JP2000165133A - 複合アンテナ - Google Patents
複合アンテナInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 設計変更を容易に行うことができ、時間や費
用を少なくすることができる複合アンテナを提供する。 【解決手段】 絶縁層１の上面に放射電極２を設けてア
ンテナ３を形成する。放射電極２にスリット４を設けて
放射電極２の上面にスリット４で囲まれるアンテナ設置
部５を形成する。アンテナ設置部５に他のアンテナ３を
固定する。アンテナ３と他のアンテナ３をそれぞれ別々
に形成することができる。
用を少なくすることができる複合アンテナを提供する。 【解決手段】 絶縁層１の上面に放射電極２を設けてア
ンテナ３を形成する。放射電極２にスリット４を設けて
放射電極２の上面にスリット４で囲まれるアンテナ設置
部５を形成する。アンテナ設置部５に他のアンテナ３を
固定する。アンテナ３と他のアンテナ３をそれぞれ別々
に形成することができる。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、二種類以上の異な
る周波数の電波が受信可能な複合アンテナに関するもの
である。
る周波数の電波が受信可能な複合アンテナに関するもの
である。
【従来の技術】従来より、二種類以上の異なる周波数の
電波が受信可能な複合アンテナが提案されている（例え
ば、特開平９−１３０１３６号公報）。図６に二種類の
周波数の電波が受信可能な複合アンテナを示す。この複
合アンテナは、下絶縁層１０の上面に下放射電極１１を
形成し、下絶縁層１０の上面及び下放射電極１１の上面
を覆うように上絶縁層１２を形成し、上絶縁層１２の上
面に上放射電極１３を設けて形成されている。下放射電
極１１の面積と上放射電極１３の面積は異なっており、
このことで下放射電極１１で受信可能な周波数の電波と
上放射電極１３で受信可能な周波数の電波とが異なるよ
うに形成されている。このような複合アンテナを形成す
るにあたっては、次のようにして行う。まず、片面金属
箔張り積層板の金属箔にエッチング処理等を施して金属
箔から下放射電極１１を形成し、片面金属箔張り積層板
の基板部分を下絶縁層１０として形成する。次に、下絶
縁層１０の上面及び下放射電極１１の上面を覆うように
プリプレグを重ねると共にプリプレグの上面に金属箔を
重ね、これを加熱加圧成形して一体化する。この加熱加
圧成形でプリプレグの樹脂を硬化させて上絶縁層１２を
形成する。次に、上絶縁層１２の上面の金属箔にエッチ
ング処理等を施して金属箔から上放射電極１３を形成す
る。このようにして図６に示すような複合アンテナを形
成することができる。
電波が受信可能な複合アンテナが提案されている（例え
ば、特開平９−１３０１３６号公報）。図６に二種類の
周波数の電波が受信可能な複合アンテナを示す。この複
合アンテナは、下絶縁層１０の上面に下放射電極１１を
形成し、下絶縁層１０の上面及び下放射電極１１の上面
を覆うように上絶縁層１２を形成し、上絶縁層１２の上
面に上放射電極１３を設けて形成されている。下放射電
極１１の面積と上放射電極１３の面積は異なっており、
このことで下放射電極１１で受信可能な周波数の電波と
上放射電極１３で受信可能な周波数の電波とが異なるよ
うに形成されている。このような複合アンテナを形成す
るにあたっては、次のようにして行う。まず、片面金属
箔張り積層板の金属箔にエッチング処理等を施して金属
箔から下放射電極１１を形成し、片面金属箔張り積層板
の基板部分を下絶縁層１０として形成する。次に、下絶
縁層１０の上面及び下放射電極１１の上面を覆うように
プリプレグを重ねると共にプリプレグの上面に金属箔を
重ね、これを加熱加圧成形して一体化する。この加熱加
圧成形でプリプレグの樹脂を硬化させて上絶縁層１２を
形成する。次に、上絶縁層１２の上面の金属箔にエッチ
ング処理等を施して金属箔から上放射電極１３を形成す
