JP4130605B2 - 2次電池の過充電保護装置、電源装置及び2次電池の充電制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次電池の過充電保護装置、2次電池を有する電源装置及び2次電池の充電制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
2次電池においては、適正な充電電圧を超えて過充電を行うと、2次電池の電解液が分解してガスが生じたり、電池内部で短絡が発生して2次電池が異常発熱する恐れがある。このような問題が生じると、2次電池が破壊され又はその寿命が大幅に縮められる。
市場では、種々の2次電池及びそれらの充電器が使用されている。それぞれの2次電池は、それに適した充電器で充電すべきである。しかし、ユーザが2次電池を間違った充電器で誤って充電することを完全に防止することは困難である。特に、2次電池をその定格よりも高い定格電圧を有する2次電池の充電器で誤って充電すると、2次電池が過充電され、2次電池の寿命を縮める。
【0003】
リチウムイオン2次電池は、使用又は保存温度が高いほど寿命が短くなる特性を有する。リチウムイオン2次電池を過充電すると、その内部温度が上昇し、急速にその寿命が短くなる。リチウムイオン2次電池をその本来の寿命が尽きるまで使用するためには、電池の過充電を防止し、過充電された状態が長期に継続することを防止し、過充電を繰り返すことを防止することが重要である。
従来から2次電池の過充電を防止する種々の保護装置が提案されている。
【0004】
特許第2872365号公報に、2次電池の充放電経路にそれぞれ寄生ダイオードを有するMOSFETから成る過充電保護用スイッチング手段及び過放電保護用スイッチング手段を直列に配設した従来例1の電源装置が開示されている。従来例1の電源装置においては、制御手段が2次電池の電圧を検出し、その検出電圧に応じて過充電保護用スイッチング手段及び過放電保護用スイッチング手段をオン・オフ制御する。
【0005】
図9を用いて従来例1の電源装置を説明する。図9は、従来例1の電源装置の構成図である。従来例1の電源装置90は、2次電池1、制御手段2、過放電防止用スイッチ素子であるMOSFET3、過充電防止用スイッチ素子であるMOSFET4、正極端子5、負極端子6を有し、MOSFET3、4は、それぞれ等価的に、寄生ダイオード3A及び4Aを有する。MOSFET3及び4のソース端子には寄生ダイオード3A及び4Aのアノード端子がそれぞれ接続され、ドレイン端子には寄生ダイオード3A及び4Aのカソード端子がそれぞれ接続されている。
【0006】
正極端子5及び負極端子6の間に、2次電池1、MOSFET3、及びMOSFET4が直列に接続されている。
2次電池1は正極端子5及び負極端子6に接続された負荷に電流を供給する。正極端子5及び負極端子6に接続された充電器は2次電池1を充電する。制御手段2は、2次電池1の両端電圧に基づいて、MOSFET3及び4の導通/遮断制御を行う。制御手段2は、2次電池1が過充電され又は過放電することを防止する。
【0007】
2次電池1の放電時に、制御手段2はMOSFET3及びMOSFET4を導通させる。2次電池1の放電が進んで、2次電池1の両端電圧が一定の電圧VODoff以下になると、制御手段2は、過放電防止用スイッチ素子であるMOSFET3を導通状態から遮断状態に変化させる。これにより2次電池1は放電を停止し、2次電池1の過放電が防止される。
上記状態から2次電池1の充電を開始する。正極端子5及び負極端子6に接続された充電器(図示しない)から供給される電流は、導通状態であるMOSFET4及び寄生ダイオード3Aを通じて2次電池1を充電する。2次電池1の充電が進んで、2次電池1の両端電圧が一定の電圧VODon(VODon>VODoff)以上になると、制御手段2は、過放電防止用スイッチ素子であるMOSFET3を遮断状態から導通状態に変化させる。以後、充電器から供給される電流は、導通状態であるMOSFET4及び3を通じて2次電池1を充電する。
【0008】
2次電池1の充電が進んで、2次電池1の両端電圧が一定の電圧VOCoff(VOCoff>VODon)以上になると、制御手段2は、過充電防止用スイッチ素子であるMOSFET4を導通状態から遮断状態に変化させる。これにより2次電池1は充電電流が流れなくなり、2次電池1の過充電が防止される。
上記状態から2次電池1は放電を開始する。2次電池1が出力する電流は、導通状態であるMOSFET3及び寄生ダイオード4Aを通じて正極端子5及び負極端子6に接続された負荷(図示しない)に流れる。2次電池1が自己放電をする場合もある。2次電池1の放電が進んで、2次電池1の両端電圧が一定の電圧VOCon(VODon<VOCon<VOCoff)以下になると、制御手段2は、過充電防止用スイッチ素子であるMOSFET4を遮断状態から導通状態に変化させる。以後、2次電池1が出力する電流は、導通状態であるMOSFET4及び3を通じて負荷に流れる。
【0009】
従来例1の電源装置においては、上記の方法により2次電池1の過充電及び過放電が防止される。
