JP2000162606A - 液晶素子、及び該液晶素子を備えた液晶装置 - Google Patents

液晶素子、及び該液晶素子を備えた液晶装置

Info

Publication number
JP2000162606A
JP2000162606A JP10334473A JP33447398A JP2000162606A JP 2000162606 A JP2000162606 A JP 2000162606A JP 10334473 A JP10334473 A JP 10334473A JP 33447398 A JP33447398 A JP 33447398A JP 2000162606 A JP2000162606 A JP 2000162606A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
substrates
crystal element
substrate
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10334473A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Hachisu
高弘 蜂巣
Toshimitsu Tanaka
登志満 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP10334473A priority Critical patent/JP2000162606A/ja
Publication of JP2000162606A publication Critical patent/JP2000162606A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板間隙にスペーサーを設けたことによる輝
度の低下を防止する。 【解決手段】 スペーサー20を非画素領域に配置する
と共にその側面20aを白色に着色する。これにより、
バックライト装置21から出射された光22は、側面2
0aにて減衰されることなく反射され、その結果、液晶
パネルP1 の輝度が向上される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶を有する液晶
素子、及び該液晶素子を備えた液晶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、種々の情報を表示する表示装
置としてはCRTが知られているが、このCRTはTV
画像やVTR画像の動画表示やパソコンのモニター等の
様々な用途に用いられている。
【0003】しかしながら、このCRTは、種々の問題
点、例えば、 * 静止画像を表示する場合には、フリッカや解像度不
足に起因して走査縞などが視認されてしまい、画像品質
が悪くなる点、 * 静止画像を表示する場合に焼きつきによる蛍光灯の
劣化が生じる点 * 電磁波を発生させて人体に悪影響を及ぼす(例え
ば、VDT作業者の健康を害する)おそれがある点 * 画面の後方に広いスペースを必要とし、オフィスや
家庭の省スペース化を阻害する点 等を有していたことから、最近では、このような問題点
を解決する表示装置として液晶パネル(液晶素子)がC
RTの代わりに用いられてきている。
【0004】このような液晶パネルとしては種々のもの
がある。すなわち、 * ツイステッド・ネマチック(Twisted Ne
matic;TN)液晶を用いたもの(エム・シャット
(M.Schadt)ダブリュー・ヘルフリッヒ(W.
Helfrich)著“Applied Physic
s Letters 第18巻、第4号(1971年2
月15日発行)第127頁〜128頁”参照)がある。
この液晶パネルには、単純マトリックスタイプのものと
TFTタイプのもの(公知のように一つ一つの画素にト
ランジスタを配置したもの)とがあるが、いずれも欠点
がある。すなわち、前者は、安価に製造できてコスト面
で優位性を持つ反面、画素密度を高くした場合において
は時分割駆動の際にクロストークが発生するという欠点
(換言すれば、クロストークの発生を回避するには画素
密度をあまり高くできないという欠点)を有しており、
後者は、トランジスタによってクロストークの欠点が解
決されると共に応答速度の問題は解決される反面、不良
画素が発生し易いことから大面積の液晶パネルを量産す
ることが困難であり、量産しようとすれば製造歩留りの
低下等に基づき製造コストがアップしてしまうという欠
点がある。 * 上述のようなTN液晶パネルの欠点を有しないもの