る。このようにして図６に示すような複合アンテナを形
成することができる。
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の複合アン
テナでは、プリプレグを加熱加圧して硬化させることに
よって上絶縁層１２を形成しているので、上絶縁層１２
を所定の厚みにして所定の誘電率に形成することが難し
く、また下放射電極１１は上絶縁層１２に全体が被覆さ
れているので、下放射電極１１のみに設計変更が生じた
場合でも上絶縁層１２や上放射電極１３の成形加工が必
要となるものであり、設計変更が容易に行えず、時間や
費用がかかるという問題があった。さらに、このように
一回の試作でも時間や費用がかかるにもかかわらず、現
在では複合アンテナの特性を測定するシュミレーション
ソフトの精度が低いため、複合アンテナの特性を最適化
するには少なくとも二回の試作が必要であり、このこと
でも設計変更が容易に行えず、時間や費用がかかるとい
う問題があった。本発明は上記の点に鑑みてなされたも
のであり、設計変更を容易に行うことができ、時間や費
用を少なくすることができる複合アンテナを提供するこ
とを目的とするものである。
テナでは、プリプレグを加熱加圧して硬化させることに
よって上絶縁層１２を形成しているので、上絶縁層１２
を所定の厚みにして所定の誘電率に形成することが難し
く、また下放射電極１１は上絶縁層１２に全体が被覆さ
れているので、下放射電極１１のみに設計変更が生じた
場合でも上絶縁層１２や上放射電極１３の成形加工が必
要となるものであり、設計変更が容易に行えず、時間や
費用がかかるという問題があった。さらに、このように
一回の試作でも時間や費用がかかるにもかかわらず、現
在では複合アンテナの特性を測定するシュミレーション
ソフトの精度が低いため、複合アンテナの特性を最適化
するには少なくとも二回の試作が必要であり、このこと
でも設計変更が容易に行えず、時間や費用がかかるとい
う問題があった。本発明は上記の点に鑑みてなされたも
のであり、設計変更を容易に行うことができ、時間や費
用を少なくすることができる複合アンテナを提供するこ
とを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
複合アンテナは、絶縁層１の上面に放射電極２を設けて
アンテナ３を形成し、放射電極２にスリット４を設けて
放射電極２の上面にスリット４で囲まれるアンテナ設置
部５を形成し、アンテナ設置部５に他のアンテナ３を固
定して成ることを特徴とするものである。また本発明の
請求項２に係る複合アンテナは、請求項１の構成に加え
て、最下段のアンテナ３の下面に増幅回路６を形成して
成ることを特徴とするものである。また本発明の請求項
３に係る複合アンテナは、請求項１又は２の構成に加え
て、アンテナ３と他のアンテナ３の固定を両面粘着テー
プ７にて行うことを特徴とするものである。また本発明
の請求項４に係る複合アンテナは、請求項１又は２の構
成に加えて、アンテナ３と他のアンテナ３の固定をアン
テナ設置部５に塗布された半田８にて行うことを特徴と
するものである。また本発明の請求項５に係る複合アン
テナは、請求項４の構成に加えて、アンテナ設置部５以
外の放射電極２の上面に半田レジスト９を形成して成る
ことを特徴とするものである。
複合アンテナは、絶縁層１の上面に放射電極２を設けて
アンテナ３を形成し、放射電極２にスリット４を設けて
放射電極２の上面にスリット４で囲まれるアンテナ設置
部５を形成し、アンテナ設置部５に他のアンテナ３を固
定して成ることを特徴とするものである。また本発明の
請求項２に係る複合アンテナは、請求項１の構成に加え
て、最下段のアンテナ３の下面に増幅回路６を形成して
成ることを特徴とするものである。また本発明の請求項
３に係る複合アンテナは、請求項１又は２の構成に加え
て、アンテナ３と他のアンテナ３の固定を両面粘着テー
プ７にて行うことを特徴とするものである。また本発明
の請求項４に係る複合アンテナは、請求項１又は２の構