従来例1の電源装置に2次電池1の定格より高い定格電圧を有する充電器、若しくは故障により定格より高い電圧を供給するに至った充電器を接続したままに長時間放置したとすれば、2次電池1の電圧は図10のように変化すると考えられる(以降の説明は、特許第2872365号公報に記載されていない。)。図10は従来例1の電源装置に充電器が接続された時点からの2次電池1の電圧の時間変化を示すグラフ(縦軸は2次電池1の電圧、横軸は時間)である。図10において31は充電禁止電圧VOCoff、32は充電復帰電圧VOConである。
【0010】
充電器が2次電池1を充電すると、2次電池1の電圧は上昇し、充電禁止電圧VOCoffに達する。この時点で、制御手段2は2次電池1の充電を禁止する。2次電池1は自己放電を開始し、2次電池1の電圧は下がり始める。その後、2次電池1の電圧が充電復帰電圧VOConよりも下がると、制御手段2は再び2次電池1の充電を許可する。2次電池1の電圧は再び上昇する。その後電源装置は上記の動作を繰り返す。2次電池1の電圧は、充電禁止電圧VOCoffと充電復帰電圧VOConとの間で変化を繰り返す。
【0011】
特開2002−34166号公報には従来例2の2次電池の保護装置が開示されている。図11を用いて従来例2の2次電池の保護装置を説明する。図11は、従来例2の2次電池の保護装置110の構成図である。従来例2の2次電池の保護装置110は、2次電池である電池ブロック1(直列に接続された電池セルブロック1A及び1Bで構成されている。)、制御回路部2、過放電防止用スイッチ素子であるMOSFET4、過充電防止用スイッチ素子であるMOSFET3、正極端子5、負極端子6、電流検出用抵抗R3を有し、前記それぞれのMOSFETはそれぞれ寄生ダイオード4A及び3Aを有する。
【0012】
寄生ダイオード3A及び4Aは、MOSFET3及び4に並列に接続されている。MOSFET3及び4のソース端子に寄生ダイオード3A及び4Aのアノード端子がそれぞれ接続され、ドレイン端子に寄生ダイオード3A及び4Aのカソード端子がそれぞれ接続されている。
従来例2の2次電池の保護装置110は、従来例1と同様に、2次電池である電池ブロックの充放電経路にMOSFETから成る過充電保護用スイッチング手段(充電FET3)及び過放電保護用スイッチング手段(放電FET4)を直列に配設している。
【0013】
従来例2の2次電池の保護装置は、以下のように過充電保護用スイッチング手段を制御する。2次電池の保護装置に充電器を接続し、電池ブロック1を充電する。電池ブロックの電圧が第1の電圧(例えば4.30V)以上になると、制御回路部2が過充電防止用スイッチ素子であるMOSFET3を遮断状態にして、電池ブロック1の充電を停止させる。電池ブロックが機器本体又は充電器に対して未接続状態になったことを検出すると、制御回路部2が過充電防止用スイッチ素子であるMOSFET3を導通状態にする。
【0014】
【特許文献1】
特許第2872365号公報
【特許文献2】
特開2002−34166号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来例1の電源装置及び従来例2の2次電池の保護装置は、2次電池の過充電を特定の範囲で防止できる。しかし、2次電池をその定格よりも高い定格電圧を有する2次電池の充電器で誤って充電した場合、従来例1の電源装置及び従来例2の2次電池の保護装置は、2次電池の過充電を十分に防止できなかった。
従来例1の電源装置を2次電池の定格よりも高い定格電圧を有する充電器に接続したままで放置した場合、図10に示すように、2次電池の電圧は、充電禁止電圧VOCoffと充電復帰電圧VOConとの間で変化を繰り返す。一般に充電禁止電圧VOCoffは2次電池の正常な電圧範囲の上限値よりある程度高い値に設定されている故に、2次電池に充電禁止電圧VOCoffと同一の電圧を繰り返し印加すると、2次電池の寿命を縮めることになる。最悪の場合、2次電池が破壊される恐れもある。
【0016】
従来例2の2次電池の保護装置を2次電池の定格よりも高い定格電圧を有する充電器に接続したままで放置した場合、2次電池の電圧が充電禁止電圧である第1の電圧に達すると、充電が停止される。2次電池の保護装置と充電器との接続を外さない限り、充電は再開されない故、従来例1と異なり、2次電池に充電禁止電圧と同一の電圧を繰り返し印加することを防止できる。
【0017】
しかし、ユーザが2次電池をその定格よりも高い定格電圧を有する2次電池の充電器で充電する場合、ユーザは誤った充電器を接続したことに気が付いていない。従来例2の2次電池の保護装置の過充電保護機能が働いて充電が停止されると、ユーザは充電が停止された原因を理解できず、充電を強制的に継続しようとして、充電器のコネクタと2次電池の保護装置のコネクタとの挿抜を繰り返すことが多い。従来例2においては、充電器と2次電池の保護装置とのコネクタが抜かれて再び挿入されると、2次電池の保護装置は直ちに充電を許可する。ユーザが充電器のコネクタと2次電池の保護装置のコネクタとの挿抜を繰り返すと、2次電池にその定格電圧より高い電圧である充電禁止電圧近傍の電圧が継続して印加される。このような場合、図10に示す場合よりも早く2次電池の劣化が進む。
特に2次電池がリチウムイオン2次電池であれば、上記の場合、過充電されたリチウムイオン2次電池の寿命は、急速に短くなる。
【0018】
