JP2000164967A - 半導体装置およびパッケージならびに半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置およびパッケージならびに半導体装置の製造方法

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JP2000164967A
JP2000164967A JP33473598A JP33473598A JP2000164967A JP 2000164967 A JP2000164967 A JP 2000164967A JP 33473598 A JP33473598 A JP 33473598A JP 33473598 A JP33473598 A JP 33473598A JP 2000164967 A JP2000164967 A JP 2000164967A
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conductive
semiconductor
semiconductor device
mounting substrate
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Hiroshi Yoshida
浩 吉田
Masabumi Ozawa
正文 小沢
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショートを防止しつつ高い放熱効果を得るこ
とができる半導体装置およびパッケージならびに半導体
装置の製造方法を提供する。 【解決手段】 パッケージ20の内部に導電性配設基板
21に配設された半導体レーザ10が収納されている。
半導体レーザ10はIII族ナイトライド化合物半導体
よりなる積層された複数の半導体層を有しており、積層
方向の同一側にp側電極およびn側電極が設けられてい
る。半導体レーザ10のp側電極は導電性配設基板21
に固定され、n側電極は導電性配設基板21から突出し
た状態となっている。これにより、ショートを防止しつ
つ導電性配設基板21による高い放熱効果を得ることが
できる。導電性配設基板21の側面21bは配設面21
a側から反対側に向かってp側電極の側に傾斜してお
り、n側電極にワイヤ27を容易に接続することができ
るようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配設基板に対して
半導体素子が配設された半導体装置およびその配設基板
を備えたパッケージならびにそれらの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、各種産業分野において、半導体発
光装置が用いられている。この半導体発光装置は、一般
に、パッケージの内部に半導体発光素子を収納してい
る。パッケージは、取り扱いを簡便にし素子を保護する
と共に、動作時において素子から発生する熱を効率よく
放散させる役割を有している。特に、近年においては、
高出力化の要求およびII−VI族化合物半導体を用い
た緑色帯の半導体発光装置あるいはIII族ナイトライ
ド化合物半導体を用いた青色帯の半導体発光装置の開発
に対する要求が高まっており、素子への投入電力が大き
くなる傾向にある。その結果、素子の発熱量はますます
大きくなり、パッケージによる更に高い放熱効果が期待
されている。
【0003】例えば、従来の半導体発光装置としては、
図9に示したように、金属よりなる導電性配設基板12
1の上に絶縁体よりなるサブマウント129を介して半
導体発光素子110を配設したものが知られている(特
開平8−321655号公報)。このような半導体発光
装置では、サブマウント129に適当な配線を設けるこ
とにより半導体発光素子に対する電気的な接続を容易に
行うことができるという利点がある。すなわち、この方
法は、III族ナイトライド化合物半導体を用いた半導
体発光素子など、絶縁性の基板の上に形成され、基板と
反対側にp側電極とn側電極との両極が設けられるもの
において、特に有効である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、絶縁体
は金属に比べて熱伝導率および電気伝導性ともに低いの
で、このように絶縁体よりなるサブマウント129を用
いた半導体発光装置では、基板の同一側に設けられたp
側電極とn側電極との短絡を有効に防止することはでき
るが、その一方で、放熱性の効果は低減してしまう。よ
って、半導体発光素子の温度が上昇することを抑制する
効果が低く、長時間に渡っての安定動作および信頼性が
妨げられてしまうという問題があった。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、ショートを防止しつつ高い放熱効果
を得ることができる半導体装置およびパッケージならび
に半導体装置の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体装置
は、積層された複数の半導体層を有しかつ積層方向の同
一側に第1の電極および第2の電極がそれぞれ設けられ
た半導体素子と、この半導体素子の第1の電極および第
2の電極のうちの一方が固定されることにより半導体素
子を支持する導電性配設基板とを備えたものである。
【0007】本発明によるパッケージは、半導体素子が
配設される配設面を有する導電性配設基板と、配設面と
垂直の支持面を有すると共にこの支持面により導電性配
設基板を支持する支持体とを備えたものであって、導電
性配設基板は、配設面を上向きとすると支持面の左右ど
ちらかに片寄って位置し、かつ配設面および支持面に対
して平行な方向における前記支持体の中心よりの端部に
側面を有すると共に、この側面は配設面の側から反対側
に向かって配設面の反対側の端部側に傾斜する傾斜面を
有するものである。
【0008】本発明による半導体装置の製造方法は、複
数の半導体層を積層すると共に積層方向の同一側に第1
の電極および第2の電極をそれぞれ設けて半導体素子を
形成する工程と、半導体素子の第1の電極および第2の
電極のうちの一方を導電性配設基板に固定することによ
り半導体素子を導電性配設基板に配設する工程とを含む
ものである。
【0009】本発明による半導体装置では、半導体素子
の第1の電極および第2の電極のうちの一方が導電性配
設基板に対して固定されるので、第1の電極と第2の電
極とのショートが防止されると共に、半導体素子におい
