検出用電圧比較器14、過放電検出用電圧比較器1
5、FET駆動回路16および17によって構成され
る。充電制御用FET11は、過充電検出用電圧比較器
14の出力に従ってFET駆動回路16により駆動さ
れ、放電制御用FET12は、過放電検出用電圧比較器
15の出力に従ってFET駆動回路17により駆動され
る。
Vbと二次電池4に対して予め定められた充電禁止基準
電圧V1(例えば、V1=4.35V)を比較し、電池
電圧Vbが充電禁止基準電圧V1以上になると出力が低
レベルから高レベルに反転するように構成される。FE
T駆動回路16は、その出力端子が抵抗18を介して充
電制御用FET11のゲートに接続されており、過充電
検出用電圧比較器14の出力が高レベルになると出力端
子が高レベルから低レベルに反転することにより、充電
制御用FET11をオフ状態にする。
テリシス特性を持っており、電池電圧Vbが充電禁止基
準電圧V1に達して、その出力が低レベルから高レベル
に転じた後、充電禁止基準電圧V1より低い充電禁止解
除電圧(例えば、4.05V)まで低下したとき、出力
が高レベルから低レベルに反転するように構成されてい
る。
池電圧Vbと二次電池4に意思手予め定められた放電禁
止基準電圧V2(例えば、V2=2.3V)を比較し、
電池電圧Vbが放電禁止基準電圧V2以下になると出力
が低レベルから高レベルに反転するように構成されてい
る。FET駆動回路17は、その出力端子が抵抗19を
介して放電制御用FET12のゲートに接続され、過放
電検出用電圧比較器15の出力が高レベルになると出力
端子が高レベルから低レベルに反転することにより、放
電制御用FET12をオフ状態にする。
Aの動作を説明する。 [通常の過充電保護動作]二次電池4の充電時には、外
部接続端子3a,3b間に外部装置5として充電器が接
続される。この場合、充電制御用FET11および放電
制御用FET12は通常オン状態であり、「充電器の+
側出力端子→端子3a→端子2a→二次電池4→端子2
b→放電制御用FET12→充電制御用FET11→充
電器の−側出力端子」の経路で充電電流Icが流れる。
禁止基準電圧V1に達すると、過充電検出用電圧比較器
14の出力が高レベルとなり、FET駆動回路16の出
力が低レベルとなるため、充電制御用FET11がオフ
状態となって、充電電流が遮断され、二次電池4の過充
電保護が行われる。
テリシス特性を持っており、電池電圧Vbがいったん充
電禁止基準電圧V1に達すると、この充電禁止基準電圧
V1より低い充電禁止解除電圧まで低下しない限り出力
が反転しないため、電池電圧Vbが充電禁止基準電圧V
1の前後で充電制御用FET11がオン・オフを繰り返
す現象、すなわち充電禁止動作のチャタリングが防止さ
れる。
になった時点では、二次電池4は充電禁止電圧まで充電
されており、電池電圧Vbは外部装置5として接続され
た充電用電源の電圧とほぼ同じであるから、電圧差検出
用FET13はゲート・ソース間電圧がほぼ0でオフ状
態を保つ。従って、放電などによって電池電圧Vbが充
電禁止解除電圧まで低下すると、過充電検出用電圧比較
器14の出力が低レベルとなり、FET駆動回路16の
出力が高レベルとなるため、充電制御用FET11はオ
ン状態となり、充電が可能となる。
は、外部接続端子3a,3b間に外部装置5として負荷
が接続される。この場合、充電制御用FET11および
放電制御用FET12は通常オン状態であり、「二次電
池4の+側電極→端子2a→端子3a→負荷→端子3b
→充電制御用FET11→放電制御用FET12→二次
電池4の−側電極」の経路で放電電流Idが流れる。
禁止基準電圧V2に達すると、過放電検出用電圧比較器
15の出力が高レベルとなり、FET駆動回路17の出
力が低レベルとなるため、放電制御用FET12がオフ
状態となって、放電電流が遮断され、二次電池4の過放
電保護が行われる。
動作]次に、外部接続端子3a,3b間に外部装置5と
して、二次電池4であるリチウムイオン電池用の充電器
に比較して充電電圧・充電電流の大きい充電用電源、例
えば自動車用鉛蓄電池(出力電圧12V)を誤って接続
した場合を考える。
車用鉛蓄電池を接続すると、二次電池4に大電流の充電
電流が流れる。そして、電池電圧Vbは直ちに充電禁止