本発明は上記の問題点を解決し、例えばユーザが2次電池を誤ってその定格よりも高い定格電圧を有する2次電池の充電器で充電しても、従来の装置に比べて、2次電池に長期に又は繰り返して過電圧が印加されにくい、安全で2次電池の短寿命化を防止する2次電池の過充電保護装置、2次電池を有する電源装置及び2次電池の充電制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、複数の電池ブロックで構成された2次電池の、特定の電池ブロックに対して過充電が行われることを防止し、安全で2次電池の短寿命化を防止する2次電池の過充電保護装置、2次電池を有する電源装置及び2次電池の充電制御方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
請求項1の発明は、充電器が2次電池を充電する充電経路に配置された充電用スイッチング手段と、前記2次電池と前記充電器との接続状態を検出する接続状態検出手段と、前記2次電池の電圧を検出する電池電圧検出手段と、前記2次電池の電圧が前記2次電池の定格電圧より高い第1の閾値以上になった時に前記充電用スイッチング手段を遮断状態にし、その後前記2次電池と前記充電器とが接続状態にあれば前記充電用スイッチング手段を遮断状態に保持し、前記2次電池の電圧が前記2次電池の定格電圧より低い第2の閾値以下になり且つ前記2次電池と前記充電器とが非接続状態になった時に前記充電用スイッチング手段を導通状態にする制御手段と、を有することを特徴とする2次電池の過充電保護装置である。
【0020】
請求項2の発明は、充電器が2次電池を充電する充電経路に配置された充電用スイッチング手段と、前記2次電池と前記充電器との接続状態を検出する接続状態検出手段と、直列に接続された複数の電池ブロックを有する前記2次電池の各電池ブロックの電圧を検出する電池電圧検出手段と、少なくとも1つの前記電池ブロックの電圧が前記2次電池の定格電圧より高い第1の閾値以上になった時に前記充電用スイッチング手段を遮断状態にし、その後前記2次電池と前記充電器とが接続状態にあれば前記充電用スイッチング手段を遮断状態に保持し、全ての前記電池ブロックの電圧が前記2次電池の定格電圧より低い第2の閾値以下になり且つ前記2次電池と前記充電器とが非接続状態になった時に前記充電用スイッチング手段を導通状態にする制御手段と、を有することを特徴とする2次電池の過充電保護装置である。
【0021】
請求項3の発明は、2次電池と、請求項1又は請求項2に記載の2次電池の過充電保護装置とを有することを特徴とする電源装置である。
【0022】
請求項4の発明は、2次電池を充電する充電ステップと、前記2次電池の電圧が前記2次電池の定格電圧より高い第1の閾値以上になった時に、前記2次電池の充電経路を遮断する充電経路遮断ステップと、前記2次電池の電圧が前記2次電池の定格電圧より低い第2の閾値以下になり且つ前記2次電池と充電器とが非接続状態になった時に前記2次電池の充電経路を導通させる充電経路導通ステップと、を有することを特徴とする2次電池の充電制御方法である。
【0023】
請求項5の発明は、直列に接続された複数の電池ブロックを有する2次電池を充電する充電ステップと、少なくとも1つの前記電池ブロックの電圧が前記2次電池の定格電圧より高い第1の閾値以上になった時に前記2次電池の充電経路を遮断する充電経路遮断ステップと、全ての前記電池ブロックの電圧が前記2次電池の定格電圧より低い第2の閾値以下になり且つ前記2次電池と充電器とが非接続状態になった時に前記2次電池の充電経路を導通させる充電経路導通ステップと、を有することを特徴とする2次電池の充電制御方法である。
【0024】
本発明は、例えばユーザが2次電池を誤ってその定格よりも高い定格電圧を有する2次電池の充電器で充電しても、従来の装置に比べて、2次電池に長期に又は繰り返して過電圧が印加されにくい、安全で2次電池の短寿命化を防止する2次電池の過充電保護装置、2次電池を有する電源装置及び2次電池の充電制御方法を実現できるという作用を有する。
本発明は、複数の電池ブロックで構成された2次電池の、特定の電池ブロックに対して過充電が行われることを防止し、安全で2次電池の短寿命化を防止する2次電池の過充電保護装置、2次電池を有する電源装置及び2次電池の充電制御方法を実現できるという作用を有する。
【0025】
本発明によれば、2次電池を2次電池の定格よりも高い定格電圧を有する充電器に接続したままで放置した場合、2次電池の電圧が充電禁止電圧である第1の閾値に達すると、充電が停止される。その後、2次電池と充電器との接続を外さない限り、充電は再開されない。
【0026】
ユーザが2次電池をその定格よりも高い定格電圧を有する2次電池の充電器で充電し、ユーザが誤った充電器を接続したことに気が付かないとする。本発明の2次電池の過充電保護装置(又は電源装置又は2次電池の充電制御方法)の過充電保護機能が働いて充電が停止すると、ユーザが充電を強制的に継続しようとして、充電器のコネクタと2次電池の保護装置のコネクタとの挿抜を繰り返す場合がある。
【0027】