て発生した熱は導電性配設基板により放散される。
【0010】本発明によるパッケージでは、導電性配設
基板が配設面を上向きとすると支持面の左右どちらかに
片寄って位置しているので、例えば、同一側に第1の電
極および第2の電極を有する半導体素子を配設する場合
には、第1の電極および第2の電極のうちの一方を固定
することが容易で、それによりショートを防止しかつ放
熱性を確保できるようになっている。また、側面が配設
面の側から反対側に向かって配設面の反対側の端部側に
傾斜する傾斜面を有しているので、第1の電極および第
2の電極のうちの他方の近傍における空間が広くなって
おり、他方に対する電源の電気的接続が容易となってい
る。
【0011】本発明による半導体装置の製造方法では、
まず、複数の半導体層が積層されると共に、積層方向の
同一側に第1の電極および第2の電極がそれぞれ設けら
れることにより、半導体素子が形成される。次いで、半
導体素子の第1の電極および第2の電極のうちの一方が
導電性配設基板に固定されることにより、半導体素子が
導電性配設基板に配設される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明の半導
体装置は本発明のパッケージを備えているので、以下の
実施の形態では、半導体装置の説明において、パッケー
ジについても併せて説明する。
【0013】図1は本発明の一実施の形態に係る半導体
装置である半導体発光装置の全体構成をそれぞれ表すも
のである。この半導体発光装置は、半導体素子である半
導体レーザ10と、この半導体レーザ10を内部に収納
するパッケージ20とを備えている。
【0014】図2は半導体レーザ10の部分断面構造を
表すものである。この半導体レーザ10は、対向する一
対の面を有する基板11の一面に、バッファ層12a,
下地層12b,マスク層13および被覆成長層14を介
して、複数の半導体層が積層されている。これら複数の
半導体層は、基板11の側から順に積層された第1導電
型半導体層であるn型半導体層15,活性層16および
第2導電型半導体層であるp型半導体層17により構成
されている。基板11は、例えば、積層方向の厚さ(以
下、単に厚さと言う)が300μmのサファイアにより
構成されており、バッファ層12aなどは基板11のC
面に形成されている。
【0015】バッファ層12aは、例えば、厚さが30
nmであり、不純物を添加しないundope−GaNにより
構成されている。下地層12bは、例えば、厚さが2μ
mであり、不純物を添加しないundope−GaNの結晶に
より構成されている。マスク層13は、例えば、厚さが
0.1μmであり、二酸化ケイ素(SiO2 )により構
成されている。このマスク層13は、また、図2におい
て紙面に対して垂直な方向において帯状に延長された複
数の開口部13aと、各開口部13aの間に形成され同
様に帯状に延長された複数のマスク部13bとを有して
おり、このマスク層13の上に被覆成長層14を横方向
に成長させることにより、下地層12bから貫通転位が
伝わるのを遮断するようになっている。被覆成長層14
は、例えば、厚さが10μmであり、不純物を添加しな
いundope−GaNにより構成されている。
【0016】n型半導体層15は、被覆成長層14の側
から順に積層されたn側コンタクト層15a,n型クラ
ッド層15bおよび第1のガイド層15cをそれぞれ有
している。n側コンタクト層15aは、例えば、厚さが
3μmであり、ケイ素(Si)などのn型不純物を添加
したn型GaNにより構成されている。n型クラッド層
15bは、例えば、厚さが1μmであり、ケイ素などの
n型不純物を添加したn型Al0.1 Ga0.9 N混晶によ
り構成されている。第1のガイド層15cは、例えば、
厚さが0.1μmであり、ケイ素などのn型不純物を添
加したn型GaNにより構成されている。
【0017】活性層16は、例えば、不純物を添加しな
いundope−InGaN混晶により構成されており、厚さ
が3nmのIn0.15Ga0.85N混晶よりなる井戸層と、
厚さが7nmのIn0.02Ga0.98N混晶よりなるバリア
層との多重量子井戸構造を有している。この活性層16
は発光層として機能するものであり、その発光波長はレ
ーザ発振において約405nmとなっている。
【0018】p型半導体層17は、活性層16の側から
順に積層された劣化防止層17a,第2のガイド層17
b,p型クラッド層17cおよびp側コンタクト層17
dをそれぞれ有している。劣化防止層17aは、例え
ば、厚さが20nmであり、マグネシウム(Mg)など
のp型不純物を添加したp型Al0.2 Ga0.8 N混晶に
より構成されている。第2のガイド層17bは、例え
ば、厚さが0.1μmであり、マグネシウムなどのp型
不純物を添加したp型GaNにより構成されている。p
型クラッド層17cは、例えば、厚さが0.8μmであ
り、マグネシウムなどのp型不純物を添加したp型Al
0.1 Ga0.9 N混晶により構成されている。p側コンタ
クト層17dは、例えば、厚さが0.1μmであり、マ
グネシウムなどのp型不純物を添加したp型GaN混晶
により構成されている。
【0019】n側コンタクト層15aには、積層方向に
おけるp型半導体層17の側に、第1の電極としてのn
側電極18aが設けられている。また、p側コンタクト
層17dには、積層方向におけるn型半導体層15の反
対側に、二酸化ケイ素などよりなる絶縁層18bと共
に、この絶縁層18bに形成された開口を介して第2の
電極としてのp側電極18cが設けられている。すなわ
ち、この半導体レーザ10は、積層方向における同一側
にn型電極18aおよびp側電極18cを共に有してい
る。
【0020】n側電極18aは、n側コンタクト層15
aの側から順にチタン(Ti)層,アルミニウム(A
l)層,白金(Pt)層および金(Au)層を積層して
加熱処理により合金化した構造を有しており、n側コン
タクト層15aと電気的に接続されている。p側電極1
8cは、p側コンタクト層17dの側からニッケル(N
i)層,白金層および金層を順次積層して加熱処理によ
り合金化された構造を有しており、p側コンタクト層1
7dと電気的に接続されている。なお、p側電極18c
は、また、電流狭窄をするように図2では紙面に対して
垂直な方向において帯状に延長されており、p側電極1
8cに対応する活性層16の領域が発光領域となるよう
になっている。
【0021】この半導体レーザ10は、また、図2にお