成に加えて、アンテナ３と他のアンテナ３の固定をアン
テナ設置部５に塗布された半田８にて行うことを特徴と
するものである。また本発明の請求項５に係る複合アン
テナは、請求項４の構成に加えて、アンテナ設置部５以
外の放射電極２の上面に半田レジスト９を形成して成る
ことを特徴とするものである。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の複合アンテナで用いるアンテナ３は、マ
イクロストリップアンテナであって、絶縁層１の上面に
放射電極（パッチ）２を設けて形成されている。アンテ
ナ３は片面金属箔張り積層板の表面の金属箔にエッチン
グ等を施して所定の形状及び大きさの放射電極２を形成
することによって作製することができる。片面金属箔張
り積層板としては任意のものを用いることができ、例え
ば、ガラス布基材エポキシ樹脂銅張り積層板などを用い
ることができる。図１に示す複合アンテナは上アンテナ
３ａと下アンテナ３ｂで構成されている。下アンテナ３
ｂは絶縁層１である下絶縁層１０と放射電極２である下
放射電極１１で構成されており、下絶縁層１０の上面の
一定幅の周辺部分を除いて下絶縁層１０の上面の略中央
部に下放射電極１１が形成されている。この下絶縁層１
０と下放射電極１１はともに平面視で略正方形に形成さ
れている。また下放射電極１１には四本のスリット４が
形成されており、このスリット４で囲まれる部分がアン
テナ設置部５として形成されている。アンテナ設置部５
は一本のスリット４を一辺とする平面視で略正方形に形
成されており、下放射電極１１の上面の略中央部に設け
られている。上アンテナ３ａは下アンテナ３ｂよりも小
さくて平面視でアンテナ設置部５の大きさとほぼ同じに
形成されるものであり、下アンテナ３ｂと異なる周波数
の電波が受信可能なものである。上アンテナ３ａは絶縁
層１である上絶縁層１２と放射電極２である上放射電極
１３で構成されており、上絶縁層１２の上面の一定幅の
周辺部分を除いて上絶縁層１２の上面の略中央部に上放
射電極１３が形成されている。この上絶縁層１２と上放
射電極１３はともに平面視で略正方形に形成されてい
る。そして上アンテナ３ａの上絶縁層１２の周囲をスリ
ット４に位置あわせするようにして上アンテナ３ａをア
ンテナ設置部５に載置して接着剤やネジ締め等で固定
し、下放射電極１１に接続される下給電ピン２０を下ア
ンテナ３ｂに貫通させて設けると共に上放射電極１３に
接続される上給電ピン２１を上アンテナ３ａと下アンテ
ナ３ｂに貫通させて設けることによって、下アンテナ３
ｂの上側の略中央部に上アンテナ３ａが積み重ねられた
複合アンテナを形成することができる。上記のように本
発明の複合アンテナは、上絶縁層１２と上放射電極１３
からなる上アンテナ３ａを下アンテナ３ｂの上側に固定
して形成するので、上アンテナ３ａと下アンテナ３ｂを
それぞれ別々に形成した後、上アンテナ３ａと下アンテ
ナ３ｂを一体化して組み立てることができ、従来のよう
にプリプレグを加熱加圧成形して上絶縁層１２を多層加
工で形成する場合に比べて上絶縁層１２の形成が簡単で
あり、また上絶縁層１２を容易に所定の厚みに形成する
ことができるものである。しかも設計変更が生じてもこ
れに容易に対処することができ、設計変更にかかる時間
や費用を少くすることができるものである。つまり例え
ば、下アンテナ３ｂの受信可能な周波数の電波を変更す
る場合は、下アンテナ３ｂのみを設計変更して形成し、
上アンテナ３ａは設計変更しないようにすることができ
るものであり、一方のアンテナ３に設計変更が生じても
他方のアンテナ３を設計変更する必要が無く、従って、
設計変更にかかる時間や費用を少くすることができるも
のである。また下アンテナ３ｂの下放射電極１１に設け
たスリット４を目印（アイマーク）とし、これに位置あ
わせして上アンテナ３ａをアンテナ設置部５に載置して
固定するので、上アンテナ３ａの設置位置をずれること
なく容易に設定することができ、組立性が向上するもの