として、強誘電性を示す液晶分子の屈折率異方性を利用
し、偏光素子と組み合わせることによって透過光線を制
御する型の液晶パネル(以下、“強誘電性液晶パネル”
とする)が、クラーク(Clark)及びラガーウォー
ル(Lagerwall)により提案されている(特開
昭56−107216号公報、米国特許第436792
4号明細書等)。
【0005】この液晶(以下、“強誘電性液晶”とす
る)は、一般に特定の温度域においてカイラルスメクチ
ックC相(SmC*)又はH相(SmH*)を有し、こ
の状態において、加えられる電界に応答して第1の光学
的安定状態と第2の光学的安定状態のいずれかを取り、
かつ電界の印加のないときはその状態を維持する性質、
すなわち双安定性メモリー性を有し、また、自発分極に
よって反転スイッチングを行うことから非常に速い応答
速度を示し、さらに視野角特性も優れていることから、
高速、高精細、大画面の表示装置として適している。
【0006】さらに、上述した強誘電性液晶パネルは、
初期配向段階では第1の安定状態に配向した液晶分子
と、第2の安定状態に配向した液晶分子とがドメイン中
に混在した状態になっている。即ち、双安定状態のカイ
ラルスメクチック液晶では、液晶分子を第1の安定状態
に配向させる配向規制力と、第2の安定状態に配向させ
る配向規制力とがほぼ均等のエネルギーレベルを持って
いるため、カイラルスメクチック液晶が双安定性を示す
のに十分に薄くした配向膜厚の状態下で配向するとき
に、ドメイン内に第1の安定状態と第2の安定状態に配
向した液晶分子が初期配向段階で混在していることにな
る。 * また、同様の液晶分子の屈折率異方性と自発分極を
利用して液晶パネルを構成する技術として、反強誘電性
を示す液晶(以下、“反強誘電性液晶”とする)を利用
したものが知られている。この反強誘電性液晶は、一般
に特定の温度領域においてカイラルスメクチックCA相
(SmCA*)を有し、この状態において無電界時には
平均的な光学安定状態はスメクチック層法線方向になる
が、電界印加によって平均的な光学安定状態が層法線方
向から傾く性質を有する。その上、反強誘電性液晶の場
合も自発分極と電界のカップリングによるスイッチング
を行うため、非常に速い応答速度を示し、高速の液晶パ
ネルへの利用が期待されている。
【0007】ところで、上述したいずれの液晶パネル
も、図4に示すように、所定間隙(以下、“基板間隙”
とする)を開けた状態でほぼ平行に配置された一対の基
板1a,1bを備えているが、基板1a,1bの板厚方
向にほぼ沿った面11aを有する部材11が、その基板
間隙に配置されている場合がある。
【0008】なお、図示の部材11は、基板間隙を規定
するためのスペーサーであるが、以下、このスペーサー
11について説明する。
【0009】まず、上述した強誘電性液晶パネルを例に
取って液晶パネルの構造の一例を説明すると、ガラス基
板1aとガラス基板1bとの間には電極2a,2bと液
晶3とが配置されていて、電極2a,2b間に一定の閾
値以上の電圧を印加することによって液晶3がスイッチ
ングされるようになっている。なお、符号4はブラック
マトリックスを示し、符号5は、ブラックマトリックス
4を覆うように形成された膜を示す。また、符号6a,
6bは、電極2a,2bを覆うように形成された絶縁
膜、符号7a,7bは無機酸化物絶縁膜層、符号8a,
8bは配向膜をそれぞれ示す。さらに、符号Cは非画素
領域(すなわち、液晶3がスイッチングされないか、液
晶3がスイッチングされたとしても画像の形成に寄与し
ないような領域をいう。以下、同じ)を示し、符号D
は、画素領域(すなわち、非画素領域C以外の領域であ
って、電極2a,2bを介して液晶3に電圧を印加する
ことにより液晶3がスイッチングされて画像の形成に寄
与する領域をいう。以下、同じ)を示す。
【0010】上述した液晶パネルP3 においては、基板
間隙が画面全ての部分において均一でないと、液晶3に
印加される電界が均一でなくなってしまい、画像ムラが
発生して画像品質が悪くなってしまうという問題があっ
た。特に、強誘電性液晶(FLC)や反強誘電性液晶
(A−FLC)を用いた液晶パネルの場合には、基板間
隙を狭く(1〜3μm程度)する必要があることから、
基板間隙の不均一の度合いが僅かであっても画像品質に
大きく影響することとなる。
【0011】ここで、基板間隙を均一にして上述のよう
な問題を回避する方法としては、図5に示すように、微
粒子状のスペーサー9や接着剤10を基板間隙に多数配
置する方法がある。ところで、この方法によれば、スペ
ーサー9と接着剤10とをガラス基板1a又は1bに散