いては一方しか示していないが、p側電極18cの長さ
方向の端部に一対の反射鏡膜19がそれぞれ形成されて
いる。各反射鏡膜19は、例えば、二酸化ケイ素膜と酸
化ジルコニウム(ZrO2 )膜とを交互に積層してそれ
ぞれ構成されており、一方の反射鏡膜19の反射率は低
くなるように、他方の図示しない反射鏡膜の反射率は高
くなるようにそれぞれ調整されている。これにより、活
性層16において発生した光は一対の反射鏡膜19の間
を往復して増幅され、反射鏡膜19からレーザビームと
して射出されるようになっている。すなわち、p側電極
18cの長さ方向が共振器方向となっている。
【0022】図3はパッケージ20の一部を分解して表
すものである。このパッケージ20は、例えば、半導体
レーザ10を支持すると共に半導体レーザ10において
発生した熱を放散する導電性配設基板21と、この導電
性配設基板21を支持面22aにより支持する円形リン
グ状の支持体22とを備えている。
【0023】導電性配設基板21は半導体レーザ10が
配設される配設面21aを有しており、この配設面21
aは支持面22aに対して垂直の位置関係となってい
る。この配設面21aには、図1に示したように、半導
体レーザ10のn側電極18aおよびp側電極18cの
うちのp側電極18cおよび絶縁層18bがそれぞれ固
定されている。すなわち、この導電性配設基板21は、
n側電極18aを導電性配設基板21から配設面21a
および支持面22aに対して平行方向に突出させた状態
で半導体レーザ10を支持している。ここで、p側電極
18cの方を導電性配設基板21に当接させているの
は、p側電極18cと基板11との間に主な発熱源であ
る活性層16が含まれているからである。すなわち、活
性層16と放熱効果の高い導電性配設基板21との間の
距離を短くすることにより、高い放熱効果を得ることが
できるようになっている。
【0024】導電性配設基板21は、また、配設面21
aを水平に上向きとすると支持面22aに向かい右下に
片寄って位置している。これは、n側電極18aを突出
させた状態で半導体レーザ10を導電性配設基板21に
配設しても、半導体レーザ10が支持体22の中心部に
位置するようにするためである。導電性配設基板21
は、更に、配設面21aおよび支持面22aに対して平
行な方向における支持体22の中心よりの端部に側面2
1bを有している。すなわち、半導体レーザ10のn側
電極18aが突出している側に側面を有している。この
側面21bは、配設面21aの側から反対側に向かって
配設面21aの反対側の端部側すなわちp側電極18c
側に傾斜する傾斜面となっている。これは、後述する製
造工程において説明するように、半導体レーザ10のn
側電極18aにワイヤ27を容易に接続させることがで
きるようにするためである。
【0025】なお、図4に示したように、配設面21a
の側面21b側の端部は、配設面21aを上向きとした
ときの支持体22の中心垂線lよりも左側まで延長され
ていることが好ましい。これは、半導体レーザ10の活
性層16における発光領域が、支持体22の中心に位置
するようにするためである。また、配設面21aの側面
21b側の端部とn側電極18aの側面21bに対して
反対側の端部との間の幅wは、後述する製造工程におい
てワイヤ27を接続する際に用いる図示しないキャピラ
リの大きさにより制限される。ちなみに、ここでは、例
えば、配設面21aを上向きとしたときの支持体22の
中心垂線lから配設面21aの側面21b側の端部まで
の距離tが約50μm、幅wが約300μmとされてい
る。
【0026】支持体22は、図3に示したように、対向
する一対の側面のうちの一方が支持面22aとなってい
る。支持体22の外周面には、複数の固定溝22b,2
2c,22d,22eが形成されている。このうち固定
溝22bは、後述する製造工程において、導電性配設基
板21の配設面21aを下向きの状態に固定するための
ものである。固定溝22cは、逆に、導電性配設基板2
1の配設面21aを上向きの状態に固定するためのもの
である。また、固定溝22d,22eは、パッケージ2
0を配設する際に用いられるものである。
【0027】なお、これら導電性配設基板21および支
持体22は、例えば、銅(Cu)などの金属により一体
として成形されており、ニッケルなどよりなる薄膜が表
面に被着されている。また、導電性配設基板21の配設
面21aには、半田材料よりなる例えば厚さ4〜6μm
の図示しない半田膜が表面に被着されている。半田材料
としては、例えば、スズ(Sn),鉛(Pb),スズと
鉛との合金,金とスズとの合金,インジウム(In)と
スズとの合金あるいはインジウムと鉛との合金が用いら
れる。
【0028】支持体22の内周面には、円板部材23が
配設されている。この円板部材23には、対向する一対
の側面のうちの導電性配設基板21と反対側にピン24
が形成されている。このピン24は、図示しない電源に
対して電気的に接続されると共に、導電性配設基板21
と電気的に接続されている。すなわち、半導体レーザ1
0のp側電極18cは、導電性配設基板21を介してピ
ン24により図示しない電源に対して電気的に接続され
るようになっている。なお、円板部材23およびピン2
4は、鉄(Fe)などの金属により一体として成形され
ている。また、このように円板部材23を支持体22と
別体としているのは、導電性配設基板21の配設面21
aに半田膜を形成する際の作業が容易となり、生産効率
を向上させることができるからである。
【0029】円板部材23には、また、図示しない電源
に対して電気的に接続される他の一対のピン25,26
が一方の側面から他方の側面に貫通してそれぞれ設けら
れている。各ピン25,26は、銅などの金属により構
成されており、表面には金などよりなる薄膜が被着され
ている。円板部材23と各ピン25,26との間には、
ガラスなどよりなる絶縁リング25a,26aがそれぞ
れ配設されており、円板部材23と各ピン25,26と
は電気的にそれぞれ絶縁されている。すなわち、導電性
配設基板21と各ピン25,26とは電気的にそれぞれ
絶縁されている。
【0030】ピン25には、例えば、太さが30μmの
金よりなるワイヤ27の一端部が接続されている。この
ワイヤ27の他端部は半導体レーザ10のn側電極18
aに接続されている。すなわち、n側電極18aは、ワ
イヤ27を介してピン25により図示しない電源に対し
て電気的に接続されるようになっている。
【0031】支持体22の支持面22aには、また、図