基準電圧V1に達し、過充電検出用電圧比較器14の出
力が高レベルになるので、FET駆動回路16の出力が
低レベルとなって充電制御用FET11がオフ状態とな
り、充電電流が遮断される。
流が遮断されると、二次電池4は極めて僅かな充電量し
か充電されないため、電池電圧Vbは瞬時にほぼ充電前
の値に戻る。従って、充電電流が遮断されると、電池電
圧Vbと外部装置5として接続された充電用電源との間
の大きな電圧差が現れる。この電圧差が保護用抵抗20
を介して電圧差検出用FET13のゲート・ソース間に
印加されることにより、FET13がオン状態となる。
と、充電制御用FET11のゲート・ソース間電圧が0
となるため、充電制御用FET11はオフ状態を保持す
る。すなわち、二次電池4の充電電流が遮断されること
により、電池電圧Vbが低下し、充電禁止解除電圧まで
下がると、過充電検出用電圧比較器14の出力は低レベ
ルとなり、FET駆動回路16の出力は高レベルとなる
が、電圧差検出用FET13がオン状態であるために、
充電制御用FET11のゲート・ソース間に電圧が加わ
らず、充電制御用FET11はオフ状態を依然として保
持する。
蓄電池のような高電圧・大電流の充電用電源を誤って接
続した場合、電圧差検出用FET13によって充電制御
用FET11をオフ状態に保持することができ、充電制
御用FET11のチャタリングが防止される。
池のような充電用電源を保護回路装置1Aから取り外す
と、電圧差検出用FET13のソース電位はゲート・ソ
ース間の漏れ電流によってゲート電位と同じになるた
め、電圧差検出用FET13はオフ状態となる。これに
よりFET駆動回路16の出力(高レベル)によって充
電制御用FET11はオン状態となり、再び充電が可能
な状態となる。
本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態の保護
回路装置1Bは、電圧差検出用FET23がFET駆動
回路21と共に充電制御用FET11の駆動系を兼ねて
いる例である。
インが充電制御用FET11のゲートに接続されるとと
もに、プルアップ用抵抗24を介してプラス側の充放電
路に接続され、ソースが充電制御用FET11のソース
に接続され、ゲートがFET駆動回路21の出力端子お
よび充電制御用FET11のドレインに接続されてい
る。
内のFET駆動回路21は、第1の実施形態におけるF
ET駆動回路16とは異なり、出力段がオープンコレク
タ形式であり、出力が負論理となるように構成されてい
る。すなわち、このFET駆動回路21は、過充電検出
用電圧比較器14において電池電圧Vbが充電禁止電圧
V1に達して出力が低レベルから高レベルに反転したと
き、出力が低レベルから高レベルに反転するように構成
されている。
Bの動作を説明する。 [通常の過充電保護動作]本実施形態における通常の充
電時の動作は基本的に同様であるが、充電制御用FET
11が電圧差検出用FET23を介してFET駆動回路
21により駆動される点が異なっている。
部装置5として充電器が接続され、二次電池4が充電さ
れている間に、電池電圧Vbが充電禁止基準電圧V1に
達して過充電検出用電圧比較器14の出力が高レベルと
なると、FET駆動回路21の出力が高レベルとなる。
これにより電圧差検出用FET23がオン状態となっ
て、充電制御用FET11のゲート・ソース間電圧が0
となるため、充電制御用FET11がオフ状態となって
充電電流が遮断され、二次電池4の過充電保護が行われ
る。また、過充電検出用電圧比較器14のヒステリシス
特性により、充電禁止動作のチャタリングが防止され
る。
常の放電時の動作は第1の実施形態と全く同様であるた
め、説明を省略する。
動作]一方、外部接続端子3a,3b間に外部装置5と
して、通常の充電器に比較して充電電圧・充電電流の大
きい例えば自動車用鉛蓄電池のような電源を誤って充電
用電源として接続した場合、二次電池4に大電流の充電
電流が流れ、電池電圧Vbは直ちに充電禁止基準電圧V
1に達し、過充電検出用電圧比較器14の出力が高レベ
ル、FET駆動回路21の出力が高レベルとなる。これ
により電圧差検出用FET23がオン状態となって、充
電制御用FET11のゲート・ソース間電圧が0となる