布した後で2枚のガラス基板1a,1bを貼り合わせる
という製造方法を採る必要があり、スペーサー9や接着
剤10を散布する箇所を選択することは不可能で画素領
域D/非画素領域Cを問わずこれらが配置されてしまう
こととなる。そして、これらのスペーサー9や接着剤1
0が配置された箇所の周辺においては配向欠陥が発生し
てしまうことから、画素領域に発生した配向欠陥は、コ
ントラストが十分に得られない等の画像欠陥を引き起こ
してしまうという問題点があった。
【0012】図4に示したスペーサー11は、このよう
な問題を回避するものである。すなわち、このスペーサ
ー11は、フレキソ印刷法とフォトリソグラフィー法と
を用いたり、ドライフィルム状のものを貼付することに
よって基板間隙に配置することができるため、スペーサ
ー11が非画素領域Cにのみ形成されるようにその配置
箇所を選択することが可能となり、画素領域Dにおける
配向欠陥の発生を防止し、画像欠陥の発生を抑えること
ができる。
【0013】ところで、このようなスペーサー11は、
遮光層としての機能をも持たせるように黒色系の着色を
されていたり、画素領域Dにはみ出しても画質に影響を
与えないように透明な材料で形成されていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スペー
サー11が黒色や透明の場合には、液晶パネルP3 を透
過する光が該スペーサー11の側面11aにて減衰・吸
収されてしまい、光の利用効率(液晶パネルP3 に入射
される光の量と液晶パネルP3 から出てくる光の量との
比)が低下し、液晶パネルP3 の輝度が低下するという
問題があった。換言すれば、液晶パネルP3 の輝度を上
述のようなスペーサー11を有しないパネルと同程度に
しようとすれば、バックライト装置に輝度の高いものを
用いる必要があり、その分消費電力が高くなってしまう
という問題があった。
【0015】そこで、本発明は、輝度の低下を防止する
液晶素子及び液晶装置を提供することを目的とするもの
である。
【0016】また、本発明は、消費電力の増加を防止す
る液晶素子及び液晶装置を提供することを目的とするも
のである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は上記事情を考慮
してなされたものであり、所定間隙を開けた状態でほぼ
平行に配置された一対の基板と、これら一対の基板の間
隙に配置された液晶及び電極と、を備え、かつ、前記電
極を介して前記液晶に電圧を印加することにより前記液
晶を駆動する液晶素子において、前記一対の基板の間隙
に、該基板の板厚方向にほぼ沿った面を有するように配
置された部材、を備え、かつ、該基板の板厚方向にほぼ
沿った面が、光の反射率の高い材質のもので形成され
た、ことを特徴とする。
【0018】また、本発明は、上述した液晶素子と、該
液晶素子に対して照明光を出射する光源と、からなる液
晶装置を提供することにある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図3を参照して、
本発明の実施の形態について説明する。ここで、図1
は、本発明に係る液晶素子の構造の一例を示す断面図で
あり、図2は、本発明に係る液晶素子の構造の他の例を
示す断面図であり、図3は、本発明に係る液晶素子の構
造の一例を示す平面図である。
【0020】本発明に係る液晶素子は、図1及び図2に
符号P1 ,P2 で示すように、所定間隙を開けた状態で
ほぼ平行に配置された一対の基板1a,1bと、これら
一対の基板1a,1bの間隙に配置された液晶3及び電
極2a,2bと、を有しており、電極2a,2bを介し
て液晶3に電圧を印加することにより液晶3を駆動する
ように構成されている。
【0021】また、これら一対の基板1a,1bの間隙
には、符号20や30に示す部材が配置されている。こ
の部材20,30は、基板1a,1bの板厚方向にほぼ
沿った面20a,30aを有すると共に少なくとも該面
20a,30aは光の反射率の高い材質のもので形成さ
れている(以下、上述した面20a,30aを“側面2
0a,30a”とし、上述した部材20,30を“間隙
部材20,30”とし、それらの詳細は後述する)。
【0022】ここで、液晶素子P1 ,P2 は、前記電極
2a,2bをそれぞれの基板1a,1bに互いに直交す
るように形成して単純マトリクス方式としても良く(図
3参照)、各画素領域DにTFT等を配置してアクティ
ブマトリクス方式としても良い。
【0023】また、前記電極2a,2bを覆うように、
絶縁膜6a,6bや無機酸化物絶縁膜層7a,7bや配