1に示したように、半導体レーザ10および導電性配設
基板21を内部に収納する中空円筒状の蓋体28が配設
されている。この蓋体28は、半導体レーザ10の汚染
および大気による酸化を防止すると共に、導電性配設基
板21の配設面21aにおける半田のホイスカー成長を
防止するためのものである。蓋体28は、例えば、銅ま
たは鉄などの金属により構成されている。蓋体28の一
端部は開放されており、支持体22の支持面22aに当
接されている。蓋体28の他端部は閉鎖されており、内
部に収納された半導体レーザ10から射出されたレーザ
ビームをパッケージ20の外部に取り出す取り出し窓2
8aが設けられている。取り出し窓28aは、半導体レ
ーザ10から射出されるレーザビームを透過することが
できる材料、例えば、ガラスあるいはプラスチックによ
り構成されている。なお、この取り出し窓28aには、
半導体レーザ10から射出されるレーザビームの反射を
防止する反射防止膜が配設されることが好ましい。特性
の低下および迷光の発生を防止するためである。
【0032】このような構成を有する半導体装置は、次
のようにして製造することができる。
【0033】まず、次のようにして半導体レーザ10を
形成する。すなわち、まず、例えば、複数の半導体レー
ザ形成領域を有するサファイアよりなる基板11を用意
し、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Depos
ition )法により、基板11の一面(C面)にundope−
GaNよりなるバッファ層12aおよびundope−GaN
よりなる下地層12bを順次成長させる。次いで、下地
層12bの上に、例えば、E−ガン蒸着法により二酸化
ケイ素層を形成し、リソグラフィ技術を用いて帯状に延
長された複数のマスク部13bを有するマスク層13を
選択的に形成する。続いて、マスク層13の上に、例え
ば、MOCVD法により、undope−GaNよりなる被覆
成長層14を開口部13aより選択的に横方向に成長さ
せる。
【0034】被覆成長層14を形成したのち、その上
に、例えば、MOCVD法により、n型GaNよりなる
n側コンタクト層15a,n型Al0.1 Ga0.9 N混晶
よりなるn型クラッド層15b,n型GaNよりなる第
1のガイド層15c,undope−GaInN混晶よりなる
活性層16,p型Al0.2 Ga0.8 N混晶よりなる劣化
防止層17a,p型GaNよりなる第2のガイド層17
b,p型Al0.1 Ga0.9 N混晶よりなるp型クラッド
層17cおよびp型GaNよりなるp側コンタクト層1
7dを順次成長させる。
【0035】n側コンタクト層15aからp側コンタク
ト層17dまでの各層を成長させたのち、必要に応じ
て、例えば窒素(N2 )雰囲気中において800〜90
0℃の加熱処理を行い、キャリアを活性化させることが
好ましい。必要に応じて加熱処理をしたのち、p側コン
タクト層17dの上に、例えば、E−ガン蒸着法によ
り、二酸化ケイ素よりなる絶縁層18bを形成する。絶
縁層18bを形成したのち、例えば、リソグラフィ技術
を用い、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etchi
ng;RIE)法により、n側電極18aの形成位置に対
応して絶縁層18b,p側コンタクト層17d,p型ク
ラッド層17c,第2のガイド層17b,劣化防止層1
7a,活性層16,第1のガイド層15cおよびn型ク
ラッド層15bを順次選択的に除去し、n側コンタクト
層15aを露出させる。
【0036】n側コンタクト層15aを露出させたの
ち、例えば、リフトオフ法を用い、E−ガン蒸着法によ
り、n側コンタクト層15aの上にn側電極18aを選
択的に形成する。n側コンタクト層15aを形成したの
ち、リソグラフィ技術を用い、p側電極18cの形成位
置に対応して絶縁層18bを選択的に除去する。そのの
ち、例えば、リフトオフ法を用い、E−ガン蒸着法によ
り、p側コンタクト層17dの上にp側電極18cを選
択的に形成する。n側電極18aおよびp側電極18c
をそれぞれ形成したのち、加熱処理を行いn側電極18
aおよびp側電極18cをそれぞれ合金化させる。
【0037】加熱処理をしたのち、例えば、ラッピング
により基板11の厚さを薄くし、基板11を各半導体レ
ーザ形成領域に対応させてp側電極18cの長さ方向に
対して垂直に所定の幅で分割する。そののち、分割した
一対の側面に、例えば、Eガン蒸着法により一対の反射
鏡膜19をそれぞれ形成する。各反射鏡膜19をそれぞ
れ形成したのち、基板11を各半導体レーザ形成領域に
対応させてp側電極18cの長さ方向と平行に所定の幅
で分割する。これにより、半導体レーザ10が形成され
る。
【0038】次いで、導電性配設基板21と支持体22
とを一体成形し、例えばメッキによりニッケルよりなる
薄膜を表面に被着する。続いて、図5に示したように、
この支持体22および導電性配設基板21とを、配設面
21aを上向きとして保持具31の配設孔31a内に挿
入する。その際、支持体22の固定溝22cを保持具3
1の固定突部31bに嵌合させる。これにより、支持体
22および導電性配設基板21が保持具31に固定され
る。そののち、導電性配設基板21の上に、配設面21
aに対応して開口32aが形成された金型32を載置
し、例えば抵抗加熱型の蒸着器により配設面21aの表
面にスズよりなる半田膜を蒸着する。
【0039】また、これとは別に、円板部材23とピン
24とを一体成形すると共に、ピン25,26をそれぞ
れ形成する。次いで、各ピン25,26を各絶縁リング
25a,26aを介して円板部材23にそれぞれ配設す
る。続いて、図6に示したように、各ピン25,26を
それぞれ配設した円板部材23を、別途形成した支持体
22に対して配設する。そののち、別途形成した半導体
レーザ10のn側電極18aを導電性配設基板21から
配設面21aおよび支持面22aに対して平行方向に突
出させ、p側電極18cおよび絶縁層18bを配設面2
1aにそれぞれ当接させる。すなわち、n側電極18a
およびp側電極18cのうちのp側電極18cと絶縁層
18bとを配設面21aにそれぞれ当接させる。
【0040】p側電極18cおよび絶縁層18bを配設
面21aにそれぞれ当接させたのち、例えば、235℃
以上の温度において10〜30秒間加熱して半田膜を溶
融させ、p側電極18cおよび絶縁層18bを導電性配
設基板21に対して半田付けにより固定する。なお、こ