であり、このことでも時間や費用を少なくすることがで
きるものである。さらに下放射電極１１にスリット４を
設けることによって、下放射電極１１の高周波的な周囲
長を長くすることができ、同等の特性を有するアンテナ
よりも下アンテナ３ｂを小型化することができるもので
ある。尚、スリット４の長さや幅は、下アンテナ３ｂの
特性を考慮し、目視や画像処理装置で確認することがで
きる大きさに設定されるが、長さ０．１〜λ／２ｍｍ、
幅０．１〜λ／２ｍｍ（λは受信可能な電波の波長）に
設定することができる。またアンテナ設置部５の面積は
上アンテナ３ａの大きさに応じて適宜設定することがで
きる。図２に他の実施の形態を示す。この複合アンテナ
は下アンテナ３ｂの下絶縁層１０の下面に増幅回路６を
設けて形成されている。増幅回路６は上アンテナ３ａの
上放射電極１３や下アンテナ３ｂの下放射電極１１で受
信された電波を増幅するものであって、上放射電極１３
と下放射電極１１に電気的に接続されている。このよう
に下アンテナ３ｂの下絶縁層１０の下面に増幅回路６を
設けることによって、上放射電極１３及び下放射電極１
１と増幅回路６の間の距離を小さくすることができて上
放射電極１３及び下放射電極１１と増幅回路６の間にお
ける受信した電波の伝送損失を小さくすることができ、
Ｓ／Ｎ比を向上させることができるものである。図３に
他の実施の形態を示す。この複合アンテナは上アンテナ
３ａと下アンテナ３ｂの固定を両面粘着テープ７で行う
ものである。両面粘着テープ７はテープ状の基材の上下
面に粘着層を有するものであり、上側の粘着層を上アン
テナ３ａの下面に、下側の粘着層を下アンテナ３ｂのア
ンテナ設置部５にそれぞれ貼り付けることによって、上
アンテナ３ａと下アンテナ３ｂの固定をするものであ
る。このように上アンテナ３ａと下アンテナ３ｂの固定
を両面粘着テープ７で行うことによって、接着剤やネジ
締め等による固定よりも作業にかかる手間を少なくする
ことができ、組立性が向上するものである。図４に他の
実施の形態を示す。この複合アンテナは上アンテナ３ａ
と下アンテナ３ｂの固定を半田８で行うものである。つ
まり、下アンテナ３ｂのアンテナ設置部５に熱溶融した
半田８を塗布し、この後、アンテナ設置部５に上アンテ
ナ３ａを載置し、半田８を固化させることによって、上
アンテナ３ａを下アンテナ３ｂに固定するものである。
このように上アンテナ３ａと下アンテナ３ｂの固定を半
田８で行うことによって、接着剤やネジ締め等による固
定よりも作業にかかる手間を少なくすることができ、組
立性が向上するものである。しかも熱溶融した半田８は
スリット４付近で生じるその表面張力によってアンテナ
設置部５から流れ出ないようにすることができ、上アン
テナ３ａをアンテナ設置部５に確実に位置決めして固定
することができるものである。図５に他の実施の形態を
示す。この複合アンテナは図４のものにおいて、アンテ
ナ設置部５以外の下放射電極１１の上面に半田レジスト
９の被膜（クロス斜線で示す）を形成したものである。
つまり、下アンテナ３ｂのアンテナ設置部５の周囲にお
いて下放射電極１１の上面にフィルム状の半田レジスト
９を配置してアンテナ設置部５を半田レジスト９で囲
い、次に、アンテナ設置部５に熱溶融した半田８（斜線
で示す）を塗布し、この後、アンテナ設置部５に上アン
テナ３ａを載置し、半田８を固化させることによって、
上アンテナ３ａを下アンテナ３ｂに固定するものであ
る。このように上アンテナ３ａと下アンテナ３ｂの固定
を半田８で行うことによって、接着剤やネジ締め等によ
る固定よりも作業にかかる手間を少なくすることがで
き、組立性が向上するものである。しかも熱溶融した半
田８はスリット４付近で生じるその表面張力及び半田レ
ジスト９によってアンテナ設置部５から確実に流れでな
いようにすることができ、上アンテナ３ａをアンテナ設
置部５により確実に位置決めして固定することができる
ものである。尚、本発明の複合アンテナは、上下二段の