向膜8a,8bを形成しても良い。
【0024】さらに、前記液晶3としては、自発分極の
作用を利用して駆動する強誘電性液晶や反強誘電性液晶
等のカイラルスメクチック液晶や、その他の液晶を挙げ
ることができる。
【0025】またさらに、符号21は、液晶素子P1
2 に対して照明光を出射する光源を示す。ここで、図
1や図2においては、光源21から出射された光22が
液晶素子P1 ,P2 を透過しており、図示の液晶素子P
1 ,P2 は透過型のものであることを意味することとな
るが、本発明自体は、液晶素子P1 ,P2 が透過型であ
るか反射型であるか否かを問わず適用できる。なお、液
晶素子P1 ,P2 を透過型にする場合には当然ながら基
板1a,1b等を透明にする必要がある。また、液晶素
子P1 ,P2 を反射型にする場合には、光源21を、液
晶素子P1 ,P2 の背面側(観察者側と反対の側)に配
置してバックライト装置として用いるのではなく、液晶
素子P1 ,P2 の観察者側に配置して用いる必要があ
る。さらに、光源21には、冷陰極管等の電気的な光源
を用いても良く、太陽等の自然光源を用いても良い。
【0026】一方、上述のように間隙部材20,30の
側面20a,30aの光の反射率を高くする方法として
は、* 側面20aを顔料系や染料系の着色材料で白色
にする方法や、* 側面の少なくとも一部を金属で形成
する方法(具体的には、該側面に金属層を配置したり、
図2に示すように、アルミニウムや銀等で光の反射率の
高い金属微粒子30bを間隙部材30に含有させると共
にその側面30aに析出させる方法、等を挙げることが
できる。また、間隙部材20,30には、アクリル系樹
脂等の感光性材料を用いることができるが、ポジ型/ネ
ガ型のいずれかは問わない。
【0027】なお、間隙部材20,30としては、以下
のように種々の構造のものを挙げることができる。
【0028】例えば、間隙部材は、基板1a,1bの面
方向に沿って所定間隙を開けた状態に複数配置しても良
く(図1及び図2参照)、理論的には、単数であっても
良い。
【0029】また、1つの間隙部材(基板1a,1bの
面方向に沿って複数配置する場合における個々の間隙部
材を意味する。以下、同じ)は、図1及び図2では、側
面20a,30aが基板1a,1bに対して直角で断面
が略長方形に形成されているが、基板1a,1bの板厚
方向にほぼ沿った側面20a,30aを有する限り、該
側面20a,30aと基板1a,1bとのなす角は直角
でなくてもよく、また、その断面は正方形や台形等であ
っても良い。さらに、該側面20a,30aは、平面で
ある必要はなく、曲面であっても良い。
【0030】またさらに、1つの間隙部材は、図1及び
図2では、その両面(間隙部材20では符号20c,2
0dで示す面であり、間隙部材30では符号30c,3
0dで示す面)がいずれも各基板1a,1bの側(基板
1a,1bの表面に配向膜8a,8b等を形成した場合
にはそれら配向膜8a,8b等の表面)に接するように
形成されているが、いずれか一方の基板1a又は1bの
側にのみ接着され、他方の基板1b又は1aの側との間
には隙間が開いている構造のものでも良い。ここで、上
述したように両面が各基板1a,1bの側に接するよう
に間隙部材20,30を配置する場合、その両面を各基
板1a,1bの側に接着するようにしても良く、いずれ
か一方の面(間隙部材20では符号20c又は符号20
dで示すいずれかの面であり、間隙部材30では符号3
0c又は30dで示すいずれかの面)のみを基板1a又
は1bの側に接着するようにしてもよい。
【0031】また、1つの間隙部材は、図1及び図2で
は、一方の基板1aから他方の基板1bにかけて分割さ
れずに形成された一体型のものであるが、分割した構造
のものであっても良い。
【0032】さらに、これらの間隙部材20,30は、
電極2a,2bに沿うように図3のような平面視におい
てストライプ状に形成しても良く、或いは、ドット状に
形成しても良い。
【0033】またさらに、この間隙部材20,30は、
その全部又はほとんどの部分を非画素領域Cに配置すれ
ば良い。
【0034】次に、上述した液晶素子P1 ,P2 の製造
方法について説明する。
【0035】まず、2枚の基板1a,1bのいずれか一
方、又は双方に間隙部材20,30を形成する。この間
隙部材20,30を形成する方法としては、光や熱を加
えることによって硬化する材料であって硬化する前のも
のを基板1a,1bの表面に印刷法等によって塗布し、
該材料を硬化し、さらにフォトリソグラフィー法によっ
てパターニングする方法を挙げることができる。