の加熱は、半田材料の酸化を防止するために、窒素ガス
あるいは水素ガス(H2 )またはそれらの混合ガスの雰
囲気中において行うことが好ましい。例えば、半田材料
にスズを用いる場合には、窒素ガスと水素ガスとを1
6:1の割合で混合した混合ガスを用いることが好まし
い。また、これらのガスは絶えず流れた状態とすること
が好ましい。更に、半田材料の表面張力により半導体レ
ーザ10の位置がずれないように、半導体レーザ10の
上から荷重をかけるなどして押さえておくことが好まし
い。
【0041】半導体レーザ10を導電性配設基板21に
配設したのち、図7に示したように、配設面21aを上
向きとして、支持体22を保持具33の配設孔33a内
に挿入する。すなわち、半導体レーザ10を下側とし、
導電性配設基板21を上側とする。その際、支持体22
の固定溝22bを保持具33の固定突部33bに嵌合さ
せる。これにより、支持体22などが保持具33に固定
される。また、その際、半導体レーザ10の基板11側
が保持具33の上面33cにより支持されるようにす
る。
【0042】そののち、支持体11などを100℃に加
熱し、キャピラリ34により半導体レーザ10のn側電
極18aとピン25との間にワイヤ27を接続する。な
お、ここでは、導電性配設基板21の側面21bが配設
面21aの側から反対側に向かって配設面21aの反対
側の端部側に傾斜されているので、n側電極18aの近
傍における空間が広くなっており、キャピラリ34をn
側電極18aに容易に接近させることができるようにな
っている。ワイヤ27を接続したのち、例えば、乾燥窒
素雰囲気中において、別途形成した蓋体28を支持体2
2に配設する。これにより、図1に示した半導体発光装
置が形成される。
【0043】このようにして形成される半導体発光装置
は、次のように作用する。
【0044】この半導体発光装置では、パッケージ20
のピン25およびピン24を介して、半導体レーザ10
のn側電極18aとp側電極18cとの間に所定の電圧
が印加されると、活性層16に電流が注入され、電子−
正孔再結合により発光が起こる。この光は、一対の反射
鏡膜19の間を往復して増幅され、反射鏡膜19からレ
ーザビームとして射出される。この半導体レーザ10か
ら射出されたレーザビームは、パッケージ20の取り出
し窓28aを介してパッケージ20の外部に取り出され
る。
【0045】また、その際、半導体レーザ10では主と
して活性層16において発熱が起こる。ここでは、p側
電極18cが導電性配設基板21に直接固定されてお
り、活性層16と導電性配設基板21との間の距離が短
くなっているので、活性層16において発生した熱は導
電性配設基板21を介して積極的に放散される。よっ
て、半導体レーザ10における温度の上昇は抑制され、
半導体レーザ10は長時間に渡って安定して動作する。
【0046】更に、ここでは、半導体レーザ10のn側
電極18aおよびp側電極18cのうちのp側電極18
cが導電性配設基板21に固定され、n側電極18aは
導電性配設基板21から突出した状態となっているの
で、n側電極18aとp側電極18cとの短絡が防止さ
れる。
【0047】このように本実施の形態に係る半導体発光
装置によれば、n側電極18aおよびp側電極18cの
うちのp側電極18cを導電性配設基板21に固定し、
n側電極18aを導電性配設基板21から突出させるよ
うにしたので、n側電極18aとp側電極18cとの短
絡を防止することができると共に、半導体レーザ10に
おいて発生した熱を導電性配設基板21を介して積極的
に放散することができる。よって、半導体レーザ10に
おける温度の上昇を抑制することができ、長時間に渡り
安定して動作させることができる。従って、信頼性を向
上させることができる。
【0048】特に、p側電極18cを導電性配設基板2
1に固定するようにしたので、活性層16と導電性配設
基板21との間の距離を短くすることができ、活性層1
6において発生した熱を効果的に放散することができ
る。
【0049】また、導電性配設基板21の側面21bを
配設面21aの側から反対側に向かってp側電極18c
側に傾斜する傾斜面とするようにしたので、n側電極1
8aの近傍における空間を広くすることができ、n側電
極18aに対するワイヤの接続を容易とすることができ
る。よって、n側電極18aの電源に対する電気的接続
を容易とすることができる。
【0050】更に、導電性配設基板21を配設面21a
を上向きとして支持面22aに向かい右に片寄って位置
させるようにしたので、n側電極18aを導電性配設基
板21から配設面21aおよび支持面22aに対して平
行方向に突出させた状態で容易にp側電極18cを導電
性配設基板21に固定することができ、半導体レーザ1
0を支持体22の中心部に位置させることができる。
【0051】加えて、配設面21aを下向きの状態に固
定する固定溝22bを有するようにしたので、n側電極
18aとピン25との間にワイヤ27を接続する際に、
n側電極18aおよびピン25を保持具33に固定する
ことができる。よって、ワイヤ27を接続する作業を容
易に行うことができ、n側電極18aの電源に対する電
気的接続を容易とすることができる。
【0052】更にまた、本実施の形態に係る半導体発光
装置の製造方法によれば、半導体レーザ10を形成した
のち、n側電極18aを導電性配設基板21から突出さ
せた状態でp側電極18cを導電性配設基板21に固定
するようにしたので、本実施の形態に係る半導体発光装
置を容易に製造することができる。加えてまた、半導体
レーザ10を下側とし導電性配設基板21を上側とし
て、n側電極18aとピン24とをワイヤ27により接
続するようにしたので、ワイヤ27を容易に接続するこ
とができる。よって、n側電極18aの電源に対する電
気的接続を容易とすることができる。
【0053】なお、本実施の形態に係る半導体発光装置
の放熱効果を確認するために、次のような比較実験を行
った。まず、図1に示した本実施の形態に係る半導体発
光装置を用意した。また、比較例として、図8に示した
半導体発光装置を用意した。この比較例では、本実施例
と同一の半導体レーザ10を用い、この半導体レーザ1
0を窒化アルミニウム(AlN)よりなるサブマウント
229を介して導電性配設基板221に配設するように
した。p側電極18cはサブマウント229に配設され
た配線229aに接続し、配線229aはワイヤ227
aを介して導電性配設基板221に接続するようにし