2次電池の電圧が第1の閾値(充電禁止電圧)以上に達した後、自己放電によって第2の閾値(充電復帰電圧)に戻るまでには相当の時間がかかる。ユーザが2次電池の過充電保護装置の過充電保護機能が働いて充電が停止したことに気が付いてから、充電器のコネクタと2次電池の保護装置のコネクタとの挿抜を繰り返しても、多くの場合充電は再開されない(2次電池の電圧が第2の閾値(充電復帰電圧)より高い場合が多い。)。もし充電が再開されても、2次電池の電圧が第1の閾値(充電禁止電圧)以上に達した後、充電を停止する。その後、図10のように充電を繰り返すことはない。
本発明は、過充電によって2次電池の寿命が縮められ、又は2次電池が破壊されることを防止する。本発明は、異常充電時の安全性が著しく向上した2次電池の過充電保護装置、2次電池を有する電源装置及び2次電池の充電制御方法を実現する。
【0028】
接続状態検出手段が、2次電池と充電器との接続状態を検出する方法は任意である。
接続状態検出手段は、2次電池と充電器とが物理的に接続状態にあるか否かを検出しても良い。例えば接続状態検出手段は、充電器の接続端子と2次電池の接続端子とが物理的に接続されているか否かを検出する(接続端子に電流が流れているか否かを検出しない。)。
【0029】
接続状態検知手段は、過充電保護装置が働いて充電電流が遮断状態にあるという条件の下に、2次電池と充電器とが接続状態にあるか否かを検出しても良い。例えば、2次電池の過充電保護装置の、充電器と接続する側の二つの接続端子の間の電圧を抵抗で分割し、その分割点の電位が所定の閾値以上であるか否かを判定することにより、これを検出することが出来る(後述)。
【0030】
好ましくは2次電池の過充電保護装置は、充電用スイッチング手段が遮断状態になって充電電流が充電経路を流れなくなった状態においても、放電電流は別の放電経路を通じて流れ得るような構成を有する。例えば、充電用スイッチング手段はFETであって、放電電流がアノードからカソードに流れるようにFETに並列に接続された寄生ダイオードを有する。
【0031】
本発明は、2次電池がリチウムイオン電池(環境温度が高いと寿命が短くなり易い。)である場合において、大きな効果を奏する。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について図面とともに記載する。
【0033】
《実施の形態1》
本発明の実施の形態1の電源装置について図1〜図5を用いて説明する。図1は、実施の形態1の電源装置の構成図である。本実施の形態は、MOSFETとしてNチャンネルのものを用いて説明しているが、PチャンネルのMOSFETを用いた場合も本実施の形態に準じた考え方で同じ目的を達成させることが出来る。MOSFETはNチャンネルの場合は、電池の負極側に挿入されるが、Pチャンネルの場合は正極側に挿入されることになる。
本実施の形態の電源装置10は、2次電池1、過充電保護装置11、正極端子5及び負極端子6を有する。過充電保護装置11は、制御IC2(制御手段)、MOSFET3及び4、充電器開放検出回路7、寄生ダイオード3A及び4Aを有する。寄生ダイオード3A及び4Aは、MOSFET3及び4に並列に存在している。MOSFET3及び4のソース端子に寄生ダイオード3A及び4Aのアノード端子がそれぞれ接続され、ドレイン端子に寄生ダイオード3A及び4Aのカソード端子がそれぞれ接続されている。充電器開放検出回路7は、抵抗R1及びR2を有する。実施の形態1において、2次電池1は充電可能なリチウムイオン電池である。
【0034】
正極端子5及び負極端子6の間に、2次電池1、MOSFET3及びMOSFET4が直列に接続されている。
2次電池1は正極端子5及び負極端子6に接続された負荷に電流を供給する。正極端子5及び負極端子6に接続された充電器は2次電池1を充電する。制御IC2は、2次電池1の両極間の電圧及び充電器開放検出回路7の出力信号を入力し、MOSFET3及び4の導通/遮断制御を行う(MOSFET3、4のゲート電圧を制御する。)。制御IC2は、2次電池1が過充電され又は過放電することを防止する。
【0035】
2次電池1の放電時に制御IC2は、MOSFET3及びMOSFET4を導通させる。2次電池1の放電が進んで、2次電池1の両端電圧が一定の電圧VODoff(放電禁止電圧)以下になると、制御IC2は、過放電防止用スイッチ素子であるMOSFET3を導通状態から遮断状態に変化させる。これにより2次電池1は放電を停止し、2次電池1の過放電が防止される。この状態において、2次電池1を充電器で充電する。充電器が出力する充電電流は、寄生ダイオード3A及びMOSFET4を通じて2次電池1に供給される。その後2次電池1が充電され、2次電池1の両端電圧が一定の電圧VODon(放電復帰電圧)以上(VODon>VODoff)になると、制御IC2は、MOSFET3を再び導通状態にする。充電器が出力する充電電流は、MOSFET3及び4を通じて2次電池1に供給される。
【0036】
2次電池1の充電時に制御IC2は、MOSFET3及びMOSFET4を導通させる。2次電池1の充電が進んで、2次電池1の両端電圧が一定の電圧VOCoff(第1の閾値。充電禁止電圧)(VOCoff>VODon)以上になると、制御IC2は、過充電防止用スイッチ素子であるMOSFET4を導通状態から遮断状態に変化させる。これにより2次電池1は充電を停止し、2次電池1が過充電されることを防止する。この状態において、充電器に代えて負荷を電源装置10に接続すると、2次電池が出力する電流は、寄生ダイオード4A及びMOSFET3を通じて負荷に供給される。