【0036】このように間隙部材20,30を形成した
後、間隙部材20,30が形成された側の面に、アンチ
モンドープのSnO2 超微粒子(粒径約10nm)を分
散したシリカ溶液をスピンナーで塗布しても良い。これ
により、製造した液晶素子において、基板間隙の均一化
を図ることができる。
【0037】その後、前記一対の基板1a,1bを貼り
合わせ、これらの基板1a,1bの間隙に液晶3を注入
する。
【0038】なお、上述のように配向膜8a,8bを形
成する場合にはラビング処理を施す必要があるが、該ラ
ビング処理は、間隙部材20,30を形成する前に施し
ても良く、間隙部材20,30を形成した後に施しても
良い。また、このラビング処理に使用するラビング布に
は、コットン布やナイロンパイルを有する布を使用すれ
ば良い。さらに、間隙部材20,30を形成した後にラ
ビング処理を施す場合であって、間隙部材20,30が
一方の基板1a又は1bの側にのみ形成されている場合
には、液晶3が最適な配向状態を呈する条件であれば、
双方の基板1a,1bのラビング条件を同一にする必要
は無く異なっても良い。
【0039】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0040】本実施の形態によれば、上述した側面20
a,30aが光の反射率の高い材質のもので形成されて
いるため、光源21から出射された光22は該側面20
a,30aにてあまり減衰や吸収されることなく反射さ
れ、その分、光の利用効率(液晶素子P1 ,P2 が透過
型であるか反射型であるかを問わず、液晶素子P1 ,P
2 に入射される光の量と液晶素子P1 ,P2 から出てく
る光の量との比)が向上される。その結果、従来と同程
度の出力の光源21を用いる場合には液晶素子P1 ,P
2 の輝度が向上されるという効果を奏する。また、液晶
素子P1 ,P2の輝度を従来と同程度にする場合であっ
て、光源21に電気的な光源を用いる場合には、該光源
21の消費電力を低減できるという効果を奏する。
【0041】さらに、間隙部材20,30を、その両面
20c,20d又は30c,30dが各基板1a,1b
の側に接するように形成してスペーサーとして用いた場
合には、前記一対の基板1a,1bの基板間隙をその全
面に亘って均一にでき、その結果、液晶の配向状態が均
一となって駆動特性のムラを低減できる。ここで、間隙
部材20,30の両面20c,20d又は30c,30
dを各基板1a,1bの側に接着した場合には、2枚の
基板1a,1bの接着力が向上され、液晶3を基板間隙
に注入する場合や、液晶素子を床に落としてしまった場
合においても、均一な基板間隙を維持することができ、
画像品質の悪化を防止できる。
【0042】またさらに、間隙部材20,30の全部又
はほとんどの部分を非画素領域Cに配置した場合には、
画素領域Dにおける配向欠陥の発生、並びに画像欠陥の
発生を抑えることができ、画像品質を向上できる。
【0043】
【実施例】以下、実施例に沿って本発明を更に詳細に説
明する。
【0044】(実施例1)本実施例においては、図1及
び図3に示す透過型の液晶パネル(液晶素子)P1 を作
成した。
【0045】すなわち、一方の基板1bの表面には遮光
層となるブラックマトリックス4を形成し、このブラッ
クマトリックス4を覆うような膜5を形成した。そし
て、電極2a,2bは、この膜5及び他方の基板1aの
表面にそれぞれ形成し、電極2a,2bを覆うように、
絶縁膜6a,6bや無機酸化物絶縁膜層7a,7bや配
向膜8a,8bを形成した。なお、電極2a,2bは、
ストライプ状に多数形成し、互いに直交するように配置
してマトリックス電極を構成させた。
【0046】一方、液晶3と間隙部材20とは配向膜8
aと配向膜8bとの間隙に配置した。
【0047】また、液晶パネルP1 の背面側には、光源
としてのバックライト装置21を配置した。
【0048】ところで、基板1a,1bには1.1mm厚
のガラス基板を用い、電極2a,2bには、ITO(イ
ンジウム・ティン・オキサイド)からなる400〜20
00Åの厚さの透明電極を用いた。また、絶縁膜6a,
6bの厚みは400〜2500Åとし、無機酸化物絶縁
膜層7a,7bの厚みは100〜500Åとした。さら
に、配向膜8a,8bには、約200Åの厚さのポリイ
ミド膜を用いた。
【0049】また、間隙部材20は、基板1a,1bの
面方向に沿うように各非画素領域C(すなわち、透明電
極2a,2bが形成されていない領域)毎に多数配置
し、1つの間隙部材20は、幅が25μmで厚さが1.
3μmの長方形の縦断面で透明電極2a,2bに沿うよ