た。n側電極18aはサブマウント229に配設された
配線229bに接続し、配線229bはワイヤ227b
を介してピン225に接続するようにした。
【0054】次いで、各半導体発光装置を20℃に設定
した図示しない恒温器に設置し、駆動させて半導体レー
ザ10および導電性配設基板21,221の温度変化を
観察した。なお、各半導体レーザ10には300mAの
直流電流をそれぞれ流した。その際の各半導体レーザ1
0の動作電圧はそれぞれ約8Vであった。また、温度
は、各半導体レーザ10の各基板11および導電性配設
基板21,221にそれぞれ取り付けた熱電対により測
定した。
【0055】その結果、各半導体発光装置とも電圧印加
後約10秒程度で温度が安定した。本実施の形態に係る
半導体発光装置では、半導体レーザ10が30℃、導電
性配設基板21が24℃となり、半導体レーザ10にお
いて10℃の温度上昇、導電性配設基板21において4
℃の温度上昇が見られた。一方、比較例の半導体発光装
置では、半導体レーザ10が35℃、導電性配設基板2
21が25℃となり、半導体レーザ10において15℃
の温度上昇、導電性配設基板221において5℃の温度
上昇が見られた。すなわち、本実施の形態によれば、高
い放熱効果が得られ、半導体レーザ10の温度上昇を効
果的に抑制することができることが分かった。
【0056】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態
においては、導電性配設基板21の側面21bを全面に
渡り傾斜面とするようにしたが、側面の一部のみを傾斜
面とするようにしてもよい。
【0057】また、上記実施の形態においては、導電性
配設基板21が配設面21aを上向きとすると支持面2
2aに向かい右に片寄って位置するようにしたが、左に
片寄って位置していてもよい。すなわち、左右どちらか
に片寄って位置しており、n側電極18aおよびp側電
極18cのうちの一方を固定することができればよい。
但し、JIS規格に基づきn側電極18aまたはp側電
極18cの一方をピン25に接続する場合には、ピン2
5とは反対側である右に片寄らせた方がワイヤの接続が
容易となるので好ましい。
【0058】更に、上記実施の形態においては、導電性
配設基板21などを金属により構成する場合について説
明したが、他の導電性材料により構成するようにしても
よい。
【0059】加えて、上記実施の形態においては、導電
性配設基板21にp側電極18cを固定しかつn側電極
18aを突出させるようにしたが、n側電極を導電性配
設基板に固定しかつp側電極を突出させるようにしても
よい。
【0060】更にまた、上記実施の形態においては、第
1導電型半導体層をn型半導体層15とし、第2導電型
半導体層をp型半導体層17とする場合についてのみ説
明したが、第1導電型半導体層をp型半導体層とし、第
2導電型半導体層をn型半導体層とするようにしてもよ
い。但し、p型半導体層に比べてn型半導体層の方が優
れた結晶性を得ることができる場合には、基板にn型半
導体層,活性層およびp型半導体層を順次成長させた方
が良好な半導体発光素子が得られるので好ましい。例え
ば、III族ナイトライド化合物半導体などはこの場合
に該当する。
【0061】加えてまた、上記実施の形態においては、
半導体レーザ10(例えば、n型半導体層15,活性層
16およびp型半導体層17)を構成するIII族ナイ
トライド化合物半導体について具体的な例を挙げて説明
したが、本発明は、他の適宜なIII族ナイトライド化
合物半導体(すなわち、ガリウム(Ga),アルミニウ
ム(Al),ホウ素(B)およびインジウム(In)か
らなる群より選ばれた少なくとも1種のIII族元素
と、窒素(N)とを含むIII族ナイトライド化合物半
導体)によりそれらを構成するようにしてもよい。
【0062】更にまた、上記実施の形態においては、半
導体レーザ10(例えば、n型半導体層15,活性層1
6およびp型半導体層17)をIII族ナイトライド化
合物半導体について構成する場合について説明したが、
本発明は、それらが他の半導体により構成される場合で
あっても広く適用することができる。但し、本発明は、
上記実施の形態において説明したように、第1の電極お
よび第2の電極が積層方向における同一側に位置する半
導体素子を配設する場合において特に有効である。
【0063】加えてまた、上記実施の形態においては、
半導体レーザ10の構成について具体的に説明したが、
本発明は、他の構成を有するものであっても広く適用す
ることができる。例えば、劣化防止層17aを備えなく
てもよく、第1のガイド層15cおよび第2のガイド層
17bが不純物を添加しない半導体によりそれぞれ構成
されてもよい。また、他の方法により電流狭窄をするよ
うにしてもよい。
【0064】更にまた、上記各実施の形態においては、
半導体装置として半導体レーザ10を備えた半導体発光
装置についてのみ説明したが、本発明は、発光ダイオー
ドなどの他の半導体発光素子を備えた半導体発光装置に
ついても同様に適用することができる。更にまた、半導
体発光装置に限らず、他の半導体素子を備えた半導体装
置についても同様に適用することができる。
【0065】加えてまた、上記各実施の形態において
は、半導体レーザ10(例えば、第1導電型半導体層1
5,活性層16および第2導電型半導体層17)をMO
CVD法により形成する場合について説明したが、MB
E法やハライド法などの他の気相成長法により形成する
ようにしてもよい。なお、ハライド気相成長法とは、ハ
ロゲンが輸送もしくは反応に寄与する気相成長法のこと
であり、ハイドライド気相成長法とも言う。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように請求項1乃至9のい
ずれか1に記載の半導体装置によれば、第1の電極およ
び第2の電極のうちの一方を導電性配設基板に配設する
ようにしたので、第1の電極と第2の電極との短絡を防
止することができると共に、半導体素子において発生し
た熱を導電性配設基板により積極的に放散することがで
きる。よって、半導体素子における温度の上昇を抑制す
ることができ、長時間に渡り安定して動作させることが
できる。従って、信頼性を向上させることができるとい
う効果を奏する。
【0067】特に、請求項2または3に記載の半導体装
置によれば、第1の電極を第1導電型半導体層の第2導
電型半導体層の側に設け、第2の電極を第2導電型半導
体層の第1導電型半導体層と反対側にかつ導電性配設基