アンテナで形成されるだけでなく、上下三段以上に形成
しても良い。
する。本発明の複合アンテナで用いるアンテナ３は、マ
イクロストリップアンテナであって、絶縁層１の上面に
放射電極（パッチ）２を設けて形成されている。アンテ
ナ３は片面金属箔張り積層板の表面の金属箔にエッチン
グ等を施して所定の形状及び大きさの放射電極２を形成
することによって作製することができる。片面金属箔張
り積層板としては任意のものを用いることができ、例え
ば、ガラス布基材エポキシ樹脂銅張り積層板などを用い
ることができる。図１に示す複合アンテナは上アンテナ
３ａと下アンテナ３ｂで構成されている。下アンテナ３
ｂは絶縁層１である下絶縁層１０と放射電極２である下
放射電極１１で構成されており、下絶縁層１０の上面の
一定幅の周辺部分を除いて下絶縁層１０の上面の略中央
部に下放射電極１１が形成されている。この下絶縁層１
０と下放射電極１１はともに平面視で略正方形に形成さ
れている。また下放射電極１１には四本のスリット４が
形成されており、このスリット４で囲まれる部分がアン
テナ設置部５として形成されている。アンテナ設置部５
は一本のスリット４を一辺とする平面視で略正方形に形
成されており、下放射電極１１の上面の略中央部に設け
られている。上アンテナ３ａは下アンテナ３ｂよりも小
さくて平面視でアンテナ設置部５の大きさとほぼ同じに
形成されるものであり、下アンテナ３ｂと異なる周波数
の電波が受信可能なものである。上アンテナ３ａは絶縁
層１である上絶縁層１２と放射電極２である上放射電極
１３で構成されており、上絶縁層１２の上面の一定幅の
周辺部分を除いて上絶縁層１２の上面の略中央部に上放
射電極１３が形成されている。この上絶縁層１２と上放
射電極１３はともに平面視で略正方形に形成されてい
る。そして上アンテナ３ａの上絶縁層１２の周囲をスリ
ット４に位置あわせするようにして上アンテナ３ａをア
ンテナ設置部５に載置して接着剤やネジ締め等で固定
し、下放射電極１１に接続される下給電ピン２０を下ア
ンテナ３ｂに貫通させて設けると共に上放射電極１３に
接続される上給電ピン２１を上アンテナ３ａと下アンテ
ナ３ｂに貫通させて設けることによって、下アンテナ３
ｂの上側の略中央部に上アンテナ３ａが積み重ねられた
複合アンテナを形成することができる。上記のように本
発明の複合アンテナは、上絶縁層１２と上放射電極１３
からなる上アンテナ３ａを下アンテナ３ｂの上側に固定
して形成するので、上アンテナ３ａと下アンテナ３ｂを
それぞれ別々に形成した後、上アンテナ３ａと下アンテ
ナ３ｂを一体化して組み立てることができ、従来のよう
にプリプレグを加熱加圧成形して上絶縁層１２を多層加
工で形成する場合に比べて上絶縁層１２の形成が簡単で
あり、また上絶縁層１２を容易に所定の厚みに形成する
ことができるものである。しかも設計変更が生じてもこ
れに容易に対処することができ、設計変更にかかる時間
や費用を少くすることができるものである。つまり例え
ば、下アンテナ３ｂの受信可能な周波数の電波を変更す
る場合は、下アンテナ３ｂのみを設計変更して形成し、
上アンテナ３ａは設計変更しないようにすることができ
るものであり、一方のアンテナ３に設計変更が生じても
他方のアンテナ３を設計変更する必要が無く、従って、
設計変更にかかる時間や費用を少くすることができるも
のである。また下アンテナ３ｂの下放射電極１１に設け
たスリット４を目印（アイマーク）とし、これに位置あ
わせして上アンテナ３ａをアンテナ設置部５に載置して
固定するので、上アンテナ３ａの設置位置をずれること
なく容易に設定することができ、組立性が向上するもの
であり、このことでも時間や費用を少なくすることがで
きるものである。さらに下放射電極１１にスリット４を
設けることによって、下放射電極１１の高周波的な周囲
長を長くすることができ、同等の特性を有するアンテナ
よりも下アンテナ３ｂを小型化することができるもので
ある。尚、スリット４の長さや幅は、下アンテナ３ｂの