うなストライプ形状とし、そのピッチ(すなわち、非画
素領域Cのピッチ)は230μmとした。つまり、側面
20aは基板1a,1bに対して直角となる。なお、こ
の間隙部材20は、アクリル系感光性材料(製品名;J
NPC−43、日本合成ゴム社製)にて形成し、白色系
の着色剤を分散して白色とした。また、この間隙部材2
0の両面20c,20dは、各基板1a,1bの側(正
確には、配向膜8a,8bの表面)に接着した。
【0050】ついで、液晶パネルP1 の製造方法につい
て説明する。
【0051】まず、一方のガラス基板1bの表面にはブ
ラックマトリックス4及び膜5を形成し、スパッタ法や
フォトリソグラフィー技術を用いて透明電極2bを形成
した。
【0052】次に、絶縁膜材料をオングストローマー等
により印刷・塗布し、200〜300℃の温度で焼成し
て絶縁膜6bや無機酸化物絶縁膜層7bを形成した。
【0053】さらに、ポリイミド溶液をスピナーで塗布
すると共に加熱焼成処理を施し、配向膜8bを形成し
た。
【0054】その後、配向膜8bの表面にアクリル系感
光性材料をスピンコートし、 * 80〜90℃の温度で180secのプリベーク、 * 室温への冷却、 * 超高圧水銀ランプとマスクとを用いた紫外線の照射
(エネルギーが250mJ/cm2 で波長が365n
m)、 * 専用アルカリ現像液(CD−902/N−メチルピ
ペリジン1%水溶液)を用いた30sec間の現像、 * 純水を用いたリンス処理、 * クリーンオーブンを用いた200℃の温度で10分
間のポストベーク、を順次行い、間隙部材20を形成し
た。
【0055】次に、コットン布からなるラビング布を用
いて、配向膜8bの表面(正確には、間隙部材20が形
成されずに露出されている部分の配向膜8bの表面)に
ラビング処理を施した。
【0056】また、他方のガラス基板1aには、上述と
同様の方法で、透明電極2a、絶縁膜6a、無機酸化物
絶縁膜層7a及び配向膜8aを順次形成した。
【0057】そして、一方のガラス基板1aの周縁にシ
ール剤を塗布し、2枚のガラス基板1a,1bを、ラビ
ング方向が平行になると共に、透明電極2a,2bが互
いに直交するように貼り合わせた。このとき、加圧した
状態で150℃の温度で1時間半の加熱を行いシール剤
を硬化させた。
【0058】次に、基板間隙に液晶3を注入して液晶パ
ネルP1 を作成した。
【0059】次に、本実施例の効果について説明する。
【0060】本実施例によれば、間隙部材20を白色に
したことによって液晶パネルP1 の輝度が向上された。
【0061】また、液晶パネルP1 を駆動しても画像欠
陥の発生は観察されなかった。
【0062】(実施例2)本実施例においては、図2及
び図3に示す透過型の液晶パネル(液晶素子)P2 を作
成した。
【0063】すなわち、間隙部材30には金属微粒子を
含有し、該微粒子をその側面30aに析出させた。ま
た、この間隙部材30は、透明電極2a,2bとは接触
しないように配置した。その他の構造及び製造方法は、
上記実施例1と同様にした。
【0064】本実施例によれば、実施例1と同様の効果
が得られた。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
間隙部材の側面が光の反射率の高い材質のもので形成さ
れているため、光源から出射された光は該側面にてあま
り減衰や吸収されることなく反射され、その分、光の利
用効率(液晶素子が透過型であるか反射型であるかを問
わず、液晶素子に入射される光の量と液晶素子から出て
くる光の量との比)が向上される。その結果、従来と同
程度の出力の光源を用いる場合には液晶素子の輝度が向
上されるという効果を奏する。また、液晶素子の輝度を
従来と同程度にする場合であって、光源に電気的な光源
を用いる場合には、該光源の消費電力を低減できるとい
う効果を奏する。
【0066】さらに、間隙部材を、その両面が各基板の
側に接するように形成してスペーサーとして用いた場合
には、前記一対の基板の基板間隙をその全面に亘って均
一にでき、その結果、液晶の配向状態が均一となって駆
動特性のムラを低減できる。ここで、間隙部材の両面を
各基板の側に接着した場合には、2枚の基板の接着力が
向上され、液晶を基板間隙に注入する場合や、液晶素子
を床に落としてしまった場合においても、均一な基板間
隙を維持することができ、画像品質の悪化を防止でき
る。
【0067】またさらに、間隙部材の全部又はほとんど
の部分を非画素領域に配置した場合には、画素領域にお
ける配向欠陥の発生、並びに画像欠陥の発生を抑えるこ