板に固定するようにしたので、活性層と導電性配設基板
との間の距離を短くすることができ、活性層において発
生した熱をより効果的に導電性配設基板により放散する
ことができるという効果を奏する。
【0068】また、請求項6記載の半導体装置によれ
ば、導電性配設基板の側面が配設面の側から反対側に向
かって第1の電極および第2の電極のうちの一方側に傾
斜する傾斜面を有するようにしたので、他方の電極の近
傍における空間を広くすることができ、他方の電極の電
源に対する電気的接続を容易とすることができるという
効果を奏する。
【0069】更に、請求項8記載の半導体装置によれ
ば、導電性配設基板が配設面を上向きとすると支持面に
向かい右に片寄って位置するようにしたので、第1の電
極および第2の電極のうちの一方を容易に導電性配設基
板に固定することができるという効果を奏する。また、
JIS規格に基づき、他方の電極を電源に対して容易に
接続することができるという効果も奏する。
【0070】加えて、請求項9記載の半導体装置によれ
ば、配設面を下向きの状態に固定する固定溝を有するよ
うにしたので、第1の電極および第2の電極のうちの他
方の電源に対する電気的接続を容易とすることができる
という効果を奏する。
【0071】更にまた、請求項10乃至12のいずれか
1に記載のパッケージによれば、導電性配設基板が配設
面を上向きとすると左右どちらかに片寄って位置するよ
うにしたので、例えば、同一側に第1の電極および第2
の電極を有する半導体素子を配設する場合など、第1の
電極および第2の電極のうちの一方を容易に導電性配設
基板に固定することができる。よって、半導体素子のシ
ョートを防止することができると共に、半導体素子にお
いて発生した熱を導電性配設基板により積極的に放散す
ることができるという効果を奏する。また、導電性配設
基板の側面が配設面の側から反対側に向かって配設面の
反対側の端部側に傾斜する傾斜面を有するようにしたの
で、例えば、他方の電極の近傍における空間を広くする
ことができ、他方の電極の電源に対する電気的接続を容
易とすることができるという効果も奏する。
【0072】加えてまた、請求項12乃至18のいずれ
か1に記載の半導体装置の製造方法によれば、第1の電
極および第2の電極のうちの一方を導電性配設基板に固
定することにより半導体素子を導電性配設基板に配設す
るようにしたので、本発明の半導体装置を容易に製造す
ることができ、本発明の半導体装置を容易に実現するこ
とができるという効果を奏する。
【0073】特に、請求項18記載の半導体装置の製造
方法によれば、半導体素子を下側とし導電性配設基板を
上側として、他方の電極をピンに対してワイヤにより接
続するようにしたので、ワイヤを容易に接続することが
できる。よって、他方の電極の電源に対する電気的接続
を容易とすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る半導体発光装置の
構成を表す部分分解斜視図である。
【図2】図1に示した半導体発光装置の半導体レーザを
取り出して表す部分断面図である。
【図3】図1に示した半導体発光装置のパッケージの一
部を取り出して表す部分分解斜視図である。
【図4】導電性配設基板と半導体レーザとの位置関係を
説明するための正面図である。
【図5】図1に示した半導体発光装置の一製造工程を表
す斜視図である。
【図6】図5に続く一製造工程を表す斜視図である。
【図7】図6に続く一製造工程を表す正面図である。
【図8】図1に示した半導体発光装置の比較例の構成を
表す正面図である。
【図9】従来の半導体発光装置の構成を表す斜視図であ
る。
【符号の説明】
10,110…半導体レーザ(半導体素子)、11…基
板、12a…バッファ層、12b…下地層、13…マス
ク層、14…被覆成長層、15…n型半導体層(第1導
電型半導体層)、15a…n側コンタクト層、15b…
n型クラッド層、15c…第1のガイド層、16…活性
層、17…p型半導体層(第2導電型半導体層)、17
a…劣化防止層、17b…第2のガイド層、17c…p
型クラッド層、17d…p側コンタクト層、18a…n
側電極(第1の電極)、18b…絶縁層、18c…p側
電極(第2の電極)、19…反射鏡膜、20…パッケー
ジ、21,121,221…導電性配設基板、21a…
配設面、21b…側面、22…支持体、22a…支持
面、22b,22c,22d,22e…固定溝、23…
円板部材、24,25,26,225…ピン、25a,
26a…絶縁リング、27,227a,227b…ワイ
ヤ、28…蓋体、28a…取り出し窓、31,33…保
持具、31a,33a…配設孔、31b,33b…固定
突部、32…金型、32a…開口、33c…上面、34
…キャピラリ、129,229…サブマウント、229
a,229b…配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F041 AA33 CA04 CA05 CA14 CA34 CA40 CA46 DA35 5F073 AA51 AA61 AA74 CA07 CB05 CB10 EA29 FA16 FA21 FA24 FA28

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層された複数の半導体層を有しかつ積
    層方向の同一側に第1の電極および第2の電極がそれぞ
    れ設けられた半導体素子と、 この半導体素子の第1の電極および第2の電極のうちの
    一方が固定されることにより前記半導体素子を支持する
    導電性配設基板とを備えたことを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 前記半導体素子は半導体層として順次積
    層された第1導電型半導体層,活性層および第2導電型
    半導体層を有すると共に、第1の電極は第1導電型半導
    体層に対して第2導電型半導体層側に設けられ、第2の
    電極は第2導電型半導体層に対して第1導電型半導体層
    と反対側に設けられかつ前記導電性配設基板に固定され
    たことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体素子における第1導電型半導
    体層はn型半導体層であり、第2導電型半導体層はp型
    半導体層であると共に、第1の電極はn側電極であり、
    第2の電極はp側電極であることを特徴とするとする請