ために、充電制御用FET11がオフ状態となって充電
電流が遮断される。
流が遮断されると、二次電池4は極めて僅かな充電量し
か充電されないため、電池電圧Vbは瞬時に充電前の値
に戻る。従って、充電電流が遮断されると、電池電圧V
bと外部装置5として接続された充電用電源との間の大
きな電圧差が現れる。この電圧差が抵抗22を介して電
圧差検出用FET23のゲート・ソース間に印加される
ことにより、FET23がオン状態となる。
と、充電制御用FET11のゲート・ソース間電圧が0
となるため、充電制御用FET11はオフ状態を保持す
る。すなわち、二次電池4の充電電流が遮断されること
により、電池電圧Vbが低下し、充電禁止解除電圧まで
下がると、過充電検出用電圧比較器14の出力は低レベ
ルとなり、FET駆動回路21の出力も低レベルとなる
が、電圧差検出用FET23がオン状態であるために、
充電制御用FET11のゲート・ソース間電圧が0とな
り、充電制御用FET11はオフ状態を依然として保持
する。
電池のような高電圧・大電流の充電用電源を誤って接続
した場合、電圧差検出用FET23によって第1の実施
形態と同様に充電制御用FET11をオフ状態に保持す
ることができ、充電制御用FET11のチャタリングを
防止することができる。
池のような充電用電源を保護回路装置1Bから取り外す
と、電圧差検出用FET23のソース電位はゲート・ソ
ース間の漏れ電流によってゲート電位と同じになるた
め、電圧差検出用FET23はオフ状態となる。電圧差
検出用FET23がオフ状態になると、充電制御用FE
T11はゲートがプルアップ用抵抗24を介して高レベ
ルとなるためにオン状態となり、再び充電が可能な状態
となる。
レクタ形式で負論理出力のFET駆動回路21を用いる
構成の保護回路装置において、従来では本実施形態にお
ける電圧差検出用FET23に相当するFETを論理反
転用として用い、このFETとFET駆動回路とで充電
制御用FETの駆動系を構成している。その場合、従来
ではFET23に相当する論理反転用FETのソースを
充電制御用FETのドレインと接続している。
用FET23のソースを充電制御用FET11のソース
に接続することにより、FET23が論理反転と電圧差
検出の両方の機能を兼ねるようにしている。従って、本
実施形態によるとて素子数を増やすことなく、所期の目
的を達成することができ、回路の簡単化を図ることが可
能となる。
果について説明する。図3は、本発明による二次電池の
保護回路装置、例えば第1の実施形態で説明した保護回
路装置1Aを用いた場合の充電禁止動作時の電池電圧と
充電電流の時間波形を示す図であり、図4は同様に、従
来の保護回路装置を用いた場合の充電禁止動作時の電池
電圧と充電電流の時間波形を示す図である。測定条件
は、二次電池としてリチウムイオン電池を2本直列にし
て使用し、充電用電源には自動車用鉛蓄電池と同電圧の
12V定電圧電源を使用した。ただし、電流は安全のた
め1Aに制限したが、効果の確認には影響はない。
しながら流れ続けている。これは充電制御用スイッチの
チャタリングによるものである。これに対し、図3では
充電電流が一旦遮断されるとその状態が維持され、再度
充電状態に移行しないことが分かる。すなわち、充電禁
止動作のチャタリングは生じない。
の電源を充電用電源として接続すると、充電電流は正し
く制御されずに数十Aも流れるため、従来の保護回路装
置では前述のように充電禁止動作のチャタリングが発生
する結果、充電制御用FETの発熱や発火の問題が発生
するが、本発明による保護回路装置では、このような大
電流下でのチャタリングを防止できるため、充電制御用
FETの発熱や発火は起こらない。
T11と放電制御用FET12を二次電池4のマイナス
側の充放電路に挿入したが、プラス側の充放電路に挿入
してもよい。その場合、電圧差検出用FET13,21
の接続も変える必要があることはいうまでもない。
放電保護の両方の機能を有する保護回路装置について述
べたが、過充電保護の機能のみを有する保護回路装置に
も本発明を適用することができる。
次電池の充電時に電池電圧が充電禁止基準電圧に達し、
充電制御用スイッチ素子をオフ状態として充電電流を遮
断している状態のとき、充電用電源の電圧と電池電圧と