とができ、画像品質を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液晶パネル(液晶素子)の構造の
一例を示す断面図。
【図2】本発明に係る液晶パネル(液晶素子)の構造の
他の例を示す断面図。
【図3】本発明に係る液晶パネル(液晶素子)の構造の
一例を示す平面図。
【図4】従来の液晶パネルの構造の一例を示す断面図。
【図5】従来の液晶パネルの構造の他の例を示す断面
図。
【符号の説明】
1a,1b ガラス基板(基板) 2a,2b 透明電極(電極) 3 強誘電性液晶(液晶) 20 間隙部材(部材) 20a 側面(基板の板厚方向にほぼ沿った面) 21 バックライト装置(光源) 30 間隙部材(部材) 30a 側面(基板の板厚方向にほぼ沿った面) C 非画素領域 D 画素領域 P1 液晶パネル(液晶素子) P2 液晶パネル(液晶素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H089 LA09 LA10 LA16 NA24 NA25 NA30 NA31 NA32 PA02 PA05 QA05 QA14 RA13 SA01 TA02 TA04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隙を開けた状態でほぼ平行に配置
    された一対の基板と、これら一対の基板の間隙に配置さ
    れた液晶及び電極と、を備え、かつ、前記電極を介して
    前記液晶に電圧を印加することにより前記液晶を駆動す
    る液晶素子において、 前記一対の基板の間隙に、該基板の板厚方向にほぼ沿っ
    た面を有するように配置された部材、を備え、かつ、 該基板の板厚方向にほぼ沿った面が、光の反射率の高い
    材質のもので形成された、 ことを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 前記基板の板厚方向にほぼ沿った面が、
    白色に着色された、 ことを特徴とする請求項1に記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 前記基板の板厚方向にほぼ沿った面が、
    顔料系や染料系の着色材料にて着色されてなる、 ことを特徴とする請求項2に記載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 前記基板の板厚方向にほぼ沿った面が、
    少なくとも一部が金属にて形成されている、 ことを特徴とする請求項1に記載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 前記基板の板厚方向にほぼ沿った面に金
    属微粒子が析出されてなる、 ことを特徴とする請求項4に記載の液晶素子。
  6. 【請求項6】 前記金属微粒子がアルミニウムにて形成
    された、 ことを特徴とする請求項5に記載の液晶素子。
  7. 【請求項7】 前記金属微粒子が銀にて形成された、 ことを特徴とする請求項5に記載の液晶素子。
  8. 【請求項8】 前記部材は、アクリル系樹脂に金属微粒
    子が混入されてなる、 ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載
    の液晶素子。
  9. 【請求項9】 前記部材は、その両面が各基板の側に接
    するように形成されてなる、 ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載
    の液晶素子。
  10. 【請求項10】 前記部材は、その両面が各基板の側に
    接着されてなる、 ことを特徴とする請求項9に記載の液晶素子。
  11. 【請求項11】 前記液晶が、強誘電性や反強誘電性を
    示すカイラルスメクチック液晶である、 ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記
    載の液晶素子。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれか1項に記
    載の液晶素子と、 該液晶素子に対して照明光を出射する光源と、 からなる液晶装置。