【0037】
その後2次電池1が放電され、2次電池1の両端電圧が一定の電圧VOCon(第2の閾値。充電復帰電圧)以下(VOCoff>VOCon>VODon)になり且つ2次電池1と充電器とが非接続状態になると、制御IC2はMOSFET4を再び導通状態にする。この状態において、負荷を電源装置10に接続すると、2次電池1が出力する電流は、MOSFET3及び4を通じて負荷に供給される。
例えば2次電池1の定格電圧が8Vであれば、充電禁止電圧を12V、充電復帰電圧を7V程度に設定する。
【0038】
充電器開放検出回路7は、正極端子5及び負極端子6の間に接続され、抵抗R1、抵抗R2で決まる電圧VAを出力する。制御IC2は、充電器開放検出回路7の出力電圧VAを入力し、VAとVBの値から充電器又は負荷が電源装置10に接続されているか否か、FET4が導通状態にあるか遮断状態にあるかを判定する。
VBを電池1の電圧、VCを充電器の開放電圧とする。電池1の負極電位を基準(0[V])にとると、抵抗R1とR2の接続点の電位VAの値を用いて、充電器又は負荷が接続状態にあるか、非接続状態にあるかは、FET4の導通・遮断の状態と関連して以下のようにして決定することが出来る。ただし、制御IC2の入力インピーダンス、FET4の遮断時の抵抗、寄生ダイオードの逆方向抵抗は無限大、FET4の導通時の抵抗、寄生ダイオードの順方向抵抗は零とする。また、抵抗R1+R2は充電器の内部抵抗に比べて十分に大きいとする。
【0039】
問題は、FET4が遮断状態になってから、VB<VOConになった後、
(1)充電器が既に電源装置10から外されているか、
(2)外されていないとすれば、その後それが外された瞬間
を検出し、これらが検出されるとFET4を導通状態にすることである。この制御は次のようにして行われる。
FET4の導通・遮断状態に対応して、
▲1▼FET4が遮断状態で充電器が接続状態にあるとき
FET4の寄生ダイオードは逆バイアスが掛かり、FET4の挿入されているラインは切断状態と同じであるから、このときのVAをVA1とすると、充電器の端子間の電圧はほぼVCであるから
VA1=VB−VC・R1/(R1+R2)
▲2▼FET4が遮断状態で充電器が非接続状態にあるとき、若しくは負荷がつながっているとき
抵抗R1、R2、負荷がつながっているときはこれら抵抗と並列の負荷抵抗、FET4の寄生ダイオード4Aを通じて電池1による電流が流れるから、このときのVAをVA2とすると
VA2=VB・R2/(R1+R2)
となる。
【0040】
ここで、例えば、R1を数MΩ、R2を数kΩのオーダーとすると、R2/(R1+R2)≒0、R1/(R1+R2)≒1であるから、VA2は零に近い正の値である。また、ここで考えているのは特に定格を越える高い電圧の充電器が接続されている場合であり(正常な充電器が接続されているときは、FET4が遮断状態になることはない)。VOCon<VOCoff<Vcであり、VA1=VB−VC・R1/(R1+R2)<VOCon−VC・R1/(R1+R2)≒VOCon−VC<0となる。従って、所定値θを、VOCon<θ≦0の間の適当な値として選び、(VB<VOCon)∩(VA≧θ)=0の状態が(VB<VOCon)∩(VA≧θ)=1の状態となった瞬間、充電器が外されたと判断することが出来る。”∩”は論理積を表し、”0”は”偽””1”は”真”を表しているが、両者何れの状態かを区別するだけであるから、この”真”、”偽”の定義は逆でも勿論良い。
【0041】
(図4)は、VB、VA、FET4の導通・遮断状態の関係を示している。t1までは、FET4は導通状態であり充電が行われているとする。このときはVA≒0であり、VBがt1で充電禁止電圧VOCoffに至ったとすると、FET4は遮断状態になり、VA≒VOCoff−VCとなる。以後、前記▲1▼に従って電池1の放電と共にVB従ってVAは徐々に低下し、t2でVBは充電復帰電圧VOConを通過し、それに対応してVAはVOCon−VCを通過する(このときVA<θ)である)。やがて、時点t3において、充電器が電源装置10から外されたとすると、前記▲2▼に従ってVA=VB・R2/(R1+R2)≒0になり(このときVA≧θである)、FET4は導通状態になる。この状態で、時点t4において電源装置10に充電器をつなぐと再び充電が始まる。ただし、この時点では既にFET4が導通状態にあるから、VA≒0である。以上のことから、VOCon−VC<θ<0を満足するθを閾値として、VB<VOConとVA<θが同時に成り立つときは充電器接続状態でFET4は遮断状態、その後VA≧θとなった瞬間充電器が取り外されたと判定し、FET4を導通状態とすることが出来る。
【0042】
もし、FET4が遮断状態になってから(t1以後)、VB<VOConになるまでに(t2までに)、充電器が外され、負荷が接続されたとすると、その時点ではVB>VOConであるためFET4は遮断状態のままでFET4の寄生ダイオードを通じて電池1による電流が流れVA≒0である。VB<VOConとなると、VA≒0≧θとVB<VOConが同時に成り立つようになり、その瞬間FET4を導通状態となし、FET4本体を通じて放電が続行することになる。即ち、従来の保護回路と同じように、VBがVOCoffになってからVOConになるまでは寄生ダイオードを通じて放電が行われるが、VBがVOCon以下になるとFET4本体を通じて放電が行われる。