の電圧差を検出して、この電圧差が所定値以上の場合
に、充電制御用スイッチ素子をオフ状態に保持すること
により、対象とする二次電池のための充電器で使用され
る充電用電源と異なる高電圧、大電流の充電用電源が接
続されている場合において、従来問題となっていた充電
禁止動作のチャタリングを防止することができる。
えばFETが大電流の下でオン/オフを繰り返すことに
よる素子の発熱や発火の問題を避けることが可能とな
り、保護回路装置としての信頼性が大きく向上する。
回路装置の構成を示す図
回路装置の構成を示す図
図
止動作を説明するための図
Claims (6)
- 【請求項1】 二次電池と充電用電源との間の充電路に
挿入される充電制御用スイッチ素子と、 前記二次電池の電圧を充電禁止基準電圧と比較する電圧
比較手段と、 前記電圧比較手段の出力に基づいて、前記二次電池の電
圧が前記充電禁止基準電圧より高い場合に前記充電制御
用スイッチ素子をオフ状態にするスイッチ駆動手段と、 前記充電制御用スイッ素子がオフ状態のときの前記充電
用電源の電圧と前記二次電池の電圧との電圧差を検出
し、この電圧差が所定値以上のときオン状態となること
により、前記充電制御用スイッチ素子をオフ状態に保持
する電圧差検出用スイッチ素子と、を有することを特徴
とする二次電池の保護回路装置。 - 【請求項2】 前記充電制御用スイッチ素子は、ドレイ
ンが前記二次電池側に接続され、ソースが前記充電用電
源側に接続された第1のFETであり、 前記電圧差検出用スイッチ素子は、ドレインが前記第1
のFETのゲートに接続され、ソースが前記第1のFE
Tのソースに接続され、ゲートが前記第1のFETのド
レインに接続された第2のFETであることを特徴とす
る請求項1記載の二次電池の保護回路装置。 - 【請求項3】 前記充電制御用スイッチ素子は、ドレイ
ンが前記二次電池側に接続され、ソースが前記充電用電
源側に接続されたFETであり、 前記電圧差検出用スイッチ素子は、コレクタが前記FE
Tのゲートに接続され、エミッタが前記FETのソース
に接続され、ベースが前記FETのドレインに接続され
たバイポーラトランジスタであることを特徴とする請求
項1記載の二次電池の保護回路装置。 - 【請求項4】 二次電池と充電用電源との間の充電路に
挿入される充電制御用スイッチ素子と、 前記充電制御用スイッチ素子の制御端子と前記充電用電
源側の端子との間に接続され、制御端子が前記充電制御
用スイッチ素子の前記二次電池側の端子に接続された電
圧差検出用スイッチ素子と、 前記二次電池の電圧を充電禁止基準電圧と比較する電圧
比較手段と、 前記電圧比較手段の出力に基づいて、前記二次電池の電
圧が前記充電禁止基準電圧より高い場合に前記電圧差検
出用スイッチ素子をオン状態にするスイッチ駆動手段と
を有し、 前記電圧差検出用スイッチ素子は、前記充電制御用スイ
ッチ素子がオフ状態のときの前記充電用電源の電圧と前
記二次電池の電圧との電圧差を検出し、この電圧差が所
定値以上のときオン状態となることにより、前記充電制
御用スイッチ素子をオフ状態に保持することを特徴とす
る二次電池の保護回路装置。 - 【請求項5】 前記充電制御用スイッチ素子は、ドレイ
ンが前記二次電池側に接続され、ソースが前記充電用電
源側に接続された第1のFETであり、 前記電圧差検出用スイッチ素子は、ドレインが前記第1
のFETのゲートに接続され、ソースが前記第1のFE
Tのソースに接続され、ゲートが前記スイッチ駆動手段
の出力端子および前記第1のFETのドレインに接続さ
れた第2のFETであることを特徴とする請求項4記載
の二次電池の保護回路装置。 - 【請求項6】 前記充電制御用スイッチ素子は、ドレイ
ンが前記二次電池側に接続され、ソースが前記充電用電
源側に接続されたFETであり、 前記電圧差検出用スイッチ素子は、コレクタが前記FE
Tのゲートに接続され、エミッタが前記FETのソース
に接続され、ベースが前記スイッチ駆動手段の出力端子
および前記FETのドレインに接続されたバイポーラト
ランジスタであることを特徴とする請求項4記載の二次
電池の保護回路装置。
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