JP10334473A 1998-11-25 1998-11-25 液晶素子、及び該液晶素子を備えた液晶装置 Pending JP2000162606A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10334473A JP2000162606A (ja) 1998-11-25 1998-11-25 液晶素子、及び該液晶素子を備えた液晶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10334473A JP2000162606A (ja) 1998-11-25 1998-11-25 液晶素子、及び該液晶素子を備えた液晶装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000162606A true JP2000162606A (ja) 2000-06-16

Family

ID=18277791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10334473A Pending JP2000162606A (ja) 1998-11-25 1998-11-25 液晶素子、及び該液晶素子を備えた液晶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000162606A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001215517A (ja) * 2000-01-28 2001-08-10 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置およびその作製方法
JP2006330024A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Sony Corp 液晶表示装置
WO2017219404A1 (zh) * 2016-06-22 2017-12-28 武汉华星光电技术有限公司 液晶透镜和3d显示器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001215517A (ja) * 2000-01-28 2001-08-10 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 液晶表示装置およびその作製方法
JP4637312B2 (ja) * 2000-01-28 2011-02-23 株式会社半導体エネルギー研究所 液晶表示装置およびその作製方法
JP2006330024A (ja) * 2005-05-23 2006-12-07 Sony Corp 液晶表示装置
WO2017219404A1 (zh) * 2016-06-22 2017-12-28 武汉华星光电技术有限公司 液晶透镜和3d显示器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5822031A (en) Liquid crystal device
JPH09160042A (ja) 液晶表示素子
US5986736A (en) Liquid crystal device, image display apparatus and image forming apparatus
KR101148400B1 (ko) Ips 모드 액정표시소자
KR102012317B1 (ko) 액정표시장치 및 그 제조방법
US7394512B2 (en) Liquid crystal display device
KR20060115427A (ko) 액정 표시 장치
US6603528B1 (en) Liquid crystal device
JPH07199213A (ja) 光書き込み型液晶表示記録装置
US20060114390A1 (en) Liquid crystal display device
JP2000162606A (ja) 液晶素子、及び該液晶素子を備えた液晶装置
KR20010065169A (ko) 액정 표시장치
JP2002162633A (ja) 液晶素子
JP2001108999A (ja) 液晶素子
JP2000206537A (ja) 液晶素子、及び該液晶素子の製造方法
JPH08136935A (ja) 液晶表示装置
JP2000206536A (ja) 液晶素子
JP3029171B2 (ja) 液晶表示装置およびその製造方法
JP2000180869A (ja) 液晶素子
JPH04186222A (ja) 液晶表示装置
JPH08248398A (ja) 液晶表示素子
JPH112809A (ja) 液晶表示装置およびその製造方法
JP2816686B2 (ja) 液晶装置
JP4070576B2 (ja) 液晶表示素子の製造方法
JP2001117100A (ja) 液晶素子