    求項2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体素子の第1導電型半導体層,
    活性層および第2導電型半導体層は、ガリウム(G
    a),アルミニウム(Al),ホウ素(B)およびイン
    ジウム(In)からなる群のうちの少なくとも1種のI
    II族元素と窒素(N)とを含むIII族ナイトライド
    化合物半導体よりそれぞれなることを特徴とする請求項
    2記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記導電性配設基板は前記半導体素子が
    配設される配設面を有すると共に、前記半導体素子は、
    第1の電極および第2の電極のうちの一方が前記導電性
    配設基板の配設面に対して固定され、かつ他方が前記導
    電性配設基板から配設面に対して平行方向に突出した状
    態で前記導電性配設基板に配設されたことを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記導電性配設基板は前記半導体素子の
    第1の電極および第2の電極のうちの他方が突出してい
    る側に側面を有すると共に、この側面は配設面の側から
    反対側に向かって第1の電極および第2の電極のうちの
    一方側に傾斜する傾斜面を有することを特徴とする請求
    項5記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 更に、前記導電性配設基板と電気的に絶
    縁されたピンを備えると共に、前記半導体素子の第1の
    電極および第2の電極のうちの他方はワイヤを介して前
    記ピンと電気的に接続されたことを特徴とする請求項1
    記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 更に、前記導電性配設基板を支持面によ
    り支持する支持体を備えると共に、前記導電性配設基板
    は前記半導体素子が配設される配設面を前記支持面に対
    して垂直に有しており、かつこの配設面を上向きとする
    と前記支持面に向かい右に片寄って位置することを特徴
    とする請求項1記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 更に、前記導電性配設基板を支持面によ
    り支持する支持体を備えると共に、前記導電性配設基板
    は前記半導体素子が配設される配設面を前記支持面に対
    して垂直に有しており、かつ前記支持体は前記配設面を
    下向きの状態に固定する固定溝を有することを特徴とす
    る請求項1記載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 半導体素子が配設される配設面を有す
    る導電性配設基板と、配設面と垂直の支持面を有すると
    共にこの支持面により導電性配設基板を支持する支持体
    とを備えたパッケージであって、 前記導電性配設基板は、配設面を上向きとすると支持面
    の左右どちらかに片寄って位置し、かつ配設面および支
    持面に対して平行な方向における前記支持体の中心より
    の端部に側面を有すると共に、この側面は配設面の側か
    ら反対側に向かって配設面の反対側の端部側に傾斜する
    傾斜面を有することを特徴とするパッケージ。
  11. 【請求項11】 前記導電性配設基板は、配設面を上向
    きとすると支持面に向かい右に片寄って位置することを
    特徴とする請求項10記載のパッケージ。
  12. 【請求項12】 前記支持体は前記導電性配設基板の配
    設面を下向きの状態に固定する固定溝を有することを特
    徴とする請求項10記載のパッケージ。
  13. 【請求項13】 複数の半導体層を積層すると共に積層
    方向の同一側に第1の電極および第2の電極をそれぞれ
    設けて半導体素子を形成する工程と、 半導体素子の第1の電極および第2の電極のうちの一方
    を導電性配設基板に固定することにより半導体素子を導
    電性配設基板に配設する工程とを含むことを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 半導体層として第1導電型半導体層,
    活性層および第2導電型半導体層を順次積層すると共
    に、第1導電型半導体層に対して第2導電型半導体層の
    側に第1の電極を設けかつ第2導電型半導体層に対して
    第1導電型半導体層の反対側に第2の電極を設けること
    を特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 第1導電型半導体層をn型半導体層に
    より形成し、第2導電型半導体層をp型半導体層により
    形成することを特徴とする請求項14記載の半導体装置
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 第1導電型半導体層,活性層および第
    2導電型半導体層を、ガリウム(Ga),アルミニウム
    (Al),ホウ素(B)およびインジウム(In)から
    なる群のうちの少なくとも1種のIII族元素と窒素
    (N)とを含むIII族ナイトライド化合物半導体によ
    りそれぞれ形成することを特徴とする請求項14記載の
    半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 半導体素子の第1の電極および第2の
    電極のうちの一方を導電性配設基板の配設面に固定する
    と共に、他方を導電性配設基板から配設面に対して平行
    方向に突出させることを特徴とする請求項13記載の半
    導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 更に、半導体素子を導電性配設基板に
    配設したのち、半導体素子を下側とし導電性配設基板を
    上側として、第1の電極および第2の電極のうちの他方
    を、導電性配設基板と電気的に絶縁されたピンに対して
    ワイヤにより接続する工程を備えたことを特徴とする請
    求項13記載の半導体装置の製造方法。
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