【0043】
図2は、実施の形態1の2次電池の充電制御方法(電源装置10の充電制御方法)のフローチャートである。図2のフローチャートは、ステップ201〜208を有する。最初に電源装置10を充電器に接続する(ステップ201)。ステップ202で、制御IC2は充電用スイッチング素子(FET4)及び放電用スイッチング素子(FET3)をオン(導通)させる。充電器は2次電池1の充電を開始する(ステップ203)。
ステップ204で、制御IC2は2次電池1の電圧が充電禁止電圧VOCoff以上であるか否かを調べる。2次電池1の電圧が充電禁止電圧VOCoff未満であった場合は、ステップ203に戻り、充電を継続する。ステップ204で、2次電池1の電圧が充電禁止電圧VOCoff以上であった場合は、ステップ205に進み、制御IC2は充電用スイッチング素子(FET4)をオフ(遮断状態)にする。充電が停止される。2次電池1は放電(図2においては自己放電)を開始する。
【0044】
ステップ206で、制御IC2は2次電池1の電圧が充電復帰電圧VOCon以下であるか否かを調べる。2次電池1の電圧が充電復帰電圧VOCon以下でなかった場合は、ステップ206を繰り返す。2次電池1の電圧が充電復帰電圧VOCon以下であった場合は、ステップ207へ進む。
ステップ207で、制御IC2は電源装置10が充電器に接続されているか否かを検出する。充電器に接続されている場合は、ステップ207を繰り返す。電源装置10が充電器に接続されていない場合は、ステップ208に進み、制御IC2は充電用スイッチング素子(FET4)をオンにして、処理を終了する。
【0045】
図3は本実施の形態の電源装置に2次電池1の定格より高い定格電圧の充電器を接続して、そのまま放置した場合の2次電池1の電圧の時間変化を示すグラフである(縦軸は2次電池1の電圧、横軸は時間)。図3において31は充電禁止電圧VOCoff、32は充電復帰電圧VOConである。
充電器を接続後、2次電池1の電圧は上昇し、一度充電禁止電圧VOCoffに達するが、その時点で制御IC2が2次電池1の充電を止め、放電を開始させる。2次電池1の電圧は、例えば自己放電により時間とともに低下する。2次電池1の電圧が充電復帰電圧VOCon以下に下がっても、充電器が電源装置10から外されていない故、制御IC2は2次電池1の放電を継続する。図3に示す2次電池1の電圧の時間変化は、図10と比較して2次電池1を劣化させにくい。
【0046】
制御IC2が2次電池1の充電を止めた時点でユーザが電源装置10のコネクタと充電器のコネクタとの挿抜を繰り返しても、2次電池1の電圧が充電復帰電圧VOConより高ければ、制御IC2は2次電池1の充電を止めた状態を継続する。
(図5)は電源装置10に対し、充電器の挿抜を行った場合の一例であって、VAの変化の様子を示している。t5、t6、t7、t4の順に、抜、挿、抜、挿を行った場合のVAの変化の様子を示している。電源装置10に充電器が挿入され、FET4が遮断状態、VB≧VOConの時は、VA=VB−VC<θ、充電器が外されたときは、FET4の寄生ダイオード4Aを通じて電池1は放電し、VA≒0>θである。
この状態で、VB<VOConとなると(時点t2 )、はじめてFET4が導通状態になる。FET4が導通状態になると、VA≒0はそのまま続き、その後、電源装置10に充電器が接続されたとき(時点t4)、充電が再開され、FET4が遮断状態になるまでVA≒0である。FET4が遮断状態にある間は、VA≒0であり、FET4が導通状態にあるときは、VA=VB−VCである。
上記の構成により、実施の形態1の電源装置10は、2次電池1(リチウムイオン電池)が過充電されることを防止する。
【0047】
《実施の形態2》
本発明の実施の形態2の電源装置について図6及び7を用いて説明する。図6は、実施の形態2の電源装置の構成図である。本実施の形態の電源装置60は、2次電池1が複数の電池ブロック62及び63を直列に接続したものであり、制御IC2が2次電池1(電池ブロック62と63との直列体)の電圧VP及び電池ブロック63の電圧VQを入力し、及び2次電池の充電制御方法が実施の形態1と異なる。それ以外の点において、実施の形態2の電源装置は実施の形態1と同一である。実施の形態2の過充電保護装置の符号を61とする。図6において、実施の形態1と同一のブロックには同一の符号を付している。実施の形態1と同一の内容の説明を省略する。
【0048】
図7は、実施の形態2の2次電池の充電制御方法(電源装置60の充電制御方法)のフローチャートである。図7のフローチャートは、ステップ201〜203、704、205、706、207、208を有する。図7のフローチャートにおいて、図2(実施の形態1)と同一のステップには同一の符号を付している。
最初に電源装置10を充電器に接続する(ステップ201)。ステップ202で、制御IC2は充電用スイッチング素子(FET4)及び放電用スイッチング素子(FET3)をオン(導通)させる。充電器は2次電池1の充電を開始する(ステップ203)。
【0049】