特性を考慮し、目視や画像処理装置で確認することがで
きる大きさに設定されるが、長さ０．１〜λ／２ｍｍ、
幅０．１〜λ／２ｍｍ（λは受信可能な電波の波長）に
設定することができる。またアンテナ設置部５の面積は
上アンテナ３ａの大きさに応じて適宜設定することがで
きる。図２に他の実施の形態を示す。この複合アンテナ
は下アンテナ３ｂの下絶縁層１０の下面に増幅回路６を
設けて形成されている。増幅回路６は上アンテナ３ａの
上放射電極１３や下アンテナ３ｂの下放射電極１１で受
信された電波を増幅するものであって、上放射電極１３
と下放射電極１１に電気的に接続されている。このよう
に下アンテナ３ｂの下絶縁層１０の下面に増幅回路６を
設けることによって、上放射電極１３及び下放射電極１
１と増幅回路６の間の距離を小さくすることができて上
放射電極１３及び下放射電極１１と増幅回路６の間にお
ける受信した電波の伝送損失を小さくすることができ、
Ｓ／Ｎ比を向上させることができるものである。図３に
他の実施の形態を示す。この複合アンテナは上アンテナ
３ａと下アンテナ３ｂの固定を両面粘着テープ７で行う
ものである。両面粘着テープ７はテープ状の基材の上下
面に粘着層を有するものであり、上側の粘着層を上アン
テナ３ａの下面に、下側の粘着層を下アンテナ３ｂのア
ンテナ設置部５にそれぞれ貼り付けることによって、上
アンテナ３ａと下アンテナ３ｂの固定をするものであ
る。このように上アンテナ３ａと下アンテナ３ｂの固定
を両面粘着テープ７で行うことによって、接着剤やネジ
締め等による固定よりも作業にかかる手間を少なくする
ことができ、組立性が向上するものである。図４に他の
実施の形態を示す。この複合アンテナは上アンテナ３ａ
と下アンテナ３ｂの固定を半田８で行うものである。つ
まり、下アンテナ３ｂのアンテナ設置部５に熱溶融した
半田８を塗布し、この後、アンテナ設置部５に上アンテ
ナ３ａを載置し、半田８を固化させることによって、上
アンテナ３ａを下アンテナ３ｂに固定するものである。
このように上アンテナ３ａと下アンテナ３ｂの固定を半
田８で行うことによって、接着剤やネジ締め等による固
定よりも作業にかかる手間を少なくすることができ、組
立性が向上するものである。しかも熱溶融した半田８は
スリット４付近で生じるその表面張力によってアンテナ
設置部５から流れ出ないようにすることができ、上アン
テナ３ａをアンテナ設置部５に確実に位置決めして固定
することができるものである。図５に他の実施の形態を
示す。この複合アンテナは図４のものにおいて、アンテ
ナ設置部５以外の下放射電極１１の上面に半田レジスト
９の被膜（クロス斜線で示す）を形成したものである。
つまり、下アンテナ３ｂのアンテナ設置部５の周囲にお
いて下放射電極１１の上面にフィルム状の半田レジスト
９を配置してアンテナ設置部５を半田レジスト９で囲
い、次に、アンテナ設置部５に熱溶融した半田８（斜線
で示す）を塗布し、この後、アンテナ設置部５に上アン
テナ３ａを載置し、半田８を固化させることによって、
上アンテナ３ａを下アンテナ３ｂに固定するものであ
る。このように上アンテナ３ａと下アンテナ３ｂの固定
を半田８で行うことによって、接着剤やネジ締め等によ
る固定よりも作業にかかる手間を少なくすることがで
き、組立性が向上するものである。しかも熱溶融した半
田８はスリット４付近で生じるその表面張力及び半田レ
ジスト９によってアンテナ設置部５から確実に流れでな
いようにすることができ、上アンテナ３ａをアンテナ設
置部５により確実に位置決めして固定することができる
ものである。尚、本発明の複合アンテナは、上下二段の
アンテナで形成されるだけでなく、上下三段以上に形成
しても良い。
【発明の効果】上記のように本発明の請求項１に係る複
合アンテナは、絶縁層の上面に放射電極を設けてアンテ
ナを形成し、放射電極にスリットを設けて放射電極の上
面にスリットで囲まれるアンテナ設置部を形成し、アン
テナ設置部に他のアンテナを固定したので、アンテナと