ステップ704で、制御IC2は2次電池1の各電池ブロック62、63の電圧(VP−VQ)、VQが充電禁止電圧VOCoff(第1の閾値)以上であるか否かを調べる。例えば2次電池1の定格電圧が8Vであれば、電池ブロックの充電禁止電圧VOCoffを6V(=12V/2)、充電復帰電圧(第2の閾値)VOConを3.5V(=7V/2)程度に設定する。電池ブロックを直列に接続した2次電池において、例えば1つの電池ブロックだけが過充電されると、その電池ブロックの劣化が進む。電池ブロックが劣化するとその内部抵抗が増加し、2次電池1全体に印加された充電電圧のうち劣化した電池ブロックに印加される分電圧が高くなる。すると、その電池ブロックの劣化がますます進み、2次電池1の寿命が急速に尽きてしまう。
【0050】
ステップ704で、制御IC2はいずれか1つの電池ブロックの電圧が充電禁止電圧VOCoff以上であるか否かをチェックする。全ての電池ブロック62、63の電圧が充電禁止電圧VOCoff未満であればステップ203に戻り上記の処理を繰り返す。少なくとも1つの電池ブロックの電圧が充電禁止電圧VOCoff以上であれば、制御IC2は充電用スイッチング素子(FET4)をオフ(遮断状態)にする(ステップ205)。充電が停止され、2次電池1は放電(図7においては自己放電)を開始する。
【0051】
ステップ706で、制御IC2は全ての電池ブロック62、63の電圧が充電復帰電圧VOCon以下であるか否かを調べる。全ての電池ブロック62、63の電圧が充電復帰電圧VOCon以下でなかった場合は、ステップ706を繰り返す。全ての電池ブロック62、63の電圧が充電復帰電圧VOCon以下であった場合は、ステップ207へ進む。
ステップ207で、制御IC2は電源装置10が充電器に接続されているか否かを検出する。充電器に接続されている場合は、ステップ207を繰り返す。電源装置60が充電器に接続されていない場合は、ステップ208に進み、制御IC2は充電用スイッチング素子(FET4)をオンにして、処理を終了する。
上記の構成により、実施の形態2の電源装置60は、実施の形態1と同様の効果に加えて、2次電池1(リチウムイオン電池)の各電池ブロックが過充電されることを防止する。
【0052】
《実施の形態3》
本発明の実施の形態3の電源装置について図8を用いて説明する。図8は実施の形態3の電源装置の構成図である。本実施の形態の電源装置80は、充電器開放検出回路7を有せず、充電器又は負荷接続検知用端子82を有する。実施の形態3の過充電保護装置の符号を81とする。図8において、実施の形態1と同一のブロックには同一の符号を付している。実施の形態1と同一の内容の説明を省略する。
【0053】
実施の形態3の電源装置80の正極端子5、負極端子6、充電器又は負荷接続検知用端子82は、それに接続される負荷84(充電器においても同様である。図8においては負荷84を例示する。)の端子85、86、87とそれぞれ接続される。負荷(又は充電器)の端子86と87は接続されている。電源装置80の充電器又は負荷接続検知用端子82の電位VDは、電源装置80に充電器又は負荷が接続されていなければVD=0[V]となるようにしておく(IC2の中で、VDの入力端子が電池の負極に抵抗でプルダウンされている等)。電源装置80に充電器が接続されていれば、FET4が導通状態の場合はVD=0(2次電池1の負極電位)、FET4が遮断状態の場合はVD=VB−VC<0となる。また、電源装置80に負荷が接続されていれば、FET4が導通状態の場合はFET4本体を電池1による電流が流れVD=0、FET4が遮断状態の場合もFET4の寄生ダイオードを電池1による電流が流れ同様にVD=0となる。従って、充電器がつながれており、且つ、FET4が遮断状態(VD=VB−VC<0)にあるとき、充電器が取り除かれるとVD=0に上昇する。そこでVB<VOConとVD=0が同時に成り立ったとき、FET4を導通状態に制御するようにしておけば、VB<VOConとなった後、充電器が電源装置80から外されたことがVD=0となることからわかり、これを検出することによって、FET4を導通状態にすることが出来る。また、FET4が遮断状態になってからVB<VOConになるまでの間に充電器が外され、負荷が接続されると、その瞬間VD=0となり、その後VB<VOConとなったとき、VB<VOConとVD=0が同時に成り立つから、このとき、FET4を導通状態にすることになり、VB<VOConとなった瞬間から、FET4本体を通じて放電が続行し、上記寄生ダイオードに電流が流れ続けることはない。
【0054】
以上のことは、丁度実施の形態1において、電源装置10に充電器あるいは負荷がつながっている場合は、R1=∞、R2=0、それらが外されている場合は、R1=∞、R2=(VDのプルダウン抵抗)となっている場合に相当すると考えれられる。従って、VDは実施の形態1におけるVAに相当し、値的にもほぼ同じ値をとるから、 VOCon−VC<θ≦0なるθを適当に定め、実施の形態1と同様な処理により、FET4の導通・遮断の制御が可能である。従って、処理フローは、実施の形態1(図2)と同様になる。
上記の構成により、実施の形態3の電源装置80は、実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0055】
また、実施の形態1の考え方が実施の形態2として複数の電池からなる電源装置に適用できたように、実施の形態3の考え方も複数の電池からなる電源装置に同様に適用できることは勿論である(説明は省略)。