他のアンテナをそれぞれ別々に形成することによって、
一方のアンテナに設計変更が生じても他方のアンテナを
設計変更する必要が無く、設計変更にかかる時間や費用
を少くすることができるものである。また本発明の請求
項２に係る複合アンテナは、最下段のアンテナの下面に
増幅回路を形成したので、放射電極と増幅回路の間の距
離を小さくすることができ、Ｓ／Ｎ比を向上させること
ができるものである。また本発明の請求項３に係る複合
アンテナは、アンテナと他のアンテナの固定を両面粘着
テープにて行うので、接着剤やネジ締め等による固定よ
りも作業にかかる手間を少なくすることができ、組立性
が向上するものである。また本発明の請求項４に係る複
合アンテナは、アンテナと他のアンテナの固定をアンテ
ナ設置部に塗布された半田にて行うので、接着剤やネジ
締め等による固定よりも作業にかかる手間を少なくする
ことができ、組立性が向上するものであり、しかも半田
はスリットの付近で生じる表面張力によりアンテナ設置
部から容易に流れ出さないものであり、半田によってア
ンテナの設置位置が正確に自動的に決まるものであり、
組立性が向上するものである。また本発明の請求項５に
係る複合アンテナは、アンテナ設置部以外の放射電極の
上面に半田レジストを形成したので、アンテナ設置部を
半田レジストで囲うことによって、塗布された半田がア
ンテナ設置部から確実に流れ出さないものであり、半田
によってアンテナの設置位置がより正確に決まるもので
あり、組立性がさらに向上するものである。
合アンテナは、絶縁層の上面に放射電極を設けてアンテ
ナを形成し、放射電極にスリットを設けて放射電極の上
面にスリットで囲まれるアンテナ設置部を形成し、アン
テナ設置部に他のアンテナを固定したので、アンテナと
他のアンテナをそれぞれ別々に形成することによって、
一方のアンテナに設計変更が生じても他方のアンテナを
設計変更する必要が無く、設計変更にかかる時間や費用
を少くすることができるものである。また本発明の請求
項２に係る複合アンテナは、最下段のアンテナの下面に
増幅回路を形成したので、放射電極と増幅回路の間の距
離を小さくすることができ、Ｓ／Ｎ比を向上させること
ができるものである。また本発明の請求項３に係る複合
アンテナは、アンテナと他のアンテナの固定を両面粘着
テープにて行うので、接着剤やネジ締め等による固定よ
りも作業にかかる手間を少なくすることができ、組立性
が向上するものである。また本発明の請求項４に係る複
合アンテナは、アンテナと他のアンテナの固定をアンテ
ナ設置部に塗布された半田にて行うので、接着剤やネジ
締め等による固定よりも作業にかかる手間を少なくする
ことができ、組立性が向上するものであり、しかも半田
はスリットの付近で生じる表面張力によりアンテナ設置
部から容易に流れ出さないものであり、半田によってア
ンテナの設置位置が正確に自動的に決まるものであり、
組立性が向上するものである。また本発明の請求項５に
係る複合アンテナは、アンテナ設置部以外の放射電極の
上面に半田レジストを形成したので、アンテナ設置部を
半田レジストで囲うことによって、塗布された半田がア
ンテナ設置部から確実に流れ出さないものであり、半田
によってアンテナの設置位置がより正確に決まるもので
あり、組立性がさらに向上するものである。
【図１】本発明の実施の形態の一例を示し、（ａ）は平
面図、（ｂ）は側面図である。
面図、（ｂ）は側面図である。
【図２】同上の他の実施の形態の一例を示し、（ａ）は
平面図、（ｂ）は側面図である。
平面図、（ｂ）は側面図である。
【図３】同上の他の実施の形態の一例を示し、（ａ）は
平面図、（ｂ）は側面図である。
平面図、（ｂ）は側面図である。
【図４】同上の他の実施の形態の一例を示し、（ａ）は
下アンテナの平面図、（ｂ）は側面図である。
下アンテナの平面図、（ｂ）は側面図である。
【図５】同上の他の実施の形態の一例を示し、（ａ）は
下アンテナの平面図、（ｂ）は側面図である。
下アンテナの平面図、（ｂ）は側面図である。
【図６】従来例を示す断面図である。
１ 絶縁層 ２ 放射電極 ３ アンテナ ４ スリット ５ アンテナ設置部 ６ 増幅回路 ７ 両面粘着テープ ８ 半田 ９ 半田レジスト
Claims (5)
- 【請求項１】 絶縁層の上面に放射電極を設けてアンテ
ナを形成し、放射電極にスリットを設けて放射電極の上
面にスリットで囲まれるアンテナ設置部を形成し、アン
テナ設置部に他のアンテナを固定して成ることを特徴と
する複合アンテナ。 - 【請求項２】 最下段のアンテナの下面に増幅回路を形
成して成ることを特徴とする請求項１に記載の複合アン
テナ。 - 【請求項３】 アンテナと他のアンテナの固定を両面粘
着テープにて行うことを特徴とする請求項１又は２に記
載の複合アンテナ。 - 【請求項４】 アンテナと他のアンテナの固定をアンテ
ナ設置部に塗布された半田にて行うことを特徴とする請
求項１又は２に記載の複合アンテナ。 - 【請求項５】 アンテナ設置部以外の放射電極の上面に
半田レジストを形成して成ることを特徴とする請求項４
に記載の複合アンテナ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33387498A JP2000165133A (ja) | 1998-11-25 | 1998-11-25 | 複合アンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33387498A JP2000165133A (ja) | 1998-11-25 | 1998-11-25 | 複合アンテナ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000165133A true JP2000165133A (ja) | 2000-06-16 |
Family
ID=18270924
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33387498A Withdrawn JP2000165133A (ja) | 1998-11-25 | 1998-11-25 | 複合アンテナ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000165133A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007060190A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-03-08 | Japan Radio Co Ltd | アンテナ製造方法 |
| JP2011077715A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Tdk Corp | アンテナ及び通信装置 |
-
1998
- 1998-11-25 JP JP33387498A patent/JP2000165133A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007060190A (ja) * | 2005-08-24 | 2007-03-08 | Japan Radio Co Ltd | アンテナ製造方法 |
| JP4721270B2 (ja) * | 2005-08-24 | 2011-07-13 | 日本無線株式会社 | アンテナ製造方法 |
| JP2011077715A (ja) * | 2009-09-29 | 2011-04-14 | Tdk Corp | アンテナ及び通信装置 |
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| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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