実施の形態2の2次電池は、2つの電池ブロックを直列に接続した構成を有していた。これに限られるものではなく、2次電池がより多くの電池ブロックを直列に接続したもの、複数の電池ブロックを並列に接続したもの、又は複数の電池ブロックを直列及び並列に組み合わせて接続したもの、であっても良い。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、例えばユーザが2次電池を誤ってその定格よりも高い定格電圧を有する2次電池の充電器で充電しても、従来の装置に比べて、2次電池に長期に又は繰り返して過電圧が印加されにくい、安全で2次電池の短寿命化を防止する2次電池の過充電保護装置、2次電池を有する電源装置及び2次電池の充電制御方法を実現できるという有利な効果が得られる。
本発明によれば、複数の電池ブロックで構成された2次電池の、特定の電池ブロックに対して過充電が行われることを防止し、安全で2次電池の短寿命化を防止する2次電池の過充電保護装置、2次電池を有する電源装置及び2次電池の充電制御方法を実現できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の電源装置の回路構成図
【図2】実施の形態1の2次電池の充電制御方法のフローチャート
【図3】本実施の形態の電源装置に2次電池1の定格より高い定格電圧の充電器を接続して、そのまま放置した場合の2次電池1の電圧の時間変化を示すグラフ
【図4】充電器の接続状態と、回路上の電池電圧及び充電器接続端子間の電圧の関係を示すグラフ
【図5】充電器の接続状態と、回路上の電池電圧及び充電器接続端子間の電圧の関係を示すグラフ
【図6】実施の形態2の電源装置の回路構成図
【図7】実施の形態2の2次電池の充電制御方法のフローチャート
【図8】実施の形態3の電源装置の回路構成図
【図9】従来例1の電源装置の回路構成図
【図10】従来例1の電源装置に2次電池1の定格より高い定格電圧の充電器を接続して、そのまま放置した場合の2次電池1の電圧の時間変化を示すグラフ
【図11】従来例2の2次電池の保護装置の回路構成図
【符号の説明】
1 2次電池
2 制御IC
3、4 FET
3A、4A 寄生ダイオード
5 正極端子
6 負極端子
7 充電器開放検出回路
10、40、60、80 電源装置
11、41、61、81 過充電保護装置
62、63 電池ブロック
R1、R2、R3 抵抗
Claims (5)
- 充電器が2次電池を充電する充電経路に配置された充電用スイッチング手段と、
前記2次電池と前記充電器との接続状態を検出する接続状態検出手段と、
前記2次電池の電圧を検出する電池電圧検出手段と、
前記2次電池の電圧が前記2次電池の定格電圧より高い第1の閾値以上になった時に前記充電用スイッチング手段を遮断状態にし、その後前記2次電池と前記充電器とが接続状態にあれば前記充電用スイッチング手段を遮断状態に保持し、前記2次電池の電圧が前記2次電池の定格電圧より低い第2の閾値以下になり且つ前記2次電池と前記充電器とが非接続状態になった時に前記充電用スイッチング手段を導通状態にする制御手段と、
を有することを特徴とする2次電池の過充電保護装置。 - 充電器が2次電池を充電する充電経路に配置された充電用スイッチング手段と、
前記2次電池と前記充電器との接続状態を検出する接続状態検出手段と、
直列に接続された複数の電池ブロックを有する前記2次電池の各電池ブロックの電圧を検出する電池電圧検出手段と、
少なくとも1つの前記電池ブロックの電圧が前記2次電池の定格電圧より高い第1の閾値以上になった時に前記充電用スイッチング手段を遮断状態にし、その後前記2次電池と前記充電器とが接続状態にあれば前記充電用スイッチング手段を遮断状態に保持し、全ての前記電池ブロックの電圧が前記2次電池の定格電圧より低い第2の閾値以下になり且つ前記2次電池と前記充電器とが非接続状態になった時に前記充電用スイッチング手段を導通状態にする制御手段と、
を有することを特徴とする2次電池の過充電保護装置。 - 2次電池と、請求項1又は請求項2に記載の2次電池の過充電保護装置とを有することを特徴とする電源装置。
- 2次電池を充電する充電ステップと、
前記2次電池の電圧が前記2次電池の定格電圧より高い第1の閾値以上になった時に、前記2次電池の充電経路を遮断する充電経路遮断ステップと、
前記2次電池の電圧が前記2次電池の定格電圧より低い第2の閾値以下になり且つ前記2次電池と充電器とが非接続状態になった時に前記2次電池の充電経路を導通させる充電経路導通ステップと、
を有することを特徴とする2次電池の充電制御方法。 - 直列に接続された複数の電池ブロックを有する2次電池を充電する充電ステップと、
少なくとも1つの前記電池ブロックの電圧が前記2次電池の定格電圧より高い第1の閾値以上になった時に前記2次電池の充電経路を遮断する充電経路遮断ステップと、
全ての前記電池ブロックの電圧が前記2次電池の定格電圧より低い第2の閾値以下になり且つ前記2次電池と充電器とが非接続状態になった時に前記2次電池の充電経路を導通させる充電経路導通ステップと、
を有することを特徴とする2次電池の充電制御方法。
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